チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (65/342)
花總まりが、喜劇作家ニール・サイモンの代表作『おかしな二人』で本格的なコメディに挑戦する。開幕を約2週間後に控えた稽古場で語る心境に、耳を傾けた。【チケット情報はこちら】1965年に米ブロードウェイで初演され、映画やTVドラマに派生した本作。いずれもニューヨークにあるアパートの一室を舞台に、性格が正反対の男性2人が巻き起こす騒動が描かれる作品だが、85年には登場人物の性別を入れ替えた別バージョンが上演された。今回はこの85年版を下敷きに“無精者”のオリーブを大地真央、“病的なまでに几帳面”なフローレンスを花總が演じ、その脇をシルビア・グラブ、宮地雅子、平田敦子、山崎静代(南海キャンディーズ)、渡辺大輔、芋洗坂係長といったコメディの腕利きが固める。これまでミュージカルの出演が続いた花總は、まず「膨大なセリフ量を覚えて発することに必死で、内容のおもしろさを的確に伝えるのが難しいですね」と会話劇の洗礼を受けている様子を明かした。同時に“コメディエンヌ”と称される大地と向き合う中で「自然なお芝居の中に絶妙なテンポ感や間があって……さすがだな、と日々勉強させてもらっています」と喜劇の“先輩”から学ぶ姿勢を欠かさない。演出を手がける原田諒とは、花總が宝塚歌劇宙組のトップ娘役に就いていた2003年から面識があり「演出助手として入団した原田さんが今ではテキパキ指示を飛ばしており、時の流れを感じました」と笑顔を見せた。原田の演出は「神経質なフローレンスなら、きっとここを片付けたくなるはず」といったように、芝居の動きを整えて作品の精度を上げていくもの。「役を昇華して自分の中へ浸透させる参考になります」と信頼を寄せる。キャストやスタッフから薫陶を受けるだけでなく、映画(68年)も自らの血肉に変える花總。「何も取り繕わない、あるがままの2人の小競り合いがこれほどおかしいなんて」と感想を述べると、「このおもしろさを伝えるには大地さんとのキャッチボールが重要」「力を抜いて楽しみます」と“爆笑コンビ”を誓った。楽しく華やかな歌唱ナンバーが続くスペシャルカーテンコールと併せて、花總が見せる新たな一面に注目してほしい。公演は10月8日(木)~25日(日)に、東京・シアタークリエにて。その後、11月5日(木)~8日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティと巡演する。ぴあでは、座席指定できるチケットを販売中。取材・文:岡山朋代
2020年09月28日10月10日(土)・11日(日)の2日間、大阪城ホールにて『GR8 FEST. AT OSAKA-JO HALL』が開催される。イベントには、それぞれフェスを主催するアーティスト8組が一堂に集結!「GR8 FEST. AT OSAKA-JO HALL」チケット情報初日となる10日(土)の出演は、SHANK(from 『BLAZE UP NAGASAKI』)、MONGOL800 (from 『What a Wonderful World!!』)、SiM(from 『DEAD POP FESTiVAL』)、トリを10-FEET(from 『京都大作戦』)が務める。2日目の11日(日)は、Fear, and Loathing in Las Vegas(from 『MEGA VEGAS』)、氣志團(from 『氣志團万博』)、ROTTENGRAFFTY(from 『ポルノ超特急』)、トリをHEY-SMITH(from 『OSAKA HAZIKETEMAZARE FESTIVAL』)が務める。本イベントは、新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインに基づいて開催される。チケットは、9月26日(土)12:00から27日(日)23:59までオフィシャル最終先行受付を実施。
2020年09月26日毎年秋に大阪ミナミエリア一帯にて開催されてきたショーケースライブフェスティバル『FM802 MINAMI WHEEL』。「Eggs presents FM802 MINAMI WHEEL 2020 NEO EDITION vol.1」チケット情報今年は、月1回1会場で複数アーティストが出演するオムニバスショーケースライブイベント『Eggs presents FM802 MINAMI WHEEL 2020 NEO EDITION』として開催されることが決定した。11月から3月にかけて計5回開催予定で、毎月『FM802 MINAMI WHEEL』というイベントがライブハウスをサーキットする形式が取られる。観覧の形態も、ガイドラインを守りライブハウスでの観覧と、オンライン配信での観覧から選べるハイブリッド方式に。初回は11月7日(土)にMusic Club JANUSにて開催!出演はOchunism、The Songbards、Neighbors Complain、FIVE NEW OLDの4組&Eggsレコメンドアーティスト。MCはFM802 DJの飯室大吾が務める。チケットは10月10日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、9月28日(月)10:00より先行受付実施。
2020年09月26日現在、日生劇場で上演中の三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」。4人の演出家が、異なる三島由紀夫作品で競演するこのシリーズは、今週末9月26日(土)・27日(日)に会期後半戦を迎え、残る2名の演出家が登場する。その2名のうちのひとり、古典戯曲の鋭角的な演出で知られる熊林弘高が取り上げるのは、三島の演劇の仕事を代表する名作短編戯曲集「近代能楽集」から、「班女」。愛した男を待ち続け、精神を病んでしまった女、花子。美しい彼女を引き取り、彼女を独占しようと企む画家の実子。狂女の噂を聞きつけ、ようやく彼女のもとを訪れる不実な恋人・吉雄。三人三様の愛憎が、論理と逆説のセリフの応酬に結晶する。これまでにも何回か、三島作品演出のオファーはあったと熊林弘高。ただし、実際に手がけるのは今回が初。「十代のころ、上京したばかりのときに観た、デヴィッド・ルヴォー演出の「葵上/班女」と、その後に観たイングマール・ベルイマン演出の「サド侯爵夫人」(映像)の衝撃があって、三島由紀夫の戯曲を演出するのは半ば封印していた。でも、今回の企画には、なぜかすんなり、「じゃあ「班女」をやります」と返事をしてしまいました」。コロナ禍に翻弄される演劇主催者たちへのエールもあっただろう。禁断の愛を描いたワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」のピアノ版をポイントで用いる。日生劇場の広い舞台へ、たった3人の登場人物を目いっぱいの間隔で配置。人物と人物の間のディスタンスは大きいのに、戯曲が内蔵する愛と憎しみのマグマは、フルの熱量で伝わってくる。三島のセリフは、言葉のオペラ。「「班女」は一見、とらえどころのない戯曲。でも、俳優たちと稽古しているうちに、この作品が湛える、登場人物たちの思いの濃密さを改めて発見しました」。普段なら、俳優たちを官能的に接触させるのが熊林演出のはずだが、コロナ下の今、それは禁じ手だ。「その分、三島の文体に対峙して、セリフの響かせ方をしっかり磨き込むことに専念しています」。実子の麻実れい、吉雄の中村蒼は熊林演出の常連俳優。そこへ、熊林とは初顔合せとなる花子の橋本愛が絡むトライアングルをお楽しみに。なお、「班女」は、加藤拓也が作・演出する「真夏の死」とともに2作品続けて上演される。オンライン配信、アーカイブ配信もあるので、そちらもぜひチェックしてみてほしい。取材・文:戸塚成
