お気に入りの洋服やカーペットに食べこぼしや飲みこぼしをして、うっかりシミをつけてしまうなんて経験を1度はしたことがあるのではないでしょうか?特に、和食でよく登場する「醤油」。醤油を食べる機会が多い日本人は、シミを作ってしまう可能性も高いのです。色が濃く、シミになるととても目立つ調味料ですよね。そして、シミがついたからといって諦めてしまったり、シミを落とそうと間違った処理をしてしまったり…。その結果、時間がたってかえってシミが取れなくなってしまうことも。そうなってしまう前に正しい染み抜きの方法を覚えておけば、自宅でもしっかりと落とすことができます。正しい染み抜き方法を覚えて自宅でシミを落としましょう。■醤油の染み抜きのポイント日本の家庭では定番の調味料「醤油」の染み抜き方法をご紹介します。さまざまな料理に使われることの多い調味料ですので、それだけ食べこぼしなどによるシミの原因となることが多いはず。まずは醤油を科学的に見ていきましょう。・醤油のシミは水溶性みなさんは、汚れやシミにはいくつか種類があるのをご存じでしょうか?これらは大きく4つに分けることができます。水溶性…水に溶ける性質油溶性…油(ドライクリーニング用材)に溶ける性質不溶性…水にも油にも溶けない性質色素…色素そのもの醤油はこのうちの「水溶性の」シミに分類されます。性質によって染み抜きの方法が異なりますので、それぞれの性質に合わせて対処する必要があります。・醤油の染みは早めの対処が重要!醤油のシミは色素が濃いため、シミがついてから時間がたってしまうと、繊維の奥まで色素が定着してしまい、落としにくくなってしまいます。先ほどご紹介したように、醤油は水溶性のシミのため、水に溶けやすいという性質を持っています。時間がたって染み込んでしまう前に、シミを落とすことができれば、しっかりときれいになります。シミに気がついたら早めに対処するようにしましょう。・ 洗濯前の処理が大切シミがついてしまったとき、洗濯前に下処理を行うことで、取れやすくなったり、色素が定着するのを抑えられます。これを覚えておけば万が一シミがついてしまった場合にも焦らずに対処できます。・醤油の染みはこすらないやり方乾いたティッシュをシミの裏側に当てます。少し湿らせたティッシュやハンカチでシミのついた面を軽く湿らせます。湿らせたティッシュでこすらずにシミを押さえるようにして移しとります。これを何回か繰り返して最後に乾いたティッシュで水分をとります。※決してこすらないようにしてください。こすると余計に生地を傷めたり、シミが広がる原因になります。■基本の醤油の染み抜き自宅でできる基本的な染み抜き方法をご紹介していきます。染み抜きを行う前に、シミがついてしまったものが自宅で洗えるものなのか、またシルクやレーヨンなどデリケートな素材ではないかを確認するようにしましょう。つまり、洗濯表示を確認して、自宅で対処できるのか、クリーニングに頼むのか判断をするのです。洗濯が難しい素材なのに無理に染み抜きをすると、衣服の色が抜けたり衣類が縮む原因にもなりますので、焦らずに落ち着いて対処しましょう。自宅で染み抜きができるのは、主に綿など「水洗いOK」の表示がある素材だけです。ドライクリーニング表示になっているものは、水を使用できないので、クリーニング店に依頼しましょう。・洗濯洗剤で部分洗い醤油のシミがついてそんなに時間がたっていない段階であれば、洗濯洗剤を使った部分洗いがおすすめです。やり方醤油のシミ汚れをタオルを使って叩くようにして拭き取ります。シミになっている部分に洗濯洗剤をかけ、指を使ってもみ込むようにします。シミが薄まったら水で洗い流しましょう。お湯を使うとより高い洗浄力を期待できますが、衣類を傷めてしまったり、色落ちがしやすいのでお湯を使う場合には注意しましょう。この段階で完全にシミが落ちていればしっかりと洗剤を洗い流して干しましょう。・洗濯機で洗う先ほどの手順を行ったあと、まだ少し汚れが残っている場合には、洗濯機で洗うようにしましょう。洗濯の仕方は普段行っているようにすれば大丈夫です。洗濯が終わり脱水したら洗濯表示に従って干すようにしましょう。