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ついにスタートした2020年。今年のアート始めはどの展覧会にする?首都圏を中心に、年始からオープンしている美術館をピックアップしてご紹介します!まず、会期中無休で元日からオープンしているのが、六本木ヒルズ内にある森美術館。開催中の『未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命——人は明日どう生きるのか』では、テクノロジーの発達が私たちの生活におよぼす影響を、アート、デザイン、都市や建築などを通して考察するもの。新年にふさわしく、夢のある近未来像を見ることができる。また、上野エリアでは、1月2日(木)より東京国立博物館、国立西洋美術館、国立科学博物館、上野の森美術館が開館する。東京国立博物館では、恒例の正月企画『博物館に初もうで』を開催。2020年の干支である「子(ねずみ)」をテーマにした作品の特集や、トーハク所蔵の国宝《松林図屏風》(長谷川等伯筆)、国宝《古今和歌集(元永本)下帖》など名品の数々が展示される他、いけばなや和太鼓、獅子舞など伝統芸能のイベントも開催。華やかなお正月の雰囲気が楽しめそうだ。東京国立博物館『博物館に初もうで』 《鼠、猫と遊ぶ娘と子供》 鈴木春信筆 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵東京国立博物館『博物館に初もうで』 国宝《松林図屛風》長谷川等伯筆 安土桃山時代・16 世紀 東京国立博物館蔵国立西洋美術館では、欧州随一の名門家の華麗なコレクションの歴史をたどる『ハプスブルク展600年にわたる帝国コレクションの歴史』が開催中。ベラスケス《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》をはじめ、各時代の絵画を中心に版画、工芸品、タペストリー、武具など約100点が紹介される。国立西洋美術館『ハプスブルク展600年にわたる帝国コレクションの歴史』 ディエゴ・ベラスケス《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ(1651-1673)》 1659年ウィーン美術史美術館、絵画館蔵国立科学博物館で開催されているのは、大人も子どもも楽しめる『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』。世界各地から集結した43体のミイラの中には衝撃的な姿のものも。最新の調査や研究結果をもとに、謎に包まれたミイラの実像に触れることができる。国立科学博物館『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』 《チョンチョーロ文化のミイラ》紀元前3200年頃オリジナルはバルパライソ自然史博物館所蔵上野の森美術館では1月13日(月)まで『ゴッホ展』が開催中だ。ゴッホの作風に大きな影響を与えた「ハーグ派」「印象派」とゴッホとの出会いに注目した展覧会で、《糸杉》をはじめとする約40点のゴッホの作品に加え、マウフェやセザンヌ、モネなどハーグ派と印象派を代表する巨匠たちの作品も紹介されている。上野の森美術館『ゴッホ展』 フィンセント・ファン・ゴッホ《糸杉》1889年メトロポリタン美術館蔵上野以外のエリアでも、1月2日(木)から美術館は続々とオープン。丸の内にある三菱一号館美術館では、開催中の『印象派からその先へ世界に誇る吉野石膏コレクション展』にて、ルノワール、モネ、ピカソ、シャガールら名品が堪能できる。三菱一号館美術館『印象派からその先へ世界に誇る吉野石膏コレクション展』ピエール=オーギュスト・ルノワール《シュザンヌ・アダン嬢の肖像》1887年吉野石膏コレクション両国にある江戸東京博物館も1月2日(木)より開館。開催中の『大浮世展—歌麿、写楽、北斎、広重、国芳夢の競演』展では、江戸時代の人気浮世絵師5人の代表作を一堂に観覧することができる。江戸東京博物館『大浮世展—歌麿、写楽、北斎、広重、国芳夢の競演』現代アートに触れたいなら、東京都現代美術館へ。こちらも1月2日(木)より開館しており、ファッションデザイナー皆川明によるブランドを掘り下げる『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』、日本を代表するメディアアーティストグループ、ダムタイプによる大規模個展『ダムタイプ|アクション+リフレクション』、東京都現代美術館ならではの視点で日本の若手作家を紹介する『MOTマニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影』と、3つの企画展を見ることができる。東京都現代美術館『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』そのほか、1月2日(木)から開館している都内の美術館には、マティス、クレー、デュシャンなど「窓」をモチーフにした作品が集まる『窓展:窓をめぐるアートと建築の旅』が開催中の東京国立近代美術館(竹橋)、日本の女性写真家の草分けを紹介する『山沢栄子私の時代』などが開催中の東京都写真美術館(恵比寿)などがある。また、時間に余裕があるなら、足を伸ばして箱根の美術館を訪ねてみるのもおすすめだ。年中無休で開館している箱根彫刻の森美術館では、1月5日(日)まで『箱根ナイトミュージアム』を開催。毎日16時45分から18時まで、光のアーティスト高橋匡太により、野外彫刻がドラマティックに浮かび上がる中を、周囲のライトアップに呼応して色が変化する提灯を持ちながら鑑賞することができる。『箱根彫刻の森美術館箱根ナイトミュージアム』 ガブリエル・ロアール《幸せをよぶシンフォニー彫刻》箱根エリアでは他にも、ポーラ美術館が年中無休で開館。企画展『シュルレアリスムと絵画―ダリ、エルンストと日本の「シュール」』、現代美術ギャラリーでは『佐藤翠「Diaphanous petals」展』を見ることができる。また、箱根ラリック美術館も同じく無休で、『アール・ヌーヴォーの花園 —ミュシャとラリック花々と植物のかたち—』が開催中。1月2日(木)より開館する岡田美術館では、『DOKI土器!土偶に青銅器展—はにわもいっしょに古代のパレード—』が開催されている。ここで紹介した以外にも、首都圏では多くの美術館がお正月からオープンしているので、ぴあアプリを参考に、2020年のアート詣でに出かけてみてはいかがだろうか。
2020年01月02日国立文楽劇場では、1月3日(金)に新春文楽公演の幕が開く。午前11時開演の第1部は、『七福神宝の入舩(しちふくじんたからのいりふね)』でおめでたく新年を寿いだ後、『傾城反魂香(けいせいはんごんこう)土佐将監閑居の段』。竹本津駒太夫が80年ぶりに竹本錣太夫(しころだゆう)の名跡を復活させる晴れの舞台だ。吃音というハンディを背負いながら、愛妻おとくの支えと師匠の土佐将監の厳しい愛情によって、芸の道をついに自ら切り開く浮世又平の物語は、襲名披露狂言にふさわしい。又平の人形を遣うのは桐竹勘十郎。続いての『曲輪文章(くるわぶんしょう)吉田屋の段』は、新年を迎える準備に忙しい大晦日が舞台。揚屋・吉田屋はただでさえ賑やかな遊郭の雰囲気に加え、正月のしつらえで華やかさを増す。そこへ、勘当され紙衣を着るまでに零落した藤屋伊左衛門が、馴染みの遊女・夕霧に一目会いにと訪れる。今の伊左衛門は一銭ももたない。それなのに態度は豪商の若旦那そのもの。以前と変わらないアンバランスが笑いを誘う。大阪のぼんぼんの能天気さが、なぜか憎めない。最後は勘当が解かれ夕霧の身請けの金も届くので、幸せな気分で劇場を後にできる。伊左衛門を吉田玉男が、夕霧は吉田和生が遣う。吉田蓑助も女房おきさの役で出演。太夫は伊左衛門が咲太夫、夕霧が織太夫。午後4時開演からの第2部は『加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)』。「女忠臣蔵」とも呼ばれている作品だ。奥向きを預かる局岩藤(玉男)が横領に関わる密書を落としてしまい、それを町人出身の中老尾上(和生)が拾ったことから、尾上へのいやがらせがエスカレートする。草履で打たれ辱められる『草履打の段』が有名。後半は、尾上の召使お初(勘十郎)が活躍する。もう1本の『明烏六花曙(あけがらすゆきのあけぼの)山名屋の段』は新吉原を舞台とした遊女・浦里と彼女をめぐる3人の男たちの物語。浦里を吉田勘彌が遣う。語りは豊竹呂太夫、三味線鶴澤清介。新春文楽公演は1月26日(日)まで。文:仲野マリ
2020年01月02日名古屋・御園座では、1月2日(木)から4日(土)まで、『坂東玉三郎 御園座新春特別舞踊公演』が催される。新春を寿ぐ華やかな舞台だ。幕開けには『お年賀口上』が付き、玉三郎が挨拶をする。舞踊の演目は地唄の『雪』『鐘ヶ岬』で、間に『三曲糸の調べ 阿古屋琴責』が入る。『雪』は、今は仏門に入った芸妓が、かつて雪の夜にひとり寂しく恋人を待ちわびたことを思い起こす姿を描く。『鐘ヶ岬』は道成寺もののひとつで、釣鐘ごと安珍を焼き殺した清姫「安珍清姫伝説」の後日談。女の執念や艶やかさを詩情豊かに浮かび上がらせる。『阿古屋琴責』は、源平合戦で平家が滅んでも、なお源頼朝の命を狙う平家方の男・景清の居場所を白状させようと、景清の子を身ごもっている遊君阿古屋を詮議する場面。源氏方の重忠が、阿古屋に琴・三味線・胡弓の三絃を弾かせ、もし「景清の居場所を知らぬ」と言うその心に偽りがあれば音が曇るはずだと耳をそばだてる。阿古屋を演じる女方にとって、舞台の上で実際に琴・三味線・胡弓をひとりで演奏する難役だが、玉三郎は1997年から阿古屋を演じ素晴らしい演奏を続けてきた。とりわけ胡弓の音色には、重忠ならずともうっとりと聞き惚れてしまう。豪華な衣裳にも注目したい。文:仲野マリ
