ガソリン代をムダにしない「運転のコツ」 実はアクセルを踏む時に?【事故防止】
ガソリン代の高騰に伴い、「燃費を少しでも抑えたい」と考える人は多いのではないでしょうか。
先日、免許更新で配布された、一般財団法人全日本交通安全協会が編集・発行する『わかる 身につく 交通教本(以下、交通教本)』を読み返していた筆者。
その中に『エコドライブのすすめ』という興味深いコーナーがありました。
燃費を抑える工夫だけでなく、安全運転につながる視点も紹介されており、日常の運転にも役立ちそうな内容です。
安全で燃費を抑える運転のコツ
『交通教本』や環境省のウェブサイトの情報を参考に、元警察官である筆者の実体験も交えながらポイントを紹介します。
同乗者にも優しい『ふんわりアクセル』
発進時は穏やかにアクセルを踏む『ふんわりアクセル』が有効です。環境省によると「やさしい発進を心がけるだけで、10%程度燃費が改善する」といいます。
発進時に急な踏み込みをするということは、直後の不測の事態への対処が遅れます。
警察官時代、筆者が実際に遭遇した例として『信号待ちから発進した際、青信号に気づかず停車したままの前方の車に追突してしまったケース』『発進直後に人が飛び出してきて、ぶつかったり、転倒させてしまったりしたケース』などがあります。
いずれも『ふんわりアクセル』であれば、事故を防げたかもしれません。
急発進を避けることは、同乗者にも優しいだけでなく、安全運転にもつながるポイントです。
車間距離に余裕を持ち、ムダな加減速を減らす
前の車との距離が近いと、ブレーキと加速を繰り返しやすくなり、燃費にも影響します。環境省によると「市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化します」とのこと。
筆者が警察官時代に多く扱った事故の1つが追突事故でした。
当時、追突事故の原因でもっとも多いと感じたのは、スマホやナビを見るなどの脇見運転。脇見運転の場合、車間距離が近いとブレーキを踏んでも間に合わないというケースが多く見られました。
※写真はイメージ
特に追突事故は『渋滞時』によく見られます。目的地に早く着きたい焦りや、割り込みされたくないなどの心理から、つい車間距離が狭くなりがち。十分な車間距離は、追突防止の観点からも重要です。
減速時は早めにアクセルを離し、エンジンブレーキも活用
信号などの停止が予測できる場面では、早めにアクセルを離すことも大切。環境省によると「エンジンブレーキが作動し、2%程度燃費が改善する」といいます。
また、エンジンブレーキは不測の事態への備えにもなり、下り坂ではブレーキへの負担軽減にも有効です。
燃費と安全性を両立しやすい運転習慣といえるでしょう。
意外と重要なタイヤの空気圧の点検
見落とされがちなタイヤの空気圧の点検。
環境省によると「空気圧不足は市街地で約2%、郊外では約4%燃費悪化につながる」といいます。
定期的にガソリンスタンドなどで点検し、特に高速道路に乗る前は確認しておきたいところ。
空気圧が不足するとハンドルも重くなるため、操作にも影響することがあり、事故防止の観点からも重要です。
※写真はイメージ
また、高速道路内でパンクやガス欠で停車することは、重大事故へと発展するリスクがあります。
警察官が大怪我や殉職してしまうケースは、一般道よりも高速道路や自動車専用道路のほうが多く見られました。スピードが出る場所に立って事故処理や交通整理をすることが多いためです。
タイヤの空気圧はガソリンスタンドで簡単に点検し、空気を入れることができます。1件でも事故を減らすため、燃費と安全の観点からこまめに確認しましょう。
そのほかの有効な手段
『交通教本』ではほかにも、以下のような工夫も、燃費改善につながるポイントとして紹介されています。
・エアコンを適切に使用する。
・ムダなアイドリングを控える。
・渋滞を避けて余裕をもって出発する。
・不要な荷物を積みっぱなしにしない。
・迷惑駐車を避け、交通の流れを妨げない。
どれも難しいことはなく、今日からすぐに実践できそうなものばかりでしょう。
まとめ
内容をまとめると以下の通り。
燃費を意識した運転は、節約だけでなく安全運転にもつながる工夫といえそうです。
・急発進を避け、『ふんわりアクセル』を意識する。
・車間距離を取り、ムダな加減速を減らす。・早めの減速とエンジンブレーキを活用する。
・タイヤの空気圧を定期的に確認する。
『交通教本』には、こうしたエコドライブだけでなく、法改正や運転時に気をつけたいポイントなど、安全を守るための情報が数多く掲載されています。
免許更新の際に『交通教本』を受け取ったら、そのまましまい込まず、一度目を通してみると役立つ発見があるかもしれません。
[文・構成/りょうせい]