チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (209/342)
9月9日、現代能楽集シリーズ第8弾となる『道玄坂綺譚』の制作発表が行われた。世田谷パブリックシアターの芸術監督である野村萬斎が“古典の知恵と洗練を現代に還元する”ことを目的に立ち上げた現代能楽集シリーズでは、これまで、野田秀樹や宮沢章夫ら、様々な演出家が能楽を現代によみがえらせてきた。今回作・演出を手掛けるのはマキノノゾミ。マキノは三島由紀夫の『近代能楽集』から「卒塔婆小町」「熊野」の2作品をひとつに融合させ、新たな物語を書き下ろすことに挑む。キャストには平岡祐太をはじめ、倉科カナや眞島秀和、水田航生、一路真輝らが顔を揃える。舞台『道玄坂綺譚』チケット情報「三島の原作自体が、能楽を近代の作品として換骨奪胎したもの。僕はそれを、さらに現代のものに変化させます。元々、あるものを解体し再構築するのは好きな手法。今回は大いに創作意欲を刺激されています」とマキノ。「『卒塔婆小町』では老婆が登場するのですが、その老婆がいる場所を三島は日比谷公園に設定した。当時の通俗的な場所の代表だったと思うんです。それにあたるのは今ならどこだろうと考えて、舞台をネットカフェにしました。『熊野』は(能の謡曲では)平宗盛とその寵愛を受けた女性の物語。それは現代に置き換えるならデイトレーダーとして秒単位で億を稼ぐような長者と、家出少女みたいなもの」と、早くもその“換骨奪胎”ぶりを披露する。「ファンタジック」「不思議な話」と原作を読んだ感想を語る出演者たちに対し、萬斎は「能も三島もリアルな感情によってだけ紡がれているわけではない部分が共通している。誇張された場所を楽しむことが、現代との接点になるかもしれません。“ありえない!”という飛躍を役者として楽しんでほしい」と語る。能と現代の接点について時折語られながら会見が進むなか、「平成生まれ」と話す水田、「19歳です」という根岸拓哉に一路が「気づいたらどの座組でも最年長に近くなってきてしまった」と動揺を告白し笑わせる場面も。ネットカフェの店員と、洋館の女主人の恋人という時代を超えた二役を演じる平岡祐太は「マキノさんの構想をうかがって期待が高まった。『それはある意味、もう三島ではないですよね?』と聞いたら『ミシマじゃなくてマキノです』と答えてくれました」と笑う。少女から大人の女性へ変貌する役の倉科は「ふたつの物語が入り乱れてどうなるのか楽しみです」と期待を寄せる。公演は11月8日(日)から21日(土)まで東京・世田谷パブリックシアターにて。チケットは9月13日(日)より一般前売開始。チケットぴあでは9月12日(土)18時までWEBにて先行販売中。取材・文/釣木文恵
2015年09月10日ニコニコ生放送で隔週木曜日放送されている「アニメぴあちゃんねる」。本日9月10日(木)のゲストに、女性ボーカリスト・メイリアとコンポーザーtokuのふたりによるユニットGARNiDELiAが登場する。ファッションモデルも務めているメイリアは、自身が集めているチョーカーや、ハマっている食べ物の写真を紹介。tokuは趣味であるカメラを持参し、レギュラー陣のタカオユキ、前田玲奈、秦佐和子を撮影する。撮影した写真はアニメぴあちゃんねるのブロマガで公開予定。さらに8月26日に発売されたアルバム『BiRTHiA』の発売を記念した企画を実施。「BiRTHiAでバッシアーン」と題し、出演者がスイーツを賭けてジェンガを行う。番組後半の「アニメぴあちゃんねる」会員放送では、ゲストのファッションチェック。そしてメイリアが過去に所属していたアイドルグループ時代のオフショット写真を公開。さらに、タカオユキが作ったキャラ弁「タカ弁」をゲストが試食する。毎回、想像を超えるタカ弁にGARNiDELiAはどんな反応を見せるのか。恒例となっている番組スタートと同時に展開する前田玲奈のカラオケコーナーは、今回、前田と秦のふたりが共通で好きな声優・歌手の曲をメドレーで披露する。また、YouTube「アニメぴあちゃんねる」では、現在、オリジナル動画を配信中。前田玲奈と、怪しいゆるキャラ“がまぴぃ”が、気になる話題について語る「もうすぐアレでる」。第6回のテーマは「LINEでわかる脈ありサイン!」。最後、がまぴぃが前田玲奈にLINEの交換を強要するが…。--結末は動画をチェック!「もうすぐアレでる」は、女性向けWEBサイト、「オネガマ」とも連動中。■アニメぴあちゃんねる日時: 9月10日(木)午後8時30分~午後10時00分出演: 前田玲奈 / 秦佐和子 / タカオユキ / 美濃部達宏ゲスト: GARNiDELiA
2015年09月10日浦和レッズ×柏レイソルは、壮絶な打ち合いになる。過去のリーグ戦の直接対決を今季から順番に遡ってみると、浦和から見て3-3、3-1、2-3、2-1、6-2、2-1。1-0のゲームを挟み、1-3、1-3、1-4、3-2、2-2となっている。浦和が18勝7分12敗とリードするカードは、勝っても負けても、激しい点の取り合いを演じているのだ。2005年10月には7-0なんて、圧勝劇があったほど。【チケット情報はこちら】得点力が低下している浦和としては、柏戦をターニングポイントにしたいところ。『明治安田生命J1リーグ』1stステージは17試合で39得点を量産したが、2ndステージは9試合で11得点とパフォーマンスが低下している。武藤雄樹8ゴール、興梠慎三7得点、梅崎司6得点、ズラタン5得点と1stステージはアタッカー陣が軒並み好調だったが、2ndステージに入ると武藤とズラタンが2ゴール、興梠と梅崎が1得点にとどまっている。1stステージで1得点と不発だった李忠成は無得点、高木俊幸に至っては今季無得点である。決定力不足が守備の強度を落としている。17試合を17失点でしのいだ1stから一転、2ndはすでに12失点を喫している。前節・横浜F・マリノス戦では0-4、『ナビスコカップ』準々決勝第1戦・アルビレックス新潟戦では0-5と、大敗が続いた。そこで、2ndステージ第10節である。攻撃のキーマンは、柏戦、直近5試合で5ゴールを挙げているMF・柏木陽介だ。悪い流れも断った。『ナビスコ杯』敗退となったが、新潟との第2戦は3-0と完勝した。GK・西川周作も日本代表から帰って来る。負傷のため代表を辞退したDF・槙野智章も全体練習に参加している。4勝2分3敗と首位・鹿島アントラーズに勝点8差をつけられている浦和にとって、柏戦を浮上のキッカケにしたい。もちろん、柏はそんな浦和の目論見を粉々に砕くつもりでアウェイに乗り込んで来るだろう。1stステージは14位と低空飛行となったが、2ndステージは6勝1分2敗と鹿島に勝点3差の3位につける。得点ランキング5位タイ11得点のFW・クリスティアーノは、2ndステージで7ゴールと量産態勢に入った。背番号30は第7節・サンフレッチェ広島戦でハットトリックを達成し、3-0の勝利をもたらした。今季8ゴールの工藤壮人も、ここぞという場面で勝点につながる貴重なゴールを決めている。25失点と1st低迷の要因となった守備も、2ndステージは最少タイの8失点と改善している。ただ、前節・ヴァンフォーレ甲府戦では2点差を守り切れず、引き分けに持ち込まれた。その前の3試合は3連続完封勝利を挙げているだけに、浦和戦で再び流れを呼び込みたい。『明治安田J1』2ndステージ第10節・浦和×柏は、9月11日(金)・埼玉スタジアム2002でキックオフ。当日は生ビールが半額の300円となる『HAPPY FRIDAY』も実施される。乱打戦とビールに酔いたい。チケット発売中。
2015年09月10日アメリカのロックシンガー、ブライアン・セッツァーが1年ぶりの来日公演を、来年2月11日(木・祝)北海道・ニトリ文化ホールより開催する事が決定した。【チケット情報はこちら】昨年8月にアルバム『ロカビリー・ライオット:オール・オリジナル』をリリースしたブライアン・セッツァー。今回のツアーは同作のレコーディングに参加した、マーク・ウィンチェスター、ケヴィン・マッケンドリー、ノア・レヴィーの3人とともに来日し、「ブライアン・セッツァー・ロカビリー・ライオット」名義で行う。ブライアン・セッツァーは1959年生まれ。1980年、ロカビリー・バンド「ストレイ・キャッツ」を結成。バンド解散後はソロ活動のほか、バンド「ブライアン・セッツァー・オーケストラ」としての活動も並行して行っている。ジャパンツアーのチケット一般発売に先がけて、2月18日(木)大阪・なんばHatch公演、22日(月)・23日(火)東京・TOKYO DOME CITY HALL公演の先行を実施。受付は大阪公演が9月10日(木) 昼12時から14日(月)午前11時まで。東京公演が9月12日(土)午前11時から17日(木)午前11時まで。■「ブライアン・セッツァー・ロカビリー・ライオットJAPAN TOUR 2016」2月11日(木・祝)ニトリ文化ホール(北海道)2月13日(土)東京エレクトロンホール宮城(宮城県)2月15日(月)広島クラブクアトロ(広島県)2月16日(火)DRUM LOGOS(福岡県)2月18日(木)なんばHatch(大阪府)2月19日(金)ダイアモンドホール(愛知県)2月22日(月)TOKYO DOME CITY HALL(東京都)2月23日(火)TOKYO DOME CITY HALL(東京都)
