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3月の紀伊國屋ホールでは、12日(木)以降半月をかけ、中屋敷法仁演出の「改竄・熱海殺人事件」が上演される。「熱海殺人事件」の作者は、つかこうへい。つか自らが台本・演出に手を加えた1991年の「ザ・ロンゲストスプリング」版と、1993年の「モンテカルロ・イリュージョン」版がこの度、各回替わりでお目見えする。中屋敷は何故タイトルに改竄と付けたのか。また「ロンゲスト」に荒井敦史を、「モンテカルロ」に多和田任益を、それぞれ木村伝兵衛役に据えたのか。3人に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「熱海殺人事件」は他にも「売春捜査官」や「平壌から来た女刑事」など、様々なバージョンがある。それにしても中屋敷は何故「ロンゲスト」と「モンテカルロ」を選んだのだろうか。「『熱海』の中でも、この2つはかなり際をいく作品だと思います。しかもつかさんが、俳優さんに合わせてオーダーメイドしているセリフと演出が多い。まさに『熱海殺人事件』の作品自体が『熱海』を脱却しようとしている時期に書かれたもので、本当はつかさん自身が一番改竄したがっていたんじゃないかと」木村伝兵衛役はハッタリを利かせるかのように、立て板に水のごとく放つ長ゼリフが有名だ。役者の体力や瞬発力がモノをいうため、出来る俳優は限られる。中屋敷に荒井と多和田を選んだ理由を聞くと、「昨年2月に行われた『戯曲探訪「つかこうへいを読む 2019春」』の『俳優たちを交えての朗読による発表会』がきっかけだった」と語る。これは中屋敷が好きな俳優に、「熱海」の「ロンゲスト」「モンテカルロ」「売春捜査官」をリミックスした形で、気に入った箇所のみを朗読してもらうもの。荒井に言わせれば「別々の『熱海』をつなぎ合わせて、全く違う『熱海』を作る」感覚だったという。朗読会の時は、本公演が決定していなかった。中屋敷は朗読で「熱海」作品のクセを確認していたらしいが、2人は「もしも朗読会だけで、本公演に呼ばれなかったら……」と気が気でなかったらしい。実際に本作の話が来た時の心境を聞くと、2人とも派手なガッツポーズを見せる。多和田に言わせると「せっかくつかさんのセリフで達成感を得たのに、おあずけ状態にならなくて良かった」と。これが正直なところだ。最後に中屋敷はこう語る。「演出家の私も改竄しますけど、多和田は多和田で、荒井は荒井で、元の作品のどこをトレースして、どこを改竄するのか。きちんと稽古場に来る前に考えてくると思うので、とても楽しみです」。「改竄・熱海殺人事件」は、3月12日(木)~30日(月)に東京・紀伊國屋ホールにて。チケットは発売中。なお4月には、大阪・福岡公演も行われる。取材・文:横山由希路
2020年02月28日1974年、つかこうへいが史上最年少で岸田戯曲賞を受賞した「熱海殺人事件」は、その後つか自らの手で様々なバージョンが上演された。1991年には池田成志を主演に据えた「ザ・ロンゲストスプリング」版が、1993年には阿部寛主演の「モンテカルロ・イリュージョン」版が発表される。今春、この2作品を各回替わりで、敢えて「改竄」バージョンとして上演するという。何故、今「改竄」をするのか。その意図を演出家の中屋敷法仁、「ザ・ロンゲストスプリング」で木村伝兵衛を演じる荒井敦史、「モンテカルロ・イリュージョン」で同じく木村に扮する多和田任益に話を聞いた。【チケット情報はこちら】中屋敷は「信用できないことの多い世の中だからこそ、全てのものは改竄されていると思ってモノを見たほうがいい」と話す。「『熱海殺人事件』の上演当時から時間が経っていますから、きっと観客の皆さんも俳優も、この作品を自分なりに改竄して解釈していると思うんですね。だから本作と真剣に向き合おうとすればするほど、“ニューオールド”や“クラシカル”などの冠がうまく当てはまらない。いっそのこと“改竄”と言ったほうがしっくりくるんじゃないかと思います」さらに中屋敷は昨今、省庁に情報公開請求をすると一部黒塗りとなって資料が公開されることから、現代では都合の悪いつかのセリフを敢えて黒で塗りつぶしてみたら、作品全体から毒が抜けてしまったという。「炭酸の抜けたサイダーみたいに、ごくごく普通の話になってしまったんです。危険なセリフこそが、つかさんの個性。つかさんが元々持っている言葉の魔力をどう伝えるか。今回は改竄版なので私が都合よくセリフを書き換えるのですが、現代だと居心地の悪い元のセリフとどう向き合っていくかがカギですね」それにしても「ロンゲスト」や「モンテカルロ」で描かれた社会問題は、現在も未解決のまま積み残されている。オカマはゲイと呼び名を変え、平成初頭で差別された職業が別のものに取って代わられる。荒井はこの状況を「別の言葉で言い換えられてしまっていることがすごい。社会が昔と変わっていない」と話す。また同性愛者の木村伝兵衛役を演じる多和田は、意気込みを興奮気味に語った。「“僕はバイセクシャル”とハッキリ言うセリフがあるんです。こういうセリフを堂々と言えるんだと。『モンテカルロ』の中でも象徴的なセリフなので、自分の中で爆発させて演じたいですね」「改竄・熱海殺人事件」は、3月12日(木)~30日(月)に東京・紀伊國屋ホールで上演。チケットは発売中。4月には、大阪・福岡公演も行われる。なお本インタビューは後編に続く。取材・文:横山由希路
2020年02月28日仲道郁代が、2027年の演奏活動40周年とベートーヴェン没後200年に向けて、2018年から10年間にわたり行っている「Road to 2027」。春にはベートーヴェンのピアノソナタを軸としたリサイタルシリーズを継続しており、来たる5月の公演では「ワルトシュタイン」中心に組み立てたプログラムを届ける。【チケット情報はこちら】テーマは「音楽における十字架」。聴くことで何を受け取ることになるのか、考えずにはいられない題目だ。「ワルトシュタインの1楽章では、同音連打による横線と、上下する音階の縦線が重要な役割を果たし、この二つの線を重ねると十字架が浮かび上がります。粛々と同じ営みを続けるような同音連打と、それを貫く剣のような上下動で、運命的な出来事とそれに抗う様が表されているとも受け取れます。ベートーヴェンは作品を通じ、芸術家として背負わねばならぬものについて考えたのではないでしょうか」併せて演奏するのは、ショパンとシューマン。「ショパンの、祖国に戻れず、それでも生きていかねばならない運命への忸怩たる想い。シューマンが、のちに妻となるクララとの結婚を反対される中抱いた、溢れる想いと苦しみ。各作曲家が背負った人生を、どう音楽に昇華させたのか。苦しみ抜いたのか、または時に夢を見たのか。心模様に思いを馳せてお聴きいただけたらと思います」すでに幾度もベートーヴェンのソナタ全曲演奏に取り組む仲道だが、「共感だけでは弾けない。構造的なものを踏まえないと説得力のある演奏ができない」作曲家だけに、昔は苦手意識があった。「でも、一度全曲演奏会をした後、音楽評論家の故・諸井誠先生とのレクチャー付きの全曲演奏会を行ったことで、ピアニストとして私は大きく変わりました。ある音をなぜそう弾くのか考える基礎を、徹底的に刷り込んでいただいたのです」ベートーヴェンは32曲のソナタの中で、生きることとは何かを追求した。「彼が背負った十字架が何だったのか、正しい答えはありません。聴く人それぞれが経験に応じて別のことを作品から共感できるのが、クラシック音楽のすばらしさです」そして最後となる2027年の公演には、ベートーヴェン「ハンマークラヴィーア」とショパン「葬送ソナタ」が置かれている。「実は葬送ソナタは、亡き母の出棺の時に弾いた曲。以来、私は舞台で弾けませんでした。でも、音楽家としてこれを乗り越えなくてはならないとプログラムに入れました。シリーズを終え、その先に見える景色がどんなものなのか、まだわかりません。皆様には、同時代を生きる演奏家がどう変容していくのか、また音楽から何を思うのか、共に感じていただけたら幸せです」取材・文:高坂はる香
2020年02月28日中国14都市で上演された「ミュージカル「陰陽師」~大江山編~」の東京凱旋公演が2月26日(水)から東京・日本青年館ホールにて上演中。その開幕に先駆け公開ゲネプロが行われた。【チケット情報はこちら】本作は、全世界で4億ダウンロードを突破した中国発の大人気ゲーム「陰陽師本格幻想RPG」を日本でミュージカル化したもの。妖が蠢く美しき平安時代を舞台に、プレイヤーがさまざまな式神とともに魑魅魍魎と戦い謎を解き明かしていくゲームを原作に、演出・脚本・作詞を「少年車中」の毛利亘宏、音楽を「スーパー戦隊シリーズ」や「ガンダムシリーズ」で知られる佐橋俊彦、振付をミュージカル『刀剣乱舞』シリーズで知られる本山新之助が手掛け、一作目「ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~」は2018年に日本と中国3都市で上演。二作目となる今作は、2019年から中国14都市で公演を行い、今回の東京凱旋公演はその集大成となる。物語の舞台となるのは、人と妖(あやかし)が共存していた時代。ただし、人間と妖の間には千年もの永きに渡る怨念が存在していた。その世界で、天文を読み解き、陰陽ふたつの世界を自在に行き来する異能者「陰陽師」。源家の「陰陽師」でもある源頼光(武藤賢人)は、兄・頼康(山川ありそ)の命を奪った妖を根絶やしにすることを悲願に生きており、源家の宝刀・鬼切(森田桐矢)と妖刀姫(長谷川唯)を伴い、鬼である酒呑童子(宇野結也)と茨木童子(土井一海)がいる大江山に乗り込む。一方、妖との共存を望む稀代の「陰陽師」である晴明(北村健人)は、妖である玉藻前(蘭舞ゆう)に依頼され、源氏一族の真相を調べ始める。すると、思いもよらない事実が発覚する――。舞台ならではの、芝居、音楽、ダンス、映像技術の融合によって、人と妖が共存する“幻想世界”が鮮やかに表現されている本作。劇中の殺陣なども華やかで、エンターテインメント性の高い舞台となっている。しかしなにより、脚本・演出を手掛ける毛利ならではの、“人間(本作においては妖も含む)”の描写は舞台版ならでは。劇中でキャラクターひとりひとりが色濃く存在することで、RPGとしてはベーシックな展開であるバトルについても“なぜ戦うのか”、そして“妖と人間、何が違うのか”、“それは本当に敵なのか”と立ち止まらずにはいられない。妖を根絶やしにしたい頼光と、妖と共存を望む晴明、ふたりの想いの結末はぜひ舞台で確認してほしい。「ミュージカル「陰陽師」~大江山編~」は、3月1日(日)まで東京・日本青年館ホールにて上演。取材・文:中川實穂
