ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)2017年春夏オートクチュールコレクションが、2017年1月23日(木)フランス・パリで発表された。彼は、ファッションと最先端テクノロジーを融合させた全く新しいものづくりで注目されている日本人デザイナーの1人だ。先シーズンの2016年秋冬オートクチュールコレクションは、日本人として史上2人目、森英恵以来12年ぶりとなる、パリでのオートクチュール発表を果たした。そんなユイマ ナカザトが手掛ける2017年春夏オートクチュールコレクション。今シーズンは「火・風・水・土」をテーマに掲げ、4大元素が融合することで新しい物質が誕生する、という古い言い伝えから着想を得た。各要素をイメージした衣服を組み合わせ、そこにテクノロジーを融合することで、ドリーミーで全く新しい「未来の衣服」を創り出した。すべての服は、針と糸を使用せず、「3Dプリント」や「レーザーカッター」で作った無数のパーツを1枚1枚組み合わせて完成させている。目を凝らしてみると、各パーツは日本の家紋や市松模様を彷彿させるデザインだ。ファーストルックを飾ったのは「火」を表現したガウン。まるで燃え上がる炎のように、光に当たるとレッド・オレンジ・イエローと色を変え、幻想的な空間を作り出す。中に合わせたドレスは腰から足元にかけて、炎を感じさせるパーツが揺らめいている。続く「風」は半透明の素材使いと、軽やかに舞う長いフリンジを全面にあしらったワンピースで表現された。「水」を体現したのは、光にあたり煌めく水面のように、ブルー・ピンク・グリーンと色を変えていくロングドレス。大胆に開いたバックデザインと、腰まで入ったスリットでセンシュアルな印象だ。「土」はエスニックなドレスに落とし込まれ、くすんだターコイズブルーに光る銅色のパーツや切り抜きは、まるで風が吹く大地のような涼しげなムードを構築している。さらに後半は、4要素のうち、2要素の特徴を組み合わせた衣服のほか、4要素すべてをミックスさせたインパクトのある着こなしも。例えば上半身が「風」で腰から下にかけて「火」が燃え上がるドレスや、「火」「地」が融合されたミニワンピースに「風」「水」のロングガウンを羽織ったユニークなスタイリングが披露された。一切縫製せずに生み出された、ファンタジーのような服の数々。「全ての人へ、それぞれのデザインを」というデザイナー・中里唯馬のビジョンを反映した、未来のファッションの在り方を予感させる。
2017年02月08日ワイスリー(Y-3)がパリファッションウィーク期間中の1月22日、パレ・ド・トーキョー(Palais de Tokyo)にて2017-18年秋冬コレクションショーを開催した。同シーズン、山本耀司とアディダスは“デジタル”と“自然界”という相反する二つの要素をテーマに、コレクションの構成を行った。コレクションの特徴は、マスキュリンな構築的シルエット、対するエレガントなシルエット、ミリタリーにインスパイアされたディテール使いや、ハイテク素材。ショーでは、木漏れ日のようにまだらな影が踊る「デジタル・フォレスト/デジタルの森」というライティングコンセプトを採用し、ビビッドで均等なライティングとシャープなコントラストを描くことでコレクションテーマに命を吹き込んだ。
2017年02月03日ジュリアン デイヴィッド(Julien David)は、2017年秋冬コレクションをフランス・パリで発表した。メンズ・ウィメンズ合同ショーとなって2シーズン目を迎える今季は、男女ともにミリタリールックにフォーカスを当てた。MA-1、モッズコート、M-65。ミリタリーカルチャーを代表する面々がランウェイに連なっている。サービスドレスを想起させるフラップポケット付きのジャケットや肩章のついたアウター、空軍帽風の帽子といったアイテムは力強さを主張し、男性性香る独自の世界へと繋いでいく。ミリタリーウェアは本来の趣はそのままに、モダンにアレンジされているのもポイント。ウエスト周りに配されたギャザーや、身幅をゆったりととったゆるやかなシルエットが好例で、ボトムスもクロップド丈に整えたり、折り返しの部分から色柄をのぞかせて都会的なムードに一新されている。ウィメンズラインは、軍服の世界へヴィクトリアンを想起させるフェミニンなムードを投下。襟元にフリルをあしらったドレスや、パフスリーブのブラウスがカーゴパンツなどとミックスされている。マスキュリンなムードの中でふわりと舞う、シースル素材はずいぶんと可愛らしく、繊細さが増して映る。足元はトレッキングシューズで。タイツ&ソックスのレイヤードでオリジナルの“山スタイル”を演出。中には、足先だけオープントゥにしたサンダル風ブーツも登場している。
2017年01月31日ケンゾー(KENZO)の2017-18年秋冬コレクションが2017年1月22日(日)にフランス・パリで発表された。今シーズンのパリファッションウィークの最後を飾るケンゾーのショーは盛大に行われた。ブランド初のメンズ・ウィメンズ合同ショーでもあり、観客の期待は一層高まる。それを助長するのは、ランウェイのバックステージが真ん中に配置されたダイナミックな会場構成だ。いつもなら見えないはずのモデルたちの着替えまでがステージの真ん中で行われている。まずはメンズからのスタート。近未来的なスーツルックがブルーやイエローといった原色で表現されていく。合わせたニットは淡いグラデーション。鮮やかなカラーパレットが続々と提案される。対照的に奇抜なアニマル柄も登場している。ニットなどとはテクスチャーの全く異なるメッシュ素材にのせたトラ柄は、ミリタリーパンツとレイヤードさせて組み合わせた。そこに加わる幾何学模様は徐々に規則性を為しはじめ、私たちになじみ深いアーガイル柄へと変貌を遂げる。これが今シーズンのキーテキスタイルと言えるだろう。そこから派生するようにチェック柄が提案されているのだが、マウンテンパーカーの中にダウンを着たステレオタイプを崩壊させるスタイリングによって、トラッドな模様がおのずと近未来的な柄に見えてくる。