いま、人がさみしい気持ちを抱える時間は圧倒的に減りました。つねになにかにつながっている24時間。さみしいという気持ちは、恋愛を加速させるものでした。それがなくなった今、昔のように恋いこがれるという気持ちはなさそうというわけです。夜ひとりで人恋しい気持ちになって、そんなに好きでもない相手に電話しちゃう。そういうことが減ったから、恋愛が減ったのです(良くも悪くも)。
■4.バーチャルでOK
男性から見れば、性情報の氾濫も大きな要因です。「女の子の体って、どうなっているんだろう?」という健全な妄想、それこそが、恋愛を(よくも悪くも)加速させる要素でした。
いまや簡単に手軽に女性と接する(2次元含む)機会があり、リアル恋愛にとっては旗色が悪くなりつつあります。それは女性も同様でしょう(戦国武将に恋をしたり、アイドルに恋をしたり)。「エア恋愛」はますます加速しているいっぽう、生身のリアルな恋愛は流行らないのです。
■5.ジェンダー意識の変化
女性の社会進出が進み、男性と女性の垣根はなくなるいっぽうですよね。「自分にないものを求める」のが、恋愛の大事な要素だとしたら、この状況は向かい風。考えてることも環境も似ているふたりに、ドキドキの恋が生まれる可能性は低いのです(恋愛小説とかは、たいてい境遇の違う二人が恋に落ちますよね)。