1997年に発表された映画が大ヒットを記録し、その後、ブロードウェイでミュージカル化もされた『フル・モンティ』。本作が、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズなどで知られる福田雄一の演出により、来年1月に上演される。そこで今回のキャストで、過去多くの福田作品に参加してきた、ムロツヨシと中村倫也に話を訊いた。ミュージカル『フル・モンティ』チケット情報『~ヨシヒコ』などの福田作品のほか、ムロが主宰を務める舞台『muro式』でも共演経験のあるふたり。俳優としてどうお互いを見ているのか尋ねると、中村は「持ってくんですよね~、ムロさん」とニヤリ。「それが悔しくもあり、頼もしくもあり…。常に刺激をくれる素敵な先輩なので、またご一緒できるのはすごく楽しみですし、負けたくないって気持ちもあります」と意気込みを語る。一方ムロも、「最近、舞台上の倫也がどんどん輝いて見えるんです。新しいツヨシを作るためにも(笑)、今回そんな倫也からいろんなものを盗みたいと思います!」と、ライバル心を燃やす。『フル・モンティ』という題材以上に、彼らにとってはやはり、福田の存在が出演の大きな決め手になったと言う。特に福田作品に欠かせない存在であるムロは、福田の笑いについて、「一度分かりやすいところまで持っていくのがすごい」とズバリ。さらに「子供からお年寄りまでわかる笑いを入れつつ、ちゃんと自分の好きな笑いも組み込んでいく。俳優としてそういう脚本をもらえることは大きなやりがいであり、その脚本を越えていくのが僕の仕事だと思っています」と力強い口調で話す。また主演を務めるのは、本作で初舞台を踏む山田孝之。そんな山田とデビュー作『H2~君といた日々』で共演した中村は、「撮影の合間に山田くんが、『カラオケは好き?今度一緒に行こうよ』って誘ってくれたんです。でも結局その時は行けなかったんですけど、今になってこの共演ですからね。初めて一緒に歌うのが国際フォーラムって!」と、不思議な縁に驚きの表情を浮かべる。もちろん『フル・モンティ』と言えば、“すっぽんぽん”が大きな見せ場。中村の“痩せの虚弱体質”というキャラクターはまだしも、ムロにつけられた “脱いだらすごいらしい”というキャッチコピーは…。「今の僕にはないものなのでね、一応“腹筋くん(※腹筋が鍛えられる座イス)”を買いました(笑)。色はブラウン!ですから、腹筋くんをやったムロツヨシをぜひ観に来てください」とムロが言うと、すかさず中村が「“稽古したムロツヨシ”じゃないんだ!?(笑)」とツッコミ。劇中にはこのふたりのデュエットもあるとのことで、舞台上ではさらに息の合ったやり取りに見せてくれるだろう。公演は2014年1月31日(金)から2月16日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて。チケットの一般発売は9月7日(土)午前10時より。なお、チケットぴあではインターネット先行先着「プリセール」を実施中。7月31日(水)午後11時59分まで受付。取材・文:野上瑠美子
2013年07月25日SPECIAL OTHERSが、2年ぶりとなるフルアルバム『Have a Nice Day』を10月10日(水)にリリースする。昨年はコラボイヤーと称して、様々なアーティストとコラボレーションした作品のみをリリース。また今年3月には、アメリカで8日間に及ぶゲリラライブツアーも敢行した彼ら。そういった経験は、今作『Have a Nice Day』にも表れており、歌うようなインストバンド、親しみやすいジャムバンド、といった彼らのイメージに留まらない、渋味や奔放さも内包した、これが俺たちだ!という自信が伝わってくる1枚となっている。SPECIAL OTHERS ライブ情報『Have a Nice Day』のリリースに寄せて、SPECIAL OTHERSの4人がインタビューに応じてくれた。昨年のコラボレーションに関して、「餅は餅屋っていう感じで、一人一人がひとつのプロフェッショナルであって、全部はできないって痛感させられたっていうか。そう考えると俺たちは、インストバンドとして楽器の鳴らし方を追求しているんだって思えるようになって」と語るのは、宮原“TOYIN”良太(ds&perc)。また、アメリカでのゲリラライブツアーを芹澤“REMI”優真(key)は「今思うと、アメリカに行ったことが、他の生活を変えたっていうか。音楽と密接に関係する出来事だから。そういう意味ではアメリカに行ったことは直接的だから、もちろん音楽性にも出ると思う」と振り返る。今作について、「今までも本当の自分たちだけど、肩肘を張っていた感じはあると思っていて、今回はリラックスしているんですよね。こういうところを出していかないと、今後長く音楽をやっていくためには必要なんじゃないかなって」と柳下“DAYO”武史(g)はコメント。そして、又吉“SEGUN”優也(b)曰く「今までで一番多いんですよ。もっと細かくやりたいって言ったら、こうなったっていう」全国ツアーが、11月3日(土)から12月24日(月)まで開催される。インタビュー全容は@チケットぴあ『今週のこの人』のコーナーにて掲載。