2020年01月01日令和はじめてのお正月、京都国立博物館で『新春特集展示子づくし─干支を愛でる─』が1月2日(木)から2月2日(日)まで開催される。今年は子年。私たちにとって鼠は、神様の使いや子宝の象徴として、また生活にも身近な小動物だ。この展覧会では、鼠をモチーフにした絵巻、彫刻、根付、人形など約24点の作品から、愛らしい鼠の表現を見ることができる。重要文化財で、子月子日の行事をあつかう『源氏物語』の「初音」も公開される。同じく1月2日(木)から2月2日(日)まで開催される『特集展示京都御所障壁画紫宸殿』では、最も格式の高い御殿である紫宸殿に立てられる「賢聖障子(けんじょうのしょうじ)」9面すべてが展示される。寛政4年(1792)に制作された「賢聖障子」(一部に後補あり)が並ぶ貴重な機会となる。また、1月2日(木)から3月22日(日)まで、『特集展示神像と獅子・狛犬』も開催される。神様を守る獅子や狛犬は、時代によって表情も異なりとても興味深い。仏教像とひと味違う神像も並ぶ。関西圏の神社を中心に13件の獅子、狛犬、そして神像が集まる展示だ。1月の京都国立博物館では、さまざまな新春イベントも開かれる。1月4日(土)は「新春能」、1月12日(日)は「芸舞妓 春の舞」、ときどき公式キャラクターの「トラりん」も登場する。詳しいスケジュールは、京都国立博物館ウェブサイトで確認してほしい。【関連リンク】京都国立博物館( )重要文化財源氏物語画帖「初音」土佐光吉筆京都国立博物館蔵(新春特集展示「子づくし」)新羅十二支像護石拓本のうち子像京都国立博物館蔵(新春特集展示「子づくし」)紫宸殿 賢聖障子のうち住吉広行筆宮内庁京都事務所蔵(特集展示「京都御所障壁画 紫宸殿」)獅子・狛犬峰定寺伝来京都国立博物館蔵(特集展示「神像と獅子・狛犬」)黄交趾釉俵鼠置物永楽妙全作京都国立博物館蔵(新春特集展示「子づくし」)
2020年01月01日数年後に振り返ったとき、2020年がオリンピック・パラリンピックと共に語られることは確かだろうが、同様に、演劇の話題作が目白押しだった年、としても記憶されるかもしれない。現在すでに発表されているラインナップを目にしただけでも、そう感じる人は少なくないはずだ。約4年のブランクを経て新たにオープンするのが、PARCO劇場。1月の『志の輔らくご 』、2月の『ラヴ・レターズ』に続いて、 3月よりオープニング・シリーズとして多彩な作品が上演を控えている。3~4月に渡辺謙主演『ピサロ』、5月に演出・森新太郎と佐々木蔵之介のタッグによる『佐渡島他吉の生涯』を上演。続いて、“三谷幸喜三作品三か月連続上演”と題し、6月から8月まで三谷による新生PARCO劇場への書き下ろし第1作『大地』を披露する一方、7月には『大地』終演後の舞台を使って22時に開演する『三谷幸喜のショーガール』、8月には三谷文楽『其礼成心中』を上演。9月には作・長田育恵&演出・栗山民也『ゲルニカ』、10月には生瀬勝久、池田成志、古田新太が組む「ねずみの三銃士」の最新作(作・宮藤官九郎、演出・河原雅彦)、11月には前川知大作・演出作品、12月には同名の米映画を音楽劇として宮本亞門が舞台化する『チョコレートドーナツ』を上演。オープニング・シリーズは2021年 5月上旬まで続き、全14作品がラインナップされている。渋谷でPARCO劇場と双璧をなすBunkamuraのシアターコクーンは、松尾スズキ新芸術監督のもと、劇場そのものがどのように表現されていくかに注目が集まっている。主催公演としてラインナップされているのは、鄭義信作・演出による『泣くロミオと怒るジュリエット』(2~3月)、1999年、2010年に上演された松尾スズキの戯曲をノゾエ征爾が演出する『母を逃がす』(5月)、赤堀雅秋の作・演出作品(6月)、DISCOVER WORLD THEATRE(8~9月)、松尾自らの作・演出作品(10月)、三浦大輔の作・演出作品(12月)。松尾芸術監督らしい、清濁併せのむような独自の色を期待したい。また4月のシアターコクーンでシス・カンパニー公演として上演される『桜の園』は、ケラリーノ・サンドロヴィッチがチェーホフ四大戯曲に取り組む企画の第4弾で、大竹しのぶ、宮沢りえ、井上芳雄、黒木華、杉咲花ら華々しいキャストがシリーズの掉尾を飾る。現代演劇としてはほかに、草なぎ剛が白井晃演出のもとブレヒトの世界に挑む『アルトゥロ・ウイの興隆』が1月に開幕。劇団☆新感線が2月から4月まで東京と福岡で『偽義経冥界歌』を上演。宮藤官九郎は、「ねずみの三銃士」への書き下ろしに加え、4~5月には5年ぶりとなるウーマンリブの公演『もうがまんできない』を行う。吉田鋼太郎が芸術監督を務める〈彩の国シェイクスピア・シリーズ〉では、2月に『ヘンリー八世』、6月に『ジョン王』の開幕が控える。また、2月開幕の『ねじまき鳥クロニクル』では、村上春樹の原作を藤田貴大がインバル・ピントらと組んでどう具現化するかに興味が寄せられている。そして、『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』(1~2月、佐藤隆太出演、谷賢一演出)、『ガールズ&ボーイズ -Girls & Boys-』(5月、長澤まさみ出演、蓬莱竜太演出)、『殺意(ストリップショウ)』(7月、鈴木杏出演、栗山民也演出)と一人芝居の注目作も今年は多い。2020年のミュージカルの上演予定作品を見てまず気がつくのは、イギリスの巨匠作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーの作品の多さだろう。3月に三浦春馬、生田絵梨花らの出演で日本初演を果たす『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~』、同じく3月に5年ぶり3度目の上演となる『サンセット大通り』、4~5月にHey! Say! JUMPの薮宏太が主演する『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』、8~9月に鴻上尚史の演出で日本初演となる『スクール・オブ・ロック』が待機している。一方、ロイド=ウェバー屈指の名作『キャッツ』を大井町の専用劇場でロングラン上演しているのは、劇団四季。四季といえば、2020年にはJR東日本四季劇場[春]、JR東日本四季劇場[秋]の2劇場のオープンが控えており、[春]では9月から待望の『アナと雪の女王』を上演、7月にオリジナル作品『劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~』で開場する[秋]では、やはりロイド=ウェバーの『オペラ座の怪人』が10月にロングラン公演を開始する。また、台本・作詞を長田育恵、演出を小山ゆうなに託した四季の新作オリジナルミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』(自由劇場で10月に開幕)にも演劇ファンの視線が集まるにちがいない。また、NYやロンドンで人気を博したミュージカルの翻訳上演も目立ち、3~4月にはアニメ映画を下敷きにした『アナスタシア』、大ヒット映画を舞台化した『ボディガード』、5月にはアラン・メンケン作曲、小池修一郎演出・訳詞による『ニュージーズ』、6月には渡辺直美主演『ヘアスプレー』が上演を控えている。ちなみに『アナスタシア』は、6~8月に宝塚歌劇宙組が上演を予定しており、ふたつのバージョンを見比べるのも面白い。鉄板の再演作品といえば、東宝版主演から20周年を迎えた『エリザベート』を筆頭に挙げたい。4月から8月まで5カ月にわたって、東京・帝国劇場のほか、大阪、名古屋、福岡をまわり、節目の公演を各地の観客と分かち合う。これに加えて、帝劇では、上演回数が1500回に迫る『ミス・サイゴン』を5~6月に、7~8月にシアタークリエ版のスケールアップが楽しみな『ジャージー・ボーイズ』を上演、11月にはWキャストの平原綾香と水樹奈々が圧巻のパフォーマンスを競った『ビューティフル』の3年ぶりの再演が実現する。一方、徹底したオーディションとレッスンでビリー役の少年たちが驚異的な成長を見せ、2017年の日本初演が大きな反響を呼んだ『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』が7月から11月にかけて東京・大阪で上演されるのもうれしい。古典芸能に目を移すと、ふたつの大きな襲名が一際大きな注目を集めている。歌舞伎では、十三代目市川團十郎白猿の襲名披露興行が、5~7月の歌舞伎座を皮切りに、11月に博多座、2021年2月に大阪松竹座、4月に御園座、11月に南座で開催される。襲名披露がこれほど長期にわたって行われるのは、團十郎がそれだけ大きな名跡である証にほかならない。また、講談師・神田松之丞は、2月の真打昇進に伴って、神田伯山を六代目として襲名。実に44年ぶりとなる大名跡の復活であり、歌舞伎界、講談界ともに、求心力のある存在の活躍があるからこそ、シーン全体の盛り上がりを期待したくなる。