そして、ウィメンズも同様のエッセンスが注入されている。序盤からチェック柄は昇華され、紐を編み込んだ立体的かつ躍動的なものとなって現れている。トラッドなチェックをフューチャリスティックな柄に見せる手法、ボリュームのあるダウンをインナーとして採用する発想が冴えわたっていた。紐のディテールは、チェック柄以外にも今シーズンのアイコニックなデザインとして採用されている。タイトスカートのスリットから舞い踊るように短冊状のファブリックが靡いていたのが印象的だ。異質的なレイヤードを繰り返す中でも、ウエストのドローコードやベルトによって女性らしいシルエットは維持されている。中にはコルセットのような太いベルトで滑らかな体のラインを強調しているルックも見受けられた。それとは逆に、袖をデフォルメしたコートで女性の力強さを示唆するスタイルも提案されいてる。
2017年01月26日ポール & ジョー ボーテ(PAUL & JOE BEAUTE)が、「Les Petits Noms d’Amour(レ プティ ノン ダムール)」をテーマにした、愛とロマンスに溢れるスプリングコレクションの第2弾を、2月1日より限定発売する。「パール ファンデーション プライマー」(3,500円)は、美容成分を配合した化粧下地。4色のピンクのパールボールが溶け合い、血色感がアップしたようにほんのり色づいた透明感あふれるツヤ肌に仕上げる。「パウダー ブラッシュ(レフィル)」(各2,000円)には、ピンクバリエーションの限定色が登場。いきいきとした表情を生み出すフェミニンピンク、はにかんだ笑顔に映えるフレッシュピンク、スウィートな頬に仕上げるラブピンクの3タイプがラインアップする。「アイカラー トリオ(レフィル)」(各3,800円)は、2色のベースカラーに絶妙な色合いのスパイスカラーを組み合わせたアイカラーパレット。ニュアンスのあるピンクをベースに、ラベンダーやグレー、ベージュなどのユースフルなカラーがイン。フェミニンなグラデーションで印象的な目元を演出する。別売の「コンパクト」(各1,000円)には、ブランドの世界観が詰まった2017年春夏コレクションからセレクトした限定プリント柄の新デザインが仲間入り。全てのパウダー ブラッシュ、クリーミィ ブラッシュ、アイカラー トリオ、アイブロウ パウダー デュオに使うことができる。
2017年01月26日ディオール(Dior)は、マリア・グラツィア・キウリによる2017年秋コレクションを発表した。インスピレーションとなったのは、芸術家や知識人に溢れる花の都・パリ。特に、装いというものが初めて、男女ともに自身のパーソナリティを表現する重要な要素となったかつてのパリの佇まいが着想源となっている。2017年春夏コレクションでデビューしたマリア。メゾン初の女性アーティスティック ディレクターとして注目を集めたシーズンであったが、そのプレッシャーとは裏腹に、爽快にスタートダッシュを切ったように見えた。マリアはとても勉強家で、アーカイブ、特にムッシュ・ディオール、ラフ・シモンズ、エディ・スリマンといったメゾンに携わった人物のエッセンスを学び、コレクション全体に散りばめるのが得意だ。デビューコレクションで話題となった「CHRISTIAN DIOR」のロゴやビーのモチーフなどは好例。もちろん、マリアならではのポエティックな表現方法やクチュール的な技法は長所として伸ばし、それらの伝統美と融合。そのコンビネーションが非常に興味深く、人々を惹きつける要素だと考える。今季もこのユニークさは存分に生かされている。「DIOR」ロゴ入りアンダーウェアや「8」のロゴTシャツは継続。さらに、「DIOR」の文字はウールのコートやポンチョの上にも顔を出し、アイコンとしての地位を確立している。マリアらしい詩的な刺繍はシースルードレスの上で芽を開き、スパンコールがハンドモチーフなどを象っている。また、伝統とモダンの架け橋となるのも、マリアにとって大切なこと。クラシックなジャケット、スーツに合わせるのは、デニムやTシャツといったストリート色の強いアイテムだ。異なるテイストミックスもお気に入りで、フェミニンなレーススカートとレザーライダースジャケットのマッチや、ボリュームファーとカットソーのレイヤードなど奇想天外なスタイリングが披露されている。装飾やアイテム選び、コーディネートは斬新であるものの、色彩はブラック、ホワイト、グレーといったモノトーンが主軸となり、日常的に寄り添うピースが揃っている。
2017年01月24日クリスチャン ダダ(CHRISTIAN DADA)の2017-18年秋冬コレクションが2017年1月20日(金)にフランス・パリで発表された。和服から着想を得たスーツスタイルからランウェイは始まった。ジャケットは前を重ねて、グラフィカルな紐で結んでいる。その和の要素をものともせず、袖にロゴの入ったオーバーサイズのスウェット、パジャマのように緩いシルエットのセットアップを合わせている。中盤に差し掛かるころ、フォーマルスタイルは影を潜めストリートムードが強まっていく。特に印象的だったのはメタリックなダウン、そしてスケルトン仕様のMA-1だ。ダウンベストは序盤のテーラード同様、着物仕様となって登場した。MA-1は外が透明の素材で覆われ、中に入った綿や縫い代があらわになっている。ジャケットととは少し異なり、スカジャンやトレンチコートを原型としたプルオーバーは、重ねこそないもののネック部分が大きくV字になった着物スタイルだ。いずれもインナーにパーカー、足元は革靴であわせ、ボトムスをスラックスかトラックパンツに変えて絶妙な匙加減でスタイル提案している。フィナーレにかけてさらに肩の抜いたアウターが増え、デニムやムートンなど様々な種類がメンズ・ウィメンズの垣根を越えて現れ出す。そして序盤のストライプに代わって、優しいベージュと鮮やかなブルーのチェック柄を。トラッドな模様を独特の色合いで表現し、ストライプにはない柔らかさを纏っていた。
