真冬の街灯の下で【自由が丘恋物語 〜winter version〜 第31話】
「気にすんなよ。慎吾にフットサルは続けるように言えよな。俺、ぜーんぜん気にしないから。あのな、フットサルやってると女子に注目されるから恋のチャンスはやっばいほどあんだぞ。試合の後に応援に来てくれた女子達と飲みに行けるから」
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「冬馬…」
「あ、ってことはお前の慎ちゃんも狙われるぞう。あの寂しげな甘い横顔がたまんないって応援団のリーダーが騒いでたから」
「冬馬、ありがと。私、ずっと考えてて…」
「ま、好みの問題だよな。桃香は支えてあげたくなるようなフワっとした男が好きなんだからしょうがない」
「ええ? フワっとした男…? 慎ちゃんがいきなり逞しいオオラオラマッチョになったら、嫌いになるのかなあ?」
「そしたら、俺んとこへ来いよ」
「そんな都合よくいかないよ。
冬馬、クリームついてるよ。ここんとこ…」
冬馬のあごを人差し指でつつこうとした瞬間、冬馬が桃香の人差し指を握った。