2015年09月10日女性5人組アイドルグループ、ベイビーレイズJAPANが9月12日(土)・13日(日)に東京・Zepp DiverCity TOKYOにて2日連続でワンマンライブを開催する。【チケット情報はこちら】初日の9月12日(土)は『GET OVER NIGHT』で作詞・作曲を務めたTAKEMURA(SNAIL RAMP)、2日目の13日(日)は『ベイビーアンビシャス!』『ひとめぼれ初恋もよう』で作曲を務めたKuboty(TOTALFAT)のゲスト出演が決定している。また、同公演の参加者特典として、全員に「ベイビーレイズJAPAN3周年記念ポスター」のプレゼント。9月12日(土)・13日(日)両日参加の方は、9月26日(土)のデビュー記念日に行われる 「IDOROCK打ち上げパーティー」に参加できる。ベイビーレイズJAPANは2012年に結成された5人組女性アイドルグループ。昨年12月にグループの公約であった日本武道館公演を開催。その壇上で“ベイビーレイズ”から“ベイビーレイズJAPAN”への改名を発表。先月通算10作目のシング ル『Pretty Little Baby』をリリースした。チケットは発売中。■「ベイビーレイズJAPAN SUMMER LIVE 2015 -IDOROCK YOU!AND!CHEESE!-」日時:9月12日(土)開場17:00 / 開演18:00会場: Zepp DiverCity TOKYO(東京都)ゲスト:TAKEMURA(SNAIL RAMP)料金:6,000円(税込)■「ベイビーレイズJAPAN SUMMER LIVE 2015 -IDOROCK 感謝汗激!三周年!汗フェス!-」日時:9月13日(日)開場16:00 / 開演17:00会場:Zepp DiverCity TOKYO(東京都)ゲスト: Kuboty(TOTALFAT)料金:6,000円(税込)
2015年09月10日水曜日のカンパネラが11月18日(水)東京・赤坂 BLITZより、自身2度目のワンマンツアーを開催する事が決定した。【チケット情報はこちら】同ツアーは11月11日(水)発売のアルバム『ジパング』のリリースに伴い実施。12月23日(祝・水)沖縄・沖縄 ガンガラーの谷・ケイブカフェまで、全国7会場で行われる。水曜日のカンパネラは1992年生まれの女性シンガー、コムアイを中心に2012年より活動開始。今年の6月から7月にかけて行われた初のワンマンツアーは全公演ソールドアウト。また、今年は「ヤフオク!」のCMに出演し、CMソングも務めるなど人気を高めている。全国ツアーのチケットの一般発売に先がけて、オフィシャル先行を実施。受付は9月11日(金)昼12時から23日(水)午後11時59分まで。■水曜日のカンパネラワンマンライブツアー「ジパング」11月18日(水)赤坂 BLITZ(東京都)11月27日(金)umeda AKASO(大阪府)12月4日(金)mole(北海道)12月6日(日)仙台CLUB JUNK BOX(宮城県)12月12日(土)Fukuoka BEAT STATION(福岡県)12月18日(金)名古屋クラブクアトロ(愛知県)12月23日(祝・水)沖縄 ガンガラーの谷・ケイブカフェ(沖縄県)※ゲスト有り
2015年09月10日「いま最も旬でうまいラーメンは?」をコンセプトに関西最強のラーメンを決定する「第4回 究極のラーメンAWARD関西」が、9月10日(木)発売のムック本『究極のラーメン2016関西版』(ぴあ)にて発表された。『究極のラーメン2016関西版』発売情報テレビなどの各メディアで活躍する、関西を代表する有名ラーメン通4名が選考委員を務め、1000店以上ものノミネート店の中から総合グランプリに選んだのは、和歌山で人気を博す関西屈指のハイレベル店「清乃」。豊富な和食の知識や技術を駆使した旨みあふれる極上スープと自家製平打ち麺、柔らかくジューシーなチャーシューなどのひとつひとつが高い完成度を誇る、ラーメンマニアから圧倒的支持を受ける関西の至宝が遂に頂点に輝いた。グランプリの記念盾が選考メンバーの井村京氏から贈呈され、店主の原田智司さんは「金沢の師匠の店(自然派らーめん神楽)に追いつき、(選考メンバーの)井村さんに常に満足していただけるラーメンを提供できるよう、これからも精進していきます!」と、受賞の喜びをかみしめた。また、新店やレジェンド部門をはじめ、醤油、塩、豚骨、鶏白湯、味噌、つけ麺などの各部門のグランプリ&準グランプリ店も同時に発表。今回も関西のラーメンシーンの最新トレンドが分かる、興味深いラインナップとなっている。■『究極のラーメン2016 関西版』2015年9月10日(木)発売本体650円+税ぴあ
2015年09月10日竹中直人と生瀬勝久がタッグを組む「竹生企画」が4年ぶりに第二弾を放つ。前回に続き倉持裕を作・演出に迎えて挑戦するのは、『ブロッケンの妖怪』なるホラーコメディ。これが初舞台の佐々木希をはじめ、大貫勇輔、安藤聖、田口浩正、高橋惠子らとともに、笑いと怪奇の不思議な世界を作り上げる。超個性派のふたり、今度はどんな激突を見せるのか。舞台『ブロッケンの妖怪』チケット情報そもそもは、「竹中さんの芝居が好きで、憧れの人とぶつかりたかった」という生瀬のラブコールから始まった「竹生企画」。受けて立った竹中にとっても、「お互いに馴れ合いにならず、心地いい緊張感を持って静かに戦えた」場となったそうだ。実際、「もう1回、もう1回と繰り返していくうちに感情が動く瞬間がある稽古が好き」という竹中に対し、生瀬は「繰り返すよりも早く舞台に上げる形を見つけたい」と、ふたりは考え方も異なる。しかし、「違うから良かった」と竹中が言えば、生瀬も「すごく仲良くなったわけでもないんですけど(笑)、竹中さんという存在は唯一無二。絶対またやりたかった」と、さらなるタッグを望むようになったと話す。そうして立ち上がった第二弾は、洋館が1軒だけ建つ孤島が舞台。そこで、ブロッケン現象で霧に映ったもうひとつの洋館が日に日に近づいてくるという物語が展開していく。第一弾に続いて作・演出を担うのは、「あの何とも言えない不思議な世界がたまらなく好き」と竹中が依頼した倉持裕。「今回も演劇でしか表現できない不思議なエンターテインメントになると思う」と生瀬も期待を膨らませる。さらに、「生瀬くんと僕でホラーコメディをやるなんて、『ヴあああ~!』っていう恐怖の顔合戦がすごいことになるんじゃないかと思う(笑)」と竹中が楽しそうに言うと、「僕、そういうテンションを上げることを良しとする先輩たちの考え方が、今すごく大事だと思うんです。ギリギリでやるっていうことがやっぱり美しいと思う」と生瀬が力強く応えた。今回の物語がホラーコメディになったのは、実は、ホラー映画マニアの竹中の声が発端。自分たちで立ち上げた企画だからこそ、何ものにもとらわれず、やってみたいことに、やってみたい人を呼んでトライできる。「とにかくすごい芝居になる予感がする」と竹中。そして、「2回目が勝負。面白いことやってるらしいよと噂になって、3回目を期待してくれる人が増えたら」と生瀬。純粋に、自由に、ふたりの俳優が舞台に取り組む。10月30日(金)より東京・THEATRE1010を皮切りに、全国で公演。取材・文:大内弓子
