一年を通して安定した金額で売られている、じゃがいも。料理のレパートリーも豊富ですし、常備菜にしているかたも多いのではないでしょうか。日本では、代表的な家庭料理「肉じゃが」のように、おかずとして食べられることが多いですよね。しかし、ヨーロッパなど外国では、じゃがいもを主食として扱うこともあります。なぜじゃがいもが主食とされるのか…それは、食べごたえや腹持ち以外にも、じゃがいもの栄養成分が影響しているかもしれません。そのうえで、じゃがいもは穀物であると認識している人もいるでしょうし、野菜だと思っている人もいるでしょう。じゃがいもの正しい分類は何になるのか、明確にしてみませんか。栄養成分をよく知れば、じゃがいもの食べ方のレパートリーが増えること間違いなしです!■じゃがいもとはどんな食べもの?スーパーなどで見かけることが多く、定番の食材として知られているじゃがいも。日常的に食べているからこそ、どんな野菜なのか知らない場合も多いのではないでしょうか。まずは、じゃがいもがどんな野菜なのかチェックしていきましょう。じゃがいもについて理解を深めることで、より身近に感じられるようになるはずです。・原産地じゃがいもの原産地は日本からはるか遠く、南米のアンデス山脈だと言われています。アンデス山脈には現在もじゃがいもの原種となった植物が育てられているそうです。そんなじゃがいもは、17世紀頃にインドネシアのジャカルタを経由して日本に入ってくるようになりました。「ジャカルタから来たいも」がなまり、「じゃがたらいも」=「じゃがいも」と呼ばれるようになったそうです。一度にたくさん栽培することができるじゃがいもは、飢饉が頻発した江戸時代に重宝されるようになり、全国に広まりました。現在では日本の食卓でもおなじみの食材になっていますね。・ナス科ナス属じゃがいもは、ナス科ナス属に分類される野菜です。じゃがいもとナスはまったく似ていないので、ナス科であることを以外に思う人も多いでしょう。ちなみに、同じナス科にはトマトや唐辛子が挙げられます。一見すると関係がないように見える野菜でも、実は同じ科に属していると考えると興味深いですね。・普段食べているのは大きく成長した茎の部分「じゃがいもは根っこの部分」と考えている人もいるかもしれませんが、実は普段食べているのは茎の部分です。じゃがいもの根っこは地中から養分を取り入れて全体に行き渡らせる役割を担っています。一方で、普段食べている茎の部分は、光合成によって吸収された養分を貯めるための場所です。茎というと細長い部分を思い浮かべるかもしれませんが、養分をたっぷり蓄えるために茎が丸く大きなかたちへと変化するのがポイントです。これを地下茎と呼び、私たちが普段目にしているじゃがいもになるのです。・栄養価は炭水化物が多いじゃがいもには食物繊維や水分、ビタミン類などが含まれていますが、最も多いのが炭水化物です。エネルギーの元になると言われている炭水化物は、100gあたり17.6g含まれています。このため、じゃがいもは主食としても用いられるようになりました。日本でも、米が手に入らない時期はじゃがいもで代用することがよくあったようです。■じゃがいもは野菜か穀物か?じゃがいもは、ほかの野菜と比べると炭水化物が多いので「穀物に分類されるのでは?」と思うこともあるはず。それでは、じゃがいもは野菜と穀物どちらに分類されるものなのでしょうか。まずは野菜の定義や穀物との違いについて紹介しましょう。・野菜の定義そもそも野菜とは、「食用となる草植物」のことを指します。このため、食べることができる植物の多くは、野菜に分類されると言えるでしょう。またスイカやイチゴなどの果物も、野菜に分類されます。「果物」という言葉は青果市場などで分類をするために使われるもので、農林水産省の統計などでは「野菜的果物」と分類されるのが基本です。・穀物と野菜の違い穀物は、「種の部分を食べるもの」として分類されます。小麦や米など、普段からよく目にしている穀物類は種の部分なのです。野菜は食用となる草植物なのに対して、穀物は種であると分類できます。種かそうでないかによって、野菜か穀物かが判別できます。■じゃがいもの分類は野菜でいいの?野菜の定義と穀物との違いについて見ていきましたが、じゃがいもの分類は「野菜」ということで良いのでしょうか。じゃがいもが何に分類されるのか、具体的にチェックしていきましょう。・農産物の分類においては「野菜」じゃがいもは、養分を蓄えた地下茎の部分を指します。