チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (112/342)
ここ数年、中高年世代の大学活用が注目されている。高齢化社会にともない、定年後の自身の生活の充実や、将来的な見通しのためなど、現代ならではの社会的背景はあるが、積極的に学びを実践する人たちが増えているのも事実。そんな、大学のさまざまな教育プログラムや制度を利用している50歳以上の方々の具体的な声を集めた書籍『50歳からの大学案内関西編』が12月18日(火)に発売。ここに登場する13人は、自分の楽しみとして、またこれからの人生のために、純粋に学ぶ魅力を感じている人ばかり。本書は学生のインタビューを通して、好きな分野を手軽に学べるようなものから本格的な社会人進学まで、ひとりひとりに合った多彩な大学の取り組みが分かる内容となっている。また、中高年学生たちのいきいきとした言葉だけでなく、各大学の教育プログラムや制度もしっかりと解説しており、費用や期間の目安なども掲載。より具体的に大学を活用する方法を紹介している。著者の花岡正樹さんは、ライター、ディレクター、広報コンサルタントとして、これまで多数の大学の広報戦略や大学関連の出版物を手がけてきた方。その多彩な経験により、本書は大学の活用方法を分かりやすく示すものとなっている。これからの人生を考えるうえで、学びに終わりはありません。リタイア後に再び大学を活用することによって、家族や会社とは異なる新たな人生の指針が見出せるかも。そして本書は「50歳からの~」と銘打っているものの、それより下の世代にとっても、将来的にこんな制度を利用してみたいと思えるガイドブックとなっている。実際に大学を利用する50歳以上の人たちの声をヒントに、自分の興味やこれからの人生について、改めて考えてみて欲しい1冊です。『50歳からの大学案内関西編』花岡正樹2018年12月18日(火)発売1500円+税ISBN978-4-8356-3892-8ぴあ株式会社四六版並製本248ページ
2018年11月22日『リトル・ドラマー・ボーイ』という曲をご存知だろうか?曲名でピンと来ない人も聴けば必ず納得する、定番のクリスマスソングだ。12月から始まるキャラメルボックスのクリスマスツアーは、この曲名を冠した新作を上演する。【チケット情報はこちら】昨年冬公演『ティアーズ・ライン』に登場し、強烈なインパクトを残した“昭和マニアの殺人代行業者”十文字が再び登場する今作。「十文字は、これまで自分が描いてきたキャラクターの中でも極めて特殊なんです。彼でまた別の物語を作りたい、と考えたところからスタートしました。そこで“誰と出会ったら面白いか?”を思案し、浮かんだのが1996年に上演した『TWO』のトオルだったんです」そう語るのは作・演出の成井豊。人の怪我や病気を治す不思議な力を持つ青年・トオルを演じるのは、劇団本公演で初めての主演に抜擢された鍛治本大樹。「トオルは素朴で純粋な人なんですが、自分にもダメージを与えるので能力を使ってはダメだと言われているのに使ってしまう、そんな弱い部分もある。言ってしまえば“へなちょこ”。で、へなちょこといえば鍛治本だろうと(笑)」そんな裏話を語る成井の横で「喜んでいいのかなあ」と苦笑する鍛治本。劇団主催の俳優教室を経て2007年に入団、成井曰く「怒っているのを見たことがない」という素の優しげな雰囲気は、トオルにぴったりだと思える。「入団してすぐに主役をやるタイプではなく、“こいつはどうなっちゃうんだろう”と思ったりしたことも。でも外部への客演をきっかけにぐっと変わっていって、近年の鍛治本には僕も驚かされっぱなしです」と成井。今作で大きな期待を寄せられる鍛治本だが、やはり成井作品での主演は初めて感じることも多いようだ。「キャラメルボックスの主役って大変なんだな、といま実感しています。セリフ量も多いし、いろんな人と会話をしながら、自分でも物語を転がしていかなきゃいけない。毎日の稽古は、洗濯機の中でぐるぐる回されて目が回ってるような感覚。でもこれは、やってみないとわからなかった」稽古場では、まさに奮闘する鍛治本の姿が。殺陣稽古で俳優の大内厚雄がアクションをつけていく。さらに細かい動きで気になるところを畑中智行が指摘する。どちらもキャラメルでは数々の作品の主役を背負ってきた“先輩”たちだ。「稽古中はいろんなアドバイスをくださったり、導いてくれる。先輩方って凄いな、と思いますね」(鍛治本)。その言葉通り、劇団員が一体となって作品を作り上げていく姿勢に“劇団”ならではの強さを垣間見た。疾走感あふれるストーリーながら、イエス・キリスト生誕を歌ったタイトル曲の如く、作品の根幹にはクリスマススピリットがあふれている。1年の締めくくりにふさわしい舞台となりそうだ。公演は12月1日(土)の東京・八王子を皮切りに、大阪を巡演、12月15日(土)から25日(火)まで東京・サンシャイン劇場で上演。なお八王子では、公演に先がけ無料の公開稽古を11月24日(土)から11月27日(火)まで実施。詳細は公式HPに記載。取材・文:川口有紀
2018年11月22日十二月大歌舞伎において、『壇浦兜軍記 阿古屋』Aプロと『傾城雪吉原』に主演するほか、『阿古屋』Bプロに日替わりで主演する中村梅枝と中村児太郎の指導、中村壱太郎主演『於染久松色読販 お染の七役』の監修も行うなど、八面六臂の活躍を見せる坂東玉三郎が、合同取材会に臨んだ。【チケット情報はこちら】演じ手が劇中、琴、三味線、胡弓の“三曲”を弾くことで知られる女方の大役、阿古屋。六世中村歌右衛門から教わり1997年に初役で勤めて以来、長らく玉三郎だけが演じてきた役だ。今、若手の梅枝と児太郎に継承する思いを、玉三郎はこう語る。「25年ほど前に私が習った時、成駒屋さん(歌右衛門)は体調を崩されていましたので、まだ私が元気で立って演じて見せてあげられるうちに、と。もともと、阿古屋をやる俳優さんはたくさんいたそうなのですが、三味線が大変お上手だった十二代目の(片岡)仁左衛門さんが立派に(演奏)なさり、六代目の歌右衛門さんが(原曲の“本手”を弾く長唄連中に対し、阿古屋役が別旋律で演奏する)“替手”をするようになって、ますますできないものになってしまった。でも今の時代、“この人しかやらない出し物”といった観念はないほうがいいと思うんです。私自身、最初はおぼつかない中でやらせていただき、20数年経って手慣れてきたところもありますから、とにかくやれる時にやっておかなくてはと考えました」ことある毎に阿古屋をやらないかと後輩たちに声をかけてきたという玉三郎。その中で、実際に三曲の技芸を磨き、玉三郎に聴かせるまでに至ったのが、梅枝と児太郎だ。「今年の6~7月頃、三曲を聴かせてもらって決めました。私が9、10月は舞台があって教えられないので、8月にはもう全て移してしまい、あとは自習ね、と。(11月に入った)昨日もお稽古をしてきました。梅枝くんはもともと三味線が上手ですし、ふたりとも胡弓が意外と良いですね。楽器に向かうとわかるのですが、児太郎くんは若いけれど娘方ではない雰囲気がある一方、梅枝くんには若い味があります。いずれにしても難しいのは、奏でながら役にならなければいけないところ。私も初演の時、(歌右衛門から)弾き過ぎないでね、と言われました。弾くことばかりで役を忘れないように、という意味だと思います。楽器を通して表さなければならないのは、源平の合戦に関わった傾城の心なんです。私も初演時は頭がパンパンでしたが、やはりそれをしないと先に行けない。梅枝くんも児太郎くんもこの役では苦しいでしょうけれども、大役をやると、違う役も一段上がります」Bプロには梅枝、児太郎の阿古屋を責める岩永左衛門役で登場。文楽の人形遣い、吉田玉男に話を聞き、岩永の人形の首(かしら)を見せてもらって参考にするという。Aプロでの玉三郎自身の阿古屋に加えて、こちらも注目だ。玉三郎が芸の円熟と継承のあり方を示す十二月大歌舞伎は、12月2日(日)から26日(水)まで、歌舞伎座にて。取材・文:高橋彩子
2018年11月22日12月18日(火)に千葉・幕張メッセ 国際展示ホール9~11で開催されるザ・ウィークエンドの初来日公演にスペシャル・ゲストとして米津玄師の出演が決定した。【チケット情報はこちら】ザ・ウィークエンドの公演にゲスト・アーティストが起用されるのはアジア初。出演に際し、米津は「米津玄師です。この度、The Weeknd来日公演へ出演させていただくことなりました。まさかこんな日が来るとは思いませんでした。彼は尊敬するミュージシャンであり、大きな刺激と影響を受けてきました。ひとりのファンとして同じステージに立てることを光栄に思います。12月18日幕張メッセ、楽しみにしています」とコメントを寄せている。チケットは発売中。■The Weeknd ASIA TOUR LIVE IN JAPAN日時:12月18日(火)幕張メッセ 国際展示ホール9~11(千葉県)開場 17:30 / 開演 19:30Special Guest 米津玄師
