別に食べ過ぎているわけでもないのにやせられない…そんな時って考え事が多いときだったりしませんか?実は脳の疲労とダイエットが関係しているらしいのです。脳疲労というのは、自分の中にある理性や感情、本能がバラバラの方向を向いてしまって統率がとれず、バランスを崩してしまっている状態。例えば、「明日までにこの仕事をしなければならない」という司令が、脳に伝わってきたとしましょう。理性をつかさどる左脳では、「遊びをやめて、休まないで仕事をする」という判断を下します。左脳は、その情報を食欲中枢や自律神経中枢のある間脳にも伝えます。一方、同じ情報は本能や情動をつかさどる大脳旧皮質にも伝わっていきます。もしかしたら本能は疲れきっているので休みたい、あるいは眠りたいと感じているかもしれない。すると、大脳旧皮質からの情報も同じく間脳に伝わっていくので、間脳にはまったく異なる情報がバラバラに届いてしまうのです。仕事をするという意志の強さ、眠ろうとする本能の強さ、どちらもが過剰に間脳を刺激すると、間脳は統制がとれなくなり、食欲中枢や自律神経中枢に混乱したままの情報を送ることになり、心身のバランスを崩してしまいます。脳のなかで起こるこうした混乱の状態を脳疲労と言います。脳疲労が起こると、脳のプログラミングが乱れ、五感に狂いが生じやすくなると言われています。五感とは視覚、聴覚、嗅覚(きゅうかく)、味覚、触覚。今まで10の甘さで十分に甘いと感じていたものが、20の甘さを摂(と)らないと同じように感じないという具合。感覚が鈍くなると、体を動かすこともおっくうになりはじめてしまうものなのです。脳疲労を解消していくには、少しずつでも自分への抑圧から解放してあげること。ダメとか禁止というフレーズを一時的に引っ込め、好き、やってみたいというフレーズを大切にしてあげるようにしましょう。脳疲労を起こしやすいのは、至ってまじめな人。他人に言われたことを忠実に守るような人。一日3食食べなくちゃいけないと思い込み、欲しくなくても無理して食べる人も、脳疲労を起こしやすい傾向にあります。脳疲労を癒やすには、本当におなかがすくまで何も食べない。おなかがすいたら何時だろうと食べる。自分の味覚がおいしいと感じるものを満足するまで食べる。こんな、一見不健康に思える食習慣も、脳疲労を回復させるには必要なステップであることがあるのです。脳疲労が解消に向かえば、ひとは心身のバランスを取り戻し、偏った食事や食べ過ぎなど体が本来求めないことは自然と減ってくるものです。ただし、肥満の原因がすべて脳疲労だと思い込むのは危険です。食べ過ぎてもないし、運動不足というわけでもないなら、何らかの病気や精神的障害の場合もあります。気になる人は専門医に相談を仰ぎましょう。(ビューティ&ダイエット編集部)
2012年08月04日ダイエット中だから野菜だけの食事でがまんする、ということはありませんか?「野菜中心の食生活では結局やせない、体脂肪は減りませんよ」と指摘するボディメイク・ダイエット専門家でボディメイク・ジムShapes(シェイプス)代表の尾関紀輝(おぜき・としあき)トレーナーに、その理由を伺いました。■タンパク質こそが基礎代謝をアップする――どうして、野菜中心の食事ではやせないのでしょうか。尾関トレーナーまず、体重が減るかどうかは、カロリー摂取量(食べる量)の問題です。カロリー摂取量が基礎代謝(生命を維持するために体が消費するカロリー)や活動量よりも低くなれば、体重の減少につながります。ですが、体には、「摂取量が減ればエネルギー消費量を減らすようにする、生き延びるための防衛機能」が備わっています。つまり、野菜中心ダイエットによる体重減は一時的なことで、脂肪が減っているのではなく筋肉量が減少し、結果的に基礎代謝がダウンした状態になります。基礎代謝が低下すると脂肪が燃焼されず、太りやすくやせにくい体質になり、やがてはリバウンドが待っています。しかも、リバウンドしてからは、さらにやせにくくなります。