2020年09月25日KAAT神奈川芸術劇場プロデュースによるダンス作品『星の王子さま –サン=テグジュペリからの手紙–』が、今秋幕を開ける。8月中旬のプレ稽古期間中、本作の演出・振付を手がけ、自身も出演する森山開次に構想を尋ねた。【チケット情報はこちら】フランスの作家、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる小説『星の王子さま』をベースに、彼の人生や『夜間飛行』といった他作品もモチーフに散りばめつつ展開される本作。キャストにはアオイヤマダ、小㞍健太、酒井はな、島地保武らダンサーが名を連ねるほか、歌手の坂本美雨もステージを彩る。音楽座ミュージカル在籍時の演目として、また白井晃の演出版(2005年)に出演したことから『星の王子さま』に親しみを覚えていた森山。「自分が手がけたらどうなるか、挑戦したい作品のひとつだった」と企画の始まりを紹介し、「その世界を分解・再構築した上で、身体表現で表してみたい」と意気込んだ。“大切なものは目に見えない”に代表される小説の有名なフレーズも「登場しないことは確実」「そもそも劇中で言葉を用いる可能性が少ない」とクリエーションの初期段階で述べるほど、森山は身体表現を追求する構えを見せる。観客によっては哲学的で難解と感じられるテーマを、ノンバーバルでどのように伝えるのか──。そう尋ねると、森山は『星の王子さま』の1章で綴られるエピソードを持ち出した。子どもが描いた、象を丸呑みして体がデコボコに膨れた“ウワバミ(大蛇)”の絵を、大人は“帽子(シルクハット)”としか捉えられない。この場面について「子どもの方が発想力豊かで、大人になるほどセンサーが衰えることは現代にも通じる」と感じた森山は、「コロナ禍で視野が狭くなりがちな今だからこそ、同じ物事をいろんな視点から見つめて解釈することが必要」として“想像力”の大切さを訴えた。この力を鍛えるには「言葉より身体表現の方が、想像の余白やグレーゾーンを残しておける」と森山。そういった意味で「一般的にイメージされる『星の王子さま』をなぞることはせず、ビジュアルからして別物になるでしょう」と予告し、「原作とのギャップを楽しんでください」「大切なものだからこそ、お目にかけたい」と笑ってみせた。日比野克彦の美術・ひびのこづえによる衣裳が、森山のビジョンをどのように支えるか──。こちらもぜひ劇場で確かめて欲しい。公演は、11月上旬~中旬に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて。その後、11月21日(土)に長野・まつもと市民芸術館、12月5日(土)・6日(日)に京都・京都芸術劇場 春秋座、12日(土)に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールと巡演する。10月3日(土)の一般発売に先駆け、9月27日(日)より先着先行受付開始。取材・文:岡山朋代
2020年09月25日現在、日生劇場で上演中の三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」。4人の演出家が、それぞれの切り口で三島由紀夫作品を舞台上にアップデートするこのシリーズが、今週末9月26日(土)・27日(日)、いよいよ会期後半戦に突入し、残る2名の演出家が、作品を競う。その2名のうちのひとり、加藤拓也は、三島の短編小説「真夏の死」を舞台版にアダプトする。舞台の作・演出だけでなく、映像作品の監督や脚本提供など、幅広く活躍する気鋭のクリエイターは、なぜ、この作品を選んだのか。答えは明快だった。「三島由紀夫が27歳のときに書いた作品。今の自分と同じ年齢だったからです」。太平洋戦争終戦から7年後の1952年、27歳の三島由紀夫が、その年の終戦記念日に脱稿した心理小説を、平成生まれの26歳が読み解く。海水浴中の事故で、愛児ふたりと子守役の女性の命を奪われた若い夫婦の心理を、ルーペでのぞき、鋭いメスを入れるかのような小説である。不幸のどん底から、次第に平穏な日常を取り戻していく夫婦の虚ろさを冷厳にえぐる、それが、原作「真夏の死」。加藤拓也は、この作品の脚色にあたり、三島由紀夫の重厚華麗な三人称小説の文体を、現代の口語体に変換した。彼が舞台作品を手がけるときには、いつも使っている現代口語のセリフ文体へ。中村ゆりと平原テツが演じる令和の若い夫婦は、自分たちを襲った不幸について、心の内を露わにしながら延々と語り続ける。客席に対峙するふたりの告白を、息を詰めて見届ける舞台と言おうか。「コロナを経験しても、やれることをやろうという、自分の創作のスタンスは変わっていないつもり。ただ、感染拡大とともに、人間の命の価値や死の痛みが、感染者や重傷者や死亡者の数字に置き換わってしまったことへの違和感は、この作品にも共通しています。不幸な海難事故をめぐって、主人公夫婦の悲しみの体験と、彼らを取り巻く周囲の人たちとの関わりの間には、隔たりがある。その無意識な周囲の在り方は、コロナの今にもあるものです」。なお、「真夏の死」は、熊林弘高演出の「班女」とともに2作品続けて上演される。オンライン配信、アーカイブ配信もあるので、そちらもぜひチェックしてみてほしい。取材・文:戸塚成
2020年09月25日関西のコンサートプロモーター、GREENSによる対バンイベント『GREENS Presents 狐息吹-KITSUNE NO IBUKI-』が、12月14日(月)Zepp Namba(OSAKA)にて開催される。「GREENS Presents 狐息吹-KITSUNE NO IBUKI-」チケット情報出演は、fox capture planとキツネツキの2組。キツネ×キツネのありそうでなかった対バンとなる!本イベントは、お客さまとアーティスト・スタッフの健康と安全の確保を最優先に、「ライブホール・ライブハウスにおける新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を遵守するとともに、衛生強化対策を講じた上で行われる。2組の生命力を関西のライブハウスで感じよう!チケットは、10月4日(日)23:59までオフィシャル先行抽選を受付中。
2020年09月24日11月21日(土)、神戸国際会館こくさいホールにて『THE BAWDIES × ジャルジャル LAUGH’n’ROLL PARTY ~お唄とお笑い混ぜる奴~』が開催される。「THE BAWDIES × ジャルジャル LAUGH’n’ROLL PARTY ~お唄とお笑い混ぜる奴~」チケット情報2017年に新代田FEVERで開催された夢のタイバン(!?)が、約3年ぶりに規模を拡大し、神戸で実現!本公演は、感染防止ガイドラインに基づいて、座席キャパの50%以内の定員にて開催する有観客ライブとなる。イベント名からして、まったく予想がつかない「お唄とお笑い」の融合をお楽しみに!!10月4日(日)23:59まで、主催者イベントオフィシャル先行受付実施中。
2020年09月24日ミュージカル『ビリー・エリオット ~リトル・ダンサー~』のオープニング公演が9月11日(金)に開幕した。今回が初参加でビリーの父を演じる橋本さとしに話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、映画『リトル・ダンサー』(’00年)をもとに、音楽をエルトン・ジョン、脚本・歌詞をリー・ホール、演出を映画版の監督でもあるスティーヴン・ダルドリーが手掛け、’05年にロンドンで初演されたミュージカル。日本では’17年に初演され、今回は3年ぶりの再演となる。ビリー役の少年は、1年に渡るオーディションの末、川口調、利田太一、中村海琉、渡部出日寿が選ばれた。取材が行われたのは、本作が上演されるTBS 赤坂ACTシアター。既にリハーサルが始まっていた。橋本は、本番を目前にした心境を「一日一日、ちょっとずつ、ちょっとずつ、積み重ねていくような稽古でした。間もなく本番ですが、普段は大抵『もうちょっと待って!』という気持ちになるんですよ(笑)。でも今回は、今回は特に「とにかく早く観ていただきたい、早くお客様とこの感動を共有したい、という気持ちでいます」と声を弾ませた。その気持ちの理由を尋ねると「絶対にいい作品になるって、自分たちを信じられるんです」と笑顔。「ビリーという圧倒的な主演のもと、スタッフ役者全員が彼らと同じ方向を見ている。みんなのベクトルが同じなので怖いものがないんですよ」橋本は「『ビリー・エリオット』は、自分の役者人生の中でも特別な作品になります。