野沢尚の傑作小説『反乱のボヤージュ』初の舞台化が決定 石黒賢、岡本圭人らが出演
多くのテレビドラマの脚本を手がけ、小説家としても『破線のマリス』で江戸川乱歩賞をはじめとしいくつもの文学賞を受賞した野沢尚による小説『反乱のボヤージュ』の舞台化が決定。2025年5月6日(火・休) から16日(金) に東京・新橋演舞場、6月1日(日) から8日(日) に大阪・大阪松竹座で上演される。
『反乱のボヤージュ』は、集英社の文芸誌「小説すばる」で2000年4月から2001年1月まで連載され、同年4月に単行本として刊行された。緻密な人間描写と社会問題への鋭い洞察が、発売当時から大きな反響を呼び、2001年に若松節朗監督により2話のスペシャルドラマとして放送され、第52回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞するなど大きな話題となった。
物語の舞台は名門大学の学生寮。廃寮を目論む大学側から送り込まれた舎監と、寮存続を懸命に守ろうとする学生たちとの心の交流を中心に、学生たちが抱える葛藤や成長、そして舎監との絆が、瑞々しくも力強く描かれる。さらに登場人物たちの色鮮やかな描かれ方により、自然と作品世界に引き込まれるのも、ドラマの脚本家として活躍した野沢作品ならではの魅力のひとつでもある。
初の舞台化となる今回は、学生寮の舎監で、元機動隊としての複雑な過去を持つ名倉憲太朗役で石黒賢、学生寮で暮らす医学部一年生の坂下薫平役で岡本圭人、同じく学生寮で暮らす三年生の江藤麦太役で大内リオン、かつて学生襲撃事件を担当していた刑事・久慈役で加藤虎ノ介、学生寮の食堂担当の調理師・日高菊役で南沢奈央、首都大学学長補佐で廃寮を主導する宅間玲一役で益岡徹が出演する。