2012年10月03日ユースケ・サンタマリア主演のミュージカル『「モンティ・パイソンのスパマロット」featuring SPAM』が、1月9日、東京・赤坂ACTシアターで開幕した。ユースケをはじめ、池田成志、マギー、大人計画の皆川猿時ら笑いに自信のあるキャストを配したナンセンス・コメディのオンパレードに、会場は約3時間、笑いに包まれた。本作は、日本でもおなじみのイギリスのコメディ・グループ、モンティ・パイソンがアーサー王伝説をもとに制作した1975年公開の映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のミュージカル版。脚本・作詞・音楽をメンバーのエリック・アイドルが手がけ、2005年のトニー賞3部門を受賞した。今回の日本版は脚色・演出を福田雄一が務め、日本の有名ドラマのくだりや現代日本のタブーもコントに取り入れた。物語は周りに王と気づいてもらえないアーサー王(ユースケ・サンタマリア)が円卓の騎士とともに神の啓示を受け、イエス・キリストが最後の晩餐で使ったとされる聖杯を探しに旅をするというもの。だが、おかしな敵が行く手を阻んだり、仲間同士のシュールで無駄なやりとりが続いたりして、一行の聖杯探しは遅々として進まない。演出の福田が、某昼の番組でタモリに名前のことで何年経ってもからかい続けられるユースケを見て主演に据えたとの思惑どおり、ユースケは威厳ゼロ、オーラゼロの地味すぎるアーサー王を体現した。また王とは真逆のド派手でパンチの効いた湖の貴婦人役には元宝塚の彩吹真央。他のキャストはミュージカルを逆手に取ったようなコントにおかしな歌詞をつけたナンバーが多い中、彩吹の貴婦人は豊かな歌唱力を活かし、唯一ミュージカルらしさを発揮する。だが、真面目に演じるほど失笑が漏れ、会場から笑いと拍手が起きた。また円卓の騎士・ランスロット卿の池田は曲者の敵役にも多数扮して好演。アーサー王の忠実なお伴・パッツィ役のマギーは映画版宜しくココナッツの殻で馬の足音を鳴らし、狂言回しで歴史学者役のムロツヨシとベディヴィア卿役の皆川、ロビン卿の戸次重幸はいずれも後半、別役でも笑いを巻き起こした。手練の役者に交じり健闘したのはデニス・ガラハッド卿役の賀来賢人。間と思い切りの良さに加え、笑いのセンスを存分に感じさせた。本番前の会見でユースケが「俺達はもうミュージカル以外の仕事はやらんぞ」と彼らしいジョークを交えて豪語する本作は、1月22日(日)まで同劇場にて。その後、2月2日(木)から5日(日)までは、大阪・森ノ宮ピロティホールでの上演となる。チケットはいずれも発売中。
2012年01月10日来年1月に本邦初演するミュージカル『モンティ・パイソンのスパマロット』featuring SPAMの製作発表が8月29日、東京・イギリス大使館にて行われ、ユースケ・サンタマリア、池田成志、元宝塚の彩吹真央ら俳優陣と日本版の脚色・演出を務める福田雄一が登壇した。チケット情報モンティ・パイソンはタブーに切り込む破壊的なユーモアで、1970年代、世界で一世を風靡したイギリスの6人組コメディ・グループ。彼らのTVシリーズ『空飛ぶモンティ・パイソン』は東京12チャンネル(現:テレビ東京)でも放送され、日本でも人気を博した。今回のミュージカルは1975年の映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を原作に、メンバーのエリック・アイドル自らが脚本・作詞・音楽を担当。2005年のブロードウェイ進出後、世界20都市以上の公演を経て、来春日本版が上演される。会見には緊急来日したエリック・アイドルも参加し、「私の名前はエリック・アイドル。私は日本の首相になる準備があって、今日来日しました」と民主党代表選直後のタイムリーな話題で挨拶を始め、会場の爆笑をさらった。またキャストは中世ヨーロッパを彷彿とさせる役の扮装で登場。主演でアーサー王役のユースケ・サンタマリアは晴天にもかかわらず「今日はどしゃぶりの雨の中、イギリス大使館へようこそ」と、とんちんかんな挨拶で会場を苦笑させたのち、もともと地味な顔だちなのに「この格好をして、俺ってわかってもらえるかな?」と不安を口にし、普段から芸能人オーラがなく街で気づいてもらえない悔しさを舞台にぶつけると話した。他のキャストもユースケ同様、「ミュージカルのボイストレーニングが1時間1万円。自腹切ってます」(ムロツヨシ)、「もう、おしっこしたい」(皆川猿時)、「(モンティ・パイソンの大ファンゆえに)エリックさんが本当に来日するとわかってから具合がよろしくない」(福田)と、作品内容とはほど遠い“迷コメント”が次々と飛び出し、原作の映画宜しく会場は脱力した笑いに包まれた。注目の作品は、2012年1月9日(月・祝)から22日(日)まで、赤坂ACTシアターにて。チケットは10月8日(土)より一般発売。
2011年08月30日