2017年01月24日サカイ(sacai)が1月21日、2017-18年秋冬メンズコレクション&2017年プレオータムウィメンズコレクションをパリで発表した。会場はパリ19区に位置するアートスペース104。バラバラにしたものを組み直すという、小説家のウィリアム・S・バロウズ(William Seward Burroughs)が発展させた詩的コラージュの手法「カット・アップ」に着目し、服に置き換えて一つのコレクションに構成している。今までにコーディネートされてこなかった服同士を組み合わせたり、整合性の無いディテールを配したり。実験的な姿勢を見せたが、それが新しい美しさを生み出していた。レザー製のコートの襟が付いた千鳥格子のブルゾンや、ブレードを飾ったジージャンなど、一つのアイテムの中でディテールで遊んだものの他に、アランニットと無地のニットを組み合わせたトップスやニットのダウンジャケットなど、服の構造で遊んだものなど、局所的・大局的に変化を加えている。しかし、そういった試みはさりげなく施されているため、大きな違和感を覚えず、小さな変化の積み重ねが見ていて非常に心地良い。1枚の布を巻きつけて固定した斬新なポンチョや、サカイ初となるザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)とコラボレーションしたMA-1ジャケットやロングジャケットなど、目新しいアイテムも登場し、見所の多いコレクションとなっていた。
2017年01月23日ディオール(Dior)は、2017年春夏オートクチュールコレクションをパリ・ロダン美術館で発表した。会場内には青々とした草花が敷き詰められ、天井からは色とりどりのリボンを結んだライトが吊るされている。まるでおとぎ話のような世界を構築するインスピレーションとなったのは「迷宮」である。アーティスティック ディレクターのマリア・グラツィア・キウリにとって、初めてのオートクチュールコレクションとなった2017年春夏。伝統と歴史あるメゾンの中に踏み入れ、オートクチュールという新しいチャレンジに挑む自身の姿を、複雑に入り組み、抜け出すことはほぼ不可能な「迷宮」と重ね合わせた。出発時点のエピソードを耳にすると、困難な道のりのように聞こえるが、出来上がった世界は、詩的な表現と少しの毒っ気が混じり合い、とてもマリアらしく仕上がっているように感じる。始まりはワイドなクロップドパンツ、丸襟のショートジャケット、フード付きトップスなどを並べた男性性を香らせるブラックルック。フェミニンなタキシードといった表現がぴったりのピースでデビューショーの勝負に挑む。シックな世界に浮かぶマスクやハットも、ゴシックなアクセントとなり、新鮮味を差し込んでくる。ほどかれたレースをのせたオーガンザ、プリーツをあしらったチュールといったフェミニンな素材と複雑なカッティングによる新解釈が得意なようで、ムッシュの“8ライン”を想起させるジャケットもヘムラインや装飾で遊びを加え、モダンによみがえらせている。かの有名な「バージャケット」は分解されケープの姿へ。ドレスは、ムッシュの時代から大切にし続けている“フラワー”をポイントにした。花のモチーフをブルーやピンク、グレーといったパウダーカラーのチュールの間に差し込み、さらに上からチュールを重ね、まるで植物標本のように花の命を保存する。ドレスの上にも刺繍で花々が加えられ、さらにムッシュが好んだタロットカードのモチーフで彩りを添えた。花々、植物、寓意的なイメージが散りばめられた姿は、「迷宮」のように魅惑的な力と神秘的な輝きに満ちている。
2017年01月23日俳優・斎藤工が、ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)2017-18年秋冬メンズコレクションでランウェイに登場。パリ・ファッション・ウィークにモデルとして参加した。現在、俳優として活躍の場を広げている斎藤だが、実は学生時代は雑誌『MEN’S NON-NO』や『POPEYE』にモデルとして参加し、ファッションシーンで輝く姿を見せていた。2017年1月19日(木)に行われた、ヨウジヤマモト2017-18年秋冬ランウェイショーでは、斎藤のモデルとしての顔に再び出会える。登場はホワイトのロングコートを纏ったルック。ブラックシャツに黒いレザーブーツ、そこにエプロンのようなドレス風ウェアをレイヤードした複雑なスタイリングを披露している。さらにショー後半では、迷彩模様を全面に描いたロングコートに、ハットを重ねたスタイルで再びランウェイに舞い降りた。なお、斎藤は女優・上戸彩との共演作『昼顔』映画版の公開を2017年初夏に予定している。2016年にはタエ アシダ(TAE ASHIDA)デビュー25周年を記念するショートフィルムの監督を務め、動画作品の制作にも携わる姿もみせていた。
2017年01月23日オフ-ホワイト % ヴァージル アブロー(OFF-WHITE℅ VIRGIL ABLOH)が、2017-18年秋冬コレクションを2017年1月19日(木)にフランス・パリで発表した。テーマは「seeing things」。枯葉が落ちた会場は、まるで公園のような空間。冬のもの寂しげな雰囲気が漂う、その場所に現れたファーストルックは、ナチュラルベージュのボアコートで、インナーのトップスとボトムスはブルー。ランウェイ序盤はこの2つのカラーがキーとなった。ウィメンズに至っては、2色がグラデーションとなってランダムにドレスのヘムを彩っている。中盤以降、カラーはブランドらしいモノトーンへと移り変わる。大胆な市松模様は「off」のロゴが入った遊び心も加えたテキスタイルだ。袖口のアイコニックな模様はブラックとホワイトではなく、グラデーションで優しく色をのせた。その中に、今回のテーマを象徴する“葉”を添えていく。ひらひらと舞い落ちた枯葉が身体にそっと落ちたかのように、ところどころにモチーフが輝いている。一方で、いつか見た海の景色は写真のような描写的なもの、くすませた抽象画のようなものの両方が落とし込まれた。スタイリングは、ダブルブレストコートのようなトラッドなものもあれば、トラックジャケットのようなスポーティなものもある幅広いバリエーション。それらをぶつけるのではなく、当てはめて融合させている。今シーズンのオフ-ホワイト % ヴァージル アブロは、得意とするストリートの印象は控えめ。物事を見つめて心を研ぎ澄ました時のような、どこか優しさのある提案が冴えていた。