――では、どのような食生活を心がければよいでしょうか。尾関トレーナー筋肉をつくる材料の「タンパク質」を摂取することが重要です。タンパク質には、「筋肉の維持・増加」と「グルカゴン分泌」という2つの大きな役割があります。グルカゴンは体脂肪を「エネルギーとしてすぐに使える状態に変換しなさい」という信号を出すホルモンです。また、体の中で脂肪を燃やす素材は、筋肉だけです。タンパク質は筋肉の維持・増加に働くため、基礎代謝をアップするというわけです。■体重×0.6~1.0(g)のタンパク質をとろう――どのような食材にタンパク質は多く含まれるのですか。尾関トレーナータンパク質は、「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2つに分類されます。豆類・穀類などに多く含まれる「植物性タンパク質」は良質のタンパク質と言われますが、実は体内での吸収率が悪いため、ダイエットや理想的なボディづくりにとって不向きな食材と言えます。それに対して「動物性タンパク質」は体内への吸収率もよく、食事からとる必要がある必須アミノ酸をバランスよく含んでいるため、しっかりと栄養素が補給できます。私がお勧めする動物性タンパク質を多く含む主な食べ物には、次のものがあります。・肉類(特に牛、豚、鶏などの脂身の少ない部分)・魚介類(魚、いか、たこ、貝など)・卵類――では、どのくらい食べればよいでしょうか。尾関トレーナーもちろん、自分に合った量が大切です。1日のタンパク質摂取量=体重×0.6~1.0(g)を食事の回数分に分けて食べることをお勧めします。体重が50kgの場合、50×0.6~1.0=30~50(g)のタンパク質をとりましょう。例えば、・魚の切り身100gあたり約25g・牛バラ肉100gあたり約16g・豚ロース肉100gあたり約16.6g・鶏もも肉100gあたり約19.6g・卵1個あたり約7g・牛乳100mlあたり約3.1g・ヨーグルト100gあたり約3.2gのタンパク質が含まれています。栄養成分表示などを参考にして、体重に応じた量を食べて、バランスのよい食生活を心がけることこそがダイエット成功の道です。――ありがとうございました。肉を食べると太るのでは、と思い、特にダイエット中は敬遠しがちでした。そんな思い込みは禁物、適正な量のタンパク質をとることがバランスのよい食生活のカギとなるようです。監修:尾関紀輝氏。株式会社Shapes代表取締役。AFAA認定パーソナルトレーナー。「ダイエット・ボディメイク専門のパーソナルトレーナー」の日本における第一人者。ボディメイク指導歴は20年以上、1万人超の指導実績を持つ。『きほんのダイエット』(池田書店)、『体脂肪を落とすトレーニングプログラム』(西東社)、『一日5分で変わる体脂肪筋力トレーニング』(西東社)など著書多数。株式会社Shapes東京都渋谷区道玄坂1-20-1-B1F TEL:03-3463-6666岩田なつき/ユンブル)
2012年03月15日「ウォーキングをしているけど、やせない!」、「自転車に乗ってるけど、逆に太った」などダイエットしているつもりだけど効果が出ないという方、必見です。今回は、 ピラティスインストラクターの小森先生に「運動しているのに、やせない理由」をお伺いしました。(以下、小森先生)以前、ダイエットをする前に自分を知りましょうとお伝えしました。体脂肪率やBMIなどで自分の体形が分かったら、次に仮目標を見つけましょう。でも、早くやせたい、結果を出したいからといって、「1、2カ月で10kg落とす」などの目標を掲げると、身体に負担をかけてしまいます。ですので、少し努力をすれば手が届きそうな目標を設定します。理想は1カ月1kg。ちなみに、体重1kgを減らすには7,000kcalの消費が必要になります。カロリー消費、脂肪燃焼を手助けしてくれるのが有酸素運動です。有酸素運動は、酸素をとりこみながら、できるだけ長い時間行うことができるウォーキングやジョギング、水泳などがその代表です。