『TENET テネット』や『ゴジラvsコング』など並みいる話題作を抑え、全米でパンデミック以降最大の大ヒットスタートを切った『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』。本作で新キャラクターとして登場し、キーパーソンとなるエメットを演じたキリアン・マーフィの知られざるキャスティング秘話が明らかとなった。5月28日(金)より全米公開を迎えた本作は、初週末興収4835万ドル(日本円で約53億円 ※1ドル109円換算)の超大ヒットを記録。米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では “91%FRESH”とシリーズを通して90%超えの高評価を叩き出し、日本での公開もますます期待が高まっている。“何か”の襲来を避け、遠くへ行くことができないアボット一家。その状況を表現するため、ニューヨークのハドソンバレーや、その近郊にあるいくつかの主要なセットのみで撮影が行われていた前作。一方で、一家が住処を失い、外の世界へと足を踏み入れていく最新作では、家の中から廃墟、列車、船着き場…と撮影エリアが大きく広がり、“音を立てたら、終わり”の展開もさらにスケールアップしている。そんな本作で、音を察知しどこからでも襲ってくる“何か”から逃れるべく、アボット家が音から守られた場所を探していると、キリアン・マーフィ演じる謎の生存者・エメットと出会う。このエメットという人物はジョン・クラシンスキー監督のお気に入りで、「いかなるコミュニティにも属さない彼が、アボット家と出会って難問にぶちあたるところが面白い。アボット家というのは、自分も一員になりたいとか、少なくともなんとかして助けてやりたいと誰もが感じるような家族。こうした複雑な内面の葛藤を表現するのは役者にとってすごく難しいことなんだけど、キリアン・マーフィは仕事をしたなかでも間違いなく最高の役者のひとりだから、彼が参加してくれたのはすごく幸運だった」と監督。『ダークナイト』や『インセプション』『ダンケルク』などのクリストファー・ノーラン監督作品や、Netflixで配信されているドラマ「ピーキー・ブラインダーズ」など、印象的な役で知られる実力派俳優キリアンの参加に喜びのコメントを寄せている。そんな監督から絶賛されているキリアンは、実は前作の大ファン。すっかり心を奪われてしまい監督への手紙をしたため、映画をどれだけ気に入ったかを伝えようと熱烈なメールを書いたことを明かしている。しかし、結局そのメールはしり込みをしてしまい、送信することがなかったというが、1年後に監督から突然電話があり、続編出演のオファーを貰ったそうで、この役のオファーは運命のように感じられたと語っている。作品に出演したいという思いを1年間、心に秘めていたキリアンだが、運命的なオファーによって、念願の監督とのタッグが実現した本作。気になるストーリー展開だけでなく、キリアンの胸熱なキャスティング秘話にも思いを巡らせてみては?『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は6月18日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:クワイエット・プレイス 2018年9月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C) 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.クワイエット・プレイス破られた沈黙 2021年6月18日より全国にて公開©2020 Paramount Pictures. All rights reserved.
2021年06月07日全米で大ヒットスタートを切った『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』。本作でジョン・クラシンスキー監督やエミリー・ブラントから絶大な信頼を寄せられる、いま大注目の実力派若手俳優ミリセント・シモンズとノア・ジュプに迫った。前作にも増してエヴリン一家が更なる恐怖に襲われ、数々の窮地に追い込まれる本作。引き続き、アボット家の姉弟を演じるのはミリセント・シモンズとノア・ジュプ。姉・リーガンを演じるミリセント・シモンズは、役柄と同様に聴覚障がいを持つ女優。カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを争ったトッド・ヘインズ監督の『ワンダーストラック』(17)でアメリカ全国規模でのオーディションの末、メインキャストの1人で耳が聞こえない少女・ローズ役に抜擢され、2017年の放送映画批評家協会賞で最優秀若手俳優賞にノミネートされた。本作においても、母・エヴリン役のエミリーも圧倒されたというリアリティのある演技で前作に引き続き作品に深みを与えている。そして、弟・マーカスを演じるのは、あどけない表情が印象的なノア・ジュプ。映画製作者の父と女優の母のもとに生まれ、2015年から子役としてTVドラマや映画に出演。『ワンダー 君は太陽』(17)ではジェイコブ・トレンブレイ演じる主人公の親友役として温かく、愛くるしい演技を披露し、前作『クワイエット・プレイス』公開後に出演したアルマ・ハレル監督の『ハニーボーイ』では、ゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワードのブレイクスルー俳優賞や、インディペンデント・スピリット賞の助演男優賞にノミネート、伸びしろのある演技力で映画界を魅了している。これまでジョージ・クルーニーやマット・デイモン、クリスチャン・ベール、ニコール・キッドマン、ヒュー・グラントなど錚々たるハリウッドスターと共演を果たしており、本作においてもその堂々たる存在感を遺憾なく発揮している。いつ泣き出すか分からない生まれたばかりの乳児を抱えて、外の世界を彷徨うこととなる最新作では、ミリセントとノアが演じる子どもたちの成長も大きな見どころ。前作では親に守られる側にいた姉弟が活躍する場面も今作では大幅に増えているという。前作で監督と父のリー役を務め、今作でも引き続き監督を担当したジョンにとっては、才能あふれる若い役者たちが成長を続けていく様子を目にするのは日々の喜びだったそう。「世に出ていった二人が、役者としてずいぶん成長して戻ってきただけでなく、以前と変わらない素晴らしい人間であり続けていたことに驚きました。二人は役に深く入り込み、こちらが想像もしていなかったようなニュアンスまで加えてくれました」と賞賛のコメントを寄せ、「ミリー(ミリセント)とノアは、これまでに仕事をしたなかで最高の役者たちだ」と太鼓判を押している。エヴリンが地下でショットガンの撃鉄を引いた前作のエンディングの5秒後から物語が続いていく、という本作。姉弟は果たして、どのように困難に立ち向かっていくのか、何度も立ち上がり続ける2人の熱演も見逃せない。『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は6月18日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:クワイエット・プレイス破られた沈黙 2021年6月18日より全国にて公開©2020 Paramount Pictures. All rights reserved.
2021年06月05日エミリー・ブラント&ジョン・クラシンスキー夫妻がそれぞれ主演、監督を務め、世界中で大ヒットした体感型ホラーの最新作『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』。今作でも監督を務めたクラシンスキーから、“家族”と“子どもたち”を想う熱いコメントが到着した。”何か”の襲来を避け、遠くへ行くことができないアボット一家の状況を表現するため、ニューヨークのハドソンバレーや、その近郊にあるいくつかの主要なセットのみで撮影が行われていた前作。一方で、一家が住処を失い、外の世界へと足を踏み入れていく最新作では、家の中から廃墟、列車、船着き場…と撮影エリアが大きく広がり、”音を立てたら、超即死”の展開がさらにスケールアップ。主演であり、プライベートでは自身の妻でもあるエミリー・ブラントとの間に2人の愛娘を持つクラシンスキー監督は、前作の製作時は劇中のアボット家の姿を通して、自分の子どもたちにも強く育ってほしいという父親からのラブレターの意味合いも込めて製作していたという。その熱い想いは最新作でも健在で、今回では様々な場所で撮影が行われたが、なかでもクラシンスキー監督はアボット家の地元周辺を描くにあたり、代々ペンシルベニア州の鉄鋼労働者だった自身の家族を参考にした。「“何か”の出現よりずっと前にも、そのコミュニティに厳しい時代は何度もあったはずだと考えてみるのは面白いと思ったんだ。そういう時期があったのはピッツバーグの製鋼工場で働いていた祖父や父を見ても明らかだった。だから彼らや、彼らのコミュニティについて聞いた話へのちょっとしたオマージュも入っている」と監督。さらに、今回も自身の子どもと重ね合わせて、親にとって何より大きいであろう“成長”に焦点を当てたと語る。「ずっと頭にあったのは、親が子どもにする約束のことだ。自分のそばにいる限り安全だと親は子どもに約束する。でも残念ながら、いつかその約束を破るときが来るのは避けられない。いつか子どもは自力で世の中に出て行かなければならない。成長とはまさにそういうものであり、考えてみたい中心的なテーマだった」と明かした。最新作のアボット家は、前作でエヴリンが産んだ赤ん坊を抱えながら、危険に溢れた外の世界に足を踏み出していく。クラシンスキー監督の言葉にある通り、前作からさらに絶体絶命度がアップした本作で、2人の子どもリーガンとマーカスの成長は大きな鍵となりそうだ。『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は6月18日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:クワイエット・プレイス破られた沈黙 2021年6月18日より全国にて公開©2020 Paramount Pictures. All rights reserved.
2021年05月23日2019年から母校のテキサス大学で教授を務めているマシュー・マコノヒーが、政界進出を考えていることを明かした。故郷テキサス州の州知事候補選への立候補を、「真剣に考えている」という。テキサス州ヒューストンのクライムストッパーズが運営するポッドキャスト「Balanced Voice」に出演したマシューは、テキサス州知事選について尋ねられると、「検討を再開しているんだ。ぼくの指導者の役割とは何だろうかって。何かを指導して、共有するものがあるとは強く思っている」と語った。「人生の次のチャプターで、ぼくが足を踏み入れようとしているカテゴリーは何なのだろう」と自問した。次のテキサス州知事選は2022年の予定で、現職のグレッグ・アボット州知事が再選を目指していると伝えられている。昨年11月にも、マシューは「The Hugh Hewitt Show」でテキサス州知事選ついて「わからない。ぼく次第ではないんだ。ぼくよりも、人々次第だ」と語っていた。ツイッターでの反応は、「政治に関する経験がないセレブの政界進出にはうんざり。下積みから始めて!」「頼むから俳優業に専念してくれ」など否定的な声が多いが、「アボットを倒せるんじゃないか」「マシューが州知事になったらテキサスに引っ越す」などの良い反応も見られる。カリフォルニア州知事を務めた第2のアーノルド・シュワルツェネッガーになるか?(Hiromi Kaku)
2021年03月12日北京五輪で“魂の413球”を投げ切り、悲願の金メダルに沸いた興奮と感動から12年。TOKYOで躍動するピッチング姿は1年先に。10代から日本代表で活躍したが、決して順風満帆ではなかったソフトボール人生。絶対的エース、チームの大黒柱の紆余曲折に迫る―。ソフトボール日本代表・上野由岐子さん写真提供/(公財)日本ソフトボール協会■ネットニュースで知った東京五輪の延期38歳の誕生日となる2020年7月22日。本来であれば、福島あづま球場でのソフトボール日本代表対オーストラリア(豪州)代表戦を皮切りに、東京五輪が華々しく幕を開けていたはずだった。絶対的エース・上野由岐子選手(ビックカメラ高崎)は世界が注目するマウンドに立ち、2度目の金メダル獲得への大きな1歩を踏み出していたに違いなかった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって世紀の大舞台の1年延期が決定。その後の世界規模での感染爆発によって開催自体も危ぶまれている。前代未聞の事態に対するアスリートたちの受け止め方はさまざまだ。「1年後が見えない」と、7人制ラグビー挑戦を断念した福岡堅樹さん、現役を退いた女子バレーボールの新鍋理沙さんらがいる一方で、今夏の引退を表明していながら競技続行を決めたスポーツクライミングの野口啓代選手のような人もいる。そんな中、上野選手は迷うことなく五輪挑戦を決意。緊急事態宣言下の自粛期間を含めた4か月間、本拠地の群馬県高崎市で地道なトレーニングに励んでいた。「1月までは、ごく普通に代表合宿に参加していたんです。コロナといってもそこまでではないだろうという気持ちもありました。でも2月~3月になって、これは完全にヤバイという感じになり、3月24日に延期が決定した。その一報はひとり自宅でネットのニュースで見ました。最初は“あと1年頑張らなきゃいけないのか”と思ったけど、“むしろ、もう1年やらせてもらえるのは感謝かな”と。“時間的猶予が生まれたおかげで、これだけのパフォーマンスができた”って言えるようになりたいと今は考えています」’08年北京五輪ではラスト2日間で413球を投げ、頂点に立ち“神様・仏様・上野様”とさえ言われ、すでにひとつの大きな達成感を得ているはず。にもかかわらず、再び金メダルを目指そうという原動力は一体、どこにあるのか……。最大のエネルギーになっているのが、日本代表を率いる宇津木麗華監督の存在だと彼女は言い切る。「麗華監督は親でも親戚でもないのに、自分に尽くしてくれる。自分のことをいちばんに考えてくれるんです。麗華監督と出会っていなかったら、ここまでソフトボールを続けることもなかった。だからこそ、恩返ししたい。熱い思いに応えたいという感情が湧いてくるんです」麗華監督は「正直、五輪延期でショックを受けたのは私のほうです」と明かす。「でも上野は問題ない。1年くらい五輪が延びたからといって、実力が落ちるわけじゃないし、まだまだ伸びると思います。上野を超えるピッチャーはそう簡単には出てこない。彼女を中心に戦っていくのは変わりません」と、大きな信頼を寄せている。恩師と二人三脚でチームを押し上げ、再び成功をつかもうとしている上野選手。その生きざまを追った。■母との口論、父の喝1982年夏。上野選手は福岡県福岡市で生を受けた。誕生時の体重は3530グラム。ビッグベイビーが、のちの日本ソフトボール界のスーパースターになるとは、その時点では誰も想像していなかった。上野家は、会社員の父・正通さん(65)、看護師の母・京都さん(63)、2つ年下の妹の4人家族。幼いころから外を駆け回る活発な少女で、書道、ピアノ、水泳などさまざまなことに興味を抱いた。「仕事より家庭が第一。子どもがやりたいことは何でもバックアップする」という考えの父は、娘の習い事を積極的にサポート。母も夜勤の多い常勤看護師を辞め、非常勤のパート看護師になるなど、子育てを最優先に考えた。上野選手が小学校3年のときに同級生に誘われてソフトボールを本格的に始めてからは、両親のサポート態勢もより強固になった。とはいえ、何でも好き勝手にさせないのが上野家流。以下のような家訓を課して、人間教育にも力を入れたという。●「はい」という素直な返事●「すみません」という謝罪の気持ち●「私がします」という積極的な行動●「おかげさまで」という謙虚な気持ち●「ありがとう」という感謝の気持ち「ウチの家訓は今も自分の中に焼きついていますけど、特に母の言葉にはハッとさせられることが多いですね。“人の悪口は言わない”“人に好かれる人間になれ”という普通のことなんですけど、自分が生きるうえでの指標になっていると思います」母は、娘の自立心の強さに驚かされたことがあるという。「小3くらいのころだったと思います。体育の時間に使った紅白帽の洗濯を私に頼んだのに翌朝、洗濯されていないことに、由岐子と言った言わないで揉めたことがありました。それからは必ずやってほしいことをメモに書いてテーブルに置くようになったんです。本当は私のほうがそうするように教えなければいけなかったのに、何も言わなくても自分で考えて行動していた。そういうところは感心させられましたね」ソフトボールではメキメキと頭角を現し、小学5年からは男子チームに入ってエースピッチャーに君臨する。柏原中学校へ進んでからはより一層、存在感を増し、’97年夏の全国中学校大会で優勝した。その決勝戦では、こんなエピソードが。相手ピッチャーの球をなかなか打てないことに苛立った上野選手は思わずヘルメットをグラウンドに投げつけた。その姿を会場で目の当たりにした父・正通さんから、試合中にもかかわらず「道具に当たるとは何事か!」と一喝された。目が覚めた彼女は次の打席でホームランを放ち、チームを全国制覇へと導いた。普段は優しいが、ソフトボールになると厳しさを前面に押し出す父から“勝負の懸かったときこそ礼儀正しく振る舞うことの大切さ”を学び、成長したという。■再起不能もありえた大ケガ’98年4月に強豪・九州女子(現、福岡大学附属若葉)高校へ進学。