大怪我をして痛みを訴えている患者さんに、すぐ「大丈夫ですよ」と言ってもあまり説得力がありません。「痛いよね、よく辛抱したね」と患者さんの気持ちを汲み取った上で、「もう大丈夫ですよ」と明るく声をかければ、たちまち“癒しの会話”に変わります。この手法を日常会話にも生かしてみましょう。
最初はモノマネでかまいません。向こうが話すペースに、自分の話し方を近づけてみましょう。ゆっくり話す相手なら、自分も落ち着いた口調で。テキパキ話す相手なら、こちらの声のトーンも上げてみて。相手のセリフから大事な部分を繰り返してみるのもいいですね。
シンクロ率が高いほど、「話しやすい人だな」と感じてもらえるはず!
■たった一言で信頼される!“予告コミュニケーション”「人に合わせるのって難しい」「異性のペースは読めない」そんな人におすすめなのが予告型コミュニケーション! 方法は至ってシンプル。「次は○○するね」などと自分がとる行動を言葉に出してみましょう。たった一言で相手の信頼度がアップする方法です。
自分に置き換えてみるとわかりますが「何か変化が訪れるとき、事前に知らせてくれること」で得られる安心は大きいですよね。
たとえば注射の前に、ほとんどのナースは「チクッとしますよ」などと一言断ります。患者さんは心の準備ができますね。これも「この人には身を預けてもいい!」と思わせる看護師コミュニケーションの一つです。
無言でいきなり注射をすると、同じ治療行為でも嫌な印象を与える可能性もあります。
自分の体に触ろうとしているのに何の説明もないと、患者さんは不安になってしまいます。大切なのは、「予測ができない」「想像がつかない」という負担を相手からとりのぞく気配りです。この予告テクは、うまく使えばこちらの要求に気持ち応じてもらえるきっかけにもなります。