「あの著名人は、どんなアプリを使ってるの?」〜今井洋介編〜
今井:僕は“カメラマン”ではなく、“写真家”になろうと思ってやってきたんです。仕事を引き受けて撮影するというスタンスではなく、写真の“作家”として生きていこうと思った。作品に自分の持っている世界観、考え方を写し、世の中の切り取り方で勝負していこうって最初から思っていたんです。
だからこれまで、ファッションショーの依頼を受けたこともあるんですけど、すべて断ってきました。というのも、自分と関係性のある人間しか撮る意味がないと思っていて。写真の中にリアリティがないと意味がない。僕にとってのリアリティは、被写体との関係性。人でも自然でも。初めてカメラを手にしてから、ずっとそういうスタンスで写真を撮ってきたんです。
―――なるほど。オフィシャルサイトで発表されているポートレートも今井さんの周囲の方が被写体なんですね。写真編集アプリはお使いになっていますか?
今井:はい、いくつか使ってますね。僕は立体作品も作っていて、コラージュもやっているんです。だからこの『Papelookコラージュ』は気になっていて。これは今年に入ってワークショップをやった時のコラージュ作品なんですけど(以下写真)、
鎌倉の風景写真をハート型に切り取って、それで大きなハートの作品にしたんです。60人くらいが参加してくれたんですけど、僕は色のバランスやハートの配置場所などをトータルプロデュースして。
―――うわー、素敵ですね。このピンク色は夕日ですか?
今井:はい、鎌倉の夕日や海などの自然を写したものですね。
―――そのワークショップに参加された方々とのやり取りも含めての作品ですね。
今井:昨年作ったコラージュ(以下写真)は、水中写真を丸く切り取って、自分で木を組んで色を塗って作ったキャンバスに貼って。水(海)で水玉模様を描く、「海玉模様 Ocean dot」というシリーズなんですよ。
―――このTシャツ、『テラスハウス』で着用されているのを拝見しました。
今井:“着れる作品”ということで作りました。
―――(少しの間『Papelookコラージュ』を試す今井さん)
今井:このアプリは良いですね。背景が数パターン用意されていて、スタンプもフォントもたくさんある中から選べて。さらに、画像を配置してそれでFIXではなく、あとから指先で好きな場所に動かせる。僕が作っているコラージュ作品はキャンバスの上で作業しますが、その作業をスマホで気軽に、お遊び感覚で試せるのが面白いと思います。