失恋で自分を見失い中…どうして恋は理性を失わせてしまうの? 【ひかりの恋愛お悩み相談】
男女限らずですが、恋愛初期に相手に尽くすのは、愛情からというよりも、「相手に好かれたいからする」ことが多く、相手が自分にゾッコンになった途端に手の平を返すように冷たくなる人はいます。その落差が余計、相手をハマらせることにもなるのですが。要は、先ほどの“脳内麻薬”を乞う、麻薬中毒状態にさせてしまうんですよね。
恋人をそんな風にさせてしまう人は、気分屋で自分のことしか考えられない人も多いもの。本当の愛情を持っている人というのは、「相手に好かれたいから尽くす人」ではなく、「純粋に相手を喜ばせたいから尽くせる人」だからです。
■愛していた? ハマっていただけ? だから、今回のSさんが彼にハマったのは、「相手の人柄に惚れて」というよりは、その恋愛テクニック的な要素でハマった感もなきにしもあらず。それは、愛ではないかもしれません。つまり、彼もSさんも抱いていたものは、本当の愛とはちょっと違う可能性は高いです。
結局Sさんは、相手に求められたり、受け止められたりすることに喜びを感じ、そういうことをしてくれる相手を求め続けたわけです。でも、もし相手のことをきちんと愛していたら、本当に相手が体調も仕事も大変なのであれば、「相手が大丈夫な状態になるまで、そっと見守る」こともできたはず。でも、それ以上に自分を必要としてくれることを求めたということは、そこに隠されていることが、Sさんの“弱点”なんでしょうね。
実は今までの恋愛で恋人と距離を空けていたのは、自立をしていたからではなく、何かしらの「恐怖」があるからなのかもしれません。心の奥では、もっと深く関わっていきたかったし、「ひとりでも平気なんだ」と自分に言い聞かせていたところもあるのでは? つまり「傷つきたくない」「嫌われたくない」などの恐怖感が、距離感を保っていた理由なのではないかと思うのです。
人と適切な距離感を持つというのは、「会うペース」など、物理的なことを指しているわけではありません。もっと内面的なことであり、要は「親しき仲にも礼儀あり」ということです。相手に踏み込んではいけないところは踏み込まない大切さ、というか。
だから精神的に自立していようが、別に毎日会っていたって、そのペースがお互いにとって快適であれば問題ないのです。
Sさんは、今回の恋愛で自分の弱点が見えた分だけ、大きな収穫があります。今後はより自分をきちんと受け止めるようにして、本当の意味での精神的な自立を目指し、さらに親しき仲にも礼儀ありを守りながら、人と深く付き合うことを目指してみましょうね。
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