今までのキャリアの中でも、強く自分の中に残っていく作品になると思いますね」と言う。実はこの言葉、今作に出演する別のキャストの取材でも聞いた。なぜそう思うのか。「作品のエネルギーももちろんあるのですが、それだけじゃなくて、演出がとてもよくできていますし、曲は世界最高峰のメロディ・メーカーが作っていて、全てが無理なく自分たちを乗っけてくれるんですよね。これほどの作品力のあるものに出合える機会はそうそうないです。そして、ビリーたちの存在も大きい。純粋で無垢で、無限の可能性を秘めた子供たちが無我夢中でやっている。僕は子供たちが主役の舞台に出るのが初めてなので、少年少女に対してリスペクトする気持ちを初めて経験させてもらっています。彼らと切磋琢磨して同じ板の上でやれるのが嬉しい」橋本が「普遍的なテーマが凝縮していて、その時の自分が何を感じるかで、今の自分を伝えてくれる」「明日から頑張って生きようと思わせてくれる作品」と語る本作。オープニング公演は9月11日(金)から14日(月)、東京公演は9月16日(水)から10月17日(土)まで東京・TBS 赤坂ACTシアターにて、大阪公演は10月30日(金)から11月14日(土)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。取材・文:中川實穂
2020年09月24日2010年より関西から外食をさらに活性化させようと始まった、関西飲食店オーナー交流会FLAT6「エフロク」の、10周年記念シンポジウム『コロナからの「外食」創生会議~つなぐ未来~』が、10月26日(月)にフェスティバルホールにて開催される。「エフロク10周年記念 シンポジウム コロナからの「外食」創生会議~つなぐ未来~」チケット情報コロナ禍で、外食経営にとって必要で即効性のある情報を流通させ、またオーナー同士の交流を通して外食を盛り上げようという。未来へ繋ぐヒントを共有し、翌日からまた元気にお店を営業できるように、外食について考えよう。チケットは9月26日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、9月23日(水)18:00より先行先着プリセール実施。
2020年09月23日三島由紀夫、没後50年。1970年に割腹自殺を遂げた三島の生き方、主張、その存在に対し、4人の演出家がそれぞれの視点で三島作品を日生劇場の舞台に乗せた『MISHIMA2020』開幕した。【チケット情報はこちら】上演は前後半にわかれ、9月21日(月)~22日(火)に上演されたのは、野上絹代作・演出『橋づくし』と長久充作・演出『憂国』(『(死なない)憂国』)。それぞれ作家性が強く出た2作を堪能できる二本立てだ。『橋づくし』は、深夜に願掛けをする4人の女性の物語。7つの橋を渡り終えるまで誰とも話さず誰にも話しかけられなければ願いが叶うという。喋ってはいけないので、うち3名(伊原立花、井桁弘恵、野口かおる)それぞれの心の声は録音映像を用い、それに合わせて舞台上を動き回る。ひとつずつ橋を渡っていくうち「願い事がどんどん大切に思えてきた」「いや、そんなに大事じゃないかも」など心情は揺れ動く。しかし東北から東京へ出てきたばかりの女中のみな(高橋努)だけはなにを考えているのかわからず、不気味さが膨らんでいく。一言も交わさないのに変化する心情と関係性がドラマティックに展開。それぞれの佇まいが個性的な4人を、コミカルな振付と台詞で快快(ファイファイ)の野上が演出。願掛けへの切実さを抱えながらも、軽やかに逞しく表現した。『憂国』(『(死なない)憂国』)はライブハウスで知り合った新婚夫婦、信二(東出昌大)と麗子(菅原小春)の話。2020年、コロナウイルスの影響で危機に瀕したライブハウスに仲間達が立てこもるなか、警察官の信二は誘われず、むしろ逮捕する側として現場に召集される。「三島由紀夫の『憂国』と同じ状況だ」。『憂国』では、主人公は仲間や思想の対立に悩んだ末に、妻と心中する。では2020年を生きる自分はどうする……?泣き言をわめき散らす東出からは、自己憐憫、自己愛など弱さが際立つ。しなやかで生命力ある動きと声の菅原は、もがき生きようとする鬱屈さを感じさせた。映像作家として活躍する長久が、映像と舞台を融合させる。劇場がライブハウスのように感じられることもあれば、閉ざされた2人の心象世界のようでもある。しかし、世の中への直接的な訴えや、切り取られた空間や、2人が持つハンドマイクが、コロナ禍で自身を持て余す滑稽さと、閉塞感を増していた。9月26日(土)~27日(日)にかけては『真夏の死』(『summer remimd』)と『班女』を上演。オンライン配信は、『橋づくし』・『憂国』(『(死なない)憂国』)と『真夏の死』(『summer remimd』)・『班女』を発売中。文・取材/河野桃子
2020年09月23日玉野和紀が脚本・作詞・演出・振付を手掛けたミュージカルコメディ『Gang Showman(ギャング・ショーマン)』が2020年9月18日(金)から東京・日比谷シアタークリエで開幕する。【チケット情報はこちら】舞台は1942年のニューヨーク。マンハッタンのダウンタウンの外れにある「Club Smile」は、70年続く小さなショーの店。急逝した父に代わって新オーナーになった娘のメアリー(平野綾)は、残ったメンバーとともにショーを完成させ、店の再開を目指している。そこへ、ヴィンセント一家のギャング・ジェイムズ(屋良朝幸)らが借金の取立てにやってくる。借金返済の条件としてヴィンセント家のボスが提示したのは、ジェイムズをショーの主役に据えて、彼の意見に従うこと。店を守るために、メアリーは止むを得ず条件を飲む。そして、ストリップダンサーのリンダ(妃海風)や、メアリーの亡き父が姿を変えて別人となったリチャード(中山秀征)、店を愛してやまない振付家のフランク(玉野和紀)も加わって、ショーのリハーサルが進んでいくが……という物語。と、ここまで言えば「普通」のミュージカルなのだが、玉野はこのコロナ禍を逆手にとった設定を盛り込む。屋良が演じるジェイムズを「潔癖症で高所恐怖症で金属アレルギーのギャング」という設定にして、いわば「ソーシャルディスタンスミュージカル」に仕上げたのだ。激しいタップダンスとともに、玉野が作り上げた世界観を堪能しよう。玉野とは3度目のタッグを組む屋良は「今の状況を逆手にとる発想が玉野さんらしい」と、初日を前にした記者会見でコメント。そして、「(コロナ禍で)本当にどうなるか分からないまま稽古をしていた。こうしてステージを見せられるのがうれしい。(自分は)ステージで生きる人間なのだなと改めて感じた」とも話していた。また、自粛期間中に、タップダンスの自主練習をするなど、自分なりに準備してきたという中山だが、実は11年ぶりの舞台出演。「(ゲネプロでも)最初から緊張で心臓が飛び出そうだった」と告白していた。最後に、玉野は「舞台ができるという喜びに尽きる。とにかく千秋楽まで無事に上演することが一番の目標。今回はマスクの下で笑っていただいて、いつかまた(観客の)マスクをとった笑顔に会えたら」。屋良は「この状況で劇場に行くことが心配な方はいると思うが、こちらは万全の体制で迎える。笑わせて、泣かせてという玉野さんマジックが伝わると思うので、安心して来場してほしい」と語った。上演時間は2時間(休憩なし)。東京公演は10月3日(日)まで。チケット発売中。取材・文:五月女菜穂