2018年11月22日東京スカイツリーでは2019年1月7日(月)まで、映画『ドラゴンボール超 ブロリー』の公開を記念したコラボイベント『ドラゴンボール超 ブロリー 超天空塔』が開催中。天空修業回廊に姿を変え、必殺技を会得できる「天望回廊」や、オリジナルフォトスポット、グッズ、限定カフェメニューなどを展開。【チケット情報はこちら】さらに映画公開日の12月14日(金)より、東京ソラマチ5階 スペース634でドラゴンボールの歴史を振り返るイベント「ドラゴンボール 超悟空伝」が開催される。「ドラゴンボール」シリーズの主人公である「孫悟空」が今まで繰り広げてきた白熱のベジータ、フリーザやセルとの死闘などをイベント限定オリジナル展示によって追体験することができる。また、3階のイベントオフィシャルストア(入場無料)では、東京スカイツリー展望台内の特設ショップで販売されるオリジナルグッズとは異なる限定商品が多数用意される。チケットぴあではこのふたつのイベントを両方楽しめる、お得な特別企画入場券『ドラゴンボール超 ブロリー 超天空塔』 & 『ドラゴンボール 超悟空伝』を11月22日(木)午前10時より発売。ふたつのイベントの入場券を各々購入するよりもお得な上、東京スカイツリーには事前予約でスムーズに入場できるスペシャルなチケット。■特別企画入場券『ドラゴンボール超 ブロリー 超天空塔』&『ドラゴンボール 超悟空伝』<期間>12月14日(金)~2019年1月7日(月)<料金>大人(18歳以上):3,400円中高生:2,700円小学生:1,700円幼児(4歳以上):1,300円<内容>・東京スカイツリー天望デッキ+天望回廊 セット入場券【指定日のみ有効、日付指定券列より優先入場】・東京ソラマチ5階スペース634「ドラゴンボール 超悟空伝」入場券【開催期間中有効】※天望デッキの入場は8:00~21:00、天望回廊への最終入場は21:20まで。※「ドラゴンボール 超悟空伝」の入場は11:00~18:30まで。※障がい者料金は適用外です。※入場日の前日まで購入可能。(C)バードスタジオ/集英社 (C)「2018 ドラゴンボール超」製作委員会 (C)TOKYO-SKYTREE(C)バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
2018年11月22日連続テレビ小説「わろてんか」でヒロインの藤岡てんを演じるなど、若手注目株として期待されている葵わかな。そんな彼女が、小池修一郎演出の『ロミオ&ジュリエット』で初舞台、初ミュージカルに挑むことになった。【チケット情報はこちら】今回オーディションの末に出演が決まった葵だが、このジュリエット役は初めて自ら「やってみたい」と熱望した役だという。「私が思うに、このお話ってすごく幸福で、でも悲劇的でもあり。その塩梅が私にとってはまずツボで。そして愛し合うふたりがすごく羨ましく見えますし、私たちには触れられない儚さというか、神聖さがある。ジュリエットはお嬢さまという点で憧れる部分もありますが、なによりひとつのものに命をかけた女性だってことがすごくカッコいいなと思って。今この年代でしか出来ない役でもありますし、ぜひ挑戦してみたいと思ったんです」キャピュレット家のひとり娘にして、敵対するモンタギュー家のひとり息子・ロミオと運命の恋に落ちるジュリエット。誰もが知る悲劇のヒロインだが、この少女について葵はこう分析する。「すごく不安定ですよね。強さと無知が混在しているというか。だからはたから見ると“そっちいっちゃうんだ!?”って思うようなことでも、それが若さゆえの危うさであり、魅力にもなっていて。だからこそあれだけドラマチックな運命を辿ることになったと思いますし、今回演じる上ではジュリエットの中にある芯の強さみたいなものも表現していけたらなと思います」ジュリエットにとってロミオは、最初で最後の愛する人。なぜジュリエットがそれほどまでにロミオに惹かれたのか、葵の意見を聞いてみると……。「それはあまり考えない方がいいような気がします。ふたりが出会って好きになったのは、お互いの意思というよりも、なにかそうさせられた、出会わされたからじゃないのかなと。そういうものだったんだって考えた方が、私はすごくしっくりくるんです」若干20歳ながらすでに芸歴は10年近い。撮影現場でも「緊張というよりかは、自分の役割に集中出来るようになってきた」という。だが初めての舞台の現場は今までとはまったく勝手が違うようで。「同じシーンを何度も繰り返すことも初めてですし、なにより相手役が変わるのが一番の衝撃で!普段から考えるスイッチが入っちゃうとわりと頭で考えちゃうタイプなので、こうだって決めつけず、がむしゃらに走りたいなと思います」『ロミオ&ジュリエット』は2月23日(土)から3月10日(日)まで、東京・東京国際フォーラムホールCで上演。その後、愛知、大阪を周る。取材・文:野上瑠美子
2018年11月21日ブロードウェイで話題のコメディミュージカルを、福田雄一の上演台本と演出、ミュージカル&音楽界の実力派キャストで贈る『サムシング・ロッテン!』。タイトルは「何かが腐ってる!」という意味だ。物語は1595年のイギリス。売れない劇作家ニック(中川晃教)は、スター劇作家のシェイクスピア(西川貴教)に対抗心を持ちつつ、弟のナイジェル(平方元基)と劇団を運営している。が、運営に行き詰まり、妻(瀬奈じゅん)の目を盗んで予言者ノストラダムスを訪ね、お告げ通りに歌あり踊りありの「ミュージカル」を書こうとする…。ノストラダムス役で出演する橋本さとしが来阪、作品のおもしろさを語った。ミュージカル「サムシング・ロッテン!」チケット情報「ノストラダムスと名乗ってますけど、設定としてはノストラダムスの甥です。その時点で、うさん臭さがある(笑)」。怪しげなキャラクターを楽しんでいる様子の橋本さとし。「架空の話だけど夢のある話。何もないところから何かを生み出す時の、人の必死さや純粋さを滑稽に描いているのが、この作品の面白いところじゃないかな。いろいろ演劇的な“おもしろ”を入れて、シニカルに描いたコメディだと思います」。シェイクスピア作品をはじめ、『アニー』や『レ・ミゼラブル』など人気ミュージカルを思わせる数々のシーンも見どころだ。「曲はすごく素晴らしい。これぞミュージカルというナンバーの中に、他のミュージカルの傑作ナンバーが部分的に散りばめられていたり。ミュージカルファンの方は、“お!”という驚きとお得感みたいなものもあるでしょう。ミュージカルを知らない方でも楽しめる楽曲と物語です」。多彩なミュージカルのパロディが入ったコメディとくれば、もうこれは福田雄一の真骨頂。橋本は福田との舞台は初めてだが、コント番組で経験済み。「現場で一番笑ってるのは福田さん。お客さんに笑っていただく前に、まず福田さんにどれだけウケるか。福田さんをバロメーターに、福田さんが笑えば必ずお客さんに伝わると信じてやろうと思っています」。演じるのはミュージカル界、音楽界の主役級たち「信頼できる、鉄壁のメンバーです」。その中で、シェイクスピア作品とミュージカルの両方で経験豊富なのが橋本だ。「シェイクスピアの深みも大事にしたいですけど、この作品はほとんどパロディなので、ちょっとアメリカンなシェイクスピアでいこうかなと(笑)。もう、僕の持ってるもの全部出しちゃえみたいな感じ。そうでないと、僕がキャスティングされた意味がないでしょ(笑)」。公演は12月17日(月)から30日(日)まで東京国際フォーラム・ホールC、1月11日(金)から14日(月・祝)まで大阪・オリックス劇場にて開催。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2018年11月21日7月の首席客演指揮者就任披露コンサートでは、未知数で柔軟性に富んだシューベルトとマーラーを振り、あらためて都響との相性の良さを聴かせてくれたアラン・ギルバート。10月にはNDRエルプ・フィルを率いて来日したばかりだが、12月に再び都響に戻ってくる。オーケストラとのさらなる可能性を追究した最新のプログラムは指揮者の音楽に対する貪欲な姿勢と、都響との爆発的な化学変化(ケミストリー)が期待される内容だ。チケット情報はこちら定期Bシリーズと都響スペシャルでは、メンデルスゾーン:序曲『フィンガルの洞窟』とシューマン『交響曲第1番《春》』、そしてストラヴィンスキー『春の祭典』という「春」をフィーチャーした曲が並ぶ。シューマンはギルバートのベスト5に入るお気に入りの作曲家で、『春』はその中でも親しみを感じる曲だという。スコアは複雑でハードルは高いが、指揮者がオケとの関係を深めるために選んだ攻めの一曲。2019年にはブルックナーの『交響曲第4番《ロマンティック》』も都響と共演する予定だが、その布石となる世界観が形作られていく予感がする。ストラヴィンスキーの『春の祭典』にも期待。20世紀を代表する名曲にして、初演のパリで大きな物議を醸した問題作を、ギルバート×都響はどのように聴かせるか。「私は音楽で物語を語りたい」というギルバート、音響的な衝撃性にもまして、音楽のテーマとなった古代ロシアの生贄の儀式を浮き彫りにする全体像をイメージしているはず。不協和音と変拍子に彩られたバレエ・リュスの異形の舞台を、デラックスな都響サウンドで再現してくれそうだ。ギルバートの指揮の魅力は、伝統の重さとモダンでエレガントな軽さが表裏一体になっているところ。変幻自在で予定調和に陥るということがなく、予想外の瞬間に音楽が突然巨大化することがある。指揮者がやりたいことをイメージ通りに演奏する、クオリティの高いオーケストラのレスポンスが求められるのだ。精緻なアンサンブルと演奏技術によって、ハイレベルなスーパー・オーケストラとしての地位を不動にしている都響にとって、いくつもの「想定外」を投げかけてくるギルバートはまさに待ち望んでいた未来の指揮者だといえる。12月には2種類のプログラムが組まれており、どちらも聞き逃せない刺激的な選曲。コンサートでは魔法の瞬間が何度も訪れそうだ。文/小田島久恵(音楽ライター)