2020年02月27日『コウノドリ』などのドラマ脚本も手がける、矢島弘一が主宰を務める劇団「東京マハロ」。その最新作で、3年ぶりの再演となる『あるいは真ん中に座るのが俺』に、三津谷亮が出演する。マハロへの参加は初となる三津谷に、本作にかける思いを聞いた。【チケット情報はこちら】作品の題材となっているのは、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画『最後の晩餐』。そこに登場するイエス・キリストと12人の使徒を巡る群像劇だ。「登場するのは聖人ばかりですが、みんなすごく人間っぽいんですよね。今に通じる“あるある”が詰まっていますし、笑えるシーンもたくさんある。さらにキャストの皆さんが役に魂を吹き込んで、立体的になった時がやばいくらい面白くて!僕がものすごくゲラなので、今、感情を押し殺すことに必死です(笑)」三津谷演じる大ヤコブは、血気盛んで荒々しい男。「怒りっぽいキャラクターではありますけど、やっぱり恩を大事にする、熱い男だと思うんですよね。その怒りにしても、本当に大事な人であるイエスが明日処刑されてしまう。その根底があるからこその怒りだっていうのは、大ヤコブの核として置いておきたいなと。怒るって下手をすると単調な表現にもなりがちですけど、そういう核があることで、いろんな怒りのグラデーションが出せるのではないかと思います」稽古開始から数日とのことだが、すでにコミュニケーションはばっちりだという。「本当に笑いが絶えない現場ですね。初参加ということもあり、最初はまったく整備されていない道を進むようなものなので、すごく不安だったんです。でも演出の矢島さんのダメ出しが本当に的確で!すべてがストンと、すんなり入ってくる。そこはいい意味で乗っかって、でもチャンスがあれば自分からどんどん広げていけたらなと。あとお酒が好きなので、『飲みに行きましょう』って言いやすい現場なのも嬉しいです(笑)」13年の役者人生の中で、初めての取り組みにも挑戦したいと語る。「今まで僕は“音”で芝居をしてこなかったと思うんです。例えば、なにか立てたいところでゆっくり音を上げていくとか。でもそれってセリフという言葉を伝えるのではなく、セリフの技術力を伝える方向に行きがち。でも今回はかぶせて笑いにしていくところがあったり、同じ音を出さないとやっぱり面白くなくて。そこはいい挑戦になると思いますし、それによってどんなグルーヴを生み出していけるのか。自分自身、すごく楽しみです!」取材・文:野上瑠美子
2020年02月27日早いもので、今年で開館23年目のシーズンを迎える横浜みなとみらいホールだが、耐震やバリアフリー化のための修繕工事のため、2021年1月から2022年10月まで、1年10か月間にわたって休館する。2月に開かれたプレス懇談会では、休館前最後となる2020年シーズンの主催公演ラインナップ発表と併せて、3月末をもって退く池辺晋一郎館長の退任挨拶、および4月から就任する新井鴎子新館長の紹介が行なわれた。【チケット情報はこちら】まず挨拶に立ったのは現館長の池辺晋一郎。2007年4月の就任以来13年間の在任期間を振り返り、「悲喜こもごもを語ると1時間18分かかる」と笑いを取りつつ、「やりきったという気持ちはないが、やりきってないところで終わるのが物を作るということ」と述べたのは、つねに「次の作品」を見据える現役の作曲家としての率直な心情だろう。「これからもひとりの音楽家としてお目にかかりましょう」と結んだ。つづいて新館長・新井鴎子の紹介。「誇りを持って、公共ホールとしての使命を果たしていきたい」と挨拶した新井は、東京芸術大学楽理科および作曲科の出身。音楽構成作家として、数々のコンサートやテレビの音楽番組などの台本を手がける一方で、東京芸術大学特任教授として障害者支援プログラムの研究開発に携わるなど、さまざまな分野で音楽文化の新たな受容を模索する活動を繰り広げている。休館のため、2022年度の事業が新館長としての初シーズンとなるが、休館中にも、最新のVR技術を駆使する「移動型みなとみらい」で病院などを巡り、ふだんホールに来場することができない人々にホールを体感してもらいたいというプランを明かした。まだ計画段階だが、音楽ホールの新しいあり方を探る姿勢をさっそく示した格好。一方で、たとえば現代音楽の新作を委嘱する「Just Composed」など、池辺が手がけた意義ある企画はしっかり継承していきたいと約束してくれた。つづいて発表された2020年度の公演ラインナップでは、やはり2020年ならではの企画が特徴的だ。「Tokyo 2020」開催期間を含む7~9月を「MMMusic for 2020」と名付け、音楽ジャンルや伝達メディアを超えて体感するアート・プログラム「きこえる色、みえる音」や、子供たちのための参加型イベント「みなとみらい遊音地」などを開催する。そして生誕250年のベートーヴェンの「第九」をメインに据えたのが10~11月の秋シーズン。リスト編曲のピアノ版と、ピリオド楽器オーケストラ「オルケストル・アヴァン=ギャルド」による2つの「第九」が演奏される。年末の「第九」も併せると、主催公演に3つの「第九」。ベートーヴェン・イヤーならではの選択だ。そして大晦日恒例のジルヴェスターコンサートが休館前最後の公演。建物も陣容も一新された横浜みなとみらいホールが帰ってくるまで、しばしのお別れだ。取材・文:宮本明
2020年02月26日全世界累計発行部数が4億6000万部以上を誇るメガヒット漫画『ONE PIECE』(尾田栄一郎・著)の企画展『Hello, ONE PIECE』が、3月、関西に初上陸する。その大阪会場での開催を記念し、グランフロント大阪ナレッジキャピタル1階のメルセデスブランドの情報発信拠点「Mercedes me Osaka」にて、同展とコラボレーションしたラッピングカーを展示。2月21日、除幕式が開かれ、「週刊少年ジャンプ」編集部の『ONE PIECE』担当・内藤拓真、そして同作のファンを公言する“よしお兄さん”こと、小林よしひさが来場した。「尾田栄一郎監修 Hello, ONE PIECE ルフィが町にやってくる!」チケット情報2017年より『ONE PIECE』を担当する内藤に、同作の魅力を尋ねると「一番すごいなと思うのは、“毎週面白い”ということ。毎回、コンスタントに面白いものを生み出すのって本当に大変で、一回でも外しちゃうと読者から飽きられたり、あきらめられてしまったりすると思うんですけど、そこを外さずに、“次が読みたい”と思わせることを、23年間続けてきた。その結果、たくさんの方に愛される作品になっているのだと思います」とコメント。一方のよしお兄さんは「好きというレベルではない」と熱弁をふるう。「僕の場合、好きというのはゼロ地点なんです。いろんな方に『ONE PIECE』の魅力を知ってもらいたいと思って、まず、自分の周りの人に伝えるということをやっています。以前の番組のときには、大阪から東京に帰る2時間半の間、共演の方に作品の魅力を伝え続けて、結果、その方は大人買いしていました。というように、勝手に『ONE PIECE』の応援団をやらせていただいています(笑)」。ラッピングカーのデザインを手掛けたのは、インスタグラムやツイッターなど、SNS(ソーシャルネットワークサービス)で異彩を放つ作品を発表するバスタスキル。“技”をコンセプトにデザインされたラッピングカーを目にしたよしお兄さんは、「本当にカッコいい!メルセデスベンツのスポーティなデザインに、ルフィたちの技のスピード感がマッチしているなと思います」と目を輝かせ、内藤も「尾田先生が描いた絵が、こんなに大きく載っているものはなかなかない。メルセデスベンツさんにルフィたち一味がのせていただけることにすごく感激しています。僕の予想ですけど、尾田先生も“ほしい!”と仰ると思います(笑)」と喜びを表す。展示会場となる「Mercedes me Osaka」では、実物の18分の1サイズのモデルカーや、特製ステッカー付前売券の特典となる「麦わらの一味ホロステッカー11枚セット」も展示されている。企画展『Hello, ONE PIECE』は、3月18日(水)から4月6日(月)まで、大丸梅田店15階 大丸ミュージアム〈梅田〉にて。チケット発売中。
