人気ミステリー作家・横山秀夫の4つの短編を、仲村トオル、岸谷五朗、玉山鉄二、渡部篤郎という4人の人気俳優をそれぞれ主演に据えて映像化した「横山秀夫サスペンス」。WOWOWで放送された本作がこのたび、DVDでリリースされ、4作品をまとめた予告編も到着した。『半落ち』、『出口のない海』、『クライマーズ・ハイ』などの映画化作品をはじめ、その著作が数多く映像化されている横山秀夫。数々の名作の中から「真相」(双葉社刊)に収録されている「18番ホール」、「他人の家」の2作と、「看守眼」(新潮者刊)に収められている「自伝」、「静かな家」をそれぞれ約1時間のドラマとして映像化した本作。「18番ホール」は、地元の村の再開発の話を聞いて村長選に立候補した男が主人公。実は彼には12年前のある秘密を隠すため、何としても当選する必要があった。当初は楽勝と思われていたが、強力な対抗馬の存在で徐々に暗雲が…。『行きずりの街』の公開を控える仲村トオルが当選のために必死で奔走する主人公に挑む。「静かな家」は「誤報」というタイトルで岸谷五朗を主演に映像化。ある地方新聞の記者が、写真展の日程を誤って報道してしまうのだが、それに端を発して謎めいた事件が…。「自伝」の主人公で、母に捨てられたトラウマを抱えて生きるライターを演じるのは『ノルウェイの森』がまもなく公開となる玉山鉄二。彼の元に家電量販店の会長の自伝執筆の依頼が。取材の初日、その会長は人を殺した過去を告白。そこから衝撃的な真実が明らかになる。「他人の家」は強盗事件で服役し、いまは妻との静かな暮らしを望みつつも前科のせいで行くあてをなくした男が、近所のがんを患った老人の申し出で、彼の養子に入り家を受け継ぐ約束をする。ここから、彼と妻は、恐るべき事件に巻き込まれることになる。渡部篤郎が再起を図る前科者の悲哀を見事に表現している。日本随一のミステリー作家の作品を原作にした4人の実力派俳優の物語が一挙に楽しめる本作。男たちの運命は――?「横山秀夫サスペンス」DVDは発売中(同時レンタル中)。※こちらの予告編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY「横山秀夫サスペンス DVD-BOX」価格:4,980円(税込)発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント© 2010 WOWOW■関連作品:行きずりの街 2010年11月20日より全国にて公開© 2010「行きずりの街」製作委員会クライマーズ・ハイ 2008年7月5日より丸の内TOEI1ほか全国にて公開© 「クライマーズ・ハイ」フィルム・パートナーズ■関連記事:【TIFFレポート】仲村トオル俳優デビュー25周年50度カクテル一気飲み「ファイヤー!」仲村トオル、チャン・ドンゴンとの再会に感激!『行きずりの街』韓国公開も即決定ハズレなし!「映画館大賞2010」まもなく発表中谷美紀が選ぶ「1本」は?尾野真千子インタビュー「ここで隠したら一緒になれない気がした」と“覚悟”明かす堺雅人が語る太宰、そして『人間失格』――。「近代文学と“再会”できました」
2010年11月02日映画『行きずりの街』に主演する仲村トオルが10月25日(月)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた第23回東京国際映画祭での上映の舞台挨拶で、俳優生活25周年を共演の小西真奈美、阪本順治監督らからアルコール度数50度の特製カクテルと共に祝福された。1985年公開の映画『ビー・バップ・ハイスクール』でデビューして今年で25年目、本作が出演映画50本目という節目を祝い、仲村さんは25年モノの50度ウイスキー「カリラ」をベースにした特製カクテル、小西さんらは薔薇のリキュールとシャンパンのカクテルでカンパイ。酒が強い仲村さんはクイッとひと息に飲み干し「ファイヤー!な感じです」と満面の笑み。司会者から大丈夫?と聞かれ「全然大丈夫ですよ」と大酒豪ぶりを見せつけた。阪本監督もほぼ一気飲みしてみせ「ジュースみたい」と物足りなさげ。小西さんは「飲むと赤くなってみなさんの前に出てはいけないような状態になるので…」とひと口だけなめて「美味ファイヤーです」。続けて27日(水)に迎える32歳の誕生日をひと足早くサプライズで祝福され、仲村さんから花束を手渡されると頬を赤らめて喜んでいた。本作は、1992年に「このミステリーがすごい!」で1位に選出された作家・志水辰夫の同名小説を原作に、12年前にかつての教え子との結婚が原因で名門学園の教職を追われた男・波多野(仲村さん)が、学園が関わる黒い事件に一人で立ち向かう姿を描く恋愛ミステリー。