コミックエッセイ:夫婦・子育ていまむかし

奴隷から総理大臣に! どんなピンチも とにかく明るい高橋是清とは?【夫婦・子育ていまむかし Vol.25】


投資詐欺ですっからかんに…

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今でいう投資詐欺でしょうか。南米ペルーの銀山の鉱山事業を持ちかけられ、出資して遥々現地まで出向いたところそこはもう掘り尽くされていたそうです…。

帰国した是清は35歳にして財産を全て失います。文部省の官僚から投資詐欺で無一文にって…こんなことあります?急展開すぎません?

でもね、またしても!是清を救い出す人がいたのです。

それは日銀総裁の川田小一郎。詐欺に引っかかり無一文のホームレスに日銀入行を勧める総裁とは、何とも夢のある話です。アメリカンドリーム的な映画のワンシーンにありそう。

是清、やっぱり“持ってる“なぁ。人間力がすごい!

そしてこの出会いが是清の才能を開花させたようです。

是清の財務能力は的確で効果的。
日銀総裁にも就任し、その手腕を買われ大蔵大臣も歴任した是清。日露戦争の資金を一人で稼いできた話は有名ですが、その手法は日本国債を海外で売ってくるというもの。

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ロシアに日本が勝てるなど世界からは思われていない上、まだまだ開国して間もなく信用の無い日本国債をひとりで9億分も売るという途方もないミッションを成功させた是清の交渉力には驚愕させられますね。

また危機に対応する瞬発力と落ち着いた判断力もすごいんです。昭和2年の金融恐慌の際には片面だけ急拵えで印刷させた200円札を銀行窓口に積み上げて押しかけた民衆を鎮静化させました。この機転、数々の修羅場を潜り抜けて成功してきた人ならではだなぁ。

何度どん底を経験しても…
とにかく明るくポジティブ

まんまるい見た目から『だるま宰相』という愛称で呼ばれた是清ですが、実際彼自身の人生は七転び八起き。
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そもそも地頭が良くて高い能力を持っているのも間違いないのですが、転んでもサッと手を差し伸べてくれる人が常に周りにいるような感じがしませんか?

それって運なのかな? それとも人柄?

その答えが高橋是清本人の言葉にあります。

「境遇の順境は、心構え一つでどうにでも変化するものである。」
「授かった仕事が何であろうと、常にそれに満足して一生懸命にやるなら、衣食は足りるのだ」

逆境に嘆くことなく、いつも前向きに明るく頑張る人。
与えられた仕事はどんな内容でも一生懸命やる人。

生来の気質もあるでしょうが「自分に運は巡って来る」って信じていたんですって。何度も人生のどん底を経験して何度も何度も這い上がってきたからこその「深みのある言葉」に裏打ちされたポジティブさは眩しすぎる…。

ネガティ部員歴数十年の私、そう簡単には変身できないけれど、ひとつひとつの仕事を丁寧に頑張ること、そして新しいことに取り組む時ぐらい、不安を口にするより楽しみ!と口角を上げてみる努力をしてみたいと思います!

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