2018年11月21日ゲーム・アニメ音楽を手掛けてきた作曲家たちが一堂に会するコンサート「Composers Summit Concert 2018」が12月28日(金)に東京・東京国際フォーラム ホールAで開催される。【チケット情報はこちら】同コンサートでは、作曲家の梶浦由記、椎名豪がこれまで手掛けてきた数々のゲーム・アニメ音楽を中心に構成。さらに、スペシャルゲストとして千住明、ボーカルとして、今井麻美、KAORI、笠原由里、Joelle、YURIKO KAIDAが出演する。現在、ぴあの特設ページでは、同公演で初共演となる梶浦と椎名が、お互いの印象や本コンサートへの意気込みなどを語った、スペシャル対談が公開中。チケットは発売中。■Composers Summit Concert 2018日時:12月28日(金)開場 16:30 / 開演17:30会場:東京国際フォーラム ホールA(東京都)料金:プレミアムシート12000円 / 一般席8800円
2018年11月20日3.11 チャリティコンサート「全音楽界による音楽会」が、2019年3月9日(土)に東京・サントリーホールにて開催することが決定した。今回で第7回目となる「全音楽界による音楽会」は、2011年3月11日、東北地方を襲った未曾有の大震災の現状を見た大友直人、コシノジュンコ、三枝成彰、堤剛、林真理子、矢内廣、湯川れい子など、様々な音楽ジャンルを代表し音楽に深くかかわるメンバーが発起人となり、東日本大震災直後の4月20日にチャリティコンサートを開催したのが始まり。第1回目は東京・サントリーホールで開催された。コンサートの入場料は無料だが、来場者ひとりにつき1万円以上の義援金を寄付する入場の仕組みとなっており、アーティストはこの主旨に賛同してボランティアでの出演となる。これまでに過去6回開催しており、その合計金額は、1億5390万円に達している。第1回の開催から半年間の準備期間を経て2011年10月、「一般社団法人 3.11 震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構」が発足し、そして2015年10月には公益社団法人として認定された。2011年以降、過去6回にわたりサントリーホールでチャリティコンサートを開催して被災地の子供たちへの支援を続けている。今年は佐藤しのぶ、大黒摩季、小林幸子、坂本冬美、氷川きよしなどが出演。ポップス、演歌、クラシックという音楽のジャンルを超えて、ひとつのステージで歌い、演奏する。時が過ぎ、震災の記憶も徐々に薄れつつある。自分たちのできることをできる範囲で行い、風化させてはいけないという主旨に賛同し、さらに多くの音楽関係者から声が上がり注目されている。このコンサートの義援金は、「公益社団法人 3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構」及び「一般社団法人チームスマイル」を通じ、東日本大震災で被災した子供たちを支援するための資金となる。■第7回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサート日時:2019年3月9日(土) 開場18:00/開演18:30会場:サントリーホール(東京都)料金:無料(全席指定・事前予約必要)※入場時におひとり様1万円以上の義援金を申し受けます。出演者(ジャンル内五十音順)<クラシック>上野星矢、小川里美、神楽坂女声合唱団、coba、佐藤しのぶ、ジョン・健・ヌッツォ、東京女声合唱団・VOJA-tension・紅林弥生、服部百音、樋口達哉、宮田大、六本木男声合唱団ZIG-ZAG<ポップス&演歌>大黒摩季、小林幸子、坂本冬美、氷川きよし、槇小奈帆、LE VELVETSほか<指揮>大友直人、渡辺俊幸<総合司会>露木茂、永井美奈子
2018年11月20日シンガーソングライターのぴこが、11月24日(土)に自身の生誕を兼ねた2ndワンマンライブを大阪・amHALLにて開催。そこでリリースされる自身初のフルアルバム『ぴこぴこカーニバル』の収録曲、ジャケット写真が発表された。ぴこ菌チケット情報デザインコンセプトは、鼓笛隊!「大阪城ホールでのライブ」を目標に活動を続けているぴこが、音楽を奏でて仲間を増やして行く、というコンセプト。アルバムリリースも行われる今回のワンマンライブについて、ぴこ本人からメッセージが届いているので紹介いたします。<ぴこメッセージ>今回は、“活動3周年記念”“フルアルバムレコ発”“生誕祭”ワンマンライブということで、いろんなおめでとうをひとつにたくさん詰め込んだライブになります!前回2017年12月に1stワンマンライブを開催したときは、ダンス、アコースティック、バンド、転換映像だったり、いろいろなエンターテイメントをお届けしたのですが、今回のワンマンライブは、全曲フルバンドで、ぴこの「音楽」をメインにお届けしようと思います!普段のライブや、配信はおちゃらけたキャラ。だからこそ素直に言えない「ありがとう」を来てくださった皆さんに、音楽で存分にみんなに返せたらなと思います。心温まること間違いなしの、ぴこのライブに、ぜひ友達や家族もお誘いあわせの上、足を運んでみてはいかがでしょうか。チケットは発売中。■Album『ぴこぴこカーニバル』2018年11月24日(土)発売2000円(税抜)《収録曲》01. ~prologue~02. グッバイ03. サマ☆ラブ04. タカラモノ05. with you...06. 冬恋07. Diary08. 道標~みちしるべ~09. 夢の狭間10. AtO11. キミちゅーしん。~2018年ver.~全国のタワレコやHMVなど、店舗にてお買い上げの方には、初版特典「A5クリアファイル」をプレゼント。詳細はこちら()から。※数に限りがあるので、無くなり次第終了となります。
2018年11月20日12月9日(日)から12月25日(火)までの17日間、神奈川・横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホールで開催される音楽イベント「毎日がクリスマス2018」。同イベントの第5弾出演アーティストが決定した。【チケット情報はこちら】出演が決まったのは、12月20日(木)公演に佐藤竹善、大石昌良。2008年に横浜ランドマークホールで始まった同イベント。各日で異なるアーティストが出演し、横浜のクリスマスシーズンを盛り上げている。同公演のチケットの一般発売に先駆けて、現在オフィシャルHP先行を実施中。受付は11月22日(木)午前11:00まで