■時間がたった醤油の染み抜き醤油のシミがついて時間がたってしまった場合には、色素が繊維の奥に入り込んでしまっているため、先ほどの方法ではうまく染み抜きできません。ではどのようにすれば時間のたったシミを落とすことができるのでしょうか?この方法を覚えれば、諦めてしまっていたシミも落とせる可能性があります。・食器用洗剤を使う食器用洗剤には、中性洗剤からアルカリ性のものまであります。アルカリ性のものは高い洗浄力が期待でき、頑固な油汚れを落としてくれます。しかし、衣類にアルカリ性の食器用洗剤を使うことで、その強力な洗浄力ゆえに生地によっては色落ちや変色を起こしてしまう可能性があります。中性の食器用洗剤であれば、アルカリ性のものに比べて心配が少ないです。ただし、生地や染色の状態によっては、中性のものを使っても生地を傷めてしまう可能性がありますので、必ず目立たない場所に少量塗布して色落ちしていないか確認してから行うようにしましょう。・シミにタオルを当てて叩くやり方シミになっている部分を水で軽くぬらします。上から食器用洗剤をかけて歯ブラシやタオルを使ってシミの部分を叩くようにします。※デリケートな素材の場合は衣類の下にタオルを入れ、シミの部分の下にタオルが来るようにします。タオルに汚れをうつすようにして叩きましょう。シミの外側から叩くとシミが広がるのを防いでくれます。・綿棒があると便利繊維やデリケートな衣服の場合は、洗剤を水で少し薄めて綿棒につけて叩くようにするのもおすすめです。綿棒を使えば小さなシミにも対応できますよ。また、綿棒を使うことによって、スレが起こりやすい素材の衣類でも優しくシミの部分をほぐすことができるでしょう。・ぬるま湯ですすいで洗濯機へシミをある程度タオルに移すことができたら、ぬるま湯を使ってすすぎましょう。それでも落ちないようであれば何回か繰り返すか、洗剤をつけてから少し放置してみてから再度染み抜きをしましょう。最後の仕上げに洗濯機に入れて、衣類に合わせた方法で洗濯しましょう。洗濯や乾燥を行うことでシミが取れにくくなりますので、基本的に染み抜きを行うのは、洗濯をする前に行ってください。■頑固な醤油の染み抜き洗濯洗剤や食器用洗剤を使った染み抜きでも落ちないような頑固なシミには、漂白剤を使った染み抜き方法がおすすめです。しかし、漂白剤といってもいろいろな種類があるのをご存じでしょうか。漂白剤は大きく分けて酸化系と還元系がありまず。酸化系の中でもさらに塩素系、酸化系粉末タイプと液体タイプに分けられ4つに分類でき、それぞれ特徴があります。醤油にはどのタイプの漂白剤が有効なのかご紹介しますね。・『酸素系漂白剤』を使う醤油のシミに有効な漂白剤は、弱アルカリ性の粉末タイプのものです。同じ酸化系でも液体タイプのものは酸性ですので、ここでは粉末タイプのものを使用するようにしてください。理由はのちほど説明していきますので、まずは手順をご紹介します!用意するもの酸素系漂白剤(粉末タイプのもの)漂白剤を入れる容器歯ブラシまたは綿棒深めの耐熱容器(マグカップなどがおすすめ)熱湯を沸かして耐熱容器に入れます。漂白剤を容器に移しお湯で溶かしてペースト状にしておきます。シミがついている部分を耐熱容器の上において蒸気が当たるようにします。歯ブラシまたは綿棒に使ってペースト状にした漂白剤をポンポンと叩くようにして塗ります。お湯でしっかりとすすぎましょう。この方法は水溶性のシミだけでなく、油溶性や不溶性のシミにも有効なので覚えておきたい方法ですね。・『塩素系漂白剤』はNG同じ漂白剤の中でも、塩素系漂白剤を使用するのは控えましょう。塩素系の漂白剤は強力な漂白効果を期待できますが、その強力さゆえに衣服の地色まで落としてしまう可能性があり、色柄ものには使用できません。もし使用するのであれば、白物の衣類のシミや汚れが気になったときのみに限定するか、衣服の目立たない箇所に綿棒などを使ってつけ色落ちがないか確認してから使うようにしましょう。白物の衣類であっても、黄ばみがでたり、繊維を傷めてしまうこともありますので、十分注意して使用してください。・ドライヤーで熱を加えるそれでもシミが残ってしまったら、漂白剤を塗布した箇所にドライヤーを使って熱を加えてみましょう。