2020年09月19日六甲山上を舞台に行なわれる現代アートの展覧会「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2020」が、9月12日(土)に開幕。今年度は過去最高となる44組のアーティストが参加し、絵画やオブジェ、映像作品などの現代アートを展示する。「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2020」チケット情報山の光や風、川のせせらぎなど自然を感じながら、アートに触れ合えるのが大きな特徴。六甲山サイレンスリゾートや六甲オルゴールミュージアム、風の教会など12会場に展示され、各会場間は徒歩でも周遊できる。サテライト会場である有馬温泉エリアへは六甲有馬ロープウェーでアクセス可。ハイキングやプチトリップ気分を味わいたい方にぴったりだ。六甲山の景観を生かしたアート作品も多い。山上の自然体感展望台 六甲枝垂れには、カフェやホテルの1室など六甲山上の5つの場所を精巧に再現したミニチュアアートが。北側の山並みを一望できる、“風穴(ふうけつ)”と呼ばれる小窓のような空間に配され、風景と溶け合って1枚絵のように美しく、ここでしか体験できない感動がある。六甲ガーデンテラスエリアにある砂利広場には、ひとの“顔”をモチーフにした巨大な絵画。社会や家庭で仮面を被って生きることが避けられない時代において、ひとの素顔とは「恐ろしくまた美しい」ことを表現。マスクで顔を覆うコロナ禍を生きる今こそ、改めて素顔について考える時ではと問いかける作品に。六甲オルゴールミュージアムからほど近くの中庭には、可愛らしい木彫りの鳥の姿。触れると、竪琴のような独特の音色が響く。六甲山で採集したアンティークオルゴールの音色や鳥の声などを加工したものという。工芸作品とデジタル技術の融合をテーマにした、ユニークなアート作品だ。六甲ガーデンテラスエリア内には、カフェやレストラン、お土産ショップが点在。人気パン店「ケルン」と期間限定でコラボレーションしたサンドイッチは要注目。六甲山の定番みやげ、六甲山に咲く花から採れるハチミツ「六甲山ミツバチ やまみつ」もお忘れなく。1日で回りきれないほど見どころが多い、フォトスポット満載の六甲ミーツ・アート。購入した鑑賞パスポートは、会期中に限り複数日に分けて利用OK(ただし1施設につき入場は1回限り)。密を避けられるオープンエアなイベントで、アートにじっくり触れてみては。メイン写真キャプションArt Work : Fumieda《The scenery I sew》Model : Aoi ShimazawaPhotographer : Hideaki HamadaPlace : 自然体感展望台 六甲枝垂れ
2020年09月18日京都を拠点に、演劇、映像、イベントなど多岐にわたる活動を展開している人気劇団・ヨーロッパ企画。7月よりYouTubeチャンネルにて生配信劇シリーズ『京都妖気保安協会』を無料公開してきた彼らが、9月26日(土)にその集大成として“劇場”を舞台にした長編の生配信劇を行う。配信に向けて、ヨーロッパ企画メンバーがオンライン記者会見を行った。【動画配信】~ヨーロッパ企画の生配信劇シリーズ~『京都妖気保安協会』ケース4「鴨川ミッドサマードリーム」チケット情報コロナ禍の中で、「ヨーロッパ企画ならではの表現を模索してきた」という代表の上田誠。そんな中で立ち上がった企画が「京都のさまざまなロケーションを生かした生配信劇」だった。「リモートで生配信劇をされているところとか、劇場から無観客でされているところとかいろんな先人たちがいたので、自分たちならではの変化球が投げられればという気持ちで始めました。ヨーロッパ企画は演劇班だけでなく、映像班や配信班など、いろんなチームが混在している。その人たちが連携して成し得る、僕たちならではの表現だなという感覚が、やればやるほど強くなってきています」(上田)。本企画はこれまでに、運行する電車の中から配信した『嵐電トランスファー』、レトロな雰囲気の銭湯「源湯」を舞台にした『西陣ピクセルシャドー』、貴船の料理旅館を舞台にした『貴船スターシップ』といった短編劇を公開。続く“ケース4”は、シェイクスピアの『夏の夜の夢』をモチーフに、京都府立文化芸術会館より『鴨川ミッドサマードリーム』を生配信する。「毎回、シチュエーションに合わせて、地形とかその場所にあるもの、その特性などを取り込んだ劇を展開してきました。今回の京都府立文化芸術会館は、僕たちがいつもツアーの初日を迎える思い入れのある場所で、僕たちにとってはとても場所性のある土地でもあり、また、その中はキャンバス的な意味の空間でもあるので、その二重性がうまく使えたらいいなと。今までの映像収録で培ってきたやり方を生かしつつ、劇場で劇を見る喜びや面白さも感じていただける、ハイブリッドな新しい表現が作れたらと思います」(上田)。メンバーの中川晴樹も「コロナ禍で舞台ができない中、ヨーロッパ企画としてはこんな風に今の状況を乗り越えるんだというところを見ていただければ」と語るように、ヨーロッパ企画が作り上げる新たな演劇の形に期待したい。ヨーロッパ企画の生配信劇シリーズ『京都妖気保安協会』ケース4「鴨川ミッドサマードリーム」は、9月26日(土)15時開演。PIA LIVE STREAMにて配信チケット販売中。
2020年09月18日2017年に日本初演され、再演が待ち望まれていたミュージカル『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー〜』が9月に幕を開ける。バレエダンサーになる夢を抱える主人公ビリーにレッスンを申し出る“ウィルキンソン先生”をWキャストで務める柚希礼音と安蘭けいに話を聞いた。【チケット情報はこちら】1984年のサッチャー政権下、労働者のストライキに揺れるイングランド北部の炭鉱町を舞台に、バレエに活路を見出した少年が夢に向かって突き進む姿を描いた本作。エルトン・ジョンの音楽が加わり、映画からミュージカルへ進化を遂げた本作は日本で初演されると約16万人を動員。菊田一夫演劇賞大賞、読売演劇大賞選考委員特別賞などを獲得した。日本初演に引き続いて同じ役を演じる柚希は「初演をなぞるだけではダメ」「より新鮮で血の通った人物をお見せしなければ」と背筋を伸ばす。再演版から参加する安蘭は、ニューヨークで本作を鑑賞するほどの作品ファン。日本初演も欠かさず観て「ウィルキンソン先生の人物像を詳しく知ったら演じてみたくなった」と語り、オーディションで役を勝ち取ったエピソードを明かした。宝塚歌劇で星組在籍時代にトップスターと二番手の関係だった二人。安蘭が退団してから10年ぶりに再会したという。柚希が当時を「瞳子さん(安蘭の愛称)との実力差で、何をやっても間違っている気がしていた」と振り返ると、安蘭は「ちえ(柚希の愛称)もトップを何年も務めて経験を積み、実力をつけて今の位置にいるんだから」とフォロー。本公演と新人公演でともに同じ役を演じた過去を紹介し、「当時は私がちえに教える立場だったけど、今は役に対してお互い対等に意見を言い合う“同志”だね」とほほ笑んだ。コロナ禍の今、本作を上演する意義はどこにあるか──。最後にそう尋ねると、柚希は「ビリーを取り巻く大人たちの思いやり、人と人を結ぶ“絆”の力を感じられる作品です」とまっすぐに答える。対する安蘭は、炭鉱町で不況にあえぐ劇中の登場人物とコロナ禍を嘆く現代人の姿が重なると分析。「その中でも夢を持つことがどれだけ尊く希望になるか、舞台を通じて感じ取ってもらえたら」と語った。オープニング公演は9月11日(金)~14日(月)、東京公演は16日(水)~10月17日(土)、ともに東京・TBS 赤坂ACTシアターにて。その後、10月30日(金)~11月14日(土)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールと巡演する。チケット販売中。取材・文:岡山朋代【安蘭けい衣装】ワンピース¥39,000/グレースコンチネンタルピアス¥4,419/アビステパンプス¥16,000/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店)
