連載記事:「扶養の範囲」が変わる!2016
Vol.3 パートが社会保険に入って採算がとれるラインとは
■目安は、「自分の社会保険料分をクリア」
夫の年収が500万円の場合は、妻がパートで社会保険に加入しても黒字になるラインは125万円~130万円。では、「我が家の場合」を考えるにはどうしたら良いのだろうか?
その目安として提案したいのが、夫の年収に関わらず、「
可能な範囲で勤務時間を調整したとき、自分の社会保険料分を支払っても(クリアしても)、以前の収入と変わらない額を保てるかどうか」という考え方だ。
具体的な例として、年収が106万円の場合で考えてみよう。
第1回目で紹介したとおり、年収106万円の場合、社会保険料の月額は13,460円になる。
時給1,000円で、自分の社会保険料分である月額13,460円をクリアする(=社会保険料分を差し引いても、それまでの収入を保つ)ためには、今までより14時間多く働く必要がある。今まで毎日4時間だったところを毎日5時間働けば、1ヶ月で合計22時間となり、社会保険料はクリアできて、世帯の収支は黒字となる
ママでもある主婦にとって、「働く時間を1日4時間から5時間に伸ばす」というのは現実的ではないのかも。けれども、自分で限界を決めてしまわず、「社会保険に入った先」つまりは、「ガラスの天井の先」を具体的にイメージしてみても損はないと思う。
実際に社会保険に入れば、お給料明細を見て、具体的に自分の社会保険料が計算できる。
社会保険料=厚生年金保険料+健康保険料+雇用保険料