前回、『こんなにある!トランプの「大貧民」「大富豪」のローカルルール(前)』で「大貧民」(大富豪)のルールをいくつか発表しました。しかし、私はどうやら「大貧民」(大富豪)をあなどっていたようです。一体誰が考え出したのか、ザクザク出てくるローカルルール。今回はそれを一挙大公開!今までの「大貧民」(大富豪)にはすっかり飽き飽きというあなた、今回紹介するルールを取り入れ、どうぞ新しい「大貧民」(大富豪)をお楽しみください。(Photo by june29,Some rights reserved)■どっかで聞いたことが……それ「UNO」にもあるよねルール・「5とばし」、「6とび」、「10とび」、「Kスキップ」……など。→場にそのカードを出すと、次の人の順番を飛ばせる。→「6とび」の場合、6を出した枚数の人数分をスキップさせることができる。・「7回し」「9リバース」「イレブンバック」「Qリバース」……など。→そのカードを出すと、順番が逆回りになる。→「イレブンバック」は、Jを出した後は10以下を出さなければならないもの(前編記事の9位)と名前は同じだが内容が異なる。UNOで言う、「スキップ」と「リバース」にあたるのがこれらのルールなんですね。■格差社会促進ルール・「カード交換」→カードが配られた際、大貧民と大富豪はそれぞれ2枚、貧民と富豪はそれぞれ1枚交換する。大富豪と富豪は手持ちのうち一番弱いカードを渡し、大貧民と貧民は一番強いカードを渡す。→大富豪と富豪が渡すカードは、「一番弱い」でなく、「いらないカード」の地域もある。これは結構有名なルールかもしれません。ただでさえ立場の弱い大貧民から、最も強いカードを搾取するという、格差社会の現れとも言えるルール。ですが、地域によっては次のような救済措置をとっているようです。■弱者救済ルール・大貧民のカードはダイヤの3が一番強い・カード交換の際、大富豪が大貧民に一番強いカードをあげる・「大革命」→大貧民が1位で上がったら、そこでゲームを中断、その次のゲームではすべての地位が逆転した状態で始まる・「天変地異」→カードを配られた時点で、大貧民が10以上のカードを1枚ももっていないとき、大貧民と大富豪のカードをすべて入れ替える「天変地異」までくると、逆に大富豪にとっては悪夢です。もうひとつ、大富豪を脅かすルールが次の「都落ち」シリーズ。■おごれるものは久しからず、たけき者もついには滅びんルール・「都落ち」、「転落」、「下剋上」→大富豪になった人が、次のゲームでも1番にあがれないと、一気に大貧民へ降格大富豪になると、大貧民に都落ちする可能性が高くなるため、富豪に甘んじるのが一番いい、という意見も。大富豪が大貧民へ転落した場合、ほかの人たちはひとつずつ地位が繰り上がります。世の中のトランプも、栄枯盛衰です。■切り捨て御免ルール「8切り」の名称違いの「8流し」、「4切り」、「6切り」、「10切り」、「Q切り」など、場を流せるルールもたくさんありました。そのほか、3を3枚出すと場が流れる「砂嵐」、8切りされた直後に8と同じマークの10を出すと場を流せる「10返し」というルールも。■つまらないものですがどうぞルール・「5渡し」、「7付け」、「7渡し」、「10つけ」→出したそのカード(5、7、10)の枚数だけ、いらないカードを右隣の人に押し付けることができるこれは、渡した(押し付けた)人は、いらないカードを処分でき、相手のカードの中身も一部知ることができますが、渡したカードで相手が強い組み合わせを作れる可能性もあります。なかなか奥が深いルールです。ちなみに、「10捨て」という、いらないカードを渡すのでなく、捨てることができるというルールもありました。■合コン?王様ゲーム?なルール・「小さなのぞみ」→前の人がハートのカードを出したら次の人が望みをかなえるこれ、どこまでが"小さい"と見なされるのでしょう?「私の手持ちカード全部もらって」という望みにすれば、一瞬で上がれますよね。以上、「大貧民」(大富豪)のローカルルール特集でした。ここに載せたルールをすべて取り入れて「大貧民」(大富豪)をやると、世界一難しいトランプゲームになることうけあいです。(朝井麻由美/プレスラボ)【関連リンク】ドロケイ(ケイドロ)、ゴム段……。20代の懐かしの遊びとは!?小学生のとき、雨の日は教室でトランプ、晴れの日は校庭で鬼ごっこ系の遊びをしたものです。大貧民「ソリティア」や「マインスイーパー」に飽きたら、「大貧民」(大富豪)をどうぞ。
2009年09月17日