劇中に引っ掛け、12年間、1人の相手を想い続けることができるか?という質問に仲村さんは「僕は(女優の鷲尾いさ子と)結婚して15年になりますが、15年前と全く変わらない気持ち」と愛妻家ぶりをアピール。小西さんは「この人だ!と思うたった一人の人と出会って想い続けるのは女性としては運命的で素敵なコト」とウットリ。現在20歳の南沢奈央は「12年前を思うと…」と考え込み、司会者から「8歳じゃないですか」と突っ込まれながらも「容姿も性格も変わるので、相当強い愛なんだなと思います」と12年愛に思いを馳せていた。ほかに主題歌「再愛〜Love you again〜」を歌う女性歌手megも出席した。『行きずりの街』は11月20日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:行きずりの街 2010年11月20日より全国にて公開© 2010「行きずりの街」製作委員会■関連記事:仲村トオル、チャン・ドンゴンとの再会に感激!『行きずりの街』韓国公開も即決定ハズレなし!「映画館大賞2010」まもなく発表中谷美紀が選ぶ「1本」は?来年の東映は『ゼブラーマン2』セクシー衣裳から『桜田門外ノ変』まで注目作ズラリ!仲村トオルと小西真奈美が12年ぶりに再会する元夫婦に!『行きずりの街』映画化
2010年10月25日仲村トオル主演の『行きずりの街』が、先日より開催中の第15回釜山国際映画祭にて上映され、仲村さんと阪本順治監督がトークイベントおよびティーチインに出席。公式上映が行われると、すぐに韓国での劇場公開が決定した。1992年の「このミステリーがすごい!」(宝島社主催)で第1位に輝いた志水辰夫の小説を映画化。仲村さんはかつて、将来を嘱望された教師だったが教え子との結婚をスキャンダルとして追及されて学園を追われ、いまは郷里で塾講師をしている男・波多野を熱演。行方の分からなくなった元教え子の消息を追って再び東京に足を踏み入れた波多野が、彼女の失踪の背後にある陰謀を明らかにしていく姿が描かれる。仲村さんは過去に『ロスト・メモリーズ』、『青燕』といった韓国映画に出演した経験があり、特に『ロスト・メモリーズ』では韓国で最も権威のあるとされる映画賞・大鐘賞助演男優賞を外国人で初めて受賞。その名は韓国でも知れわたっており、今回、ビーチで開催されたイベントでも、ハングルや英語で「お帰りなさい!」などと書かれたうちわを持った熱狂的なファンから大きな声援を送られていた。仲村さんは韓国入り後、イベントの前に『ロスト・メモリーズ』で共演したチャン・ドンゴンと5年ぶりに再会したそうで、今年5月のドンゴンの結婚と先ごろの第1子誕生を祝福し、プレゼントを手渡したという。仲村さんはイベント後「釜山国際映画祭には『青燕』以来5年ぶり、2回目の参加です。前回は韓国映画で来ましたが、今回は日本映画でここに来ることが出来ました」と笑顔で語り、ドンゴンとの再会については「『ロスト・メモリーズ』では本当によく飲みに行き、朝まで付き合わされたこともありましたね(笑)。ドンゴン氏が出演した『グッドモーニング・プレジデント』(※日本では今年7月公開)の役柄から、『きみが大統領になるとは思わなかったよ』と冗談を言ったら大笑いしていました。『ロスト・メモリーズ』公開時に『また共演したいけれど、お互いそれぞれの国でがんばって、いつかどこかの国際映画祭で作品を持ち寄って再会できたらいいね』と話していたのがついに叶いました。僕にとって記念すべき日になりました!」と共演時の思い出に触れつつ、喜びを語ってくれた。また、韓国の新興の配給会社「マウンテンピクチャーズ」は、公式上映が行われると即刻、本作の買い付けを決定。「韓国映画にはない雰囲気が感じられ、夢を見ているような気分にさせられた」とは同社CEOリ・ゼ・シク氏の弁。映画祭は15日まで開催。熱く、厳しい韓国の映画関係者をうならせた『行きずりの街』は11月20日(土)より全国にて公開。■関連作品:行きずりの街 2010年11月20日より全国にて公開© 2010「行きずりの街」製作委員会第15回釜山国際映画祭 [映画祭]■関連記事:釜山の観客の熱烈歓迎に深津絵里「クセになりそう!」宮崎あおい&大竹しのぶに韓国人ファン熱狂「ステキ!」、「カワイイ!」と声援安藤政信が釜山登場!米中合作アクションコメディで天才料理人を熱演ハズレなし!「映画館大賞2010」まもなく発表中谷美紀が選ぶ「1本」は?来年の東映は『ゼブラーマン2』セクシー衣裳から『桜田門外ノ変』まで注目作ズラリ!