2020年09月18日白井晃の演出による、KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「音楽劇『銀河鉄道の夜2020』」の幕が上がる。8月下旬、初日を約1ヵ月後に控えて稽古に臨むジョバンニ役の木村達成、カムパネルラ役の佐藤寛太(劇団EXILE)に話を聞いた。【チケット情報はこちら】KAAT10周年プログラムのキックオフとなる本作は、1995年に初演され、翌96年に再演された「イーハトーボの音楽劇『銀河鉄道の夜』」を新たに“再生”するもの。初演では宮沢賢治の小説「銀河鉄道の夜」を題材に、能祖將夫が上演台本、バイオリニストで作曲家・編曲家の中西俊博が音楽監督、シンガーソングライターのさねよしいさ子が作詞・作曲・出演を担った。今回の上演版には、演出を手がける白井をはじめ、初演のクリエイティブスタッフが再集結。キャストには木村と佐藤のほか、ザネリ・青年役の宮崎秋人、男(ケンジ)役の岡田義徳が名を連ね、初演に続いてアメユキ役をさねよしが演じる。稽古スタートから2週間が経ち、佐藤は「作品テーマの解釈はキャストに委ねられている気がする」と白井の演出スタンスを紹介。木村も「僕たちが受け取ったものを演技に出してほしい、という白井さんのメッセージを感じます」と続く。だとしたら、二人はこの作品をどのように捉えているのか──。ジョバンニとカムパネルラの旅路には、座礁したタイタニック号の被害者が銀河鉄道の乗客として居合わせるなど“死”の影がつきまとう。これに、佐藤は「生きていることや日常のありがたさを実感する」「日ごろあまり身近でない“死”に触れることで、宮沢賢治の死生観をキャッチしてもらえたら」と語った。カムパネルラの取った行動に「他人のために生きる自己犠牲について深く考えた」と話すのは木村。また劇中の“生きていたことを証明する、それが残された者の務め”というセリフを挙げながら、「周りの人が亡くなることは誰にでも起こり得ることで、その人たちを忘れないでいることが、ジョバンニに象徴された役割だと思います」と自負した。個人で捉えた作品のテーマを述べながらも、木村と佐藤は「感じ方は人それぞれ」と多様な価値観を持つ観客に向けた気配りも忘れない。「賢治がこの作品から何を受け取ってほしかったのか、僕らも役を全うしながら読み解いていきます」「劇中にたくさん散りばめられた胸を打つセリフから自由に感じてください」と観客に呼びかけ、取材を結んだ。公演は9月20日(日)~10月4日(日)に、神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて、まもなく開幕。取材・文:岡山朋代
2020年09月18日三島由紀夫没後50周年企画『MISHIMA2020』が9月21日(月・祝)から上演される。4人のクリエイターによるオムニバス形式で上演される本企画で、長久允が作・演出する『憂国』(『(死なない)憂国』)に出演する東出昌大に話を聞いた。【チケット情報はこちら】4つの作品がつくられ、2作品ずつ上演される本企画の中で、東出が出演する『(死なない)憂国』は、三島由紀夫の『憂国』を元に、コロナ禍でライブハウス消滅の危機に瀕する夫婦を描く作品。「原作の『憂国』は二・二六事件にまつわる話で、中尉である信二が、仲間を討伐するくらいならと切腹し、妻・麗子も自決する物語、つまり“死”を終着点にしています。今回の僕らの『(死なない)憂国』は、信二と麗子にとって唯一の生き甲斐であるライブハウスを、信二が警察官として取り締まらなければいけなくなり、(原作のように切腹はせず)ライブハウスに向かいます。だけどやっぱりそれでいいのか悩み、生きるとはなんぞや、死ぬとはなんぞや、というところに進んでいくストーリーです」(東出)と、大胆なアレンジが加えられるようだ。東出といえば大の三島ファンだが、台本はどのように受け止めたのか。「すごい台本だと思いました。ぶっ飛んでるのにまとまっていて。『早く稽古場に入りたい!』って心の底から、震えるほどに思いました」。作・演出は、映画監督、映像作家の長久允。「長久さんは舞台初演出なのですが、“感情”や“生きている”ということを大事に演出される方だという印象です。今は、“気持ちのままにお芝居をする”ということが最上なのではないかという話を菅原(小春)さんと3人でしながら稽古しています」。ふたり芝居で、麗子を演じるのは世界的ダンサーの菅原小春だ。「菅原さんは、舞台で台詞のあるお芝居をするのは初めてらしいのですが、こんなに“自分の言葉”として台詞を喋れる女優さんがいるのかと、目を見張るような思いでいます」と絶賛。「毎日稽古が楽しくて」と笑顔を見せる。東出が「稽古初日から3人で、作品について深く掘り下げる議論を重ねてきました。そこで出てきたものを反映したお芝居もあります。だからリアルで生々しい芝居になると思います。」と語る『(死なない)憂国』と、野上絹代 作・演出の『橋づくし』は9月21・22日に、加藤拓也 作・演出の『真夏の死』(『summer remind』)と、熊林弘高 演出「『班女』近代能楽集より」は9月26・27日に、東京・日生劇場にて上演。9月21・27日に配信もある(アーカイブ配信あり)。チケット発売中。取材・文:中川實穗
2020年09月17日ABCラジオの人気番組「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」(通称ドキハキ)がお届けする音楽ライブ『青春が止まらない』が9月22日(火・祝)、大阪城ホールで開催される。公演に向けて、三代澤アナウンサーが熱い想いを語った。「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です presents LIVE 『青春が止まらない』」チケット情報三代澤アナの「生でライブを聴きたい!」という熱い呼びかけに賛同して集まるアーティストは、南こうせつ、森山良子、イルカ、杉山清貴、馬場俊英、押尾コータローと、彼が好きなアーティストばかり。三代澤アナは「こうせつさんは僕の呼びかけに、“いち早くなにかやろう!”と言ってくれました。いつもこうせつさんの歌があった。コロナ禍だって歌とともに過ごせば幸せは感じられるはず。そんな時間を一緒に過ごしましょう」と話す。イルカには、番組に電話ゲスト出演中に直接出演交渉し、快諾を得た。森山良子からは「人前で早く歌いたいから提案してくれてありがとう」と感謝の言葉があったという。さらに三代澤アナは「杉山清貴さんのアコースティックライブはめちゃくちゃカッコいいんです!まさに青春が止まりません。馬場俊英さん、押尾コータローさんもふたつ返事で参加を決めてくれました。元気が出る歌とサウンドが楽しみです!電話だけど皆さんと固い握手を交わしたような、そんな感覚になりました」と、期待を膨らませる。イベントタイトルに込めた思いについて「『青春が止まらない』というのは、山田雅人くんと僕の漫才コンビ“こうせつ市場”のテーマソングです。作詞は僕で、作曲は山田くん。作詞にはこうせつさんの歌のタイトルや一説をちりばめ、還暦になっても気持ちはいつも青春が止まらないという二人の思いを込めました」とコメント。ライブでは“こうせつ市場”による新作漫才も披露予定だ。会場ではグッズも販売予定。マスク、エコバッグ(一番軽くて一番ちっちゃくなるええエコバッグ)など、三代澤アナ曰く「ほんまに使えるものばかり」だ。最後に「若さと元気を保つには若い頃に親しんだ歌を聴くことが一番。日頃の鬱憤を、生の歌を聴いて晴らし、安全に大いに楽しみましょう!」といざなう三代澤アナ。こんな時代だからこそ、大きなホールで距離を取りながら、青春が止まらない思いを仲間とともに共有してほしい。