2020年02月25日世界最高峰のヴァイオリニスト、イツァーク・パールマンの日本におけるフェアウェル(お別れ)ツアーが、10月31日(土)名古屋・愛知芸術劇場コンサートホールを皮切りに開催されることが決定した。【チケット情報はこちら】イツァーク・パールマンは1945年イスラエル生まれ。テル・アヴィヴ音楽院を卒業後、ニューヨークに渡り、すぐに演奏活動をスタートさせ、ジュリアード音楽院を経て、1964年に権威あるレーヴェントリット国際コンクールで優勝したことを足掛かりに、世界中の名だたるオーケストラとの共演やリサイタルで、圧倒的な支持を獲得。日本への初来日は1974年で、これまでに毎回、鮮やかな超絶技巧と深いぬくもりを感じる音色で、日本の聴衆からも絶大な人気を誇っている。パールマンは「このツアーは、私の最後の日本ツアーになると思います。ですから、そのような今まで何年も何回も来日してきた時と同じような経験ができることを楽しみにしています。日本のお客様に私の音楽を分かち合いたい。待ちきれない気持ちで一杯です」と語っている。2020年秋の来日公演が、日本を愛する“キング・オブ・ヴァイオリン”=イツァーク・パールマンの万感胸に迫る日本でのラストステージとなるだろう。チケットの一般発売に先駆けて、チケットぴあでは5月9日(土)より東京公演の先行受付開始。■イツァーク・パールマン フェアウェルツアー202010月31日(土)愛知県芸術劇場コンサートホール(愛知県)11月1日(日)サントリーホール(東京都)11月3日(火・祝)ザ・シンフォニーホール(大阪府)11月7日(土)サントリーホール(東京都)11月8日(日)アクロス福岡(福岡県)演奏曲目:<曲目未定>曲目は後日発表いたします。東京公演チケット一般発売日:5月31日(日)10:00AMより
2020年02月20日フランス生まれの「ラ・フォル・ジュルネTOKYO」(LFJ)が今年も5月のGWにやってくる。東京・有楽町の東京国際フォーラムを中心に行なわれる有料無料合わせて300超のコンサートに43万人の来場が見込まれる大音楽祭。プロデューサーのルネ・マルタンが来日して、概要発表会見が開かれた(2月18日・東京国際フォーラム)。【チケット情報はこちら】今年のテーマは生誕250周年の「ベートーヴェン」。これはLFJが初上陸した2005年と同じ。交響曲やピアノ・ソナタの全曲演奏でベートーヴェンの生涯を通観できるのはもちろんのこと、レア作品を含む協奏曲全曲やピアノ三重奏曲全曲などの百科全書的な企画のほか、室内楽曲や歌曲・合唱曲、珍しいところでは劇音楽《エグモント》全曲の朗読付きと、全編がベートーヴェンずくめ。全公演が、ベートーヴェン・プロか、あるいはベートーヴェンに密接にリンクしたプログラムという、徹底したベートーヴェン祭りになる。会見でマルタンが力を込めたのが、「トランスクリプション(編曲)」という、独自の面白い切り口。ベートーヴェン自身による自作編曲もあるが、同時代から21世紀に至る作曲家たちが試みたさまざまなアプローチもたくさん。ベートーヴェンが時代を超えて影響を与えてきた証を示す。清く正しいロマン派音楽から抱腹絶倒のラテン版まで、ベートーヴェンの百面相。大きな注目が《第九》。この人類の宝にもさまざまな方向から光が当てられる。通常どおりの演奏以外に、リストやワーグナー、そしてベートーヴェンの同時代人カルクブレンナーの三人がピアノと合唱用に編曲した《第九》第4楽章を並べて一気に聴き比べるのは前代未聞。さらに、「第九大国」の日本ならではの企画が、5,000席のホールAの会場全員で合唱に参加してしまおうという「みんなの第九」。鼻歌でメロディを口ずさむレベルではなく、座席の多くはパート別に販売される合唱専用席だから、隣の人に負けじと熱唱可能。公式のリハーサルもあるが本番のみの参加OK。今年のGWは《第九》で締めよう。出演者は例年どおり多士済々、豪華絢爛。チケット代が原則として最高3,000円と安価に収められているのもうれしい限り。なお会見には、「LFJアンバサダー」に就任したタレントのふかわりょうさんも出席。昨年の流行語にかけて「にわかジュルネも大歓迎」とスローガンを掲げるも、報道陣の反応は今ひとつで、「ペンが動いていませんねえ…」と消沈。ふかわさん、書きましたよ!開幕が待ち遠しいLFJは5月2日(土)~4日(月祝)+前夜祭。チケット販売も始まった。ベートーヴェン漬けの3日間を体験すれば、クラシック初心者も筋金入りのベテランも、必ずやベートーヴェン度が急上昇する。間違いなくメモリアル・イヤーの目玉のひとつだ。しかしこの身はひとつ。全部は聴けないから、どの公演を選ぶか、ああ、例年にも増して悩ましい。取材・文:宮本明
2020年02月19日劇場のスタッフとアーティストが2年という長期間に渡り創作に向き合い、新たな演劇作品を生み出す新シリーズが、2018年4月より北九州芸術劇場で始動。第1弾となる本作は、関西を拠点に活動する劇団太陽族の岩崎正裕が作・演出。約1年半をかけて北九州の様々な場所を巡り、人々に出会い、2月上旬より本格的な稽古を開始した。社会派としても知られる岩崎が本作で描くのは“現代女性の生き方”。3名の女性を軸に、結婚、家庭と仕事、不妊治療やLGBTなど社会を取り巻く様々なキーワードも織り交ぜながら物語が描かれるという。【チケット情報はこちら】「九州の女性たちは飲み会の場でもよく立ち働きますよね。女性が少し控えめで、コミュニケーションの取り方が関西とちょっと違うというか、関西では男性にも割と対等に突っ込むんですよね。その外に出せない何かを女性たちは抱えてるんじゃないか、現代における女性を描いてみたい、というのが着想の始まりでした。中心になるのは3人の女性で、ひとりは40代で独身、古い一軒家に住んでいる。もうひとりは夫が医者で、外に出たいけど夫は家にいてほしいと暗に強制されている。もう1人は不妊治療を続けながらもなかなか子どもが出来ず親族たちからの視線にも悩んでいる、という設定です。でも男性女性の二元論だけでは何か取りこぼしそうな気がして、現代においてはLGBTの事に触れざるを得ないだろうと。自分は女性と認識していて女性が好きという若い女性、その思いを受ける側の女性や彼女の恋人、母親の物語も加わります。タイトルは、杉田久女の俳句~花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ~に着想を得ていますが、私は“まつわる紐”を女性にまつわる男性がつくった社会の数々のしがらみ、と捉えてみました。それを物語で解いていく事によって、それぞれの登場人物に風が吹くんじゃないかな、という想いを込めています」出演は、北は北海道から南は熊本県の出身者まで、オーディションで選ばれた10名と関西からのゲストキャスト2名による計12名。福岡を拠点に活動する劇団FOURTEEN PLUS 14+の村上差斗志は「女性の生き方や生き辛さを描く作品で、その生き辛くさせている男性を演じるという事で喋る台詞が全部自分に返ってきて苦しい部分もあるんですが、観終わった後、観てくださった女性にも男性にも良い風が吹く作品になればいいなと思います」と意気込みを語った。本作は、岩崎が書き下ろした戯曲を岩崎とは長年親交のある飛ぶ劇場の泊篤志が北九州弁に翻訳し、全編北九州弁で上演する。その土地の言葉と体温を持って、今この時代に問う“女性の生き方”とは?世代や性別を超えて、多くの観客に考えるきっかけを与えてくれる作品となりそうだ。公演は2月27日(木)から3月1日(日)福岡・北九州芸術劇場 小劇場、3月7日(土)から8日(日)まで兵庫・アイホール(伊丹市立演劇ホール)にて。チケット発売中。
2020年02月18日芸能生活40周年を迎えるタレントのコロッケが、節目を記念した「ものまねエンターテイメント コロッケコンサート『勝手にやってすみません!~40th Anniversary』」を行う。還暦となった翌日から幕を開けるステージの詳細を掘り下げようと、本人のもとへ向かった。【チケット情報はこちら】1980年に日本テレビ系『お笑いスター誕生』でデビューしたコロッケ。300種以上のものまねレパートリーを抱え、バラエティ番組で活躍する一方、東京・明治座、愛知・御園座、大阪・新歌舞伎座、福岡・博多座などの大劇場で座長公演も務めている。本コンサートの構成を尋ねると、ちあきなおみ・美空ひばり・岩崎宏美・森進一・五木ひろし……といった“定番芸メドレー”のほか、「今回いちばん力を入れたい」と準備を進める“40周年スペシャルメドレー”の構想を明かしてくれた。25周年コンサートにおいて30人ほどのメドレーで出発したこの企画は、30周年で100人に膨れ上がり、35周年では年代別に展開。脚光を浴びる“時の人”のものまねを取り入れるスタイルが好評を博した。その心は、コロッケいわく「ものまねを古い芸にしたくない」──。「常に新境地を開拓して、お客さんに喜んでもらいたいんです」と語る。というのも、最近始めたYouTubeチャンネルの視聴者に「親世代がコロッケファン」の若者が現れ始めたから。彼らに刺さるネタとして、大人気マンガ『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎を「キンプリ(King & Prince)の平野紫耀くんでやってみようと思いついて」と言いながら目の前で披露する。