ちょっと気になる、看護師の転職理由と理想の職場とは?
●転職理由 第2位「人間関係が悪かったから」(約24%)
一人ひとりの患者さんを24時間交代で受け持つという、一人では完結できない特性の仕事のため、申し送りやカンファレンスがあったりと看護師同士のコミュニケーションは濃厚です。
また、患者さんに笑顔で接しなくてはならないという感情労働としての特性や、何人もの患者さんを受け持っての激務、生活リズムを保てない夜勤シフトなど、看護師さんの仕事にストレスはつきもの。
このストレスは、現場で人間関係の溝となって表れやすいようです。申し送り等スタッフ間のコミュニケーションの少ない外来専門のクリニックや、リーダーシップを取れる頼れる師長のいる病院では、人間関係も良好に保たれる傾向。
人間関係の良い職場を探すには、実際に働いている知人に聞く、もしくは、細かな情報を持っている情報量の豊富な紹介会社に相談をするというのが近道のようです。
●転職理由 第3位「スキルアップしたかったから」(約22%)
看護師としての知識や技術の習得はもちろん、スペシャリストとして確実にスキルアップしたい人には、施設規模の大きい急性期病院への転職が多いようです。
色々な症例の患者が訪れる総合病院なら、多くの臨床経験を積むことができ、最新の治療を目の当たりにできます。また、重篤な疾患のケアや急変時の対応など、さまざまな手技や自信が身につきます。
さらに専門看護師や認定看護師を目指す人には、大学病院という選択肢も。学校へ通いながらの勤務や、配属部署も相談に応じてくれるなど、手厚い支援が受けられる病院もありますので、事前にどのような支援体制が受けられるのかを調べておくと良いかもしれません。
●転職理由 第4位「給与アップしたかったから」(約21%)
経験年数による昇給額は病院によって様々。新卒で入った時には他の病院と同等の給与だったはずが、気がつけば周囲とずいぶんな差が開いていたという話も…。
慢性的な看護師不足の現在、看護師さんの転職は売り手市場です。看護師不足を解決するために高めの給与設定をしている病院もあり、求人の給与欄は華やか。思わず自分の年収と比べてしまう人も少なくないのではないでしょうか。実際に転職を機に給与が上がったというケースも多くあります。
また、給与として見えないものの、交通費の支給額や住宅手当、その他の福利厚生も医療機関ごとに差がありますので、給与の額面だけにとらわれずに情報を集めるのも有効でしょう。