「ボルネオ」探検に行ってきた!~「植村花菜がボルネオの魅力を教えます!」 その2
■空から見た、この島の現実
モーニングクルーズで心が満たされた後は、ロッジで朝食。次はヘリコプターに乗り、上空から森林見学です。花菜さんもわたしもワクワクして乗り込みました!
そして上空から見えてきたのは「ボルネオの今」でした。現在ボルネオでは原生林が伐採され、アブラヤシのプランテーション化が進んでいます。上空から観察すると、この転換が進んでいる様子が伺えます。規則正しく配列されたアブラヤシ。野生動物が暮らす原生林との人工的な境界線に不自然さを感じました。
こうして原生林が減り、野生動物たちは棲み処を奪われています。これが今、この島が直面している現実でした。森から森へ動物たちが移動できてこそ「生物多様性」が保たれるのだそう。孤立化した森が増えると、動物たちが自由に行き交うことができません。それは種の「絶滅」を意味しています。
残念ながらボルネオサイなど、絶滅を危惧される動物たちが増えているとのこと…。動物たちが滅びていくということは、私たち人間たちも生きていくことが難しい世界になる、ということだと学びました。
こちらは伐採直後の森。地肌が露呈して生々しい。このあとアブラヤシが植林されるのだそう。
一方で“アブラヤシ”は、いまや世界中で使われており、わたしたちの暮らしには欠かせない便利な天然素材です。食品の材料表示に「植物油」と書かれているものはアブラヤシからとれるパーム油です。わたしも、そしてみなさんもアブラヤシの恩恵を受けているんです。
観光に加えてこのプランテーション農園が、ボルネオで暮らす現地の人々の仕事と暮らしを潤しているのも大きな事実。わたしたちの暮らしと野生動物、自然・・・どうやって共存していけばよいのでしょう。
ヘリから森を眺めながらこの大きな課題のことを考えていました。