チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (162/342)
5月13日(土)・14日(日)に大阪、5月20日(土)・21日(日)に東京で行われる野外フェスティバル「METROCK2017」の第3弾出演者と、日割りが発表された。【チケット情報はこちら】新たに出演が決まったのは、大阪・東京の2日目にWANIMA。大阪の初日にShout it Out、Nulbarich、パノラマパナマタウン、lovefilm。2日目に雨のパレード、シンリズム、Brian the Sun、yonige。東京の初日に感覚ピエロ、sumika、リーガルリリー。2日目にclassicus、wacci。チケットの一般発売に先がけて、1日券の先行受付を実施中。受付は2月14日(火)午後11時59分まで。■TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017日程:2017年5月20日(土)・21日(日)開場9:30 / 開演11:30会場:新木場・若洲公園(東京都)料金(税込み):1日券10000円■OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017日程:2017年5月13日(土)・14日(日)開場9:00 / 開演11:00会場:METROCK大阪特設会場(大阪府堺市・海とのふれあい広場)料金(税込み):1日券10000円※未就学児は保護者 同伴に限り1名につき1名のみ入場可。ただしエリア制限あり。★★以下のリンクより「METROCK」をお気に入り登録して、情報をゲット!
2017年02月02日毎年上演される美輪明宏演出・主演による舞台が、今年は、三島由紀夫作、近代能楽集より『葵上・卒塔婆小町』に決まった。美輪×三島の幽玄的な世界が7年ぶりに立ち上がるとあって早くも期待が膨らむ。しかも、この演目の上演はこれが最後になるかもしれないと美輪は言う。その覚悟と作品への思いを聞いた。【チケット情報はこちら】美輪による『葵上・卒塔婆小町』を、三島は切望していたのだという。実現したのは、三島が亡くなった後の1996年。今度で5度目、7年ぶりの上演となる。不思議なことに、上演を決めた途端、未発表だった三島の肉声テープが見つかるというどこか因縁めいた出来事もあった。「それが亡くなられる9か月前のインタビューを録音したもので、演技論や小説のことなど、私によくおっしゃっていた話がそのまま入っていたんです。この舞台の宣伝のために出てきたとしか思えません(笑)」。そもそも三島が自身の作品を美輪に託したのは、その行間までをも表現し得る稀有な存在として認めたからだ。当初、なかなか当たらなかった三島の芝居は、美輪が『黒蜥蜴』に主演して、大評判を取るようになった。そこで次に三島が美輪に望んだのが、「近代能楽集」である。その短編戯曲集の中から、嫉妬心にかられて生霊となって不倫相手のもとに現れる女を描いた、小野小町と深草少将の伝説をもとに100歳の老婆の哀しい運命を描いた、この2作ならと美輪は答えた。「近代能楽集の中でも、このふたつはいちばん普遍性があると思ったからです。の描く不倫なんて、ギリシャ悲劇の時代から変わりません。美しく生まれついたがゆえに自分を美しいと言った男は死に、100年ごとに生まれ変わるという運命を背負うことになるはまさに“正負の法則”です。両方とも、愛、美、死、無常といったこの世の法則に則ったことが描かれているんです」。では、100歳の老婆から美しい小町へと早替りする美輪の演技術にも驚かされるはずだ。が、「腰を曲げて、歯の抜けたしゃべり方をする老婆からスッと美女になるのは、体力的にも大変なんです。これが最後になるかもしれないと思っています」と美輪。だからこそ、「三島という天才から託されたものを伝えていきたいと思います」と気持ちも募る。恐ろしくも切なく美しくドラマティックに。天才に信頼された美輪だから描けるエンターテインメントである。近代能楽集より『葵上・卒塔婆小町』は、3月26日(日)東京・新国立劇場中劇場より上演。その後各地を周る。取材・文:大内弓子
2017年02月02日2月の二期会『トスカ』(プッチーニ)はローマ歌劇場との提携公演。1900年に同劇場で初演された際の舞台美術を忠実に再現した、大注目のプロダクションだ。公演に先がけ、演出のアレッサンドロ・タレヴィがその舞台づくりを語るイベントが催された(1月21日/東京・九段のイタリア文化会館アニェッリホール)。東京二期会オペラ劇場 G.プッチーニ『トスカ』 チケット情報タレヴィは南アフリカのヨハネスブルク生まれ。同地と、その後ロンドンのロイヤル・アカデミーで音楽を学び、2005年にロンドンのサドラーズウェルズ劇場で演出家デビュー以来、多くのオペラ賞を獲得している気鋭のクリエイターだ。今回の『トスカ』は、2015年3月にローマ歌劇場で新制作された舞台。イタリア国外に持ち出されるのはこれが初めて。上述のように、初演時の美術を再現しているのだが、それが可能だったのは、当時美術を担当したアドルフ・ホーエンシュタインの描いたスケッチが残っていたから。すべての幕の舞台装置はもちろん、衣裳についても、主役級だけでなく合唱まですべての役のスケッチが保存されており、そこには生地やボタンの素材などの細かい指示も書き込まれているのだという。タレヴィは言う。「長い年月の間に作られてきたさまざまな伝統を取り払うことができた」つまり、100年以上前の舞台に戻ることで、逆に新たに見えてきたものもあるのだという。例として挙げていたのが、豊かな色彩。たとえば第1幕の教会は、現代では荘厳に重々しく描かれるが、聖歌隊の衣裳を中心に、スケッチは軽やかな明るい光に溢れていた。タレヴィ自身、全員が衣裳を着けた最初の舞台稽古で、「まるで修復されたシスティーナ礼拝堂を見るようだ」と驚いたらしい。しかし、その明るさこそが、プッチーニの音楽にふさわしいという。オリジナルに戻ったのは美術だけではない。タレヴィは、プッチーニがスコアに細かく書き込んだト書も忠実に再現しようと試みたのだそう。100年の間に多くの歌手や演出家たちが無視するようになったト書も少なくなく、結果的に取捨選択はしたものの、プッチーニが舞台上の動きも実によく考えて作曲したことに、あらためて気づかされたという。私たちもまた、オペラ史に刻まれた名作の原風景を目の当たりにする機会になりそうだ。公演は2月15日(水)・16日(木)・18日(土)・19日(日)の4日間(15日(水)のみ18時30分開演、他は14時開演)。いずれも東京・上野の東京文化会館大ホールで。取材・文:宮本明
2017年02月02日シンガーソングライターの上北 健が4月12日(水)に前作より8か月ぶりとなる2ndミニアルバム『LAYERED』をリリースすることが決定した。【チケット情報はこちら】同作は全6曲を収録。タイトルの『LAYERED』は“層状の(地面や洋服の重ね着など)”という意味。心を輪切りにすると、そこには積み重ねられた感情、経験の層があって、そんなリスナーの心を刺激する歌や言葉を届けたいという上北の想いが込められている。同作から『笑って咲いて』のMVもあわせて公開されている。また、それぞれの楽曲には楽曲のイメージとなる物語があり、それをまとめた小説『LAYERED CONCEPT BOOK』もCDと同日に発売が決定している。上北 健は、ボーカリスト「KK」という名義でニコニコ動画に投稿していた“歌ってみた動画”が話題となり、2014年にアルバム『心音(こころね)』でメジャーデビュー。2016年に東京・日本橋三井ホールで行ったワンマンライブは即日ソールドアウトするなど、人気を博している。4月15日(土)には東京・日本橋三井ホールでワンマンライブ「上北健 HALL LIVE IN TOKYO”僕と君が、前を向くための歌”~生きゆく街に海を見る~」を開催。チケット一般発売に先駆けて、チケットぴあでは先行抽選プレリザーブを実施中。受付は2月5日(日)午後11時59分まで。■『LAYERED』4月12日(水)発売CRND-002/1,800円(税抜)<収録曲>1.笑って咲いて2.スイマー3.心分け4.メグル5.新しい日6.Fly Fly Fly■「上北健 HALL LIVE IN TOKYO”僕と君が、前を向くための歌”~生きゆく街に海を見る~」日時:4月15日(土)開場17:15 / 開演18:00会場:日本橋三井ホール(東京都)料金:全席指定4,200円(税込・ドリンク代別)※未就学児童入場不可