2015年09月09日中村獅童が座頭を務める京都・四條南座の九月花形歌舞伎『あらしのよるに』が、9月3日に開幕した。本作は1994年に出版された、きむらゆういちのベストセラー絵本『あらしのよるに』を原作に作られた新作歌舞伎。獅童が「いつか歌舞伎で上演したい」と切望していた、思い入れの深い作品だ。「九月花形歌舞伎」チケット情報ある嵐の夜に真っ暗な小屋で出会った狼のがぶと山羊のめい。本来なら食う側と食われる側の間柄でありながら、互いの姿が見えない二匹は話をしているうちに意気投合し、「あらしのよるに」を合言葉に決めて翌日の再会を約束。無事再会を果たし、その姿を見て驚いたものの、“心”で繋がり合う二匹は次第に友情を深めていくが…。絵本を題材にしているだけに、歌舞伎初心者でも分かりやすい内容。それでいて獅童曰く「古典歌舞伎にこだわった」という舞台は、豪快な立廻りに、美しい舞踊、見得、廻り舞台、独特の歩みで花道を退場していく六方…と、歌舞伎の魅力を堪能できる。また、ひびのこづえが手掛ける衣装がそれぞれの動物らしさを引き出しており、山羊は白を基調に柔らかくて優しい雰囲気、狼は黒を基調に強くて荒い雰囲気を演出している。主人公の狼・がぶは、仲間の狼からバカにされる鼻つまみ者で、山羊のめいは美少年風。演じる獅童と尾上松也の距離感や息ぴったりの掛け合いが微笑ましく、「友達なのに美味しそう…」と、食べたい衝動を必死に抑える獅童の、オーバー気味の演技が義太夫のユニークな語りと相まって客席の笑いを誘う。また、この二匹の仇となる狼・ぎろを演じる市川月乃助はゾクッとするほどの存在感を放ち、山羊・みい姫を演じる中村梅枝は、はんなりとした美しさを醸し出し、めいの幼馴染の山羊・たぷを演じる中村萬太郎は友達思いの山羊を柔らかさの中に強さを秘めて魅せる。古典の歌舞伎をベースに、誰もが知る羊の童謡を三味線で取り入れるなど、遊びもたっぷり。子ども向けアニメと歌舞伎が融合した舞台の成功を、カーテンコールでのいつまでも鳴りやまない拍手が表していた。「稽古期間1週間で作り上げた」という舞台は、これからさらに磨かれ、どんどん面白くなるはずだ。開幕前に行われた囲み取材では、「幅広い世代に楽しんでいただける作品に仕上がりました。歌舞伎を観たことがない人にも楽しんでほしい」と獅童が語り、松也は「歌舞伎ならではのいろんな要素が詰まっていて、隙間なく楽しんでいただけます。肩の力を抜いてご覧いただければ」とコメントした。公演は9月26日(土)まで京都・南座にて上演。9月21日(月・祝)16:00公演は、ぴあ×南座スペシャルデー貸切公演として、中村獅童らによるアフタートークショー、『あらしのよるに』オリジナルグッズと出演者サイン色紙が10名に当たる抽選も行われる。チケットは発売中。取材・文:黒石悦子
2015年09月09日日本の7人組ファンクバンド、在日ファンクが9月23日(水・祝)に東京・北とぴあさくらホールでライブを開催する。【チケット情報はこちら】同公演は、在日ファンク初のホールワンマンコンサート。ライブの開催に際し、在日ファンクのボーカルを務める浜野謙太は「東京でのライブはこれまでいくらでもやっている中で、ホールで、デカい会場で、それも北区で!っていうのは大いに意味があるはず。ファンの方の中には“北区に来てくれて嬉しいです”という人が結構いました。在日ファンクのお客さんは北区民が多いのかもしれない(笑)」とコメント。さらに会場の印象について「実際に見たんですが、ライブハウスと違って床も木で良いなって。ライブハウスだけでするのがライブじゃないし、観に来る方にはホールっていう堅苦しいイメージや雰囲気とかに流されないでほしいですね」と語っている。在日ファンクは浜野謙太を中心に2007年に結成。2014年にメジャーデビュー。今年の5月にメジャー1stシングル『ぜいたく』をリリースしている。チケットは発売中。■在日ファンク・アワー2015 in 北区公演日:9月23日(水・祝)開場17:00 / 開演18:00会場:北とぴあ・さくらホール(東京都)料金:前売り4,000円
2015年09月09日1936年にノーベル文学賞を受賞したアメリカの巨匠劇作家ユージン・オニール。その最高傑作『夜への長い旅路』には、麻実れい、田中圭、満島真之介、益岡徹のきらびやかな実力派が結集し、この4人を、濃密でドラマティックな舞台作りで注目を集める演出家・熊林弘高が束ねる。家族の悲劇を生々しく描くこの舞台の初日をレポートしよう。「夜への長い旅路」チケット情報うす暗い照明の下、濃い茶色の板の間が舞台中央に横たわる。その左右両脇に広がる灰色の砂。タイロン一家の別荘である。客席通路の階段を、満島真之介演じるエドマンドが無言で降りてきて、舞台は始まる。4人家族の壮絶ないさかいの記録。たった1日の物語。麻実れいが演じる妻のメアリーは、全身が一本の美しい線。知的でもの静かな女性だが、次男の結核を認められず、また、深刻な麻薬中毒に陥っていて、その言動は不安定だ。感情と視線と手の動きが、絶え間なく漂っている。静謐で、気高い狂気。田中圭の長男ジェイミーは、恐らく、この一家で一番、残酷な真実から目をそらさずにいる男だ。母の麻薬中毒についても、弟の結核についても、躊躇なく直言。田中圭が、まっすぐ俊敏なセリフと動作でこの男を描く。その言葉の刃は、家族も自分も傷つける。次男エドマンドの満島真之介。母メアリーと深い情愛でつながる。繰り返される母親との強いスキンシップ。へらず口は叩くが、家族全員に対して愛情を隠さない末っ子は、小さな咳が止まらない。死への恐怖か、時として、ふっと暗い表情で目を伏せる。多弁でエネルギッシュ、怒りっぽいのが益岡徹の父ジェイムズ。妻の麻薬中毒を心配し、次男の結核に心を痛め、長男の怠惰な生活を叱る。大きな声、まくしたてる口調、威圧的な物言い。複雑な人物を、ベテランが振れ幅の大きい演技で描く。言葉の応酬だけでなく、身体の接触を最大限に使う。熊林弘高の演出にはおなじみの光景だ。鼻が接触する距離で怒鳴りあう。つかみ合い、相手を床にねじふせる。胸に飛び込み、すがりついて甘え、頬に唇を寄せる。ラストの暗闇に消えていく、妻メアリーの長く哀しいモノローグが語るもの。それは、この家族の本当の崩壊か、それとも、再生の予感か。客席のひとりひとりが、大切な人のことを考えながら帰り道につく、そんな舞台だった。公演は9月23日(水)まで東京・シアタートラムにて。大阪公演は、9月26日(土)から29日(火)まで、梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。チケットは発売中。
2015年09月08日フジファブリックの曲じゃないけれど、今年の花火ももう最後。そこで、夏休みにうっかり行きそびれてしまった方に、最後のおススメ花火を紹介します。まずは10月10日(土)に埼玉・糠田運動場でおこなわれる「燃えよ!商工会青年部!!第14回こうのす花火大会」。同花火大会の目玉はなんと言っても「世界最大の打ち上げ花火」としてギネスの認定を受けた正四尺玉。夜空に広がる世界一の花火は圧巻。そのほか、同大会は「1分間あたりの尺玉以上の打上数」で日本一を誇っており、大掛かりなプログラムの数々は今年最後の花火を飾るにふさわしいでしょう。次に紹介するのは、10月10日(土)に東京・荒川河川敷岩淵水門周辺で行われる「2015北区花火会」。充実した音響設備の中打ちあがる音楽花火や、5000発の打ち上げ花火が魅力。都内では珍しい秋の花火大会です。最後に紹介するのは、10月17日(土)に神奈川・片瀬海岸(境川河口左岸東側)で行われる「ふじさわ江の島花火大会」。湘南エリアでは唯一の特大2尺玉は、空中で直径約480メートルにおよぶ大輪の花を咲かせます。海面に映し出される美しい花火は必見!今年まだ花火を見ていない方も、夏に花火を満喫した方も、「最後の花火」を楽しみましょう。
2015年09月08日舞台『タンゴ・冬の終わりに』が9月5日に東京・PARCO劇場で初日を迎えた。開幕前日、公開舞台稽古が行われ、演出の行定勲、キャストの三上博史、倉科カナ、神野三鈴、ユースケ・サンタマリアが囲み取材に出席した。【チケット情報はこちら】同作は清水邦夫の書き下ろし、演出蜷川幸雄で1984年に初演。今回30年の時を超えて、新たな演出とキャストで蘇る。突然引退して古い映画館の実家に引きこもってしまった俳優、盛。彼を追ってきた妻、ぎん。そこへある日、新進女優の水尾が姿を現し、彼女を追って夫の連もやって来る。壊れゆく盛と、彼をとりまく人間模様が渦を巻き・・・。盛役を務める三上は「俳優という役どころなので、セリフのひとつひとつが客観的に演じられない。自分自身を置いてやろうと思っているんだけど、役に乗っかっちゃう。辛いけど、でもそれが喜びでもある」と話した。新進女優の水尾役を務める倉科は「台本をいただいた時に自分の中でイメージしていたのと、実際に稽古に入った時の水尾が180度違ったので最初は凄く戸惑ったんですが、稽古が凄く楽しくて。共演の皆さんのお芝居に向かう姿勢、そして惜しみなく色々おしえてくださるので、毎日真摯にお芝居に向かうことができました」と稽古を振り返った。盛の妻、ぎん役を務める神野は「私の役どころから言うと、ひとりの才能ある人を最後まで見つめ、見届けた女の話、という側面もあると思っています。女性の方のみならず、誰かの人生を見届ける人にはぜひ観て頂きたい。また、宝石のようなセリフがたくさんあるので、様々な状況の人に届くと思っています」と語った。水尾の夫、連役を務めるユースケは「リスペクトする諸先輩方が“あの芝居やるんだって?絶対観に行くから。お前、どうすんだよ。凄い作品だけどできるのか?”って言って来て、そんな作品初めてだな、と。大人のカンパニーで、良い緊張感の中、稽古を重ねて来ました。あとは何とか降板しないように初日を迎えたい(笑)。まだまだ作品と闘っている最中です」と笑いを交えて語った。会見中も仲の良い様子を見せていた出演者。報道陣から稽古場での様子を問われると、神野が「三上さんは集中型なので、稽古のときも周りが気を使っていたんですが、自分の携帯のバイブが鳴っている時だけ聞こえてないふりをしてて、“この野郎!”(笑)と思いました(笑)」とエピソードを明かした。三上は「30年前、この劇場でこの芝居を見たんです。その時に盛を演じていた平さん(平幹二朗)が素晴らしくて、いつかこの役をやりたいなと思ってました。そんな想いがあったんですが、今回改めて台本を読んだら「失敗したな」と思うぐらい大変(笑)。でも命がけでやってます」と力強く語った。舞台『タンゴ・冬の終わりに』は9月27日(日)まで東京・PARCO劇場にて上演。
