結婚相手を探しているのに、男性の短所ばかりが気になる理由【黒川伊保子】

結婚を目標に真剣に結婚相手を探しているけれど、将来を託す相手だからこそ、アラばかりが目に付いてしまう。つい、条件が気になってしまうという読者の悩みに、脳科学者の黒川伊保子先生が答えてくれました。

結婚相手を探しているのに、男性の短所ばかりが気になる理由【黒川伊保子】

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【質問】今、絶賛婚活中です。友人に紹介してもらったり、合コンに行ったりして、たまに出会った男性とゴハンを食べに行くのですが、イマイチぴんとくる人がいません。たとえば、背が私より低かったり、収入が私より少なかったり、お箸の持ち方が下手だったり、趣味が合わなかったり。長所より短所ばかり気になります。でも、結婚相手だから妥協はしたくないし…。
(30歳 受付)

【回答】相手の短所ばかりが気になってしまうということは、その人に対してちゃんと発情していないということですね。
女性脳は、基本、異性に対して警戒スイッチが入っています。生殖リスクが高いので、遺伝子相性の悪い異性に妊娠させられるわけにはいかないから。男子にふいに近づいてこられれば、イケメンであっても嫌な感じがしますし、紹介された男子のあら探しを、ついついしてしまうもの。

そうしながら、無意識のうちに異性の匂い(知らないうちに嗅いでますよ)、見た目や触れた感じなどで、その人の遺伝子タイプを読み取り、生殖相性を確認しています。生殖相性がいいと判断すれば(自分との遺伝子ミックスによって、より良い子孫が残せると判断すれば)、発情します。

ロマンチックじゃなくて申し訳ないのだけど、脳科学的には、それが恋の正体。そして、いったん恋に落ちたら、脳が「一生殖に必要」と見なした期間(長い人で3年ほど)だけ、相手への警戒スイッチを切ります。いわゆる“あばたもえくぼ”期間ですね。
条件や欠点が気にならない時期が訪れます。

ただ、食事を1回したくらいじゃ、なかなかピンとこないもの。ましてや、女性は、30代半ばくらいからときめく力が低下していき、38歳から42歳くらいまでは、いっそ異性にピンとこない状態に。

というのも、20代は異性を厳しく取捨選択しているので、実際に「千人に一人」の遺伝子相性のいい相手を見つけ出しているし、脳もそれを知っているから、恋の確信が深いのです。「輪廻の果て」に出逢ったような、きらめくようなときめきが降りてくるとき。

しかし、30過ぎても妊娠・出産に至らないと、脳は戦略を変えます。今のまま取捨餞別を厳しくし続けては一生チャンスがないかもしれない、危ない、と思うのですね。このため、取捨選択をゆるやかにしていくわけです。
取捨選択がゆるくなるということは、恋の確信は浅くなりますから、「ロマンチックな恋」を求めていては、どうしてもピンとこないという事態に陥りがち。


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