美しすぎる仏俳優ピエール・二ネが演じる『イヴ・サンローラン』オフィシャルインタビュー
―サンローランというこの役をどう演じましたか?このような有名な人物を演じるときは、その責任感が演技の妨げにならないようにするため、まずその人物を取り巻く神聖な雰囲気を取り除く必要がある。
(C)WY productions - SND - Cinefrance 1888 - Herodiade - Umedia
舞台俳優としての経験がとても役に立ったね。舞台俳優をやっていると、シェイクスピアの芝居を演じる時などに、数々の名優の演技やさまざまな舞台が心の中をよぎるものだけど、そういったプレッシャーを克服できるようになるんだ。新たに自分なりの役作りをしなければならないからね。
サンローランは心に傷を負った繊細な人物で、確かに彼は「極度に内気」だった。彼は24歳の時に躁鬱病と診断された。僕はこの面も表現しなければならなかったんだ。
―サンローランについていろいろとリサーチしましたか?できる限りたくさんの物語やドキュメンタリーを見たし、さまざまな記録や記事やインタビュー、伝記など、何でも読んだ。
数か月間、サンローラン漬けになって、毎日を彼と過ごした。彼が心に秘めた思いを感じ取りたかったし、現場では他の誰よりも彼のことを知っていたかったんだ。
彼の成長、18歳の若さで発揮したその創造力、デッサンの才能、目標を達成しようとする決意、舞台へ向けた情熱など、彼の人生のさまざまな側面に影響を受けたよ。彼のステージの感覚が僕の役作りの基礎になった。
また、数か月間、さまざまなコーチについてデッサンや裁縫、デザインの訓練を受けた。スポーツのコーチにもね。それに、サンローランの作業室で使われた専門用語も習った。
―ピエール・ベルジェは演技について助言をしてくれましたか?それはなかった。
でも、彼はものすごく助けてくれたよ。彼はサンローランと一番親しい関係にあった人物だし、今でも、彼はサンローランの作品を管理している。彼と話していて、彼ら二人の生活やサンローランの私的な面をいろいろと学んだ。そういったことは公開されている記録には記されていないからね。
ベルジェは、サンローランのユーモアのセンスや長年にわたる二人の生活、それに二人で訪れた場所など、私的な話をしてくれた。彼のスタジオに行き、サンローランの共同製作者や親しい知人に会うことができた。彼らはサンローラン風のデッサンの仕方を教えてくれたよ。これは役作りをする上で重要な段階のひとつだった。
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そんなピエール・ニネ氏は大の日本好き。初来日の際には「アイ・ラブ・ジャポン」と東京&京都を満喫した模様。その満喫ぶりが伝わってくる、オフショット写真を特別公開します!
映画『イヴ・サンローラン』
2014年9月6日(土)全国ロードショー
配給:KADOKAWA
公式サイト