2017年01月22日ファセッタズム(FACETASM)が、2017-18年秋冬メンズコレクションを、2017年1月18日(水)にフランス・パリで発表した。今シーズンのテーマは“good morning”。観覧席には「僕らはありのままでいい。朝が来て目が覚めたら昨日のアイデンティティを脱ぎ捨てて外に出よう」そんなポジティブなメッセージが置かれていた。カラーパレットは、ペールピンク、アースカラー、そしてベージュという3つ。ありのままを表現するため、あえてスキンカラーを採用した。いつも以上にレイヤードやハイブリッドなテクニックが冴えている。パーカーやデニムジャケットは二重構造のようになっていて、裾にはパンツにレイヤードするかのように後ろの長い部分が垂れている。ただ垂らすだけでは物足りないからか、ジッパーをベンツのように配して躍動的な演出を加えた。ダウンコートはランジェリードレスのインナーへ、MA-1はアウターとしてではなくボトムスでの提案が印象的であった。ロマンティックな花柄は、ビックシルエットのアウターの上にサッと羽織って靡かせている。上質なウールコートは、マウンテンパーカーと組み合わせられ、フリルが取り付けられた超ハイブリッド仕様。ポンチョ型にも見えるアウターは、素材が何枚重なっているか分からないほど複雑。随所に見え隠れするブランドロゴ入りのテープがストリートの要素を強めている。それぞれのアイテムがもつ固定概念やイメージを、思い切りひっくり返してみせた今シーズン。デザイナーが育った街、そして多様性に富んだ”なんでもあり”な街である東京にならって、区分や対立の無意味さを表現している。ファッションは自由に楽しむものだと、このランウェイの中で改めて気づかされた。
2017年01月21日エルメス(HERMES)は、パリで開催する2017-18秋冬メンズプレタポルテコレクションショーの模様をエルメスのメンズのためのウェブサイト、(manifeste.hermes.com)でライブストリーミングを配信する。日本時間1月22日4時(現地時間1月21日20時)より。※会場の状況により開始が遅れる場合あり。
2017年01月21日ランバン(LANVIN)の2017年リゾートコレクションは、新アーティスティック・ディレクター、ブシュラ・ジャラールによるファーストコレクション。日々進化をつづけている魅力的なパリの文化、女性としての経験値からのインスピレーションをワードローブにプラス。女性のライフスタイルを想像し、それに寄り添うランバンらしいスタイルを披露する。フェミニンな要素を引き立てるために、あえて男性的なスタイリングをミックス。女性らしい曲線やシルエットが、パンツやジャケットといったマニッシュなアイテムによってより浮き上がる。ふんわりとした素材のブラウスは、袖の膨らみがゆとりを感じさせながらも肩や身幅はきっちりとしたシルエット。デコルテ周辺のボリューム感を補うように、バイカラーのスカーフのようなタイが巻かれている。グリーンのハイヒールが際立つようにパンツはクロップド丈。美しく入れられた側章がフォーマルな印象を醸し出している。幅広いシーンを想定したワードローブには、イブニングに活躍するドレスがラインナップ。ライトでグラフィックなシフォンに、色鮮やかな花柄の刺繍を施している。床につくほど長い丈も、品の良い光沢を放つ素材のドレープ感からだろうか、全く重たい印象を持たせない。ブシュラ・ジャラールは、彼女のデザインのベースを使い、すべてのオケージョンに合う、アクセサリーを制作。フォーマルなクラッチバッグ、繊細なレザーのトートバッグ、手軽に使えるデイリーなハンドバッグ……。スタイリッシュで普遍的なコレクションを完成させた。
2016年12月28日シャネル(CHANEL)が、2016-17年メティエダールコレクション「パリ コスモポライト」を12月6日に発表。発表の場となったのは、ガブリエル シャネルにゆかりの深いパリの高級ホテル、リッツ・パリ(Ritz Paris)。昔から様々な国の顧客が集い、カール ラガーフェルドも「極めて国際的な場所」と絶賛するこのホテルにはこの日、かつての“カフェ ソサエティ”を思い起こさせるセレブリティが集った。ロビーやバー、サロンを行き交う顔ぶれには、リリー=ローズ デップ、アリス デラル、カーラ デルヴィーニュ、 ファレル ウィリアムズ、ボブ ディランの孫のレヴィ ディランなど華やかな面々が一堂に会した。コレクションは、「かつてリッツで食事をする女性達が着ていたようなドレス」とラガーフェルドが表現する、ウェストがマークされたエレガントなシルエットのイブニングスタイルが提案された。ブランドのアイコンであるジャケットにはグラスパールやツイード製のバラを象ったブレイドがあしらわれ、新しいアイコンハンドバッグ「ガブリエル」はメタリックゴールドのレザーや赤いツイード素材で登場した。もうひとつのアイコンハンドバッグ「2.55」には、リッツ・パリの椅子のテキスタイルそのものを彷佛させる刺繍が施されている。