2017年02月01日塚田僚一(A.B.C-Z)主演パルコ・プロデュース『サクラパパオー』の上演が、2017年春に決定した。本作は、夜の競馬場を舞台に小さな奇跡が起きるワンナイト・コメディ。喜劇の名手と言われる鈴木聡が主宰する劇団「ラッパ屋」が1993年に初演、95年に再演し、2001年にはパルコ・プロデュースとしても上演された(すべて作・演出:鈴木)。16年ぶりの上演となる今作は、演出を中屋敷法仁(劇団「柿喰う客」代表)が手掛け、新しいコメディとして生まれ変わる。舞台『サクラパパオー』チケット情報主演の塚田に話を聞いた。出演について「すごく嬉しいです。でもそれだけじゃなくて、観に来てくださるお客さんやファンの方々に楽しんでもらえないと意味がないと思っているので、浮かれてる場合じゃないぞって思っています。天使と悪魔的な(笑)」と喜びと気合を滲ませる。本作の印象は「競馬場の馬券売り場の話ですが、競馬を知らなくても楽しめると思います。登場人物は借金を抱えていたり女性問題があったり、第一印象はけっこうネガティブなんですけど、観ていると、みんな愛くるしいというか、かわいらしさがあります。物語が進むにつれてそういうのがわかって、明るく開けていく、みたいな。終わったころにはみんな素敵だなという印象を持ちました」。その中で自身が演じる田原俊夫(たばらとしお)という役は「嘘がつけない人なんですけど、そこがすごく自分と似てるいると感じました。田原は恋人に対してなんですけど、自分だったらテレビに出るときに、がんばろうって思えば思うほど見栄をはっちゃう。こういう自分でありたい、と。でもそこで空回ったり、口だけで行動が示せてなかったりするんです。(田原のように)好きな人の前ではがんばっちゃうのは、自分もそうだろうな、と思いました」。演出の中屋敷とは同世代で、今回が初タッグ。「いろんな作品を幅広く演出されていると聞いて、すごく楽しみです。ジャニーズは初めてになるんですよね。初めてって嬉しいです」。鈴木の作品も初めて演じるが「鈴木さんの作品はずっと観ていて、ジャニーズだと稲垣(吾郎)さんのイメージがあります。身近なお話が多くて、あと、すごくおしゃれだと思います。雰囲気が感じられて」。共演者とは「みんなで競馬場に行ってみたいですね」。「ファンの方は自分のいろんな姿を観てくれてると思うんですけど、この『サクラパパオー』は、その経験をしてきたうえでの『サクラパパオー』。新しい自分が絶対に出ると思うから、楽しみにしてもらいたいです!」公演は、2017年4月26日(水)から30日(日)埼玉・彩の国さいたま芸術劇場、5月10日(水)から14日(日)東京国際フォーラム ホールCほか、宮城、愛知、大阪にて。埼玉、東京公演については、電話抽選先行の申込エントリーを特別電話0570-02-9975にて2月6日(月) 23:59まで受付中。取材・文:中川實穗
2017年02月01日柴田よしきの同名小説を原作とした舞台『猫は毒殺に関与しない』が、2月23日(木)に開幕する。主演は、NHK連続テレビ小説「まれ」(矢野陶子役)、ドラマ「99.9」(谷繁美代子役)などに出演する柊子。演出は俳優の嶋尾康史。舞台『猫は毒殺に関与しない』チケット情報主演を務める柊子に話を聞いた。主演の柊子、演出の嶋尾をはじめとする馴染みのメンバーで年1回上演してきた“アトリエ公演”を「Team337」の公演として初めて上演する今作。昨年12月に上演した大阪公演の感想を聞いてみると「Team337としての旗揚げ公演ということで力を入れて臨みました。これまで毎年やってきたけれど、ここで新たにステップアップするつもりで迎えた公演だったので、初日のドキドキは例年以上でした。そんな中、たくさんのお客様が連日観に来てくださって、満員御礼という言葉がピッタリで。『すごく面白かったよ』という言葉をいただけたので、自信を持って東京公演に臨めると思っています」。原作は、1998年から続く柴田よしきの人気推理小説「猫探偵正太郎シリーズ」の最新作。作家の桜川ひとみが愛猫の正太郎とともに事件の解明に挑むシリーズで、柊子はその桜川ひとみを演じる。読書好きの柊子は、だからこそ小説の舞台化にプレッシャーを感じたという。「本って読む人それぞれの世界があるじゃないですか。しかも長い間愛されているシリーズですから、それをいざ自分がってなると…。なんとか世界観を壊さないようにと意識することしかできないなって」。そんな中での役作りは苦しんだそうだが「大阪公演には原作を読んできてくださった方が結構いたんですけど『面白かった』ってすごく言ってくださって。あと、本を買って帰ってくださる方もたくさんいました」。劇場で販売していた原作が完売したという事実が、舞台の面白さを物語っている。東京公演の舞台である赤坂RED/THEATERは柊子にとって憧れの劇場。「空気感がすごく好きなんですよね。温かな感じがするし、距離感も遠すぎず近すぎずというか。なんかほっとする空気感なんです。最近、用もないのに前を通りますよ。『私、ここに出るんだ』と思って(笑)。自分があの舞台に立つ日がこんなに早く来るなんてって…話してるだけで鳥肌立っちゃいます。だから今回の東京公演は特別です」。「原作を読んだことある人にもない人にも楽しんでいただける自信があります!」(柊子)という公演は2月23日(木)から26日(日)まで、東京・赤坂RED/THEATERにて。取材・文:中川實穗
2017年02月01日井上芳雄が主演するミュージカル『グレート・ギャツビー』の製作発表会見が1月30日に都内にて行われた。1991年に本作の“世界初のミュージカル化”を宝塚歌劇団で成功させた小池修一郎が、キャストのみならず脚本・演出・音楽を一新して再び名作に挑むというのも話題。井上が「『エリザベート』や『レ・ミゼラブル』のように、日本のミュージカル界を支える大きな作品になれば」と語る大作が誕生する。ミュージカル『グレート・ギャツビー』チケット情報20世紀文学史における最高傑作のひとつと言われるF・スコット・フィッツジェラルドの名作小説『グレート・ギャツビー』。1920年代のNYで、毎夜豪華絢爛なパーティを開く謎の大富豪、ジェイ・ギャツビーを中心に、様々な愛や思いが錯綜する物語だ。映画ではロバート・レッドフォードやレオナルド・ディカプリオが演じたギャツビーを演じるのは、ミュージカル界きってのスター井上芳雄。「ギャツビーという役は、男優ならば誰もがやりたいと思う、素晴らしい役。もうプレッシャーしかない」と話しつつも、「僕がこの作品を最初に観たのは、小池先生が演出した宝塚の初演版。(ギャツビーを演じた)杜けあきさんの背中が大きかった印象で、“背中で語る”役だと思いました。ギャツビーはただ自分のロマンスのために嘘をつく、ロマンチックな人。自分がどう演じられるかわからないが、まだ誰も観たことのない『グレート・ギャツビー』を皆さんにお見せすることが楽しみでなりません」と心境を語った。その井上は、2000年に小池演出の『エリザベート』で俳優デビューしたのは有名な話。小池演出で井上主演、という形は“黄金タッグ”のように思えるが、小池は「ある意味一番私がプレッシャーを感じるのは井上芳雄という存在」と意外な告白を。「(再演作はあるが)2002年の『モーツァルト!』以来、彼とは新作を作っていない。その間彼は俳優として、確固たる地位を築いている。着実に歩みを進め、成功している彼が演じるギャツビーはどう見せれば成立するか、構築を考えているところ」と話した。また音楽はアメリカの作曲家を起用し、全曲書き下ろしになることも注目。作曲を担当するリチャード・オベラッカー氏はシルク・ドゥ・ソレイユの『KA(カー)』ラスベガス公演のミュージカル・ディレクターで、今春『バンドスタンド』でブロードウェイ・デビューを果たす気鋭の音楽家。演出の小池によると「アメリカを代表する物語なので、音楽はアメリカの方にお願いしようということになった。何人かの立候補がありましたが、彼は一番オーソドックスなタイプの音楽を書いてくれて、いい意味でノスタルジック」とのこと。この日は井上による楽曲披露もあったが、井上も「綺麗なメロディでとても心地いい。でも一方的に出来上がった音楽を頂くのではなく、気持ち的には“一緒に作っていく”ということが重要で、日本ミュージカル界にとってもエポックになる」と話していた。共演は夢咲ねね、田代万里生ほか。公演は5月8日(月)から29日(月)まで東京・日生劇場で上演。チケットは2月11日(土・祝)に一般発売開始。その後、愛知、大阪、福岡でも上演。
2017年01月31日歌に舞台と多岐に活躍するシンガーソングライター中村 中が、デビュー10周年を締め括るワンマンライブ『天晴れ!我は天の邪鬼なり』を5月におこなう。バンドスタイルのステージになるが、まずは、昨年おこなった10周年ツアー『TOUR2016十の指』から話を訊いた。【チケット情報はこちら】「感謝の気持ちを込めたツアーにしよう」と企画された『十の指』は、デビューの頃よく弾いていたピアノ演奏が中心に。ベースとドラムを入れたピアノトリオをイメージしたというが、やってみると意外な発見につながったという。「静かに聴かせるように思ってたんですけど、ピアノを弾く私はバンドメンバーのほうを向いているので、自然とコンタクトをとったり、カッコいいアドリブで競い合ったり、どんどんエネルギーが膨らんでいくような演奏になったんです。最初はお客様のほうを向いてなくてもいいのかなとも思ったんですけど(笑)、ステージの上で私たちがエネルギーの塊になれば、ちゃんと受け取ってくださるんだなって」と振り返った。得たものが大きく、評判もよかったことから、3月から『TOUR2017十の指ふたたび』をスタートする。今回は、デビュー以来の音楽仲間で、中島みゆきの『夜会』でも共演した石田 匠をゲストに迎え、ふたりでライブをおこなう。「声を合わせるっていうのはすごく快感で、私は誰かと歌うのがなにより好き。例えばこっちに元気がなくても、一緒に歌っているうちに気持ちが上向きになったり。そんな気持ちを味わってもらえるように、ハーモニー重視のライブになると思います」と明かした。そして、『天晴れ!我は天の邪鬼なり』は、「『十の指』とはまったく違う気持ちで準備をしている」と語る。気楽に楽しめるライブとなった『十の指』とは真逆のものになるようだ。「もがいたり、あがいたり、じたばたする私の姿をお見せするのが、私のファンでいてくれる人たちには、一番の感謝ではないかと思うんです。このライブでは喜怒哀楽のすべてを出しきって、ステージの上で生ききる、そういうライブにしたいです」と語った。アニバーサリーイヤーの締めくくりは、彼女の魅力のひとつでもある、身を削るようなステージ。それにはこんな理由もあった。「私はライブをしてるのに『女優だね』とか言われるんです。逆に演劇では『アーティストだね』って。本気でやると演技、演技でやると本気って言われているようで、すごく嫌だった。でも、逆に見ると、つかみどころがないともいえるのかなと。“追いかけたら逃げちゃう”のが、私のやりたいエンターテインメントだから、だったらいままで通りやっちゃおうと。天邪鬼に」。『天晴れ!我は天の邪鬼なり』は、5月20日(土)東京国際フォーラムホールCにて。チケット発売中。取材・文:門 宏