2018年11月19日少女マンガから抜け出たようなビジュアルで西洋のコスチュームを着こなし、数々の歴史大作でラブロマンスを演じてきた古川雄大が、ミュージカル『マリー・アントワネット』で、マリー王妃と恋に落ちるフェルセン伯爵を熱演している。「マリーは国王ルイ16世に対する愛とは別に、フェルセンに恋している。人間味あふれるマリーに、今まで多くの人が描いていた“マリー・アントワネット”の印象が変わってくる作品になるのではないかと思います」。ミュージカル「マリー・アントワネット」チケット情報18世紀、フランス。王妃マリー・アントワネット(花總まり/笹本玲奈)と庶民の娘マルグリット・アルノー(ソニン/昆夏美)、ふたりの“MA”が出会うとき、歴史に新たな真実が浮かび上がる…。『エリザベート』『モーツァルト!』を生んだミヒャエル・クンツェ脚本・歌詞、シルヴェスター・リーヴァイ音楽・編曲による歴史ロマン大作。日本では2006年の世界初演以来11年ぶりの上演が実現。今回は、2014年に韓国で初演されたロバート・ヨハンソン演出版が初登場する。初演と比較して新たに16曲が追加され、登場人物も新キャラクターが加わり、逆に姿を消した人物も。「演出家も音楽家も常により良い作品を目指しているので、9月の福岡公演で練り上げたものが10月の東京公演でさらに変更された部分もたくさんあります。特にマリーとフェルセンの楽曲、そしてルイ16世を加えた3人で歌う楽曲などはすごく変わりました」。主演のマリー役は花總まり、笹本玲奈が交互に演じる。「花總さんのマリーは恋に生きる少女のようで引き込まれます。それだけに、彼女が女性として成長していく過程で、フェルセンとしては心の距離を感じ、切ないです。笹本さんのマリーは一目みただけでも強い輝きを放つようで、王妃としての華を感じます。彼女のパワフルな歌声に引っ張られている部分もあります」。マリーといえば、貧困にあえぐ民衆に放ったとされる「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」の暴言から悪人の印象が強いが、ロバート版ではそこに一石を投じる作りになっている。「ロバートさんからは、マリーが勘違いから処刑されたことを伝えたいと言われました。王室という閉ざされた環境やオルレアン公による陰謀により、彼女は殺されてしまったのだと。もうひとりのMA、マルグリットは物語の中で唯一架空の人物ですが、彼女に観客は感情移入するんじゃないかと思います。ずっとマリーに恨みを抱いていた彼女が、その想いを変えていく…。今まで描かれたことのないマリー像に仕上がっていると思います」。大阪公演は、2019年1月1日(火・祝)から15日(火)まで梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:石橋法子
2018年11月19日K-POPアーティストが出演するライブイベント「第70回さっぽろ雪まつり 11th K-POP FESTIVAL2019」が2019年2月9日(土)北海道・札幌文化芸術劇場 hitaruで開催されることが決定した。【チケット情報はこちら】毎年さっぽろ雪まつりの協賛行事として、開催期間中に行われている同公演。今年の出演者は、札幌初登場となる最強ティーンエイジャーグループNCT DREAM(ロンジュン、ジェノ、ジェミン、チョンロ、チソン)。今回が初来日となる2018年新人賞最有力候補のガールズグループ(G)I-DLE。人気番組「プロデュース101」(通称プデュ)シーズン2出身のイム・ヨンミン&キム・ドンヒョンのアイドルデュオMXM。カリスマラッパー KANTOの4組。チケットの一般発売に先駆けて、アーティストオフィシャル特別先行を実施。受付は11月25日(日)23:59まで。■第70回さっぽろ雪まつり 11th K-POP FESTIVAL20192019年2月9日(土)【1】開場12:40/開演13:30 【2】開場17:40/開演18:30会場:札幌文化芸術劇場 hitaru(北海道)出演:NCT DREAM / (G)I-DLE / MXM / KANTO
2018年11月19日宝塚歌劇団雪組のミュージカル『ファントム』が、11月9日、兵庫・宝塚大劇場にて幕を開けた。宝塚歌劇雪組 三井住友VISAカード ミュージカル『ファントム』チケット情報本作は、ガストン・ルルーの小説『オペラ座の怪人』を原作に、ブロードウェイミュージカル『ナイン』『タイタニック』などでも知られるモーリー・イェストンの楽曲で綴る作品。怪人の人物像に焦点を当て、怪人が怪人と呼ばれるようになった所以、怪人の心の葛藤などを鮮明に浮かび上がらせている。宝塚歌劇では2004年に初演され、今回で4度目の上演となる。今回は舞台装置を一新、映像を駆使した演出でも観客の想像を掻き立てている。19世紀後半のパリ・オペラ座通り。美しい娘クリスティーヌ・ダーエが、歌いながら楽譜を売っている。通りがかりにその声に魅せられたオペラ座のパトロン、フィリップ・ドゥ・シャンドン伯爵は彼女が歌のレッスンを受けられるよう、オペラ座の支配人ジェラルド・キャリエールを紹介する。しかし支配人を解任されたキャリエール。新支配人となったアラン・ショレとその妻でプリマドンナのカルロッタに、オペラ座の地下には怪人ファントムが住んでいて、下には決して降りてはいけないと伝えるがショレは取り合わない。ある日、クリスティーヌの歌声を聴いたファントムは、彼女に歌唱指導を始めることに…。群を抜く歌唱力、演技力を誇るトップコンビ望海風斗(のぞみふうと)と真彩希帆(まあやきほ)。ファントムを演じる望海は、美しい歌声を持ちながらも、誰にも見つからないように地下で生きざるを得なかったファントムの悲哀や孤独、クリスティーヌと出会えた喜びなどを繊細に表現。クリスティーヌやキャリエールとの会話から、本来はひとりのピュアな優しい人間であることが、胸が痛くなるほどに伝わってくる。クリスティーヌを演じる真彩も、歌を愛する娘を可憐さと純粋さをまといながら表現。歌声の美しさでも魅せ、望海とのハーモニーも心地良く響かせる。また、キャリエールを演じる彩風咲奈(あやかぜさきな)も渋みのある落ち着いた演技で魅せつつ、彼の苦悩や葛藤などを丁寧に表現して好演。望海と真彩のトップコンビを中心に、完成度の高い『ファントム』に仕上がっている。公演は12月14日(金)まで兵庫・宝塚大劇場、2019年1月2日(水)から2月10日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。東京公演のチケットは11月25日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2018年11月16日日本を代表するアニメ制作会社・タツノコプロが、11月3日より、四国最大規模となるイベント『四国まるごと美術館 ~タツノコジェニック! 88ヶ所アートめぐり~』を開催中。タツノコプロのキャラクターをモチーフに、四国にゆかりのあるアーティストや各ジャンルで活躍する作家のアート作品が四国4県88ヶ所に展示。限定イベントやコラボ商品の販売も行われる。高松琴平電気鉄道も『四国まるごと美術館』に参画。一部列車が、先頭車両にイベントとコラボしたヘッドマークを装着して盛り上げる。ヘッドマークは「ガッチャマン」「ハクション大魔王」「みなしごハッチ」「ヤッターマン」の4種類だ。チケットぴあでは、12月2日(日)23:59まで、各種枚数限定で注文受付を実施中!超レア商品をこの機会に手に入れて。(※発送は会期終了後。)『四国まるごと美術館 ~タツノコジェニック! 88ヶ所アートめぐり~』は12月16日(日)まで開催中。■「四国まるごと美術館×ことでん」コラボヘッドマーク価格:1枚35000円(税込)発売数:各キャラクター限定7枚URL:
2018年11月16日1964年の東京五輪で銅メダルを獲得した円谷幸吉と、次のメキシコ五輪で銀メダルを獲得した君原健二、そのふたりのマラソンランナーの姿を描いた舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』のプレビュー公演が11月14日に上演され、翌15日に開幕した。そのプレビュー公演の模様をお届けする。【チケット情報はこちら】谷賢一が脚本・演出を手掛ける本作は、東京五輪での活躍で一躍ヒーローになるも次の五輪を目前に「美味しうございました」で知られる遺書を残し自殺した円谷と、東京五輪で実力を発揮できず1度は引退を考えながらも次のメキシコ五輪でメダルを獲り、今もなおランナーとして走る続ける君原という、対照的なふたりの物語を初めて作品化する舞台。円谷を宮崎秋人、君原を木村了、スポーツライター・宝田を中村まこと、君原のコーチ・高橋を高橋光臣、円谷のコーチ・畠野を和田正人が演じるほか、青山学院大学陸上競技部の原晋監督が特別監修として参加している。開演し、まず驚いたのは宮崎と木村の身体だ。ドキッとするほど絞られており、マラソンランナーである円谷、君原の日々を一目で理解させる。シンプルなセットはフレキシブルに動き、ときに映像が投影されたり、ライブカメラで役者の表情が映し出されたりと迫力満点。しかし何より印象に残ったのは5人の芝居の熱。選手とコーチ、記者と選手など、この作品は一対一のやり取りの連続で物語が紡がれる。そのひとつひとつで生まれる熱をバトンのように繋いでいく芝居は、笑いのシーンも含め熱を途切れさせず、そこに観客も巻き込まれるような感覚があった。劇中では何度も「なぜ走るのか」という台詞が出てくる。それをランナーでない私たちが理解するのは難しい。けれども作品のなかで君原に向けられる「マラソンはひとりで走っているのか」という問いを通すと、「なぜ走るのか」が私たちに直接関係ある言葉になっていくように感じた。物語のなかでは、その問いへのアンサーのように、いつも誰かが誰かに並走し、誰かが誰かの背中を押し、誰かが誰かを受け止め、誰かが誰かを導いていた。ひとりでは行けなかったであろう場所がいくつも描かれ、マラソンというひとりで走る競技とは真逆にあるような「あの人がいれば走れる」という台詞もあった。それはマラソンの話でありながら、私たちが生きることそのものを思わせた。今とは違う時代背景、オリンピック選手の想い、厳しい勝敗の世界……私たちの生活には程遠いようで、いつの間にか“自分の”人生のことを考える作品。その不思議な交差をぜひ劇場で体感してほしい。東京公演は11月25日(日)まで紀伊國屋ホールにて上演中。その後、11月29日(木)から12月2日(日)まで大阪・ABCホールにて上演。取材・文:中川實穂