2020年01月01日日付が変わり2020年の元日を迎えた。日本各地で大晦日の深夜から初詣に向かう人たちの姿が見られ、初詣スポットは多くの人たちの休みが明ける5日(日)ごろまで賑わいそうだ。また、今年の年始もスポーツ大会や話題の映画上映、初売りなど冬の休暇を楽しめるイベントが多数予定されている。毎年、多くの人で賑わう日本屈指の初詣スポットが東京の明治神宮だ。例年、三が日だけで300万人超の参拝者を集めており、今年も多くの人を集めそうだ。関東では他にも千葉県の成田山新勝寺、神奈川県の川崎大師 平間寺、東京の浅草寺などが人気で例年、多くの参拝客が足を運ぶ。関西の初詣スポットで人気なのは、大阪の住吉大社、京都の平安神宮、伏見稲荷神社、八坂神社など。八坂神社では大晦日から元日にかけて「白朮(をけら)祭」が開催され、薬草のオケラに灯された火を長い縄に移して家に持ち帰ることができる。また、住吉大社では元日の早朝に宮司が神井よりくみ上げた水を竹筒に入れて、神様にお供えする儀式“若水の儀”が行われる。中部エリアも愛知県の熱田神宮、晴明神社、豊川稲荷、静岡県の静岡浅間神社などが毎年、人気を集めている。熱田神宮は三が日も賑わうが、1月5日(日)からは商売繁盛・家内安全・漁業豊漁を祈る恒例の“初えびす”が開催。晴明神社では元日の朝8時から歳旦祭が行われ、2020年の国家の安泰を祈願する。多くの初詣スポットが大晦日の深夜から元日にかけて門を開け、参拝客を迎えているが、お正月の時期は周囲で交通規制が敷かれたり、参拝のルートを限定しているケースが多い。お出かけの際は案内板や係員に注目を。また、初売りを行う店舗も続々と待機している。全国的に多くの百貨店は元日に休業し、1月2日(木)の朝から初売りを実施する。毎年、話題になる福袋も販売されるが、一部の店舗では店頭販売を行わず、ネットなどで予約・抽選を行っている。なお、一部を除く多くの映画館は元日から営業する予定で、1日はサービスデーのためお得な料金で映画が楽しめるが、朝の上映が休止になったり、最終回の上映がなかったりと変則的なスケジュールで営業することが多い。新年からスポーツも重要な試合が目白押しだ。「天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会」の決勝が本日、国立競技場で、「第64回全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)」が群馬県で開催。明日2日(木)と明後日3日(金)は「第96回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)」が開催される。例年、三が日は帰省する人も多く、家でゆっくりと過ごす人が多いが、年末年始休みも中盤から後半に差し掛かってくると“どこかに出かけたくなる”人が多いのではないだろうか。令和を迎えてから最初のお正月も初詣スポット、小売店、レジャー施設、エンタメスポットなどが多くの人で賑わうことになりそうだ。
2020年01月01日狂言や和製ミュージカルなどの公演と、日本の伝統的な正月を体験できるテーマパークによって日本文化を紹介するイベント、「J-CULTURE FEST」。東京国際フォーラムの開館20周年事業として2017年に生まれたイベントが、令和初の正月、そしてオリンピックが開催される年の始まりを記念し、1月2日(木)から3日(金)にかけて再び開催される。そのプログラムのひとつとして両日にわたって上演されるのが、万葉集meetsミュージカル『令和にそよぐ風~若き歌詠みの物語~』。その名の通り、新元号の出典となったことで関心が高まる「万葉集」を題材に、伝統芸能の世界とミュージカル界の才能が集って創作するオリジナル音楽劇だ。出演は、山本耕史、市川染五郎、尾上菊之丞、新納慎也、夢咲ねねという、人気と実力を兼ね備えた面々。演出・振付は出演者でもある日本舞踊の尾上菊之丞、脚本は話題の新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』の脚本家のひとりでもある戸部和久、音楽は数々のミュージカルコンサートなどで活躍する大貫祐一郎が手がける。新春にふさわしい華やかな公演となりそうだ。文:町田麻子
2020年01月01日渡辺美里が本日1月1日、LINE CUBE SHIBUYA「35th Anniversary Live Love Life Sweet Emotion Tour 2019-2020」を開催する。渡辺美里は1985年に『I’m Free』でデビュー。翌年にリリースした『My Revolution』で一世を風靡し、その年から20年連続で西武球場でのワンマンライブをおこなうなど長年にわたり一線で活躍している。2019年は彼女にとってデビュー35周年のアニバーサリーだった。20枚目のアルバム『ID』の発表、それにともなうツアー「35th Anniversary Live Love Life Sweet Emotion Tour 2019-2020」もスタート。この勢いは36年目も収まる気配がない。今夜の公演は前述のツアーにおける、2020年最初のステージだ。タイトルには感謝の気持ちや、うまくいかない葛藤まで含めた「SWEET EMOTION」を届けにいくという想いが込められている。昨年行った22本の公演を経た、本日のパフォーマンスはいったいどんなものになるのだろうか。彼女の歌声で新年をさらに明るい気持ちで過ごしてほしい。■公演情報「35th Anniversary Live Love Life Sweet Emotion Tour 2019-2020」日時:1月1日開場17:00/開演17:30場所:LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
2020年01月01日東京・歌舞伎座では、1月2日(木)から「初春大歌舞伎」が幕を開ける。昼の部は4本と盛りだくさんで、始まりは絢爛豪華な舞踊劇『醍醐の花見』から。秀吉は中村梅玉、北政所は中村魁春、淀殿は中村福助が勤める。他に中村芝翫、中村勘九郎、中村七之助など。次に源氏と奥州安倍一族の争いに翻弄される親子の悲劇を描いた『奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)』から『袖萩祭文(そではぎさいもん)』の段。裕福な家柄に生まれながら駆け落ちして零落した袖萩に中村雀右衛門。目も見えなくなった上に生き別れた夫は敵の武将だったという薄幸の女性だが、消え入るような中にも胸中に愛の炎を抱き続けるけなげさを感じる。後半は安倍貞任(芝翫)の豪快な姿がみどころ。続いては、狂言をもとにして作られた『新歌舞伎十八番の内 素襖落(すおうおとし)』。中村吉右衛門扮する太郎冠者が、もらった素襖をめぐって右往左往するユーモラスな松羽目物だ。最後の『河内山(こうちやま』は、数寄屋坊主の河内山宗俊(松本白鸚)が、大胆不敵に上野寛永寺の使僧になりすまし、大名屋敷に乗り込んでいく姿を描く。夜の部は『義経腰越状(よしつねこしごえじょう)五斗三番叟』、『澤瀉十種の内 連獅子(れんじし)』、『鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)』の3本。『五斗三番叟』は、禁酒を破った酒好きの五斗兵衛(白鸚)が三番叟を面白おかしく踊る場面が見どころとなる。『鰯賣戀曳網』は没後50年を迎える三島由紀夫が書いた、お姫様と鰯売りの身分違いの恋物語。ほのぼのと描いた肩の凝らない人情喜劇だ。笑いのツボを熟知した勘九郎・七之助の兄弟が息の合った掛け合いで劇場中を幸せにしてくれるだろう。夜の部のハイライトは、市川猿之助と、高校1年生になった市川團子による『連獅子』。舞踊の名手・猿之助が澤瀉屋の型を、親戚の團子にどう伝え、伸び盛りの團子がどこまで食らいつくか。若き獅子の奮闘に注目したい。1月2日(木)から26日(日)まで。文:仲野マリ
2019年12月31日浅草新春歌舞伎が東京・浅草公会堂で、1月2日(木)に開幕する。“若手歌舞伎俳優の登竜門”として40年の歴史があり、浅草の正月の風物詩として親しまれている。通常の大歌舞伎公演に比べると上演時間が短く、初詣のついでにお正月イベントとして初めて歌舞伎を観るという人も多い。そんな人たちを意識して、各回冒頭につくお年玉〈年始ご挨拶〉では、演目のあらすじをわかりやすく話してくれる。マイク片手に楽しいトークを入れるなど、若者らしい工夫もこの公演の特徴だ。第1部最初の演目は中村橋之助による『花の蘭平』。刃物を見ると狂気の奇病を起こすという『蘭平物狂』を舞踊化したものだ。続いて菅丞相(菅原道真)の政治的失脚をめぐる『菅原伝授手習鑑』から『寺子屋』で、菅丞相に忠義を尽くす松王丸と、命懸けで偽首を差し出す源蔵の緊迫感みなぎる「首実検」の場面がハイライト。松王丸に尾上松也、もう一人の主人公とも言える源蔵は中村隼人が勤める。源蔵は失脚した主人・菅丞相の子息を我が子と偽り匿って寺子屋を営んでいたが、「首級を切って渡せ」と言われて身替わりに教え子の少年を殺そうとする。夫と共に運命を引き受ける妻・戸浪に中村米吉。松王丸の妻・千代は坂東新悟。第1部ラストの『茶壺』は狂言をもとにした舞踊劇だ。茶壺を持った男(中村歌昇)とすっぱと呼ばれる盗人(坂東巳之助)の掛け合いをユーモラスに見せる。第2部は時代物の義太夫狂言が2本。武智光秀(明智光秀)の謀反によって起こる光秀一家の悲劇を描いた『絵本太閤記』の『尼ヶ崎閑居の場』では中村歌昇が武智光秀を勤める。光秀の妻・操が坂東新悟。初陣にて命を散らす光秀の息子・十次郎が隼人、その許嫁・初菊が米吉。もう一本は『仮名手本忠臣蔵』全十一段のうちの七段目『祇園一力茶屋の場』。松也は第1部の松王丸に続き、「一力茶屋」でも大星由良之助(大石内蔵助)という大役を担う。いずれも、忠義心がありながらそれをひた隠しにして行動する人物だ。その肚(はら)が、安易に観客に見破られてはならないという難役でもある。お軽は米吉、お軽の兄・寺岡平右衛門は巳之助が勤める。浅草新春歌舞伎は1月26日(日)まで。 第1部が午前11時開演、第2部が午後3時開演。1月19日(日)第2部は恒例の「着物で歌舞伎」の回で、着物で観劇した人に記念品が贈呈される。文:仲野マリ