2017年01月31日1月30日、『うめだ文楽2017』をPRするため、会場であるナレッジシアターが入るグランフロント大阪北館のUMEKITA FLOORにて文楽×ウメキタのコラボイベントが行われ、人形遣いの吉田幸助、桐竹紋吉、吉田玉彦、吉田簑之が人形とともに出演した。「うめだ文楽2017」チケット情報ランチタイムで賑わうUMEKITA FLOORを、今回の演目『義経千本桜』に登場する静御前と狐が練り歩いた。サラリーマンやOL、小さな子どもたちは、普段は至近距離で見ることのない人形との触れ合いに歓声を上げたり、カメラを向けたり、技芸員たちとのコミュニケーションを楽しんだ。「梅田は若い人がたくさんいるので、ますます文楽をアピールしたいと思いました。『うめだ文楽』も文楽そのものも頑張っていきたい」と練り歩きパフォーマンスを経て公演への意気込みを語る幸助。グランフロントを行き交う人々の年齢層を見て、「働いている方が多いですし、文楽も夜遅い公演にすることも考えたい」と次なるビジョンも明かした。演目『義経千本桜』については「『うめだ文楽』の公演は3月と桜の季節目前です。この演目は桜満開のお芝居なので、舞台の華やかさも楽しんでほしい」とアピール。文楽の世界は60歳を過ぎてからが一人前と言われている。最後に20代~40代の技芸員たちによる『うめだ文楽』の見どころを尋ねると「若手たちの情熱、若くて熱いエネルギーを感じてほしいです!」と語った。『うめだ文楽2017』は、3月24日(金)から26日(日)まで大阪・グランフロント大阪 北館4F ナレッジシアターで開催。文楽公演の他、文楽解説や日替わりゲストとのトークショーも予定している。チケット発売中。
2017年01月31日2002年のメジャーデビューから今年で15周年となる森山直太朗。1月27日より、半年間に及ぶ「15thアニバーサリーツアー『絶対、大丈夫』」をスタートさせた。【チケット情報はこちら】15周年を記念した今回のツアーは埼玉・川口総合文化センターリリアを皮切りに、7月29日(土)東京・NHKホール公演まで、約半年間に渡り全国43会場で47公演開催。自己最多となる84,000人を動員予定。ライブでは昨年リリースされロングヒットを記録したオールタイムベストアルバム『大傑作撰』や、最新アルバム『嗚呼』収録曲など、この15年の歩みの中で生まれた名曲の数々を披露。森山直太朗の「これまで」、そして「これから」も垣間見える大充実の内容となっている。また、会場では15周年記念ブック「森山直太朗大百科」も販売された。こちらは、音楽シーンでも独自のポジションを獲得するに至った森山直太朗の魅力をさまざまなアングルから検証した読み応えたっぷりの一冊。ツアー各会場で購入すると通常の表紙とは別絵柄のアザーカバーが特典として付く。同ツアーの1月から4月までの前半分のチケットはすでに全会場完売。5月から7月までの後半分のチケットは発売中。■15周年記念ブック「森山直太朗大百科」出版:ぴあ株式会社価格:1,574円(消費税別)■森山直太朗 15thアニバーサリーツアー『絶対、大丈夫』※ツアー後半分日程5月12日(金)神戸国際会館 こくさいホール(兵庫県)5月14日(日)広島上野学園ホール(広島県)5月20日(土)サンポートホール高松大ホール (香川県)5月21日(日)西予市宇和文化会館 (愛媛県)5月26日(金)熊本県立劇場演劇ホール (熊本県)5月28日(日)宝山ホール (鹿児島県)6月3日(土)長野市芸術館メインホール (長野県)6月4日(日)新潟県民会館大ホール (新潟県)6月10日(土)名古屋国際会議場センチュリーホール(愛知県)6月11日(日)ひこね市文化プラザグランドホール(滋賀県)6月17日(土)相模女子大学グリーンホール大ホール(神奈川県)6月18日(日)茨城県立県民文化センター大ホール(茨城県)6月25日(日)ロームシアター京都メインホール(京都府)7月1日(土)東京エレクトロンホール宮城 大ホール(宮城県)7月2日(日)いわき芸術文化交流館アリオス大ホール (福島県)7月9日(日)沖縄コンベンションセンター劇場(沖縄県)7月15日(土)沼津市民文化センター大ホール(静岡県)7月17日(月・祝)高山市民文化会館大ホール(岐阜県)7月21日(金)なら100年会館大ホール (奈良県)7月28日(金)NHKホール(東京都)7月29日(土)NHKホール(東京都)
2017年01月30日在阪コンサートイベンターの創立40周年を記念したイベント『サウンドクリエーター40周年 大感謝祭~石の上にも40年~Vol.2』(3月25日(土)大阪城ホールにて開催)の追加アーティストが発表された。「サウンドクリエーター40周年 大感謝祭 ~石の上にも40年~」チケット情報今回発表された出演者は、葉加瀬太郎、BEGIN、そして、明石家さんまの3組。すでに発表されている中村雅俊、松山千春、藤井フミヤ、TUBEと合わせて全7組の豪華ラインナップが出揃った。アーティストとの親交も深い明石家さんまが、どのような立ち回りを見せるのか注目だ。チケットの一般発売は2月25日(土)。只今、サウンドクリエーターHPにて先行受付中。
2017年01月30日今年結成20周年を迎えた4人組ロック・バンドBUGY CRAXONEがベスト盤『ミラクル』を1月18日にリリースした。2007年に怒髪天の増子直純が主宰するレーベル「Northern Blossom Records」に所属し、今年で10年という節目にメジャーレーベルに移籍。結成20周年と、メジャー移籍というふたつの大きな出来事を迎えた現在の気持ちを、ボーカルのすずきゆきことリーダーでギターの笈川司に聞いた。【チケット情報はこちら】メジャー移籍の経緯について聞くと「今までいた増子さんのレーベルでの活動も充分いろんな刺激を受けながらやれていたし、特に別の場所に移ると想像もしてなかったんですけど、きっとまわりのスタッフがそう思ってくれるということは、そこに伸びしろというか、そっちで経験することが私たちに必要なんだと受け取りました」(すずき)。「広がっていける可能性があるなっていう感じがして嬉しかった」(笈川)との見解。ベスト盤には、新曲3曲、これまでのアルバムに収録された楽曲の再録5曲を含む全16曲を収録。「もともと20周年に向けて新曲を出そうって決めてた。今回のリリースをベストにしようと言ってもらえたときに、15周年のときにそれより前の分は出したので、増子さんにお世話になった10年間のあとに、今のライブで演ってる曲がメインになるベストを作れるというのは結構いいなと思って。以前の音源じゃなくて、今の私たちが演っている音源として聴いてもらえるのもいいと思ったし、願ったり叶ったり(笑)」(すずき)。結成以来不動のすずき、笈川が、メンバー交代のあったリズム隊の旭司(b)、ヤマダヨウイチ(ds)という“今の4人”で録音することに大きな価値を感じている。「アレンジは特に変える必要はないんじゃないかと。その代わり今の4人で演奏したときに、どういうふうに走らせるのかに集中しましたね」(笈川)そして11月19日(日)には東京・CLUB QUATTROで“100パーセント ナイス!”と題したワンマン・ライブに挑戦するという。「現状、私たちがQUATTROでワンマンするのはすごくたいへんだから、いくら20周年とは言え、そんなに無理せず、他にもやりたいこと、やれることもあるし、という意見もあったんだけど、メンバー全員が『いや絶対トライした方がいい』って。そういう意見がバンドから出てくるのがすごくよかったなと思えた」(すずき)2000年2月に挑戦したものの辛酸をなめたというQUATTRO公演のリベンジに挑む彼ら。ベスト盤で“今の4人”が奏でるベストな演奏をじっくり聴き込んで、11月のQUATTROにぜひとも足を運んで欲しい。取材・文:浅野保志(ぴあ)