2018年11月16日名古屋テレビ塔にて、12月24日(月・休)まで開催中のVR DIVE「ダムド・タワー-ホスピタル サイト-」。『女優霊』『リング』など数々のJホラー作品を世に送り出してきたプロデューサー・仙頭武則氏が最先端のVR技術を駆使して手がけた、新時代のホラーアトラクションだ。このVRアトラクションの最大の特徴は、座席などの定位置で体験するものと異なり、自らの足で歩きながら体験することにある。その没入感は、本当に仮想空間に迷い込んでしまったかのように感じるはず。また、映画プロデューサーである仙頭氏ならではの作りこまれたストーリーも秀逸だ。舞台は2026年の近未来。原因不明の「病」に侵された「この国」は、諸外国から国交を断絶されていた。そしてあなたも、その「病」に・・・。アトラクションでは、「病」にかかったあなたが救急車で運ばれているところからスタートする。向かう先は、207階立ての複合型超高層ビル「高天原スカイタワー」にある病院だ。そこに足を踏み入れたあなたは・・・。という、まるで映画のストーリーを読んでいるかのような内容だ。実際、アトラクションを1回体験しただけでは拾いきれない背景が山ほど存在する。システムとしても、ストーリーとしても興味深い「ダムド・タワー」。さらに、11月19日(月)から12月2日(日)にかけて、体験動画投稿コンテストも開催中。ご存知VRは、ゴーグルをつけてる人にしか体験できない。ということは、側で見ている人からは、何もない空間で驚いたり叫んだりしているという、ある種、滑稽な姿を目撃することになる。そんな姿を動画に投稿してみんなで楽しもうという企画だ。もっとも反響のあった動画を投稿してくれた人には、賞金3万円を贈呈!奮ってのご参加をどうぞ。======詳細は『ダムド・タワー』オフィシャルFacebook等でご確認ください。======■VR DIVE「ダムド・タワー ‐ホスピタル サイト-」会期:10月20日(土)~12月24日(月・休)会期中無休平日13:00~22:00土日祝10:00~22:00(入場は閉館の30分前)会場:名古屋テレビ塔(愛知県)料金:1,500円(当日券のみ)/展望セット券2,000円※12歳以下利用不可※展望セット券の利用は17時まで
2018年11月16日声で惹きつける「声優」。彼らが舞台に立った時、声の技術が物語を濃密にする。11月29日(木)から12月2日(日)まで、東京・三越劇場で上演される『パパ、アイ・ラブ・ユー!』の出演者は、山寺宏一をはじめ声優、俳優、タレントなど幅広く活動する面々だ。その稽古場を訪ねた。【チケット情報はこちら】ある病院。医者デーヴィッド(山寺)は今にも大事な講演が始まるので緊張気味。お調子者の医師コノリー(関智一)の冗談にイライラしきり。そこに昔の愛人が現れ「ふたりには子どもがいて、その子が今からここに来る」と言うのでデーヴィッドは大慌て!誤魔化すためにとっさについた嘘が、病院中を巻き込む一大事になってしまう……。本作は2015年にも山寺、水島裕、演出家の野坂実のユニット「ラフィングライブ」で上演しており、今回は同ユニットによる再演。ユニット名に込められた“笑ってリラックスして元気になれる”舞台だ。稽古場にはすでに本番さながらの美術。今日は、デーヴィッドが嘘とアクシデントを塗り重ねてさらなるトラブルの上塗りをするシーン。警察官(大塚明夫)、同僚の医者(水島)らが登場し、縦横無尽に入り乱れるセリフの応酬にみんなてんやわんやだ。しかし、早口でもきちんと聞き取れるのは、さすが言葉を鍛えた声優だ。演出の野坂が「その言葉を立てて」と指示すると、敏感に反応し、すぐにワンフレーズだけ強調する。会話はテンポ良く、余分な間を作らない。声の表現だけでも、怒り、焦り、楽しみ、驚きなど多彩だ。アップテンポなシチュエーションコメディに、声優の「声で物語を表現する」という強みが活きる。さらにキレのいい動きで左右や舞台奥まで目まぐるしく動き回るので、勢いに巻き込まれているうちに何度も吹き出してしまう。声優の技術に裏打ちされた舞台は、こんなにもダイナミックなのか!演出の野坂が演技を止めると、みんなほっとした笑顔に。緊張の表情はほころび、共演者やスタッフと冗談を言ったりと、リラックスした心地良い空気が流れる。長年仕事を共にしてきた仲間たちとの、演じる興奮と楽しみを感じる現場だ。とはいえ休む暇はない。シーンごとに丁寧に手順を整理する。大塚は「気持ちで演じると流れがグズグズになってしまう。段取りを決めておかないとね」と、各自で立つタイミング、回る方向、誰に向かってどの言葉を言うのかを明確に確認。そしてすぐに実践。“コメディはとくに難しい”との通説をものともせず、確かな力量で笑いをうむ。チケットは発売中。取材・文:河野桃子
2018年11月16日11月16日(金)から12月25日(火)にかけて、梅田スカイビルでは“煌めく街を巡る”をテーマにしたさまざまなクリスマスイベントが各所で催され、この時期にふさわしい特別な夜を巡ることができる。●「ドイツ・クリスマスマーケット大阪 2018」高さ27mのクリスマスツリーとともに、毎年人気のクリスマスマーケットが今年も本場ドイツから海を越えてやってくる!グルメやクリスマスギフトなど、ここでしか楽しめないものがいっぱい詰まった期間限定マーケット。日時:11月16日(金)~12月25日(火) (月)~(木)12:00~21:00 (金)12:00~22:00 (土日祝)11:00~22:00場所:新梅田シティ・ワンダースクエア(梅田スカイビル1F広場)●CHRISTMAS in 滝見小路梅田スカイビル1F・B1Fの昭和レトロ商店街“滝見小路”には、昔懐かしい昭和期のクリスマスシーンが楽しめるフォトスポットが登場。さらに各店舗ではこの時期だけの限定メニューも。レトロなクリスマスの雰囲気が漂う滝見小路で、美味しい料理とお酒を味わいながら楽しいひとときを。期間中の土曜日にはジャズライブも開催される。期間:11月16日(金)~12月25日(火)※「CHRISTMAS in 滝見小路」全体での開催期間となります。(「レトロXmasフォトスポット」を含む)場所:昭和レトロ商店街“滝見小路”(B1F~1F)<Xmas限定メニュー>期間:12月1日(土)~25日(火)※一部店舗を除く<Xmasジャズライブ>日時:11月17(土)・24日(土)、12月1(土)・8(土)・15日(土)時間:各日18:00~21:00場所:滝見小路B1F(郵便局前)●空中庭園Xmas 2018「星に願いを。」39F・40Fの空中庭園では、毎年人気の星型のオーナメントを空中庭園39Fにあるギャラリーショップ「UMEDA SKYBLDG GALLERY SHOP」、もしくは空中庭園展望台40Fのカフェ「cafe SKY 40」をご利用のお客様にプレゼントし、ツリーに飾り付けてもらうイベントを開催。美しいホワイトクリスマスツリーに、それぞれの願いをこめて飾ろう。日時:11月16日(金)~12月25日(火)10:00~22:00場所:空中庭園39F「UMEDA SKYBLDG GALLERY SHOP」空中庭園展望台40F「cafe SKY 40」※ご利用には空中庭園展望台の入場料が別途必要です。さらに、12月1日からは40F・屋内展望フロアがクリスマスデコレーションされるイベント「Xmas Special Photo Spot feat. Haruka Kanata」も開催予定。この冬はいつもよりさらに冬らしく煌びやかな梅田スカイビルへ足を運んでみよう。