2019年12月31日本日12月31日、19時15分から「第70回NHK紅白歌合戦」が放映される。年末の恒例行事ともいえる「紅白」。今年は「夢を歌おう」をテーマに紅組・白組合わせて43組が集結し、この1年を象徴する楽曲が4時間半を彩っていく。番組を盛り上げる司会は、総合司会・内村光良(3年連続)、紅組・綾瀬はるか(3度目)、白組・櫻井翔(2年連続)の3人。彼らのコメントでも番組が盛り上がっていくはずだ。アーティストの顔ぶれは紅組がaiko、いきものがかり、石川さゆり、AKB48、丘みどり、欅坂46、坂本冬美、椎名林檎、島津亜矢、Superfly、天童よしみ、TWICE、乃木坂46、Perfume、日向坂46、Foorin、松田聖子、MISIA、水森かおり、LiSA、Little Glee Monster。白組が嵐、五木ひろし、Official髭男dism、関ジャニ∞、Kis-My-Ft2、King & Prince、King Gnu、郷ひろみ、GENERATIONS from EXILE TRIBE、菅田将暉、DA PUMP、氷川きよし、福山雅治、Hey! Say! JUMP、星野源、三浦大知、三山ひろし、山内惠介、ゆず、RADWIMPSとなっている。紅組のトップバッターはFoorin、白組は郷ひろみ。トリは紅・MISIAの「アイノカタチメドレー」、白・嵐による「嵐×紅白スペシャルメドレー」が披露される予定だ。中盤では「夢を歌おう」特別企画として様々な企画が準備されている。「Disney Cinema Medley 2019」と題したステージでは中元みずき、ダイアモンド☆ユカイ、中村倫也&木下晴香が、今年公開されたディズニー映画の主題歌をパフォーマンス。また奇跡のコラボとなるYOSHIKI feat.KISS<YOSHIKISS>や「紅白」初登場となる竹内まりや、ラグビーW杯を振り返る松任谷由実といった豪華な出演陣も控え、ビートたけしも歌手としてステージに立つ。さらに先日、そのテクノロジーが話題になったAI美空ひばりのコーナーもあり、見どころ満載だ。さらにTT兄弟、Mattらの2019年の顔も出演する予定。今夜は1年を振り返る、国民的エンタテインメントを楽しもう
2019年12月31日オスカー女優にしてハリウッドスターのシャーリーズ・セロンが製作・出演する、スーパーリベンジ・エンタテインメント『グリンゴ/最強の悪運男』が、2020年2月7日(金)に全国公開される。この度、セロンが取引相手に色仕掛けで契約を取ろうとする大胆シーンを切り取った本編映像が公開された。『グリンゴ/最強の悪運男』の主人公は、負け犬人生を歩んできたハロルド。朝から晩までマジメに働いたのに、妻には離婚され、仕事はもうすぐクビに……。そんな彼は、極悪モンスター上司たちに復讐を誓い、出張先のメキシコで偽装誘拐を演じ、身代金5億円を奪うという、生涯初の悪事を企てる。悪運男ハロルドを演じたのは、『グローリー/明日への行進』でゴールデン・グローブ賞にノミネートされたデヴィッド・オイェロウォ。そして己の欲望は必ずかなえる性悪女エレーン役をセロンが担当。ほか、ジョエル・エドガートン、アマンダ・サイフリッドら豪華キャストが脇を固めている。この度公開された映像は、セロン演じる女上司エレーンが、自社の買収を持ちかけるミーティングの場面。取引相手にお色気全開で迫るエレーンの胸の谷間に、男性陣の目がくぎ付けに。赤裸々な台詞まわしで、堂々と相手を説き伏せる彼女に取引相手もたじたじ。果たしてハロルドは、このいろいろな意味でモンスターのような上司と渡り合えるのか?『グリンゴ/最強の悪運男』2020年2月7日(金)公開
2019年12月30日新年の幕開けは、普段とは一味違う贅沢な時間を味わいたい!と願うのが人の常。音の良さには定評のあるトッパンホールで開催されるニューイヤーコンサートは、まさにその願いを叶えてくれるひとときだ。ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンのコンサートマスターとして活躍するダニエル・ゼペックが率いるトッパンホール チェンバー・オーケストラと共演するのは、ドイツの名門シュターツカペレ・ドレスデンの首席奏者として活躍してきたチェロの名手ペーター・ブルンズと、日本のホープ山根一仁(ヴァイオリン)。彼らが奏でるハイドンのチェロ協奏曲とヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」は、2020年の幕開けに相応しい豪華さだ。もちろん、コンサートマスター、ダニエル・ゼペックによるJ.C.グラウンのヴァイオリン協奏曲も見逃せない。音楽はワイン同様、それを味わう器によって印象は大きく変わるものだ。408席の親密な空間にあふれる美しい音の息吹に身を委ねる快感を、是非ご体験あれ!●公演概要1月8日(水)トッパンホール「トッパンホールニューイヤーコンサート2020」●ダニエル・ゼペック(ヴァイオリン)Daniel SEPECフランクフルト生まれ。ディーター・フォルホルツ、ゲルハルト・シュルツに師事、シャンドル・ヴェーグ、アルバン・ベルク弦楽四重奏団にも学ぶ。1993年からドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務める一方、ソリストとしても活躍、ハーディング、ブリュッヘン、ピノックらの指揮者と共演している。また、ヨーロッパ室内管弦楽団、カメラータ・ザルツブルク、アンサンブル・オリオール・ベルリンに客演コンサートマスターとして出演するほか、優れた古楽奏者としてホグウッド指揮/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック、ハーゼルベック指揮/ウィーン・アカデミー合奏団、ヘレヴェッヘ指揮/シャンゼリゼ管弦楽団等と共演。バロック・ヴァイオリンによるソロ公演も行い、ビーバー《ロザリオのソナタ》全曲レコーディングがドイツ・レコード批評家賞を受賞するなど、高い評価を得ている。2010年9月から14年7月までバーゼル音楽院で教授を務めた後、14年にリューベック音楽大学教授に就任。トッパンホールには、アルカント・カルテットのメンバーとして2回出演、14年10月の北村朋幹〈エスポワール シリーズ〉Vol.2にスペシャル出演、18年3月には無伴奏で登場。J.S.バッハやビーバーに、ベリオ、ライヒを組み合わせたプログラムで名演を聴かせた。●山根一仁(ヴァイオリン)Kazuhito YAMANE●ペーター・ブルンズ(チェロ)Peter BRUNSドイツを代表するチェリストとして、国際的な評価を得ている。ベルリン生まれ。ベルリンのハンス・アイスラー音楽院にて、ペーター・フォーグラーに師事。ソリスト、また室内楽奏者として、ベルリン・フィルハーモニー、カーネギーホール、ウィグモアホールのほか、東京、香港、シンガポール、ドレスデン、ライプツィヒ、ゲヴァントハウスなど世界各地で演奏している。クフモ、ベルゲン、ロッケンハウスなど国際音楽祭への参加も数多い。また、シノーポリ、インバル、ノセダ、M.アルブレヒトらの指揮のもと、シュタッツカペレ・ドレスデンやベルリン放送交響楽団をはじめとする世界の主要オーケストラと共演。古楽から現代まで幅広い時代の作品をレパートリーとし、とりわけベルリン古楽アカデミーと共演を多く重ねている。1993年から2000年まで、モーリッツブルク城での室内楽フェスティヴァルのアーティスティック・ディレクターを務めている。ドイツ国内の音楽学校でも教授を務め、98年から05年までドレスデン高等音楽院、05年からはライプツィヒ高等音楽院で教鞭をとっている。06年9月からはライプツィヒのメンデルスゾーン室内オーケストラのプリンシパル・ゲスト・コンダクターを務めている。2007/2008シーズンには、ゲヴァントハウスにおいて自身のコンサートシリーズを行っている。CDは、ブラームスのチェロ・ソナタ、バッハの無伴奏組曲、フォーレ、ブルッフ、シューマン、CPEバッハの作品を録音しているほか、シュターツカペレ・ドレスデンとのドヴォルザークの協奏曲、メンデルスゾーン室内オーケストラとのハイドンのチェロ協奏曲は高く評価されている。使用楽器は、パブロ・カザルスが所有していた1730年ヴェニス製のカルロ・トノーニ。
2019年12月30日冬休みシーズンに突入し、様々な場所に出かける人も増えているが、街に出ている広告や雑貨などを売る店などで雪だるまのオラフの姿を見かけた人は多いのではないだろうか? 公開中の映画『アナと雪の女王2』は日本だけでなく全世界で大ヒットを続けており、その人気は衰えることなく動員は増加中。これから映画館に行く人のために詳細は明かさないが、新作でもオラフは重要な役割を果たしている。オラフは、雪や氷を自在につくりだすことができるエルサがつくりだした雪だるま。かつては寒い場所でしか生きられず、夏にあこがれていたが現在は体内に“パーマフロスト(永久凍土層)”をもつことができ、どんな季節でもどんな温度でも活動できる。これまでもディズニー作品では愛らしかったり、愉快なキャラクターが登場し観客を笑わせたり、物語に緩急をつける役割を果たしてきたが、オラフはその役目を果たしつつも、最新作ではさらに物語に深くかかわっている。前作では先ほど紹介した通り、熱い時期を体験してみたい想いを歌った『あこがれの夏』がソロ・ナンバーだったが、最新作の『おとなになったら』は劇中の舞台になる“魔法の森”を紹介しつつ、キャラクターの成長を表現する楽曲。オリジナル版の声を務めたジョシュ・ギャッドはコメディだけでなくシリアスな演技でも観客を魅了する名優で、彼の収録時の演技やアドリブがオラフの役を大きく進化させているようだ。また、アニメーションもオラフは見どころの多いキャラクターだ。彼は魔法の力で動く雪だるまなので、胴体や手足、鼻(人参)がバラバラになってしまってもすぐに元通りになるし、身体の順番が入れ替わっても問題なく行動できる。その結果、アニメーターたちは様々なバリエーションでオラフを動かすことができるようなり、人間のキャラクターでは実現できないようなアニメーションを描きだしている。“アナ雪2”でもオラフの動きは目が離せないほど多種多様で、嵐に巻き込まれてパーツがバラバラになったかと思えば、頭と胴体の順番が入れ替わったまま動いたり、パーツの入れ替えを巧みに駆使して段差を移動したりする。劇中で小さな子どもたちがオラフの腕や鼻で遊ぶ場面は、通常のキャラクターでは実現できない微笑ましいシーンになっている。オラフは映画だけでなく、パークでのショーやグッズなどでも大人気。都内には一時期、実際にハグできるオラフの立体オブジェも登場。観客を楽しませ、笑わせてくれるキャラクターでありながら、映画の主人公エルサとアナにとってかけがえのない存在で、物語の重要な場面には必ず登場するオラフは“アナ雪”2部作を語る上で欠かすことのできないキャラクター。年末年始も様々な場所でその姿を目にすることになりそうだ。『アナと雪の女王2』公開中
