「長男の頑張りを認めてあげられない」勝ち負けにこだわる自分がイヤ…【心屋仁之助 塾】
メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「長男が負けるのがつらい。頑張りを認めてあげられない」という、 Nuttさん(38歳・主婦)に、心屋塾上級認定講師の福田とも花さんからアドバイスをいただきました。
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■ Nuttさんのお悩み
10歳の長男のことについて相談したいです。長男は真面目で負けず嫌いですが、繊細で表立って目立つ事が嫌いな性格です。幼稚園から武道を習っており、週3回、真面目に練習しています。
私は息子が武道で負ける姿を見るのがつらく、勝つと心が楽になります。ちょっとした練習試合でも動悸がして、負けるのを見ると激しく落ち込みます。
いつも「勝った負けたは関係ない。全力を出せたらそれでいいのだから」と自分に言い聞かせています。
下の子もいますが、私はいつも長男にだけ“私の中にいる影の私”を通して彼のことを見てしまいます。あるがままの長男を、一生懸命頑張るただその事実だけを、どうして見られないのでしょうか。口では「勝敗は関係ない、全力投球すればそれでよいよ」と話していますが、きっと私の裏の気持ちは感じていると思います。
人生は勝ち続けることができないのも分かっています。それなのになぜ私は、息子が負ける姿を見るのがこんなにもつらいのでしょうか。息子がもし私のために頑張っているのなら、本当に申し訳ないです。
私はこれからどういう気持ちを持てばいいですか?
※一部、質問内容を編集しています。
■心屋塾上級認定講師の福田とも花さんより
Nuttさん、ご相談ありがとうございます。
長男くんの頑張りを、ただ認めてあげたいのにできないと感じているんですね。そして、自分のために頑張ってしまっているのではないかと申し訳なく感じているのですね。長男くんのことをとてもよく考えていて、とっても優しいママさんなんだなと感じました。
Nuttさん、子どもの頃の自分を思い出してみてください。もしかして、次のような経験がありませんでしたか?
お母さんに喜んで欲しくて頑張ったのに、褒めてもらえなかった。散々頑張っていたのに、もっとできるはず! もっと頑張れ! と求められて苦しかった。
勝ったり、目に見えた結果が出たときしか認めてもらえなかった…。
もしかしたら、Nuttさんは子どもの頃の自分を、今の長男くんに投影しているのかもしれません。
試しに、次の言葉を子どもの自分に戻ったつもりで、口に出して言ってみてください。
「お母さん、お母さんのために頑張ってるんだから、もっと褒めてよー!」
「お母さん、頑張ってること認めてよー!」
「負けたり、結果が出ない私だって、許してよー!」
「ほかの人より劣っている私でも、好きでいてよー!」
言ってみて、どんな感じがしますか?
負ける長男くんは許せない! ただ頑張ってるだけの息子は認められない! そんな目の前の子どもは、あなた自身なのです。もしかしたら子どもの頃のNuttさんも、同じように感じていたのではないでしょうか?
そんな経験を繰り返してきたことで、Nuttさん自身も自分を「私は頑張ったくらいでは認められない人」「私は人に勝たなければ価値のない人」なのだと言い聞かせ、そういう人として扱い続けてしまってきたのかもしれません。