連載記事:離婚できない妻のモラハラ対処法

【専門家監修】モラハラ夫と離婚すべき?関係を続けると決めた妻がとるべき行動【離婚できない妻のモラハラ対処法 Vol.3】

離婚できない妻のモラハラ対処法

離婚できない妻のモラハラ対処法

「自分がモラハラを受けている」ことに気付いていない人も実は多いのではないでしょうか。「モラハラ」と判断するにはどうすればいいのでしょうか。また平和を取り戻す方法をモラハラカウンセラーのJoeさんに聞…

言葉や態度で相手に精神的なダメージを与える「モラルハラスメント」(略してモラハラ)。暴力とは違い心の傷は目に見えにくいことから、「うちの夫、モラハラかも?」と思っても、その被害を口に出せない人もいるのではないでしょうか。

最終回は、「モラハラによって起こる2次被害」、「モラハラ夫とは離婚するべきか」、そして「攻撃がおさまったあと、離婚せずに自分の人生を生きる方法」について、Joeさんのお話をうかがっていきます。

「あなたの夫はモラハラ体質?その特徴や原因とは」
「夫のモラハラスイッチを入れない3つの方法。される側の原因は!?」の続きです。

■「誰もわかってもらえない」モラハラの2次被害

「誰もわかってもらえない」モラハラの2次被害

イラスト:鈴木し乃


モラハラの被害者は、勇気を振り絞って親や友人に相談しても、「女は我慢するもの」と言われたり、「そんな態度をされるのは自分が悪いからでは?」と心ない言葉を返されがちだと言います。

というのも、モラハラ夫の大半が外面の良いタイプで、周りの人に「まさかあんな良い人がモラハラをするわけがない」と思わせるのがうまいのだとか。結果、被害者は「誰にもわかってもらえない」ことで2次被害に陥ることも…。


Joeさんは、「まずはモラハラという言葉にとらわれず、今もし相手との関係がつらいならば状況を変えることを考えてほしい」と言います。

もし、周囲の人にわかってもらえなければ、公的機関で必死に訴えるのもひとつの方法だとか。被害者になる人にはこういうことが苦手な人が多く、「こんなこと言ってもいいのだろうか?」と、どうしても控えめになってしまうといいます。だからこそ、必死に伝えることで、相手に「何かあるんじゃないか」と思わせることがポイントだそう。

誰かに「自分がつらい」と伝えることは、状況を変える一歩につながるはず。あきらめずに、必死に伝えること。わかってくれる人がひとりでもできれば、前向きに立ち向かう力が出てくるのではないでしょうか。

■モラハラ夫と別れる? 別れない?

モラハラ夫と別れる? 別れない?

イラスト:鈴木し乃


もし、夫にモラハラを受けたら離婚したほうが良いのでしょうか。
それともしないほうが良い? モラハラ夫を相手に手続きするのは、一筋縄ではいかないとは思いますが…。Joeさんにこの質問を投げかけると、こんな答えが返ってきました。

「どちらでもよいと思っています。重要なのは、どちらにしても本人が状況を客観的に見て理解し、納得できているということ」。

これまで数多くのモラハラ被害者から話を聞いてきたJoeさん。夫からモラハラを受け続けても“離婚しない”妻には、さまざまな理由があったといいます。

「離婚しないことを選ぶ人は、育てるべき子どもがいる、簡単に離婚してもらえないからトライする方が骨が折れる…などの理由があります。なかでもお金の心配をする人が多いです。


実際に、ひとりで子どもを育てていくのが困難な社会であることも事実です。あるいは単に、離婚してしまうと世間体が悪いと考える人もいます」(Joeさん)。

モラハラ被害者に限ったことではなく、シングルマザーが日本の社会を生きていくのはとても厳しいといわれています。金銭的な問題だけでなく、子どもを育てるためには人手も必要になります。

仕事中の子どもの預け先は? 自分が体調を崩したときは? 子どもが体調不良のときは仕事を休める? こういった不安を持つ人は、モラハラされても夫と一緒に暮らすことを選ぶ場合が多いとJoeさんはいいます。


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