連載記事:法律で切るママトラブル
公園の遊具で怪我をした! 責任は? 治療費は? どうなるの?(法律で切るママトラブル Vol.3)
公園で元気いっぱいに遊ぶわが子の姿を見て、その成長を実感するママも多いのではないでしょうか。このまますくすくと育ってもらいたいなと思いますよね。
しかし、残念ながら、毎年、公園で怪我をしてしまう子どもが後を絶ちません。
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今回は、そんな「子どもが公園で怪我をしてしまった場合の責任って、どうなるの?」ということについてお話しします。
公園を管理しているところってどこなの?
公園とは、「公衆が憩い、または遊びを楽しむために開設された場所(区域)」のことをいいます。
公園の管理者は、その所在する地方自治体(国、都道府県、市区町村)であるケースが多いのですが、居住者以外が入ることができないマンション敷地内公園についてはマンションの管理組合が、個人所有地で地方自治体が管理していない公園については土地所有者が管理者になります。
子どもが公園の遊具で怪我をしてしまった場合、治療費は払ってもらえるの?
遊具の欠陥が原因で子どもが怪我をした場合には、公園の管理者が責任を負うので、公園の管理者に対して治療費や慰謝料等の損害賠償請求を行うことになります(民法717条1項、国家賠償法2条1項)。
遊具に欠陥がある場合、過失がなくても管理者が責任を負うことになるので、公園の管理者が定期的に遊具を点検し、修理していたとしても責任を免れることはできません。
もっとも、遊具の不具合の程度が、
通常有すべき安全性を欠いているとはいえない場合や、管理者が通常予測できない異常な方法で遊具を使用したような場合には、公園の管理者は責任を負わないので注意が必要です。