2017年01月30日1月29日(日)放送のテレビ朝日系列『題名のない音楽会』で日本におけるRPGの代名詞『ドラゴンクエスト』が特集される。同番組には大井剛史、東京佼成ウインドオーケストラが出演。さらにすぎやまこういちがVTRで出演する。【チケット情報はこちら】東京佼成ウインドオーケストラは、3月11日(土)よりドラゴンクエスト誕生30周年を記念した「ドラゴンクエスト」ウインドオーケストラコンサートを開催する。■題名のない音楽会「吹奏楽によるドラゴンクエストの音楽会」1月29日(日)午前9時よりテレビ朝日系列にて放送予定出演:すぎやまこういち(VTR出演) / 大井剛史 / 東京佼成ウインドオーケストラ■「ドラゴンクエスト」ウインドオーケストラコンサート吹奏楽による「ドラゴンクエストⅣ, Ⅴ, Ⅵ」/指揮:大井剛史3月11日(土)板橋区立文化会館 大ホール(東京都)吹奏楽による「ドラゴンクエストⅠ, Ⅱ, Ⅲ」/指揮:阿部未来3月12日(日)茨城県立県民文化センター 大ホール(茨城県)吹奏楽による「ドラゴンクエストⅠ, Ⅱ, Ⅲ」/指揮:大井剛史4月22日(土)川口リリア・メインホール(埼玉県)吹奏楽による「ドラゴンクエストⅦ, Ⅷ」/指揮:永峰大輔5月4日(木・祝)大田区民ホール・アプリコ 大ホール(東京都)吹奏楽による「ドラゴンクエストⅠ, Ⅱ, Ⅲ」/指揮:井田勝大5月20日(土)千葉県文化会館 大ホール(千葉県)吹奏楽による「ドラゴンクエストⅠ, Ⅱ, Ⅲ」/指揮:井田勝大5月21日(日)栃木県総合文化センター メインホール(栃木県)吹奏楽:東京佼成ウインドオーケストラチケット料金:S席4,500円、A席3,500円(税込) ※5月4日(木・祝)のみ全席指定4,500円注意事項:未就学児入場不可
2017年01月27日歴史伝奇小説『南総里見八犬伝』を原作に、アクションスペクタクル時代劇として2012年、2014年に上演され、人気を博した舞台『里見八犬伝』。この春、脚本(鈴木哲也)、演出(深作健太)をさらにブラッシュアップした、決定版ともいえる舞台が再登場する。舞台『里見八犬伝』チケット情報仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の8つの玉に導かれた八人の勇猛果敢な犬士(剣士)たちが、幾多の困難に立ち向かいながら、悪の集団を討ち滅ぼしていく様を描いた一大冒険活劇だ。主演となる八犬士のひとり、“犬塚信乃”役を担うのは、2014年版で堂々の初舞台にして主演を務め上げた山崎賢人である。2年4か月ぶりに再び信乃を演じることについて「同じ作品をさらに磨き上げて、同じ役で挑めるなんて、映像の仕事ではほぼあり得ないこと。楽しもうと思っています!」と意気揚々。徹底的に読み込んだことがうかがえるボロボロになった前回の台本を手に、2度目の舞台に挑む心境を語った。「前回はすべてのことが初体験でした。客席の一番隅の人にまで届けなければいけない声の出し方だったり、時代劇の所作だったり。全部が新鮮で、大変だったけどすごく楽しかったですね」初めてづくしの体験を振り返る表情はとことん晴れやかだ。「何も考えず、悩まずにやっていました。怖いもの知らずなんです」と悪戯っぽく笑う。共演者たちから「座長」と呼ばれていたことにも「共演の皆さんのほうが、座長級の方がいっぱいいましたからね。僕は皆に支えてもらった座長でした」と柔らかな笑顔。謙虚で力みのない姿勢が好印象だ。だが、初舞台でつかんだ自らの課題、再挑戦への意気込みに話を向けると、その瞳にたちまち力がみなぎった。「もっと動き回れるな、と思いましたね。表現する、という意味で。舞台上にいる時間を、ちゃんと生きないといけないなと思うので。今回、また違う信乃をお見せしたいという思いがあります。前回から2年4か月のあいだに経験を積んだ分、何かもっと伝え方があるんじゃないか…って。探って、挑戦していきたいと思います」演出の深作健太について「舞台への愛情がすごくある、熱い目をした方。そんな深作さんのためにもこの舞台を成功させないと、と思いました」と語るその口調に、負けず劣らずの熱量が立ちのぼる。精悍で怖いもの知らずの今度の座長は、きっと皆の頼れる存在となって爽やかに舞台を疾走することだろう。「運命に翻弄されながらも、それを乗り越えていく力、生きる勇気を伝えたい。誰しも人生うまくいかないことがあるだろうけれど、自分の力で運命をこじ開けていく信乃の姿を、共感を持って見てもらいたいですね」東京公演は4月18日(火)から24日(月)まで文京シビックホール 大ホールにて。取材・文上野紀子
2017年01月27日劇団た組。の新作『まゆをひそめて、僕を笑って』が4月20日(木)から23日(日)まで、神奈川・横浜赤レンガ倉庫1号館3ホールで上演。同作の主演とヒロインが発表された。【チケット情報はこちら】チェッカーズの名曲『ジュリアに傷心』をモチーフに描く同作。主演は、現在TBSドラマ『カルテット』に出演中の藤原季節。ヒロインは自身4年ぶりの舞台出演となる福田麻由子。作・演出を劇団た組。の加藤拓也が務める。同作について、ヒロインを務める福田は「脚本を読みました。恋愛するときの、ひとのぐちゃぐちゃしたこころがむき出しになった作品でした。本人たちは真剣だけど、かっこ悪くて滑稽で、でもどこかわかる部分もあったりして、こころがかき乱されました。私は私が演じる女の子を愛することができるかな。愛さなくてもいいのかな。そんなことを今はぐるぐる考えています。これから先、自分自身のきれいじゃないところをたくさんみなきゃいけないんだろうな。出演者全員が真剣に戦ったら、最高に刺激的な作品になると思います」とコメント。さらに作・演出を務める加藤について「同年代の演出家の方と作品をつくるのは初めての経験で、とてもわくわくしています。私たちの世代が次の作品をつくるんだ!という熱意で彼と向き合って、素敵な作品をつくれたらと思っています。劇団た組12回公演『A、過程について。白いほんとでわたしをあらって、』が最高に面白くて、2回観に行きました。ますます一緒にやる舞台が楽しみになりました。作品のことをきらきらした目で語る加藤さんが好きです。会うたびに面白いひとだなあと思います。加藤さんに、新しい私をみつけてほしいです」と想いを寄せている。作・演出の加藤は「初めて人を好きになったのはいつだったかな、なんてそんな事を考えてました。思い出せないなんて事もなく、すぐ出てきます。その人じゃない時は好きじゃなかったのかな、なんて思ったりもします。がむしゃらに筆を進めて、勢いがある作品です。何回も何回も書き直しして、何稿も重ねて。僕にとって、これは男と女のまっすぐな愛のお話です。若く、素敵なキャスト陣と若く、ださい僕と、劇を創れる事が幸せです」と意気込みを寄せた。チケットぴあでは最速先行を実施。受付は2月11日(土)午前11時から19日(日)午後11時59分まで。
2017年01月27日『ライブミュージカル「プリパラ」 み~んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017』が、1月26日に開幕。その前日、公開ゲネプロと囲み取材が行われ、主人公たち6人を演じる茜屋日海夏、芹澤優、久保田未夢、山北早紀、澁谷梓希、若井友希と、舞台オリジナルキャラクターを演じる高柳明音(SKE48)、畑中智行が登壇した。ライブミュージカル「プリパラ」 み~んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017 チケット情報本作は、アイドルテーマパーク「プリパラ」を舞台にアイドルを夢見る女の子たちの姿を描いた同名アニメが原作。昨年2月に初演され、アニメで主人公たち6人を演じる声優がそのまま自身の役柄を演じることでも話題を集めた。今作ではさらに新キャラクター・ジュルルの登場や、アニメ3期の新曲ライブシーンの追加、アニメ版エンディングテーマでもおなじみのPrizzmy☆から高橋果鈴、宮崎妃夏も出演&ライブを披露するなど、さらにパワーアップした内容となっている。アニメ第1クールオープニングテーマ曲『Make it!』で舞台はスタート。主人公たちによるポップなパフォーマンスが一気に劇場の熱を上げる。物語は舞台オリジナルで、ひょんなことから過去にタイムスリップしてしまったらぁら(久家 心・石井心愛/Wキャスト)が、その時代のらぁら(茜屋)と協力し、青井めが姉ぇ(高柳)・青井めが兄ぃ(畑中)の邪魔をかわしながら未来を変えないようにみんなを導くストーリー。 アニメの映像もふんだんに使用されており、そらみスマイルやドレッシングパフェなどアイドルたちのライブパフォーマンスでは、背景で流れるアニメとリンクした動きで本当にそこから飛び出してきたかのような楽しさが味わえる。また、暗闇をサイリウムで照らしたり一緒に歌ったりと、客席から参加できるシーンもたっぷり。客席も一緒に作り上げるライブミュージカルとなっている。また、毎公演後には「プリパラ」アニメキャラクターの声優によるスペシャルミニライブも。毎回異なるキャストで開催され、ゲネプロでは緑風ふわりを演じる佐藤あずさが登場。アニメの劇中歌『コノウタトマレイヒ』などを披露した。囲み取材で茜屋は「今回は畑中さんもアンサンブルのみなさんも舞台の経験がある方で、熱量がすごくて、それをそのまま私たちも受け継いでやれています」。山北は「前回はキャラを守って演じることを重視してたんですけど、今回は更に、いかに自分の個性やアドリブを出すかが加わっていて。それが『プリパラ』のアフレコの現場みたいで楽しいです」と話した。公演は1月29日(日)まで、東京・Zeppブルーシアター六本木にて。撮影・取材・文:中川實穗