ソフトボールが’96年アトランタ五輪から正式種目となったのを受け、彼女への期待が高まり、2000年シドニー五輪有望選手という見方もされ始めた。そして高校2年の夏、台湾で行われた世界ジュニア選手権で優勝。五輪初出場が叶うと思った矢先、体育の授業での走り高跳びで落下。腰椎の横突起骨折という重傷を負ってしまう。一歩間違えば、下半身不随になりかねなかった大ケガで、入院はなんと88日にも及んだ。もちろんソフトボールはできず、ひたすらベッドに寝ている日々。もちろんシドニー五輪出場の夢も消えた。希望に満ちていたソフトボール人生に暗雲が立ち込めた。そのとき再認識したのが「自分にはソフトしかない」という思いと、「大好きなソフトボールをもう1度やりたい」という気持ちが強く湧き上がり、奇跡的な回復を遂げていく。リハビリもつらかったに違いないが、愚痴ひとつ言わずに真摯に取り組んだ。「“嫌なことや人の悪口を言葉にしてしまうと、ますます嫌な気持ちになるから言わない”と、由岐子は中学生のころからよく言っていました。もともと愚痴るような子ではなかったけど、苦しいときでも親の前で弱音を吐くことはなかったです」と、母・京都さんも娘の強靭なメンタリティーに驚かされた。大ケガから復活を果たした上野選手は’01年に日本リーグトップの日立高崎(’15年1月からビックカメラ高崎に)に入団。五輪への挑戦が本格的に始まった。「18歳当時の上野は口数が多いほうではなかったですね。でも周りへの気配りは飛び抜けていました。当時、チームを率いていた宇津木妙子監督(ビックカメラ高崎シニアアドバイザー)が“ピッチャーは特別なんだから、あまり雑用や用事をさせないように”という方針を示していたのに上野はいつも先に動いて練習の準備や片づけはもちろん、食事会場では率先してお皿を並べたり、配膳を手伝ったりしていました。外野手だった自分はよく怒られましたね」苦笑いしながらエピソードを明かすのは、ビックカメラ高崎の岩渕有美監督。上野選手の3つ年上の彼女は’13年に現役を引退するまでともにプレーし、苦楽を味わってきた。現在は指導者と選手という間柄に変わったが、最速121キロの剛速球を投げる有能なピッチャーに対して、敬意を払い続けている。ソフト界では時速110キロのスピードボールを投げられる選手は数えるほどしかいない。もちろん、日本では上野選手ひとりだけだ。「自分は速いボールを投げられちゃった感じ(笑)。時速120キロを投げようとして投げているわけじゃないんです。いいボールを投げたいと努力する中で、だんだんスピードが上がってきました」と淡々と言うが、やはり天賦の才によるところが大きい。「足の速さと同じで、スピードボールを投げるのも生まれ持った才能。上野も新人時代は細身だったけど、時速110キロは投げていたと思います。その後、筋力がつき、体幹も強くなり、174センチの長身をうまく使えるようになって、一段と速さが増した。あれだけのピッチャーはそうそう出てきません」と、岩渕監督。“100年にひとりの逸材”と評される彼女だが、最初から絶対的エースだったわけではない。日立高崎時代の’02年ごろまでは増淵まり子選手ら経験豊富な先輩がチームにいたし、日本代表にも高山樹里選手という主軸ピッチャーが君臨していた。若さゆえの波もあり’04年アテネ五輪では大黒柱になり切れなかった。■アテネ五輪での挫折躓(つまず)きの1歩は開幕・豪州戦。宇津木妙子監督から先発の大役を任されたが、いきなり4回3失点KO。まさかの敗戦スタートを強いられたのだ。それでも予選リーグ最終戦の中国戦では、五輪史上初の完全試合を達成。決勝進出のかかる豪州戦で雪辱を期していた。しかし、上野選手は、まさかの出番なし。チームも0対3で敗れて銅メダルに終わった。「あのときは22歳。“自分の結果を出すことが何よりのアピールだ”としか考えていませんでした。でも結果的に全くダメだった。大会中に胃腸炎になり、体調を崩したのも響いて、“自分はホントにまだまだだな”という挫折感だけが心に残りました。いちばん悔しかったのは、大事な場面を任せてもらえなかったこと。“上野、頼んだぞ”と監督やチームメートに言ってもらえるピッチャーにならなきゃいけないって思ったんです」北京までの4年間は、いかにして世界一に到達するかを模索する時間となった。そこで誰よりも親身になってくれたのが、彼女が師と仰ぐ麗華監督だ。上野が18歳で日立高崎に入ったときから日本の主砲として活躍していた偉大な先輩は、’03年から選手兼任監督となり、アテネを機に現役を引退。’04年夏以降は日立高崎から移行した日立&ルネサスの指揮官を務めていた。その麗華監督は「アテネでメダルを逃した最大の原因はピッチャー。もっとしっかりした人材がいれば、日本はより自信を持って戦えた」と分析。「上野を世界一のピッチャーに育てて、北京五輪を託すしかない」と考え、上野選手を強豪国アメリカでの“武者修行”に誘った。頂点を目指す彼女も賛同。’05年6月、ふたりでアメリカ・ヒューストンへ赴いた。異国での最初の投球練習。ボールを投げようとした上野選手は、シドニー五輪で金メダルを獲得した元アメリカ代表のクリスタ・ウィリアムズ・ピッチングコーチにいきなり制された。「あなたは今、投げる気がないでしょう。この1球を打たれたら終わりだという責任を感じながら、自信を持ってやりなさい」呆然とする愛弟子の様子を、麗華監督は傍らでじっと見つめていた。「上野はそれまでのソフトボールへの取り組みを反省したと思います。単に時速120キロのスピードボールを投げればいいわけじゃない。常に感謝と責任を感じ、人間力を高めながらプレーしなければいけない。それを学べたのは財産になりました。アメリカでは、右バッターの内角に食い込むシュートを覚えさせるのが目的でしたけど、それ以上にスポーツマンたるべき姿勢を身につけた。そちらのほうが大きかったかもしれません」上野選手は「若いころは自己チューだった」と述懐しているが、アテネ五輪くらいまでは、自分がうまくなるために必死で周りが見えていなかった。しかし、アメリカ留学で、それだけではダメだということを知った。この経験は上野選手にとって、ステップアップするために必要なものだった。■自己チューからチームのために帰国後、上野選手は’05年に大鵬薬品戦、翌年にシオノギ製薬戦でそれぞれ完全試合を達成。’07年には日本人初の1000奪三振、翌’08年には100勝を果たすなど、猛烈な勢いで駆け上がっていく。「麗華監督に“配球とは何か”を教わったのは本当にプラスになりました。ピッチャーの仕事は“個人として抑えた、打たれた”という勝負じゃない。試合に勝つか負けるかが第1なんです。打たれなくても負けは負けだし、どんなに打たれても勝ちは勝ち。それが理解できてから、あまり自分の結果にとらわれなくなりました。確かに記録は残したかもしれませんけど、あくまで重要なのはチームの勝利。そのためのピッチングをしようと気持ちを奮い立たせていたんです」そんなフォア・ザ・チーム精神の集大成となったのが北京五輪だ。「日本の勝利のために」と言い聞かせてマウンドに立った大黒柱は、予選リーグからフル回転。ラスト2日間には、準決勝・アメリカ戦、決勝進出を決める豪州戦、決勝・アメリカ戦の3試合を投げ切った。日本悲願の金メダル獲得の原動力となった上野選手の“魂の413球”は、多くの国民を感動させた。「この先、投げられなくなっても後悔しない。肩が壊れてもソフトボール人生が終わってもいいというくらい、すべてを懸けてマウンドに立ちました。誰にも譲る気などなかったです」と語気を強めた。壮絶な戦いの間、日本から支え続けてくれたのは、麗華監督だった。上野選手は神妙な面持ちで語る。「試合が終わるたびに連絡していました。“調子どう?”“こういうプランで投げられたらいいね”という軽い感じの会話でしたけど、話をするたびに迷いが吹っ切れた。“麗華さんがこう言ってくれるならやろう”と決断もできた。背中を押してもらいました」金メダルを胸にかけ、帰国した彼女を襲ったのは想像をはるかに超えた“上野フィーバー”だった。所属チームには取材が殺到。9月から始まった日本リーグにもメディアやファンが大挙して押し寄せる事態になった。これまでの態勢ではとうてい手に追えなくなり当時、選手だった岩渕監督が上野選手担当マネージャーを兼務することになった。「スケジュール管理や取材対応、テレビ収録の立ちあいを2年間やりましたけど、本当に目まぐるしい状況で、帰りが深夜になることも少なくありませんでした。本人はもともと人前に出るのが得意ではないので、疲れるうえに、緊張やストレスも重なる。競技に集中しづらくなっていきましたね」周囲が騒がしくなると、他者への気配りができず、対応もおざなりになりがちになった。日本リーグの試合後、声援を送ってくれる熱心なファンに笑顔すら見せることなく、足早に去っていく娘の立ち居振る舞いに母・京都さんは、こんな言葉をかけた。「あなたは子どもたちにとってはスターなんだから、スターらしく振る舞いなさい」上野選手はハッとさせられたという。「基本的に注目されるのが好きじゃなくて、“嫌だ嫌だ”と言っていたけど“立場上、しかたないんだから、駄々をこねずに受け入れなさい”と、母から言われた気がした。特に子どもたちから憧れの存在として見られていることに気づいて、ガッカリさせる態度はいけないと感じた。母の言うことは腑に落ちましたね。ストレートに自分を叱ってくれるのは、麗華監督と母くらい。そういう意味では胸に響くものがありました」気持ちを新たにして、子どもたちの応援を励みにマウンドに立ち続けた。しかし、北京に突き進んでいたときのような闘争心や向上心はなかなか湧かず“燃え尽き症候群”に陥った。メンタルバランスが完全に崩れているのに、試合に起用され、投げれば打者を打ち取れる。力いっぱい練習しなくても結果がついてくる。超一流のアスリートとして中途半端な状況に腹が立ってしかたがなかった。「このままだとチームに迷惑をかけるし、自分自身もダメになる……」ソフトボール人生で初めて生じた迷い。それをぶつける相手は、麗華監督以外にはいなかった。「やる気がなくてもいいから続けなさい。続けることに意味があるんだから」尊敬する人にこう言われて、上野選手は「それでいいの?」と、反発して聞き返したくなったという。麗華監督は、このときの心情をこう語る。「上野は世界一のピッチャー。彼女を失うのは日本にとって損失以外の何物でもない。ソフトボールへの思いを取り戻してくれるまで待とうと思ったんです。’10年の世界選手権も辞退したいなら、私が批判を背負おうと。“あなたは世界一。嫌なことを背負うために自分が横にいるから”と、彼女を励ましたのをよく覚えています」上野選手は落ち着きを取り戻した。「やる気が湧かなくても、続けさせてもらえるのならやろうと思ったし、どこかうれしい気持ちもありました。代表辞退のことも麗華監督が全部かぶり、いろんな批判を受け止めてくれた。自分のためにそこまでしてくれる人に、そうそう簡単に出会えるものじゃない。“麗華監督のために頑張ろう”と決心しました。彼女の言う“ソフトボールへの恩返し”を率先してやろうと前向きになれたんです」■子どもたちのスターに信頼を寄せ、強い絆で結ばれた恩師が’11年3月から日本代表監督に就任したことで、上野選手も代表に復帰。’12年ロンドン、’16年リオデジャネイロの両五輪は正式種目からはずれたため、大舞台に立つことができなかったが、’12年、’14年の世界選手権2連覇に貢献した。その一方で、’16年には肉離れや左ひざの負傷、昨年4月には下顎骨骨折で全治3か月の重傷を負ったが、乗り越えてきた。30代に入り体力的な心配もありつつ、ソフトボールへの情熱は消えることなく、大人の自覚を意識するようにもなった。「30歳になったとき、母から“あなたも30なんだから、もっと大人の対応のできる人間になりなさい”と、言われて自覚を持ったんです。人間は、年相応の振る舞いが必要ですよね。’16年にソフトボールが東京五輪の正式種目に認められてからは、注目度も上がりましたし、数多くの子どもたちがカメラを向けてくる。それに対して笑顔で明るく対応をしなければいけない。だんだんそう思えるようになりました」所属先の柳川直子マネージャーは、ファンを大事にする一面をこう明かす。「上野には老若男女問わず、たくさんのファンレターが来るんですが、可能なかぎり、直筆で返事を書いています。ご両親の教育もあって非常に礼儀正しく、マメなのが彼女のいいところ。子どもたちへの気配りは素晴らしいですね。妹さんに甥っ子2人が生まれたことも大きいのかな。以前にも増して子どもたちを可愛がるようになったと感じます」後輩たちにも気さくな素顔を見せている。チームでも日本代表でも最年長プレーヤーになっている上野選手は、日常的に若いチームメートたちと接している。とりわけ、バッテリーを組むキャッチャー・我妻悠香選手には目をかけている。「私は上野さんのひと回り年下。バッテリーを組んで6年になりますが、“ああしろこうしろ”と言われたことはないし、ぶつかり合ったことも1度もありません。私の意見を聞いてくれて、的確なアドバイスもしてくれる。チームを勝たせるために力を尽くしているのがよくわかります。グラウンドを離れると、岩渕監督の車に虫のおもちゃを置いて驚かせたりするようなイタズラ好き(笑)。甘いものも大好きですね。遠征先でスイーツを食べに行ったり、散歩がてらランチに行くこともあります。それに料理上手で、自宅で鍋を振る舞ってくれたこともありました。牛乳寒天もよく作って持ってきてくれるし、本当に面倒見のいいお姉さん。近くにいてくれて心強いです」“鉄腕”でストイックな印象から、今は女性ならではの柔軟さと人間的魅力を持ち合わせた大人のアスリートに変貌し、進化を続けている。■ネットの活用、1年後に向けた展望と勝機東京五輪の1年延期が決まっても動じなかった。コロナ自粛期間には昨年の下顎骨骨折であごに入れていたプレートの除去手術を受けた。麗華監督は「本人も違和感があったと思うので、取りはずす時間ができたのはプラスでした」と、前向きだ。プロ野球やJリーグのクラブは緊急事態宣言下では活動休止に追い込まれたり、施設を使えなかったりしたが、上野選手はチームの専用スタジアムを使うことができたため、代表活動や日本リーグの期間以上に負荷をかけたトレーニングができたという。「いつもは試合を考えて、メリハリをつけながら練習しますが、練習しかやることがなかったので、ひたすら追い込んだ感じです(笑)。こんなに時間があるのは(オフの)冬以来かな。ただ、冬は寒くて投げ込みもそんなにできない。自分のスキルアップのためにここまで時間をさけるのはなかなかない。チームの個人練習以外にはオンラインでヨガをやったり、かなり充実していたと思います」今回のコロナ禍ではインターネットの活用に注目が集まったが、上野選手もユーチューブで情報を収集したりと、これまでにない取り組みにもチャレンジした。「今まで“ネットは危ない”という印象があって消極的だったんですけど、今後、自分が指導者になったときに、群馬に居ながらにして沖縄や北海道、海外の人にも教える機会をつくることができる。そう考えると幅も広がるし、引き出しも増えますよね。自粛期間は、練習以外ほとんど自宅にいましたが、ユーチューブで配信していたお坊さんの禅の心を見て励まされたり、また頑張ろうと思えたりすることもありました。私はどちらかというと“やりたいことをやる”のがモットー。料理も自転車に乗って出かけるのもそうですけど、今の自由な感情を大事にしたい。そういう素の自分に戻れたのも大きかったですね。それを1年後に生かしたいと思っています」麗華監督は「金メダルをとるためにはピッチャーの選手層を厚くしなければいけない」と、口癖のように言っているが、北京のときのように上野選手ひとりの力に頼るわけにはいかない。“上野と並ぶ柱”と目される藤田倭選手(29)のさらなる成長は不可欠だし、ビックカメラの同僚・濱村ゆかり選手(25)や勝股美咲選手(20)、新星・後藤希友選手(19)らに成長曲線を一気に上げてもらう必要がある。「正直、この夏に東京五輪があったら……と考えると準備期間が足りなかった。来年でよかったです」と、我妻選手も偽らざる本音を口にしたように、新たな準備期間を最大限有効活用していくしかない。「私も北京のときのように若くない。“自分ひとりで投げて完投して金メダルをとる”イメージは全く湧かないですし、次の五輪はいかに周りの選手に助けてもらうかを考えていく必要がある。15人のメンバー全員でサポートしながら戦っていかなければいけないと思います」と、上野選手は冷静に客観視している。そのうえで、速球に変化球も織り交ぜながら緩急つけ、相手に揺さぶりをかけながら、駆け引きでも勝るような新たなピッチングスタイルを確立していくことが求められる。■選手としてのこれからと結婚観ライバルのアメリカには、剛速球投手のモニカ・アボット選手(35)と、変化球投手のキャット・オスターマン選手(37)を筆頭に、多彩な特徴を持ったピッチャーが何人もいる。彼女らに投げ勝つためにも、さらなるスケールアップをする必要がある。「自分の課題は、よく打たれている気がする左バッターをどれだけ抑えられるか。世界的には左バッターのほうが多いので、打たれる確率も上がるのはありますけど、そこでしっかり抑えることが最大のポイントでしょうね。チームとしてはどれだけ点を取れるか。自分を含めて今の日本ピッチャー陣を考えると、ゼロで抑えるのは難しいと思うので、点を取らなければ金メダルには手が届かないのかな。でもアメリカとは実力的には互角だし、ガチの勝負になってくる。決して勝てない相手じゃないと思いますよ」12年前の決勝アメリカ戦と同じように、堂々とマウンドで投げ切った上野選手が歓喜のガッツポーズを見せてくれれば、まさに理想的なシナリオだ。母・京都さんは心からそう願っている。「今までずっと頑張ってきて、今もまた頑張り続けている娘に私が言えることはありませんが、娘が自分らしく生きていくことを応援していますし、信じています。本当は“身体を大事にして”と、言いたいですけど、やはり“頑張って”としか言えないですね」そして恩人・麗華監督は、7月22日に開かれた代表ユニフォーム発表会見で、少し厳しい言葉を交えつつエールを送った。「今の上野はすごく調子がいいです。ただ、来年7月21日に決まった豪州との開幕戦ピッチャーにするとは断言できません。先発は1週間前じゃないと決められないし、現時点では上野はないと思います。だけど、1年あれば私の考えも相当に変化するでしょう。上野とはこれからもコミュニケーションをとりながら、成長を促していければと思います」上野選手は、力強くバックアップしてくれる人たちに恩返しをした先には何が待っているのだろうか……。「ゴールは(選手を)辞めるときでしょうけど、それは突然、来ると思う。すべて流れに身を任せます」まだハッキリした未来は、見えていない。53歳で現役を続けるサッカー界のレジェンド、・三浦知良選手のように投げ続けるかもしれないし、キッパリ辞めて電撃結婚する可能性もあるかもしれない。「今は考えられないし、余裕もないけど、自分を“普通の上野由岐子”と見てくれる男性が好きですね。いつか必要なタイミングで必要な人と出会う……。そういう運命だと信じて生きていきます」笑顔で語る彼女にとっては、東京五輪で大輪の花を咲かせることが先決だ。来年の夏、39歳になった日本の大エースが勇敢に戦う姿を楽しみに待ちたい。取材・文/元川悦子(もとかわえつこ)1967年、長野県松本市生まれ。サッカーを中心としたスポーツ取材を主に手がけており、ワールドカップは’94 年アメリカ大会から’14 年ブラジル大会まで6回連続で現地取材。著書に『黄金世代』(スキージャーナル社)、『僕らがサッカーボーイズだった頃1〜4』(カンゼン)、『勝利の街に響け凱歌、松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか。