2015年09月08日人気俳優の田中圭が、アメリカを代表する劇作家ユージン・オニールの自伝劇『夜への長い旅路』に挑む。オニールが自身の崩壊寸前の家族を赤裸々に描き、自分の死後25年は発表することを禁じていたという衝撃作について、話を聞いた。「夜への長い旅路」チケット情報1912年のアメリカが舞台。モルヒネ中毒で幻覚を起こす母親(麻実れい)をきっかけに、落ちぶれた俳優の父(益岡徹)、田中が扮する長男、次男(満島真之介)の4人が、それぞれの思いを吐露し、家族の内幕が明かされていく。「母親は薬物中毒で、弟は結核。僕が演じるジェイミーはアル中なんですが、それぞれが抱えている問題を意識し過ぎずにお芝居をしている。演出家の熊林弘高さんが、そういう見方だけをされるのはもったいないと。ふとした瞬間にアル中であるということが垣間見えるバランスの取れた演技をしたいです」いつも役を「演じる」のではなく、「生きる」ようにしているという。「でも、今回は難しくてジェイミーという人が掴めそうで掴めない(笑)。ただ、4人の中で唯一真実を見ているのは彼だけ。ほかの3人は、愛している家族を守るためにごまかしたり、逃げたり、嘘をつく。彼が真実を語っているというところは伝えたい」さらに、オニール自身でもある満島真之介演じる弟のエドマンドとの応酬は見どころだ。両親の愛や、才能に対する嫉妬を弟に直球でぶつけていく。「嫉妬は激しいけれど、弟をとても愛している。愛すれば愛するほど自分が惨めになっていくんです。人を愛するということは自分自身も血を流している。愛しているからこそ、身を引いたり、痛みを伴ったりするんですよね」ノーベル文学賞を受賞したオニールが、今作で4度目のピュリツアー賞を獲得した傑作。満島は「神秘的な美しさがあり作品を悲劇だとは捉えていない」と語っていたが、田中も同感だ。「簡単に言えば家族喧嘩の話。でも根本には愛がある。喧嘩ばかりでそこまで文句を言うなら、別々に暮らせばいい。それでも一緒にいる理由、家族の持つ意味は何だろうと考えます。オニールもこの戯曲を書いたからこそ救われた。それがなければ救われていなかったと思う。だから悲劇とは思えないんです」かつて同作が上演された際は、笑いも起きていた。「シリアスなものをシリアスだけで演じてもつまらない。ちょっとぬける場面もあり、見方を変えれば笑えるようにもしたい」と意気込む。「僕ら4人が家族となって生きた後、改めてどんな感情が生まれるのか。何かを掴んで、観客に田中の演技がすごく変わったなと思ってもらいたいですね」公演は、9月7日(月)から23日(水・祝)まで東京・シアタートラム、9月26日(土)から29日(火)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。チケットは発売中。取材・文:米満ゆうこ
2015年09月08日ジャニーズ事務所所属の俳優、佐野瑞樹と、演劇ユニット*pnish*のリーダー、佐野大樹による兄弟演劇ユニット「WBB」。同ユニットの第9回公演、WBB vol.9『殺意は月夜に照らされて』が11月14日(土)より東京・赤坂RED/THEATERで上演される事が決定した。「WBB」は毎回、遇数回公演は弟の佐野大樹が企画を担当する通称「Side-B」、奇数回公演は兄の佐野瑞樹が企画を担当する通称「Side-W」のふたつの形式で行われている。奇数回となる今回は佐野瑞樹が得意とするワンシチュエーションコメディ作品。脚本を務めるのはフジテレビ系ドラマ『ロストデイズ』などで知られる徳尾浩司。キャストは佐野大樹、佐野瑞樹のほか、ミュージカル『薄桜鬼』、舞台『K』などに出演した俳優の荒牧慶彦、劇団「柿喰う客」に所属する俳優の永島敬三、劇団「動物電気」に所属する森戸宏明など、多彩な面々。物語は、豪雨の中、結婚式の参列者が車で2次会に向かう所から始まる。途中、車が動かなくなってしまい、とある洋館を訪ねる一同。彼らを迎えたのは、温かい食事、清潔なベッド、燃えさかる暖炉。だが、洋館の住人の姿はどこにもない。まるで、彼らが来ることが分かっていたかのような・・・。恐怖が笑いを、笑いが恐怖を誘うサスペンス風ワンシチュエーションコメディだ。同作の上演決定に際し、佐野瑞樹は「WBBもあっという間に9回目。来年には10回記念公演が待っています!その前に、僕が企画を担当するSide-Wの純粋なコメディの力というものを存分に魅せつけたいと思います!! まずは脚本。そしてガチな役者勢。それを支えるスタッフと一丸となって笑わせます!!こだわりのワンシチュエーションコメディ、観たことある人もない人も、好きな人もそうでない人もぜひ劇場まで足を運んでください!! きっとほっこりとした気持ちで帰れますよ(笑)」とコメントを寄せている。WBB vol.9『殺意は月夜に照らされて』は11月14日(土)から23日(月・祝)まで東京・赤坂RED/THEATERにて上演。チケットの一般販売は10月10日(土)午前10時より開始。
2015年09月07日ミュージカル『シカゴ』や映画『キャバレー』のボブ・フォッシーによる演出・振付の名作をリバイバルした話題のブロードウェイミュージカル『ピピン』が日本初上陸し、9月4日に開幕。エキサイティングな新演出でよみがえった舞台に、観客は熱狂した。ミュージカル『ピピン』チケット情報1972年初演のオリジナル版『ピピン』は、1972年度のトニー賞5冠を獲得しブロードウェイを席巻した人気作。今作でも2013年度トニー賞のミュージカル部門・最優秀リバイバル作品賞ほか4部門を始め、主要演劇賞を独占するという快挙を成し遂げ、新たな名作としてみごとに生まれ変わった。新演出を務めたのは、2008年にロックミュージカル『ヘアー』リバイバル版でトニー賞最優秀リバイバル作品賞を受賞した女性演出家のダイアン・パウルス。ボブ・フォッシーの刺激的なダンス・スタイルにシルク・ドゥ・ソレイユ出身アーティストが手掛けるサーカス・アクロバットを融合し、目くるめく幻想的な世界を創り出している。若き王子ピピンが、リーディングプレイヤーと呼ばれる狂言回しに導かれ、戦争、革命など奇想天外な経験をしながら、人生にとって大切なものを見出していく物語。転がるように展開していくストーリーは痛快で、観る者の感情を刺激していく。新演出によりサーカステントが舞台。カラフルで派手なコスチュームに身を包んだキャストたちが次から次へとアクロバティックなテクニックやマジックを繰り出し、観客は驚きの連続。主要キャストたちがソロで魅せる歌とダンスも見どころで、義理の母親ファストラーダ(サブリナ・ハーパー)のセクシーで力強い歌とダンスや、ピピンの祖母バーサ(プリシラ・ロペス)の想像を絶するエネルギッシュなパフォーマンスに、会場は拍手喝采となった。また、オリジナル版を知るキャストも出演。ピピンの父親チャールズ役のジョン・ルービン・スタインはオリジナル版初演のピピン、プリシラ・ロペスは義理の母親ファストラーダの2代目を演じていて、今作では脇を固めている。ブロードウェイミュージカル『ピピン』は、9月20日(日)まで東急シアターオーブにて上演。チケット発売中。取材・文:門 宏