他にも米津玄師・Official髭男dismをはじめとする最新のJ-POPアーティスト、東方神起・BIGBANG・BTSといった韓流アイドルまで網羅する幅広さを覗かせた。「ヒット曲をレパートリー内の誰に歌わせたら楽しんでもらえるか」といった着眼点も持ち合わせる。その源泉は「ロボットの五木ひろしさん」など、コロッケが「30%似ていて70%は“別の生き物”」と割り切るデフォルメ芸。本人にどれだけ似せるかより、その特徴を面白おかしく捉え直す“パロディ”は本コンサートでも発揮される。LiSAが歌ったアニメ版『鬼滅の刃』の主題歌「紅蓮華」に対しては「玉置浩二さんか徳永英明さんでやったら面白そう」とニヤリ。目下構想中で変更の可能性もあるが、定番芸と最新エンタメから想を得たネタが一堂に会する、老若男女にとって親しみやすいショーとなりそうだ。コンサートは3月14日(土)の神奈川・横須賀芸術劇場、21日(土)の東京・中野サンプラザ ホールを筆頭に、2021年2月まで全国計25会場を巡演する。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2020年02月18日浪漫活劇譚『艶漢』第四夜が2月16日に開幕、3月1日(日)まで東京・シアターサンモールにて上演中。開幕に先がけ、公開ゲネプロと囲み取材が行われ、取材には、吉原詩郎役の櫻井圭登、山田光路郎役の末原拓馬(おぼんろ)、吉原安里役の三上俊、大太刀一平役の小沼将太、鏡湖役の岡田あがさ、虹海役の松島志歩、花魚役の青木志穏、漁火役の芹沢尚哉、水稚役の坂下陽春、潮見役の加藤良輔が出席した。なお、漁火、水稚、潮見は舞台オリジナルキャラクター。【チケット情報はこちら】本作は、尚月地の人気漫画を原作にした舞台で、2016年に初演、2017年に第二夜、2019に第三夜を上演した人気シリーズの最新作。脚本・演出はほさかよう。取材で三上は「これまで前作を超えよう、超えようとやってきたのですが、この第四夜はまた別のベクトルでものすごい作品になったんじゃないかと思います。第五夜、六夜を見据えた作品になっていると思います」、末原は「作品を続けていくために、これまでのことを断ち切る、というのも今回の僕らの挑戦でした。それは新しいことをやるというよりは、今まで見せてきた、我々が“ここは成功する”と思っていない面を掘り下げてみるという作業で、それをイチからやってみて、我々なりに辿り着いていると思います。人間の暗い部分を描くぶん、それに打ち勝つための明るい部分や強い部分を描いた作品です」、櫻井は「『艶漢』クオリティはもちろんですが、このカンパニーでしかできないことができていると思います。支えてくださる皆様に感謝の気持ちも込めて詩郎を演じ切ります。よろしくお願いします」とそれぞれ語ったように、浪漫活劇譚『艶漢』が次のフェーズに入ったことを感じさせる作品。初演から描かれてきた、詩郎と光路郎、そして安里の因縁を振り返り、そのうえで一歩踏み出す姿が印象的に描かれる。舞台となる“水劇”一座のエピソードは、水の中で行われる演劇は幻想的に、逆にその“舞台に立つ者”の心情は生々しく描かれたストーリーで、それを本物の役者たちが演じるという舞台版ならではの複雑なリアルさに心が動かされる。実はこのエピソードはコミックスでは前半に出てくるため、3人の状況とは時系列が違うのだが、舞台オリジナルキャラクターである漁火らが架け橋となり、違和感なく仕上がっていた。光路郎の幼馴染・一平も登場し、初めて光路郎の過去が語られる浪漫活劇譚『艶漢』第四夜は3月1日(日)まで東京・シアターサンモールにて上演中。取材・文:中川實穗
2020年02月18日大森美香が脚本を書き下ろし、尾上右近、佐津川愛美らが出演する舞台『この声をきみに~もう一つの物語~』が3月に上演される。ヒロインを務める佐津川に話を聞いた。【チケット情報はこちら】連続テレビ小説『あさが来た』などを手掛けた脚本家・大森美香による、NHKオリジナル作品ドラマ『この声をきみに』(2017年9月放映/主演・竹野内豊)の“もうひとつの物語”を描く本作。ドラマ同様“朗読教室”を舞台に、新たな登場人物とエピソードによる“ちょっと不器用なオトナたち”へ贈るラブストーリーになるという。佐津川はドラマ版を観て「竹野内さんが演じる偏屈な主人公を否定する人としない人がいて、そこがすごくリアルだし、いいなと思いました。私はきれいごとだけじゃない作品のほうが好きなので。だけど全体を通して、大森さんならではのすごくやさしい空気感があった。これが舞台になったとき、どんなふうになるのかなと思いました」と、本作が楽しみになったという。キーになる“朗読”については「朗読って、ひとりでは作ることのできない空気や心模様が出せる。だから舞台に向いてると思うんです」と舞台版ならではの良さも生まれそうだ。演出を務めるのは岸本鮎佳(艶∞ポリス)。「艶∞ポリスの作品は観劇したことがありまして、すごく面白かったんです。登場人物がたくさんいたのですが、みんなが生き生きしているのが印象的で。そのときに岸本さんとお話しできて“いつかご一緒したい”と仰ってくださったので、今回叶って嬉しいです」と待望のタッグなのだそう。映像を中心に活躍する佐津川だが、毎年のように舞台出演もしている。それはなぜかと聞いてみると「どうしてだろう……舞台は“生きてる!”って感じがするんです。それに、誰かに観てもらえるということが嬉しいんだと思います。以前、カーテンコールで私に向かって泣きながら全力で拍手をしてくださったお客様がいて。“役者をやっていてよかった”と思いました。役者を続けていたのは自分がこの仕事を好きだからで、見返りを求めていたわけではなかったけど、そういうふうに反応してくださった方がいたということに救われたんです。これは劇場でしか味わえないものだなと、最近気づいたところです」。舞台だらこその喜び、舞台だからこその芝居があると語った佐津川が本作でどんな姿を見せてくれるのか、期待して開幕を待ちたい。公演は3月6日(金)から8日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼ、3月12日(木)から22日(日)まで東京・俳優座劇場にて上演。取材・文:中川實穗
2020年02月18日木ノ下歌舞伎の『三人吉三』が5~6月に上演される。出演者の大鶴佐助に話を聞いた。【チケット情報はこちら】今回の出演を「ワクワクします」と喜ぶ大鶴。歌舞伎や文楽など日本の古典演目を現代演劇として上演し、役者にもファンの多い木ノ下歌舞伎。その中でも『三人吉三』は代表作で、演目自体の初演(江戸時代)から約150年ぶりという「地獄の場」を含む三幕・5時間に及ぶ完全通し上演も話題を呼んだ作品だ。演じる側になると大変なことも多そうだが、「上演時間が5時間以上になる作品は初めてです。でもそんな作品ってやりたくてもやれないことのほうが多い。それを自分がやってどういう心境になるのかも楽しみですし、歌舞伎もやってみたかったので」と語る。歌舞伎をやりたかったのは、唐十郎の息子である大鶴のルーツと重なる理由。「僕はテント(芝居)をやっているのですが、テントって現代歌舞伎みたいな感じだと思っているんです。今は伝統芸能になってますけど、きっと江戸時代とかはこういう感じだったんじゃないかなって。だからやりたかった。あとは純粋に、どうなるかがわからないからやってみたかったというのもありますけどね」今回「まず楽しみ」と言うのが、木ノ下歌舞伎の特徴“完コピ稽古”。演目をより深く理解・研究するために、まずは実際に上演された歌舞伎の所作や台詞回しを出演者が“完コピ”し、そこからどう現代的に解釈し演じるかクリエイションしていくという稽古スタイルだ。「役をやるうえで“真似る”って普段は遠ざける気持ちがありますが、逆に完コピして、その型を破っていく。そこでどんなものが芽吹くのか…面白そうです」作品については「今まで三人の吉三郎の話だと思っていたのですが、木ノ下歌舞伎では群集劇だと感じました。すべての因果が絡み合い、因果応報ってこういうことか、というラストに繋がっていく…残酷だけど面白い」。その中で大鶴が演じるのは三人の一人・お坊吉三。「彼は身を持ち崩しているけど、ところどころで自分に甘いところがある(笑)。坊ちゃんだからなって、かわいらしく思います。ただ僕も少し坊ちゃんなところがあるので(笑)、そこがどうリンクしてくるかは稽古場で、ですね」。これまで蜷川幸雄や福原充則、木野花ら幅広い演出家の作品に出演し、3~4月には新生PARCO劇場オープニング作品第一弾 舞台『ピサロ』への出演も控えるなど、変幻自在の魅力を持つ大鶴。今作でどんな姿を見せるのか楽しみにしたい。今回、木ノ下裕一が再補綴に取り組み、演出は初演から引き続き杉原邦生が手掛ける『三人吉三』は、5月30日(土)から6月7日(日)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウス、6月に長野・まつもと市民芸術館にて上演。取材・文:中川實穂
