SMAPが超えられなかった“しがらみ”から、香取、草なぎ、稲垣は逃げられるのか
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香取慎吾、
草なぎ剛、
稲垣吾郎が新しい公式ファンサイト
「新しい地図」を2017年9月22日に立ち上げ、再スタートを切った矢先、香取が16年も続けてきた
『SmaSTATION!!』は最終回を迎えた。
生放送である『SmaSTATION!!』で香取が最後に話したのは、番組が終了することのくやしさと、そしてれから新しいことが始まることへの期待だった。
■香取慎吾、草なぎ剛、稲垣吾郎が伝えるメッセージ「逃げよう」
公式ファンサイト「新しい地図」にアップされている動画の一番先に出るメッセージは
「逃げよう」。「逃げること=負けること」、「逃げること=臆病者」このような図式を作る人は多いだろう。でも彼らがこのように思っていないことは明らかだ。では何から逃げるのか。
次に続くメッセージは
「自分を縛り続けるものから」。この言葉に筆者は、一瞬思考が停止するほどの衝撃とそして泣きたくなる気持ちが襲いかかってきた。
彼らはずっと「逃げずに闘ってきた」ことを知っている。それは既存の芸能界のカテゴリーやアイドルという枠、先に走るものがいない不安、多くのバッシングそして所属する場所での立ち位置…。でも彼らは「逃げる」と決めたのだ。
『SmaSTATION!!』の最後の放送となった9月23日。生放送が終了する直前、長年タッグを組んできた大下容子アナとふたりだけのトークとなった。ここで香取は、「新しい道を選んで、進んだことによって、続けたいと思っていた「スマステ」が終わっちゃうことに申し訳ない」と語った。香取自ら降板を申し出たのでもなく、芸能界で「やる気」がなくなってしまったのでもない。自分ではどうしようもない大きな“しがらみ”が働いたのだろうことは想像に難くない。
もしかしたら地上波テレビ局での生放送という形では今後、香取らには会えないのかもしれない。だからこそ解散報道後、沈黙を守った香取自身が「香取慎吾を形成した」とまで公言する番組の終了に際して、最後の素直な気持ちをファンに伝えてくれたのだと思う。
でも香取は、くやしさだけを抱えていたのではない。だって彼らは、新しい地図を手に入れたのだから。大下アナに新しいファンサイトについて質問された香取は、「たくさんの方、力になってくれる方々と一緒に作り上げていきたいなと思っているし、そこに参加してくれる皆さんと、
大きな地図を皆さんと一緒に作っていけたらなと思っています」と答えている。
「逃げる」ことを宣言した彼ら。その思いは、本当に潔い。学校で会社で家で、それぞれいま立っている位置から逃げずに苦しんでいる人は多いのではないだろうか。
そんな人々にも彼らは温かく「逃げていいんだよ」と言ってくれている気がするのはわたしだけだろうか。この言葉に、彼らも、そして私たちも救い出されるのではないかと思う。