2020年08月10日米ワシントン州で先月24日から消息を絶っていた女性が、カスケード山地で8日ぶりに発見されたとABC NEWSなどが報じている。ジョヴァーナ・フダさん(18)は7月24日、シアトル郊外のメイプルバレーにある自宅を出た後、コーヒーショップで目撃されたのを最後に行方がわからなくなっていた。翌日、山深い森の中を通る2号線沿いの峠近くで彼女が乗っていた車だけが発見された。車はガス欠状態で、財布が残されていたという。キング郡保安官事務所のスポークスパーソン、ライアン・アボット氏によると、車が見つかった地域は携帯電話の電波が届かず、GPSによる追跡が不可能だったことに加え、木々が密集して生えているためヘリコプターを使った上空からの捜索も困難だったという。当局は警察犬などによる捜索隊を組織し、懸命に彼女の行方を追っていたが、一切の手がかりが得られないまま1週間が過ぎてしまった。失踪8日目となる今月1日、ついに一頭の警察犬がフダさんのにおいを察知し、峡谷の中を1.6キロほど追跡するとノートや靴が見つかった。その近くを流れていた沢を辿り、谷底からおよそ3キロの場所で倒れているフダさんを発見することができたという。意識はあったが朦朧としており、病院へ救急搬送された。この日に見つからなければ、捜索活動は打ち切られる予定だったという。アボット氏は発見後の記者会見で「捜索救助隊が生きた彼女を保護したと聞き、心から喜んでいます。容態は安定しており、両親に付き添われて病院で治療を受けています。奇跡は起こる、決して諦めてはいけないということを示してくれました。探し続けてくれた捜索隊に感謝します」とコメントした。
2020年08月03日映画『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』が、2020年8月7日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ他にて全国公開。製作は、『ムーンライト』『ミッドサマー』で注目を集めるスタジオA24と、ダニエル・ラドクリフ主演映画『スイス・アーミー・マン』のダニエル・シャイナート監督が再タッグを組む。誰も話さない“事件の真相”ーミステリー仕立てのダーク・コメディダニエル・シャイナート監督とA24が今回挑むのは、実際の事件に着想を得たという、ミステリー仕立てのダーク・コメディ。映画のタイトル通り、事件の被害者となった“ディック・ロング”の死因をめぐり物語が進行していくのだが、唯一事件の真相を知る仲間たちは何故か頑なに口を割ろうとはしない。怪死事件に隠された衝撃の“ヒミツ”とは何なのか?!この事件の真相、深堀厳禁ー。あらすじジーク、アール、ディックの3人は売れないバンド仲間。ある晩、練習と称しガレージに集まりバカ騒ぎをしていたが、あることが原因でディックが突然死んでしまう。やがて殺人事件として警察の捜査が進む中、唯一真相を知っているジークとアールは彼の死因をひた隠しにし、自分たちの痕跡を揉み消そうとする。誰もが知り合いの小さな田舎町で、徐々に明らかになる驚きの“ディックの死の真相”とは…?『ファーゴ』を彷彿させる仕上がりとある“秘密”をめぐり、白日のもとにドタバタぶりと悲哀が絶妙なバランスで描かれる様は、コーエン兄弟の『ファーゴ』を彷彿とさせる仕上がり。また舞台となるアメリカ南部出身のアンサンブル・キャストによる、笑いを誘う迫真の演技、そしてステインド、クリード、そしてニッケルバックらモンスターロックバンドの楽曲が映画に彩りを添えている。監督自ら出演なお事件の被害者であり、物語のキーを握るディックは、本作で俳優デビューとなるダニエル・シャイナート監督自らが熱演。また映画の予告編のナレーションは、「新世紀エヴァンゲリオン」碇ゲンドウ役で知られる立木文彦が担当している。作品詳細映画『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』公開日:2020年8月7日(金)監督:ダニエル・シャイナート脚本:ビリー・チュー出演者:マイケル・アボット・ジュニア、ヴァージニア・ニューコム、アンドレ・ハイランド、サラ・ベイカー、ジェス・ワイクスラー、ロイ・ウッド・ジュニア、スニータ・マニ 配給:ファントム・フィルム
2020年06月12日ポール・ダノ&ダニエル・ラドクリフ共演の『スイス・アーミー・マン』で絶賛を浴びたダニエル・シャイナート監督が、『ミッドサマー』『ムーンライト』などの傑作を放つ最注目スタジオ「A24」と再びタッグを組んだ『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』(原題:The Death of Dick Long)が公開決定。日本版予告編とポスターが解禁された。本作は、アメリカの片田舎を舞台とした“とある事件”の顛末を描いたミステリー仕立てのダーク・コメディ。実際に起きた事件から着想を受け、ひた隠しにしてきた秘密が白日のもとに曝け出されたときに起こるドタバタと悲哀が絶妙なバランスで描かれる様は、コーエン兄弟の『ファーゴ』を彷彿。また、舞台となるアメリカ南部出身の刺激的なアンサンブル・キャストの迫真の演技が逆に笑いを誘い、「ステインド」「クリード」、そして「ニッケルバック」らモンスターロックバンドの楽曲が映画に彩りを添える。やがて、隠され続けた“衝撃の真相”が曝け出されたとき、「冗談でしょ!」と叫びたくなること間違いなし!?予告編では、バンド仲間のジーク(マイケル・アボット・ジュニア)、アール(アンドレ・ハイランド)、ディックが夜更けにバカ騒ぎを始める場面から始まる。いつものように楽しい夜になるはずが…。平穏な田舎町でうわさは瞬く間に広がり、町は“ディックの死”の話題でもちきりに。唯一真相を知る、ジークとアールは彼の死因をひた隠しにし、痕跡のもみ消しに必死になる。「知らない方がいいこともある」と意味深に語られ、怪死事件にどんなに衝撃的な秘密が隠されているのか、好奇心を掻き立てられる予告編だ。そのナレーションは、「新世紀エヴァンゲリオン」の主人公の父・碇ゲンドウ役や「銀魂」のマダオ役をアニメ・実写の両方で務めた人気声優・立木文彦が担当している。ポスタービジュアルには、事件の被害者となったディックの遺影が印象的に置かれているが、キーパーソンのディックはダニエル・シャイナート監督が自ら演じており、本作で俳優デビュー。そして、怪死事件に震撼する狭い田舎町の人々が描かれており、事件の謎の解明に繋がる(?)様々なヒントが散りばめられたものとなっている。『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』は8月7日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年06月04日ミッソーニ(Missoni)の2020年秋冬ウィメンズコレクションが、2020年2月22日(土)、イタリア・ミラノで発表された。メンズとの合同ショー形式である。次元の本質を捉えた小説からインスピレーション今シーズン、ミッソーニのインスピレーション源になったのはエドウィン・アボット・アボットによる1884年の小説『フラットランド たくさんの次元のものがたり』。二次元=平面世界に住む「正方形」を主人公にした不思議なストーリーで、次元の本質を捉えた歴史的な名作である。幾何学模様を巧みに駆使ミッソーニの最新コレクションは、この物語から連想される幾何学模様に溢れている。ファーストルックは主役の「正方形」を彷彿とさせるスクエア柄のガウンコートから。ジクザク模様をパッチワーク風に張り合わせたようなワイドパンツやストライプ地のオールインワンなどが、コレクションをグラフィカルに彩る。これほどまでに多くの模様が混在しながらも1つのコレクションとして纏まりを感じさせるのは、これまでもジオメトリックなパターンを駆使してきたミッソーニだからこそ成せる技だろう。ブランドのシグネチャーであるニットは、ボディラインにゆるやかに寄り添うロンパースや、深いスリット入ったセンシュアルなキャミソールドレス、生地をたっぷりと使ったガウンコートなど。モダンな幾何学模様を主役としたコレクションを、編み地だからこそ表現できる柔らかなムードで、ミッソーニらしいクリエーションに昇華している。ミステリアスなカラーパレットカラーリングは、ブラウンやネイビーなどのダークトーンに、鮮烈なレッドやブルー、パープルなどを織り混ぜて。不可思議な物語の中に迷い込んだかのような、ミステリアスなムードを作り出している。
2020年02月26日アメリカンフットボール(NFL)のシーズン王座決定戦となる「第54回スーパーボウル」が現地時間2月2日に開催され、ハーフタイムショーはジェニファー・ロペスとシャキーラによる豪華競演が実現。さらに高視聴率となるCMタイムに合わせて、近日公開の超大作映画の最新映像が続々と解禁された。フロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムにて開催された「スーパーボウル」では、サンフランシスコ「49ers」とカンザスシティ「チーフス」が対戦。ハーフタイムショーとは試合の前半と後半の間で行われるエンターテイメントショーで、近年では「マルーン5」、ジャスティン・ティンバーレイク、レディー・ガガ、ビヨンセ&ブルーノ・マーズ&「コールドプレイ」、ケイティ・ペリーなどが生パフォーマンスを行い、ハーフタイムを盛り上げてきた。今年は、そのハーフタイムショーに女優・歌手・プロデューサー等、幅広く活躍するジェニファー・ロペスと、ラテンポップの歌姫シャキーラという、共にカリスマ的人気を誇るラテン系の女性アーティスト同士が競演。シャキーラの「She Wolf」「Empire」「Whenever, Wherever」などのパフォーマンス後に登場したジェニファーは、「Jenny from the Block」「Get Right」「One The Floor」 といったヒット曲のメドレーを披露。特に、賞レースを席巻した映画『ハスラーズ』のために習得したポールダンスを生披露すると、会場は大盛り上がりに。また、パフォーマンスの途中でジェニファーの愛娘エミーも登場し、母娘共演も実現。2人でジェニファーのヒット曲「Let’s Get Loud」を熱唱するひと幕もあった。そして最後はシャキーラも加わり、「Waka Waka」から再び「Let’s Get Loud」へ圧巻のダンスで締めくくられ、現地でも今回のパフォーマンスは大好評となっている。なお、国歌斉唱は、先日のグラミー賞でも見事な“復活”を示したデミ・ロヴァートが行った。『ブラック・ウィドウ』スカヨハ&フローレンス・ピューが並び立つ2019年の「スーパーボウル」中のCMは、世界の経済ニュースサイト「Bloomberg」によれば30秒で510万ドル~530万ドル、1秒で約17万ドルと報じられ、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の映像などが披露され、大きな話題となった。今年はアベンジャーズのメンバーとして活躍し、世界的人気キャラクターであるブラック・ウィドウ=ナターシャ・ロマノフの過去を描く『ブラック・ウィドウ』から新映像が解禁。映像には、ブラック・ウィドウが“妹”と呼ぶ、彼女同等の戦闘能力を持つエレーナ(フローレンス・ピュー)、同じくコスチュームを身に纏った母メリーナ(レイチェル・ワイズ)、原作コミックでは“ロシア”のキャプテン・アメリカと呼ばれる、ぽっちゃりボティの父アレクセイ=レッド・ガーディアン(デヴィッド・ハーバー)が登場。彼らと手を繋ぎ、何か決意を固めるシーンが描かれる。アベンジャーズを家族と呼び、大切にしていたブラック・ウィドウ=ナターシャが、かつて大切にしていた“家族”とは?彼らと共に成し遂げようとすることは何なのか?キャプテン・アメリカと似たシールドを持つ新たな敵“タスクマスター”らと、ブラック・ウィドウの“家族”の戦闘シーンも盛り込まれた、ますます期待が高まる映像となっている。「Disney+」配信予定のマーベルドラマから初映像「Disney+」にて配信されるマーベルスタジオの実写ドラマシリーズ(日本上陸は未定)からは、「Big Game Spot」と題された初映像が解禁。キャプテン・アメリカの親友同士ファルコンとウィンター・ソルジャーが登場する「The Falcon and the Winter Soldier」(原題)に、カップルとして話題になったワンダとヴィジョンが登場し、どうやらシットコムとなる模様の「WandaVision」(原題)、そしてロキが「この場所を全て燃やし尽くしてやる」と不敵な表情を浮かべる「Loki」(原題)と、こちらも気になる映像だ。そのほかにも、舞うように戦いに挑んでいくムーランの姿を捉えた『ムーラン』。トム・クルーズやマイルズ・テラーの緊迫感溢れる飛行シーンやジェニファー・コネリーの姿も見える『トップガン マーヴェリック』。「007」シリーズ25作目『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』からは、ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグと、00(ダブルオー)のコードネームを持つ女性エージェント役のラシャーナ・リンチが飛行機で滑空するシーンで幕を開ける映像がお披露目。さらに、アボット一家の過去の様子と、“その後”が描かれる『クワイエット・プレイス PARTII』。そして「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」『アス』のエリザベス・モス主演で“透明人間”をリブートする『The Invisible Man』(原題/2月28日全米公開)という注目のスリラーも。『ソニック・ザ・ムービー』からも、アメリカンフットボールの名選手マイケル・トーマス、クリスチャン・マキャフリーらとソニックが競演する新映像が公開されている。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ソニック・ザ・ムービー 2020年3月27日より全国にて公開© 2018 Paramount Pictures Corporation and Sega of America, Inc. All Rights Reserved.Bond 25(仮題) 2020年2月14日世界公開007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 2020年4月10日より全国にて公開トップガン マーヴェリック 2020年7月10日より全国にて公開©2019 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.ムーラン(2020) 2020年4月17日より全国にて公開© 2020 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.ハスラーズ 2020年2月7日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2019 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.ブラック・ウィドウ 2020年5月1日より日米同時公開©2019 MARVELクワイエット・プレイス PARTⅡ 2020年5月全国にて公開© 2019 Paramount Pictures. All rights reserved.