2020年02月18日国内最高峰の音楽コンクールの覇者たちが集う「第88回日本音楽コンクール受賞者発表演奏会」が、2月26日、今年も東京オペラシティ・コンサートホールで開催される。今年度のピアノ部門を制したのは、年齢規定下限の17歳で参加した亀井聖矢だ。【チケット情報はこちら】──優勝おめでとうございます。予選を勝ち進むにつれて、手ごたえは感じていましたか?第三予選に進んだ頃から、ここまで来たらやっぱり1位を獲りたいなという気持ちにはなりました。でも本選も好きな曲でしたし、余計なことは考えないと決めたら、辛い苦しいというよりは、わりと楽な気持ちで楽しく臨めました。いま思えば、ですけど(笑)。──その本選の協奏曲は、サン=サーンスのピアノ協奏曲第5番《エジプト風》。レアな曲を選びましたね。3つの楽章のどれも魅力的で、最後に魅せることができる曲です。「えっ、サン=サーンス?」と思った人にも、いい曲だと感じてもらえるような演奏ができたらなと思いました。──音楽雑誌の記事に、演奏後の会場が、フィギュアスケートの羽生弓弦の演技後のような雰囲気になったと書かれていました。あはは(笑)。その時は興奮していてよくわかりませんでしたが、いい演奏ができたのかなと思います。──一転して、今度のコンサートでは、王道中の王道、チャイコフスキーのピアノ協奏曲 第1番(第1楽章)です。幼い頃から弾きたいと思っていた曲です。オーケストラも重厚で、派手で華やかなイメージがあると思うんですけど、実際勉強してみるとすごく繊細で、心の中でうごめくような感情、微妙な感情の変化を表現できたらなと思います。誰もが知っている曲なので、より難しくなるとは思うんですけれども。──聴いて影響を受けたピアニストの演奏はありますか?あまり誰の演奏という意識では聴かなくて……。いろいろ聴いてもレッスンを受けても、それぞれの解釈があるので、それらをうまく取り入れながら、自分の音楽にしていかないとならないので。──優勝から3か月あまり。周囲の環境がずいぶん変わったのではないですか?少しずつ本番が増えてきたり、忙しくなって、半分慣れないままですけれども、常に何かあったほうが自分のモチベーションになるので、今のところ楽しくやっています。その中で、本番に引っ張られるのではなくて、本番をうまく次に繋げていくためのステップにできるようにと考えています。若い勢いのある演奏だけでは、今後どこかで通用しなくなると思うので、誰もが弾くような曲でも、ひと味もふた味も違う、“あ、上手いな”と思わせる演奏ができるように、内面的な部分をもっと磨いていきたいと思います。昨年12月に18歳の誕生日を迎えた。通常なら高校3年生の年齢だが、飛び級入学で現在桐朋学園大学の1年生。コンクール優勝は「ゴールではなくスタート」ときっぱり。若武者の眼差しはしっかりと前だけを見据えている。取材・文:宮本明
2020年02月18日ダブルヘッダー特別公演『おおきく振りかぶって』『おおきく振りかぶって 秋の大会編』が上演中。今回は、2月15日に初日を迎えた新作『秋の大会編』におけるゲネプロの様子をレポートする。【チケット情報はこちら】ひぐちアサの野球マンガ『おおきく振りかぶって』を、成井豊の脚本・演出によって舞台化する本シリーズ。キャストには、主人公・西浦高校ピッチャーの三橋廉役を演じる西銘駿をはじめ、三橋とバッテリーを組むキャッチャー・阿部隆也役の大橋典之、本作のメイン対戦校である武蔵野第一高校ピッチャー・榛名元希役の神永圭佑、同校キャッチャー・秋丸恭平役の佐伯亮らが名を連ねた。ゲネプロは、前作『夏の大会編』で美丞大狭山高校に負け、5回戦敗退となった西浦高校野球部の再出発シーンから始まる。メンバー全員でチームの目標を定めるべく気持ちをひとつにしようとした瞬間、TVアニメ版『夏の大会編』の冒頭を飾った主題歌・Galileo Galilei『夏空』のイントロが流れ、オープニングのダンスへ突入。卑屈で気弱なキャラクターの三橋に扮する西銘も、ここは笑顔で伸びやかな動きを見せていた。本作は、西浦のメンバーが観戦する武蔵野第一高校vs ARC学園高校(夏大会準決勝)、そして西浦高校vs武蔵野第一高校(秋大会2回戦)の2試合が展開される。プロを目指す実力者であるがゆえに“ワンマン”ぶりが目立つ剛腕サウスポー・榛名を、神永は傍若無人ながらもチャーミングに造形。勝利や成長への貪欲さに欠ける秋丸が正捕手としてのプライド、さらに榛名とのバッテリーに目覚めていくさまを、佐伯はくっきり鮮やかに表現した。もちろん、主役校・西浦高校における三橋・阿部バッテリーの活躍も健在。開幕前の囲み取材で、大橋が「三橋を引っ張る存在だった阿部が彼を認め、手を組む必要性を感じたのが前作まで」「今回は三橋と手を取り合った上でどんな試合運びや関係性に現れるか、ご覧ください」と述べていた通り、ボールカウントごとの心理戦でトライ&エラーを繰り返し、信頼関係を育んでいくふたりの絆にも注目だ。ステージ上に再現された球場を駆け回るキャストらの奮闘によって、新作もテンポよく試合が展開。一方で、緩急自在のストップモーションが印象的な場面も。どこで繰り広げられているか、ぜひ劇場で確かめて欲しい。上演時間は約120分(休憩なし)。公演は2月24日(月・祝)まで、東京・サンシャイン劇場にて。チケットぴあでは現在、当日引換券を販売中。取材・文:岡山朋代
2020年02月17日ダブルヘッダー特別公演『おおきく振りかぶって』『おおきく振りかぶって 秋の大会編』が、2月14日に開幕。これに先立ち、再演版となる『おおきく振りかぶって』の公開ゲネプロと囲み取材が行われた。【チケット情報はこちら】ひぐちアサの野球マンガ『おおきく振りかぶって』を、成井豊が舞台化する本シリーズ。囲み取材では、主人公・西浦高校ピッチャーの三橋廉役を演じる西銘駿が「笑いの絶えない現場だった」と楽しい稽古を振り返る。一方で、脚本・演出を手がけた成井は2作品で4試合というゲーム数の多さを強調しつつ、「打席やボールカウントの行方を、みんなで忘れる瞬間があった」と裏話を披露。登壇したキャストから口々に「すみません!」と謝罪の声が飛ぶと、会見場は笑いに包まれた。三橋とバッテリーを組むキャッチャー・阿部隆也役の大橋典之は、再演版への出演でシリーズ全てに登板。これを踏まえて、三橋と阿部の信頼関係を「足し算が掛け算に変わって、相乗効果が生まれてきた」と表現する。『秋の大会編』でメイン対戦校となる、武蔵野第一高校ピッチャー・榛名元希役の神永圭佑はシリーズ初参加。野球経験はあるものの「左投げは初めて」らしく、投球ポーズの会得に苦労したエピソードを語った。榛名の相棒となる同校キャッチャー・秋丸恭平役の佐伯亮は「オープニングとエンディングのダンスに注目してください」と呼びかける。ダンスシーンに用いられる楽曲は、初演に同じくBase Ball Bearの「ドラマチック」。再演版には新曲「いまは僕の目を見て」も挿入されることから、Base Ball Bearのメンバーも応援に駆けつけた。小出祐介は「アニメ版(2007年)で使ってもらうため、『ドラマチック』は1か月くらいかけてつくった大切な楽曲」と思い入れを語り、関根史織・堀之内大介は「新曲も印象的なシーンで使っていただけて光栄です」と笑顔を覗かせる。公開ゲネプロでは、球場に見立てた八百屋舞台をところ狭しと走り回るキャストによって白熱した試合がスピーディに展開。三橋にとって因縁の三星学園と繰り広げる初試合、前年度に甲子園へ出場した強豪・桐青高校との初陣を通じて、西浦高校野球部としてチームの結束が高まっていく様子が描かれた。上演時間は約120分(休憩なし)。公演は2月24日(月・祝)まで、東京・サンシャイン劇場にて。チケットぴあでは現在、当日引換券を販売中。取材・文:岡山朋代
2020年02月17日4月24日(金)~5月9日(土)のGW期間に、渋谷ヒカリエ9階ヒカリエホールにて開催される、世界14ヵ国で特許取得の恐竜型メカニカルスーツ”DINO-TECHNE”を使った体験型ライブエンターテインメント「DINO SAFARI 2020」。今回は昼公演限定で、連載開始から50周年を迎えた「ドラえもん」とコラボし「ドラえもん 50th Anniversary 特別公演」の上演が決定した。【チケット情報はこちら】「DINO SAFARI」は子どもから大人まで年齢や世代、性別を問わず常に人気を誇る恐竜が登場するリアル体験型エンターテインメント。本公演は、リアルな自立二足歩行恐竜が観客の目の前で自由に歩き回り、尻尾を自在に動かし、吠え、咬みつこうと迫ってくる、まさに恐竜の世界に自分自身が立っているかのような体験ができるリアル”恐竜サファリ”プロジェクト。出演する恐竜は、ON-ART社(東京都東久留米市)が10年以上の歳月をかけ開発した恐竜型メカニカルスーツ”DINO-TECHNE”を用いた圧倒的な特殊パフォーマンスで、想像をはるかに超えた恐竜そのものの動きを精巧に再現している。今回、昼公演限定で上演される「ドラえもん 50th Anniversary 特別公演」。「ドラえもん」とコラボレーションした新たな「DINO SAFARI」の空間はどうなってしまうのか今から想像が膨らむばかり。3月12日(木)まで早割入場券を発売中。2枚以上の購入で、平日昼公演は1枚につき500円引き、土日昼公演は1枚につき300円引き、ミッドナイトサファリは1枚につき200円引きとなる。