2015年09月07日9月4日、本多劇場で『幕末太陽傳』が開幕した。元となるのは1957年、川島雄三監督によってつくられた名作映画『幕末太陽傳』。落語「居残り佐平次」を軸に、ある遊郭を舞台にした物語が展開する喜劇だ。劇中のエピソードも「三枚起請」や「品川心中」など落語の演目からとられたもの。今回、この作品が初めて舞台化されることとなった。演出を手掛けるのは江本純子。そして主人公の佐平次を演じるのは青木崇高だ。舞台『幕末太陽傳』チケット情報劇場に入り幕が上がると、ステージ上はたくさんの衣装やら小道具やらで埋め尽くされている。その間を人々がバタバタと通り抜ける。隅にひょいっと青木が登場したかと思うと、着替えが始まる。ざわざわした楽しさに心を奪われていると、そこはいつしか江戸の遊郭に――。具体的な美術はほとんどなく、いくつもの段差によって空間が区切られ、シーンによってそれらはくるくると様々な場所に変化する。同じシーンでもしゃべっている者が周りの者に運ばれたり、はたまた自分で回転したりして、舞台でありながらそこに“カット割り”が生まれる。舞台全体を覆うにぎやかさに引っ張られて、観客は気が付けば物語の中に入り込んでゆく。青木演じる佐平次は、時間が経つにつれてどんどん軽やかに、伸びやかになる。適当なことを言って相手を丸め込んでは、どんなトラブルもなんとか解決してしまう佐平次を青木はじつに魅力的に演じている。連続テレビ小説「ちりとてちん」で落語家を演じてブレイクした、もともと落語にゆかりの深い彼だからこそこの軽さが出せるのだろう。また、女郎おそめを田畑智子が、もうひとりの女郎こはるをMEGUMIが演じるが、ともに佐平次にぞっこんになり、いがみあう二人のバランスが絶妙で、観ていて気持ちいい。ほかにも小林且弥や矢田悠裕ら若手実力派もそれぞれ活躍している。今作はやはり全員がざわざわと動き回るその空気が大きな魅力のひとつであり、そこをいくつもの役柄で盛り上げた加藤啓の存在がとりわけ印象に残る。時代が大きく変化するなか、飄々と駆け抜ける佐平次の行く末は、そしてこのにぎやかさの行きつく先は……。映画ならではの魅力に満ち溢れた原作をステージに乗せた結果現れたのは、舞台でしか表せない楽しさが詰まった作品だ。公演は9月13日(日)まで東京・本多劇場にて。チケット発売中。取材・文/釣木文恵
2015年09月07日“女に生まれたアタシを祝う”のテーマのもと、2010年~2012年にかけて、シーズン1~3まで放送されたNHKの人気コメディ番組「祝女~shukujo~」。女の本音や本性、女ゴコロの機微を描き人気を博した本作が、2014年の舞台版につづき、新作エピソードにて舞台「祝女~shukujo~」seazon2として今秋、上演される。9月4日には都内にて、出演の友近、ともさかりえ、入山法子、早織、YOUら出演者が顔をそろえ、制作発表記者会見が行われた。舞台『祝女~shukujo~』season2 チケット情報「祝女」は、仕事、休日、アフターファイブなど女の日常的な瞬間を切り取り、友人同士や主婦仲間、職場の先輩後輩、恋のライバルなど、様々な人間関係にある女たちの悲喜こもごもを描くオムニバス形式のショートストーリー集だ。前回につづいて出演する友近は「圧倒的に女性のお客様が多い。やっぱり女のひとは共感の生き物。わかるわかる! と分かち合えるのが好きみたいですね。男性からは、女のひとってそんなふうに思ってるんだ! とか、こわいなとか、女ってしょうもないなとか、いろんな意見をいただきました」と前作を振り返りつつ「女性も男性も、いろんなひとにみてほしい。あと、いじわるなひとにも。ちょっとした悪意を描いたちょっとブラックな笑いもある。他人のことを斜めからみたりするのって私だけじゃなかったんだ! と安心できると思う」と作品の楽しみ方を紹介。テレビシリーズへの出演はあるものの、舞台版には今回が初めてとなるともさかは「テレビシリーズでは撮影の度に、今回は何をやらされるんだろう? とビクビクしながら現場に行っていました。今回の舞台ではテレビシリーズでレギュラーでやっていたお話や、テレビではやってこなかった新しいお話もある。ほかの舞台のお仕事ではなかなかできないようなチャレンジができると思う。楽しみ」と期待を語った。友近と同じく2度目の出演となるYOUは、今回挑戦したいことは? という質問に対し「まだ台本もない状態ではありますが、(フライングに使う)ハーネスとか、特殊効果とか、たくさん使ってがんばりたいと思います」ととぼけ笑いを誘った。公演は10月28日(水)より東京・草月ホールにて開幕。その後、静岡、新潟、大阪、愛知、福岡と各地を巡る。チケット発売中。
2015年09月07日9月6日、『2015Jリーグヤマザキナビスコカップ』4強が決まった。連覇を狙うガンバ大阪、自らが持つ最多優勝記録更新となる6度目の優勝を狙う鹿島アントラーズ、そして初の4強入りを果たしたヴィッセル神戸、アルビレックス新潟が準決勝へ名乗りを上げたのだ。『ナビスコ杯』準決勝 チケット情報準決勝のカードは鹿島×神戸、G大阪×新潟。準々決勝と同様に、ACL出場による予選リーグ免除組×予選リーグ勝ち上がり組の構図となった。ここで9月2日・6日に行われた準々決勝を振り返りたい。鹿島は2試合を通じたゲームメイクで、FC東京に完勝を収めた。前半に相当するアウェイでの9月2日は、どちらに勝ちが転んでもおかしくない内容を反映した2-2に終わった。第2戦はロングパスからカウンターを狙うFC東京に対し、逆に速攻を仕掛ける。MF・金崎夢生の2ゴールと2試合連続得点となるMF・遠藤康のゴールで3-0。7勝1分1敗で首位を走る2ndステージの好調を維持するように、鹿島が3年ぶりの4強入りを果たした。神戸は初戦2-0のアドバンテージを前半31分で失ってしまう。若手主体から一転、主力を配した柏レイソルに早々に2-0とされてしまう。だが、34分にはFW・レアンドロのゴールで巻き返し、さらに1点を失っても、10番・森岡亮太のフリーキックで、合計4-3とした。得点ランクトップの6得点をマークする渡邉千真を中心に、神戸は攻撃陣が好調をキープする。G大阪は名古屋グランパスとの死闘を制した。第1戦は宇佐美貴史ら日本代表組4人とMF・遠藤保仁、FW・パトリック、DF・藤春廣輝を欠きながら1-1とした。第2戦も90分を終えて1-1。延長戦でお互いに1得点ずつマークし、勝負はPK戦へ。ここでも互いに譲らず、11人全員がキッカーとなる勝負は10-9とG大阪が薄氷を踏む準決勝進出となった。新潟は初戦、ホームで苦手・浦和レッズを5-0で粉砕し、勝負あり。山崎亮平&指宿洋史の2トップはともに4ゴールと好調だ。2か月戦線離脱したラファエル・シルバも復帰戦となった準々決勝第1戦でゴールを奪った。ただ、第2戦は0-3と、初戦で見せた決定力が鳴りを潜めたのが気になる。次の準決勝では、試合によっての好不調の波をなくしたいところ。『ナビスコ杯』準決勝・鹿島アントラーズ×ヴィッセル神戸は10月7日(水)・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場、11日(日)・カシマサッカースタジアム、ガンバ大阪×アルビレックス新潟は10月7日(水)・デンカビッグスワンスタジアム、11日(日)・万博記念競技場で開催される。キックオフ時間、チケット発売日は未定。続報を待ちたい。
2015年09月07日9月27日(日)に神奈川・横浜赤レンガパーク野外特設ステージで開催される野外ジャズイベント「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2015」のタイムテーブルが発表された。イベントのトリを務めるのはジェフ・ベック。【チケット情報はこちら】同イベントは2011年夏にアメリカ・ニューヨークでスタート。日本で行われるのは今回が初めて。PAT METHENY with BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA、ロバート・グラスパー・トリオ、SOIL&"PIMP"SESSIONSなどが出演する。チケットは発売中。■Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2015日時:9月27日(日)開場12:00 / 開演13:00会場:横浜赤レンガパーク野外特設ステージ(神奈川県)出演:PAT METHENY with BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA featuring Scott Colley & Danny Gottlieb, Jazz Orchestra : Directed by Eric Miyashiro / ジェフ・ベック / ロバート・グラスパー・トリオ / INCOGNITO / スナーキー・パピー / HIATUS KAIYOTE / SOIL&”PIMP”SESSIONS / 須永辰緒料金:スタンディング9,800円(税込) / A指定席15,800円(税込) / S指定席23,000円(ドリンクバー優先レーン、専用トイレ、グッズ付き/税込)