2020年02月03日大ヒットサバイバルホラー『クワイエット・プレイス』の続編『A Quiet Place: Part II』(原題)が、『クワイエット・プレイス PARTII』の邦題で2020年5月に日本公開されることが決定した。音に反応し人間を襲う“何か”によって荒廃した世界で、生き残った1組の家族アボット家。夫・リーを亡くし、家は燃えてしまい、母・エヴリンは、産まれたばかりの赤ん坊と2人の子どもたちを連れて新たな避難場所を探しに出発。ノイズが溢れる外の世界で、敵か味方か分からないほかの生存者たちに遭遇する…。昨年全米で公開されると、全米累計興収1億8800万ドル以上、2018年度No.1ヒットホラーとなり(BoxOfficeMojo調べ)、スティーヴン・キングやクリス・プラット、ライアン・レイノルズらがSNS上で作品を絶賛と、著名人からの口コミも殺到した前作。音に反応して人間を襲う“何か”により、人類が滅亡の危機に瀕した世界を舞台にした本作は、日本でもホラー映画で類を見ない大ヒットを記録した。続編では、前作同様に母・エヴリン役をエミリー・ブラント、娘・リーガン役をミリセント・シモンズ、息子・マーカス役をノア・ジュプが続投。また、実生活でもエミリーと夫であり、前作では夫・リー役と監督を務めたジョン・クラシンスキーが、今作でも同じくメガホンをとった。さらに新キャストとして、『インセプション』『ダンケルク』のキリアン・マーフィ、『グラディエーター』『キャプテン・マーベル』のジャイモン・フンスーの出演も決定している。『クワイエット・プレイス PARTII』は2020年5月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:クワイエット・プレイス 2018年9月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C) 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.
2019年12月23日ハリウッド外国人記者協会(HFPA)が選ぶ第77回ゴールデン・グローブ賞のノミネート作品が、日本時間12月9日(月)夜に発表された。ノア・バームバック監督の『マリッジ・ストーリー』が6部門にノミネート、マーティン・スコセッシ監督による『アイリッシュマン』が4部門5ノミネートされるなど、昨年の『ROMA/ローマ』に続いてNetflix製作映画が席巻。記録的ヒットとなった『ジョーカー』がホアキン・フェニックスのドラマ部門主演男優賞など4部門にノミネートとなった。なお、トム・ハンクスが映画界の功労を称えるセシル・B・デミル賞に、エレン・デジェネレスがテレビ界の功労賞にあたるキャロル・バーネット賞に決定している。日本時間2020年1月6日(現地時間1月5日)に行われる授賞式は、コメディアンのリッキー・ジャーヴェイスが司会、俳優ピアース・ブロスナンの息子でモデルのディランとパリス兄弟がアンバサダーを務める。【第77回ゴールデン・グローブ賞ノミネート作品】映画の部:Netflix作品に『ジョーカー』『ワンハリ』などが続くドラマ部門■作品賞『1917 命をかけた伝令』『ジョーカー』『マリッジ・ストーリー』『アイリッシュマン』『2人のローマ教皇』■主演女優賞シンシア・エリヴォ『Harriet』(原題)スカーレット・ヨハンソン『マリッジ・ストーリー』シアーシャ・ローナン『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』シャーリーズ・セロン『スキャンダル』レネー・ゼルウィガー『ジュディ 虹の彼方に』■主演男優賞クリスチャン・ベイル『フォードvsフェラーリ』アントニオ・バンデラス『Pain and Glory』(原題)アダム・ドライバー『マリッジ・ストーリー』ホアキン・フェニックス『ジョーカー』ジョナサン・プライス『2人のローマ教皇』ミュージカル/コメディ部門■作品賞『ルディ・レイ・ムーア』『ジョジョ・ラビット』『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『ロケットマン』■主演女優賞アナ・デ・アルマス『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』オークワフィナ『フェアウェル』ビーニー・フェルドスタイン『Booksmart』(原題)ケイト・ブランシェット『Where’d You Go, Bernadette』(原題)エマ・トンプソン『レイトナイト 私の素敵なボス』■主演男優賞ダニエル・クレイグ『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』ローマン・グリフィン・デイビス『ジョジョ・ラビット』レオナルド・ディカプリオ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』タロン・エジャトン『ロケットマン』エディ・マーフィー『ルディ・レイ・ムーア』※以下、部門共通■助演女優賞キャシー・ベイツ『リチャード・ジュエル』アネット・ベニング『ザ・レポート』ローラ・ダーン『マリッジ・ストーリー』ジェニファー・ロペス『ハスラーズ』マーゴット・ロビー『スキャンダル』■助演男優賞トム・ハンクス『A Beautiful Day in the Neighborhood』(原題)アンソニー・ホプキンス『2人のローマ教皇』アル・パチーノ『アイリッシュマン』ジョー・ペシ『アイリッシュマン』ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』■監督賞ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』サム・メンデス『1917 命をかけた伝令』トッド・フィリップス『ジョーカー』マーティン・スコセッシ『アイリッシュマン』クエンティン・タランティーノ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』■脚本賞『マリッジ・ストーリー』ノア・バームバック『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ『2人のローマ教皇』アンソニー・マクカーテン『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』クエンティン・タランティーノ『アイリッシュマン』スティーヴン・ザイリアン■歌曲賞「Beautiful Ghosts」『キャッツ』「I’m Gonna Love Me Again」『ロケットマン』「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」『アナと雪の女王2』「スピリット」『ライオン・キング』「Stand Up」『Harriet』(原題)■作曲賞『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』『ジョーカー』『マリッジ・ストーリー』『1917 命をかけた伝令』『マザーレス・ブルックリン』■アニメーション映画賞『アナと雪の女王2』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』『ライオン・キング』『Missing Link』(原題)『トイストーリー4』■外国語映画賞『フェアウェル』ルル・ワン監督『レ・ミゼラブル』ラジ・リ監督『Pain and Glory』(原題)ペドロ・アルモドバル監督『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ監督『Portrait of a Lady on Fire』(原題)セリーヌ・シアマ監督テレビの部:AppleTV+「ザ・モーニングショー」が3ノミネートドラマ部門■作品賞「ビッグ・リトル・ライズ」「ザ・クラウン」「キリング・イヴ」「ザ・モーニングショー」「サクセッション」■主演女優賞ジェニファー・アニストン「ザ・モーニングショー」オリヴィア・コールマン「ザ・クラウン」ジョディ・カマー「キリング・イヴ」ニコール・キッドマン「ビッグ・リトル・ライズ」リース・ウィザースプーン「ザ・モーニングショー」■主演男優賞ブライアン・コックス「サクセッション」キット・ハリントン「ゲーム・オブ・スローンズ」ラミ・マレック「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」トバイアス・メンジーズ「ザ・クラウン」ビリー・ポーター「POSE」ミュージカル/コメディ部門■作品賞「バリー」「Fleabag フリーバッグ」「コミンスキー・メソッド」「マーベラス・ミセス・メイゼル」「ザ・ポリティシャン」■主演女優賞クリスティナ・アップルゲイト「デッド・トゥー・ミー~さようならの裏に~」レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」ナターシャ・リオン「ロシアン・ドール:謎のタイムループ」キルスティン・ダンスト「On Becoming a God in Central Florida」(原題)フィービー・ウォーラー=ブリッジ「Fleabag フリーバッグ」■主演男優賞マイケル・ダグラス「コミンスキー・メソッド」ビル・ヘイダー「バリー」ベン・プラット「ザ・ポリティシャン」ポール・ラッド「僕と生きる人生」ラミー・ユセフ「Ramy」(原題)リミテッドシリーズ/テレビ映画部門■作品賞「チェルノブイリ」「Catch-22」(原題)「アンビリーバブル たった1つの真実」「Fosse/Verdon」(原題)「The Loudest Voice」(原題)■主演女優賞ケイトリン・デヴァー「アンビリーバブル たった1つの真実」ジョーイ・キング「The Act」(原題)メリット・ウェヴァー「アンビリーバブル たった1つの真実」ヘレン・ミレン「Catherine the Great」(原題)ミシェル・ウィリアムズ「Fosse/Verdon」(原題)■主演男優賞ジャレッド・ハリス「チェルノブイリ」クリストファー・アボット「Catch-22」(原題)ラッセル・クロウ「The Loudest Voice」(原題)サシャ・バロン・コーウェン「The Spy」(原題)サム・ロックウェル「Fosse/Verdon」(原題)※以下、部門共通■助演女優賞パトリシア・アークエット「The Act」(原題)ヘレナ・ボナム=カーター「ザ・クラウン」メリル・ストリープ「ビッグ・リトル・ライズ」トニ・コレット「アンビリーバブル たった1つの真実」エミリー・ワトソン「チェルノブイリ」■助演男優賞アラン・アーキン「コミンスキー・メソッド」アンドリュー・スコット「Fleabag フリーバッグ」キーラン・カルキン「サクセッション」ステラン・スカルスガルド「チェルノブイリ」ヘンリー・ウィンクラー「バリー」(text:Reiko Uehara)■関連作品:ジョーカー 2019年10月4日より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”【Netflix映画】アイリッシュマン 2019年11月27日よりNetflixにて全世界同時配信開始
2019年12月10日どんなダイエットをするにせよ、永遠に体重を落とした状態をキープしていきたいなら、健康的にものを食べて、身体によい習慣を身につけるしかありません。要するに、体重を減らすのはそう簡単ではないということ。それに、しばらくがんばったのに体重がちっとも落ちないと、かなり悔しい気持ちになりますよね? そこで、最前線で活躍する栄養士の皆さんに、ダイエットがうまくいかないのはなぜなのか、体重がなかなか落ちない原因はどこにあるのかについて聞いてみました。ダイエットを長く続けて成功させるにはどうしたらいいのでしょうか。多くの人がやりがちな意外な間違いとはなんでしょうか。1. 体重計の数値を気にしすぎているあなたにとって、成功とは何ですか?「私のクライアントの多くは、体重ばかり気にするのをやめたら、最終的には食べ物を敵視しなくなり、自分の身体をよく理解して評価できるようにもなりました」と話すのは、健康的な食生活に関する情報を提供するウェブサイト「Food Heaven Made Easy」の設立者で、登録栄養士のウェンディ・ロペスさん。糖尿病に関する教育も行っているロペスさんいわく「体重計が不安をかなり煽ることもあれば、そもそもの“目標体重”が、栄養が足りない食事や不規則な食事をしない限り達成できない数値であるというケースもあります」健康的な食事をして、栄養のある食べ物を選ぶようにすれば、おそらく体重計に現れるよりも前に結果を実感できるはずと話すのは、ハッピー・スリム・ヘルシーの登録栄養士ジェンナ・A・ウェルナーさん。体重が減っていなくても、体調がよくなったと感じるのはいいことなのです。「まずは自分の精神状態や体調、睡眠や消化の具合、運動した際の体の調子などをきちんと把握しましょう。食事を変えたときに、それらがどのような影響を受けていますか? こうした体重計ではわからない要素が、生活の質に大きな違いを生むのです」(ウェルナーさん)2. 気づかないうちに、以前よりも健康になっている最強のアスリートのなかには、筋肉があまりにもたくさんついているために、体格指数(BMI)では太り過ぎ、あるいは肥満に分類されてしまう人もいます。これまでとは食事の方法を変えた、筋トレを増やしたなど、ライフスタイルに変化があるなら、体重が減らないのは単純な理由かも。「脂肪が減っていると同時に、筋肉がついているのかもしれませんよ。その結果、体重計の数値には現れない体の組成の変化が起きている可能性があります」と話すのは、ニューヨーク市の登録栄養士バーリ・ストリコフさんです。全般的に健康を改善するには、体重を減らすことよりも筋肉をつけることを目指しましょう。健康関連企業アボット社の登録栄養士アビー・ザウアーさんは次のように語っています。「『Annals of Medicine』誌に掲載された2018年のレビューによれば、重要なのは筋肉量です。体力や体調、可動性に影響を与えるのは筋肉なんです。体重だけを気にするのではなく、筋肉をつけてそれを維持することを目標にしましょう。これは40歳以上の女性にとっては特に大切。40代以降になると、年代ごとに筋肉量が最大8%落ちていくからです」3. 恥ずかしいという気持ちが動機になっている「自分の身体が恥ずかしいからではなく、自分自身を大切に愛する気持ちから物事を選択するようにしましょう。そうすればもっと幸せになれるし、身体にいちばんあったことが選べるようになり、実際に選んだことを行うときも長く続けられる可能性も高くなります」と言うのは心と身体を考えたダイエット本『Body Kindness』の著者で登録栄養士のレベッカ・スクリッチフィールドさん。健康的なダイエットについて解説する『The One One One Diet』の著者で公衆衛生学者のラニア・バテイナーさんは、新しいダイエットを始める前に、生活全体を見直すよう勧めています。睡眠時間はどのくらいですか? 1日を通して体調はどう? どんな気分になることが多いですか?「これは、ダイエットの作戦がうまくいくように、生活の中で変える余地がある点を見つけるのに役に立ちます。目標はただ体重を落とすことではなくて、より健康的なライフスタイルを手に入れることであるべきです。ふだんの生活の中で行なっているすべてのことが、自分の意識の表れなんですね。アイデアが思考になり、思考が行動になって、行動が結果を生みます。心の中で健康的な選択をしたのであれば、自然に体重も減っていきますよ」(バテイナーさん)4. できるわけのない目標を設定しているあなたの目標は理にかなっているでしょうか?「生きている人には達成できないような不可能な目標のことを、私は“死人の目標”と呼んでいます。たとえば、“もう絶対チョコレートは食べない”というのもそれです。そうした明らかにできないことを無理にやろうとするのではなく、チョコレートや他の絶対に避けなきゃいけないと思っているものを、あえて食べてもよい方法はないかどうか考えてみましょう」(スクリッチフィールドさん)たとえば、こう自分に言ってみてはどうでしょう? 「夕食後に週に3回だけ、チョコレートをひとかけら食べてもいいことにする。そして、そのときは思いっきり味わうこと。誕生日パーティや特別なお祝いなどホームメイドの焼き菓子がある場合は、3口だけ食べてもいいけど、残りはがまんすること」「ここ最近やってしまった間違いや、人生で何度も経験した同じ過ちを繰り返さないようにしましょう。つまり、勝ち目のないダイエットのゲームに挑戦するのはもうやめること。習慣を変えるときには、新しい習慣を気持ちよく続けていけるようなものにするよう心がけると、もっとやる気が出ますよ」と、スクリッチフィールドさんはアドバイスしています。5. 食べたり、食べなかったり、極端な状態になっているしょっちゅうお腹がすいているのはかまいませんが、そのときに何も食べないでいることは体重を減らす助けにはなりません。食べ物にありついたときに、かえって食べ過ぎる原因になってしまうからです。したがって、食事を抜いてはダメ。余分のエネルギーが必要なときは、多少のおやつ(アーモンド1人分など)を追加して、とロペスさんは注意をうながしています。必要な栄養が摂取できていないと代謝が遅くなってしまうからだそう。「添加糖類や飽和脂肪の摂取を減らし、繊維質を増やすなど、まず小さなことから変えていくのはとてもいいですね! 小さな変化はライフスタイルの大きな変化につながり、長い目で見れば、よりよい結果が生まれます」(ストリコフさん)ダイエットを成功へ導くには?筋肉量UPの近道は、運動後30分の食事が大切。その理由とは?体重を減らすベストな方法は? ビヨンセの失敗から学ぼうKarla Walsh/15 Hidden Reasons You’re Not Losing Weight, According to Dietitians訳/Maya A. Kishida
