普段は、意識しない「ふくらはぎ」。しかし、ふくらはぎは血液を循環させるための大切な体の一部で、意識するかしないかで、健康が大きく左右されるそうです。今回は、カイロプラクティック理学士の檜垣先生に「ふくらはぎ」をどうすれば健康を保(たも)てるか教えていただきました。(以下、檜垣先生)ふくらはぎには、体の状態を知る上で目安となる特徴があります。ふくらはぎは、第二の心臓と呼ばれていますが、その理由は、心臓と同じように血液を循環させるためのポンプの役割をしているためです。血液を循環させるには、筋肉(ふくらはぎ)がしっかりと収縮して、血液を送らなくてはならず、それが正常に機能しなくなると、むくみの原因になることもあります。日常生活における姿勢の負担や心身のストレスから、姿勢を支える筋肉の過度な緊張を招いてしまうと、体の重心がズレてしまい姿勢が乱れます。この時、ふくらはぎにかかる体重の左右差が大きくなることが多々あります。さらに、ふくらはぎだけ注目してみても、緊張・張りの強い部分があると、筋肉の働きが低下する状態がつくられてしまいます。こういった状態が続くと、ふくらはぎの機能低下が続くため、何かしらの自覚症状を感じる機会が増える可能性が出てくるのです。ふくらはぎが、硬くなった状態で生活を送っていると、負担のかかりやすい姿勢が慢性化しやすくなり、体のどこかが痛かったり、不調だったり体調不良から抜け出しにくくなる恐れがあります。ふくらはぎといえど、あなどってはいけません。疾患(例:腰椎椎間板ヘルニアなど)以外の場合、ふくらはぎの機能低下を知るには、次の方法が目安になります。●チェックリスト・ふくらはぎが硬い、張っているといった自覚症状がある・ふくらはぎを触ると、硬さに左右差がある・アキレスけんを圧(お)してみると、硬さに左右差がある・足首をゆっくりぐるりと回してみると、動きがスムーズではない・つま先を上下へ繰り返し動かした時に、ふくらはぎがつりそうになる。または違和感がある・たくさん歩いた後などに、足がつることが増えたさらに、次のような傾向が現れることもあります。・ウエストのくびれに左右差がある(右はくびれているのに、左はくびれていない…など)・夕方になると足がむくみやすくなる・足のだるさ、重さを頻繁に感じるようになった・足が冷えやすい・平らな道でつまずきやすくなった・段差や階段で足が上がらずひっかかりやすくなった・いすに座った時、片方のお尻(坐骨)にだけ体重がかかっている気がする(体が傾いているように感じることも)こういった状態が続くと、症状としてもあらゆるものが生じる可能性があります。多いものには、足のむくみのほかに腰痛、股(こ)関節、膝関節、足関節、足の裏の痛み、肩こり、背中の張り感・痛み、頭痛、体にいつも力が入っているように感じるなど、筋・骨格系の症状から、眠りが浅い、胃腸の不調など自律神経系の症状を伴うケースまであります。ふくらはぎにいつもは無い違和感や張りがあると感じたら、セルフマッサージや市販のハンディマッサージ機器などでほぐしたり、つま先を上方へ向けて、ふくらはぎを伸ばしてみたりと、できるだけほぐして、異常な緊張が改善されるようにしてくださいね。(文檜垣暁子)●著書プロフィール檜垣 暁子(ひがき あきこ)オールアバウト肩こり・腰痛ガイドカイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛を始めとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。【関連リンク】【コラム】ピラティス式。プチパニックを癒やすための5つの方法【コラム】弁当男子急増!職場に弁当持参は健康にもモテにも効く!?【コラム】ゼロカロリーってほんとにゼロなの?コカ・コーラさんに聞いた
2011年10月30日