2015年09月07日アメリカ演劇界の鬼才デイヴィッド・マメットによるふたり芝居『オレアナ』が11月、東京・渋谷のPARCO劇場で上演される。今回は、栗山民也の演出、小田島恒志の新翻訳で装いを一新。舞台や映像で幅広く活躍する実力派、田中哲司と、満を持して初舞台に挑む志田未来の新鮮な顔合わせが実現した。登場するのは大学教師のジョンと女子学生のキャロル。ふたりだけの研究室で交わされる会話は、両者のパワーバランスを微妙に変化させてゆく。はたしてこれは“セクシャルハラスメント”なのか…!?【チケット情報はこちら】「最初の会話は内容の薄さを思わせて、二幕、三幕と進むうち、ふたりの立場がガラッと変わっていく。この面白さは舞台ならではの醍醐味ですよね」と語る田中は、志田に「台本読んでみて、どうだった?」と問いかける。志田は「ふたりの会話が続くうちに、少しずつ話がこじれていきますよね。自分が何かひとつでも間違えたり、うまく入り込めなかったら作品として成立しないなと。はあ~舞台ってこんなに大変なんだ!ホントにできるかな!?と思いました」と、初舞台への率直な思いを返した。言葉を吐けば吐くほどすれ違い、両者の溝を深めてゆく。そんなディスコミュニケーションの恐ろしさを描いた問題作では、ジョンとキャロル、どちらの心情に寄り添うかで観客の判断も大きく揺さぶられることになりそうだ。「キャロルを“言いがかりをつけるイヤなヤツ”と見る人もいれば、“あれは彼女が可哀想だ”と思う人もいるだろうし。とらえ方によって見方が変わる、不思議で奥深い作品ですよね。僕はキャロルが怖いし、腹の底がみえないと思いました。そんな、ちょっとしたことをセクハラにさせてしまうこの子は何者だと。男目線ですよね」(田中)。「私は完全に女目線で、キャロルに感情移入しながら読みました。伝えたいことが伝わらないもどかしさを感じて、理解してもらいたいのに全然違う答えが返ってきて、モヤモヤして……。彼女がすごく可哀想に思えました」(志田)過去にTVドラマで共演した間柄ゆえ、和やかな会話が続くふたり。「未来ちゃんにポテンシャルがあることは十分知っているので、初舞台でも何の心配もないです。大丈夫、頑張ろう」と田中は気さくに声をかけるが、そのやりとりは劇中のふたりに重なるようで…。「ホントですね。大丈夫だよ、なんて言ってたら足元をすくわれたりして…!」(田中)男と女が繰り広げる緊迫のパワープレイを、はたしてどちらに肩入れして観ることになるのか。ぜひ劇場で確かめてほしい。「今までの自分になかったものを引き出せる作品になるんじゃないかなと思うので、すごく楽しみです」(志田)。「女性のお客さんにはにらまれるような気がするので、男の人には僕の味方になって観ていただきたい(笑)。きっといい作品になると確信しています」(田中)『オレアナ』は東京・PARCO劇場で11月6日(金)から29日(日)まで上演。その後、愛知、福岡、広島、大阪を周る。東京公演のチケット一般発売は9月5日(土)午前10時より開始。取材・文:上野紀子
2015年09月04日今週末、4強が決まる。『2015Jリーグヤマザキナビスコカップ』の話である。9月6日(日)、各スタジアムで準々決勝第2戦がキックオフを迎えるのだ。ヤマザキナビスコカップ 準々決勝 チケット情報ここで9月2日に行われた準々決勝第1戦を振り返りたい。FC東京×鹿島アントラーズは2-2に終わった。15分、左SB・太田宏介のクロスをFW・河野広貴がヘディングで押し込みFC東京が先制。すると43分にDF・山本脩斗の折り返しをFW・赤崎秀平がピンポイントで合わせ同点。61分にはMF・遠藤康の強烈なミドルシュートで鹿島が逆転した。鹿島の勝利と思われたが、88分に右SB・徳永悠平のクロスをFW・中島翔哉がダイレクトで合わせ同点とした。互いにオフサイド判定やシュートがポストに嫌われる惜しいシーンもあった。何よりも両軍とも最後の最後まで勝ちに行った。次の90分間も好試合の予感が漂う。柏レイソル×ヴィッセル神戸は、2-0で神戸が先勝したが、吉田達磨監督にとって想定内か。2ndステージから中2日で臨んだ神戸戦で、柏は8月30日のゲームからスタメン10名を入れ替えた。ユース出身者8名を並べた平均24.09歳のメンバーは神戸の猛攻にさらされながらも耐え抜いたが、65分にMF・石津大介にドリブルで切り込まれ先制を許すと、85分には得点ランキングトップを走る6ゴール目となるシュートを渡邉千真に決められ、ジ・エンド。第2戦は神戸が勢いを持続できるか、柏が主力を動員し盛り返すか、注目される。ガンバ大阪×名古屋グランパスは、1-1ながら、勝ちゲームを落としたG大阪と引き分けに持ち込んだ名古屋の構図となった。日本代表のFW・宇佐美貴史、DF・丹羽大輝、米倉恒貴、GK・東口順昭とともに、FW・パトリック、MF・遠藤保仁、左SB・藤春廣輝も欠いたG大阪だが、6分にMF・二川孝広のゴールで早々に先制しながらも、試合を決めるチャンスをフイにした。永井謙佑、ノヴァコヴィッチ、小松屋知哉とアタッカー陣不在の名古屋は劣勢だったが、途中出場したFW・野田隆之介が76分に同点弾を決めたのだった。第2戦はメンバー構成とともに、決定力が勝敗を分ける。アルビレックス新潟×浦和レッズは5-0と新潟が大爆発。新潟はFW・指宿洋史の2ゴールなどで、リーグ戦1勝4分19敗、カップ戦1勝3敗と対浦和の相性の悪さを払拭した。準決勝進出は新潟がほぼ手中に収めたが、浦和としては4失点を喫した横浜F・マリノス戦に続く2試合連続の守備崩壊の悪循環を第2戦で立て直したいところ。『ナビスコカップ』準々決勝第2戦は、舞台を変えて9月6日(日)キックオフ。チケット発売中。
2015年09月04日「ウエスト・サイド・ストーリー」の作詞や「Into the Woods」で知られるミュージカル界の巨匠スティーブン・ソンドハイムが手がけ、トニー賞4部門を受賞した傑作『パッション』の製作発表会見が9月2日に新国立劇場にて開催された。日本初演となる今回、出演の井上芳雄をはじめ、和音美桜、シルビア・グラブ、福井貴一、音楽監督の島健、演出の宮田慶子が出席し、意気込みと手応えを語った。ミュージカル『パッション』チケット情報イタリア映画「パッション・ダモーレ」を元にした本作。19世紀のイタリアを舞台に兵士ジョルジオと美しい恋人クララ、ジョルジオに恋い焦がれる病弱な女性フォスカの3人のめくるめく重厚な愛の物語が展開する。オリジナルの映画版を鑑賞したという宮田は、ヒロインなのに美しくないフォスカ像や女の執念を描いた恐ろしい物語に「衝撃的でした」と感想を漏らす。ミュージカル版の楽曲についても「ソンドハイムならではの難しさがある」と語るが、それでも「時折、身も心もとろける美しいメロディがあり、そこにハマりました。とにかくテーマは愛!恋愛をしないと言われる若者たちにぜひ見てほしい」と熱く語った。ソンドハイム作品初挑戦となる島は「誰でも口ずさめるメロディはほとんどない」とその難しさに言及するが「一見、怖いけれどロマンチックな物語を見事に表している」と難解さの奥にある魅力を語る。井上は「ミュージカル俳優を志して上京して、大学時代はこの新国立劇場でチケットもぎりのバイトをしてました」と明かし、ミュージカルに主演という形で“凱旋”を果たすことに「故郷に錦を飾る気持ちです」と感慨深げ。ジョルジオは、ふたりの女性に言い寄られる魅力的な男ということで「色香」を自らのテーマに掲げ「オープニングからセクシーです」と笑みを浮かべていた。キャスト陣からもソンドハイムの楽曲の難解さに対するコメントが続出する。井上は「何回聴いても入ってこない!」と嘆き節。3作目のソンドハイム作品出演となるシルビアも「『Into the Woods』の時は毎晩、うなされましたし、今回もすでにうなされてます」と苦笑するが「愛し、愛されることは複雑で大変だけど、素晴らしいことだと伝えたい」と語り、和音も「難しい楽曲に立ち向かい、歌いこなすことで表現できることがきっとある」と闘志を燃やす。前日には初めての本読みが行われており、その内容に「感動した」と語る福井は「やる方は難しいですが、聴く方は素晴らしいですよ。感じてもらえるミュージカルになると思います」とこの先、1か月半の稽古を経ての完成作に自信をのぞかせた。ミュージカル『パッション』は東京・新国立劇場 中劇場にて10月16日(金)より開幕。前売りは一部を除き完売しているが、9月6日(日)午前10時より追加公演のチケットを発売。取材・文・撮影:黒豆直樹