2020年02月17日小宮有紗と加藤玲奈(AKB48)がW主演を務める密室サスペンス・コメディ『体育教師たちの憂鬱』が4月に東京・シアタートラムにて上演される。小宮と加藤に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「ラブライブ!サンシャイン!!」出演のスクールアイドルユニット・Aqoursメンバーとして活躍しながら、女優としても活動する小宮。舞台に立つのは約5年半ぶりとなるが「舞台はデビュー当時に何作か立たせていただいたのですが、実はなかなか自信が持てずにいて。でも今、このお話をいただいたときに、新しい自分にチャレンジするチャンスかなと思い『やりたいです』と言いました」と明かす。出演を決めた理由は「Aqoursでライブなどをするようになって、ステージに対する気持ちが変わったからです。生でお客様の反応をいただくことが楽しいなと思うようになってきたので、今ならと思えました」。加藤は、AKB48のメンバーで、「劇団れなっち」の主宰もしているが、自身の舞台出演は2作目。「まだ舞台に慣れていないので、素直にドキドキだなという気持ちはあります。でも普段、舞台を観に行くことは多いですし、演技をしたいという気持ちはあるので、今回を楽しみにしていました」と語る。本作は、作・演出の金沢知樹が主宰する「劇団K助」が2019年に初演した作品で、舞台はスポーツ名門校の女子校。体育倉庫で教師と生徒の恋のやり取りが記された交換日記が見つかり犯人探しが始まるが、その中でさまざまな事件や過去が明らかになっていく――という内容だが、小宮は「みんながイメージする“学校もの”を裏切る展開になると思います」、加藤も「舞台だからこそ面白い話です。これがリアルだと怖すぎる(笑)」と話すストーリー。その中でふたりが演じるのは全国大会に出場を果たすような強豪スポーツ部のキャプテン役。「舞台が女子校なのですが、女の子だけの中で生まれる絆って強い。私も玲奈ちゃんも女性グループで活動しているので、その設定にはスッと入っていけるかなと思っています」(小宮)。役柄も書き換えられるといい、「先日、私たちと金沢さんでお話しする時間があり、どんなことを話すのかなと思っていたら、世間話でした(笑)。脚本のために人となりを見られていたんだと思います」(加藤)と、当て書き要素もありそう。最後にファンに向けて、小宮は「私が生でお芝居をしているところを見たことがない方も多いと思うので、いいところを見せられたら」、加藤は「前回の舞台を観に来てくださった方が“またやってほしい”と言ってくれたりしていたので、その期待にも応えられるようにがんばりたいです」とコメント。開幕をお楽しみに!公演は4月3日(金)から19日(日)まで東京・シアタートラムにて。チケット発売中。取材・文:中川實穗
2020年02月17日2月15日東京・日本消防会館(ニッショーホール)で開催された舞台「遙かなる時空の中で3」トークイベント内にて、2020年6月に上演される「遙かなる時空の中で」シリーズ20周年企画・舞台「遙かなる時空の中で3 再縁 」のメインビジュアル解禁とキャスト配役&公演スケジュールの公演詳細が発表された。【チケット情報はこちら】主役・白龍の神子(みこ)春日望美役は、前作と同様、吉川 友。神子を守る八葉は、前作からの続投メンバー、ヒノエ役・杉江大志、有川譲役・千綿勇平、リズヴァーン役・村上幸平。今回からの新メンバーはそれぞれ、有川将臣役・小南光司、源九郎義経役・鐘ヶ江洸、武蔵坊弁慶役・正木 郁、梶原景時役・君沢ユウキ、平敦盛役・古賀 瑠らが演じる。平家の武将・平知盛を演じる中村誠治郎、梶原朔を演じる野本ほたるは前作からの続投。白龍役は、今作では小谷嘉一が演じる。物語の舞台は平安末期の源平合戦が繰り広げられる時代に似た異世界。不朽の名作、大人気ネオロマンスゲーム『遙かなる時空の中で3』舞台の再縁(再演)舞台。内容は2018年の初演から一部リニューアルされる予定だ。オフィシャル最速先行が本日2月17日(月)12:00からスタートし、3月1日(日)23:59まで受付ける。
2020年02月17日11年ぶりの新制作となる東京二期会の《椿姫》。初日が1週間後に迫った2月12日、公演の指揮者ジャコモ・サグリパンティによるプレトークが開かれた。赤丸急上昇中の若きオペラ指揮者はこれが初来日。詰めかけた約100人の熱心なファンを前に、軽妙に、しかし誠実に語った(自由学園明日館講堂)。【チケット情報はこちら】1982年生まれのサグリパンティは、目下世界の主要歌劇場を次々と制覇し続ける逸材。今回もバイエルン国立歌劇場でアンナ・ネトレプコ主演の《トゥーランドット》を指揮してきたばかりだ。2016年には英国の「オペラ・アワード」最優秀若手指揮者に選出されている。自らの正式なオペラ・デビューを、2010年イタリア南部の街マルティナ・フランカのヴァッレ・ディートリア音楽祭でのドニゼッティ《パリのジャンニ》と答えたサグリパンティ。この音楽祭は、知られざるベルカント・オペラを多数上演することで知られるが、彼自身、これまで40以上のベルカント・オペラを指揮しており、ヴェルディとベルカント・オペラには密接な関係があるのだと語った。「(ベッリーニの)《ノルマ》と(ヴェルディの)《ナブッコ》を、知らずに聴いたら、作者が逆だと思うほど似ています。ベッリーニをヴェルディが発展させたのです」《椿姫》でも、音楽的に難しいヴィオレッタ役に比べて他の役はシンプルで、たとえば有名なジェルモンの〈プロヴァンスの海と陸〉が平凡(!?)なのは、古い社会の象徴として(古い)ベルカント風に書いているからだと教えてくれた。《椿姫》の人気の理由として、どの時代にも起こりうる普遍的なテーマとメロディの美しさを挙げたサグリパンティ。なかでも聴きどころは「ワルツ」だという。「当時ヴェルディがパリで聴いたワルツがさまざまな場面に出てきます。有名な〈さようなら過ぎ去りし日々〉もワルツですね。私が1番泣ける美しいワルツが(第2幕でヴィオレッタがアルフレードに別れを告げる)〈私を愛してね。私があなたを愛しているのと同じくらい〉です。なぜ泣けるかといえば、あそこで初めて本当のヴィオレッタが描き出されるから。魂をえぐられるようなシーンです」ちょっとしたアクシデントもあった。トークの途中で震度1の小さな地震。すぐに収まったが、サグリパンティは「ちょっと怖かった」とお茶目に告白。「イタリアだったら全員が外に逃げたと思うよ!」と笑わせた。最後はソプラノの柴田紗貴子とテノールの澤原行正のふたりが《椿姫》から3曲を歌うミニ・コンサート付き。今回の《椿姫》では、宝塚歌劇団の新鋭演出家・原田諒を起用し、ダンサーとして元タカラジェンヌらが出演することもオペラ・ファンの話題だ。ヴィオレッタ役は日本を代表するプリマ大村博美と、初の大役に抜擢された新星・谷原めぐみのWキャスト。大きな注目を集める二期会《椿姫》は、2月19、20、22、23日の4公演。東京文化会館大ホールにて。チケット発売中。取材・文:宮本明
2020年02月17日WOWOWオリジナルドラマと舞台が連動した初のプロジェクト『ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン』。火星移住計画を実現するため、火星のラボに4人1組で送り込まれた、ワケありな人々が巻き起こすシチュエーションコメディだ。そこで現在放送中のドラマ版に引き続き、舞台版にも出演する須賀健太、崎山つばさに話を聞いた。【公演情報はこちら】脚本、また舞台版の演出も手がけるのは鈴木おさむ。本作の魅力について須賀は、「キャストは4人のみと少ないので、会話劇の強みがよく出ている内容だなと思いました。4人という人数が最大限に生かされていますし、また時には変化球もあったりして。ドラマ版は30分でしたが、舞台版で尺が長くなることでさらにどう面白くなるのか。今から楽しみです」と期待を寄せる。また崎山は、「ドラマの30分の中だけでもあれだけ笑いの要素が詰められていましたし、なおかつ僕が参加したドラマ版ではちょっとほろっとさせる部分もあって。いろんな感情が揺さぶられる作品なので、自分自身、演じていてとても面白かったです」と振り返った。5月に上演される舞台版では、須賀、崎山に三浦翔平、矢本悠馬を加えた4人が、再び火星のラボで共同生活を始めることになる。須賀は、「撮影中は“やっている感”をなるべく出さないようにしたいと思いました。コメディであることを強く実感しましたし、面白いと思うことを面白いでしょ?とやってしまうと、途端に冷めてしまうので。舞台は特にそうだと思うので、その会話感みたいなものは忘れないようにしたいです」と、舞台版への課題を語る。崎山は「鈴木さんの脚本がすでに面白いので、これ通りにやれば絶対に面白くなるとは思うんです。でも公演を重ねていくと、どうしても変えたいと思う心理が働いてきて…。果たしてそれが面白いのかは自分の判断だけでは難しいので、とりあえず須賀くんにおんぶに抱っこで頑張っていきたいと思います!」と須賀を見てニヤリ。すると「なんで僕!?」と須賀から素早いツッコミを入れられていた。須賀が「ドラマから舞台、またドラマも時系列がバラバラだったりして、いろいろな入り方が出来る面白いコンテンツだと思います」と話すように、観客にとってもこれまでにない楽しみ方を味わえそうな舞台。さらに崎山は「ドラマ版での“エラバレシ4ニン”が、今度は舞台上でどんな化学反応を見せるのか。ぜひ楽しみにしていて欲しいなと思います」とアピールした。公演のチケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2020年02月15日宝塚歌劇団星組新トップスター・礼真琴、新トップ娘役・舞空瞳の大劇場お披露目公演『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』『Ray -星の光線-』が、2月7日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。