この間忘年会で飲んだばかりと思えば今週は新年会。調子に乗ってついつい飲み過ぎ、他人に迷惑をかけていない?
「もう飲酒は控える」などと言いつつ悪酔いを繰り返してしまうのが、酒に弱い人によくあるパターン。ちょっと一杯のはずが3杯、4杯…と続き、しまいにはどれほど飲んだのか覚えていない事態に。おまけに翌日は二日酔いで迷惑かけっぱなし…。耳が痛い人にとっては、お酒に強い人をうらやましく思うのではないだろうか。
でも実は、酒の強さは体質のせいばかりではない。飲み方次第で変われるのだ。今回はもともと酒に弱い人でも我慢せずに楽しく飲める方法を紹介しよう。
■空腹時の飲酒は避けよう「お腹がすいた状態で酒を飲むと酔いが早く回る」とはよく言われるものの、実際そのメカニズムはよく知られていないもの。
アルコールの吸収は、胃で20%、小腸(十二指腸、空腸など)で80%。胃に食べたものが残っていれば、その分だけ胃にとどまる時間が延び、アルコールの吸収が遅くなる。だから、飲酒は食後にする、おつまみと一緒に食べる、など胃にアルコール以外のものを入れることで、酔いの回りをゆっくりにできるワケ。
逆に食べた量が少ないと、胃の中の消化物が少ないから、すぐにアルコールが小腸へ運ばれてしまう。飲み会では乾杯後にイッキ…ではなく、料理がくるのを待って飲酒を楽しもう。
■悪酔いの一因「脱水」を防ぐそもそも、「酒に強い人」と「酒に弱い人」はどう違うのか? これはよくアルコール分解能力の違いだと言われる。たしかに、体内の酵素が分解する量には個人差があるから、弱くても仕方ないと思われるかも。
でも悪酔いや二日酔いの原因は酵素の分解に関するものだけではない。他の要因は、たとえば利尿による「脱水状態」。
ご存知の通り、アルコールには利尿作用があり、その効果はアルコール50gで600ml~1000mlほどと推定されている。具体的に数字を見てみよう。生ビール中ジョッキは2杯で約1000mlだが、飲むことで出る尿は約1,100ml。そう、100ml分の脱水状態になってしまうのだ(※注)。