2015年09月04日10月12日(月・祝)に大阪・Zepp Namba(OSAKA)で行われる「TOWER RECORDS presents Bowline 2015」の追加出演者が発表された。【チケット情報はこちら】今回、出演が決定したのは日本の5人組メタルコアバンドCrossfaith。今回の発表で全ての出演者が出揃った。同イベントはタワーレコードがアーティストを「キュレーター」に迎え、そのキュレーターが中心となりテーマを設定し、タワーレコードと共同で出演アーティストを決定するライブイベント。10月12日(月・祝)はHEY-SMITHがキュレーターを担当。同公演のほか、9月26日(土)はDragon Ash、27日(日)はクリープハイプがキューレーションを務める公演が千葉・幕張メッセ国際展示場9-11 ホールで行われる。チケットは発売中。■TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by Dragon Ash & TOWER RECORDS9月26日(土)開場9:30/開演11:00会場:幕張メッセ国際展示場9-11 ホール(千葉県)出演:Dragon Ash / AIR SWELL / Xmas Eileen / group_inou / the telephones / 四星球 / SUPER SONICS / SPECIAL OTHERS / 10-FEET / TOTALFAT / MAN WITH A MISSION / 山嵐 / ROTTENGRAFFTY / wrong city (Opening Act)■TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by クリープハイプ & TOWER RECORDS9月27日(日)開場10:30 / 開演12:00会場:幕張メッセ国際展示場9-11 ホール(千葉県)出演:クリープハイプ / indigo la End / きのこ帝国 / 銀杏BOYZ / 私立恵比寿中学 / ストレイテナー /東京スカパラダイスオーケストラ / 04 Limited Sazabys / フジファブリック / BLUE ENCOUNT / miwa / go!go!vanillas (Warning Act)■TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by HEY-SMITH & TOWER RECORDS10月12日(月・祝)開場12:30 / 開演13:30会場:Zepp Namba(OSAKA)(大阪府)出演:HEY-SMITH / グッドモーニングアメリカ / Crossfaith / DUB 4 REASON / PUFFY / POTSHOT / LIFE IS GROOVE
2015年09月04日ジョージ朝倉の同名人気コミックスを原作とした田口トモロヲ監督作品『ピース オブ ケイク』。9月5日(土)より公開されるこの作品に登場する劇団「めばち娘」が、なんと実際に旗揚げされる。作・演出を手がけるのは、若手注目劇団・劇団鹿殺しの丸尾丸一郎。この“前例なき舞台化” は、映画内の劇団シーンに協力したことから始まったという。劇団めばち娘『ツチノコの嫁入り』チケット情報田口「まず、劇団というもののリアリティは映画できちんと出したかったんです。しかもその劇団『めばち娘』は、主人公の志乃がいずれ生業にしていく大切なシチュエーション。なので現在進行形で旬な劇団さんに造形を頼みたいな、と」そこで抜擢されたのが丸尾。原作に描かれている舞台シーンは断片的な場面のみなので、俳優が演技をしやすいように大まかに前後のシーンを考えて欲しい、というのが田口のオーダーだったのだが……。田口「そしたらメチャクチャたくさん書いてきたんですよ。そこまでは望んでないのに(笑)」丸尾「劇団の細かい設定まで(笑)。ジョージ先生のもともとの画と設定がすごく面白かったので、僕自身新鮮な気持ちで作業出来ましたね」しかも、そこで丸尾が出してきたストーリーが……丸尾「『ツチノコの人類に対する復讐劇』。アナルからツチノコが入って、ツチノコの思いと共鳴した人間の中に入って人間に復讐していく、という話です」田口「変でしょ?(笑)でもそこまで壮大に想像力を働かせてくれたことが嬉しかった」丸尾「すごく楽しく書けたんで、何かしらこれを舞台にできないか……と思っていたんです。そうしたらプロデューサーの方から、じゃあ公開に合わせて実際に舞台化をしませんか、というお話をいただいて」田口「これこそ奇跡の展開ですよね。もしくは無茶でしょ、と(笑)」劇団公演、プロデュース公演と立て続けに作品が続く丸尾。田口監督が言うように“旬”な若手演劇人である彼にとって、この作品は“単なる企画物”ではない。丸尾「劇団も旗揚げ10年を超えて、劇団公演でも外部作品でも“丁寧なもの”を求められることが多くなって、このへんで一度『衝動のみ』に立ち返らないといけないな、と。そういう意味では、自分の殻をこの舞台で一度壊したい。プレッシャーはもちろんありますけど、あえてそこは考えないで“ザ・アバンギャルド、ザ・バカ”に突っ走りたいなと」そう語る丸尾を見る田口監督も、なんだか楽しそうな表情だ。田口「実は映画を観て、ジョージ朝倉さんが『めばち娘』の物語をスピンオフで書いてくださったんです。映像化したものがそういう形で広がりを持ってきている、それはすごく嬉しい事で。だからこの舞台化も、若干不安はありつつも(笑)楽しみにしています」9月17日(木)から27日(日)まで東京・CBGKシブゲキ!!にて上演。チケット発売中。取材・文:川口有紀
2015年09月04日『今すぐKiss Me』、『BELIEVE IN LOVE』など数多くのヒット曲を残し、2002年に解散したLINDBERG。20周年イヤーにあたる2009年に1年限定で復活し、2014年、25周年を機に継続した活動を宣言。9月にツアーを控え、現在は新曲製作中だというボーカル・渡瀬マキに、バンドの現在について聞く。【チケット情報はこちら】2009年の限定復活から、4年のブランクを経ての活動再開。活動休止中はバンドのことを一切考えなかったそう。「2009年は1年限定って決まってたから、お祭り気分やったし、明確な道筋が見えていて。最後のライブではまた帰ってくるか分からなかったから、みんなに“また会おうな”と言えなくて……でも13年の夏、“来年は25周年やな”とふと考えた時、“ステージに立って歌えることは、当たり前やないんや”と思ったら、“ここで戻らなかったら30周年はない”と思ってしまって。20周年で音を出したあの感じを思い出した時、“4人で音を出したいな”と思って急にカッと熱くなったんです」。活動を再開して、ファンに「これから、ずっとLINDBERGの音が近くにあるんですね」と言ってもらえたのが、「嬉しくもありプレッシャーだった」と語る彼女。ファンとしては新曲も聴きたいはず。「今、新曲のレコーディングをしていて。新しい物と古い物がミックスされた、LINDBERGをよく知ってる人は納得してくれるような曲になってます。正直、売れるとか売れないとか、評価とかどうでもよくて。今の私たちはこんな感じですっていうのを発信していければ良いんです。ライブも今の気持ちや今の音を届けていけることが、再始動する意味だと思うので」。9月11日(金)大阪・なんばHatchより「LINDBERG TOUR 2015 ALL ! TONIGHT, SAY SHINE !! Vol.2 ~ chu秋の迷月 ~」と銘打った東名阪ツアーも開催される。「毎回、テーマを考えてツアーに挑むんやけど、今回は“chu秋の迷月”ということで、遊び心も忘れず(笑)、私の歌詞をフューチャーした、“月”をテーマにしたツアーになりそうです。昔の曲も今の自分たちでやったらしっくりくる曲もあったりするので、変化を恐れずにどんどん演っていって。なおかつ、新曲も披露出来ればと思ってます。『今すぐKiss Me』も、何百回も歌ってるけど、まるで初めてのように、そしてこれが最後のように歌うことを心がけていて。そういう気持ちで歌おうと思えたのも、再始動してからなんです。1曲1曲、大事に歌いたいと思っているので、ぜひ今のLINDBERGを見に来て下さい」。ツアーのチケットは発売中。取材・文:フジジュン■「LINDBERG TOUR 2015 ALL ! TONIGHT, SAY SHINE !! Vol.2 ~ chu秋の迷月 ~」9月11日(金)なんばHach(大阪府)9月21日(月・祝)チームスマイル・豊洲PIT(ピット)(東京都)9月26日(土)Zepp Nagoya(愛知県)