2019年05月27日殺人衝動を持つ男と自殺願望を持つ女が出会い、オープニングからラストまで緊迫感が持続するサイコスリラー『ピアッシング』の日本オリジナルの予告編とともに、ポスタービジュアルと場面写真が解禁。また原作者・村上龍のコメントも到着した。今回解禁となった予告編では、刺激的な映像とスリリングなセリフの数々によって、まるで幻覚を見ているかのような世界に引き込まれていく。クリストファー・アボット演じる殺人衝動を持つ男が、ミア・ワシコウスカ演じる自殺願望を持つ女に襲い掛かるシーンから始まり、アイスピックを振りかざす女、床に打ち付けられる男…とサスペンスフルな映像が続く。後半では、凄惨な描写のバックで流れる明るい音楽が作品全体に漂う狂気を一層際立たせている。本作について原作者の村上龍さんは「演技、演出、キャメラ、そして音楽、抑制され、かつ正確だった。『ピアッシング』という物語のテイストが理解されていると感じた。単に原作に忠実というわけではなく、不思議な感覚があった。わたしが原作を書くときに思い浮かべたイメージが、スクリーンに再現されている、そんな感覚だ」とコメント。また、「ホラー映画とカテゴライズされるのだろうが、残酷さの裏側、狂気の最深部に潜んでいる『人の優しさ』が、さりげなく描かれる。タイトルバック、エンドロールのビルの映像には驚いた。すばらしい」と絶賛の声をあげた。予告編と同時にポスタービジュアルと場面写真も解禁。洗練されたスタイルで、サイコスリラーとしてのイメージをさらに増幅させるポスターも話題性十分。通常の映画ポスターらしからぬ、インテリア・アートといってもおかしくないデザインに、配置されたアイスピック、下着、電話は何を意味するのか…?ますます作品内容への妄想が膨らむ。予告編では思わず目を瞑ってしまいそうなシーンの連続だが、果たして本編では最後まで目を開けて見ていられるだろうか。手に汗握る極限の緊迫感を是非劇場で体感してみて。『ピアッシング』は6月28日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年04月12日ご当地アイスが一堂に集まるアイスクリーム万博「あいぱく」が、2019年4月24日(水)から5月6日(月・振休)まで銀座三越 7F催物会場・9F銀座テラスにて開催される。ご当地アイス100種類以上が集結!「あいぱく」がGWに開催“アイス好きの楽園空間”をコンセプトに、一般社団法人日本アイスマニア協会が日本全国各地から厳選したアイスクリームを販売する「あいぱくTOKYO」。銀座三越で開催する今回は、日本全国各地から厳選した100種類以上のご当地アイスを販売するほか、ハンドメイドのアイスクリーム作品の展示&販売、クリエイティブユニット「ザリガニワークス」によるアイスクリームのパッケージを活用したワークショップなども行う。静岡抹茶のスイーツファクトリー「ななや」が壽々喜園とコラボで出店出店するご当地アイスには、初登場となるアイスクリームも多数。なかでも注目は、静岡抹茶を使用したスイーツファクトリー「ななや」と、浅草の老舗日本茶専門店「壽々喜園」のコラボレーションによるメニュー。今回は、東京都内の「ななや」店舗でも人気を博す、7段階の濃さを選べる抹茶ジェラートをラインナップ。市販の抹茶アイスと同等のものから、抹茶にこだわる「ななや」ならではの濃厚なものまで、自分好みの濃さを選び、味わいの違いを感じることができる。桃&ぶどうの食べ比べ、「ピーチ専科ヤマシタ」の果実そのまま使用のジェラートまた、山梨県山梨市の桃農園「ピーチ専科ヤマシタ」で、味わいの違いを楽しめるのはジューシーな果物。果実をそのまま皮ごとたっぷり使用した手作りジェラートは、3~4種類の桃と、2種類のぶどうのジェラートを揃えており、いずれも食べ比べできる。熱々が美味しい!ブリオッシュ×ジェラートの新感覚スイーツさらに、同じく初登場となるアボット・キニーからは、新感覚スイーツ「あったかとろ~り羽根付ジェラートサンド」が並ぶ。ブリオッシュにジェラートを挟み、熱々のプレス機で焼き上げたジェラートサンドは、出来立てを召し上がれ。不動の人気を誇る「桔梗信玄ソフト+」も登場2015年のイベントでの発売以来、不動の人気を誇る「桔梗信玄ソフト+」が今回も登場。コクのあるソフトクリームに、香ばしいきな粉と濃厚な黒蜜をたっぷり使った山梨銘菓の”桔梗信玄餅”をあわせた一品は、通常山梨県以外ではなかなか食べられないので是非この機会に。【詳細】アイスクリーム万博「あいぱく TOKYO」in 銀座三越開催日時:2019年4月24日(水)~5月6日(月・振休)開催時間:10:00~20:00(最終日16時終了)開催場所:銀座三越 7F催物会場・9F銀座テラス住所:東京都中央区銀座4-6-16入場料:無料
2019年04月11日日本全国各地から厳選したご当地アイスが一堂に集まるアイスクリーム万博「あいぱく® TOKYO」が、銀座三越 7F催物会場と9F銀座テラスにて4月24日から5月6日まで13日間に渡り開催される。マンハッタンロールアイスクリーム「ロールアイス」(850円~)2015年にスタートし、各回約6〜10万人を動員、累計来場者数約200万人を動員する日本最大級のアイスクリームイベント「あいぱく」。今回の「あいぱくTOKYO」in 銀座三越では、過去開催時に2時間待ちとなった人気商品を始め、初出店店舗による「あいぱく」限定の新商品など、日本一アイスを食べるアイスクリーム評論家やアイスクリーム好きの団体「日本アイスマニア協会」が日本全国から厳選した100種類以上のご当地アイスがラインアップする。また、タレントの千秋さん率いる「ハローサーカス」によるハンドメイドのアイスクリーム作品の展示・販売や、クリエイティブユニット「ザリガニワークス」によるアイスクリームのパッケージを活用したワークショップ、パフェ評論家によるパフェ&アイスクリーム談義、あいぱく主催&アイス評論家のアイスマン福留による「アイスなのに激アツ?!アイストークショー」なども実施。エンターテイメントコンテンツが盛り沢山なので、食べるだけではなく、様々な角度からアイスクリームが楽しめる内容となっている。ピーチ専科ヤマシタ「桃のジェラート」(税込501円~)あいぱく初登場の山梨・山梨市の桃農園のピーチ専科ヤマシタからは、「桃のジェラート」が登場。こだわった農法で採れた桃やぶどうの果実を、皮ごとたっぷり贅沢に使用し、自社工房で手づくりしたジェラートをその場で提供する。自然の力を活かし、こだわりの農法でつくった桃ならではの香り高い商品となっている。桃は3~4種類、ぶどうは2種類の品種が提供されるので、種類による味の違いを食べ比べることができる。アボット・キニー「あったかとろ~り羽根付ジェラートサンド」(税込651円)こちらもあいぱく初登場となる渋谷・幡ヶ谷にあるアボット・キニーの「あったかとろ~り羽根付ジェラートサンド」。ブリオッシュにジェラートを挟み、熱々のプレス機で焼き上げ、外側はサクサクと温かく、内側はひんやり、とろりとした食感が楽しめるる新感覚スイーツ。同店からは、素材の風味と旨味を最大限に活かした「フレッシュミルク」や、生乳仕立てのジェラートにとろりとした食感の手作り塩キャラメルを混ぜて作る「ソルティー・ロック・キャラメル」のほか、あいぱく限定フレーバーのジェラートも登場する。コールド・ストーン・クリーマリー・ジャパン「ソフトクリームクレープ オレオオーレ」(各 税込631円)コールド・ストーン・クリーマリー・ジャパンからは、あいぱく限定商品として「ソフトクリームクレープ オレオオーレ」を販売。お菓子とソフトクリーム、クレープの3つが合体した贅沢な仕上がりで、滑らかな舌触りのソフトクリームの周りには、ザクザクとした食感のお菓子素材を贅沢にトッピング。また、ふわふわとしたスポンジケーキを中に入れた、もちもちとしたクレープ生地をコーンの代わりに使用しているので、1つで様々な食感を楽しむことができる。メゾン ジブレー(MAISON GIVRÉE)「ジェラート」(各 税込601円~)メゾン ジブレーからは、2015年のミラノ万博で開催されたアイスクリームとチョコレート、ケーキのワールドカップにて日本代表チームのキャプテンとして出場し、世界チャンピオンにも輝いた、パティシエ・江森宏之が手掛ける、あいぱく限定ジェラートが登場。昨年開催時に人気だった、チョコレートハンター小方真弓とのコラボ商品や、ピスタチオの粒入りのピスタチオアイスクリームといった、最高級の素材や厳選した乳原料を使用した、極上アイスクリームがラインアップする。また、お持ち帰り用の「あいぱくオリジナル保冷バック(ドライアイス付)」(501円)も販売。家でもこだわりのアイスを楽しむことができる。ゴールデンウィークは、冷たくて美味しい全国各地のこだわりアイスに舌鼓を打ってみてはいかが? 【イベント情報】アイスクリーム万博「あいぱく TOKYO」in 銀座三越会期:4月24日~5月6日会場:銀座三越 7F 催物会場・9F 銀座テラス住所:東京都中央区銀座4-6-16時間:10:00〜20:00(最終日は16:00まで)入場料無料
2019年04月09日村上龍の小説をハリウッドで映画化、世界各国の映画祭を騒然とさせセンセーションを巻き起こした『ピアッシング』(原題:Piercing)が、6月に日本公開決定。併せて場面写真も到着した。主人公は自分の幼い娘をアイスピックで刺したいという衝動に駆られる男。彼はその衝動を抑えるため、SM嬢をホテルに呼び出して殺害する計画を立てる。しかし、計画は滑稽なほど思い通りにはいかない。ホテルにやってきた女は、いきなり自分自身を傷つけて倒れこんでしまう。これはリアルな悪夢なのか、シュールな現実なのか?刃を外に向ける者と内に向ける者は、磁石のプラスとマイナスのように交わり、やがて共鳴していくのだろうか…。本作は、愛する者にアイスピックを向ける衝撃的なシーンで幕を開け、ラスト1秒まで緊迫感が持続する、殺人衝動を持つ男と自殺願望を持つ女を描く衝撃のサイコスリラー。原作から強烈なインスピレーションを受けたのは、米インディーズ界の新鋭ニコラス・ペッシェ。デビュー作『The Eyes of My Mother』が2016年のサンダンス映画祭で絶賛され、ファンタスティック映画祭の5部門を受賞。『呪怨』のリブート版に取り組むなど、日本文化を敬愛する監督が、今回洗練されたスタイルで原作のテイストを映像化した。出演には、「GIRLS/ガールズ」『ファースト・マン』のクリストファー・アボットと、『アリス・イン・ワンダーランド』シリーズでアリス役を演じたミア・ワシコウスカ。端整な顔立ちと静かな表情の中に抑えきれない狂気を混在させた男と、些細なことで壊れてしまいそうな危うさと美しさと孤独を抱えた女。2人が繊細かつ圧倒的な演技で魅せる。2018年のサンダンス映画祭では再び衝撃に包まれ、熱狂的な評価が徐々に拡散。スイスのヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭では国際批評家賞と未来イメージ賞の2部門に輝いたほか、世界各国で数多くの賞にノミネートされた話題作は、原作者の村上氏も大絶賛。また、劇中のインテリアに荒木経惟の写真を使い、和洋芸術の絶妙な親和性が作品に不思議な深みを与え、オリジナリティあふれる世界観を形作っている本作。到着した場面写真では、本作の世界観が少し覗くことができ、静かな怖さが感じられる。『ピアッシング』は6月28日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年03月28日米ワシントン州シアトルのキング郡で2日、妊娠8カ月の女性が顔を銃で撃たれ病院へ運ばれた。彼女を撃ったのは、わずか4歳の息子だった。キング郡保安官事務所のスポークスパーソン、ライアン・アボットによると、少年は両親のベッドの下に隠してあったハンドガンを見つけた。銃は既に装填され、安全装置も外してあったという。少年はおもちゃのピストルと同じようにその銃を構え、父親と一緒にベッドに横たわってテレビを見ていた母親の顔面に向けて引き金を引いた。母親は命に関わる重傷を負い、緊急搬送された。翌3日には別の病院へ移され、今も懸命の治療が続けられている。少年の父親は、護身のために銃を借りていたと話しているという。アボットは「子どもたちには銃がおもちゃに見えるということを、銃の保有者は肝に銘じるべきです。今回得られた最大の悲劇的教訓は、銃はきちんとロックしておけば、誤った理由での使用を防げるということです」とコメントし、銃の扱いについて注意を促した。
2019年02月04日image via shutterstock普通の風邪やインフルエンザ、食あたりに至るまで、冬にありがちな病気は結構多いもの。身体にそんな問題を引き起こす原因はさまざまです。吐いたりトイレに駆け込んだりしたら、何が原因なのかと思うかもしれませんね。食中毒とお腹の風邪(胃腸風邪、ウイルス性胃腸炎、感染性胃腸炎ともいう)は、どちらもそうした症状の原因になります。今回は、食中毒とおなかの風邪(ウイルス性胃腸炎)にもしもかかってしまったら、早く治るための方法を医師が説明します。基礎編「食中毒とおなかの風邪(ウイルス性胃腸炎)の違い」についてはこちらの記事を。「食中毒とおなかの風邪の症状の特徴」はこちら。食中毒とおなかの風邪の治療法image via shutterstock「残念ながら、食中毒もおなかの風邪も普通は症状を乗り切るしかありません。十分に休み、失われた電解質を補うためにたっぷり水分を取り、食べ物はあっさりした消化のよいものにします」と、クリーブランド・クリニックの胃腸病専門医、クリスティン・リーさんは言います。どちらの場合も、極度の脱水状態がいちばん心配。「下痢や嘔吐が続いている間は、食べ物や液体を体内に取り入れておくのが難しいかもしれません。でも、脱水状態になるとさらに気分が悪くなりますし、身体に必要な栄養分を取らないと、回復が遅れる結果につながりかねません」と、ヘルスケア会社アボット・ニュートリションで、水分補給分野の科学研究員を務める公衆衛生学修士のジェニファー・ウィリアムズさん。「水を飲むのは身体のために大切ですが、ナトリウムや塩素、カリウムなど、脱水状況で失われた重要な電解質を補充するには、水だけでは不十分です」と、ウィリアムズさん。電解質を含むスポーツドリンクなどの飲み物が回復を助けてくれます。「症状がなくなるまでは生の果物と野菜も避ける方がよいでしょう」と言うのは、ノースウェスタン・メモリアル病院(イリノイ州シカゴ)の消化器センター医長、スティーブン・ハナウアーさん。もっと消化によくない脂っこい食べ物も避けます。「おなかの風邪の患者には、たいてい1週間は乳製品を避けるようにと言います。ラクトース(乳糖)が吸収される小腸が影響を受けますから、小腸の内壁が再生されるまで、ラクトースを吸収できないかもしれないからです。細菌性の食中毒であれば、小腸ではなく大腸の方が影響を受けますから、ラクトースは問題にならないでしょう」(ハナウアーさん)医師の診察を受けた方がいいときは?image via shutterstockリーさんによると、食中毒かおなかの風邪で次のような問題がある場合は(とくに年齢がとても低いか高い人、妊婦、免疫系が弱っている人、複数の病気にかかっている人)、医師の診察を受ける方がよさそう。水分補給が困難で、明らかな脱水症状のサインがある便に血が混じる高熱がある(口で測って38.6度以上)24時間以上、嘔吐が続いている3日以上、下痢が続いている食中毒もおなかの風邪も、適切に治療しないと合併症につながりかねない上、命に関わる恐れさえあります。「症状が重い場合は、抗生物質が必要かもしれません」(リーさん)。医師は普通、便から病気の原因を判定し、最適な治療法を見つけてくれます。風邪対策はしっかりと!風邪をうつされない方法を医学博士が伝授。マスクで感染は防げる?お風呂の入り方、変えてみない? 風邪・インフルエンザ対策の3習慣Emily Shiffer/Do You Have Food Poisoning or the Stomach Flu? Here’s How to Tell訳/STELLA MEDIX Ltd.
