渇いた心に潤いがほしいあなたに~ 覗いてみませんか?命の現場から感動エピソード

「仕事で大きなミスをしてしまった」「頑張っているのにうまくいかない」「気分が落ち込んでやる気が出ない」……焦り、怒り、苛立ち。仕事をしている人なら誰しも、一度や二度はストレスで何もかも投げ出してしまいたいと思った経験があるでしょう。

そんなときは、少し気持ちを落ち着けて、心に感動という名の潤いを与え、心を元気にしませんか。『ココロのサプリ』的エピソード、現役看護師たちのリアル感動体験をご紹介します。
渇いた心に潤いがほしいあなたに~ 覗いてみませんか?命の現場から感動エピソード
●退院していく患者さんを見送ったとき(Oさんの場合)植物状態で入院してきた患者さんの看護経験が、看護師を続ける原動力になっていると話すのは13年のキャリアを持つ看護師のOさん。

ある日、脳の病気のため、言葉や手足が不自由で、鼻から胃にチューブを入れて栄養を摂っている患者さんがリハビリ目的で入院して来ました。長い間動かしていなかった手足の筋肉をほぐすことからはじめ、忙しい合間を縫って患者さんのリハビリを行う時間を見つけては、その患者さんに話しかけたりマッサージをしたりする日々を続けていました。

そんなある日、筋肉をほぐす体操をしていると、偶然その患者さんが唾を飲み込む音が聞こえたそうです。
すぐに医師に相談し、口から食べさせてみてはどうかと提案しました。その日から、患者さんのケアに格闘する日々が始まりました。

胃チューブからの栄養と並行して、流動食からはじめ、三分粥、五分粥、全粥へと段階を追って固形物を増やしていくと、ゆっくりですがだんだんと咀嚼(そしゃく)ができるようになり、口から栄養がとれるようになっていきました。

咀嚼が脳を活性化することはよく知られていますが、その影響で患者さんは次第に言葉までも取り戻していきました。片言から、挨拶、そして会話へ。

「入院から半年くらい経っていたでしょうか。話せるようになった患者さんが、私にこう言ったんです。『あなたがしてくれたことは全部わかっていましたよ。
ずっとありがとうと言いたかった』と。入院から半年後、自力歩行で退院する患者さんを見送ったときは、本当に感動しました。看護師の仕事は肉体的にも精神的にも負担が大きいけれど、こんな経験がまたできるなら、一生この仕事を続けていきたいとそう思いました。」


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