2017年01月27日約2万年前に残された洞窟壁画の中でも、鮮やかな彩色と生き生きとした構図で600頭とも言われる動物が描かれ、「洞窟壁画の最高傑作」と称されるのがラスコーの洞窟壁画だ。いま東京・国立科学博物館で開催中の特別展「世界遺産 ラスコー展~クロマニョン人が残した洞窟壁画~」は、昨年ブームとなったTBS系火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で、主人公の伯母“百合ちゃん”が大人デートを楽しんだスポット。それもそのはず、本展はフランス政府公認のもと制作された展覧会「LASCAUX INTERNATIONAL EXHIBITION」に、日本独自のコンテンツを加えた特別展なのだ。通常は午後5時までの開館も金曜のみ午後8時までとあって、子どもから大人まで楽しめる貴重な展覧会となっている。特別展「世界遺産ラスコー展~クロマニョン人が残した洞窟壁画~」チケット情報東京で2月19日(日)まで開催の後、宮城・東北歴史博物館(3月25日(土)~5月28日(日))、福岡・九州国立博物館(7月11日(火)~9月3日(日))にも巡回する本展。その魅力を、ここで改めておさらいしておこう。見どころは大きくわけて3つ。ひとつめは、最新テクノロジーにより1ミリ以下の精度で再現された洞窟壁画(一部)だ。2メートル大の「黒い牝牛」や、なぜ描かれたのか謎と言われている鳥の頭を持つ人間とバイソンが描かれた「井戸の場面」など、洞窟の中で見る壁画はさすがの迫力。ふたつめは、クロマニョン人が残した彫刻や道具の実物資料だ。ラスコー洞窟「ラスコーのランプ」は、同博物館の人類史研究グループ長で本展の監修者・海部陽介氏が「まさか借りられるとは思わなかった」と語った国宝級の一品。「体をなめるバイソン」などの彫刻は毛並みまで繊細に彫られており、その豊かな表現力に驚かされる。そして3つめは、研究をもとに制作されたクロマニョン人の等身像と、その生活の紹介。かれらが身に付けているのは革で作った服に貝殻のアクセサリーなど、予想以上に洗練されたものばかり。実用器具である投槍器などにも美しい彫刻が施されているのを見ると、かれらが創作活動を楽しんでいたことが容易にうかがえる。1月5日に、海部氏と本展学術協力者の五十嵐ジャンヌ氏(東京藝芸術大学講師)が日比野克彦氏(東京藝芸術大学教授)を迎えて行ったトークイベントでは、「洞窟が実物大で再現されているので、壁画の作者と同じ距離感で作品に向かうことが出来た。クロマニョン人はあの暗闇で動物のイメージが頭に浮かんだからこそ、壁画を描き始められたのではないか」と、日比野氏がアーティスト側からの目線で発言。「本来、作家の視点や想いが反映されるのが“絵”というもの。いわゆる技術とは別で、ラスコーの壁画はそれが今も伝わってくるという意味で“上手い”んです」との日比野氏の言葉には、海部氏と五十嵐氏も納得の様子だった。2万年の時を超えて、今も見る者に訴えかけるラスコー壁画の魅力。その理由の一端が、垣間見える座談会となった。取材・文佐藤さくら
2017年01月27日2013年に上演された公演の反響の大きさから、3部作となったワハハ本舗全体公演『ラスト』。その完結編となる『ラスト3 ~最終伝説~』が2017年5月からついに幕を開ける。スタッフを含めて総勢70名にもなるワハハのメンバーが勢揃いする全体公演は、本当にこれで見納めになるのか!?そしてどんな伝説を作るのか。ワハハ本舗主宰・演出の喰始を筆頭に、久本雅美、梅垣義明、大久保ノブオが、『ラスト3』への思いを語った。WAHAHA本舗全体公演 ラスト3 チケット情報個々に活躍の場を持つメンバーも多いワハハ本舗だが、全員が集まる全体公演は、演者にとってもかけがえのないものであるようだ。まず久本が言う。「やっぱり、全体公演でしかできないことってあって。男性がふんどし一丁で踊るとか、女性が裸スーツで桜吹雪の中で踊るとか、大人数でやるからこそバカバカしい。そういう大きな遊び方ができる場所なんです」。梅垣が「大人がくだらないことを一生懸命やる。それも大掛かりに。まさにいい遊び場です」とそれに応えれば、「大人数でバカなことをやったほうがインパクトもあるし、面白いと思うんです」と大久保。喰も「こんなくだらないことにこれだけのお金と労力をかけてやっているのはワハハくらい(笑)。笑いをメインにしたこんなショーって、日本ではほかにないと思うんです」と自負する。では、そんな魅力的な全体公演をなぜラストにするのか。「これは完全に僕のわがままです」と喰。「僕も69歳になってあとどれくらいできるのかと考えたときに、劇団の枠を超えた活動や、後進を育てることをしなければと思った」のだと。ただし、「大掛かりな全国ツアーをやる全体公演はこれが最後というだけで、東京ではまたやる可能性もあります。ですから、地方公演はとくに、今回ぜひ足を運んでいただきたいですね」と補足する。いずれにしろ、これで一区切りとなる全体公演。「ワハハは自分が自由に表現できる場。やり残したことはないか考えて、むちゃくちゃバカをしたいですね」(久本)、「デジタル技術を駆使した舞台が増えている昨今、どアナログなのがワハハの魅力。その面白さを思い切りお見せしたい」(梅垣)、「『ラスト2』は脱ぎ足りなかったので、最後は気持ちよく脱ぎたい(笑)。とにかく唯一無二のパフォーマンスなので、まだ観たことのない人は絶対に観てほしいです」(大久保)と、それぞれに熱がこもる。ワハハ本舗にしか表現できない世界。これを逃したら、おそらく当分は体験できないだろう。公演は5月24日(水)から28日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて。その後、全国を巡演。東京公演のインターネット先行抽選を実施中、2月6日(月)午前11時まで受付。取材・文:大内弓子
2017年01月27日1月20日(金)にミュージカル『手紙』が開幕した。原作は映画化もされた東野圭吾のベストセラー小説。親を早くに亡くし、弟の学費欲しさに殺人を犯してしまった兄と、ある日突然“人殺しの弟”として生きることになった主人公の10年間が描かれた作品で、ミュージカル版は昨年1月に初上演された。今作はその“再演ではなく、再挑戦”。脚本・作詞を高橋知伽江、演出を藤田俊太郎、作曲・音楽監督・作詞を深沢桂子が手掛け、主人公・直貴を柳下大と太田基裕がWキャストで演じる。両バージョンの観劇レポートをお届けする。オリジナルミュージカル『手紙』チケット情報舞台は、兄弟役以外の出演者が客席のあちこちから登場し、舞台上へと集まっていくシーンから始まった。彼らは10年の間に兄弟が出会うさまざまな人物を演じるキャストたち。差別する者、支える者、恋をする者、仲間になる者、傍観する者…。そんな彼らが客席から登場することにも、作品の描くひとつのテーマを感じさせられる。そして、兄・剛志(吉原光夫)が弟・直貴(柳下/太田)に誕生日プレゼントのギターを贈り、「いつかこれで『イマジン』(ジョン・レノンの楽曲)を弾いてほしい」と話す和やかな時間から物語は始まる。しかし続くのは、苦しく重い兄弟の運命だ。罪を犯してしまった兄のたったひとりの家族である直貴を中心に、その周囲の人間の姿、ひいては現代社会の抱える問題をも描く原作。それが歌で、音で、芝居で、驚くほど繊細に描かれていく。中でも、諦めに慣れたかのように見える直貴の、その内側に閉じ込めた感情は、歌だからこそ突き刺さるように響き、ミュージカルの魅力を改めて教えられたように感じた。そんな直貴を演じる柳下と太田は元々タイプの違う俳優だが、今回その差がこの作品をより深くみせてくれた。情熱的で、けれど舞台上の空気を掌握しているようにも見える柳下。まっすぐで、溢れる感情に溺れそうな繊細さが空気を揺らす太田。それぞれの直貴がいて、その兄・剛志がいて、その周りの人間達がいる。絶望、喜び、反発、希望、信念…それぞれの直貴がみせる感情は歌に響き、音に響き、まるで違う作品のようにも感じられた。そのすべてを受け止める音楽という存在、そして生まれたふたつの物語を体感できるのは、この作品の面白さだと感じた。公演は2月5日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場にて、2月11日(土・祝)・12日(日)兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて。取材・文:中川實穗