2020年09月16日9月11日に開幕したミュージカル『ビリー・エリオット~リトルダンサー~』。オープニング期間を経て16日から本公演を控える中、プレスコールとキャストによる質疑応答が行われた。1984年のサッチャー政権下、労働者のストライキに揺れるイングランド北部の炭鉱町を舞台に、バレエに活路を見出した少年が夢に向かって突き進む姿を描いた本作。エルトン・ジョンの音楽が加わり、映画からミュージカルへ進化を遂げたこの作品は2017年に日本で初演されると約16万人を動員。菊田一夫演劇賞大賞、読売演劇大賞選考委員特別賞などを獲得した。待望の再演となる今回、タイトルロールのビリー役をクワトロキャストで務める川口調・利田太一・中村海琉・渡部出日寿の4人は、応募総数約1,500通から選ばれた逸材。コロナ禍で発令された緊急事態宣言の影響で2ヵ月ほど稽古が中断され、73公演が中止となったあとの“門出”に「やっと本番の舞台に立ってビリーを演じられることが本当に嬉しいです!」と全員が瞳を輝かせる。そんな彼らを背後から見守っていたお父さん役の益岡徹は、初演を経験していることに触れ「自慢の“息子”がまた増えました」「信頼できる仲間と11月まで宝物のような時間を過ごしたい」と笑顔。同じく初演からウィルキンソン先生を演じている柚希礼音も「コロナで明日も幕が無事に開くかわからない状況だからこそ、毎公演を大切にしたいと思う気持ちがより強くなった」と続く。Wキャストであるお父さん役の橋本さとし、ウィルキンソン先生の安蘭けいは再演版からの参加キャスト。ともに日本初演版に感化されオーディションに参加し、役を掴み取った経緯があることから、橋本は「何度号泣したか知れない作品に出演できて本当に嬉しい」、安蘭も「ビリーのように夢が叶った気分ですね」とカンパニーの一員になれた喜びを語った。プレスコールで報道陣に公開されたのは、川口・利田・中村・渡部がそれぞれビリー役を務める5シーン。オープニングを飾るナンバー「The Stars Look Down」では重厚感あるステージングが展開され、安蘭扮するウィルキンソン先生らによるナンバー「Shine」では、中村演じるビリーがアンサンブルのバレエガールズとともに羽根を用いた華やかなダンスを披露した。続く「Expressing Yourself」では、利田演じるビリーと佐野航太郎によるマイケルがカラフルな衣裳で歌い踊る。バレエスクールの受験を禁じられた怒りが爆発する「Angry Dance」では、川口演じるビリーが力強いタップを踏んで観客を魅了。炭鉱夫のストライキとバレエレッスンの様子が交差する「Solidarity」では、渡部演じるビリーが堂々とダンスを繰り広げた。上演時間は約180分(休憩含む2幕)。公演は10月17日(土)まで、東京・TBS 赤坂ACTシアターにて。その後、10月30日(金)~11月14日(土)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールと巡演する。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2020年09月15日1983年公開の大ヒット青春映画を下敷きにしたこの作品、映画を知っている人は懐かしさでいっぱいになるだろうし、知らない世代には新鮮に映るに違いない。鮮やかなダンスシーンと、耳馴染みのあるヒット曲、80年代ピッツバーグの空気感、そしてレトロな匂い…。夢に向かって葛藤を抱えつつ、ひたむきに頑張る主人公アレックスの姿は観る者をキュンとさせ、明日を生きるエネルギーを与えてくれること請け合いだ。【チケット情報はこちら】愛希れいかが演じるアレックスは元気いっぱいで溌剌、ごく等身大の女の子。ダンサーになりたいと心から願いながら、きちんと訓練を受けていないというコンプレックスもあり、バレエ学校のオーディションを受ける勇気が出ない。愛希はそんな心の揺れを丁寧に描き、ナチュラルな魅力を放っている。何より愛希のエネルギッシュなダンスの素晴らしさ、それを支えるスタイルの良さが説得力を増す。「Maniac」のウォームアップ的な振付や、バー・ハリーズでのショーシーンは見応えたっぷり。1幕ラストでは水をバシャーッとかぶる映画の象徴的な振りもがっつり味わえる。もちろん、有名なオーディションシーン「What A Feeling」でアレックスが踊りながら審査員を魅了するクライマックスは、ワクワクが止まらない!アレックスの周りにいる人々も、彼女同様に葛藤を抱えている。製鉄所の御曹司ニック・ハーレイ(廣瀬友祐)は製鉄所をリストラする役目を担う。自分がうまくいかない分、アレックスを支えようと頑張るが…。簡売れないコメディアンであるジミー(福田悠太(ふぉ〜ゆ〜))はニューヨークを目指す。グロリアは彼氏のジミーがいなくなって迷いが生じ、ストリップクラブへと移籍する。興味深かったのは「Grolia」が、グロリア(桜井玲香)のストリップクラブで自暴自棄になる曲として使われているところだ。明るい曲調に反してダークな内面を露わにする様子を、桜井が見事に表現してみせた。ハリーズのダンサー仲間のキキ(Dream Shizuka)とテス(石田ニコル)が歌とダンス、どちらもグルーヴが効いている。ストリップクラプ・カメレオンのオーナーC.C.(植原卓也)が、まさにカメレオンのように、ぬるっとした悪役として光っていた。青春は若さだけで輝ける特別な時期だけど、その裏返しでもある未熟さと自信のなさも付いて回るものだなぁとしみじみ。そんな時に頼れるのは、アレックスの恩人ハンナ(春風ひとみ)やバーのオーナー・ハリー(なだぎ武)などの、人生の先輩たちだという、人生の原則も描かれている。とにかく歌、踊り、芝居と色濃い時間が楽しめる。劇場でぜひ味わってほしい。東京公演は、9月26日(土)まで、日本青年館ホールにて上演中。取材・文:三浦真紀
2020年09月15日カネコアヤノと中納良恵(EGO-WRAPPIN’)のツーマンショー『GREENS presents “芍薬”』が、11月5日(木)に大阪・オリックス劇場で開催される。「GREENS presents “芍薬”」チケット情報魅了する歌声、独特の世界観がオリックス劇場を包み込む!大阪限定一夜限りのショーをお見逃しなく。チケットは10月10日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、9月23日(水)23:59まで、チケットぴあにてオフィシャル抽選先行予約受付を実施。
2020年09月14日ショパン・コンクール入賞から30年のピアニスト横山幸雄。ショパンの全曲演奏でギネス記録(24時間でもっとも多い曲数を演奏したアーティスト)を持つ彼が、またも驚きの企画を発表した。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲を、2日間で一気に弾き切るという連続演奏会を敢行する[12月5日(土)、6日(日)・東京文化会館大ホール]。【チケット情報はこちら】「僕自身、ベートーヴェン全曲を1日や2日で弾くなんて、絶対やるものじゃない!と言ってきたんです。ショパンは文学でいえば詩のような感じですが、ベートーヴェンは非常にメッセージ性が強くて、いわば演説。それを一日中弾くなんて、普段だったらありえない」それが一転。一大決心に至ったのは、音楽界の現状への憂慮からだった。ベートーヴェン生誕250年の今年、予定されていた関連コンサートが次々に延期・中止。横山自身、7年かけて進めてきた「ベートーヴェン・プラス」の最終回を来年以降に延期した。「このままいくと、本来なら《第九》一色になるはずの12月もどうなるか。ベートーヴェンは12月生まれなので、本当の生誕250年は12月なんですね。このまま2020年を終わらせてしまっては、あまりにもベートーヴェンに失礼じゃないか。海外アーティストの入国規制でホールに空きも出て、やるべき企画さえあれば今からでもできる。そう考えていたら、この演奏会が誕生してしまいました(笑)」全32曲を番号順(作曲順)に弾く。2日間という短時間で向き合うことで、ベートーヴェンの人生と作風の変遷を、より凝縮して俯瞰できるはずだという。「そもそもソナタ第1番は、作品2として、26歳の年に出版されました。モーツァルトだったらすでに相当の数の曲を書いていた年齢です。フランス革命後の混沌とした時代。作曲家デビューしたくてもできなかったという事情もあったのではないでしょうか。音楽家がなかなか音楽をできない現在の状況に、どこか似ている。その後も、ようやくデビューして順風満帆かと思ったら、今度耳が聞こえなくなったりと、いろんな苦難に立ち向かい、それを全部克服していった。やっぱり、いまの状況とすごく重なる部分があるような気がするんです」それを聞くと、ベートーヴェンを象徴する「苦悩を突き抜けて歓喜へ」というモットーが思い浮かぶ。「その性格は、作品のなかにも、そしてベートーヴェン自身のキャラクターや人生にもあると思います。でも聴き手がそこから何をどう受け取るかは、まったく自由です。誰もやったことがない企画だと思いますので、それを聴いたことがある人もいない(笑)。どんな感じで聴くことになるのかを体験するのも面白いと思いますよ」全2日間11部構成・14時間半(休憩含む)というマラソン・コンサート。聴くほうも万全の体調で出かけないと。残念ながら直接足を運べないという方には、オンライン配信(有料)も検討中との事。取材・文宮本明