2018年11月16日ロシア生まれのバリトン歌手ヴィタリ・ユシュマノフが、毎年大好評のいずみホール『クリスマス・オルガンコンサート』に出演する。今年は12月23日(日・祝)に開催。「クリスマス・オルガンコンサート」チケット情報ヴィタリにとってのクリスマスの思い出といえば、初めてドイツのライプツィヒを訪れたときのこと。「ドイツへ留学したとき、街中にクリスマスの飾りつけがされていて、とても綺麗で可愛らしい感じでした。卒業後に行くと、4月で飾りつけがなかったので、『同じ町かな』と道が分からなくなってしまいました」と振り返る。ライプツィヒでは、バッハゆかりの聖トーマス教会のオルガンの音色に魅せられた。同教会で行うオルガニストの練習をよく聴きに行ったという。「体の中まで響いてくる音色で、本当に特別な場所にいると感じられました。教会の中には、バッハのお墓があるので、彼は自分の曲を聞いていたかも。なので間違えたらダメ」とほほ笑む。本公演では、その憧れのオルガンと初めての共演となる。「オルガンの響きに、自分の声を乗せて歌うことは、とても素敵。ひとつの楽器で、いろんな音を同時に出せる楽器なので、オーケストラの伴奏で歌う感じになる」と語る。プログラムは、ヴィタリが一番好きなクリスマスの曲を選んだ。「『主の祈り』は、お客様には失礼かもしれないけれど、祈りの曲なので神様に向かって歌わないといけません。『ホワイト・クリスマス』は、ハリウッドのクリスマス映画を想像できるようなおしゃれな曲なので、その雰囲気に合わせて歌いたい。『オー・ホーリー・ナイト』は、重厚な感じで。『神の御子は今宵しも』は、ラテン語で歌うので、伝統や歴史を感じられると思う」ヴィタリの多彩な表現力は、豊かな感性にある。その国の言葉が持つ美しさを尊重し、歌に秘められた文化までを引き出すのだ。それは、日本歌曲にも当てはまる。2008年にマリインスキー劇場の一員として来日して以来、日本に魅了され、日本歌曲も歌っている。「美空ひばりさんが歌っていた『荒城の月』『出船』など、日本に素晴らしいクラシック歌曲があることを知りました。日本語の美しさも」。奈良の春日大社の森に入ると、太古の空気が流れているように感じるという。思わず日本人の面影を感じさせるヴィタリ。そもそもロシア人と日本人には共通点があると言い切る。「どちらの国も、たいてい悲しい曲が多いですね。悲しさとか苦しさを人前に出さないで、自分の中で苦しんでいる、ひとりでお酒を飲みながら…。『悲しい酒』のように」と美空ひばりの歌を口ずさんだ。この深い洞察力で、本公演では、ライプツィヒで出会った美しい景色を描くような、ヴィタリならではのクリスマスの音楽を届けてくれるだろう。「今回のプログラムは、素晴らしい曲ばかり。オルガンの伴奏でクリスマスソングを歌うのは珍しくて、この公演でないと聴くチャンスがないと思う。是非、たくさんの皆さまに聴いていただきたいです」チケットは発売中。取材・文:金子真由
2018年11月16日12月1日(土)に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールにて、「ベストヒットUSA presents 『小林克也・祝喜寿 ~ベストヒットUSA・DJナイト~』」が開催。同公演について、VJ、DJとして出演する小林克也が語った。【チケット情報はこちら】日本でMTVの放送が始まるよりも前の1981年に放送スタート、日本中の10代20代に多大な影響を与えた洋楽番組である『ベストヒットUSA』。一時的に番組が終了した時期や、放送局が変わった時期もあるが、2003年以降はBS朝日に固定、現在も放送中。番組スタートから37年にして初開催となる同イベントには、小林のほか、石野卓球、DJ KAORI、TOWA TEI、屋敷豪太の4人のDJたちが出演。番組が始まった時代であり、日本でもっとも洋楽が広く聴かれた時代でもある80年代の曲を中心にプレイをする。また、番組内の人気コーナー『スター・オブ・ザ・ウィーク』を小林克也が再現する企画もあるとのこと。企画の立ち上がりについて、小林は「僕が今年喜寿で、番組サイドから“せっかくだから何かやった方がおもしろいですよね”という提案があって。たとえばこの間は、番組のオフィシャルCDを発売したりとか、そういうことはやって来たんですけどね。だからそれの一環みたいなものなんだけど、ただ、お客さんに参加してもらってイベントとして行うのは、初めてなので。今まで顔を見ることができなかったお客さんたちに会える、というのは、僕にとっては特別なものがありますね」と意気込みを交えて語った。番組の人気企画『スター・オブ・ザ・ウィーク』の再現コーナーについては「出演者とトークショー」を考えているという小林。今のDJと1980年代当時のDJの違いについて聞かれると、「1980年代くらいまでは、“ディスコ・クラブ向けの音楽”っていうカテゴリー分けはなくて。とにかくダンサブルな音楽だったらなんでもいい、踊らせるのはDJの腕という。今なら考えられないような選曲で、たとえばママス&パパスだとか、イーグルスだとかも平気でかかる。大阪のディスコでは、みんな山下達郎で踊っていたし。今はもっと、クラブによって、DJによって、ヒップホップ、EDM、レゲエって音楽のテイストが分かれているし、お客さんの好みも細分化されているでしょ。でもこの『ベストヒットUSA』のイベントは、昔のようにノンジャンルな音楽がかかる、“Get together”っていう感じの時間になると思います。そこも、とても楽しみなんですよね」と話した。チケットは発売中。取材・文 兵庫慎司■ベストヒットUSA presents 『小林克也・祝喜寿 ~ベストヒットUSA・DJナイト~』12月1日(土)開場16:30 /開演17:00会場:恵比寿ザ・ガーデンホール(東京都)出演:小林克也<DJ>石野卓球 / DJ KAORI / TOWA TEI /屋敷豪太(50音順)
2018年11月16日2007年の日本初上陸以来、4年間のロングランで80万人の動員を記録したパフォーマンス・ショー『BLUE MAN GROUP IN TOKYO』。来年5月から6月まで、スケールアップした“ワールドツアー”が上演される。開幕に先立ち、『ブルーマングループ』のファンを自称する歌舞伎俳優の十代目松本幸四郎が、パフォーマーのアダム・エドッシーとともに、ショーの魅力や歌舞伎との共通点などを語った。【チケット情報はこちら】『ブルーマングループ』の東京公演を見たことがあるという幸四郎は「見るというよりも体験するというのが大きなインパクトだった。やっていることはひとつひとつ面白いし、楽しいけれど、とにかく“ハンパない”ことをやっていて、最終的には感動する。皆さんがプロフェッショナルなのだなと思った」と振り返る。それに対し、日本在住歴があり、歌舞伎座にもよく足を運んだブルーマンパフォーマーのアダムは「歌舞伎は会場のどこにいてもその力強さを感じることができて驚いた。音楽も所作も日本独特のショーで、時代をトリップしたような感覚を受けた。日本の伝統を経験するとともに、その伝統が現代でも息づいていることを感じた」と語る。それぞれ受け継がれるものを守りながらも、新しい挑戦を重ねていく。『ブルーマングループ』のショーと歌舞伎は、どこか通ずるものがあるのだろう。幸四郎は「歌舞伎は400年以上の歴史がある。傑作として残ってきた傑作を、傑作としてお見せできるように、自分の心身を鍛えていきたいと思う。新しいエンターテイメントが生まれ続けているので、それらにもアンテナを研ぎ澄ませ、歌舞伎の可能性に挑戦していきたい」。そして、アダムも「ブルーマンと歌舞伎で似ているところは、見に来てくださったお客さんを日常の外へ連れ出すこと、そしてお客さん同士のつながりを生むということだ。ショーは新しい素材を取り入れて、常に進化させている」と話した。米国ラスベガスで新作歌舞伎の公演をした経験がある幸四郎は「歌舞伎をしっかりとお見せすることが一番インターナショナルな、何物にも代えがたいことだと思って、歌舞伎を作った。何ができるかではなくて、何をしたいのかという夢に向かって突っ走っていくからこそ、とてつもないスケールのものができると感じた。目標や憧れ、夢を持つということはとても大事なことなんだなとラスベガスで感じた」と語る。そして、最後に幸四郎は『ブルーマン』の公演に向けて、「歌舞伎役者の僕から見ても、『ブルーマン』はかぶいていると思う。エンターテイメントであり、でもとてつもないテクニックを持っていて、メッセージも込められている。そこに感動する。『ブルーマン』はかぶき者だ」と称賛していた。公演は5月1日(水)~6月2日(日)東京・EXシアター六本木、6月5日(水)~9日(日)愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、6月12日(水)~16日(日)大阪・オリックス劇場にて。東京、愛知公演は現在チケット発売中。大阪公演は1月26日(土)午前10時よりチケット一般発売。取材・文:五月女菜穂