2017年01月26日2016年8月に東京でのみ上演されチケットは即日完売に沸いた世界初演ミュージカル『王家の紋章』が、熱烈なアンコールに応え早くも再演が決定した。再演では初の大阪公演が実現する。原作は「月刊プリンセス」(秋田書店)にて1976年から現在まで連載を続け、累計発行部数4000万部を誇る同名の歴史大作少女漫画。古代エジプトを舞台にタイムスリップした現代アメリカ人少女キャロルと時の少年王メンフィス、そして恋敵のイズミルを軸とした愛とロマンの物語だ。音楽は『エリザベート』『モーツァルト!』などを手掛ける巨匠シルヴェスター・リーヴァイ、演出は荻田浩一。浦井健治ら華やかなキャストが再び集結する。「王家の紋章」チケット情報初演に引き続き、宮澤佐江とダブルキャストでヒロインのキャロルを演じるのが、新妻聖子。「冗談半分で役作り30年と言ってるんです」と笑う根っからの原作マニアだ。ほぼすべての台詞を反芻できるほど原作を読み込み、15歳で旅したエジプトでは「メンフィスいないかな?」とピラミッド内に足を踏み入れた経験もある。嬉しさと興奮で「ニヤニヤが止まらなかった」という初演を振り返り、改めて再演への思いを語った。「生粋の“王族(原作ファンの通称)”として、神聖な部分へ足を踏み入れる恐ろしさもありました。でも他の方が演じている姿を、ただ指をくわえて観ているだけというのは悔しいだろうな」とオファーを快諾。初演では完全に役が憑依し、共演者もキャラクターとして認識していた。そのため、「打ち上げの席で浦井さんに話しかけられた時は、愕然としました。(笑)今までメンフィスだったのに!?『私のメンフィスを返して!』って(笑)」。そこまで熱狂させる作品の魅力とは?「やはりエジプトという土地や遺跡が持つパワーとロマン、神秘さがすごいので。それが物語のスケール感をアップさせ、飽きさせない。40年間ファンを引き付けて離さない理由だと思います」各キャラクターも感情豊かで、キャロルは華奢な金髪碧眼の美少女なのに、ヒーローのような勇敢さもあるという。「それでいて、腕を捕まれたら簡単に連れ去られてしまうあの感じ。とにかくモテるしリード家の令嬢としての気品もあり、ヒロインとしての魅力が全部詰まったようなキャラクターです」。浦井が演じたメンフィスは「見目麗しく、荒々しさの中にも優しさが」あり、色気がポイントというイズミルは「ダブルキャストの宮野真守さん、平方元基さんがともに絵に描いたような長身のイケメンで、女性客をキュンキュンさせるというお仕事を存分になさったと思います」。再演ではさらに各自が精度を上げる。「前回は世界中の“王族”の方に東京まで足をお運びいただいたんですけど、今回近畿地方の王族の方には、もう少し近い距離で観ていただけるのかなと非常に嬉しいですね。お祭りは続いているんだぞ!というテンションのまま、第二章に突入したいなと思います」公演は、2017年4月8日(土)から5月7日(日)まで東京・帝国劇場、5月13日(土)から31日(水)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。取材・文:石橋法子
2017年01月26日1月26日(木)に放送されるFRESH! by AbemaTV&ニコニコ生放送「アニメぴあちゃんねる」のゲストは、1月18日に1stアルバムをリリース、2月よりライブツアーを控えているeverying!の木戸衣吹、山崎エリイが出演。番組では木戸が集めているチェブラーシカグッズや、山崎が集めている猫柄、ディズニー、マリーアントワネットのグッズを写真で紹介。また青森県出身の木戸が出題する「津軽弁クイズ」やレギュラーメンバーのタカオユキとeverying!の山崎が「アッチ向いてホイ」で対決する。さらに1stアルバム『Colorful Shining Dream First Date』収録曲のMVを視聴。アルバムの聞き所や込めた思い、ライブツアーの見所や意気込みを語る。会員放送では、ふたりのデビューのきっかけとなった貴重な写真を披露。デビュー当時の想いを語る。さらにふたりと、レギュラーの高野麻里佳、タカオユキ、秦佐和子が大好きなスイーツを賭けて、当番組で恒例になっている、出演者の深層心理を突く「以心伝心」ゲームや、妹キャラを演じる「妹キャラ対決」を行う。番組公式Instagramでは、ふたりのほのぼのとしたビデオコメントを公開中。また、ブロマガでは、番組出演に先がけて行われた取材時のなごやかな雰囲気の写真を掲載。さらにふたりのサイン入りポスターがプレゼントされるので、気になる方は下記リンクよりご確認を。■アニメぴあちゃんねる日時:1月26日(木)午後8時~午後10時出演:タカオユキ / 秦佐和子 / 高野麻里佳 / 美濃部達宏ゲスト: everying!(木戸衣吹 / 山崎エリイ)
2017年01月25日安西慎太郎主演の舞台『幸福な職場~ここにはしあわせがつまっている~』 が、1月26日(木)に開幕する。その稽古場で、安西と作・演出のきたむらけんじに話を聞いた。舞台『幸福な職場』チケット情報本作は、劇団「東京フェスティバル」が2009年に初演し再演を重ねてきた、きたむらの代表作。全国初の心身障がい者雇用モデル工場となった日本理化学工業が初めて知的障がい者を雇用したときのエピソードをベースにしており、今作では知的障がいのある女の子・聡美のほのかな恋心という新たなエピソードが加わる。物語の舞台は昭和34年。大森(安西)は父親が病に倒れたため、急遽、チョークを製造する「蒲田理化学工業」の専務として働いていた。若造が上司になることを快く思わない久我(谷口賢志)や、大森に引き抜かれたものの作業に飽き飽きしている原田(松田凌)が働く工場には、先代に頼まれ住職(中嶋しゅう)も毎日顔を出す。そんなある日、近所の養護学校の教師(馬淵英里何)に頼み込まれ、知的障害者の聡美(前島亜美/SUPER☆GiRLS)が実習で働くことになり――。ストーリーから重い空気も想像していたが、稽古が始まってみると登場人物それぞれに奥深い魅力を感じ、心掴まれ、あっという間に物語に引き込まれた。安西は「(23歳の)僕自身より年上(28歳)で専務という役なんですけど、頑張って自分のランクを上げて年上を演じて、果たして魅力的になるんだろうかと思って。だったら若く見えたとしても会社を守る想いが強いところが見えればいいのかなって」。するときたむらは「すごく頼れる専務になってます。この感じが伝わるとお客さんもいい会社だねって物語の世界に入っていけるんじゃないかな」。稽古場では、キャストがきたむらに芝居のアイデアを出したり、台詞の背景を確認したりする姿も多く見られ、活気が溢れる。きたむらの演出について安西は「きたむらさんは役者の言葉を受け止めてくれるし、ダメ出しもどうやったらちゃんと役者の身体に入っていくかをすごく考えて話してくださる方。そこを諦めないでずっとやってくれるのでありがたいです。きたむらさんについていけば大丈夫だなって信頼させくれます」。きたむらも稽古は「順調すぎるくらい順調」と話し、「キャストの皆さんが本を深く読みこんでくれて、細かいところを丁寧に作っていくような作業をしています。コミュニケーションを取りながらいい形に向かっています」と笑顔。「安西さんの座組っていうやさしい雰囲気が出てます」(きたむら)という本作。公演は1月26日(木)から29日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。取材・文・写真:中川實穗
2017年01月25日昨年5月、中山優馬主演で話題を呼んだ舞台「それいゆ」の再演が早くも決定。昭和初期、少女雑誌「少女の友」の人気画家として一世を風靡した中原淳一の生き様を描いた作品だ。初演から続投となった施鐘泰(JONTE)。音楽活動とともに、ミュージカルなど舞台でも活躍し、昨年には3年ぶりとなるアルバム「Reboot」をリリース、今年はデビュー10周年を迎える。様々な挑戦をしつつ「音楽を通して自分を表現しながら、一回りも二回りも成長できたら」と話すJONTE。初演で感じたこと、そして初めての再演となる今回の舞台への意気込みを聞いた。「それいゆ」チケット情報1年足らずの再演に「また、お声掛けいただき、すごくうれしいです」と笑顔を見せるJONTE。彼が演じた役柄は、天沢栄次。日本にシャンソン音楽を普及させた歌手の高英男がモチーフで、物語の語り部でもある。戦中戦後の激動の時代、中原淳一のそばで献身的に彼を支え、また支えられつつ歌手への道を目指す。「初演では、夢を追い求めることの大切さを学ばせていただきました。音楽で自分を表現している僕にとって、刺激にもなり、信念を貫き通すことが今の自分にも大切だと感じましたね」。息苦しい時代の中、天沢は中原の生き方によってそれまでの価値感が変えられていく。「今は情報でも何でもすぐに手に入る時代ですが、当時はゼロから自分で作り上げて形にし、残していく。厳しい環境の中で、自分を見つめて作り上げたものは、何物にも代えがたいものだろうなと、すごく思います。逆に今ではなかなか難しいんじゃないかな」。再演では、物語はほぼそのままに、キャストも新参加の愛原実花のほかは同じメンバー。「役に素直に向き合って、また一生懸命、取り組んでいけたら。作品から学ぶことがほんとに多くて、これを肝に銘じて生きないといけない、と教えられているような気がします。出演している自分が言うのもおこがましいですが、いい刺激をもらえると思うし、今の若い人たちが観るべき作品なのではと思います」。JONTEの歌声も、また楽しみにしたい。音楽で自分の色を追い求めながら活動しているJONTEには、もうひとつ大切にしているものがある。それは洋服。「服が大好きなんです。人とは違う感じのものを好んで着ていますね。SF映画の宇宙服みたいなものも気になったり、ヘンなデザインを選んでしまう。でも、一緒に歩きたくないと言われても、好きだから(笑)。それもひとつの自分の表現でもあるし、好きなことに関してはゆずれないですね」。中原の生き方に通じる部分が、キラリと光った。「それいゆ」は、4月6日(木)から11日(火)まで東京・サンシャイン劇場、4月14日(金)・15日(土)は福岡・北九州芸術劇場 中劇場、4月19日(水)から23日(日)まで兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて上演。チケットは2月4日(土)一般発売開始。なお、1月29日(日)23:59まで兵庫公演の電話抽選先行(受付電話:0570-02-9554)を受付中。取材・文:高橋晴代