2019年01月17日イギリス風の店内で、おいしい料理とお酒を堪能東京・町田にある「Abbot’s Choice(アボット チョイス)町田店」は、料理にもこだわったビアバー。イギリスのパブリックバーをモチーフに作られているお店で、西洋風の赤いエントランスが目印です。店内も、赤を基調としたおしゃれな雰囲気。本場イギリスのパブにいるような気分で、お酒を飲むことができます。広いカウンター席のほか、テーブル席も多数あり、おひとり様はもちろん、カップルや友達同士にもおすすめです。1杯だけでも気軽に入りやすいので、飲み会前の空き時間などにも重宝します。樽生ビールは25種類! お酒も料理も楽しめるお店のなかでひときわ目をひくのが、カウンターの端に置かれた巨大なビールサーバー。全部で25種類もの樽生ビールが用意されています。ビールのほかにワインやカクテル、ウイスキーなど、さまざまな種類のお酒を楽しめるのも魅力です。またこちらのお店は、バーでありながら、フードメニューにもこだわっているのが特徴。おいしい料理の数々は、ビールとも相性抜群です。鮮度が自慢! こだわりの本格派フィッシュ&チップスこちらのお店でぜひ食べておきたいのが「旬のフィッシュ&チップス」。日本有数のクオリティを誇る、こだわりの一品です。素材には築地直送のものを使用。ヒラメやスズキ、天然のタイなど、築地から日替わりで届く旬の魚を、冷凍せずにそのまま調理するというこだわりようです。新鮮な魚で作るフィッシュ&チップスは、身がふわふわで絶品。自家製のタルタルソースもついていて、ほかとは違う本格派の味が楽しめます。お酒がすすむスコットランドの羊肉料理、ハギスもおすすめお店のオリジナルレシピで作られた「自家製ハギス」もおすすめ。ハギスとはスコットランドの伝統的な羊料理で、羊肉で作るハンバーグに近いメニューです。こちらのお店のハギスは、日本人でも食べやすいようにアレンジされているのが特徴。本場のハギスと同様、ウイスキーやビールとも相性抜群の一品です。そのほかのメニューでも、こういうのが食べたい、飲みたいといったオーダーがあれば、できる範囲で対応してくれます。気軽に立ち寄り、本格メニューとお酒が楽しめるお店「アボット チョイス 町田店」では、まるで海外にいるようなおしゃれな店内で、こだわりの料理といろんなお酒を楽しむことができます。大通りに面していて気軽に入りやすい雰囲気なので、ちょっと1杯飲みたいときはもちろん、デートや女子会など、肩ひじ張らずに飲みたいときにぴったり。時間に関係なくのんびり飲みたいときには、夕方や深夜以降の時間帯が、比較的空いているのでおすすめです。このお店へは、JR横浜線・小田急小田原線「町田駅」の小田原線側にある北口を出て、徒歩1分ほどでアクセスできます。繁華街のなかにあり、駅からも近いので、仕事帰りなどにもおすすめです。カジュアルな大人の空間で、おいしいビールとこだわり料理を楽しんでみてください。スポット情報スポット名:Abbot's Choice 町田店住所:東京都町田市森野1-37-10電話番号:042-785-5984
2018年10月31日米映画批評サイト「ロッテン・トマト」で“95%Fresh”という脅威の高評価をたたき出し、公開されるやいなやSNSで“激押し!”の口コミが拡散したという『クワイエット・プレイス』。すでに続編製作も決定しているという全米大ヒットのサスペンス・ホラーだ。舞台は音に反応して人間を襲う“何か”に支配されている世界。会話はもちろん、足音や笑い声さえも抑えながらの生活を強いられた一家のサバイブを、息もつかせぬ緊迫感で描いていく。近年は、盲目の老人宅で強盗が戦慄の逆襲に会うショッキング・スリラー『ドント・ブリーズ』(2016年)、アフリカ系アメリカ人の若者が彼女の実家で絶体絶命のピンチに追い込まれる『ゲット・アウト』(2017年)など、新しい発想でつむがれたホラーがスマッシュヒットしている。どちらもジャンル映画の範ちゅうを超えたインパクトが絶賛されているが、本作もその系譜に連なる、ひと味違う斬新な試みが随所に盛り込まれているのだ。とにかく設定が斬新!本作では「音を立てたら、即死」という厳しい状況下にてストーリーが展開する。そのため主人公であるアボット一家は、手話やボディ・ランゲージ、そして光を使ったコミュニケーションで意思疎通している。人類滅亡の危機に直面するも懸命に生き残る術を模索する父親リー(ジョン・クラシンスキー)と母性のかたまりのような母親のエヴリン(エミリー・ブラント)そして子どもたちのアボット一家。エヴリンはもうすぐ出産を迎える妊婦で、長女のリーガン(ミリセント・シモンズ)は聴覚に障がいを抱えている。彼らは忌まわしい事故によって心に深い悲しみを抱えているが、これまで家族で手をとりあって過酷な環境を生き抜いてきた。そんなアボット家に新たな命が誕生しようとしている。最大の喜びであるはずの赤ちゃん誕生が、一家に最大の危険をもたらすという矛盾…。この斬新で皮肉が効いた設定を見るだけでも、本作によってもたらされるスリルへの期待が高まることだろう。会話に頼らないストーリー展開が斬新!アボット一家は足音を立てないようにと、外出中であっても靴を履かずに素足のまま行動する。物資を確保するために訪れたスーパーでは爪先立ちで歩き、道には砂を細長くまき、食事の際のお祈りも無言で行うという徹底ぶり…。彼らは目線や表情で感情を表現し、手話で日常生活を進めていくが、そんな風に会話を排除して暮らしながらもふとした瞬間に“音”が鳴ってしまうのは必然。そうした不確定要素が時に伏線、時にアクシデントとして複雑に絡み合い、会話はなくとも物語がぐいぐいと進んでいくストーリー展開は、まさに「斬新!」の一言に尽きる。監督・脚本・出演・製作総指揮の4役を務めたジョン・クラシンスキーは、「脚本における大きな課題の1つは、未知なる“何か”に囲まれる恐怖に加えて、ほとんど言葉を使わずに、いかにしてフラストレーションや、不安や、悲しみや、反抗や、欲求や愛といった感情をかき立てるかだった」と語っているが、終盤、溜まりに溜まった緊張感の放出を皮切りに、散りばめられた伏線を回収しながら怒涛のラストへとつながっていく卓越した構成力に舌を巻くはずだ。緩急の効いたBGMが斬新!また製作にあたり、クラシンスキーは日常生活で生じる音を「安全な音」と「安全でない音」として詳細にリスト化。劇中ではそれらの“音”を効果的に使用することで“場”の雰囲気を完璧にコントロールしているが、その徹底ぶりはBGMにおいても同様のようだ。本作では『3時10分、決断の時』(2007年)と『ハート・ロッカー』(2008年)の2度に渡りアカデミー賞にノミネートされた作曲家マルコ・ベルトラがサウンド・クリエイションに参加している。しかし「この映画では音楽がキャラクターになる必要があると感じていたけれど、メインのキャラクターにしたくなかった。つまり、音楽の存在を感じさせたくなかったんだ」というクラシンスキーは、名匠が手掛けた数々の楽曲を控えめに使用し、アボット一家の静寂をキープ。その一方で、あるシークエンスでは音楽がメインキャラクターとなってロマンティックな夫婦のひと時を演出するなど、緩急の効いたBGM使用で本作が描くテーマを強烈に印象づけている。サスペンス・ホラーにして愛を描いた人間ドラマが斬新!こうした練られた演出が随所に施されている本作だが、サスペンス・ホラーながら、<愛>を描いた人間ドラマである点も見逃せない“斬新ポイント”と言えるだろう。劇中、大きなお腹を抱えたエヴリンは夫であるリーに「家族を守って!」と告げ、夫婦で困難な状況に打ち勝つ決意を新たにする。その言葉通り、彼らは身を盾にして子どもたちを守り抜こうとするのだが、そこに父にわだかまりを感じる娘の葛藤であったり、家族を守る男として目覚めの兆しを見せる長男の成長であったりという見ごたえある緻密な人間ドラマが交差する。従来であれば恐怖が全編を支配するホラー映画において、本作は<恐怖>とともに夫婦や家族の深い<愛>がテーマとして鮮やかに浮かび上がってくるという驚嘆のハイブリット仕様となっているのだ。エヴリンを演じたエミリー・ブラントとリーを演じたジョン・クラシンスキーは実生活でも夫婦として知られているが、実際に子を持つ親である彼らは本作に「子どもを守り抜く決意」と「子どもたちが自ら進んでいく力を育む」というメッセージを込めたと語っている。圧倒的なパワーで迫りくる恐怖に対し、彼らは最後まで沈黙を守り続けられるのか…。斬新なアイディア満載の『クワイエット・プレイス』で描かれた、人類の明日に刮目せよ!『クワイエット・プレイス』は9月28日(金)より全国にて公開。(text:Miyuki Adachi)■関連作品:クワイエット・プレイス 2018年9月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C) 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.
2018年09月26日クリス・プラットやライアン・レイノルズら著名人からも絶賛されるホラー映画『クワイエット・プレイス』。本作では、エミリー・ブラントとジョン・クラシンスキーが実生活と同じく夫婦役を好演していることでも話題だが、本作で共演したことで、2人はより夫婦の絆を深めていったそうだ。音に反応して人間を襲う“何か”により人類が滅亡の危機に瀕した世界を舞台に、「決して、音を立ててはいけない」というルールを守りながら生きる1つの家族を描く本作。エミリーが演じるのは、静寂に包まれた世界で3人の子どもを育てる母親・エヴリン。そして、ジョンが彼女を支える夫・リーを演じ、監督・脚本も兼任した。実生活ではおしどり夫婦として知られる2人は、今回が初共演。元々、エミリーは友人をエヴリン役に推していたそうだが、脚本を読んでいるうちに「あんなこと言ったけど、この役は私がやらなきゃ」と、自らジョンにエヴリン役を演じることを提案したのだとか。ジョンもまた、脚本を進めてく中で「人生で1番恐ろしいときを乗り切ろうとする家族、というような身につまされるものを書いているとき、ぼくの頭に浮かんでくるのはもちろんエミリーしかいなかった」と言い、彼女の提案を喜んで受けいれたという。そして私生活の中でも、演じる家族、アボット一家について話し合い、役柄、物語の展開について熟考したうえで撮影に挑んだそう。エミリーは「いつも彼の妻として、彼の子どもの母として、尊重されているように感じてはいたけど、今回の経験は、私たちが同じ製作の現場にも立てるという発見だった」とふり返り、「すごく心配していたし、少し怖かったけど、結果的には素晴らしい経験になった」とコメントしている。一方でジョンは「強烈な体験だった」と…。「ぼくたちは互いの1番のファンだけど、普段は完全に別々のキャリアを歩んでいる。互いにそれぞれのプロセスがあるし、それがどう混ざり合うかは分からなかったけど、結果的には今までで1番楽しかった」とエミリー同様に心配もあったが良い結果になったと明かした。そして、「エミリーは繊細な演技をする素晴らしい役者で、これほど尊敬する人とこんなに密に仕事ができるのは最高だった」とエミリーを絶賛している。実生活の夫婦としてはもちろん、役者として、監督としても最高の信頼関係を築き上げた2人。本作では、2人の本当の夫婦だからこその息の合った演技に注目だ。『クワイエット・プレイス』は9月28日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:クワイエット・プレイス 2018年9月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C) 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.
2018年09月01日北大路欣也、泉谷しげる、志賀廣太郎の3人で贈る人気ドラマ「三匹のおっさん」の新春スペシャルに登場する豪華ゲスト出演者が決定。檀れいが“三匹のおっさん”が出会うスター女優を務め、伊東四朗、西村和彦、木下ほうかという個性豊かな面々が登場する。人気作家・有川浩の同名小説を原作に、“三匹のおっさん”がご町内にはびこる悪を成敗する痛快ストーリー。定年退職後、ゲームセンターに再就職した剣道の達人キヨこと清一を北大路さん、武闘派の柔道家で居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主シゲこと重雄を泉谷さん、無敵の頭脳派で愛娘にはめっぽう弱い機械工場経営者のノリこと則夫を志賀さんが演じる高視聴率ドラマだ。今回の新春スペシャルでは、重雄が商店街の福引で「日光の旅」を当て、清一と則夫も家族を伴って同行。日光江戸村を訪れた3人は、スター女優の花沢ゆかり(檀れい)が出演する映画ロケを見学中、泥棒がゆかりのバッグを盗む現場を目撃!犯人を追いつめて、警備員に知らせる。お手柄の3人はゆかりに感謝され、旅館で酒肴の接待を受ける。何でもバッグの中には思い出の品が入っていたという。地元に帰った3人は、映画が観たくなり、少年時代に通った町はずれの映画館「ひかり座」へ。そこでは館主の吉田善光(伊東四朗)が昔と変わらずに映写機を回し続けていた。だが、3人は善光が地上げ屋の黒木嘉津司(木下ほうか)から「ひかり座」を売るよう嫌がらせを受けていることを知る。そこに、何と突然ゆかりが現れて…。スター女優が町はずれの映画館にやって来たワケとは!?さらに長年音信不通だった善光の長男、光一(西村和彦)も登場。映画館の存続を巡る騒動に巻き込まれていく。おっさんたちは、思い出の映画館を悪の手から守ることができるのか!?キャストからコメント到着■檀れい「お正月から日本がぱっと明るくなるような素敵な作品」「三匹のおっさん」を華やかな世界へいざなうスター女優・花沢ゆかりは、檀さん。三匹のおっさんたちにとっても雲の上の存在ながら、3人と共通点があると分かり、仲良くなることに。「北大路さん、泉谷さん、志賀さんにお会いできるのが楽しみで仕方なかった」と檀さん。「ドラマの中では女優・花沢ゆかりとしてのシーンと、劇中劇でゆかりが演じる女優・麗子のシーンがあったので、それぞれ表現できるよう丁寧に作っていきました。お正月から日本がぱっと明るくなるような素敵な作品になりました」とアピールする。■西村和彦「子どもに話したら喜んでくれました」また、「ひかり座」館主の長男・吉田光一を演じるのは、西村さん。実家とは長年音信不通だったが、突然「ひかり座」に帰ってくる。その真意が、物語の鍵を握る様子だ。「出演すると子どもに話したら、学校で話題になったドラマだと喜んでくれました」と西村さん。「もともと映画が好きでこの世界に入ったので、今回の映画館主の息子役は、自分とかぶる所があるかもしれません。伊東四朗さんが父親役というのも個人的には感慨深いですね。また、北大路欣也さんはじめ大重鎮でベテランの方々とご一緒し、緊張しながらも嬉しい思いです」と語る。■木下ほうか「お正月早々『ムカッと』から『スカッと』していただける悪党ぶりを」そして、地上げ屋のボス・黒木嘉津司には、イヤミな悪役をやらせたら右に出る者はいない(?)木下さん。強面のチンピラたちを従えて、三匹のおっさんの前に立ちはだかる。その手下の中にはシリーズ史上、最強・最凶ともいえる強敵も…。「志賀さんとはドラマで、泉谷さんとはクイズ番組でそれぞれ共演させていただいたことはありましたが、北大路さんとは初めてで、共演できることをとても楽しみにしていました」と木下さん。今回は「比較的分かりやすい“悪役ボス”」だそうで「お正月早々、『ムカッと』から『スカッと』していただけるよう悪党ぶりを発揮します」と語っている。■伊東四朗「おっさんがまた1人増えましたので、カルテットになりました!」そんな地上げ屋から、「ひかり座」を奪われそうになっている映画館の館主・吉田善光を演じるのは伊東さん。善光は三匹のおっさんが子どものころから映写機を回している、“おっさんたちにとってのおっさん”的存在。「シリーズのファンで、1話も欠かさず見ています」と伊東さん。「現代の時代劇みたいで見終った後にスッキリしますよね。私が出演することで、おっさんがまた1人増えましたので、よろしく(笑)。トリオじゃなくて、カルテットになりました!」と楽しそう。子どものころから映画館に親しんでいたそうで「ピッタリの役」と語り、「エノケン、ロッパ、アボットとコステロ、ハロルド・ロイド、バスター・キートン、チャップリン…当時見た映画が、私の財産になっています」と明かしてくれた。この豪華ゲストが織りなす人間模様と、古き良き町の映画館を守ろうと動き出す三匹のおっさんの大活躍を、楽しみにしていて。新春ドラマ特別企画「三匹のおっさんスペシャル」は2018年1月2日(火)21時~テレビ東京にて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年11月29日フランスの写真家ウジェーヌ・アジェ(Eugène Atget)の影響力と現代に受け継がれるスピリットを紐解く展覧会「TOP Collection アジェのインスピレーション ひきつがれる精神」が12月2日から、東京都写真美術館にて開催される。「近代写真の父」とも称されるウジェーヌ・アジェは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、パリとその周辺を捉えた写真家。41歳の時から30年間にわたって、歴史的建造物や古い街並み、店先や看板、庭園、路上で働く人々など、8,000枚以上の写真を撮影し、近代化が進み消えゆく運命にあった「古きパリ」を体系的に記録。その作品は当初、アジェが生計を立てるために画家や建築家、公共機関への「資料」として販売していたが、アメリカ人写真家のマン・レイ(Man Ray)と助手のベレニス・アボット(Berenice Abbott)らによって見出され、晩年から没後に高い評価を得るようになった。本展では、ウジェーヌ・アジェが後世の写真表現にどのような影響を与えたかについて、同館所蔵の作品と写真集などの資料から多角的に考察。アジェ自身の作品と同時代の写真表現、さらに20世紀から現代にかけて活躍する写真家たちの際立った作品を中心に比較することで、その輪郭を浮び上がらせていく。アジェに憧憬を抱き、手本としてきた写真家たちは後を絶たないが、彼らがアジェの写真に見出したものは一体何だったのか。現実を写す「パリの記録者」でありながら、現実を超える世界を表現したとして、世界中の芸術家たちに多大な影響を与え続ける、その謎多き写真家の正体に迫る。会場には、同館の多彩なコレクションから厳選されたアジェのスピリットを受け継ぐさまざまな作家の作品を展示。 マン・レイ、ベレニス・アボットを始め、美しい風景写真で知られるシャルル・マルヴィル(Charles Marville)や、アルフレッド・スティーグリッツ(Alfred Stieglitz)、荒木経惟、森山大道、深瀬昌久ら12作家の作品、約155点が一堂に会する他、写真評論家の横江文憲や写真史家の金子隆一を招いたトークイベントも開催される予定。【展覧会情報】「TOP Collection アジェのインスピレーション ひきつがれる精神」会期:12月2日〜2018年1月28日会場:東京都写真美術館 3階展示室住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内時間:10:00〜18:00(木・金曜は20:00まで)※2018年1月2日~3日は11:00〜18:00(入館は閉館30分前まで)休館日:毎週月曜日※月曜日が祝日の場合は開館、翌平日が休館、12月29日~2018年1月1日観覧料:一般 600円、学生 500円、中高生・65歳以上 400円※第3水曜日は65歳以上無料、1月2日は無料