2016年12月12日パリで唯一の陶器メーカー、アスティエ・ド・ヴィラットが今年設立した出版社エディション・アスティエ・ド・ヴィラットによる第一弾書籍『私のパリ生活』の日本語版が出版された。イヴァン・ペリコリとブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットという2人のデザイナーが創業したアスティエ・ド・ヴィラットは、現在パリ市内で唯一の手作りによる陶器メーカー。18世紀パリの手工芸技術を継承する工房で、陶器を始め、チタン製のカトラリー、高級硬質耐熱素材を使った手吹きグラス等を製作。その他、フレグランス製品や手帳などのステーショナリーも手掛けるなかで、活版印刷による出版社を新たに立ち上げた。エディション・アスティエ・ド・ヴィラットが初めて世に出した書籍である『私のパリ生活』は、オブジェのような美しさが特徴のパリのガイドブック。三方金の装丁、長編小説を思わせる判型は、まさにパリのテイストを具現化した”作品”のよう。掲載されているのは、タイトルの通りイヴァンとブノワが個人的に通う店など、自分たちが本当に居心地が良いと感じるパリならではの場所ばかり。超有名店から、秘密の隠れ家まで、雰囲気を魅力たっぷりに詳しく紹介している。今年1月に発刊され、10月に英語版が刊行されたのに続き、このたび日本語版も完成。消滅の危機に瀕していた活版印刷にあえてこだわった本国版同様、日本語版でも活版印刷を採用。今年140周年を迎えた大日本印刷が、その長い社歴の中で大切に継承し保存していた活版印刷の技術を13年ぶりに提供している。選ばれた書体は100年以上にわたり大日本印刷が独自に開発とリニューアルを重ねてきた「秀英体」。日本の職人たちの手により、一文字ずつ手作業で組版され完成した。【書籍情報】『マ・ヴィ・ア・パリ 私のパリ生活』出版社:エディション・アスティエ・ド・ヴィラット発刊:2016年11月29日価格:8,000円※フランス語版、英語版も同
2016年12月02日モンクレール ガム・ルージュ(MONCLER GAMME ROUGE)がパリで17SSコレクションを発表した。
2016年10月14日アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)が2017年春夏コレクションをフランス・パリで発表した。スコットランド・シェトランド諸島の手つかずの野生と、海岸の風景が今シーズンのソース。息をのむほどの自然の美しさは、これまで幾度となく地元の職人達にインスピレーションを与えてきたという。それは、今シーズンの象徴でもあるシェットランドレースが物語っている。職人たちの精巧な技によるクモの糸のように細やかな模様は、肌に沿えばラグジュアリーに映る。そこに描かれたのは、自然で出会った生命の木、広大な海、そして咲き誇る花々。柔らかな白を基調とした古典的なドレスは、シュミーズのようなものもあればパネル張りの構築的なものもある。一方、真逆のカラーも登場している。官能的な黒だ。肌との重なりによって、レースの柄がより強く感じられ、さらにフリンジを加えることでその表現はまるで自然を生きる動物たちのように自由なものへ。レースの儚さをかき消すようなスタッズ装飾、力強いレザーは相反する強烈な印象を与える。一方で大胆なフリルやラッフル、そして咲き乱れる色とりどりの花々は壮大な大地の誇張表現として役割を担っているように思う。トラッドなフェアアイル柄のニットは、構築的に繋がれて今までとは異なる、ズレから生じる美しさをコレクションに注ぐ。前に述べたレースとは正反対のテクスチャーを織り交ぜて、新感覚のコラージュを生み出している。
2016年10月12日ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)よりクリスマス限定コレクションが登場。2016年11月18日(金)より順次販売が開始される。予約は2016年10月6日(木)より受付開始する。2016年12月19日(月)より発売されるクリスマスケーキのテーマは「コンステラシヨン(星座)」。金色・赤色・白色・黒色など様々な彩りのスターが新作にあしらわれ、特別感を醸し出す。中でも、「ビュッシュ オマージュ」は、ピエール・エルメが師事したガストン・ルノートルへのオマージュを示す一品。師が作っていた“マロンと洋梨のアイスクリームの味”を再構築したこだわりの新作だ。栗の実の粉末を使用したサブレブルトンと、洋ナシのコンポートが見事に調和している。ほかにも、アーモンド風味豊かで、幾層にも食感の異なる層を重ねたビターチョコレートケーキ「フロコン プレジール アンタンス」など、チョコレートファンを虜にするケーキもラインナップ。さらに今年は、新進気鋭のアーティスト、ニコラ・ビュフとコラボレーションしたアイテムも。限定20台の「ガトー ド ノエル ル スクレ ダタノール」は、このコラボレーションにより生まれた物語に登場するアイテムが商品になったもの。警備ロボットのアタノール3号が天空の塔にリリ姫と仔猫を幽閉しているシーンをシンボライズした箱の中には、ロボットの心を優しくする「エネルギー棒」を模したケーキが入っている。円形ボックスに24個の引き出しが付いた、スペシャルなアドベントカレンダーは11月18日(金)より発売開始。無くなり次第終了なので、早めにチェックして。【詳細】ピエール・エルメ・パリ クリスマスコレクション2016商品情報:■コンステラシヨン販売期間:2016年12月19日(月)~12月25日(日)予約開始日:10月6日(木)・ビュッシュ オマージュ 6,210円(税込)・フロコン プレジール アンタンス 5,940円(税込)・ビュッシュ コンステラシヨン6,210円(税込) ※伊勢丹新宿限定・ビュッシュ コメット 6,210円(税込) ※髙島屋限定■2016年12月1日(木)~12月25日(日)・ケーク パン デピス アンフィニマン シトロン 2,160円(税込)・シュレトン 3,780円(税込)・マカロン レザドラーブル 2,160円(税込)■ピエール・エルメ×ニコラ・ビュフ・ガトー ド ノエル ル スクレ ダタノール 37,800円(税込) 限定20台販売期間:2016年12月19日(月)~12月25日(日)予約開始日:10月6日(木)販売場所:ピエール・エルメ・パリ青山店、ザ・リッツ・カールトン京都、ホテルニューオータニ・レ ドゥ ロワイヨム アドベントカレンダー 16,200円(税込)・スー レ ゼトワール マカロン40個詰合わせ 15,120円(税込)販売期間11月18日(金)~無くなり次第終了
