『たのしい手づくり子そだて』良原リエ (アノニマ・スタジオ) より
「子どもに手づくりのものを作ってあげたい」そんなふうに思いながらも、家事や育児、仕事に追われ慌ただしい毎日…。
音楽家の
良原リエさんも、働きながらわんぱく盛りの男の子を育てるお母さんのひとりです。でも、暮らしの中には
「手づくり」があふれ、それが子育ての息抜きにもなっているそう。
「たのしい手づくり子そだて」の著者でもある良原さんに、
育児の合間の
少しの時間で
チャレンジできる、簡単な
リメイクのアイディアやコツについて伺いました。
良原リエさんプロフィール
音楽家。アコーディオニスト、トイピアニスト、トイ楽器演奏家として、映画「コクリコ坂から」(スタジオジブリ)「ターシャ・テューダー 静かな水の物語」(KADOKAWA)をはじめ、TV、CM、アニメ、ミュージカル、コトリンゴなど他アーティストとの演奏、制作に様々なジャンルで関わる。出産後は料理や庭、インテリア、子育てなど暮らしまわりが雑誌やWEBメディアで紹介され、ライフスタイルすべてが活動の場に。自身の暮らしや手づくりのものを紹介しているインスタグラムも人気。著者に『音楽家の台所』(コノハナブックス)、『たのしい手づくり子そだて』(アノニマ・スタジオ)、『トイ楽器の本』(DU BOOKS)など。
HP:http://tricolife.com/
instagram:@rieaccordion
■“並縫い”ができればOK!
子どものための手づくり、そう聞いただけで身構えてしまう人はいませんか?
「不器用でお裁縫が苦手なんです」という話は、ちらほら耳にします。でも安心してください、と良原さん。
『たのしい手づくり子そだて』良原リエ (アノニマ・スタジオ) より
「手づくりで何かを作る、というとまずはミシンだと思いがちですが、苦手な人なら一番簡単なのはやっぱり
手縫い。
ゆっくり確認しながら縫えるし、もし間違ってもほどきやすいからです。
手縫いの方法もいろいろありますが、家庭科の授業で習った
“並縫い”さえできればたいていのものはOK。まず初めは、縫う距離が短いものを選べば時間をかけずに仕上がりますし、なにより仕上がった時の
“満足!”を感じれば、また作りたいという気持ちにつながるかもしれません」(良原さん)
■“もとの服のかたち”を、とことん活かす!
型紙を取って、大きな布を広げて裁断して…。そんな手間をかけないのも良原さんスタイル。「お母さんの負担をできるだけ少なく」との思いから、なにより良原さん自身が時間のない中で作ってきたアイテムは、短時間でできるものばかり。こちらの「ニットの袖で作ったベビー帽子」もあっという間にできるそう。
『たのしい手づくり子そだて』良原リエ (アノニマ・スタジオ) より
「これはとても簡単。伸びる生地を使うので“ニット”としていますが、
Tシャツの袖から作るのが手軽でおすすめ。
Tシャツの袖を身頃(胴体の部分)から外すように裁断し、切り口を並縫いで縫い、縫い終わったらぎゅっと絞って縫い留めれば完成!
『たのしい手づくり子そだて』良原リエ (アノニマ・スタジオ) より
縫うのはわずか
15センチほど。最後にぎゅっと絞るので、少々曲がっても全く分からなくなります。帽子の縁にあたる部分は、Tシャツの袖口を利用するので、もう縫ってあります。
すでにある
縫い目や
形を
とことん利用しよう!というのが、私のリメイクのコンセプトです。縫いものに慣れている方なら数分で、慣れていなくても10分ぐらいでできますよ」(良原さん)
■“ハギレ”だけでも素敵になる
それでもやっぱり自身がないという人なら、こんな小さなリメイクはいかがでしょうか。手縫いだけで短時間でできるうえに、「自分だけ」の目印に喜ぶ子どもの顔が浮かびます。
左)instagram @ rieaccordion より 右)『たのしい手づくり子そだて』良原リエ (アノニマ・スタジオ) より
「まだ名前が読めないときに、子どもの幼稚園グッズにつけた
目印です。すべてお父さんのチェック柄のシャツを使ったので、“この柄は自分のもの”と、息子も分かりやすかったようです」
(良原さん)
本の中では、
揃えたい道具や
縫いしろの始末の仕方など、きれいに仕上げるためのコツとポイントも掲載。写真入りで詳しく説明されているので、手づくり初心者でも安心してチャレンジできそうです。