宝塚歌劇星組 幻想歌舞録『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』/Show Stars『Ray -星の光線-』チケット情報第一幕の『眩耀の谷 ~舞い降りた新星~』は、謝珠栄が作・演出・振付を手掛ける幻想的な歴史ファンタジー。舞台は紀元前の中国大陸。勢力を拡大する周王朝は、豊かな自然と土壌をもつ亜里の地にある小国「ブン」を攻略し、周の統治下に置いていた。亜里に遣わされた周の大夫、丹礼真(タンレイシン)は、その地の美しさに魅せられ、人々の力になりたいと意気込む。勇将管武将軍より、周国の宣王に敵意を燃やす者たちが潜む「眩耀の谷」を見つけ出し、和解を促すことが我々の務めだと言われた丹礼真は、身命を賭して任務をまっとうすることを誓うが…。民族音楽が流れる中、ブン族の民が舞い踊るプロローグは、まさに圧巻の一言。時には水が流れるようなしなやかさを、時には大地のエネルギーを感じるような力強さを感じる群舞に惹きこまれる。礼真琴が演じる丹礼真は、周国のため、亜里の地に住む人々のためにと理想に燃え、意気揚々と任務に就くが、ブン族の人々の真実を知ることで葛藤が生まれていく。何が正義なのか、信念とは何か…。そんな心の揺らぎや、苦しみを乗り越えて人間として成長していく様を、礼は情感豊かに表現している。トップ娘役の舞空は、ブン族16代目の王・麻蘭の妹で、盲目の舞姫・瞳花(トウカ)役。辛い人生を送り、光も希望も見失った彼女が、心優しい礼真により変化していく。その心の動きを繊細に表現する舞空。儚げながらも芯には強さを感じさせる。礼真が憧れる管武将軍役の愛月ひかるは、勇壮な佇まいやダイナミックな剣舞が目を引く。突如、礼真の前に現われる謎の男を演じる瀬央ゆりあの好演も光る。ファンタジー作品でありながら、寛容な心を持つこと、命の大切さ、争いの愚かさを訴えるメッセージ。彼らが発するリアルな言葉が胸を打つ、繊細かつ力強さのある作品だ。中村一徳が18年ぶりに星組大劇場公演の作・演出を手掛けるショー『Ray -星の光線-』は、新生星組お披露目にぴったりの、華やかでエネルギッシュなステージだ。クールなカッコよさで魅せたり、スタイリッシュに魅せたり、デュエットではしっとりと。群舞も多く、フィナーレまで目くるめくシーンが展開。星組のパワーを感じさせるショーになっている。公演は2月7日(金)から3月9日(月)まで、兵庫・宝塚大劇場、3月27日(金)から5月3日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。東京公演のチケットは2月23日(日)一般発売。※ブン族のブンはさんずいに文の文字。取材・文:黒石悦子
2020年02月14日美術は鑑賞から体験へ。“Dive in Art”をコンセプトとした没入型の美術館「Immersive Museum」が4月、日本初開催される。【チケット情報はこちら】「Immersive Museum」は最新デジタル技術で名画の世界そのものを空間の中に再現。鑑賞者は空間に足を踏み入れ流れる音楽に身を任せれば、まさに絵画の中に「Immersive=没入」する快感を得られる。ミラノ、フィレンツェ、パリといった芸術都市でも高い支持を受け、世界的なトレンドと言えるまったく新しい美術鑑賞イベントとして、期待を集める。日本開催第1弾に選ばれたテーマは“印象派”IMPRESSIONISM。クロード・モネ、ドガ、ルノワールといった人気の画家8名、約70の作品をデジタルアート化。19世紀のフランスにおいて絵画の世界に大きな革新をもたらした作品群を8つのシーンにわけて構成する。プラグラムは19世紀西洋絵画研究で知られる早稲田大学文学学術院 坂上桂子教授が監修。水面が揺れるモネ「睡蓮」の中にゆっくりと沈んでいくような感覚、また、19世紀当時まさにモネ自身が見たであろうフランスのル・アーブル港と絵画の融合。さらには絵の具を分割しスケールを変えることで制作過程の絵の中に入り込んだような体験…。高さ5.5m、約1400㎡の巨大空間の再現される、まさに印象派の画家たちが見て感じたであろう世界を体感しに出かけたい。「Immersive Museum」は4月17日(金)~8月12日(水)まで東京・天王洲の寺田倉庫G1ビル5Fで開催。■Immersive Museum(イマーシブミュージアム)期間:4月17日(金)~8月12日(水)場所:寺田倉庫G1ビル(東京都品川区東品川2-6-4)入場券:大人 2,500円(税込) / 中学生・高校生 1,500円(税込) / 小学生 800円(税込)※小学生未満は入場料無料。会場にて当日券もお求め頂けます。主管/企画制作:電通、ドリル<展示予定作品>「印象・日の出」、「ラ・ジャポネーズ」、「積みわら」、「ロンドンの国会議事堂」、「ルーアン大聖堂」、「睡蓮」【その他展示】エドガー・ドガ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、カミーユ・ピサロ、ベルト・モリゾ、アルフレッド・シスレー、ギュスターヴ・カイユボット、メアリー・カサット
2020年02月14日OFFICE SHIKA PRODUCE「罪男と罰男」が3月に東京と大阪で上演される。W主演として、罪を犯す男・日出男を演じる松島庄汰、罰を引き受ける男・武男を演じる渡部秀に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、「劇団鹿殺し」の丸尾丸一郎が2017年にNHKラジオドラマ「劇ラヂ!」で発表した作品で、今回、丸尾自身の脚本・演出で舞台化する。子供の頃から素行が悪く大人になっても罪を重ねる日出男が、かつて罰を引き受けてくれた旧友・武男を思い出し――というストーリー。ラジオドラマでも同役を演じた渡部は、「最初に思ったのは、これはすごく大変な舞台になるだろうなということです。自分のこれまでの舞台作品の中で一番難しい作品になりそうです」と明かす。「ファンタジーと現実のちょうど中間にあるような世界観を、日出男と武男という対照的なキャラクターを中心に描いていく。そこがとても難しそうだなと思っていて。ラジオドラマはイメージを聞き手に委ねられるから描けた世界があった。今回はそれを目に見えるカタチにするわけなので、そこは、丸尾さんがどうつくるかが楽しみな部分でもあり、自分がどこまで食らいつけるのかという挑戦でもあります」。松島は「ストーリーはシンプルで、丸尾さんが素舞台に近い感じでやるかもしれないとおっしゃっていて。そういう作品って役者の表現力が問われる。緊張もありつつ、演じ甲斐も感じています」と語る。ふたりは初共演だが、松島は「秀とは10年くらいの仲です。同じ事務所で同世代なので、どうしても比べられますし、そうするとライバル心のようなものも出てくる。今回はいい意味での緊張感が生まれるんじゃないかな。とても嬉しいし楽しみです」。渡部にとって松島は「いいあんちゃん。一緒に演じるのは初めてなので、非常にワクワクしています。先輩の胸を借りる気持ちで、頼りにしてます」と話し、「でも関係性としては“罪男”と“罰男”が逆だよね。庄汰くんは受け入れてくれる」。それに対し松島は「そうだね、1番こうむってるかも(笑)」とふたりで笑う。間にあるのは「信頼と安心感」なのだそう。お互いを知るからこそ、「僕は、日出男は庄汰くんに当て書きしたんじゃないかくらいの感覚です。ふたりとも芯の部分はやさしい。でもワル(笑)。庄汰くんの社会風刺ボーイみたいなところは、日出男と近いんじゃないかなと思います」、「秀はどうだろうなあ。武男って情報量が少ないから。でもどこか通ずるものは感じます。あ、ちょっと暗いところが似てますね(笑)」。そんなふたりが主演を務める本作は3月11日(水)から15日(日)まで東京・座・高円寺1、3月19日(木)から22日(日)まで大阪・ABCホールにて。東京は3月12日(木)に追加公演が決定している。取材・文:中川實穗
2020年02月14日2月13日より、東京・CBGKシブゲキ!!にて、舞台『春母夏母秋母冬母』が開幕した。【チケット情報はこちら】本作品は、中学生になる少女・こなこ(深井順子/上西星来 Wキャスト)と少年・ユキユキ(森下亮/土屋神葉Wキャスト)が空想世界を旅する様子と、各々の母との交わりを描いた作品。劇空間いっぱいに広がるカラフルな公園のセットの中で、公園という場所が、時に語らいの所となり、空想の遊び場となり、酔い覚ましの場所となり、母と子が過ごす場所となる。舞台上、セットチェンジは無く、ふたりのキャストはセットと好対照なシックな衣装を纏い、衣装替えも無い。そのシンプルな設定の中、観客の目の前で、時間や空間がめくるめく移り変わりを遂げながら、ふたりの男女の子ども時代から熟年期までの半生をリアルに描いてゆく。また、この作品では、キャストが互いの母を演ずる、つまり男性も母親役を演ずる、という性別、年齢を超えた表現方法が、大きな特徴であり、魅力となっている深井順子は、屈託無いこなこの少女性を自然に体現し、伸びやかに空間を操りながら、少女から大人の女性まで演じ切る。森下亮は、こなこの母の溢れる母性を、軽やかに演じ、唯一無二の母親像を生み出している。土屋神葉は、豊かな表情、通りの良い声、感情の発露で、内包するエネルギーを熱く放ち、ユキユキの少年性とこなこの母を瑞々しく演じる。上西星来は、可憐な美しさの一方で、少女になり母になり飲み屋のママにもなる様々な顔を、一本芯の通った芝居でしっかり演じ、存在感を見せる。この作品は、キャストの深井順子の母親が亡くなったことを機に、FUKAIPRODUCE羽衣の劇団公演として2018年に糸井幸之介が書き下ろした、深井と母のエピソードも随所に散りばめられた私小説的な要素もある作品だが、誰しもが自分の心と会話をしながら、いつのまにか見入ってしまう、普遍的で、壮大な、心に迫る作品である。全く個性の異なる俳優達が、歌と芝居で紡ぎ出す、無限の可能性を楽しみながら、夜の闇の中で繰り広げられる時空旅行に身を浸したい。公演は、2月13日(木)~19日(水)、CBGKシブゲキ!!にて上演中。ぴあでは当日引換券を各公演前日23:59まで発売中。