種を食べるわけではないので穀物には分類されず、農産物においては「野菜」と定義されています。じゃがいもが何に分類されるのか問われた場合は、「野菜」と答えて間違いはないでしょう。・食品の分類においては「いも及び粉類」農産物においては「野菜」と分類されているじゃがいもですが、食品の分類では「いも及び粉類」として表記されます。じゃがいもは炭水化物が多く、エネルギー源にもなるため、主食に準ずる食物として定められているのです。農産物では「野菜」、食品の分類では「いも及び粉類」と異なる表記がされているので、「じゃがいもは何に分類されるの?」と混乱を呼ぶ結果になったと考えられるでしょう。■じゃがいもを含む芋・粉類の分類は野菜?それでは、じゃがいもを含む芋・粉類は野菜に分類にされるのかについても見ていきましょう。野菜の定義において、じゃがいもの立ち位置は不明確なところが多いようです。何に分類されるのか明確にすることで、じゃがいもの正体を明らかにしていきます。・野菜と比較して糖質を多く含んでいる前述した通り、じゃがいもを始めとした芋類は、ほかの野菜と比べて糖質(炭水化物)をたくさん含んでいます。「芋類を食べるだけでお腹いっぱいになった」という経験をした人は多いのではないでしょうか。これは、芋類に多くの糖質が含まれているからです。主食としても使えることから、ほかの野菜と芋類とでは違う見方がされることも多いようです。・でんぷんともいわれるでんぷんとは植物が取り入れた栄養が糖類となり、内側に溜め込まれたものを指します。じゃがいもは光合成によって生成された糖類が茎の部分に貯まった部分を指すので、「でんぷん」と呼ばれることもあるのが特徴です。このでんぷんを粉状にしたものが「でん粉」とされています。ちなみに、普段の料理でよく使われる片栗粉には、じゃがいものでん粉が使われていることが多いです。もともとは片栗の地下茎から取れたでんぷんを粉状にしたものを片栗粉と呼んでいましたが、大量生産をするに当たって栽培しやすいじゃがいものでん粉が採用されるようになりました。・じゃがいもの分類は曖昧このように、じゃがいもは糖質が多かったり、主食に準する食べものであったり、ほかの野菜とは違う特徴がたくさんあります。このことから、じゃがいもの分類は極めて曖昧であると言えるでしょう。農産物の分類では野菜とされていても、見方によっては穀物のような主食になることもある汎用性の高い食材だと考えられます。■じゃがいもに含まれる栄養素と効能じゃがいもの栄養成分の多くは糖質で占められていますが、ほかにもさまざまな栄養素が含まれています。ここからは、野菜に含まれる栄養素について見ていきましょう。・ビタミンCビタミンCは、コラーゲンの生成やメラニンを抑えるはたらきを見せる可能性があるそうです。シワやシミ、くすみなどを予防する栄養素として期待を背負っていますよね。美肌を保つためにも、ビタミンCを積極的に取り入れていくと良いのではないでしょうか。また、免疫力を高める効能も期待できるため、風邪予防にも積極的にビタミンCを摂取すると良いと考えられるでしょう。このほかに、ビタミンCには鉄分の吸収を助けるはたらきが望まれています。貧血になりやすい方は、鉄分と一緒にビタミンCを取り入れるのを意識すると良さそうです。ちなみに、じゃがいものビタミンCはでんぷん内に含まれているので、加熱しても壊れにくいのが嬉しいポイントですね。・カリウムじゃがいもに含まれるカリウムは、血圧の上昇を抑えるはたらきが期待できます。体内にある不要な塩分を排出するのをサポートするため、高血圧予防をたすけてくれる期待栄養素と言えるでしょう。現代の食生活では塩分を摂取することが多いので、じゃがいものようにカリウムを含んだ食材を取り入れることで高血圧を予防すると良いかもしれません。高血圧を防げば、生活習慣病の予防にもつながります。・食物繊維じゃがいもには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれています。食物繊維は腸内を整えて、不要な老廃物を排出するはたらきがあると言われているのが特徴です。効果を見せれば、腸内にある細菌のエサとなり、スムーズな排便をサポートしてくれると考えられるでしょう。便秘になりがちな人は、食物繊維を含んだ食べものを摂取するように心がけると良いのではないでしょうか。