2017年11月23日中国の首都・北京の市街地から南へ10kmほど行った豊台(ほうたい)ソフトボール場。この地で2008年8月21日に行われた北京五輪ソフトボール決勝で、日本は宿敵・アメリカを3-1で下し、悲願の金メダルを獲得した。準決勝・アメリカ戦、3位決定戦・オーストラリア戦、そして決勝と413球を投げ抜いたエース・上野由岐子(現・ビックカメラ高崎)の魂のピッチングは、9年が経過した今も、多くの人々の脳裏に焼きついて離れない。ソフトボール日本女子代表監督・宇津木麗華さん撮影/吉岡竜紀日本中を感動と興奮の渦に巻き込んだ大一番を最後に、ソフトボールは五輪の正式種目からはずれ表舞台から消える不遇を味わった。2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロ両五輪を遠くから眺めなければならなかった関係者の思いは複雑だったに違いない。辛酸をなめた彼女たちに光明が差したのは2016年夏。2020年の自国開催の大舞台にようやく戻れることが決まったのだ。12年ぶりの五輪で再び頂点に立つべく、日本ソフトボール界は大いなる熱気を帯びている。牽引役を託されたのが、くしくも9年前に五輪金メダルを手にした地、中国・北京出身の宇津木麗華監督である。’88年に来日し、’95年に帰化して2000年シドニー、2004年アテネ両五輪に出場しているかつての名選手は、「人生すべて賭けて、日本のために金メダルを取りたい」と意気込みを新たにしている。2015年12月から始動したソフトボール女子日本代表はこれまで数回の強化合宿を実施した。2016年3月の千葉県鴨川市でのメンバー選考合宿では、静かな口調で選手たちを鼓舞する指揮官の姿が印象的だった。「今の日本はそう簡単に勝てるわけじゃない。ジャパンのユニフォームを着る以上、自分たちが後悔しないようにやっていかなければいけない。つねに金メダルを意識して、自分の持っているすべてを出してください」独特のオーラを漂わせる宇津木麗華監督の話を、34歳のベテランになった上野も、神妙な面持ちで聞き入っていた。「麗華監督と出会っていなかったら、北京であれだけのピッチングはできなかった。自分の道しるべとなってくれたから、今もマウンドに立っていられる。そんな麗華監督に恩返ししたいと心の底から思っています」とエースに言わしめる女性監督の生きざまを今、改めて探ってみることにする。■宇津木妙子さんとの初めての出会い宇津木麗華監督の帰化前の中国名は任彦麗(ニンエンリ)。1963年6月、父・任位凱、母・岳勝花の間の3番目の末っ子として誕生した。幼少期は文化大革命の混乱期だったが、きまじめな軍人の父から厳しい教育を受けた。「ウチのお父さんは“悪いことは絶対にしてはいけない”“人に迷惑をかけてはいけない”というのを口癖にしていたので、私自身もまっすぐな性格に育ちました」と彼女はしみじみ言う。スポーツ好きの一面を持っていた父の影響もあり、麗華監督も小学校から中学にかけてのころは陸上競技に没頭していた。「やり投げの選手だったんですが、指導してくれた先生の旦那さんがサッカーのコーチだったんで、女子サッカーに誘われたこともあります」と本人も笑う。けれども、彼女が興味を持ったのはサッカーではなく、ソフトボールという未知なる競技。14歳のとき北京のチームの指導者がやり投げの大会に出場していた麗華監督を見初め、「やってみないか」と声をかけたのが始まりだ。その誘いに応じ、練習に行ってみると、打撃もピッチングもとにかく面白い。少女は一瞬にしてソフトボールの魅力にはまった。ソフトボールに転向して1年後、麗華監督は運命的な出会いを果たす。北京に遠征してきた日本代表の中に、のちに家族同然の間柄となる宇津木妙子さん(現・ビックカメラ高崎シニアアドバイザー)がいたのである。「キャプテンでサードだった妙子さんは小柄なのによく打つ選手で、すごい人だと驚きました。そのときはただ横から見て憧れてただけだったんですが、中国ジュニア代表のキャプテンとして日本に遠征した18歳のとき、先輩から預かったお土産を妙子さんに渡して、初めて話ができました。当時は日本語が全然わからなかったんで、筆談で何とかコミュニケーションをとりましたね。中国は野球やソフトが日本ほど盛んではなく、優れた指導者がいなかったんで、妙子さんみたいな人に教えてもらえるのは本当にありがたかったです」と麗華監督は若かりし日に思いをはせる。現役を引退して指導者に転身したばかりの妙子さんのほうも、麗華監督の頭抜けたソフトボールセンスを瞬時に感じ取ったようだ。「15歳の麗華が人民服を着てこっちを見ていたのは記憶があります。初めて話した日本遠征のころから、自分で考えて判断できる頭のいい選手だと思っていました。実際、カナダのエドモントンで開かれた’81年世界ユースソフトボール選手権大会では打率6割という驚異的な数字を叩き出し、リーディングヒッターになってますからね。その後、シニアに上がってきて、日中両国の試合があるたびにコミュニケーションをとりましたけど、彼女は本当に一生懸命、日本語を覚えようとしていた。手紙も送ってくれました。私のほうもロクに話ができないのに国際電話をかけて、月20万円の電話代を請求されたこともあったかな。父にはものすごく怒られましたけどね(苦笑)」と妙子さんも若かりし日の微笑ましいエピソードを披露する。2人の交流は続き、25歳になった麗華監督は「妙子さんの下でやりたい」と日本行きを決断する。妙子さんの力強い援護射撃で、彼女が総監督を務めていたビックカメラの前身・日立高崎に入ることになったのだが、最初は問題が山積みだった。■実の親子以上の強く不思議な絆「麗華が日本に来たのは、忘れもしない’88年3月14日。パーマ頭でブルーのジャケットを着て、スーツケースを3つ抱えて空港に現れたんです(笑)。埼玉にある私の実家に連れていくとウチの母(恵美子さん)が手をついて“いらっしゃい”と挨拶した。彼女は目を丸くしていましたね。それから4~5年は埼玉と高崎を車で往復する生活を送りました。会社側は当初、“外国人選手は認めない”と頑なで、扱いも臨時職員的な待遇でしたが、麗華の打撃力が傑出していて1年で日本リーグ2部から1部に上がる原動力になったんで、すぐに正式採用の許可が下りました。月給は5万円。私のところに振り込まれるので、通帳をお母さんに渡して管理してもらっていました」と妙子さんは述懐する。麗華監督と妙子さんの母・恵美子さんは本当の親子のように仲がよく、麗華監督の得意料理であるギョーザを一緒に作ったり、定期的に連絡をとったりと、心温まる交流が長く続いた。恵美子さんが2001年に亡くなったときも、直前に電話で話したのは実娘の妙子さんではなく、麗華監督だったという。「麗華が親孝行をしてくれたので、母は最期まで幸せだったと思います。実は今、麗華の姉の中2の娘(可月さん)を私たち夫婦が面倒見ているんですけど、いろんな意味で麗華とは強い絆で結ばれている感じがします」と妙子さんも特別な因縁を感じているようだ。■宇津木の名を世界的に有名にする強固な人間関係があったから、麗華監督も日本国籍取得に踏み切れたのだろう。元軍人の父には反日感情が少なからずあり、最初は娘の決断に反対していた。そこで麗華監督は妙子さんを伴って北京へ赴き、「この人がいるから絶対に大丈夫」と必死に説得。承諾を取りつけることに成功した。「宇津木の名前を世界的に有名にします」とも約束して、尊敬する人から名字をもらったのである。当時32歳。すでにベテランと呼ばれる年齢になっていたが、大きなリスクを冒して日本人になった以上、ソフトボールで恩返しするしかない。強い決意を胸に秘め、麗華監督は2000年シドニー五輪へひたむきに走った。シドニーの日本代表は妙子さんが監督を務め、高山樹里、増淵まり子、藤井由宮子ら優秀なピッチャーを擁する好チームだった。背番号28をつけた麗華監督はサードで4番、キャプテンという重責を担ったが、予選リーグラストのニュージーランド戦から、準決勝・オーストラリア戦、決勝・アメリカ戦まで3連続ホームランという離れワザをやってのける。主砲の爆発でチームは金メダルまであと一歩と迫ったが、決勝で1-2という不覚を取り、銀メダルに終わってしまった。「3連続ホームランも自分の中ではただ頑張っただけ。結果的に金メダルも取れなかった。それなのに、日本に戻ってきたら空港に数えきれないほど大勢の人が集まって、力いっぱい激励してくれたんです。電車に乗っても、普通のおじいちゃん、おばあちゃんから“感動したよ”“あなたが必要だからもっと頑張ってください”と言われて、五輪の影響力の大きさを実感しましたね」こう話す麗華監督は当時37歳。今でこそ50歳のカズ(三浦知良=横浜FC)や43歳のイチローのようなアスリートがいるものの、女子ソフトボール選手は30歳前後でやめるケースがほとんどだった。彼女自身、アテネを目指すのは難しいと思ったが、応援してくれる人たちのために頑張らないといけない。そんな気持ちがふつふつと湧き上がってきたようだ。そして4年後のアテネ五輪にも参戦。2003年から日立&ルネサス高崎(日立高崎から移行)の選手兼監督になっていたことから、日本代表でも妙子監督のマネージャー的役割も兼務。その立場で主砲にも君臨した。ピッチャーには22歳の上野、外野には20歳の山田恵里(日立)がいたが、麗華監督の存在感はまさに絶大。「いつもサードでどっしり構えていて、打たれると“なんでそんなところに投げたの”と怒られてばかりでした」と上野が言えば、山田も「“プレッシャーは自分たちが背負うから、とにかく思い切ってプレーしなさい”と言ってくれたので、すごく心強かったです」と懐の大きさに感謝していた。若手を後方支援することでチーム力を高めたいという思いを麗華監督は抱いていたのだろう。そのベテランの大活躍もあり、日本は順当に予選リーグを突破。準決勝で中国を破ったが、3位決定戦でオーストラリアに敗戦。まさかの銅メダルに終わってしまった。■上野を世界一のピッチャーに2度目の五輪が幕を閉じた瞬間、麗華監督はキッパリと現役を退くことを決めた。「妙子さんという素晴らしい指導者の下で長くソフトボールをやってきた私が、次にやるべきだと考えたのが『若手の育成』でした。目の前には上野がいた。日本のソフトボールには絶対に上野が必要。“彼女を伸ばすのは自分しかいない”と思って日立&ルネサス高崎に誘いましたから、監督としてみっちり教えていこうと決心をしたんです」これを機に、彼女は指導者業に専念。新たな一歩を踏み出すことになった。麗華監督が「日本ソフトボール界を担う逸材」と信じて疑わなかった上野は九州女子高校(現・福岡大学付属若葉高校)出身の剛腕だ。’82年生まれで当時22歳。174cm・72kgという日本人離れした体躯(たいく)を武器に、最速121km/h(野球の体感160~170km/hに相当)のボールを投げることができた。だが、アテネ五輪は大会中に風邪をひいて体調を崩し、オーストラリアとの3位決定戦で欠場するなど、まだまだ不安定な部分が垣間見えた。「アテネで金メダルを逃した原因を考えると、やはりピッチャーでした。もっとしっかりしたピッチャーがいれば私たちはより大きな自信を持って戦えたんじゃないかと感じたんです。そのためにも上野を世界一のピッチャーに育てて、自分の母国・中国で開かれる北京五輪を託すしかない。そう考えて、私は上野をアメリカに連れていきました」2005年、麗華監督とともに向かった異国で、上野はショッキングな出来事に遭遇する。投球練習をしようとした矢先、アメリカ人ピッチングコーチに止められたのだ。「あなたは今、投げる気がないでしょう」予想外の厳しいひと言が突き刺さった。「この1球を打たれたら終わりだという責任を感じながら、自信を持ってやりなさい」次の言葉にも重みがあった。「上野はそれまでのソフトボールへの取り組みを反省したと思います。単に速いボールを投げればいいわけじゃない。人間力を高めなければいけないということを学んだはず。そこから上野はガラリと変わりました」と麗華監督は振り返る。2005年10月の日本リーグ1部・大鵬薬品戦、2006年10月のシオノギ製薬戦での完全試合達成、2007年9月の日本人初の1000奪三振など、上野は猛烈な勢いで階段を駆け上がっていく。そして2008年北京五輪では、冒頭のとおり、日本代表を金メダルへと導く働きを見せた。麗華監督は少し離れたところから教え子の奮闘を見守っていたが、故郷・北京で偉業を果たしてくれたことに心から感謝した。■嫌なことを背負うために私が横にいるその上野がその後、燃え尽き症候群のような状態に陥った。北京を最後にソフトボールが五輪種目からはずれたうえケガも重なり、競技続行への情熱を失いかけたのだ。「自分の心がそうとう荒れていた。なかなかモチベーションが上がらなかったと思います」と本人もつらい胸の内を吐露する。だからといって、世界一のピッチャーを失うのは、日本にとっての損失以外の何物でもない。麗華監督は教え子をなだめ、励まし、勇気づけながら、ソフトボールへの思いを取り戻させようと試みた。2010年世界選手権(ベネズエラ)を回避したいと上野が申し入れてきたときも「それならいいよ。すべて私が背負うから。逆に行きたくても行かせないよ。あなたは世界一なんだから、嫌なことを背負うために自分が横にいるから」と受け入れ、さまざまな批判の矢面にも立ったのだ。「自分の気持ちを尊重してもらいながら、うまく引っ張ってもらえました。麗華監督じゃなかったら、自分もここまで頑張り続けられなかった」と、上野自身も指揮官の存在感の大きさを改めて痛感したという。■代表監督は覚悟。逃げられない北京の後はエースのみならず、ソフトボール界も多少なりと揺れ動いた。2011年2月には北京五輪金メダル指揮官の斎藤春香監督(現・弘前市職員)が辞任。麗華監督が後を引き継ぐことになった。「代表監督は覚悟。絶対に逃げられない」という妙子さんの言葉を胸に刻みつけ、新指揮官は強いチーム作りに全身全霊を注いだ。上野も代表に復帰し、日本は2012年カナダ、2014年オランダと世界選手権2連覇を達成。五輪という檜(ひのき)舞台からは離れたものの、日本ソフトボールのレベルアップは着実に進んでいたのだ。「2012年世界選手権決勝のアメリカ戦も、最後にスクイズで勝ったんですけど、麗華は2ストライク・3ボールという追い込まれた状況でバントをさせるという大博打をやってのけた。根っからの勝負師なんです。バントやヒットエンドランなど常日ごろから選手にいろんなことをやらせてますし、ホームランだけじゃ勝てないこともよくわかっている。現役時代の彼女も何でもできる怖いものなしの選手だった。自分自身の経験を存分に生かしているんだと思います。一方で緻密さも持ち合わせている。それも選手時代から変わりません。