春気分を盛り上げる!歴史的ピアニストの貴重な名演3選
待ちに待った春の到来。日差しが輝きを増し、花々が咲き始める季節です。長く寒い冬に慣れてしまっていた心身を、思いっきり開放してあげたいですね。さあ、これぞ名演!と呼べる歴史的なピアニストの最高の演奏に身を委ねて、春気分を盛り上げませんか?
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20世紀を代表する3大ピアニスト、
ウラディミール・ホロヴィッツ、
スヴャトスラフ・リヒテル、
アルトゥーロ・ベネディッティ・ミケランジェリによる感動的な美しい音楽は、新しい生活のリズムに弾みをつけ、一歩踏み出す勇気を鼓舞してくれることでしょう。
ホロヴィッツのショパンで高らかに春を謳歌1903年、ロシア生まれの
ホロヴィッツは、日本とも縁の深いピアニストです。世界的ピアニストとして圧倒的人気を誇っていた1983年、初来日時のチケットは数万円なのに完売して話題になり、クラシックに興味がない人たちにも驚愕を与えます。
80歳の高齢に加え、体調不良だったというこの時の演奏は、評論家の吉田秀和に
「ひびの入った骨董品」と評されますが、それを受けて1986年、再来日の公演で見事にリベンジ。
ホロヴィッツ「ショパン・アルバム」
その3年後には亡くなってしまうのですが、巨匠と呼ばれながらのその真摯な姿勢に感銘を受けるとともに、悪魔的とまでいわれたパワーとスピード感、最弱音すらホールの最後列まで届いたという壮絶な表現力には、ひたすら圧倒されます。
彼のラフマニノフやリストも素晴らしいですが、春の1枚といえば、ショパンを集めたこの1枚がおすすめです。個人的には、最後の
「英雄ポロネーズ」を数回リピートしてから1曲目に戻るのがお気に入り。
超絶技巧が求められる難曲を、まるで童歌のように軽やかに歌い上げる演奏は、「ピアニストにとって一番大切なのは、ピアノを打楽器から歌う楽器にすること」と語っていたホロヴィッツらしさを実感できるはずです。