2021年12月10日 06:00
医師に聞くオミクロン株対策「室温20度、湿度50%で1時間おきの換気を」
新規感染者数が落ち着きを見せ、“日常”を取り戻しつつあった私たちの前に突如現れたオミクロン株。デルタ株以上ともいわれる感染力を前に、私たちはどのような備えをすべきなのかーー。
「12月1日、国内で2人目となるオミクロン株の陽性者が空港検疫で見つかり、数十人の濃厚接触者への健康観察も続けられています。水際で食い止めたいところですが、検疫をすり抜けて日本に入っている可能性は否定できません。すでに流行の兆しを見せている南アフリカと交流の盛んな欧州各国、南米、オーストラリアなどにも飛び火しているためです」
こう警鐘を鳴らすのは、東北大学災害科学国際研究所の医師・児玉栄一さんだ。
WHOは、11月末に南アフリカで初めて確認された新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」をVOC(懸念される変異株)に分類した。変異株がVOCに分類されるのは、夏に日本でも猛威を振るった「デルタ株」以来のこと。
パンデミックが続く中、このような変異株の出現は避けられないと、渡航医学に詳しい関西福祉大学教授の勝田吉彰さんは話す。
「コロナウイルスは人体の中でコピーされていますが、ウイルスの遺伝子は約3万個のアミノ酸の配列で構成されているため、増殖する際に1個や2個のコピーミスは頻繁に起こるのです」