2018年11月16日草凪みずほによる漫画作品『暁のヨナ』を原作にした舞台「暁のヨナ~緋色の宿命編~」が11月15日東京・EXシアター六本木にて開幕する。原作は『花とゆめ』(白泉社)にて連載中で紙・電子累計660万部を超える大人気作。2014年にはテレビアニメも放送。2016年には舞台第1弾が上演され、本作が舞台第2弾。開幕に先立ち、W主演となる生駒里奈、矢部昌暉(DISH//)をはじめ、陣内将、山本一慶、西川俊介、奥谷知弘、樋口裕太、木津つばさら出演者がフォトセッションと囲み取材に応じた。【チケット情報はこちら】謀反により父王を殺された高華国の王女ヨナ(生駒)は、専属護衛のハク(矢部)と共に流浪の身となる。旅の途中、神官に仕えるユン(樋口)と出会い、「伝説の四龍の戦士が力を貸してくれる」という神託を告げられる。高華国に伝わる建国神話「緋龍王伝説」をなぞるように「四龍の戦士」を探す旅に出る…。本作では原作の1巻から7巻にあたる、冒険の始まりから、仲間の四龍たちと出会う物語の始まり部分を描く。開幕にあたって生駒は「ヨナがどのようにひとりの女性として成長していくかが見どころ。今日を迎えるまでにすごくたくさんのことがあって、お客様にどういうふうに伝えるかを一所懸命に考えてここまで来ました。(キャスト・スタッフは)初めましての方たちばかりだったけど、いまはすごく大好きなひとたちに変わったので、そんなひとたちと作るヨナの旅を、お客様にたくさん楽しんでいただけたら嬉しいです。一所懸命がんばります!」、矢部は「迫力のあるアクションが魅力。約1か月間稽古をしてきて、みんな仲良くて、みっちり稽古をしてきたので、その稽古の成果だったり、この旅の一行の仲の良さだったりをステージ上で表現できれば。今までやってきたことをすべて出し切ってがんばります!」とそれぞれ意気込みを語った。公演は11月15日から25日(日)まで東京・EXシアター六本木にて上演。公演回によってプレゼント企画やアフタートーク、矢部昌暉によるアフターライブなども予定されている。チケットは発売中。
2018年11月15日王妃マリー・アントワネットと庶民の娘マルグリット・アルノー。同じイニシャル“MA”を持つふたりの運命がフランス革命の嵐の中で交錯する物語をベースに、マリーとフェルセンの悲恋を描くミュージカル『マリー・アントワネット』。ミヒャエル・クンツェとシルヴェスター・リーヴァイのゴールデンコンビが手掛け、2006年に日本で世界初演された。その後、世界各地で上演を重ね、今回は“新演出版”となり日本では11年ぶり2度目の登場となる。福岡・博多座を経て、現在、東京・帝国劇場で上演中。日本初演時はマルグリット、そして今回はタイトルロールを演じている笹本玲奈が来阪、“新演出版”の見どころと意気込みを語った。ミュージカル「マリー・アントワネット」チケット情報「『マリー・アントワネット』で描かれるのは、32歳から生涯を終える38歳まで。そして母親でもある。年齢や状況など自分と重なるところが多い役で、今の時期にこの役に出会えたことは奇跡のよう。彼女の6年間の人生を無我夢中で生きています」と語る笹本。今回、マリーは花總まりとWキャストだ。「花總さんは、立っていらっしゃるだけで王妃様そのもの。ドレスを身に着けている際の動きや扇子の持ち方など、あらゆることを学ばせていただき、心から感謝しています」。“新演出版”の印象を尋ねると「お客様から、新作を観ているようだと言われます。特にマルグリットがとても芯の強い女性として描かれるようになり、新しいエピローグで驚きのエンディングが待っています。マリーも意外な一面が描かれ、彼女のこれまでのイメージが打ち砕かれるのではないかな」。豪華な舞台装置に衣裳、物語はよりドラマチックになり、楽曲も追加された。「この舞台には、今を生きる私たちが一度立ち止まって考え直すことができるテーマがあると思います。また何よりも音楽が素晴らしい。ポップやロックなど多彩なジャンルの曲が散りばめられていて耳に残る曲が多く、口ずさみながら新しい希望を持って帰ることができます」。大阪公演は2019年の元旦に幕が開く。笹本は元旦からの登板だ。「2019年が明けた1日目から壮絶な人生を歩むなんて、ほんとに女優冥利に尽きると感じています。多分、12月31日は紅白歌合戦を見たら、すぐ寝ないと。マリーは演じるのに半端でないエネルギーを使うので、睡眠が一番大事なんです。大阪でお休みの日は、気分転換によく吉本新喜劇を観に行くんですよ。あと関西はおもしろいテレビ番組が多いのも楽しみで。舞台は大変ですが、大阪という場所にいるだけで相当癒されると思います(笑)」。大阪公演は、2019年1月1日(火・祝)から15日(火)まで梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2018年11月15日まもなく開幕の〈20世紀の傑作バレエ2〉公演で、現代バレエの巨匠による4作品を上演する東京バレエ団が公開リハーサルを実施、同時に催された記者懇親会で、斎藤友佳理芸術監督、主演ダンサーの川島麻実子、柄本弾が意気込みを語った。【チケット情報はこちら】この日スタジオで公開されたのは、ドラマティック・バレエの傑作『椿姫』などの作品で知られる振付家、ジョン・ノイマイヤーによる『スプリング・アンド・フォール』のリハーサル。公演ではこのほか、ジェローム・ロビンズ振付『イン・ザ・ナイト』、イリ・キリアン振付『小さな死』という、同団が昨年初めて取り組んだ2作品と、彼らの代表的レパートリーであるモーリス・ベジャール振付『ボレロ』の全4作が上演されるが、国内カンパニーでこれほどの巨匠の作品を一挙上演する例は珍しく、20世紀バレエの豊かさ、奥深さを俯瞰させてくれる貴重な機会となる。2000年に彼らのレパートリーに加わった『スプリング・アンド・フォール』は、ドヴォルザークの〈弦楽セレナーデ〉にのせて17人の男女が紡ぐ、瑞々しい魅力に溢れたバレエ。具体的な筋書きはないが、バレエ・ミストレスの佐野志織が主導するリハーサルでは、感情の動きが大いに重視され、そこここに立ち現れる若い男女の出会いや語らいのイメージに、しばしばハッとさせられる。自身も本作の東京バレエ団初演を踊り、「思い入れのある作品」と語る斎藤。彼女が「ぜひ大きな舞台で観ていただきたい」と配した2組の主役のうち、初日と最終日に登場するのが川島と柄本だ。「入団間もない頃に観て、とても印象的でいつか踊りたいと思った。携わることができて幸せです」と話す川島は、『イン・ザ・ナイト』第2、第3パ・ド・ドゥにも取り組み、様々な表情を見せる。いっぽうの柄本は、「主役として皆をひっぱっていくことが大事。体力強化が重要と痛感」と笑う。ほかに『イン・ザ・ナイト』『ボレロ』と全3作に出演、『ボレロ』は野外ステージやファミリー向け公演で踊る機会はあったが、こうしたバレエ団公演の大舞台での主演は初だ。「自分らしさを出せるようになってきたかな、と思っています」と、胸の内を明かす。この3年、様々な挑戦を重ねた斎藤だが、「今回はその集大成。これまで取り入れてきたもの、その一部をお見せしたい」と自らの仕事を振り返り、「これらの作品に一度に携わることができる今のダンサーたちは、なんて幸せだろうと思います」と笑顔。見応えある舞台が期待される。東京バレエ団〈20世紀の傑作バレエ2〉は、11月30日(金)から12月2日(日)、東京文化会館にて。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2018年11月15日福岡出身の役者陣で描く青春の終わりとゾンビの舞台『帰郷』が東京・福岡で上演される。企画・作・演出・出演の入江雅人に話を聞いた。【チケット情報はこちら】実は本作は、入江が「ずっと宿題だった」と語る作品。「芝居を観たあととかに飲みにいくと、みんな割と調子のいいことを言うでしょ(笑)。“今度このメンバーでやろうよ”とか。僕もそういうことを言っていたのですが、次の日に自己嫌悪になるんですよね。“やりもしないのに…”とか思って(笑)。それで“言ったことをやろう”と思ってプロデュース公演などをやるようになったのですが、そのなかで1番時間がかかったのがこの企画です。だから、言ったことを実現するのはこれが最後です」。話の発端は、出演者の池田成志。「成志さんと出会ったのが1990年代で、そのときから“福岡の人だけで舞台をやったら面白いと思う”という話をしていました。劇団☆新感線『レッツゴー!忍法帖』(入江・池田が出演/2003~2004年上演)の上演期間にも書いてみたりしていました。それから、いのうえひでのりさん(福岡出身)と成志さんに会うたびに“やりますからね”と言っていて。だから“やっと”という感じです」。入江は福岡弁の作品をいくつも作っているが、方言の魅力を「福岡弁って切なかったり悲しい状況でもどこかふざけたような口調になるので、より切なくなったりするんです。それにあのテンポ感はほかにない」と語り、だからこそ「本物でやりたい」と、キャストは入江、池田に加え、田口浩正、坂田聡、尾方宣久、岡本麗と福岡出身者(岡本は長崎出身の福岡育ち)が揃った。ちなみにこだわりは“福岡弁”。“博多弁”ではない。「“福岡弁”というのは強調したいですね。特に福岡公演では開幕前にアナウンスしたほうがいいんじゃないかな(笑)」脚本は、入江が続ける一人芝居企画「グレート一人芝居」で上演した同名作品を膨らませる。「『帰郷』は、20代の頃に福岡に帰省したときに、夜中に友達の車で好きな音楽をかけながら海までドライブした記憶が母体です。それ以降、青春時代に福岡で感じた思いを福岡弁でやる一人芝居を続けていて。今回はその集大成になると思います。ゾンビものもずっと書いてますから、その集大成にもなりますね」。遂に果たす約束に、入江が歩んできた道のりの集大成と、大きな作品になりそうだ。「今は早く稽古に入って、1回本読みをして安心したい(笑)。大変なぶん楽しめると思いますから」公演は2019年1月25日(金)から2月3日(日)まで東京・俳優座劇場、2月8日(金)から10日(日)まで福岡・イムズホールにて。取材・文:中川實穗