2017年01月25日4月3日(月)より上演されるミュージカルLION PRESENTS『SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄えば~』の製作発表が行われ、主演のアダム・クーパーとスペシャルゲストの天海祐希が登壇した。【チケット情報はこちら】同作はミュージカル映画の名作『雨に唄えば』の舞台版で、2012年にロンドンのウエスト・エンドで上演。2014年には、ウエストエンドでのオリジナルキャストであるアダム・クーパーが特別出演した日本公演が実現。観客を大いに魅了し、会場となった東急シアターオーブでの海外招聘ミュージカルでは過去最高の動員記録を樹立した。今回は、アダム・クーパーをはじめとするメインキャストを英国オリジナルキャストで再演する。会見でアダムは「日本に来られて嬉しい。色々な場でよく言っていますが、第2の故郷だと思っています」とコメント。作品、そして何よりアダム・クーパーの大ファンと語る天海は、作品について「見ていてワクワクする話。見終わったあとにとっても幸せな気持ちになれますし、どこかで必ず1度は聴いたことがある曲が沢山流れて、自分も踊れるんじゃないかと思わせるくらい引き込まれます」と解説。アダムも天海の解説にうなずきながら「最高にハッピーになれるお話。普遍的な魅力があります。あとは大量の水が降ってくるところは見所ですね」と語ると、天海も「想像を遥かに超える量です!」と話した。アダムと天海が語った、舞台上に降り注ぐ雨の量はおよそ12トン。「全て僕の頭に降ってくるんです(笑)。そのシーンでは転ばないように気をつけています」とアダムが語ると、天海は「衣装は水を含むと凄く重くなる。その衣装を着て、表情も変えずに軽やかに踊るのは本当に凄いことだと思います」と話した。天海はほかにも、大ファンであるアダムについて「ダンスが素敵。ステージに立つと、ここにいらっしゃるよりもっと大きく見えて、投げかけた手先が見ているこちらまで飛んでくるんじゃないかと思わせるくらい。(笑)。ステージ全体の空気を動かしながら踊られるので、是非生で観ていただきたい」と語った。アダムは「普通、パフォーマーは繰り返しのものはやりたくないと思うものなのですが、私自身が感動できる、そしてお客様の反応が素晴らしかったという意味で、何度も再演したいと思える数少ない作品のうちのひとつです。若い方から年配の方まで楽しめます。以前お客様に“どんな気持ちで劇場へ来ても、ハッピーになって帰れる作品”と言っていただいたのがとてもうれしかったのですが、私も舞台の上でハッピーな気持ちになっているので、観ていただいたお客様にも同じ気持ちになっていただきたい」と同作をアピールした。ミュージカルLION PRESENTS『SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄えば~』は4月3日(月)から30日(日)まで東京・東急シアターオーブにて上演。チケットは発売中。
2017年01月25日10年以上にわたって第一線で活躍してきたヴァイオリニスト川井郁子が、2月1日(水)に上野で「愛の名曲コンサート~クラシックから映画音楽まで~」を開催する。このコンサートは、様々なジャンルから誰もが知るような「愛の名曲」ばかりをお届けしようというものだというが、選曲には工夫がこらされている。【チケット情報はこちら】「愛と一言でいっても、家族へのあったかい愛もあれば、激しい恋もあれば、映画のシーンが浮かんでくるような愛の曲もあったりしますよね。今回はそうした様々な愛の曲を色々なジャンルから聴いていただきたいということと、皆様がよくご存知で幅広い年代の方に楽しんでいただけるというのを、すごく大事にしています。自分の持ち味が出せる曲っていうのも大事ですし、聴いている方が懐かしいなって感じたりするような、バリエーションの豊かなプログラムにしたいとも思います」そして今回の会場となる東京文化会館の小ホールでは、川井の奏でる銘器ストラディバリウスの美しい響きを、マイクやスピーカーを通さずに最大限堪能できるだろう。川井自身も演奏者として、ここで演奏できることが楽しみなのだという。「会場となる東京文化会館の小ホールは2年前(2015年6月)にも演奏しているのですが、やはり生の弦楽器の響きが良くて、弾いている側も気持ち良いですし、お客様にもいい音楽を聴いていただける場所です。広さもちょうどよく、お客様との一体感がいいですね」川井と共演するのは最も信頼をおくピアニストのひとりと、優秀な若手弦楽器奏者たちである。「ピアノの石岡先生は、クラシックのピアニストなんですけど、色んなジャンルのコンサートもされている方で、実は娘のピアノの先生でもあるんです(笑)コミュニケーションのしやすさや音楽の柔軟性がとても大事で、人柄も音も温かい方なのでお願いしています。あとは若い有望な奏者たちですね。第1ヴァイオリンをお願いしている大倉さんは、前回のツアーでもお願いしました。フレキシブルで、色んなことに気がつくタイプの演奏家です」川井が愛する楽曲を、愛するホールで、愛すべき共演者とともに奏でる究極の「愛の名曲コンサート」。川井自身も「聴いてくださった方にあたたかい気持ちになっていただいたり、切ない何かを思い出したりする時間にして欲しいと思っています」と自信をもって薦めるこれ以上ないほどあたたかなコンサートを是非ともご堪能いただきたい。取材・文:小室敬幸
2017年01月25日昨夏の公演は全日程完売、大評判となったミュージカル『王家の紋章』。累計発行部数4千万部を誇り、40年間連載が続いている少女漫画界屈指の大ヒット作を、世界で初めてミュージカル化した作品だ。その中で、主人公であるエジプト王メンフィスを演じたのが浦井健治。演技や歌はもちろん、その“ビジュアル力”も評判となった。浦井に、約半年というはやさで再演される『王家の紋章』について話を聞いた。チケット情報はこちら「ありがたいことに、とても大きな反響を頂きました。ひとえにそれは、原作の力であり、細川智栄子先生と芙~みん先生が40年、命をかけて作ってきたものが素晴らしいから、です」と、まずは原作へのリスペクトを口にする。「その大切な作品を僕らに託してくださった。その重みを考えると大変なことでした。でも原作ファンの方からも『いつも読んでいた漫画のメンフィスが目の前に現れた!』といったお手紙もたくさん頂いた。すごく嬉しかったですし、衣裳さんやメイクさんとも一緒に喜びました。嬉しいことに、先生方からも『メンフィスにぴったり』という言葉をもらったんですよ」。演じたメンフィスは、若きエジプト王。絶対的な権力を持つ彼が、現代アメリカから古代エジプトに迷い込んできた少女・キャロルに心を惹かれていく…というのが物語の骨子だ。原作者お墨付き、浦井が扮するメンフィスは雄々しさと美しさ、そして甘さを同居させた、まさに少女漫画から抜け出たようなヒーローだった。「最初はメンフィスは身勝手な人間に見えたのですが、実際に演じてみると“ファラオとして存在しているのだから、人を人とも思えないのは当たり前だな”とわかりました。古代のファラオは、触れてはいけないくらいの偉大な存在ですから。でもひとりの人間としては、素直でまっすぐで、実は優しいというのも見えてきました」と“メンフィス像”を語る。ちなみに、なかなか現代日本で暮らす我々には縁遠い役柄だが「演じていると、だんだん快感になってくるんです。メンフィスの衣裳を着て歩けば、舞台裏でもみんなが道をあけてくれますし(笑)」というエピソードも。さて、約半年の熟成期間を経てふたたび挑むメンフィスは、どういったものになるのだろう。「より高みを目指し、より多くの方に満足していただけるメンフィスを目指したいです。例えば振り返った瞬間に『浦井がいる』じゃなく『メンフィスがいる』と思ってもらえるように」。そして再演ではリーヴァイ氏による新曲も追加され、脚本・演出もブラッシュアップされるという。「いま、スタッフさんたちがかなりの熱を帯びて、総力をあげて練り直しています。僕自身も演者として、初演の自分を超えるのが課題。単なる再演にはなりません!」。メンフィス王が力強く宣言したその言葉を信じ、さらに壮大な愛とロマンが目の前に現れる日を楽しみに待ちたい。公演は4月8日(土)から5月7日(日)まで東京・帝国劇場にて。チケットぴあでは1月26日(木)23:59までWEB先着先行「プリセール」を受付中。5月には大阪公演も。