作戦ノートには選手の一挙手一投足や相手の特徴などがこと細かく書いてある。試合前には毎回のように私にオーダーを送ってきますけど、“大丈夫だよ”と前向きに返してます。私に太鼓判を押されるとどこか安心するんでしょう。そんな一面もありますけど、あらゆる面で努力を惜しまない指導者だと感じます」と先輩指導者の妙子さんも麗華監督の有能さを代弁する。北京五輪から8年。冬の時代を強いられてきたソフトボールの五輪復帰がついに現実となった。しかも、その舞台は2020年東京だ。日本ソフトボール界にとって、12年ぶりの金メダル獲得は至上命題。誰を監督に据えるかは重要なテーマだった。協会は、2015年12月で日本代表からいったん退き、ビックカメラ高崎の監督に専念していた麗華監督の再抜擢を決定。2016年12月から新たな体制で東京五輪へ突き進むことになったのである。■ソフトボールは人間力沖縄を皮切りに、2017年1月の台湾、2月のオーストラリア、3月の鴨川と日本リーグのない冬季期間は毎月のように代表合宿を組んだが、沖縄合宿は1日3部練習。選手たちは約10時間をトレーニングに費やした。台湾合宿では野手がハードなフィジカル強化に挑む傍らで、投手陣はランニングやダッシュ、巨大なタイヤを全員で動かすという一種、独特なメニューを消化していて、全員が「世界一」を強く意識しているのがうかがえた。結果を出すためには投げる・打つ・守る・走るといった技術面を磨き上げるのはもちろんのこと、人としての力を高めなければならない。とりわけ麗華監督は「人間力」を重視し、その必要性をミーティングでも口が酸っぱくなるほど選手たちに言い続けている。「ソフトボールはひとりじゃできないしチーム全体で戦えない。そのために各自が謙虚になって努力することをすすんでやらないといけない。常に周りを見て、目配り、気配りしながら、何をすべきかを考えられる人間力の高い選手がそろわないと本当に勝てるチームにはならない。私も麗華にもそういう信念があります。今の選手たちを見ると、技術は高いけど、自ら行動を起こしたり、チームを引っ張ろうとする力が弱い。麗華はすべてにおいて自分からアクションを起こして学ぼうとする意欲があった。そういう力を選手につけさせるのは、簡単なことではないと思います」と妙子さんは選手を操る難しさを口にする。中国出身の麗華監督は「自分には日本語力が足りないし、選手が納得する言葉をうまく言えないところがある」と認める。その弱点を克服するために、さまざまな本を読むなど日々、勉強を怠らない。「星野仙一監督の本は大好きですし、野村克也監督、落合博満監督、イチローさんの本も読んで参考にしています。もちろん野球関連だけでなく、脳をうまく使う方法にも興味があります。人間の脳神経は12個あるといいますけど、その中でどれくらいの考え方を持てるのかを追求することで、選手たちに何かしらのヒントを与えられるかもしれない。たくさんの引き出しを持つことが優れた指導者の絶対条件だと思います」と麗華監督は言う。スタッフをうまく使うことも、効果的な指導に求められるポイント。麗華監督率いる今の日本代表には、アテネ五輪をともに戦った戦友で現在は太陽誘電の監督を務めている山路典子氏、2012・2014年世界選手権突破の盟友であるルーシー・カサレス氏らをコーチに招いている。山路氏は根っからの関西人でチームの明るい雰囲気を作ることに役立ってくれているし、ルーシー氏の存在によって宿敵・アメリカの情報収集が容易になる。とりわけ、アメリカ対策は重要だ。2016年世界選手権(カナダ)はアメリカに苦杯を喫して準優勝に終わっている。永遠のライバルに勝たない限り、東京での頂点はありえない。麗華監督も事あるごとに「(190cmの長身を誇る剛腕投手のモニカ・アボット(トヨタ自動車)をどう打つかを考えて。それができないなら金メダルなんて言わないほうがいい」と語気を強め、選手たちを叱咤(しった)激励している。■今度こそ世界の頂点へアメリカもアボット筆頭に進化を続けているだけに、日本も上野・山田らベテランのみならず、若い力を育てることが急務の課題。そこで指揮官が大きな期待を寄せているのが、2006年日本リーグMVPの藤田倭(倭=やまと/太陽誘電)。所属チームで「エースで4番」を背負っている26歳の大器はポスト上野の一番手と目されている。「藤田はもともとわが道を行くタイプだったんです。その性格を知って“チームに何ができるのかを考えたほうがいい”“ソフトボールのためにもっとやれることがあるんじゃないの”と何度も話してますし、チームの監督である山路にも指導してもらってます。彼女は上野みたいにいつか日本のソフトボールを背負ってくれるかもしれない。上野と藤田という2本柱を東京までにしっかり作りたいですね」と指揮官は目を輝かせる。藤田以外にも、21歳の濱村ゆかり(ビックカメラ高崎)、17歳の勝股美咲(多治見西高校)といったポテンシャルの高い若手ピッチャーもいるだけに、彼女らが右肩上がりに成長していけば、日本の投手陣も安泰だろう。そのうえで、山田以下、野手のレベルアップを図ることも不可欠のテーマだ。北京五輪の最終選考で落選という憂き目に遭っている河野美里(太陽誘電)も「32歳になってまた五輪という夢を思い描けるのは本当にすごいこと。自分も大舞台に立ちたい」と強い意気込みを語っていた。30代選手がそういう勢いなら、10代。20代の若い世代の心にも火がつくはず。そういうチーム内の自主性、競争意識の高さを麗華監督は強く求めている。はたして3年後、彼女は自身が選手だったときにはつかめなかった五輪の頂点に立てるのか……大願成就へ。まずは7月のUSAカップ・カナダカップ、11月のアジア女子選手権という2017年の2つの国際トーナメントが新・宇津木ジャパンを待つ。取材・文/元川悦子もとかわえつこ1967年、長野県松本市生まれ。サッカーを中心としたスポーツ取材を主に手がけており、ワールドカップは’94年アメリカ大会から’14年ブラジル大会まで6回連続で現地取材。著書に『黄金世代』(スキージャーナル社)、『僕らがサッカーボーイズだった頃1・2』(カンゼン)、『勝利の街に響け凱歌ー松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか。
2017年06月11日アボット ジャパンはこのほど、「i-STAT 心筋トロポニンI(cTnI)」を発売した。同製品は血液検査で、上昇すると心筋の損傷を示す「トロポニン」というタンパク質を迅速かつ正確に検出する機器。医療従事者は、携帯型血液分析器である同社の「i-STATシステム」と、採取した血液2、3滴でトロポニン検査を行い、約10分という短時間で定量的測定結果をベッドサイドで入手できる。世界保健機構(WHO)によると、心疾患は日本における主な死亡原因の1つであり、その死亡者数は毎年10万2,000人を超えている(World Health Organization. "Japan: WHO Statistical Profile."2012.)。心臓発作を起こしている患者にとって、診断にかかる時間はその転帰を左右する重大な問題となる。しかし、救急診療を訪れる人の中には、来院後すぐにトロポニン検査のために採血を受けたにも関わらず、検査結果が出るまで1時間以上待ち、その後診断が行われるケースも多いという。来院後、最初の数時間は、医師が大部分の心筋損傷を防げる時間であるが、診断が遅れると永久的な心筋損傷につながる可能性も高い。同社のi-STAT心筋トロポニンI検査であれば、検査全体にかかる時間が短縮可能。医師は心臓発作の可能性を迅速に除外することができるため、誤診の発生率も低くなり、不必要な処置の減少にもつながるという。
2016年01月13日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「公共放送」です。* **今年も残りわずか。大晦日のNHK『紅白歌合戦』は、唯一、家族そろって見る“お茶の間感”の残った番組かもしれません。NHKは国営放送だと思われている方がたまにいますが、国営ではなく視聴者の受信料で賄われる「公共放送」です。公共放送には、国民の生命や財産を守るため、民主主義文化の発展に貢献する使命があります。商業放送は、どうしても利益を追求するため、視聴率のとれる番組を作らないといけませんし、クライアントに対して批判的なことも言えません。一般に重い内容の番組は視聴率がとれないといわれています。NHKが重厚感のある番組が作れるのは、視聴率を気にする必要がないから。そのかわり、どこにも囚われることなく中立的な立場で公平な情報を発信することが求められています。この理念はどの国の公共放送も同じ。ただ、どこも安定した財源を確保すること、独立した立場を守ることに頭を悩ませています。オーストラリアのABCは税金で賄っていますが、右派のアボット政権を番組で批判した結果、予算を半分にカットされてしまい大問題になりました。日本でも近年、NHKの報道の公平さを疑問視する空気がありますね。NHKは受信料で賄われていますが、国の代表が管理するという意味で、予算は国会で審議されます。また、NHKの最高決定機関の「経営委員会」のメンバーは政府が任命。NHKの会長も経営委員が選ぶという、構造的にも国の意思が反映されやすいんです。イギリスのBBCは、NHKの経営委員会にあたる組織「BBCトラスト」のメンバーを一般公募し、予算や番組の方向性を市民がチェックできるようにしています。ところが、BBCトラストの意見が強すぎて制作が自由にできないというジレンマも。それでも「市民の共有と参加」をスローガンに、皆で作る放送局を目指しています。NHKの受信料の徴収率は現状約7割。マイナンバー制度を使って、義務化するとか、ワンセグ利用の携帯から受信料をとろうという案も出ています。受信料を支払うからには、私たち視聴者の意見も聞き入れてもらえるような公共放送であってほしいですね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年12月30日‐2016年1月6日合併号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2016年01月03日インディペンデント・スピリット賞のノミネーションが発表になった。最多ノミネーションは、トッド・ヘインズの『キャロル』。作品、監督、脚本、撮影部門のほか、主演女優部門でケイト・ブランシェットとルーニー・マーラのふたりが候補入りした。その他の画像次は、トム・マッカーシーの『スポットライト』とキャリー・ジョージ・フクナガの『ビースト・オブ・ノー・ネーション』で、それぞれ5部門。作品部門には、これら3作品に加え、チャーリー・カウフマンとデューク・ジョンソンのアニメ『Anomalisa』と、ショーン・ベイカーの『タンジェリン(原題)』が候補入りしている。監督部門の候補は、作品部門に候補入りした5作品の監督と、『イット・フォローズ』のデヴィッド・ロバート・ミッチェル。主演男優部門は、クリストファー・アボット(『James White』)、エイブラハム・アッター(『ビースト・オブ・ノー・ネーション』)、ベン・メンデルソーン(『Mississippi Grind』)、ジェイソン・シーゲル(『The End of Tour』)、クドゥス・シーホン(『Mediterranea』)。主演女優部門は、ブランシェットとマーラのほかに、ブリー・ラーソン(『Room』)、ベル・ポウリー(『The Diary of a Teenage Girl』)、キタナ・キキ・ロドリゲス(『タンジェリン』)がノミネートされた。授賞式はオスカー前日の2月27日。『キャロル』2016年2月11日(木・祝)全国公開文:猿渡由紀(C)NUMBER 9 FILMS (CAROL) LIMITED / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED
2015年11月25日ついにファイナルシーズンを迎える“美しき復讐劇”「リベンジ」。本作で主演を務めブレイクした若手女優エミリー・ヴァンキャンプは、劇中でも複数のイケメンを相手にしているが、実はプライベートでも、“共演者キラー”ともいうべき華やかな(!?)恋愛遍歴を重ねているという。本ドラマでは、高級住宅地・ハンプトンを舞台に、父親の復讐を晴らすべく、1人、また1人と容赦のない制裁を重ねていくヒロインを好演しているエミリー。その最終章では、“ハンプトンの女王”として君臨していた宿敵マデリン・ストー演じるヴィクトリア・グレイソンとの、立場が二転三転する“最後の闘い”が見ものとなっている。1986年、カナダ生まれの彼女は、3歳から始めたというバレエや、ダンスなどで鍛えた抜群のスタイルと、その清廉で知的なルックスが魅力。2014年には「マキシム」が選ぶ“最もホットな100人の女性”の1人に選ばれている。2000年、カナダのホラーTVドラマでデビュー。以後、ジャパニーズホラーの金字塔を中田秀夫監督自らがメガホンを取ったアメリカ版『ザ・リング2』(’05)に出演したほか、「エバーウッド 遥かなるコロラド」(’02~’06)でのエイミー・アボット役、「ブラザーズ&シスターズ」(’07~’10)のレベッカ・ハーパー役など人気海外ドラマのレギュラーをへて、本格的にブレイクしたのが本作「リベンジ」。2012年には、シーズン1にゲスト出演をしていた“格闘技の師”真田広之とともに初来日を果たしていた。そんなエミリーは、「エバーウッド」の演技でティーン・チョイス・アワードに4度ノミネートされ、一躍注目を浴びたが、その当時のカレが今年『ジュラシック・ワールド』で主演を務めたクリス・プラット!現在のマッチョな姿で大ブレイクする以前の素朴さが残るクリスとは兄妹役を演じていたが、交際にまで発展したらしい。また、兄妹といえば、「ブラザーズ&シスターズ」ではキャリスタ・フロックハートらの異母兄妹として一家に混乱を運ぶ役柄で登場していたが、“禁断の関係”となった末っ子ジャスティン役のデイヴ・アナブルとも、実際につき合っていたと言われている。そして、本作での共演がきっかけとなり、現在もラブラブ交際中なのが、ヴィクトリアの息子で婚約者ダニエル役のジョシュ・ボウマンだ。ドラマでは、このジュシュが演じる復讐に利用される“お坊ちゃま”ダニエルほか、エミリーの幼なじみで同じくグレッソン家に憎しみを持ち、現在は警官となった“健気”なジャック(ニック・ウェクスラー)や、父親の旧知のIT富豪でエミリーの秘密を知る“エレガント系”のノーラン(ガブリエル・マン)といったイケメンが登場するが、なんと現実のお相手は、“最も恋してはいけない”人だった!?現在、エミリーは『キャプテン・アメリカ』シリーズで「シールド」の一員、エージェント13/シャロン・カーター役に起用され、“マーベルユニバース”に仲間入り!『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に主演する元カレ、クリス・プラットもその一角を担うのだが…。ちなみに、ジョシュの前カノとして知られるのが、故エイミー・ワインハウスやマイリー・サイラス…。何かと話題のつきないこの2人が、実生活でゴールインするのかも気になるところだが、劇中ではどんな“ドロドロ”な関係となっていくのか、ぜひ注目してみて。「リベンジファイナル・シーズン」は好評レンタル中&デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)
2015年11月11日第25回ゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワードのノミネーションが発表された。その他の情報最多ノミネーションを受けたのは、ベルリン映画祭で高い評価を得たマリエル・ヘラー監督の『The Diary of Teenage Girl』(4部門)。続いて、カンヌ映画祭でプレミアされたトッド・ハインズ監督の『キャロル』と、全編iPhoneで撮影したショーン・ベイカー監督の『Tangerine』が3部門で候補入りした。作品部門では、この3作品のほかに、トロント映画祭などで絶賛されたトム・マッカーシー監督の『Spotlight』と『Heaven Knows What』が候補入りしている。男優部門の候補は、クリストファー・アボット(『James White』)、ケビン・コリガン(『Result』)、ポール・ダノ(『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』)、ピーター・サースガード(『Experimenter』)、マイケル・シャノン(『99 Homes』)。女優部門の候補は、ケイト・ブランシェット(『キャロル』)、ブライス・ダンナー(『I’ll See You in My Dreams』)、ブリー・ラーソン(『Room』)、ベル・ポーリー(『The Diary of Teenage Girl』)、リリー・トムリン(『Grandma』)、クリステン・ウィグ(『Welcome to Me』)。また、今年、ノミネーション委員会は、『Spotlight』のキャストに、特別にアンサンブル賞を与えている。授賞式は11月30日に行われる。文:猿渡由紀
2015年10月23日