・アンチエイジング効果じゃがいもに含まれるビタミンCは、シミやくすみなどを防ぐ効果が期待できるため、アンチエイジング効果を望めます。コラーゲンの生成をサポートすることで、肌のシワを予防する効能も見せてくれるかもしれません。若々しい肌を保ちたいときには、じゃがいものようにビタミンCを含んだ食材を取り入れるのがおすすめです。・むくみ解消塩分が多い食事が多くなると、体内の塩分濃度を下げるために水分を溜め込むようになります。これが、むくみの原因です。じゃがいもには不要な塩分を排出するカリウムが含まれているため、むくみの解消の一役をになってくれるかも。高血圧を予防するだけでなく、気になるむくみを軽減したい場合にも、じゃがいもの栄養素が役立ちそうです。・精神安定やストレス対策肌に良いと言われているビタミンCには、ストレスを解消するはたらきも期待できます。ストレスを感じたときに体内から分泌される対抗ホルモンには、ビタミンCが必要という研究もされているのだとか。何かとストレスが多い現代社会において、ビタミンCは欠かせない栄養素と言えるかもしれませんね。■じゃがいもは栄養満点の食材!じゃがいもの定義は曖昧なところがありますが、エネルギー源となる栄養を豊富に含んだ食材であることは変わりありません。糖質のほかにもカリウムやビタミンCなど、体に嬉しい栄養素が含まれています。と言っても、何より炭水化物が多いのが特徴です。ご飯、麺、パンなど王道な主食に飽きたら、じゃがいもをメインとしたメニューを取り入れると、食生活を楽しめそうです。じゃがいもについて理解を深め、普段の食卓に役立ててみてはいかがでしょうか。《参考》・ 文部科学省「 日本食品標準成分表2015年版(七訂)PDF」 ・ わかさの秘密「じゃがいも」 ・ オーソモレキュラー栄養医学研究所「栄養素の説明-ビタミンC」
2021年03月06日最近、巷でブームを巻き起こしている「冷やごはんダイエット」。お米に含まれるでんぷん質は、冷やすことでレジスタント(消化されない)スターチ(でんぷん)に変わります。これは、その特性をいかしたダイエット方法です。温かいままだと吸収されやすいお米も、レジスタントスターチに変わった冷えたお米を食べることで、小腸で吸収を抑えて、大腸まで届かせることができます。つまり、お米を我慢することなく、血糖値の上昇を抑制し、摂取カロリーを制限することができるというわけですね。おまけに、便秘の改善効果も大!ですが……「寒い季節に冷えたごはんなんて食べたくない!」「そもそも、まずい!」なーんて声がチラホラ……。女性は“冷え”の悩みを抱えた人も多いので、「冷やごはんダイエット」は、どちらかというと筋肉質の男性におすすめのダイエット法といえるみたいです。そこで今回、筆者が女性に強くおすすめしたいのが「ほかほか☆ココナッツオイルごはんダイエット」なんです!■冷えごはんと同等の効果がある「ココナッツオイルごはん」これまで、レジスタントスターチの効果は、冷えたお米でないと発揮されないといわれていました。ですが、アメリカ化学会で行われたスリランカのコロンボ大学のサットヘア・ジェームズ氏の最新の研究発表によると、ココナッツオイルを使用して炊いたお米は、再加熱しても同等の効果が得られることがわかったとのこと。さらに、ココナッツオイルを入れたお米は、通常よりも、レジスタントスターチが10倍増加。これ、カロリーに換算すると50~60%ものカットになるんだそうです!というわけで、さっそくココナッツオイルごはんを作ってみましょう!【ココナッツオイルごはんのつくり方】【材料】米……1カップ熱した湯……200mlエクストラバージンココナッツオイル……小さじ21鍋もしくは炊飯器に米と湯を入れる2ココナッツオイルをくわえてよく混ぜる3炊飯する4冷蔵庫で12時間冷やす食べる際は、電子レンジで加熱すればOK!ココナッツオイルごはんは、ほんのりとココナッツの香りがするので、カレーなどにもよくあいそう……。ごはん好きにはたまりません~。ココナッツオイルの香りが苦手という人は、香りカットのココナッツオイルを使ってくださいね。塗ってよし、食べてよしの万能のココナッツオイルを使ったごはんで、空腹知らずに美ボディGET!みなさんも是非、試してみてはいかがでしょうか。