(ちなみにウエイトトレーニングや100m走はその逆で無酸素運動。)有酸素運動には、心臓や肺など呼吸・循環器系にあまり負担をかけずに、しかもその機能を向上させる効果があります。適度な運動強度と心拍数を設定すれば、シェイプアップはもちろんのこと、心肺持久力の向上、疲れにくい身体をつくり、ストレス解消へとつながります。では、有酸素運動の中でも手軽にできるウォーキングを例に挙げてみましょう。1kcal消費するのに必要な歩数は30歩。1kg減らそうと思うと、30歩×7,000kcal=21万歩かないといけません。1歩80cmとすると、21万×0.8m=約160km。この距離を一度に歩くのは非現実的ですが、1日1万歩と考えれば、21日(3週間)間で1kg減らすことは可能です。有酸素運動は健康維持のために20分以上が望ましいと言われています。やせたい場合は、30分以上の時間が必要。理由は、運動して15~20分までのエネルギー消費の割合は脂質よりも糖質の方が高く、20分以上時間が経過すると、脂質の割合が大きくなるからです。また、糖質(炭水化物、ブドウ糖、グリコーゲン)は脂肪を燃やすために必要です。糖質が無ければ、タンパク質を得るために、筋肉(アミノ酸)が分解されてしまいます。筋肉を減らさないためにも、運動をする前に最低限の糖質を取得しましょう。ただ、過剰な糖質はインスリンが分泌されてしまい、体脂肪を合成してしまいます。糖質を分けて食べるなどし、インスリンの分泌を抑える食べ方を心がけましょう。「運動しているけど、やせない」という方は、誤解しているケースが多いですので、「運動前の糖質」を取得してみてはいかがでしょうか。ただし、全く運動をしたことがない方がいきなり30分以上行うのはストレスかもしれません。そんな場合は、10分ずつ分けて、有酸素運動を行ってみてください。「先の発言と矛盾するのでは?」と言う方いらっしゃるかもしれませんが、10分に小分けした場合も、燃焼される量が20分以上の場合と比較して少ないというだけで、最初から脂肪は燃焼されます。いきなり20分以上運動を続けるというのが無理な場合、この方法を試してみてください。最後に、脂肪燃焼効率に適した運動強度・心拍数についてお伝えします。この運動強度・心拍数の理解がないことも「運動しているけど、やせない」原因の一つかもしれません。算出方法はカルボーネン法、ゼロ・トゥ・ピーク法とありますが、下記は、個人の年齢と体力を考慮したカルボーネン法をご紹介します。(220-年齢)×(A)%+安静時心拍数(220-年齢)が最大心拍数になります。また、(A)に入る単位は、%で、運動強度と言われるものです。ダイエット目的であれば、軽く息がはずむくらいの運動強度が脂肪燃焼には効果的なので、40-80%内に設定するとよいでしょう。体力により個人差があるので、最初は低い値からスタートして余裕がでてきたら運動強度%を少しずつあげていきます。ただし、きついと感じる強度だと心肺機能向上を目的としますので、その場合は%の値をさげてください。無理なくできるだけ長い時間を継続できることがポイントです。例えば、「30歳男性が運動強度40%でやりたい」という場合は、(220-30)×40%+60=136が運動強度40%の最適の心拍数になります。最近は、心拍数を計測できる時計も販売しています(5,000円前後)。うまく利用して、楽に楽しく運動してみてください。(小森 聡子)●著書プロフィール小森 聡子(こもりさとこ)PilatesStudioKiraru 主宰。大学で生涯スポーツ科を専攻し、その後フィットネス業界へ進む。ピラティスIR,健康運動指導士として、健康的なカラダとココロを身につけるためのサポートをしている。【関連リンク】【コラム】覚えておきたいダイエットの基本。最初にすべきことは?【コラム】オリンピック選手に聞く。どこでもぐっすり眠るコツ【コラム】サイズの合わない靴は要注意!自分にピッタリの靴選びとは?
2011年11月01日