2017年01月25日野田秀樹が故・十八代目中村勘三郎へのオマージュの意を込めて書いたNODA・MAP『足跡姫~時代錯誤冬幽霊~』が開幕。公演に先立って、17日に公開舞台稽古が行われた。NODA・MAP『足跡姫~時代錯誤冬幽霊~』チケット情報物語の時代は江戸。幕府から御法度とされている女カブキが、河原で上演されている。三、四代目出雲阿国座の看板踊り子、三、四代目出雲阿国(宮沢りえ)と、踊り子ヤワハダ(鈴木杏)が妖艶な踊りを見せるこの女カブキを、歌舞伎の『伊達の十役』ならぬ、“伊達の十役人”(中村扇雀)は様々に役を変えながら取り締まろうとする。阿国の弟、淋しがり屋サルワカ(妻夫木聡)ら男たちが踊り子達にすり替わり難を逃れるが、サルワカは一座の座長、万歳三唱太夫(池谷のぶえ)の逆鱗にふれ、一座に紛れ込んだ、腑分けもの(野田秀樹)、戯けもの(佐藤隆太)ら、さらには阿国までが、一座を追い出されそうになってしまう。そこで弟の窮地を救い、一座に残るべく、阿国は座長に嘆願し、出雲阿国座の再興の夢を託して、サルワカに女カブキの「筋」となる台本を書かせる。しかし、大衆をあっと言わせる「筋」など書くことができないサルワカの前に、売れない幽霊小説家(古田新太)が現れ、サルワカの台本に手を加え、その「筋」が、座長に気に入られて、新作「足跡姫」が上演されることに……。舞台には、花道やスッポン、下座音楽や大向こうなど、歌舞伎の趣向がたっぷり。その中に野田流のテンポの良い言葉遊びが混じり、さらに、幕府への謀反を企てた由井正雪、歌舞伎の創始者である出雲の阿国ら、実在の人物の名が虚構と溶け合って、重層的な世界を作っていく。そこには、芸術への情熱や、冒険心、反骨精神などが溢れている。これらは全て、十八代目勘三郎が目指したもの、あるいは、勘三郎という存在に人々が求め託したものだ。つまり、彼は直接的には登場しないが、舞台のそこここにその面影が、足跡がある。観客は、ひたむきな阿国を鮮やかに演じる宮沢、無邪気なサルワカを瑞々しく演じる妻夫木、コミカルな演技と共に能風の所作や殺陣でも魅せる古田、出演者中唯一の歌舞伎俳優である扇雀ら俳優達の生き生きとした演技に引き込まれ、やがて、野田の舞台芸術への強い想いを目の当たりにするだろう。人は皆、辛い現実を前にした時、これは虚構であってほしいと願う。一方で舞台人は常に、虚構を現実であるかのように演じたいと願う。野田は戦友の死を通して、今回の『足跡姫』に、先人の肉体が滅びても残った者が連綿と継いでいく芸能や精神と、一回毎に終わってはまた始まる舞台そのものを重ねた。野田が舞台を通して描く、死と再生という無限の物語は、観た後も私達の胸にどこまでも響き続ける。まるで足跡のように。取材・文:高橋彩子
2017年01月24日2月18日(土)・19日(日)に東京・東京国際フォーラム ホールAで行われる「billboard classics festival 2017 in TOKYO - Bright Lights, Spring-」。同イベントに藤井フミヤの出演が決定した。【チケット情報はこちら】日本を代表するアーティストと、指揮者大友直人率いる東京フィルハーモニー交響楽団の競演が見られる同イベント。幕開けを飾るのは、玉置浩二と少年少女合唱団による『清く正しく美しく』。そのほか、藤井による『TRUE LOVE』、『Another Orion』、父・尾崎豊の名曲を息子である尾崎裕哉が歌う『I LOVE YOU』など、豪華アーティストによるヒットソングがフルオーケストラで披露される。チケットは発売中。■billboard classics festival 2017 in TOKYO - Bright Lights, Spring-日時:2月18日(土)開場15:00 / 開演16:002月19日(日)開場14:00 / 開演15:00会場: 東京国際フォーラム ホールA(東京都)出演:玉置浩二 / 小野リサ / 福原美穂 / Aimer / 藤井フミヤ【スペシャルゲスト】槇原敬之(2/18)/沖 仁(2/19) / 村治佳織 / 石崎ひゅーい / 尾崎裕哉指揮:大友直人管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団合唱:横浜少年少女合唱団(玉置浩二と共演) / ソウルバードクワイア(福原美穂と共演)
2017年01月24日宝塚歌劇団星組が今年、ミュージカル『スカーレット ピンパーネル』を上演する。1997年にブロードウェイで初演され大ヒットを記録した作品。宝塚歌劇団にとっては7年ぶり3度目の上演で、今回は星組新トップコンビ・紅(くれない)ゆずる、綺咲愛里(きさきあいり)の大劇場お披露目公演でもある。1月23日、制作発表会見が開催され、紅らが意気込みを語った。宝塚歌劇星組公演『スカーレット ピンパーネル』チケット情報物語は恐怖政治が敷かれるフランス革命後の18世紀末、無実の罪で断頭台に送られていくフランス貴族を助けようと立ち上がったイギリス貴族、パーシー・ブレイクニーが主人公。正体を隠し“スカーレット・ピンパーネル”として暗躍するパーシーや仲間たちの冒険活劇と、大人の男女の三角関係を軸に展開していくドラマチックなストーリーに加え、巨匠フランク・ワイルドホーンが手がけた音楽にも人気が高い作品だ。満を持しての再々演だが、小川友次歌劇団理事長が「『スカーレット ピンパーネル』は日本名にすると『紅はこべ』。紅がこの作品を運んできたんだと思っています」と語り、演出の小池修一郎は「日本初演だった2008年の星組公演で、紅は新人公演(入団7年目までの若手だけで本公演同様の内容を1日のみ上演する、宝塚伝統の公演)で主役のパーシーを演じたが、それが好評を得て今日の彼女(のトップというポジション)に繋がった」と語ったように、紅にとても縁のある作品である。その紅は「星組主演男役としてのお披露目公演で、この作品が出来ることが大変光栄です。私は初舞台から星組で、星組しか経験がない。星組の良さや伝統はよくわかっているので、歴代の素晴らしい上級生から頂いたたくさんの教えを下級生に伝えていくべく、この立場になったと思っています。15年間星組で培ってきたものを、この作品で皆さまの前にお披露目できたら」と“星組愛”を熱く語る。相手役となる綺咲も生粋の星組っ子。「私もずっと星組で育ってきました。下級生の時から紅さんにはたくさんのことを学ばせていただき、今日がある。紅さん率いる星組の一員として、日々精進したい」と意気込んだ。この日は紅、綺咲、星組男役スターの礼真琴の3人による劇中歌披露もあったが、そのパフォーマンスを観て小池は「紅は2002年初舞台。21世紀になって入団した人たちが宝塚のトップスターを担う時代になりました。彼女は21世紀型と言いますか、それまでのスターたちとどこか違うものがある。有名なのはお笑いのセンスだが(笑)、意外と憂いのある感じも魅力になるのではと、今日のパフォーマンスを観て思った。綺咲も一見すると“アイドル性”みたいなところが魅力に思えるが、今日の彼女の歌声や艶やかさに驚いた。ふたりは一般的なトップコンビ像から逸脱したイメージがあるかと思いますが、実際には意外と大人っぽいものになるかも」と、期待を語っていた。公演は3月10日(金)から4月17日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、5月5日(金・祝)から6月11日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。
2017年01月24日畠中恵のファンタジー時代小説シリーズを原作にしたミュージカル「しゃばけ」が、1月19日に開幕。それに先がけゲネプロが公開され、ゲネプロ後の囲み取材には主演の植田圭輔、滝川英治、中村誠治郎、藤原祐規、逢沢優、大平峻也、福井将太、萩野崇、川下大洋が登壇した。ミュージカル『しゃばけ』チケット情報江戸の大店・長崎屋の若だんなで身体は弱いが頭の回転はすこぶるいい一太郎と、彼を取り巻く妖(あやかし)たちの賑やかな日々を描いた小説シリーズは、累計720万部を超える人気作。今回、ミュージカル版ではその第1作目のエピソードを描く。脚本は神楽澤小虎(MAG.net)、演出・音楽は浅井さやか(One on One)。歌とダンスに乗せて描かれる本作。一太郎(植田)や妖たちのみんなで歌うにぎやかなテーマ曲をはじめ、一太郎を見守る佐助(滝川)と仁吉(中村)のデュエット曲や、一太郎と親友・栄吉(逢沢)の美しいハモリで絆を感じさせる曲、屏風のぞき(藤原)・鈴彦姫(大平)・守狐(福井)の妖トリオがポップに歌い盛り上げる曲など色とりどり。十数曲もの楽曲が不思議で温かな物語を彩る。主演の植田は身体は弱いが内側には強さを持つ一太郎を熱演。その一太郎の側にいて、ときには静かに見守りながらもなにかと過保護に一太郎を甘やかしまくる佐助と仁吉を、滝川と中村が真逆のテンションで魅力的に演じる。さらに、衣華やかな衣装も浮世離れした存在を際立たせる屏風のぞき、鈴彦姫、守狐や、ミステリアスな暗夜(萩野)など、小説という文字の世界で生きるキャラクターたちを鮮やかに表現した。また、あちこちに登場する小さな妖・鳴家(やなり)は一般からも募集した3歳~12歳の子役たち。元気いっぱいで可愛らしく、見どころのひとつとなっている。ゲネプロ後の囲み取材で植田は「原作が小説ということで、どうすればわかりやすく伝わるかということを話し合いながら、みんなで作ってきた作品です。一太郎同様、周りの人に支えられて、自分は素敵な環境にいるんだなということを改めて感じられました」と振り返った。滝川は「若旦那、植田圭輔を命に代えても守り通すということを、がんばっていきたいと思います!」、中村は「舞台をやることによってこの作品がたくさんの人に愛される作品になる力のひとつになれたら」、藤原は「ちょんまげ、着物、舞台セットと“和”が詰め込まれていて、なじみやすい舞台になっていると思います。小説原作のむつかしさをお客様にわかりやすく伝えられるようにがんばりたい」とコメントした。公演は1月29日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて。取材・文:中川實穗
2017年01月24日