2015年12月03日小学生のときによく使っていたでんぷんのり。はさみやペンと並んで、工作をする際には欠かすことのできない大切なものでしたよね。あのころを懐かしみながら工作をしていたら……いけない! 言ってるそばから、大事なのりの用意を忘れていました。でも大丈夫、でんぷんのり、実は自分でも簡単に作れちゃうんです!当サイト「コブス横丁」のマスコットキャラクター、「コブスくん」。このキャラクターを作って遊んでいたのですが、のりの用意を忘れてしまっていたんです! これではコブスくんを台紙にくっつけることができません。そこで、自分でのりを作っちゃいましょう!さて、そうと決まれば早速キッチンに移動です。鍋にカップ2杯の水と、小麦粉を大さじ1杯入れ、よく混ぜます。小麦粉のダマがなくなるまで、丁寧に溶かします。小麦粉が溶けきったら鍋を強火にかけ、ゆっくりとかき混ぜます。これ、なんだか料理してるみたいに見えますね。のりを作ってるということを自分でも忘れてしまいそうです。水分が飛んで、トロトロのブクブクになってきました。そろそろいいでしょう。これを適当な器にとり、熱を冷ませば完成です!さあ、でんぷんのりの自作に成功しました。温かいうちは料理っぽかったのに、冷めたら途端にただののりです。もう工作の材料としか見えません。この自作のりを使って、すぐさまコブスくんをくっつけました。この通り、しっかりくっついてます。市販のものと遜色ない接着力。コブスくんがようやく完成しました。やったぞ! のりを作ってる時間の方が圧倒的に長かったけど、やっとコブスくん工作が出来上がったぞ!さて、コブスくんは出来上がりましたが、のりが大量に余ってしまいました。どうしましょう。小麦粉と水だけで作った無添加でんぷんのりなので、保存もそんなに利きません。捨てるのももったいないし……ん? 小麦粉と水だけ……?食べられなくはない、のか……? もはや「でんぷんのり」という工作材料にしか見えませんが、体に悪いものは入っていません。きっと食べられるはず。余り物が片付いてお腹も膨れるなら一石二鳥、ちょっと僕、食べてみます! 正直なところ、全く気乗りはしませんが!スプーンですくってみます。初見でこれなら食べものに見えなくもないと思いますが、一度工作に使った後です。もうのりにしか見えません。のりをスプーンですくってる罰当たりです。ええい、ままよ! いただきまーす!……無味。まずくはないんですが、味が一切しません。この無味っぷりが「のりを食べる」という行動のこっけいさを浮き彫りにします。せめてまずければ「オエー!やっぱりのりは食べるものじゃない!」といった愉快なリアクションがとれるのですが、何も味がしない。「僕はなぜこんなことをしているのだろう」という意識をよりクリアなものにしてくれました。このままでは終われない、どうにかしておいしく食べてやる! ということで、おしょうゆをかけてみました。グロい。のりにしょうゆをかけるなんて、絶対おかあさんに怒られる。本格的に罰当たりな感じがしてきました。肝心の味はというと、だいぶ食べやすくなりました。しょうゆの味しかしませんが、「のりを食べている」という意識は薄れます。おもちを食べているような感覚です。ベチャベチャでおいしくないおもちを食べているような、そんな感覚。おしょうゆのおかげでおおかた片付いたので、最後にデザート。いちごジャムを乗せてみました。見た目は一番良い! ゼリーやナタデココとか、そういったものに見えます! 見えます! あるいは、僕の脳がそう思いたい一心で視覚をねじ曲げているのかもしれません!味もなかなか。こちらも当然ジャムの味しかしませんが、食感がゼリーっぽいおかげでかなりデザート感覚でいただけます。おいしい、と言っても差し支えないかと思います。さっきまで工作に使ってたものを食べて「おいしい」なんて言ってるところ、誰にも見られたくありませんけどね。自宅で簡単につくれるでんぷんのりは、「のりだ」という意識さえ捨てればおいしく食べることすらできる便利なものです。興味がある方は、一度試してみてはいかがでしょうか!? でも、くれぐれも、市販ののりではやらないようにお願いしますね!(永田兄弟/オモコロ)(※別に食べなくても記事として成立するのに、なぜか食べてしまう。これが当サイトの不思議なところです)【関連リンク】ヤマト株式会社ヤマトのり食べちゃいけない方のでんぷんのりです。懐かしい!【おすすめリンク】左利きは右脳が発達してるって本当!?脳科学者に聞いたあの気まずい空気を何とかしたい!美容院での会話の極意とは?じゅわーっとした食感がたまらない!高野豆腐は家で作れます!
2010年01月23日