「東京三大イチョウ」独断決定! 都内の巨樹探訪案内
世の中に巨樹好きというのはけっこういるものですが、とりたててそれを自負していなくても、大きな木の下に立てば、その圧倒的な存在感に思わず「うわあ…」と嘆息、なんとなく満ち足りた気分になってしまう人は多いと思います。
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新緑と紅葉、いずれの時期もそれぞれ美しい色を帯び、街路樹や神社など、日々いたるところで目にする身近な存在。でありながら、ニオイに住民からクレームがつくという、昨今ではまさかのスメハラ騒動も。そんなイチョウが「東京都の木」だということを、これまで知りませんでした。
さらに、都内だけでも8つもの市で「市の木」指定されているほどの人気の樹木だとは。ここでは巨樹のなかでもイチョウに注目し、「東京三大イチョウ」を独断で選定しました。
その1
鬼子母神堂の子授けイチョウ/雑司が谷ちなみに読みは「きしもじん」が正解です。境内の目立つ場所に、たくさんの鳥居を従えて堂々と立つイチョウ。
幹周は8m、樹高は30m以上で、樹齢は600年以上。「雄樹にして成長力を持続」と看板に力強く書かれているのを裏づけるように、大きく広がった根と、枝いっぱいにつけた紅葉、と同時に、まだ紅葉していない緑の葉もつけているのが印象的です。
安産、子安の神さまを祀る場所に相応しく、この立派な樹は「子授けイチョウ」と呼ばれ、気根にふれると子どもを授かるといわれていたそう。
形状から乳根ともいわれる気根
参道のケヤキ並木も、イチョウ同様、都の天然記念物。
(左上)昔ながらの駄菓子屋さんも健在です。(左下)参道にある建物に見覚えが…と思ったら、果してドラマのロケで使われていた店でした。(右)都電荒川線鬼子母神前駅で下車すると、このイチョウ並木の参道からアプローチできます。
▼鬼子母神堂(威光山法明寺)
住所:豊島区雑司が谷3-15-20
最寄駅:都電荒川線鬼子母神前駅、東京メトロ副都心線雑司が谷駅