2019年12月30日宝塚歌劇団雪組によるミュージカル『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』が、1月1日(水)、兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で開幕する。この作品は、1984年に公開された映画、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』の世界初のミュージカル化で、脚本・演出を手がけたのは、同劇団のヒットメーカー小池修一郎。これまでにも、『カサブランカ』や『オーシャンズ11』など、人気ハリウッド映画をミュージカル化して成功を収めた実績があり、加えてこの映画は小池自身が大ファンで、以前から舞台化を切望していたという。前評判の高さも当然だろう。物語は、ニューヨークを舞台に、禁酒法真っ盛りの1922年と、1930年から禁酒法が終わる33年まで、そして1958年と、3つの時間軸が交錯しながら進む。その中で、マンハッタンの貧民街で暮らす移民の少年たちが、暗黒街に足を踏み入れ、仲間との絆、裏切り、別れや再会を経験しながら成り上がっていく様子が、友情や恋を絡めながらドラマチックに描かれる。主人公のユダヤ系移民の二世ヌードルスには、人気と実力を兼ね備えた雪組トップスター望海風斗、彼の憧れの存在で、同じくユダヤ系移民の出身ながら、ショービジネスの世界で成功するデボラにトップ娘役の真彩希帆、やはりユダヤ系移民で、ヌードルスの親友であり最大のライバルでもあるマックスには彩風咲奈が挑む。演技力にも定評がある望海たちが、少年期、青年期、壮年期をどう演じ分けるかにも注目したい。宝塚大劇場での公演は2月3日(月)まで、その後、2月21日(金)から3月22日(日)までは東京宝塚劇場で公演が行なわれる。文:原田順子
2019年12月30日おとな向け映画ガイド1月第1週、今週のオススメはこの3作品。ぴあ編集部 坂口英明19/12/30(月)イラストレーション:高松啓二お正月第1週。公開される作品は9本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国のシネコンで拡大上映される作品はなく、すべてミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい3本をご紹介します。『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』アメリカ大統領選に挑戦する国務長官とスピーチライターのラブストーリーです。映画のチラシには「男女逆転シンデレラストーリー!」とあります。国務長官役になんとシャーリーズ・セロン。その恋のお相手はややダサめのお兄ちゃん、例えていうと、過激なドキュメンタリーで知られるマイケル・ムーアがひげをはやし、少しやせた感じ。黒縁メガネ、丸い顔、服は無頓着、言葉は早口なうえ、話せば悪口雑言。この組み合わせが意表をつきます。うまくいったら、彼は大統領の夫。ファースト・レディ、ではなく、なんていうのでしょう、そういう存在になるのです。エリートコースを歩み、国務長官まで上り詰めたシャーロット(シャーリーズ・セロン)。片や、フレッド(セス・ローゲン)は潜入取材も辞さない突撃ジャーナリストで、会社をケンカ離職したところ。このふたりが、偶然、久しぶりに、あるパーティーで再会します。実は幼馴染で、年上の彼女は彼のベビーシッターをやったことがある、という関係。フレッドにとっては初恋の人です。もちろん片思いですが。大統領選に備え、専用のスピーチライターを探していたシャーロットは、フレッドの起用を思い立ちます。それが大成功。彼の得意なトゲのある文章、きついジョークは抑えめに、少女の頃の理想とか、夢見たことなど、フレッドのスピーチ原稿にはシャーロットが忘れかけていた自分自身のアピールポイントが巧みに織り込まれていたのです。彼は見事に役をこなしていきます。環境問題に対応するため、世界を飛び歩く激務に、側近として同行し、そして……。シャーロットにいいよるプレイボーイなカナダ首相、頭が空っぽとしか思えない米大統領、金髪のメディア王など、VIPをカリカチュアライズした登場人物にも笑えます。ホリデー・シーズンぴったりの、気楽に観られ、後味もいいラブコメです。『エクストリーム・ジョブ』本国で歴代興行収入NO.1の刑事アクションです。爆笑コメディ、といってもいいかもしれません。こういう映画がでてくるのも、韓国映画が元気な証拠です。国際麻薬犯罪組織を追う捜査チーム。かなり個性豊かな面々が、ドジな失敗を繰り返すなか、やっと敵のアジトをつきとめます。道路をはさんだ向かいにあるチキン料理屋で、客を装い張り込み捜査を始めます。この店、客がほとんどこない閑古鳥状態ですが、時々その組織の事務所が出前を頼むという、捜査には絶好の場所。にもかかわらず、突然、経営危機で店をたたむと主人から打ち明けられてしまい……。年下のライバルチームに差をつけられている中、何とかこのチャンスを逃したくない捜査班コ班長は、この店を買い取るという大胆な策にでます。といっても数々の失敗実績で捜査費はでない。苦肉の策で、なんと、退職金を担保に金を借り、この店の経営を引き継いでしまうのです。チーム全員が店員となって、偽装営業をはじめるのですが。チームのひとり、マ刑事があみだしたチキンのタレが絶品で、このチキン店が大当たり!決しておちゃらけたドタバタ・コメディというだけではありません。班長は、警察本部にいる上司からのプレッシャーや、ライバルの他部署とのあつれき、妻からのお小言、といまや悲しみの中間管理職。でも、タフなんです。演じているのはリュ・スンリョン。韓国映画ではおなじみの顔です。チキン店が繁盛した立役者、マ刑事役のチン・ソンギュは、チキン料理人はひょっとして天職かと悩むところがかわいいキャラ、イ・ハニ扮する伝法な女性刑事もこういったチームには欠かせません。『さよならテレビ』東京のポレポレ東中野でお正月に公開されるドキュメンタリーには傑作が多いんです。『人生フルーツ』は2018年1月2日にここ1館で封切り、全国120館まで上映館を広げ、大ヒットしました。その前年は、やくざの親分がライフスタイルと意見を語る『やくざと憲法』を公開。今回のこの作品も2作同様、東海テレビの製作、テレビニュースの放送現場を描いた問題作です。取材されてみて初めて取材される側の気持ちが理解できる、といいますか。「カメラ回すなよ」「気になって仕方がない」とか、報道局内でも撮影されることへのハレーションはありますし、場合によったら恥部もさらけだす覚悟も必要です。よくここまで描けた、社内の理解が得られたな、と驚くテレビの自画像です。視聴率は他局から抜かれっぱなし、もっと数字を取れるネタを集めてこいとゲキを飛ばす報道部幹部。一方で、「働き方改革」を報道するテレビ局がブラック企業と非難されてはと、残業はできるだけ減らせ、という。ジャーナリストである前にサラリーマンである矛盾。そういう業務合理化対策で雇用契約された若い派遣スタッフ、同じく短期契約のディレクター、夕方のニュースのメインキャスターに起用された局アナの3人を中心に、テレビ局報道部が描かれます。取材現場だけでなく、日々の編集会議の模様や、放送事故の現場まで、生放送でのミス、トラブルなど自らを潔よくさらけ出しています……。決してハッピーでも予定調和でもない結末。これからどうなるんだテレビは!、という叫びが聞こえてきます。東海テレビ開局60周年記念として放送された番組に、新たな映像を加えて再構成した映画です。中部地区だけの放送だったため、うわさの番組となり、録画映像が業界人の間で相当出回ったといいます。貴重な映像です。首都圏は、1/2(木)からポレポレ東中野で公開。中部は、1/2(木)から名古屋シネマテークでで公開。関西は、1/4(土)から第七藝術劇場他で公開。
2019年12月30日今年は新作『ギョエー!旧校舎の77不思議』で、“オカルトコメディ”なる新たなテイストの笑いを生み出したヨーロッパ企画。彼らが地元・京都で毎年行っている恒例のカウントダウンイベントが今年の大みそかもKBSホールで開催される。2003年から数えて17年目となる今回のタイトルは『ギークの逆襲』。“ギーク”とは、代表の上田誠いわく「メンバーの酒井(善史)がよくやってる、発明とか変な映画とか、ああいうことだと捉えていただければ大筋間違ってない」とのこと。彼らの制作の場“ヨーロッパハウス”の片隅に追いやられてしまったペープサート(紙人形劇)やゲームムービー、実験的な映画や妙な番組などなど、酒井を筆頭にメンバーたちがこれまで作ってきた“ギークな発明品”の発表会にするという。「失敗作もあるでしょう。動かないものだってあるかもしれません。しかし日の出よりもっとまぶしい何か、あるいは福笑いよりずっと面白いなにかが見れもするでしょう」と上田。さらに、「僕ほどこのタイトルに心躍っているヤツはいない」と話す酒井は、意匠制作中とのこと。ヨーロッパ企画ならではのギークが堪能できる異色の空間で年越しを体験してみてほしい。なおイベント終了後には、護王神社へ初詣に行く企画や、初詣後にKBSホールロビーにてじゃんけん大会の開催も。勝ち抜いた人にはレアものグッズ満載の福袋がプレゼントされるので、こちらもお楽しみに。文:伊藤由紀子