2020年09月14日10月4日(日)に大阪城音楽堂にて、関西のコンサートプロモーター清水音泉によるイベント『ジャンピング乾杯10周年記念公演 “帰ってきた OYZ NO YAON”』が、有観客で開催される。「清水音泉 presents ジャンピング乾杯10周年記念公演 “帰ってきた OYZ NO YAON”」チケット情報本イベントには、「ジャンピング乾杯」から10年を記念して、怒髪天とフラワーカンパニーズの2組が出演する。「ジャンピング乾杯」とは、清水音泉のイベント『OTODAMA’10~音泉魂~』打ち上げにて、怒髪天の増子とフラワーカンパニーズの小西が編み出した「舞台上からジャンプして乾杯」する必殺芸。小西が着地に失敗して骨折し、ロック史に残る出来事として一部で有名であるとのこと。チケットは、各プレイガイドで9月19日(土)10:00に発売開始。なお、新型コロナウイルス感染症対策・会場ガイドライン(9月2日現在)に基づき、定員3000名に対し約1/3の人数での実施となる。チケット購入や参加に関する条件等の最新情報は、清水音泉のオフィシャルHPで随時更新される。
2020年09月14日chelmicoが10月24日(土)にオンラインライブ「chelmico これ見た奴は超一流!mazemaze野郎Pチーム」を開催することが決定した。2018年に憧れの先輩たちが所属するワーナーミュージック内のレーベルunBORDEから待望のメジャーデビューを果たし、はや2年。2020年は、ミュージックビデオが800万回再生を突破のNHK総合テレビアニメ『映像研には手を出すな!』(原作:大童澄瞳 監督:湯浅政明)のオープニングテーマソング「Easy Breezy」に続き、「milk」「Disco (Bad dance doesn’t matter)」を連続リリース。その話題作を含む全13曲を収録した3rdアルバム「maze」(読み:まぜ)が絶賛発売中。今回のオンラインライブは同作のリリースを記念して行われる。chelmicoは、2次元と3次元を行き来するハイパーバーチャルライブなどのオンラインライブを度々開催し話題になってきたが、今回はアルバムツアーを意識し、たった一度だけのアルバム「maze」全曲&代表曲の構成となりそうだ。今年行う予定だった全国ツアーが中止となり、単独公演は1年1ヶ月振りとなる。アルバム「maze」の全国ツアーも開催断念となったことでオンラインライブに期待が集まる。オンラインライブの視聴チケットはチケットぴあで本日9月11日(金)18時より受付スタート。さらに、在宅で音楽を楽しむためのグッズの先行予約も本日よりスタートした。chelmicoらしいユーモアを交えたツアーグッズではあり得ないラインナップになっているので、チケットと合わせて急ぎチェックを。■<chelmico これ見た奴は超一流!mazemaze野郎Pチーム>開催日時:10月24日(土) 19:30上映開始時間チケット料金:2,200円 (税込)アーカイブ:~10月27日(火) 23:59配信終了
2020年09月11日9月17日(木)から23日(水)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて上演される舞台『ボクの穴、彼の穴。 The Enemy』のライブ配信が決定した。【チケット情報はこちら】ライブ配信されるのは9月21日(月祝)18 時公演。PARCO劇場がオンラインで演劇の魅力を伝えるプロジェクトPARCOSTAGE@ONLINE として東京芸術劇場で上演中の舞台のライブ配信が行われる。本作は、松尾スズキが初めて翻訳を手掛けて話題となった絵本をもとに、 ノゾエ征爾が翻案、脚本、演出を手掛け、2016年、旧PARCO劇場の「クライマックス・ステージ」を飾った傑作舞台の再演。前作に引き続き、演出はノゾエ征爾。新たな「ボク」と「僕」には、新生PARCO 劇場のオープニング・シリーズ第一弾『ピサロ』にて、太陽の息子・インカ王アタウワルパを堂々と、神々しく演じた宮沢氷魚。そして同作品で将軍ピサロの小姓マルティンを繊細に表現した大鶴佐助が演じる。舞台『ボクの穴、彼の穴。 The Enemy』ライブ配信<ライブ配信期間>9月21日(月・祝) 開場 17:30/開演 18:00※アーカイブ(見逃し)配信:9月24日(木)23:59 まで<視聴チケット料金> 3,000 円(税込)<販売期間> 2020 年 9 月 14 日(月)12:00~9 月 24 日(木)20:00 まで
2020年09月11日「舞台『ハイスクール!奇面組3』~危機一髪!修学旅行編~」が11月18日(水)~11月23日(月・祝) 草月ホール(東京)にて開催されることが決定した。1980年から「3年奇面組」として、1982年からは「ハイスクール!奇面組」として週刊少年ジャンプに連載された学園ギャグマンガの金字塔。1985年にはTVアニメ化され、テーマ曲を歌った「おニャン子クラブ」から派生したアイドルユニット「うしろゆびさされ組」のブレイクもあって一世を風靡した。誰もが知る懐かしの大ヒットコンテンツを2017年と2018年に二度舞台化。鬼才・なるせゆうせいの手腕で「8時だョ!全員集合」や「ドリフ大爆笑」を彷彿とする往年のドタバタコメディーとして復活!平成の観客を笑いの渦に巻き込んだ。かつて変態ブームを巻き起こした人気キャラクターを実力派キャストや人気芸人の渾身の演技で完全再現!舞台化第三弾となる本作でも、平野良、寺山武志をはじめとする奇面組メンバーや熱血教師・事代作吾役のなだぎ武が続投!ヒロイン:河川唯役に乃木坂46一期生、愛されキャラの和田まあやが初のキャラクター作品に挑戦する。「舞台『ハイスクール!奇面組3』~危機一髪!修学旅行編~」11月18日(水)~11月23日(月・祝)会場: 草月ホール一般発売 2020年10月17日(土)原作: 新沢基栄 (集英社文庫コミック版)脚本: 田中大祐演出: なるせゆうせい(オフィスインベーダー)出演: 平野良・寺山武志・もう中学生・高木晋哉(ジョイマン)・井深克彦/ 和田まあや(乃木坂46)・西田薫子/宮下雄也/なだぎ武ほか
2020年09月11日9月に日生劇場(東京都千代田区)で連続上演される、三島由紀夫没後50周年企画『MISHIMA2020』の合同取材会が、2020年9月9日に行われた。【チケット情報はこちら】本企画は、4人のクリエイターがそれぞれの目線で演出する三島作品をオムニバス形式で上演する。野上絹代が作・演出する『橋づくし』には伊原六花、井桁弘恵、野口かおる、高橋努が出演し、長久允が作・演出する『憂国』(『(死なない)憂国』)には東出昌大と菅原小春が出演。加藤拓也が作・演出する『真夏の死』(『summer remind』)には中村ゆりと平原テツ、熊林弘高が演出をする「『班女』近代能楽集より」には麻実れい、橋本愛、中村蒼がそれぞれ出演する。この日の取材会では、伊原、菅原、中村、橋本、麻実が出席した。伊原は『橋づくし』の見どころについて「数学的面白さというか、見れば見るほど発見がある」と話す。コロナ禍での上演となるが「今、舞台に出演させていただけること、そして作品をお客様にお届けできるという環境を幸せに思っております。今の時期だからこそ伝えられることを伝えられたらと思っております」ともコメントしていた。「三島さんという方に、魂でぶつかっていけたらいいなと思います」と語ったのは、菅原。出演する『憂国』(『(死なない)憂国』)については「憂国というものを愛した二人が、全力で、どろどろになりながら、三島さんが本当に守りたかったこの国って何なんだということを、全力で、細胞一つ一つが踊っちゃうような感じで、やっていく作品」と表現していた。中村は、演出家の加藤について触れ、「70年前に書かれた作品を、26歳の加藤さんが現代の話に書き換えた。三島さんの本を読んだ時よりも、より豊かなものに仕上げたところが新しい才能だなと感じました」。そして「(コロナ禍で)演劇もいろいろ厳しいなかで、やはり演劇を無くしたくないなという気持ちで、こうして舞台に立てることがありがたい」とも話していた。舞台が2作目だという橋本は、自らを「新参者」とした上で、「(演出家の)熊林さんと麻実さんのそばで、ゼロから。演劇って本当に深くて奥ゆかしくて最高という毎日を過ごさせてもらっていて、幸せです」。一方の麻実は「何回も三島文学に挑んでいますが、手強いことはすごく手強くて。今回の役も、ものすごく難しい。でも、とても素敵なメンバー(座組み)なので、このご縁を大切に、私たちだけの『班女』を作り上げて、日生の舞台からお届けしたいと思います」と貫禄あるコメントをした。『橋づくし』と『憂国』は9月21日(月・祝)〜22日(火・祝)、『真夏の死』と『班女』は9月26日(土)〜27日(日)。ぴあの「PIA LIVE STREAM」でのオンライン配信も決定している(9月21日20:00〜、27日16:00〜。アーカイブ配信あり)。チケット発売中。取材・文:五月女菜穂