2016年10月07日宮前義之によるイッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)が、9月30日パリのLE STUDIOで17SSコレクションを発表した。ショー音楽はOpen Reel Ensemble(和田永+吉田悠+吉田匡) + sebuhiroko。
2016年10月05日ステラ マッカートニー(Stella McCartney)が10月3日、パリで17SSコレクションを発表した。
2016年10月04日キム・カーダシアンがパリの滞在先で銃を持った男たちに襲撃された。ファッション・ウィークでパリに来ていたキムは2日(現地時間)にデザイナーのアゼディーヌ・アライア主催のディナーに出席し、市内8区にある滞在先の高級レジデンス「No Address」へ戻った。事件は彼女の帰宅後3日午前2時30分すぎ(現地時間)に発生した。スキーマスクで顔を隠し、警官の制服を着た5人の男はコンシェルジュを脅して建物に侵入、うち2人がキムの部屋に向かい、彼女の頭に銃を突きつけてテープで縛り上げ、浴室に監禁。スマートフォン2台と現金1,000ユーロ、1,000万ドル相当の宝飾品を奪って逃走した。事件当時、キムの夫であるカニエ・ウエストはニューヨークでライブに出演していたが、一報を受けると、「家族の緊急事態」を理由に公演を中止した。キムが滞在していた「No Address」は19世紀に建てられた貴族の屋敷を改築したセレブ御用達の高級レジデンスで、レオナルド・ディカプリオやマドンナも顧客。セキュリティも万全の体制のはずだが、どうやって犯人たちがそれをくぐり抜けたのかは不明だ。幸い怪我はなかったが、ひどくショックを受けたキムは同日午後(現地時間)にプライベートジェットでパリからアメリカへ帰国した。(text:Yuki Tominaga)
2016年10月04日サンローラン(Saint Laurent)は、新クリエイティブ・ディレクターのアンソニー・ヴァカレロを迎えて初めてのコレクション、2017年春夏ウィメンズをパリ・ファッション・ウィーク初日の2016年9月27日(火)に発表した。前任のエディ・スリマンが去った後、多くのメディアがメゾンの行方を報じてきたが、アンソニーのデビューはサンローランの伝統を重んじたものであり、ひたむきな姿勢を感じさせるものだった。インスピレーションを与えたのは、1972年のスキャンダラス・コレクション。角ばった肩のライン、刺激的なミニドレス。当時パリの街に衝撃を与えたピースたちが、モダンなアレンジを加えて蘇っている。アンソニーのお気に入りだというレザーが多用され、光沢のあるパテントから柔らかなスエードまで、様々なテクスチャーが用意された。また、レオパード模様も彼の心に火をつけた。カットジャカードやプリント、ビジューなどあらゆる形で表現され、ドレスやトップスとなり華を添えている。シルエットは、鋭利なショルダーを筆頭に構築的な作りが基本。片腕だけ出したセンシュアルなフォルム、そして上半身はタイトであればボトムスはボーイフレンドデニムで外すといった、ボリュームコントロールした形もムードだ。テーラリングは、母の洋服を現代の子供たちが着ている姿をイメージ。袖をカットオフしてジレに変形させたり、パンツをスカートへリメイクしたり、ジャケットに見立てたオールインワンを設計したり…と手の込んだ仕掛けで、クチュールのエレガンスをストリートへと落とし込んでいる。また、切りっぱなしのディテールやくたびれたようなブロークン仕様は、コレクションを通じて提案。マラケシュを想起させるタペストリー柄のジャケットは、あえてほつれた感じに見立ててヴィンテージライクに仕上げ、ワンショルダーのレーストップスは穴を空けて、ハードな要素を加えた。「YSL」のブランドロゴは、イヤリングやブレスレットに落とし込まれている。こちらもブロークンディテールが反映され、折り目や繋ぎ目でそれぞれの文字が離れるようにデザインされている。なお、1ピースで差し込まれたメンズピースは来年(2017年)に発表されるメンズコレクションの序章であるそうだ。
2016年10月03日第2次世界大戦後のパリ、豪華なオートクチュール界の裏側を描く、Amazon UKのオリジナルドラマ「ザ・コレクション」が、Amazonプライム・ビデオにて独占配信されることになった。1947年、パリ。新鋭のファッションデザイナー、ポール・サビーヌは、有力なビジネスパートナーと提携を結び、パリ・ファッション界の頂点に立つという大きなチャンスを与えられる。しかし、彼には、気まぐれだが天才的なデザインの才能を持つ弟のクロードが必要だった。そして、その秘密は何があっても、誰にも知られてはならなかった――。戦後、著しく成長していくパリのファッション界を舞台に、華やかさの裏に秘められたオートクチュール店を営む2人の兄弟と、アトリエの従業員たちのライバル争いやロマンスが描かれていく本作。シリーズ・クリエイターと脚本は、「プリティ・リトル・ライアーズ」「アグリー・ベティ」で知られるオリヴァー・ゴールドスティック。監督は、ゴシックホラー「ナイトメア~血塗られた秘密~」を手掛けたダーブラ・ウォルシュ。衣装デザインは、フランスのヤン・クーネン監督作品のコスチュームを多数担当する、『シャネル・アンド・ストラヴィンスキー』のシャッツーンとファブのコンビ。豪華キャストには、「コバート・アフェア」のリチャード・コイル、「ダヴィンチと禁断の謎」のトム・ライリー、『ハリーポッターと炎のゴブレット』のフランシス・デ・ラ・トゥーア、さらにメリル・ストリープの実娘である「グッド・ワイフ」『幸せをつかむ歌』のメイミー・ガマーなどが勢ぞろいする。Amazon オリジナルドラマ・シリーズ「ザ・コレクション」はAmazon プライム・ビデオにて全8話を毎週1話ずつ見放題配信中(※初週のみ1話、2話同日配信)。(text:cinemacafe.net)