2019年12月30日「COUNTDOWN JAPAN 19/20」が12月28日から4日間、幕張メッセ国際展示場で開催される。「COUNTDOWN JAPAN」は幕張メッセとJ-WAVEが主催、ロッキング・オン・ジャパンが企画制作を手掛ける日本最大のロックフェスティバルひとつ。2003年に第1回がスタートし、現在は年末の風物詩ともいえる人気イベントとなっている。今年の出演はロックバンド、ヒップホップグループ、アイドルなど合計162組。このなかには多くの初登場アーティストやオーディション企画「RO JACK for COUNTDOWN JAPAN 19/20」の勝者も含まれている。EARTH STAGE、GALAXY STAGE、COSMO STAGE、MOON STAGE、ASTRO ARENAの5つを舞台に去年とはまた違う空間が生まれるはずだ。なお会場内は50店舗近くの飲食店や多数のイベントブースが設置され、音楽以外にも楽しめる要素が満載だ。さらに会場内のほとんどの施設がキャッシュレス決済に対応ということでスムーズ。ぜひ多角的に堪能していただきたい。そして「COUNTDOWN JAPAN」以外の国内における年末イベントも紹介したい。毎年恒例といえば東京ドームの「2019-2020ジャニーズカウントダウン」や中野サンプラザの「Hello! Project COUNTDOWN PARTY 2019 ~ GOOD BYE & HELLO ! ~」、「さだまさしカウントダウン in 国技館」などがある。また福山雅治はパシフィコ横浜で「福山☆冬の大感謝祭 其の十九」を、浜崎あゆみは代々木第一体育館で「浜崎あゆみ カウントダウンライブ 2019-2020」を開催する予定。クラシックコンサートなら「サントリーホールジルヴェスター・コンサート2019-2020ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団」もおすすめだ。家で過ごす年末もリラックスできて良いものだが、2020年はイベント会場でひと味ちがう年越しをすごしてはいかがだろうか。■公演情報「COUNTDOWN JAPAN 19/20」2019年12月28日(土)~31日(火)幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホール(28日は国際展示場1~11ホールのみ)28日~30日開場10:30/開演12:00/終演 20:40(予定)31日開場13:30/開演 15:00/終演 29:00(予定)
2019年12月29日毎週、都内の映画館で実施している「ぴあ映画初日満足度」の年間ランキングの集計が行われ、2019年度はマーベルの超大作映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』が第1位に輝いた。出口調査では公開を待ちわび、期待と不安を抱えて劇場にやってきた観客の絶賛コメントが続出。多くの観客が“ありがとう”のフレーズを残す調査史上最も“熱い”結果になった。ぴあでは毎週、都内の映画館に調査隊を派遣し、実際に映画館に足を運んで鑑賞した人の“生の声”を対面で聞き取り、調査を行っている。2019年度は合計514作品、のべ2万6672人の方にご協力いただき、年間満足度ランキングが決定した。『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、『アイアンマン』から始まった壮大なドラマのフィナーレを飾る作品。前年に公開された『アベンジャーズ/インフィニティウォー』でヒーローたちのチーム“アベンジャーズ”は最強の敵サノスに敗退。全宇宙の生命の半数が消える衝撃的な状況ながら、打開策がまったくないまま、完結編の内容は公開まで一切明かされず公開初日4月26日を迎えた。アベンジャーズに勝ち目はあるのか? 10余年に渡って展開されてきたシリーズの結末はファンが納得のいくものになるのか? 調査隊は観客の感想がまったく予想できないまま終映を待ったが、観客から寄せられたのは絶賛、笑顔、感動の涙、そして感謝の声だった。「前作の衝撃的な終わりから今回はどんな結末になるのか、考えるだけでハラハラしていた」と語った観客は「観終わった今は“ありがとう”という言葉をアベンジャーズひとりひとりに言いたい」とコメント。「最後にふさわしい内容」「ずっと追いかけてきて本当によかった」「ひとりひとりのストーリーがとにかく熱かった!」などのコメントが飛び出し、「こんな体験をさせてくれて本当にありがとう!」と語って劇場を去る観客の姿もあった。長い歴史の中でマーベル映画は観客層を拡大しており、公開初日の劇場には10代の若いファンから往年の映画ファン、カップル、友人たちのグループなど多彩な観客が集結。彼らが出した満足度=96.1点は、1998年3月から開始した満足度調査史上最高の得点。ちなみに本作は全世界興行収入でも歴代記録を更新するヒットを飛ばしており、ビジネス的にも、観客の満足度でも“歴史を塗り替える”結果を残した。なお、マーベル映画は今後も新しいフェーズに突入して新たなキャラクター、新たな物語を描きながら続いていくことが決まっており、“マーベル・シネマティック・ユニバース”と呼ばれるシリーズ以外にもフィールドを広げている。本年度のランキングで2位を記録した『スパイダーマン:スパイダーバース』もそんな1作だ。複数の並行世界で活躍するスパイダーマンが一堂に会して危機に立ち向かう様を描いたアニメーション映画で、第91回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞するなど映画賞を席捲。満足度調査でも1位と僅差の結果を叩き出した。本年度のベスト10はマーベル関連作品が3作品、その他のアニメーションを含めディズニー配給作品が5作品ランクイン。小さな子どもから大人まで幅広い年齢層から支持を集めた作品が結果として高い満足度を記録した。■ぴあ映画初日満足度 2019年度ランキング1位『アベンジャーズ/エンドゲーム』96.1点2位『スパイダーマン:スパイダーバース』95.0点2位『アラジン』95.0点4位『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』94.4点4位『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』94.4点6位『グリーンブック』94.3点7位『アナと雪の女王2』94.2点8位『映画刀剣乱舞』94.1点8位『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- IV ルヰ×シン×Unknown』94.1点10位『トイ・ストーリー4』94.0点10位『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』94.0点■過去5年間の映画満足度ランキング1位2014年 『永遠の0』93.9点2015年 『WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』94.4点2016年 『この世界の片隅に』95.2点2017年 『美女と野獣』94.6点2018年 『ボヘミアン・ラプソディ』95.2点※本ランキングは、2018年12月から2019年11月に公開された新作映画514作品を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの。『アベンジャーズ/エンドゲーム』MovieNEX発売中デジタル配信中販売元: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社『スパイダーマン:スパイダーバース』デジタル配信中/BD&DVD発売中発売元・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2019年12月29日シャーリーズ・セロンとセス・ローゲンが共演するラブコメディ『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』が年明けすぐの1月3日(金)から公開になるが、本作には米R&Bの伝説的なグループ、ボーイズIIメンが出演しており、このほど彼らの登場シーンの映像が公開になった。本作は、アメリカ国務長官を務める女性シャーロット・フィールドと、彼女が大統領選に出馬する際にスピーチ原稿を作ることになったジャーナリストのフレッドの“ありえない恋”を描いた作品。『50/50 フィフティ・フィフティ』などの作品で巧みな演出を見せたジョナサン・レヴィンが監督を務めており、大統領選の描写の面白さ、主人公ふたりのやりとりの軽妙さ、そして笑えるのに“もどかしい恋模様”を丁寧に描いた魅力的な作品だ。劇中ではシャーロット、フレッドが青春時代を過ごした1990年代のヒット曲が多数登場するが、フィラデルフィア出身で90年代に数多くのヒット曲を残したボーイズIIメンが本人役で登場!レヴィン監督は「ボーイズIIメンに出演してもらえたのは、本当に素晴らしかったよ!青年時代に彼らのCDを買って、ビデオを見て、歌で踊っていたからね。彼らがパフォーマンスをしてくれた日は、撮影の中でも史上最高の時間だった」とコメント。本作は他にも名優アンディ・サーキスが出演していたり、アレクサンダー・スカルスガルドが意外なほどハジけた演技を見せていたりと注目ポイントが盛りだくさん。年始に気軽に観られて、じっくりと観ていくと細部まで深くつくりこまれていることがわかる、そんな1作になっている。『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』2020年1月3日(金)よりTOHO シネマズ日比谷ほかにて全国公開
