■「アーティスト・清水翔太」が考える清水翔太をやっていきたいExcite:続いて、新曲の話を訊かせてください。今回のシングルを作るにあたっては、どんなことを考えていたんですか?
翔太:武道館を終えて、自分の中でひとつ区切りを付けたんです。『Naturally』で、タイトル通り、本来の姿とか自然体の姿をひとつ完成させたし、たぶんきっと今までのキャリアには「人間・清水翔太」が表れてると思うんです。
ただ、その間に「アーティスト・清水翔太」も育ったと思っていて。だから、今度は「アーティスト・清水翔太」が考える清水翔太をやっていきたいなと。
「アーティスト・清水翔太」が、アーティストとして何を作るかっていうのをやっていかないといけないなと思ったんです。
Excite:その第一歩が今回のシングルだと。
翔太:そう。
まずスタートですね。これが一歩目。
Excite:今回のシングルには、「カバー」とか「フィーチャリング」とか「女性とのコラボレーション」とか、いろいろな要素・切り口があると思うんです。どこにポイントを置いて、制作に臨んでいたんですか?
翔太:うーん、なんて言えばいいかな。カバーだとかコラボだとか、そういうトピックはそこまで重要じゃなかったんですね。
要は、変化していかないといけないからこそ、その変化は急激にしちゃいけないと思うんです。緩やかに変化していかなきゃならない1発目として、いろいろバランスを考えてこの曲を歌ったっていうことなんですよ。
だから、オリジナル曲でも全然良かったんでけど、今このタイミングで出したいと思う曲が正直なかなかできなくて。
その中で、この曲が自分の考えるバランスに一番フィットする気がして制作し始めたんです。
Excite:「366日」は最近の曲ですが、リリース時にもよく聴いてたんですか?
翔太:この曲は、当時、「すごい着うたが売れてるなぁ」なんて思いながら聴いてました。僕、HYさんのこういうラブソングが好きなんですよ。好きというか、いいラブソングを書くなぁと思っていた。で、その「最近の曲」っていうところもポイントだったんです。
Excite:というのは?
翔太:前から僕は「邦楽は90年代が輝いていた」とかよく言っていて。実際、カバーしたい曲はどれかな?って探していくと、古い曲ばっかりになっちゃうんですね。