イングリッシュガーデンと熱帯の温室、鮮やかな色のコントラスト【ロンドンコレクション:ウィメンズ4日目】
アーデム15SSコレクション
デザイナーには、ショーのプレスレリースでインスピレーションやシェイプ、素材について語り尽くす人、シーズンを象徴する言葉を書き連ねる人もいれば全く語らない人もいる。「アーデム(ERDEM)」は語らないタイプで、これまでスタッフクレジット以上のものがショーで配布されたことはほぼなかった。そのアーデムが今シーズンは小冊子を配布した。そこには、19世紀後半のものと思われる巨大温室の側面図と平面図、そして19世紀のガーデンにたたずむ人と温室を写した3枚の写真が掲載されている。この3枚の写真と1枚の建築図面が、アーデムの今シーズンのコレクションを雄弁に語っている。1851年のロンドン万国博覧会をきっかけに各地に建設された巨大な温室と、そこにあふれるエキゾチックで生命力の強い熱帯の草木を、ヴィクトリア朝のシルエットを借りてドレスに仕立てたのが、このコレクションなのだ。深みのあるグリーンとブルーを多用し、刺繍やレースを贅沢に使って立体感を出したアイテムは、赤系の色をほとんど使っていないこともあって、どこかダークでメランコリックな雰囲気を醸し出す。
温室の中を散策する女性のドレスは、白のコットンレースやシアーなイエローのレース、白地に白糸で立体感のある刺繍を施したトップとたっぷりしたスカートで、熱帯植物とのコントラストを描き出す。
同じく刺繍やレースをふんだんに使い、木の葉モチーフや立体的な花のモチーフを使いつつ、アクリル板やメタリック素材を取り入れてサイバー風味の感じられるコレクションを見せたのは「ピーター・ピロット(PETER PILOTTO)」。フローラルやペイズリーのオーガニックな曲線が、円や長方形の幾何学パターンとコントラストを作り出す。今回プリントは使用せず、柄はジャカードや刺繍、パッチワークで表現されている。
こちらも柄の上にアクリル板の飾りを乗せたのはユーゴスラビア人デザイナーによる「ロクサンダ・イリンチック(ROKSANDA ILINCIC)」改め「ロクサンダ(Roksanda)」。星や矢印を思わせる幾何学パターンにむらに色を乗せ、さらに円や球のアクリル板で飾った。無地アイテムはピンクやブルー、オレンジなど鮮やかな色のベースに色違いの大きな円を散らし、ときには円を切り刻んで重ね合わせている。鮮やかな色同士を1着の中で用い、時にはドレスの脇や肩にフリルと言うには大きすぎるパーツをはためかせることで微妙なバランスを作り上げた。
「クリストファー・ケイン(Christopher Kane)」は、今年5月に亡くなったセントマーチン美術大学の名物教授、ルイーズ・ウィルソン(Louise Wilson)にコレクションを捧げた。ウィルソンは、セントマーチン美術大学MAファッションコースのコースディレクターとして、「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」を始め多くのデザイナーたちを育てた人物として知られる。もちろんケインも教え子の一人だ。ケインは、セントマーチン美術大学MAの学生として過ごした日々の思い出から出発して、自分自身の歴史を辿った。センセーションを巻き起こした卒業コレクションのボディコンスタイルをラグジュアリーに洗練させたサテンのボディコンドレスは、紐状のサテンが透けるシルクの上にコルセットのボーンのようなラインを描く。サテンのロープをニットのように編んだアイテムは、ケインが昔から好きだという写真家・荒木経惟をインスピレーションとしたものだ。
ウエストをぎゅっと絞って腰回りにフェザーを施したデニムジャケットに膝下丈のイエローのスカートは、春のイングリッシュガーデンには書かせない蜂のシルエットを写したものか。「バーバリー プローサム(BURBERRY PRORSUM)」の今シーズンは「The Birds & the Bees (鳥と蜂)」をテーマに、イングリッシュガーデンの春を柔らかいカラーパレットとウエストをぎゅっと絞ったシルエットで表現した。
柔らかいトーンのグリーンやイエロー、ブルーにピンクとパープルを加えたカラーパレットも、春のガーデンの色彩だ。フェザーや大きな丸いスパンコール、丸くカットした布が花びらのように重なり、ランダムなティアードのスカートがふんわりと風をはらむ。花はアブストラクトにアレンジされたプリントともなり、ウエストを絞るベルトはチュールを重ねてトンボの羽根を表現したドラゴンフライベルト。メンズでフィーチャーされた40年代のタイポグラフィーは、クラッチバッグやトレンチコートのプリントとなって登場、メンズからの連続性を見せた。
「ジャイルズ(Giles)」は、クラシックなシルエットにヒョウや大蛇を大胆に乗せた、楽しくて少々怖いコレクション。ヒョウの毛皮の柄を模した一般的なヒョウ柄ではなく、ヒョウそのものの顔や手をモチーフに使っている。品のいいスクールガール風のパフスリーブのブラウスには背中に大きなヒョウの手が乗り、真っ白なケープ風ドレスの肩にもヒョウの手が。ゴージャスなロングドレスは全面を大蛇のプリントが飾る。
アーデム15SSコレクション
ピーター・ピロット15SSコレクション
ピーター・ピロット15SSコレクション
ピーター・ピロット15SSコレクション
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