「素直に自信がつきましたね。色んな人がいる大会で、『R-1』よりエントリー者数は少なかったけど、今までの人生の中でも優勝できるってなかなかない経験だったので」
こう語るのは、お笑い芸人・街裏ぴんく(38)。ファンタジックな“ホラ漫談”でファンを増やし、昨年は芸歴11年以上のピン芸日本一決定戦「Be-1グランプリ」で頂点に輝いた(以下、カッコ内は街裏)。
大阪で活動していたコンビ解散後、街裏が漫談を始めたのは’08年。当初は実際の出来事をベースに捲し立てるという“ぼやき芸”だったが、現在のスタイルを確立するまでは紆余曲折あった。
「ぼやき芸は大阪ではウケていたんですが、’12年に上京してからは全然ウケなかったんです。落ち込んでいた時に、『浅草リトルシアター』がエントリー代なしでも1日3、4回出演できると知って出始めました。その時に漫談以外やりたいことを全部捨てたんですね。
『どうやったら東京で漫談がウケるんや』と模索して、色んな漫談が出来たんですよ。徐々に自分の話芸も上達してきて、ぼやきがウケるようになってきたんです。でも、本当にやりたいのは今やっているファンタジックな漫談だったんですが、とにかくウケなければ生き残っていけなかったんで。