マッサンとリタ。本から探る、強く優しい女性の生き方
夫婦共同経営的な強い信念そんなリタには、夫を支えるあるやり方がありました。それは
夫の状態を常に顔色や態度から把握し、もうそろそろ限界だ、となる少し前に話し合いをしようとすることです。
今では夫婦が話し合いをするのは当たり前のことかもしれませんが、当時の日本では、まだまだ「女は男の仕事に口出ししない」というのが通例でした。けれどもリタは、「マッサンの夢は私の夢」という強い想いから、夫の気苦労をそれとなく聞き出し、常に夫を叱咤激励してきたのです。
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そのためにも夫の仕事の人間関係をよく把握し、そうした人々とのコミュニケーションのつなぎ役を買って出ることもいといませんでした。現代でいう
夫婦共同経営的な発想が、リタにはありました。夫に頼りきるのではなく、夫と一緒に夢を実現するという発想は、リタの強さの原点でもあったのでしょう。