2020年02月14日2018年3月に演出・田尾下 哲にて上演され話題を呼んだ同シリーズの続編となる、朗読で描く海外名作シリーズ 音楽朗読劇「嵐が丘」。世界三大悲劇とされるエミリー・ブロンテの名作「嵐が丘」に各回4名、全11公演34名のキャストが挑む。上演に先駆け行われた稽古にて、キャスト4名からのコメントが届いた。【チケット情報はこちら】ヒースクリフ役を演じる駒田航は、出演について「愛ゆえに狂人と化したヒースクリフ。普段朗読では善人寄りの役柄を任せていただくことが多い分、とても演じるのが楽しみです」とコメント。「いかに彼の歪んだ愛情を表現できるかが作品内容を大きく左右すると考えています。一生懸命時代感や心情を捉えつつ、その日その日のキャストの方々と新鮮な言葉を紡ぎたいと思っておりますので、楽しんでいってもらえたら幸いです」と意気込みを語った。キャサリン/キャシーを演じるのは、高校生の頃から朗読が好きだったという村中知。「朗読は登場人物の感情も目線も動きも姿勢、全てを声だけで表現します。少ない音と己の声での表現は難易度高いと思います」とコメント。稽古をしてみて「課題は山積み」とするが、稽古場の空気にやる気が増幅したといい、「役者が音楽にのせて声のみで表現す『嵐が丘』。演劇や映像作品のように鮮明に世界を感じていただけたら、役者冥利に尽きます。嵐が丘に皆さんを招き入れられるよう精一杯努めます」と公演への意気込みを語った。ヒンドリー、ヘアトン、リントンの3役を演じる新田杏樹は、実際の稽古の感想として3役を演じ分ける難しさを感じたといい、「僕が演じるヘアトンとリントンのセリフが、同じ場面で結構早いテンポで入り乱れている部分がありまして…声優ならではだなぁと、我ながら思いました(笑)演じ分けをしっかりはっきり分かりやすくして、お客様に違和感なく届けられるように頑張りたいと思います」とコメント。声の違い、セリフや役の解釈の違いでガラッと作品の雰囲気が変わってくるのかなと思う、と作品へ真摯に向き合う姿を見せた。ヒースクリフ、またエドガー/ロックウッドの2パターンでの出演をする中澤まさともは、「古典文学の作品世界へ行き、生きることが出来る。その中でも特殊な作品として伝え聞いていた「嵐が丘」に出演できるということは、誉高く思います。素直に楽しみでいました」と出演への喜びを語る。また各公演回ごとにキャストが変わる今作について「ロックウッド氏の立ち居振る舞いは、キャストによって大いに変わるはずで楽しんでいただけると思います。どの空間でも発見することが多く面白さと難しさ共に味わって充実しています」と稽古への手ごたえを話した。公演は2月17日(月)から2月24日(月・祝)まで東京・TOKYO FMホールにて。チケットぴあでは各公演回前日までチケット発売中。
2020年02月14日セルゲイ・ポルーニン初の日本単独公演「Sergei Polunin セルゲイ・ポルーニン “SACRE”『春の祭典』」開催に先立ち、ポルーニンと振付家の大石裕香による取材会が2月上旬に行われた。【チケット情報はこちら】“世界一優雅な野獣”と題に冠されたドキュメンタリー映画やYouTube累計再生回数2,700万回を記録した「Take Me To Church」(Hozier)のMVで知られるポルーニンは、ウクライナ出身の元英国ロイヤル・バレエ団プリンシパル。独ハンブルク・バレエ団における日本人初の女性ソリストを務めた大石は、現在ダンサー・振付家としてグローバルに活動しており、本公演では2演目のうち「Paradox & SACRE」の振付を手がけている。「日本に裕香さんと『春の祭典』を持って来られて嬉しい」と笑顔を見せたポルーニンは、ロシア人バレエダンサー・振付家のヴァーツラフ・ニジンスキー(1890~1950)と西側諸国のダンサーが演じたものであると作品の由来を紹介。同時に「日本人である裕香さんが振り付けしたおかげでアジア的なテーマやエレメントが融合され、クールで素晴らしい形に仕上がった」と彼女に対する感謝の思いを伝えた。一方の大石は、スイスにおけるポルーニンとの出会いを振り返る。言葉を交わした際のシャイな第一印象と、実際の「オーラをまとった」パフォーマンスには大きなギャップが。その姿に「感情を吐き出したいと思っているのでは」と感じ、「一緒に仕事するなら、彼の中に溜まっている何かを発散できる作品を一緒につくれる気がした」と創作意欲を刺激され、のちにスイスで彼と共作に至ったエピソードを披露した。本公演の見どころを尋ねられたポルーニンは「深遠なテーマを扱いますが、必ずエネルギーをチャージできるエンターテインメント性の高い作品です」とコメント。現在は芸術性の追求より、「多くの観客を惹きつけ、輪が広がるような作品をつくることが大切」であるとも述べた。また「作中で僕はさまざまな人々の“生命”を踊ります。ニジンスキーも登場しますが彼の人生を舞うのではなく、彼の作品で私は私の人生を踊るのです」と持論を展開。最後には「ステージには自然体で向き合ってください。フィーリングで楽しんで」と呼びかけ、取材会を結んだ。公演は5月14日(木)・15日(金)に、東京・新宿文化センター 大ホールで行われる。2月29日(土)の一般発売に先駆け、2月16日(日)23:59まで先着先行受付中。取材・文:岡山朋代
2020年02月14日鶴瓶噺の魅力を剣豪にたとえるなら、一見隙がありそうなのになぜか打ち込めない自然体ということ。「うぉりゃー」などと雄々しく叫ばずに「この間ね」と静かなトーンで、すっとしゃべり始める。「日常を描きたいんです」と語る笑福亭鶴瓶が、本番を2か月前に控えたこの日までにセレクトした噺の素は643個。まずは、噺の素との出会い方から話を聞いた。【チケット情報はこちら】「ふだんから、おもしろいことがうまれろなんて一切考えたことがないんです。正月なんて家族と一緒にぼーっとしていたいし、1年の目標を立てたこともないし(笑)。でもね、なぜか出会ってしまうんですよ。正月のハワイのホテルでも、ものすごくかわいらしい赤ちゃんが気になって。隣りのお母さんもキレイな人で、ふっとその横を見たらボクシング4階級制覇王者の井岡(一翔)やったんですよ。彼とは仲がいいから言えるんですけど“お前が1番目立ってないわ”って(笑)。自分でも不思議なんですけど、なにかが起きる時って、こっちが自然にしているよなぁとは思います」興味深い鶴瓶の休日だが、鶴瓶噺のトピックスは有名人から大阪のおばちゃんまでと幅広いのが魅力。さらにラストは、しゃべりと映像のコラボで締めくくられる。「今回のラストは、落語の世界の師弟や弟子同士の関係性がテーマになりそうです。落語の世界って、人間国宝にもなられた桂米朝師匠が、ご自身の師匠から言われた言葉がすべてだと思うんですけど“芸人になった以上、末路哀れは覚悟の前”ですから。なのに、いまの時代はパワハラってすぐに言われるでしょ?その言葉、落語家には無縁というか、ほっといてほしい(笑)。僕も師匠から怒られましたし、弟子には怒る。嵐の晩もあるから平和な1日がありがたいわけで、むしろ、思いっきり怒られたほうが向上するんです。うちにも怒られて1回クビになって戻した“べ瓶”という弟子がいます。戻す前は築地の市場に勤めたり観光バスの運転手をやったりしてたんですけど、そういう経験のおかげもあって、最近はかなりおもしろい。ただ、アホですけどね。関西弁で、最下位やビリのことを“べべ”と言うんですけど、“師匠、ひらがなで“べべ”ってどうですか?”なんて平気で言うんです。お前は誰の弟子やねんと。鶴瓶の瓶はいらんのかって(笑)」自然体で、すっとしゃべり始めてラストまで疾走する約2時間。剣豪的べしゃりの達人は、刀を抜く代わりに観客を笑顔にする。公演は4月1日(水)から5日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて、4月15日(水)から19日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。2月15日(土)午前10時より一般発売開始。取材・文:唐澤和也
2020年02月14日東京を活動拠点とするKissBeeの、関西メンバーを中心に結成された派生ユニットKissBeeWEST。『SUMMER SONIC』にも過去出演し、その後も数々の関西屈指の会場でワンマンライブを開催。さらには海外公演も実施するなど、その実力はお墨付き。「KissBeeWEST」チケット情報そんな彼女たちが5月3日(日・祝)になんばHatchでワンマンライブを開催する。なんと今回で3年連続の開催。全曲バンドセットにてお届けします。公演タイトルは「FIND US」。みなさんの知らないKissBeeWESTを見つけてください。2月16日(日)23:59まで、チケットぴあにて先行受付実施中!
2020年02月13日