2020年09月11日声のプロフェッショナルが奏でる日本文学「吾輩は猫である-はじまりの漱石-」が10月27日(火)より、東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演されることが決定した。本公演は夏目漱石の代表作の一つである「吾輩は猫である」を、第一線で活躍している声優によるリーディング形式で上演する。演出は、映画監督、舞台演出家の深作健太。ただ座って読むだけのスタイルの朗読劇ではなく、作品を立体的に浮かび上がらせる演出で、声優の表現力を最大限に引き出す。第一弾情報として、10公演中6公演の出演キャストが発表。総勢17名の人気声優の中から、各公演4名ずつ、回替りで異なるキャストが登場する。キャスト先行、公式HP先行、ぴあ・いち早プレリザーブを9月17日(木)12:00から22日(火)23:59まで実施。■声のプロフェッショナルが奏でる日本文学「吾輩は猫である-はじまりの漱石-」作:夏目漱石構成・演出:深作健太10月27日(火)~11月1日(日)全10公演(予定)出演者:<第一弾発表公演>■10月29日(木)19:00開演関俊彦、安野希世乃、西山宏太朗、大坪由佳■10月30日(金)19:00開演高塚智人、安済知佳、神尾晋一郎、茅原実里■10月31日(土)13:00開演中島ヨシキ、加藤英美里、逢坂良太、徳井青空■10月31日(土)19:00開演駒田航、加藤英美里、逢坂良太、徳井青空■11月1日(日)12:30開演緑川光、田中美海、神尾晋一郎、井澤詩織■11月1日(日)18:00開演神尾晋一郎、田中美海、石谷春貴、井澤詩織
2020年09月11日年間に上がる高座の数は900席近く、自身のYouTubeチャンネル登録者数は約5.6万人 (2020年9月現在)という、当代きっての人気落語家・春風亭一之輔。秋の恒例ともいえる、2014年から続くよみうり大手町ホール(東京・大手町)での独演会を、今年は『2020 落語一之輔 三昼夜』と銘打ち、10月25日(日)~27日(火)の3日間、各日昼夜公演の計6公演に拡大して開催。さらに、会場での開催に加えオンラインのライブ配信も決定。【チケット情報はこちら】なかなかチケットが取ることができないことでも有名な春風亭一之輔の高座は、すでに本公演でも会場のチケット(販売予定枚数)は完売。購入できなかった方、さまざまな理由で会場に足を運べない方も、生ライブ&アーカイブ配信でじっくり楽しむことができるこの機会を見逃せない。昼公演には、紙切り芸の第一人者・林家正楽など色物の芸人が揃う日から、三遊亭天どんとの古典新作での二人会三遊亭天どんとの新作の会、そして師匠である春風亭一朝との親子会など、日替わりでスペシャルゲストが登場。夜公演の独演会では、毎晩異なる演目でファン垂涎の“ネタ下ろし”を予定。これまで披露したことのない噺を初めて高座で演じる貴重な瞬間をぜひライブで楽しみたい。①「春風亭一之輔落語会其の一」10月25日(日) 13:00開演「僕の好きな色物さん」配信:10月25日(日)13:00~11月8日(日)13:00出演:春風亭一之輔、林家正楽(紙切り)、鏡味仙成(太神楽曲芸)、ペペ桜井(ギター漫談)、のだゆき(音楽パフォーマンス)②「春風亭一之輔独演会第一夜」10月25日(日) 17:30開演配信:10月25日(日)17:30~11月8日(日)17:30出演:春風亭一之輔③「春風亭一之輔落語会其の二」10月26日(月) 13:00開演「一之輔 天どん古典と新作二人会」配信:10月26日(月)13:00~11月9日(月)13:00出演:春風亭一之輔、三遊亭天どん④「春風亭一之輔独演会第二夜」10月26日(月) 18:30開演配信:10月26日(月)18:30~11月9日(月)18:30⑤「春風亭一之輔落語会其の三」10月27日(火) 13:00開演「一朝・一之輔親子会」配信:10月27日(火)13:00~11月10日(火)13:00出演:春風亭一朝、春風亭一之輔⑥「春風亭一之輔独演会第三夜」10月27日(火) 18:30開演配信:10月27日(火)18:30~11月10日(火)18:30出演:春風亭一之輔*配信視聴券情報9月12日(土)10:00から発売開始視聴券:各公演2,000円(税込)/各日昼夜セット券3,600円(税込)
2020年09月11日9月3日、新国立劇場でのベートーヴェン《フィデリオ》で2020/2021シーズンの幕を開けた東京二期会オペラ劇場。初日前日には、早くもその次の2021/2022シーズン(2021年9月~2022年7月)のラインアップが発表され、6月に新理事長に就任したばかりの清水雅彦氏(経済学者/慶應義塾大学名誉教授)らが出席して記者会見が行なわれた。【チケット情報はこちら】新シーズンのテーマは「誘惑の綾」。さまざまな誘惑が綾なす人間模様に注目だ。各演目ともキャストなど詳細の発表は後日。[2021/22シーズン・ラインアップ]2021年9月●モーツァルト《魔笛》大きな話題を呼んだ2015年宮本亞門演出が待望の再演。リオネル・ブランギエ指揮。2021年11月●J.シュトラウス《こうもり》ベルリン・コーミッシェ・オーパーとの提携で制作したアンドレアス・ホモキ演出のプロダクション(2017年)。川瀬賢太郎指揮。2022年2月●R.シュトラウス《影のない女》(新制作)現代屈指の演出家ペーター・コンヴィチュニーと二期会の6作目のコラボ。ボン歌劇場との共同制作だが、東京がワールド・プレミエとなる。アレホ・ペレス指揮。2022年4月●プッチーニ《エドガール》(新制作/セミ・ステージ形式上演)東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ。上演機会の少ないレア作品。指揮はイタリア・オペラの紹介を使命とする鬼才アンドレア・バッティストーニ。2022年7月●ワーグナー《パルジファル》(新制作)開幕の《魔笛》に続いて再び宮本亜門登場で、こちらは新演出。フランス国立ラン歌劇場との共同制作で、すでにフランスでは今年1月に初演されて好評を得ている期待のプロダクションがいよいよ日本で見られる。セバスティアン・ヴァイグレ指揮。なお、感染症拡大の影響で延期された、今年4月上演予定だったサン=サーンス《サムソンとデリラ》(東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ/セミ・ステージ形式)と、7月予定だったベルク《ルル》(カロリーネ・グルーバー演出による新制作)は、それぞれ2021年1月と8月に上演される。これに加えてこの日、公演動画の無料インターネット配信の開始も発表された。当面は、9月の《フィデリオ》以下の数演目を、YouTubeで配信する。これは経済産業省が文化コンテンツの海外展開を支援する助成金「J-LOD」を活用した事業で、英語字幕をつけ、感染予防対策の紹介なども盛り込んだドキュメンタリーとすることで、海外の劇場関係者への情報発信の意味合いも含めたプロジェクト。海外向けではあるが、もちろん国内でも視聴可能だろう。新しい試みに期待したい。なお会見には、今年11月の《メリー・ウィドウ》(沖澤のどか指揮)のハンナ役のソプラノ嘉目真木子と、来年7月の《ファルスタッフ》の題名役に起用されたバリトン今井俊輔も出席。抱負を熱く語って花を添えた。取材・文:宮本明
2020年09月11日