2019年12月28日2019年もいよいよフィナーレを迎え、東京オリンピックやベートーヴェンの生誕250年での盛り上がりが予想される2020年へとバトンタッチだ。その節目となる年末年始はクラシックが最も光り輝くシーズンでもある。というわけで、この機会に是非コンサートホールへと足を運んでいただきたい。恒例ベートーヴェンの「第九」公演は12月の風物詩。大晦日に放映されるNHKの「第九」ともども、首都圏だけで60近くの公演が行われるのだから物凄い。来年のベートーヴェンイヤーの予習をとお考えの方は是非この機会にご体験を。そのベートーヴェンつながりでお薦めしたいのが、大晦日に開催される「ベートーヴェンは凄い!」公演だ。小林研一郎率いる特別オーケストラが、ベートーヴェンの交響曲全9曲を一挙に演奏する。これは演奏する方にも聴く方にも忍耐力が求められるけれど、聴き終わったあとの達成感は格別だ。同様の企画で「ベートーヴェン弦楽四重奏曲(9曲)演奏会」もあり。なにはともあれ、2020年のベートーヴェンイヤーを先取りするにはピッタリのイベントだ。大晦日の恒例企画といえば、年越しで公演を行う「ジルヴェスターコンサート」。日本でもすっかり定着したこのイベントは、やはり華やかなホールで楽しみたい。「サントリーホール」、「ミューザ川崎シンフォニーホール」&「横浜みなとみらいホール」の3公演のほか、新年の幕開けに併せて演奏することが話題の「オーチャードホール」公演などなど、趣向を凝らしたカウントダウンはゴージャスの極み。終演後には初詣というパターンがお薦めだ。年が明ければ、ウィンナ・ワルツとポルカの調べにのって「ニューイヤーコンサート」の数々がやってくる。こちらは1月中旬に至るまで、日本全国よりどりみどり。食事をしてからコンサートを楽しむか、コンサートを楽しんでから食事を楽しむか、いずれにせよ、期待や余韻とともに楽しむのがお薦めだ。ちょっと変わったところでは、サーカスとフルオーケストラの共演による「シルク・ドゥラ・シンフォニー」。これは見ても聴いても楽しい新パターンのエンタテイメントと言えそうだ。ぜひ素敵な年末年始をお過ごしあれ!
2019年12月28日THE YELLOW MONKEYが本日28日から、ナゴヤドームで「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」をスタートさせる。THE YELLOW MONKEYは、2001年の活動停止、2004年の解散を経て、2016年に再結成。その後はブランクがなかったかのような精力的な活動を見せ、今年は19年ぶりの新作となるアルバム『9999』がリリース、同作を携えた全国15カ所27公演のアリーナツアーも成功させた。彼らにとって初となる東名阪ドームツアーが「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」。全4公演となるこのライブは、現メンバーで初めてステージに立った日から30年目の今日から始まる。本日のライブについて、ボーカル&ギターの吉井和哉は「蘇るメカラウロコスペシャル」と裏タイトルを付けているという。過去、不定期の12月28日に開催され昨年ファイナルを迎えた企画がどのようによみがえるのか注目だ。さらに吉井は今回の全日程について「命をかける所存であります」とも語っている。THE YELLOW MONKEYの30年の節目、気力十分なパフォーマンスになることは間違いない。■公演情報「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」12月28日(土)ナゴヤドーム開場15:00/開演17:002月11日(火・祝)京セラドーム大阪開場15:00/開演17:004月4日(土)東京ドーム開場16:00/開演18:004月5日(日)東京ドーム開場15:00/開演17:00
2019年12月28日flumpoolが12月30日、大阪城ホールで「flumpool年末ライブ『FOR ROOTS』~シロテン・フィールズ・ワンスモア~」を開催する。ボーカル・山村隆太の療養のため2017年から活動休止し、今年から活動を再開したflumpool。5月からは全国24公演のホールツアー「Command Shift Z」を行うなど、勢いをつけている。また来年は新曲『素晴らしき嘘』が年明けにスタートするドラマ『知らなくていいコト』の主題歌に抜擢された。なお、彼らの楽曲がドラマに使われるのは2012年以来のこと。ニューアルバムのリリースも告知されており、2020年の彼らの活躍にも期待したい。「flumpool年末ライブ『FOR ROOTS』~シロテン・フィールズ・ワンスモア~」は、2016年の年末以来となる大阪城ホールでの単独公演。同所でのカウントダウンライブが2017年末も決まっていたのだが、その前に活動休止となり叶うことがなかった。大阪はflumpoolの結成地で、初期衝動が詰まった地である。さらに本公演は2020年への架け橋になるライブになるともアナウンスされており、原点と現在が交わるステージになるだろう。■公演情報「flumpool年末ライブ『FOR ROOTS』~シロテン・フィールズ・ワンスモア~」日時:12月28日(月)開場16:00/開演17:30(20:00終演予定)場所:大阪城ホール
2019年12月28日the pillowsが12月31日、渋谷 duo MUSIC EXCHANGEで「the pillows presents COUNTDOWN BUMP SHOW!! 2019→2020」を開催する。the pillowsは今年結成30周年を迎え、それを記念して横浜アリーナで行われたライブ「the pillows 30th Anniversary Thank you, my highlight vol.05 "LOSTMAN GO TO YOKOHAMA ARENA"」も大盛況のうちに幕を閉じた。勢いそのままに迎えるのが、カウントダウンライブである「the pillows presents COUNTDOWN BUMP SHOW!! 2019→2020」だ。2010年の初開催以来、毎年恒例となっている当公演は毎回対バン形式で年越しを盛り上げている。今回の顔ぶれはnoodles、シュリスペイロフ、THE BOHEMIANS、UNISON SQUARE GARDENと盟友の名が並んでおり、現場を熱く盛り上げてくれるだろう。彼らのサウンドで気持ちよく年を越してはいかがだろうか。■公演情報「the pillows presents COUNTDOWN BUMP SHOW!! 2019→2020」日時:12月31日(火)開場18:30/開演19:30場所:渋谷 duo MUSIC EXCHANGEthe pillows / noodles / シュリスペイロフ / THE BOHEMIANS / UNISON SQUARE GARDEN
2019年12月28日平成から令和へと移行した最初の新年こそは、是非華やかに過ごしたい。というわけで華やかなクラシックの中でもひときわゴージャスなオペラの世界を味わうニューイヤーコンサートの登場だ。なんと今回で63回を数える歴史と伝統に彩られた人気公演「NHKニューイヤーオペラコンサート」は、日本を代表するオペラ歌手たちが続々と登場する究極の“ガラコンサート”。この公演を体験することは、日本オペラ界の縮図を見るにも等しい豪華さだ。しかもプログラムにはオペラの名曲の数々がずらりと並ぶだけに、これからオペラを楽しみたいと思う方にもピッタリの内容だ。今年は、世界が注目する若手のホープ、アンドレア・バッティストーニが指揮を務めるだけに、例年以上の盛り上がりは必至。そして司会はNHKの人気番組「ららら・クラシック」でもおなじみの俳優高橋克典が務めるとなれば、これは親しみやすいことこの上なし。さらには、世界を魅了するハープ奏者グザヴィエ・メストレも出演するなど、令和初の「NHKニューイヤーオペラコンサート」は、一味違う面白さ!●公演概要1月3日(金)NHKホール「第63回NHKニューイヤーオペラコンサート」