2016年10月02日キム・カーダシアンが28日(現地時間)、パリの路上でセレブ専門のいたずら常習犯の男に襲撃された。ファッション・ウィーク開催中のパリに来ていたキムが、レストランに入ろうとしたところ、突然近づいてきた男が彼女のお尻にキスしようとした。すぐにキムのボディガードに取り押さえられたこの男は、多くのセレブを相手にいたずらを仕掛けることで有名なウクライナ人のリポーター、ヴィタリ・セディウクだった。ヴィタリはインスタグラムに、キムに近づく自分の写真をアップ、「キムのお尻が偽物であることを抗議したんだ。彼女とカーダシアン一家に、彼らのフォロワーで盲目的に擁護するティーンの女の子たちに自然な美しさを広めるように勧めたい」とコメント。そしてキムを待ち伏せしてたのではなく、無料Wi-Fiを使うためにレストランの前にいたら、彼女がやって来たと主張している。キムは2014年のパリ・ファッション・ウィーク時にもヴィタリの標的になっていた。ヴィタリは22日(現地時間)にはイタリアのミラノで、モデルのジジ・ハディッドに背後から抱きつき、ジジから肘鉄の反撃を食らっている。一部始終をパパラッチが撮影、動画が公表されているが、ジジはこの事件について、レナ・ダナムのサイトでレナと連名のエッセイを発表。ファンに暴力をふるったとする一部報道に対する怒りを表明し、「女の子たちにこのビデオを見てもらって、同じような状況に置かれた場合は反撃する権利があることを知ってもらいたい」と、身を守る権利を主張している。(text:Yuki Tominaga)
2016年09月30日ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)より、ニューヨーク・ロンドン・パリ、3つのファッションウィークからインスピレーションを得た「シティ コレクション」が登場。2016年9月16日(金)より限定発売される。アイシャドウ&チークカラーがセットされた限定パレットは、各都市のスタイルを閉じ込めた3種類で展開。パレット上部のイラストは、ニューヨークのファッションイラストレーター、リチャード・へインズが、それぞれの都市に暮らす女性をイメージして描いた。ニューヨーク パレットのアイシャドウは、自然な陰影を作り出すシアーマットとメタリックカラーを組み合わせた。ロンドン パレットは、肌になじむヌードピーチとネイビーを含んだスタイリッシュなカラーセレクト。煌きを効かせたグレージュのシャドウとフレンチピンクのチークのパリ パレットは、シックなヌードメイクを叶える。ボビイの名品、ロングウェア ジェルアイライナーはクレストロゴが刻印されたゴールドの25周年仕様に。ニューヨークはブラウン、ロンドンはユニオンジャックを想起させるブルー、パリはガンメタルインクと、都市を表現した3つの限定カラーが登場し、それぞれのルックを完成させてくれる。【詳細】シティ コレクション発売日:2016年9月16日(金)アイテム:・ニューヨーク パレット、ロンドン パレット、パリ パレット 全3種 各8,800円+税<限定品>・ロングウェア ジェルアイライナー 全3色 各2,900円+税<限定色>・リュクス リップ カラー 37 4,200円+税<限定色> 【問い合わせ先】ボビイ ブラウンTEL:03-5251-3485
2016年09月15日クリスチャン ルブタン(Christian Louboutin)が2016秋冬コレクション「Oh! You Pretty Things」を発売する。同コレクションでは、クリスチャン ルブタンが若い頃に通っていた、パリの伝説的なナイトクラブ「ル パラス」の夜をグラムロックなスタイルで表現。大胆で派手なスタイルを恐れないパーティー好きの友人の縛られない着こなしや、スーパーハイヒールのプラットフォームシューズ、マスカラをたっぷり塗ったまつ毛などのパワフルなステートメントにインスピレーションを受け、万華鏡のようなカラーパレットや、超贅沢な素材を使ったシューズの数々が製作された。エレガントなアンクルストラップがついたプラットフォームシューズ「Louloudance」(16万5,000円)は、リッチなスエード素材とパープルポップカラーにウォータースネークかゴールドのパイピングが施されたシューズ。メリージェーンスタイルの「Top street」は、スポーティーな太いウエルトソールにマルチカラーのパイソンを使用することで、スクールガールのイメージを取り払った。「Top street Glitter Disco Ball」(9万4,000円)は、ブラックアイライナーのようなパイピングとグリッターが施され、パーティーにもぴったりなパンプスとなっている。また、スエードのニーハイブーツ「Louloubotta」(21万円)では、アクセントとなるゴールドのパイピングに加え、今季のキーカラーを大胆にカラーブロックで配置。「Olyaboota」(26万8,000円)は、今シーズンのカラーパレットのパッチワークとマルチカラーのミンクで構成された。その他、ナイトクラブの女神と古代ギリシャの女神をイメージした「Wavy」(17万8,000円)や「Mercura」(17万5,000円)なども展開される。