2015年09月04日劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)によるプロデュース・ユニット“KERA・MAP”が7年ぶりに始動、太宰治の未完の遺作『グッド・バイ』を舞台化する。KERA脚本・演出のもとで主演を担うのは、昨年末の舞台『夕空はれて~よくかきくうきゃく~』や今年1月のTVドラマ『怪奇恋愛作戦』でKERAと共同作業を重ね、厚い信頼を得ている俳優、仲村トオルである。「“未完の遺作”という謎めいた、神秘的な響きに惹かれましたね。太宰の一般的なイメージとは違った作風で、これを書いている途中で命を絶ったとはとても思えない、明るさ、ユニークな軽さがある。この後どういう結末に向かおうとしていたのか……。そこをKERAさんがオリジナルの作品として仕上げ、僕らをどう導こうとしているのか、興味があります」仲村が演じる主人公・田島は、田舎に妻子を残して単身東京に暮らす雑誌編集者だ。だが裏では闇商売で儲け、何人もの愛人を抱えるという不埒な側面を持っている。ある時、真面目に生きる決心をした田島は、愛人たちと別れるために美女・キヌ子と共謀。ふたりして次々と愛人のもとを訪れるが……。キヌ子役の小池栄子のほか、共演陣には水野美紀、緒川たまき、萩原聖人、山崎一など、KERA作品を熟知する実力派が揃った。「稽古場や撮影現場で目の当たりにして感じたことですが、KERAさんの演出は非常に精密。ひとつずつ段階を経て、確実に面白くなっていくんです。天才的な発想と、地味な努力の積み重ね、その両方から生まれる面白さだと思いますね」なんともとぼけた、真意の計れぬ田島というキャラクターについて、仲村は「最初に読んだ時は、それほど違和感がなかったんですよね。わりと時間が経ってからですね。とんでもない男なんじゃないか…!と気づいたのは」と笑う。KERAにこの役を任された理由を推察してもらうと、「僕、中学までは野球をやっていたんですけど…」と予想外の方向から話が始まった。「100%全力で投げないと絶対にストライクは入らない、と頑なに思い込んでやっていました。それを思い出したのは、これまで僕がKERAさんの作品で演じてきた役は全部、そういう人物だったような気がするから。また、田島にも共通する点だと思うんですよね。KERAさんは“自分の見ているもの以外、まったく見えなくなる人”を僕にやらせたら面白いと思ってくれてるんじゃないかな」熟考しながらゆっくりと言葉を繰り出す朴訥さ、その不思議な魅力に引き込まれ、すでに目の前に田島が息づいているような楽しい錯覚を味わった。KERAが「第二期KERA・MAPの始動」と宣言する本作。仲村トオルの全力投球が未完の物語にいかなる着地をもたらすのか、劇場でぜひ見届けたい。公演は9月12日(土)から27日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて。その後、全国を周る。東京公演の当日引換券は9月5日(土)午前10時より発売開始。取材・文上野紀子
2015年09月04日サウンドクリエイター、Revoが主宰するアーティスト集団「Sound Horizon」。そのライブステージセットや衣装を展示する「Sound Horizon Cafe」が10月19日(月)から2016年1月12日(火)までの期間限定で、東京・六本木ヒルズテレビ朝日umuでオープンする。「Sound Horizon Cafe」は2010年、2011年、2013年に期間限定でオープン。今回は、今年の春に東京・大阪で開催されたライブ「9th Story Concert『Nein』~西洋骨董屋根裏堂へようこそ~」のステージを彩ったセット・衣装が展示される。そのほか、ライブのストーリーにちなんだメニューや、ここでしか手に入らないオリジナルグッズの販売も行われる。なお、セット・衣装・メニューは期間ごとに切り替わる。Sound Horizonは2004年にメジャーデビュー。物語性のある歌詞を軸にしたコンセプトアルバムを発表している。ライブは作品の持つ世界観を再現するため、ダンサー、役者、ナレーターなどを迎えて行われる。またRevoは2013年にLinked Horizon名義でTVアニメ「進撃の巨人」オープニング主題歌『紅蓮の弓矢』を発表。同年に放送されたNHK紅白歌合戦に同曲で出演している。チケットの一般発売は10月1日(木)より発売開始。なお、チケットの一般発売に先がけて、ファンクラブ会員限定で先行を実施。受付は9月9日(水)午後5時から14日(月)午後6時まで。■Sound Horizon Cafe featuring “Nein”開催期間:2015年10月19日(月)~2016年1月12日(火)【定休日】10月29日(木)・11月9日(月)・19日(木)・30日(月)・12月10日(木)・21日(月)・1月1日(金)・2日(土)・3日(日)■切替期間・10月19日(月)~10月28日(水)・10月30日(金)~11月8日(日)・11月10日(火)~11月18日(水)・11月20日(金)~11月29日(日)・12月1日(火)~12月9日(水)・12月11日(金)~12月20日(日)・12月22日(火)~12月31日(木)・1月4日(月)~1月12日(火)営業時間:【平日】<18:30~21:30>18:30~20:00 / 20:00~21:30※最終入場21:00【土日祝】<10:30~20:00>10:30~12:00 / 12:00~13:30 / 13:30~15:00 / 15:00~16:30 / 17:00~18:30 / 18:30~20:00※最終入場19:30★★以下のリンクより「Sound Horizon」をお気に入り登録して、情報をゲット!
2015年09月03日10月28日(水)より東京・CBGKシブゲキ!!で、舞台『ポップンマッシュルームぴあ野郎「錆びつきジャックは死ぬほど死にたい」』が上演される。【チケット情報はこちら】同公演は、映画『日々ロック』などの脚本で知られる吹原幸太が主宰を務める劇団「ポップンマッシュルームチキン野郎」とぴあの共同プロデュースで行われる。学者によって機械人間に改造され、死ぬ事ができなくなった男、ジャック役を俳優の久保田秀敏が務める。そのほか、女優の愛加あゆ、俳優の水石亜飛夢、萩野崇などが出演。同公演の上演に際し、脚本・演出・出演を務める吹原は「ハロウィンの渋谷で、最も派手で過激で楽しい空間…それがポップンマッシュルームぴあ野郎が『錆びつきジャックは死ぬほど死にたい』を上演するシブゲキです。古代ギリシャの天才学者・アルキメデスによって機械人間に改造され、永遠に死ぬことを許されなくなった気弱な男が、悠久の時の中で様々な事情を抱えた人々と繋がり、人生の意味を見い出していく…そんな物語を観て、アナタも人生観をひっくり返してみませんか。最高の俳優達と最高の舞台作品を作ってお待ちしております」とコメントを寄せている。舞台『ポップンマッシュルームぴあ野郎「錆びつきジャックは死ぬほど死にたい」』は10月28日(水)から11月3日(火・祝)まで、東京・CBGKシブゲキ!!にて上演。チケットは発売中。
2015年09月03日アメリカのソロシンガー、ADAM LAMBERT(アダム・ランバート)が2016年1月7日(木)宮城より、3年ぶり3度目の単独来日公演を行う事が決定した。公演は、1月13日(水)愛知・ダイヤモンドホールまで、5都市で6公演開催。7月にリリースした3年ぶりのアルバム『オリジナル・ハイ』を携えて行われる。【チケット情報はこちら】アダム・ランバートは1982年生まれ。2009年に、全米NO.1の視聴率を誇るオーディション番組『アメリカン・アイドル』で準優勝。同年、それを足がかりに歌手デビューを果たし、1stアルバム『フォー・ユア・エンターテイメント』は全米アルバムチャートで初登場3位を記録。最新作を含め、これまでリリースしたオリジナルアルバムは全てヒット。また、ソロ名義の活動だけでなく2012年6月より伝説のロックバンドQUEENにボーカリストとして参加。2014年にはSUMMER SONICにヘッドライナーとして出演。そのほか人気海外ドラマ『glee/グリー』に出演するなど、音楽以外の活動も行っている。来日公演のチケット一般発売は9月19日(土)午前10時より。なお、一般発売に先がけて、1月8日(金)東京・TOKYO DOME CITY HALL公演、12日(火)大阪・なんばHatch公演、15日(金)東京・EX THEATER ROPPONGI公演の先行を実施。受付は大阪公演が9月6日(日)午前11時まで。東京公演が9月10日(木)午前11時まで。■ADAM LAMBERT(アダム・ランバート)ジャパンツアー2016年1月7日(木) 仙台サンプラザホール(宮城県)1月8日(金) TOKYO DOME CITY HALL (東京都)1月10日(日) BLUE LIVE 広島(広島県)1月12日(火) なんばHatch(大阪府)1月13日(水) ダイアモンドホール(愛知県)1月15日(金) EX THEATER ROPPONGI(東京都)
2015年09月03日