美しすぎる仏俳優ピエール・二ネが演じる『イヴ・サンローラン』オフィシャルインタビュー
―キャストについてお聞かせください。ピエール・ニネとギョーム・ガリエンヌ(ピエール・ベルジェ役)は、とても上手く互いを引き立て合っているよ。全然違う人間だけど共通しているものがあるんだ。二人とも仕事に対する価値観が同じで、書かれた言葉を大切にしている。
(C)WY productions - SND - Cinefrance 1888 - Herodiade - Umedia
こうした素晴らしい人物を演じるには、それだけの熱心さと知性が必要だし、二人とも才能に恵まれていて、素直な気持ちで演技に取り組んでいるけれども、物事を知的に分析しすぎることはない。生気にあふれ、役になり切っているんだ。
20年にわたる愛の物語を描く技術的な知識、例えばセリフの展開などと、生き生きとした感情がこもる演技のバランスが絶妙だよ。この映画はおおいにこの二人の演技にかかっていると思う。
―衣装デザインについてはいかがでしたか?衣装デザインには通常の倍の時間をかけて取り組んだよ。当時の衣装をデザインしなければならなかったし、リサーチをして、サンローランの重要なコレクションについて賢明な決断をしなければならなかった。
ピエール・ベルジェとその財団の協力を得たことで、オリジナル衣装を使用できたのはラッキーだった。財団にとっても、衣装を再現することは簡単なことではなかった。当時サンローランが使用した布地のなかには、今はもう存在しないものもあったから、その場合は特にね。
―プロダクションデザインは目を見張るほど素晴らしいですね。財団の協力のおかげで、当時とほぼ同じように映し出すことができた。僕たちはできるだけロケで撮影するようにしたんだ。
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サンローランが実際に暮らし、仕事をしていた場所、例えば1974年に彼が仕事をしたスタジオ、改築され手入れの行き届いたモロッコのマジョレル庭園と呼ばれる邸宅、サンローランが年に二度ショーを行ったインターコンチネンタルホテル(現在のウェスティンホテル)にも出かけて行った。そうした場所や実際にそこで暮らして仕事をしていた人たちからインスパイアされたよ。映画からそれが伝わってくると思うよ。