2018年11月15日人気声優の内田真礼が、男女二人の朗読劇『ラヴ・レターズ』に挑む。幼馴染で、人生の長い期間、手紙を交わし続けたアンディーとメリッサ…。作品への思いを内田に聞いた。【チケット情報はこちら】まず、台本の感想を聞くと、内田は次のように語った。「自分のことのように思えました。心の中の痛いところを突かれるな、と。メリッサのほぼ一生を、自分がまだ経験していない年代まで演じますが、歳を重ねた焦り、諦めにも近い思いが胸に刺さります。本を読めば読むほど、ストーリーが自分のことのように思えてきました」また、自らが演じるメリッサについて問うと、「自由奔放で、画家として自由に生きている分、生き急いでいる感じ。じっくり待って何かを成すタイプではなく、瞬間瞬間を切り取って生きる。感情の揺れ幅が大きくとても女性らしい。共感するところもありますね」と、共通点を見出したようだ。相手役アンディーの味方良介の印象については、「真面目で真っ直ぐ。声がストレートに響く方だと思いました。役もあるのでしょうが、イメージとしては真っ直ぐすぎて、ちょっとからかいたくなるような(笑)」と笑顔を見せた。演じていて楽しいシーンについては、「(ふたりが)喧嘩するところ」だと言う。「手紙なのに喋っているような勢いで、心の距離が縮まる感じが楽しいです。表情にも出るし、アンディーの長話を聞いているだけでも嫌になっちゃう。いつまで喋っているんだろう?とため息をつきたくなる瞬間もあって、それすら面白い。やはり感情が露わになるシーンが好きですね」と見どころを語った。「堅物なアンディーは女子から見ると、突っ込みどころが多いのでは?」という問いについては、「ほんと、わかってないなぁって思いますね」と気持ちを込める。「メリッサが結婚して、アンディーからもらう手紙には腹が立つ(笑)。手紙の中に女性の影も感じて、人をなんだと思っているんだ!って。メリッサの気持ちがよくわかります。でも、きっとアンディーの視点で見たら、女子ってこうだよなぁってなるんでしょうね」メリッサが幸せな人生を送ったと思うかについて問われると、「うーん」と考え込みつつも、「ただ少なくとも、一生をかけて彼女らしさを貫いたとは思います。もし二人がもっと近くにいたら…いや、この距離感だから、上手くいっていたような。ある意味、ゲームのキャラクターを介して、一緒に冒険したり会話したりする関係に似ているかも」と、内田ならではの解釈を語った。「約2時間、私ならではのメリッサの存在を伝えて、演じられる喜びを残したいです。ぜひその瞬間を見届けてください!」と語る内田真礼の出演回は11月18日(日)。そのほか、良知真次&中川翔子(14日(水))犬飼貴丈&大野いと(15日(木))、小池徹平&平野綾(16日(金))、寺脇康文&春野寿美礼(17日(土))。東京・サンシャイン劇場にて。チケット好評発売中。取材・文:三浦真紀
2018年11月15日東京二期会が、モーツァルトのオペラ『後宮からの逃走』を11月22日(木)より東京・日生劇場で上演する。本作品は、日生劇場の開場55周年を記念したNISSAY OPERA 2018モーツァルト・シリーズの掉尾を飾る公演となる。演出はメトロポリタン歌劇場をはじめ、世界各国のオペラハウスで数々の名舞台を生み出してきた、ベルギー出身のギー・ヨーステン。今回の舞台は新制作であり、初日公演は日本から発信する「ワールド・プレミア」という位置づけだ。【チケット情報はこちら】11月2日、ギー・ヨーステン来日記者会見が、本公演を後援するベルギー大使館にて行われた。ヨーステンは、「他のモーツァルト作品と違って、ストーリーラインがとてもシンプル。しかし、シンプルだからつまらない、ということではない。『コジ・ファン・トゥッテ』や『フィガロの結婚』のように、“愛”がテーマ。離ればなれになった若い男女がお互いを探すラブ・ストーリーであり、そして自分探しの物語でもある。若者が大人になっていく過程にある、ミステリアスさや荒々しさなど、いろいろな要素が入っている」と本作品の魅力を語った。また、「オペラの初心者には、『魔笛』などがよいといわれているが、『後宮からの逃走』の方が最適。期待して観に来てほしい」と、これからオペラ・デビューをする人へもメッセージを送った。記者会見には、太守セリム役でオペラ・デビューを果たす大和田伸也、そしてコンスタンツェ役の安田麻佑子、ブロンデ役の冨平安希子も登壇した。大和田伸也は「まさかこの歳でオペラに参加できるとは夢にも思っていなかった。演出のヨーステン氏には“ダンディ”とは何かを教えてもらっている。日生劇場は、劇団四季時代に勉強し、育った場所であり、45年ぶりに我が家に帰ってきたようで、舞台に立つのが楽しみ」と意気込みを語った。安田麻佑子は「大和田さんの演技を見て、コンスタンツェはセリムのこうした人間的魅力に惹かれたのではないかとストンと腑に落ち、演じるにあたってのヒントをもらえた」と語り、冨平安希子は「ヨーステン氏はドイツ語を母国語のように扱え、細やかなニュアンスや演技を根気よく指導してくれるおかげで、それぞれのキャラクターが際立ち、どんどん面白くなってきている」と、それぞれ充実した稽古場の空気を語った。『後宮からの逃走』は11月22日(木)から25日(日)まで、全4公演。演出、キャスト共に、他にはない珠玉のプロダクションをお見逃しなく。
2018年11月14日東出昌大の3年ぶり2度目の主演舞台となる『豊饒の海』が11月7日より東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて開幕した。本作は、三島由紀夫が自決する直前まで書いていた全四部からなる長編小説を、てがみ座・長田育恵が一つの演劇作品として練り直したもの。演出は、ロンドンで活躍するマックス・ウェブスターが担い、三島作品への新たな挑戦として、注目を集めている。ここでは、7日に行われた同劇場にて初日前会見と芝居の一部を披露する公開フォトコールについてレポートする。【チケット情報はこちら】元々、三島由紀夫の作品を愛読していたという東出は、今回は三島作品の「美」の象徴とも言うべき主人公・松枝清顕役に挑戦。公演に向けての意気込みを問われると、「三島作品というものを全く汚すことなく舞台上に表出させることができるという確信がある」と自信を覗かせた。東出演じる清顕の生まれ変わりである飯沼勲役を演じる宮沢氷魚は、「豊饒の海を全て舞台化するという無謀な挑戦ではあったが、稽古を通して素晴らしい作品になり、皆さんにお届けできるのがすごく楽しみになっていたので、初日を迎えられて嬉しい」とし、同じく生まれ変わりの安永透役を演じる上杉柊平は、「この作品は、僕にとっても、観に来られる皆さんにとっても、人生に持って帰っていただけるものと自信を持って言える」と各々作品の仕上がりについてアピールした。また、次々と生まれ変わる清顕の人生を見届ける本多繁邦を、青年期・中年期・老齢期に分けて3人の俳優が演じるのも本作の試みのひとつ。青年期を演ずる大鶴佐助が「興奮と恐怖が入り混じった気分であるが、言葉と頼もしい共演者を信じて、瞬間瞬間を楽しんでいきたい」と語ると、中年期を担う首藤康之も、「ひとつひとつの美しい言葉を、丁寧に喜びを持って発していきたい」と語った。老齢期の本多は、生前の三島と親交があり、実際に三島手ずから演出指導を受けたことがある笈田ヨシが演じる。「三島先生に最後にお会いしたときに、いろいろと先生のご決意などを伺い、それ以来早48年間の年月が流れ、先生の祥月命日である11月にこの芝居をやらせていただくのは、感無量である」と感慨にふけった。マックスの手により、四部作を通して三島が描いた人間の生きていく姿、その崇高さ、美しさが表現されているという本作。東京公演は12月2日(日)まで上演。その後12月8日(土)・9日(日)と大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演予定。チケット好評発売中。
2018年11月14日