2016年08月11日ミハラヤスヒロ(MIHARA YASUHIRO)は17SSシーズンからロンドンにコレクションの場所を移した。そして、6月17日にコレクションが発表された1週間後、イギリスEU離脱の国民投票が行われた。デザイナーである三原康裕がロンドンコレクションに発表の場を移したことと、イギリスのEU離脱を結びつけるのは、安易だろうか。今回のインタビューは、先日発表されたコレクションについて掘り下げるだけではない。彼はロンドンでは語ることができなかった心の内を、赤裸々に語ってくれた。そこからは、彼が見据えるファッションの未来を垣間見ることができるだろう。ーー今回はロンドンに場所を移されてから、初めてのコレクションでした。どのような思いや意図があったのでしょうか?具体的な話をする前に、コレクションやテーマ設定へのアプローチからお話しする必要があります。今回は「自分が今の時代に何を感じているか」という、自問から入りました。ここ最近は、政治でも経済でも、あらゆるものの考え方や価値観がビジネスライクになってしまったなと感じています。また、アジアであったり、ロシアも中国も資本主義的な傾向になっていく中、皆が絶対であろうと思った資本主義経済が破綻を起こすのではないかという危機感もありました。つまり、イギリスやヨーロッパだけではなく、世界中の政治経済や文化の“近代化からこれまで”を、線でなぞるようなコレクションにしてみたいと思いました。ーー前々回はダダやニューオブジェクティビティーなど、20世紀前半の芸術活動がテーマとしてありましたよね。特に戦前のアートムーブメントに焦点を当てました。カメラが誕生した1800年代後期、写真のように絵を描く人たちは窮地に追い込まれました。絵画が写真によって駆逐されていった時代ですね。しかし、その後アートは力強く変わっていくことになります。印象派であったり、ピカソのような天才を生み出したり、変革の時代を経験します。それから100年程の時を経た現在は、“アートの転換期”に近い過渡期にあるのかと感じています。テクノロジーの進化、インターネットの出現、そしてSNSの隆盛。僕らは今、渦中にいるから分かりづらいですが、いろんなアート、文化がこれによって変化を遂げつつあると感じています。先日、ロンドンコレクションで披露されたミハラヤスヒロ17SSファーストルックーー今回のコレクションは、ハンドペイントや切りっぱなしのデニム、馬蹄のネックレスなど、DIY的なハンドメイド感の残るアイテムも多く見られました。ショーの後、多くの人はアメリカのユースカルチャーがテーマだと思ったかもしれませんね。ですが実は、今回のコレクションは『Rebel Youth』という一冊の写真集からスタートしたんです。カールハインツ・ワインバーガー(Karlheinz Weinberger)という写真家による、1950年代のスイスやドイツの若者たちを追った写真集です。第2次世界大戦後のヨーロッパの若者たちが、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)やジェームズ・ディーン(James Dean)らに影響されて、アメリカナイズされていく過程を切り取っています。興味深かったのが、その子たちは当時のアメリカをそのままコピーしたのではなくて、自分なりにそれを表現していたところです。それこそ、古びた看板や馬蹄、国旗などを再利用してDIY的に作っているんです。だからすごく“いびつ”なんですよね。ーーその“いびつさ”が意味するところとは何でしょう?僕が今回のコレクションで本当に表現したかったのは、“歪曲した不安さ”にあります。当時のアメリカナイズされたヨーロッパの文化であったり、若者ならではの反骨精神や、不完全な情動の美しさ、といったものです。要するに、これは日本でも起きた現象なんです。三島由紀夫が切腹したのは、アメリカの文化が入ってくる中で、日本特有の文化や価値観を失っていく世間や時代に警笛を鳴らしたとも言えます。ーーつまり、青年たちの反骨精神を湛えた“目線”で、今の世界を見つめ直したということでしょうか?若者は常に、何かしら世の中に反抗したいとい気持ちを持っているものです。世界情勢や経済の不安定さなど、なんとも思わずに生きていこうとしますから。僕はそういう姿勢に共感を覚えるとともに、それをコレクションで発表するということは一種の“アンチテーゼ”になり得ると思いました。コマーシャルになり過ぎてしまっている世の中やファッションに対して、疑問を呈すると言いますか。それを向こうのジャーナリストには言えなかったですけどね(笑)。アンチテーゼとは言わずに、代わりに写真家の名前だけ告げました。でも、勘のいい人は分かっていたでしょうね。ただ、コレクションルックを見て、こういうメッセージがあるからどうのこうのっていうより、もっと直感的に面白さを感じることが重要だと思っています。そこにはいろんな比喩が隠されているけど、もっとフィジカルに感じていいと思います。後半「三原康裕が描く、“ジェンダーレス”の先にある未来”」へ続く。
2016年08月03日中里唯馬(YUIMA NAKAZATO)が、初めてパリ・クチュールファッション・ウィーク公式ゲストメンバーとしてオートクチュールコレクションを発表。会場はパレ・ドゥ・トーキョー内のオーディオ・ヴィジュアル室Yoyo。クチュール組合より招待を受けての参加で、公式スケジュールに掲載される日本人クチュリエとしては森英恵以来12年ぶりとなる。1985年生まれの中里唯馬は、アントワープの王立アカデミー出身。ディーゼル主催のコンクールに2年連続で出場するなど、注目を集めてきたクリエーターで、日本に帰国後は自身のブランドを設立し、ファーギー(Fergie)、レディ・ガガ(Lady Gaga)、エグザイル(EXILE)等の衣装を手がけている。アイスランドの氷河やオーロラにインスパイアされたコレクションは、多くのルックに中里唯馬のアイコンともいえるホログラムフィルムを使用。それぞれのパーツは有機的で複雑。レーザーで日に数個しかカットできず、3Dプリンターによるボディパーツにそれらを数百という単位で取り付け、ボリュームあるシルエットを描き出している。アイスランドの氷河の写真をプリントした素材については、フジフイルムの技術が生かされているという。テクノロジーを利用しながらも、膨大な時間をかけた手仕事の美しさを見せ、新しいクチュールのあり方を示して見せた。
2016年07月15日