モロッコらしさが凝縮されたアラブの旧市街のフェズ。細い路地が入り組むスークには小さな露店が並び、行き交う人々の間をロバで荷物を届けているような場所。渋谷から東急田園都市線に乗って5分の三軒茶屋、駅近くのエコー仲見世という小さな商店街をフェズに重ね合わせ覗いたのは、モロッコレストランの「Dar Roiseau(ダール・ロワゾー)」。モロッコ料理は、クミン、ジンジャー、シナモン、コリアンダー、ターメリック、カイエンペッパーなど多数のスパイスを使いますが辛さはなく、素材を生かした味わい深い料理です。宗教上アルコールと豚肉を禁じているモロッコですが、ダール・ロワゾーは日本流にゆるく枠を広げたお料理を堪能することができます。ペンダントライトが照らす魅惑的な光、12席のこじんまりしたスペースは、ラピスラズリ色のモロッコタイルが印象的で、昼でも少し暗く夜の匂いが漂います。店主の石崎まみさんは「クスクスとモロッコの料理」という本も出版なさっているモロッコ料理のエキスパート、カウンター席には看板犬のクロちゃんがおとなしく座っています。クスクスとはセモリナ粉をこねて小さく丸い粒状にした物で、具材を盛り付けたクスクスに、スープをかけていただきます。最初はそのままで、次には辛いハリサを混ぜるとより味わい深いものになります。ブルーフェズ柄の平皿に盛られたサラダ。ランチはクスクスと日替わりの2品。トマートスープ、ミートボール、チキンケバブ、ラムケバブ、メルゲーズ、ラムチョップと全部を乗せた王様のクスクスの7種類。基本のスープはすべて同じ、トマトスープとチキンスープを合わせて4~5時間煮込んだもの、大根、ズッキーニ、人参などが入っています。クスクス メルゲーズは人気の一品、自慢のメルゲーズは香辛料を効かせた羊肉や牛肉を仔羊の腸に詰めて作るソーセージのこと、自家製です。ラムケバブ、スパイスを効かせたケバブはとてもおいしい。これは夜メニューの、牛肉のミートボールと落とした卵のタジン。玉子をソースにして食べるモロッコの定番のタジンです。昼から召し上がりたい時は予約してご相談ください。食後はデザートのレモンケーキとミントティー。ポットにたっぷりのミントと緑茶を入れ、ポットを高く持ち上げ、小さなモロッコグラスに勢いよく注ぐのがモロッコ流。フレッシュな香りと口に広がるミントのほのかな苦みとまろやかな甘さ、食後にほっとできるおいしい飲み物です。珍しいモロッコワインを片手に豆や野菜のモロカンサラダ6品、前菜とメインが各2種にドリンク付きの2,500円のお得なコース料理もある夜もオススメ、美味しいモロッコ料理に舌づつみ、話が盛り上がること間違いなしです。Dar Roiseautel.03-3418-8603東京都世田谷区三軒茶屋2-13-17 エコー仲見世商店街内12:00-15:00 18:00-24:00日・月一月不定休・ 公式サイト
2014年12月27日