西加奈子、「母、女性としても輝く」は求めすぎ。自由を願う彼女の子育てと仕事

目次

・映画は映画監督の作品、原作に忠実でなくていい
・草なぎ剛の色気に驚き! 「こんなにハンサムだったんだ」
・本はいつ何を読むか、何を感じるか、すべてが“自由”
・“自由”を奪われた産後、支えとなったものは?
・女性にどれだけ求めているの!というプレッシャーが怖い
「まく子」西加奈子さんインタビュー

西加奈子、直木賞受賞後第一作が今回映画化となる『まく子』


3月15日(金)に全国公開となる映画『まく子』。ウーマンエキサイトでは、同作の原作者で一児の母でもある西加奈子さんにお話を伺いました。映画化への思い、そして、育児や仕事との向き合い方とは?

インタビューから浮かび上がったのは、“自由”というキーワードでした。

西 加奈子(にし かなこ)さん
1977年テヘラン生まれ。2004年『あおい』で小説家デビュー。2015年に『サラバ!』で直木賞を受賞。直木賞受賞後の第一作が『まく子』となる。2012年に結婚、2017年に出産。
一児の母としての顔も持つ。


■映画は映画監督の作品、原作に忠実でなくていい

「まく子」西加奈子さんインタビュー

©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)


『まく子』は、子どもと大人のはざまで戸惑う小学5年生のサトシが、不思議な魅力を持つ転入生・コズエとの出会いをとおして、ほんの少しだけ大人に近づいていく物語。サトシ役には今作で映画初主演となる山崎光さん、コズエ役にはモデルとしても活動中の新人・新音(にのん)さんを抜擢(ばってき)。また、女好きのダメな父親役を草なぎ剛さん、母親役を須藤理彩さんが演じています。

――『まく子』が映画化されると聞いたときのお気持ちは?

うれしかったですね。私は映画が好きなので、自分の本が映画になるというのがシンプルにうれしくて。

――映画制作の際、「こうしてほしい」と要望は出されのでしょうか?

ありません。内容に関しても「自由に変えていただいて結構です」と。


――自分の作品を完全に委ねるのは、少し怖くないですか?

映画は、映画監督の作品だと思うので、怖さは全然なかったですね。実際にそんなことはないと思っていますが、もし映画の出来が悪くてもそれは監督の責任だと言えます(笑)。

もちろん原作者ではありますが、小説は小説で完結。だから映画は映画監督の作品。その作品がすばらしいものであったら、それはすべて監督の手柄だと思っています。

突き放しているというわけではなくて、私は映画がとても好きだから、監督には自由に作ってほしくて。「『原作に忠実に』という考えはまったくいらないから、鶴岡(慧子)監督にはご自身の世界観をガンガン出していってほしい」と思いました。

■草なぎ剛の色気に驚き! 「こんなにハンサムだったんだ」

「まく子」西加奈子さんインタビュー

©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)


――魅力的なキャラクターばかりの本作ですが、演じたキャストの皆さんの印象はいかがでしたか?

みなさん、すばらしかったです。
映画のラストに近いシーンで親たちみんなが集まる場面で、それぞれ恥ずかしそうにしながら、でもワクワクしている表情がすごく好きで。本当にこういう集落があればいいなと思いました。

――以前、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に出演された際、“草なぎ剛さんを文学的に例えるなら”というテーマに「ユーモアと美しい心が世界を変えるんだ。」と答えていらっしゃいました。今回、草なぎさんについてあらためて感じられたことはありますか?

草なぎさんは優しくて柔らかいイメージがあったのですが、すごくセクシーな方だったんだと思いました。「役者ってすごいな」(笑)と。いろんなものを自分でキャッチして、演じられているんだと驚きました。
「まく子」西加奈子さんインタビュー

©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)


――たしかに、草なぎさんの役どころは、すごく色っぽいですよね。ダメ男なんだけど、女性が惹かれてしまう気持ちがわかるという。


そうそう! もちろん、もともと美しい方なんだけど、「こんなにハンサムやったっけ?」みたいな。すごくすてきですよね。


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