「ホームドラマ過ぎる」NHK大河『豊臣兄弟!』に厳しい声…歴史学者は「荒唐無稽」「 リアリティもない」と指摘

女性自身
「ホームドラマ過ぎる」NHK大河『豊臣兄弟!』に厳しい声…歴史学者は「荒唐無稽」「 リアリティもない」と指摘

仲野太賀と池松壮亮(写真:本誌写真部)



“エンタメだから史実に忠実である必要はないが、史実以外の演出がつまらなすぎるので、もう見ない”――――。

現在放送中のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』。毎週オンエア後には、このような批判コメントがネット上でたびたび見受けられる。視聴者はいったいこのドラマのどこに不満を感じているのだろうか?

「たとえば、第21回『風雲!竹田城』(5月31日放送)のワンシーン。主演の仲野太賀(33)が演じる小一郎(後の秀長)と妻の慶(吉岡里帆・33)が、縁側でお互い顔を見つめ合いながらイチャイチャし始めたのですが、そこへふすまを開けて兄・秀吉(池松壮亮・35)が突然乱入。

2人は驚き、小一郎が“何しとんじゃ!”と激怒するも、秀吉は2人の横に座り“わしのことは気にせず、続けてくれ”と。その瞬間、“できるか!!”と、呆れ顔の小一郎が秀吉に突っ込みを入れるという、まるでコントのような掛け合いがありました。

殺伐とした戦国時代が舞台なのに、これでは緊張感も重厚感も伝わってきません。
このシーン以外にも、秀吉の姉や妹たちが繰り広げる家族コントのような演出も多く、視聴者から“現代風のホームドラマを見せられている”と、反感を買っているのではないでしょうか」(テレビ誌記者)

今回の舞台はNHK大河ドラマの“鉄板コンテンツ”ともいわれる戦国時代。物語は定番の豊臣秀吉のサクセスストーリーなのだが、主演は秀吉ではなく、“補佐役”である弟の豊臣秀長の視点で描かれていく作品。

初回の視聴率こそ13.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)とまずまずの発進だったが、その後は下降傾向に。第15話以降、第23回「さらば半兵衛」(6月14日放送)までは、10~11%台を行ったり来たり。10%を切るのも時間の問題かと囁かれ始めている。

コント仕立ての“ホームドラマ”演出だけが批判されているわけではない。

最近、ネットを騒がせたのは、第17回「小谷落城」(5月3日放送)だ。

織田信長(小栗旬・43)と敵対する武田信玄(高嶋政伸・59)が急死するのだが、なんとその原因が、餅をのどに詰まらせての窒息死。
そしてこの回のハイライトとなった浅井長政(中島歩・37)が切腹するシーンでは、切腹後に介錯を務めたのが妻である信長の妹・市(宮﨑あおい・40)であった。こうした大胆な演出に、《さすがにありえない》との声が。

「史実の歪曲に加えて“そんなアホな”と感じる荒唐無稽な描写が、歴史好きの視聴者からひんしゅくを買ったのでは」

そう語るのは、歴史と文化の研究所代表で、戦国時代が専門の歴史学者・渡邊大門さん。

「浅井長政が切腹する前に、敵対する織田軍の小一郎と藤吉郎(後の秀吉)の2人と仲よく相撲を取るシーンがありました。武田信玄の窒息死、その後の市の介錯もそうですが、史料にはそのような記述はありません。

ドラマの演出とはいえ、“戦国時代だったら本当に起こり得たかもしれない”と思えるぐらいのリアリティもないので、視聴者には“嘘くさい”と受け取られてしまったのでしょう」(渡邊さん)

また、現代風に“アレンジ”されたセリフ回しについても賛否が分かれている。

「まだドラマの前半でしたが、藤吉郎が敵対する相手を調略するために、とても武将とは思えない現代風の口調で嘆願するシーンがありました(第9回『竹中半兵衛という男』3月8日放送)。

“わしらの仲間になってちょ~だい!”

これを聞いた瞬間、故財津一郎氏が出演していたタケモトピアノのCM、“ピアノ売ってちょ~だい!”のパロディかと。


殺るか殺られるかの戦国時代で、あまりにも軽薄すぎるセリフだったので、ドン引きしましたね」(前出テレビ誌記者)

ネット上では、

《豊臣兄弟、ホームドラマになってしまったな》
《いい加減に歴史に向き合ってほしい。 メルヘンホームドラマはもうたくさんだ!》
《ホームドラマ過ぎるので、小一郎がヒロインの朝ドラに見えてきた》
《脚本が歴史考証を無視している上、ストーリーもぎこちなく無理があるため、出来の悪いホームドラマになってしまっている》

前半のクライマックスともいえる「本能寺の変」まで、コント仕立てのホームドラマにならなければいいのだが……。

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