2019年12月27日キャラクターに感情を込めるのではなく、作品を語るのが活動弁士周防正行監督の最新作『カツベン!』が上映中だ。舞台は、無声映画が国民の娯楽だった大正時代。活動弁士に憧れる主人公・俊太郎(成田凌)の青春と恋を描いた本作で、高良健吾はスター気取りの活動弁士・茂木貴之を演じている。役づくりに欠かせないのは、活動弁士の話芸を身につけること。そこで、現役の活動弁士である片岡一郎のもと、3ヶ月に及ぶ稽古に励んだと言う。「高良さんの演じた茂木とイメージの重なる弁士の方が無声映画時代にいて。その方が自分の芸をレコードに録音されていたので、まずはそれを高良さんに聞いてもらうところから稽古を始めました」(片岡)「最初に聞いた瞬間、『これが自分にできるのか?』と(笑)。でも、活動弁士は一生に一度出会えるか出会えないかという役。しかも稽古期間を3ヶ月いただけるということだったので、これはどうにか自分のものにしようと気合いを入れました」(高良)俳優も活動弁士も台詞を発するという点では同じ。しかし、言葉の扱い方はまるで違った。「いちばん面白かったのが、稽古に入ってすぐ片岡さんから『活動弁士は感情を込めてやっちゃいけません』と言われたんです。てっきり芝居のように感情を込めてやるものだと思っていたので驚きでした」(高良)「個々のキャラクターに感情を込めるのではなく、作品を語るのが活動弁士。作品を語るためには、個々に入り込みすぎるとかえって散漫になってしまうわけですね。特に高良さんが演じた茂木は正統派の弁士。なので、現代のお客さんにはちょっとわかりづらいかもしれないけど、語りのプロが見たときに『この人はうまい』と思ってもらえるものに持っていきたかったんです」(片岡)学識肌の片岡は、指導も論理的で理路整然。その中に感覚的なアドバイスも盛り込み、「それが自分にはフィットした」と高良は顔を綻ばせる。特に役立ったのが、一人で老若男女を演じる際に必要な声色の使い分け方。片岡はピンボールを例にこんなアドバイスを送った。「口の中にピンボールサイズの空気の塊をイメージするんです。高い音を出したいときは、この空気の塊を上に上げる。逆に低い音を出したいときは、下に下げる。そうすると、体に負担をかけず、意識の持ち方だけで音の高低差をつくることができるんです」(片岡)「それも上下の2種類だけじゃなくて。たとえば女の子を3人演じるなら、この女の子は右上、この女の子は左上というふうにピンボールの位置を変えてみる。感覚的なんですけど、僕にはこのやり方がいちばんわかりやすくて。活弁のシーンでは『このキャラクターはこの位置』とイメージしながらやっていました」(高良)活弁のシーンは不思議と自信を持って臨めた稽古期間中には、活動弁士役を演じる成田凌、森田甘路と3人で合同稽古や途中経過発表会も行った。「この映画の肝は、弁士によって同じ作品が違って見えるところ。そこが大事だから、3人が同じ芸になっていないことを確認するためにも一緒に稽古をやってみようかと。そしたら見事に三者三様でしたね(笑)」(片岡)「三者三様ですね。僕が正統派なのに対し、凌はもう少し遊びがあったというか」(高良)「茂木は自分の芸がすでに出来上がっているスター弁士。一方、成田さん演じる俊太郎は天才的な才能を持ちながらも、先輩のモノマネから入ってきて、自分の芸を探している成長過程にいる役。成田さんは、高良さんや森田さんと比べても台詞の量が膨大で、当時はまだ試行錯誤されている様子でした。そんな悩みながらも取り組む姿が、物語序盤の俊太郎と酷似していて、いい生々しさを生んでいました」(片岡)濃密な稽古を経て、いよいよ撮影へ。観客役のエキストラがひしめく中、カメラの前に立つ。どれだけ緊張やプレッシャーでいっぱいだったかと思いきや、高良の心境はまったく違っていた。「不安というのがあんまりなくて。いつもの僕ならこんなふうに何か習ったことを披露するときは不安を持ちながらも『とにかくやるか!』って自分で自分を焚きつけることの方が多いんですけど、今回は違ったんですよね。不思議と自信があって。それは稽古でずっと片岡さんが褒めてくれたからというのもあると思うんですけど、すごく楽しんでやれました」(高良)「撮影のときがいちばんいい出来でした。普通にお客さんから拍手が起きましたもんね。稽古中もこんな習得が早い人っているのかしらというぐらいで。むしろ途中から教えることがなくて大変でした(笑)」(片岡)「うれしいです。ありがとうございます!」(高良)今の映画館では見られない光景が描かれている大正時代の活気と映画に対する愛がつまった本作。その出来栄えに、高良も自信の表情を浮かべる。「この作品の魅力は、当時の映画館の雰囲気が映し出されているところ。お客さんはみんな映画というより活動弁士が見たくて映画館にやってきて、面白ければ一緒になってわーっと盛り上がる。今の映画館では見られない光景が描かれているところが面白いなと思います」(高良)映画とともにキャリアを重ね、映画を愛する高良だからこそ、「映画の始まりの時代を生きられたことがうれしかった」と声を弾ませる。「あとはやっぱり活劇なんです。サイレント映画は音がない分、動きが大きくて活劇的。『カツベン!』は音もあるし色もついているけど、どこかサイレント映画の雰囲気が残っていて、常に人が動いている。そういうところが活劇という感じがして、いいなと思いました」(高良)日本映画に造詣の深い片岡は、こんな楽しみ方を提案する。「ソフト化したらぜひオーディオコメンタリーをしたいんですけど、『ここは実在したある弁士のエピソードがもとになっていて……』と解説しはじめたら6時間はかかっちゃう(笑)。それぐらい随所に無声映画時代へのオマージュが散りばめられているんです。きっと映画史をちょっとかじったことのある人なら永遠に楽しめるはず。だから一度観た人も、当時の映画のことを調べて、もう一度観てほしい!そしたらいろんなネタに気づくと思うし、そうすると他にも別の視点があるんじゃないかってまた観たくなる。何回観ても楽しめる作品であることは間違いないです!」(片岡)無声映画を知らない人も、無声映画を知っている人も楽しめる、娯楽映画の傑作がまたひとつここに誕生した。撮影/奥田耕平、取材・文/横川良明『カツベン!』全国公開中
2019年12月27日第72回カンヌ国際映画祭で最高賞・パルムドールに輝いた映画『パラサイト 半地下の家族』が来年1月10日(金)の全国公開に先がけ、TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田で本日から先行公開される。世界各地の映画賞で次々に栄冠に輝き、映画人、評論家、すでに公開された地域の観客の絶賛が相次ぐ話題の作品だが、映画を観た人の多くが「ネタバレしたくないので、とにかく観て!」と本作を薦める。この映画は一体、どんなドラマが描かれるのだろうか? (本記事も観客に劇場に足を運んでほしい気持ちから掲載されているため、映画の詳細な内容には触れていません)『パラサイト』は完成前から世界中の映画ファンがその動向を注視してきた。監督と脚本を手がけたポン・ジュノは、『殺人の追憶』『グエムル 漢江の怪物』など発表する作品すべてが興行的に成功するだけでなく、国際的に高い評価を集める人気監督だ。『スノーピアサー』ではクリス・エヴァンス、ティルダ・スウィントン、エド・ハリスらをキャストに迎えて製作。続くNetflixオリジナル映画『オクジャ/okja』はネット配信作品として初めてカンヌ映画祭のコンペ部門に選出された。つまり彼のファンは世界中におり、評論家や映画人が新作の感性を待ちわびている。そしてついに完成した『パラサイト…』は先に紹介した通り、カンヌ映画祭で最高賞を受賞。トロント映画祭では観客賞を、LA批評家協会賞では作品賞と監督賞、助演男優賞を受賞。韓国では1000万人を、フランスでは150万人を動員するなど興行的にも大成功をおさめている。本作の主人公は“半地下住宅”で暮らす全員が失業中の一家。大学受験に失敗し続けている長男は、友人から家庭教師の仕事を紹介され、身分を偽って大邸宅を訪れる。金もなく、携帯の電波も入らず、薄暗い自宅とは正反対の豪華な家で家庭教師をはじめることになった長男は、思いつきで“美術家庭教師を紹介する”と言い、妹を大邸宅につれていく。ふたりは兄妹であることを隠し、偽りの設定で教師を始めるが、やがて事態は半地下で暮らす一家の、大邸宅で暮らす裕福な一家の、そして観客の想像もしない方向へと転がっていく。ポン・ジュノ監督は本作について「最後のどんでん返しだけがすべての映画ではありません」と言いつつも「観客にはハラハラしながら物語の展開を体験してほしい」とコメント。すでに開催されている試写会では大爆笑が何度もあがったかと思ったら、水をうったように客席が静まり返り、張り詰めた空気が試写室を満たす時間もあった。何が起こるのかは言えない。言わない方がいい。しかし、一度映画が始まってしまえば観客は笑い、驚き、翻弄され、最後は深く考えさせられることになるだろう。なお、先行公開は特別興行のため1900円均一で、ムビチケ使用は不可。『パラサイト 半地下の家族』TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田で先行公開中2020年1月10日(金)より全国ロードショー
2019年12月27日2018年から放映され、子どもたちから人気を集めてきた『新幹線変形ロボ シンカリオン』がついにスクリーンに進出。映画版では次世代新幹線開発を進めるために生まれたJR東日本の試験車両“ALFA-X(アルファエックス)”が登場。少年たちが日本の安全を、仲間や家族を守るために再び脅威に立ち向かう。『新幹線変形ロボ シンカリオン』は、新幹線超進化研究所が開発した人型変形ロボット“シンカリオン”に乗り込んだ少年たちが人類の脅威に立ち向かう様を描いたアニメーション。実在する人気新幹線がロボに変形する楽しさ、子どもたちの友情のドラマ、熱いバトルが人気を集めた。TVシリーズは今年6月に完結したが、劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』が登場。“チームシンカリオン”のメンバー、ハヤトは、謎の巨大怪物体が出現したことを機に父・ホクトが行方不明になってしまい不安をおぼえるが、そこに時空を超えて“9歳のホクト”が現れる。少年ホクトは最新技術を搭載した“シンカリオンALFA-X”の運転士になり、全国の支部から集結したハヤトら“チームシンカリオン”と共に日本の平和と安全を守るために戦いに挑む。本シリーズはアニメーションだけでなく玩具やコミックなど多ジャンルで展開。アニメーションも細部まで描き込まれており、子どもたちと一緒に作品を観ている大人たちをも魅了している。『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』公開中
2019年12月27日