2010年10月15日1991年度の「このミステリーがすごい!」第1位を獲得した「行きずりの街」(志水辰夫著・新潮文庫刊)が仲村トオルと小西真奈美を主演に迎えて映画化されることが決定した。かつては教職にあったが、卒業した教え子との結婚をスキャンダルのように扱われ、高校を追われ、離婚にまで追い込まれた主人公・波多野。現在は郷里で塾の講師をしていたが、東京で音信不通となった教え子を捜すべく、再び東京に足を踏み入れる。この失踪事件の背後に、かつて自分を学園から追放した男たちがいることに気づいた波多野は、捜査のためにあるバーへ。そこで、かつての妻・雅子と12年ぶりに再会する。失われた時を取り戻そうとする2人。そして、彼女の助けもあって波多野は徐々に事件の核心へと近づいていく…。メガホンを握るのは、人間の持つ泥臭さや感情を浮き彫りにする演出で『魂萌え!』、『カメレオン』、『闇の子供たち』と近年も話題作を次々と世に送り出している阪本順治。企画者には、仲村さんの映画デビュー作である『ビー・バップ・ハイスクール』シリーズの生みの親であり、松田優作作品や、「あぶない刑事」シリーズなど、数々の話題作をものしてきた黒澤満が名を連ねている。波多野役の仲村さんは「(製作プロダクションである)セントラル・アーツは別名“黒澤(満)撮影所”というか、ここは僕にとっては“実家”のようなところ。ここに、いったい何人の恩人と呼べる人がいるんだろう、と改めて思う日々です。役者としてド素人だった僕は、この人たちに『許してもらい』、『誤魔化してもらい』ながら仕事をし、いままで何とか生き延びてきたんだなと実感してます。でも、役者を始めて24年、来年は25年目を迎えるので、『もうガキじゃないんだぞ』という緊張感もあります。これからも多くの質の高い仕事をすることが、ふるさとへの、恩人の方たちへの恩返しになるんじゃないかと…と感慨に浸ってしまうわけにもいかないので(笑)、とにかく、この作品の日々の現場を、目の前にあることを頑張っていこうと思ってます」と並々ならぬ決意を語る。波多野のかつての教え子であり、別れた妻でもある雅子を演じる小西さんは「阪本順治監督は、以前からお仕事をご一緒したかった監督だったので、真摯な気持ちで臨みたいと思いました。阪本監督は、役者の感情や温度を大切に撮影して下さいますし、仲村トオルさんはそれを大きく受け止めて下さるので、毎シーン良いものが出来ていることを感じています」と手応えを明かす。「しっとりとした、それでいてハードな」作品に仕上げたいと語る阪本監督。66万部を売り上げた傑作ミステリーをどのように描き出すのか?失われた時間と、自らの誇りを取り戻すための男の孤独な闘いはどこへ向かうのか――?『行きずりの街』は10月末にクランクアップ予定。2010年秋、全国にて公開。■関連作品:行きずりの街 2010年秋、全国にて公開© 「行きずりの街」製作委員会
2009年10月17日