実は、漂白剤は加熱することによって反応速度が高まり漂白力が上がります。やり方衣類とドライヤーの距離を約10〜15cm程離して温風を使って5〜10秒程シミに当てます。ポイントは、50℃〜60℃の温度で加熱することです。衣服とドライヤーの距離を上記の通りにすることで、この50℃〜60℃を保てます。※使用する機種によって多少の違いはあります。・色落ちに注意漂白力が上がる反面注意してほしいのが、色落ちや繊維を傷めてしまうということです。この、ドライヤーで漂白剤を温めるという方法ですが、熱する温度が60℃をこえてしまうと色落ちが発生するリスクが高くなってしまいます。温度を測りながら温めるのは難しいかと思いますので、シミを温めている最中は目を離さないようにしましょう。シミの状態を観察しながら温めれば、万が一色落ちが発生してもすぐに気付けるので、被害を最小限に抑えることができます。色落ちに気がついたらすぐに水で濯ぐようにしてください。■醤油の染み抜きの応急処置「外出先で醤油のシミがついてしまった」そんな経験を一度はしたことがあるのではないでしょうか?いち早く落としたいのに、すぐに洗えずに「シミが定着してしまった」、間違った染み抜きをして「余計に広がってしまった」という方も多いのではないでしょうか。そんな方も、シミがついてしまったときの応急処置方法を覚えておけば、洗濯をするまでの間にシミの色素が衣類に定着するのを防げます。これさえ覚えれば外出先でも焦らず正しい対処ができますね。・タオルでつまむように応急処置は至ってシンプルです。乾いたティッシュかタオルがあれば準備完了。用意するものも、普段携帯できるもので揃いますので、シミがついてもトイレなどでできますよね。やり方乾いたタオルで食べかすなどの固形物があれば取り除きます。※この段階で叩いてしまうと汚れが繊維に入り込んでしまいますので注意してください。シミになっている部分に水を含ませます。水を含ませたタオルでシミをつまみ取っていきます。※ここでシミの水分をできるだけ移しとりましょう。・石鹸をつけると効果的この応急処置のときに、石鹸があるとより効果的になります。石鹸またはハンドソープをティッシュに擦り付けてからシミをつまみ取りましょう。仕上げに乾いたティッシュかタオルで水分をしっかりととりましょう。手のひらを当てて温めるようにして、ぬらした部分を乾かすことで輪ジミが残るのを防ぎます。■『重曹』『セスキ』を使った醤油の染み抜き近年注目されている掃除溶剤として「重曹」「セスキ炭酸ソーダ」があります。これらは自然由来の素材で環境にも優しく、高い洗浄効果が期待できるアイテムのひとつです。この重曹とセスキも醤油の染み抜きに使えるアイテムですよ。100円均一ショップなどで安価で気軽に購入できるので、試してみましょう。・酸素系漂白剤と混ぜる重曹とセスキは、酸素系漂白剤と混ぜることによって、ちまたで魔法水と呼ばれている前処理剤になります。作り方もとってもシンプルです。用意するもの衣類用液体酸素系漂白剤衣類用液体酸素系漂白剤台所用食器用洗剤重曹(代用としてセスキでも可)作り方漂白剤と重曹を3:1の割合でまぜ、台所用洗剤を3滴ほど加えます。※この前処理剤は時間がたつと効果が薄れてしまうので、早めに使いましょう。・歯ブラシで叩く使い方シミのある部分の下にタオルを敷き、歯ブラシに魔法水をつけてシミの上からポンポンと叩きます。タオルの位置をきれいな場所に移しながら繰り返し叩きます。シミがボケてきたら染み抜きをした箇所をよく水ですすぎます。使い古した歯ブラシを掃除用にとっておいているご家庭も多いですよね。一度掃除に使用したものは汚れている可能性もあるので、染み抜き用に歯ブラシを用意しておくと良いでしょう。・仕上げに洗濯機で洗うよくすすぎ終わったら、洗濯機で普段通り洗います。丸洗いをすることで輪ジミになるのを防げるのです。この魔法水は、醤油以外にカレー、ミートソース、ドレッシング、さらには汗ジミなどあらゆるシミに効果がある万能な染み抜き剤です。ご家庭で簡単にそろえられますので、試してみてください。■『酢』を使った醤油の染み抜き醤油の染み抜きには、ご家庭にある調味料が役に立ちます。それは「穀物酢」です。実はこの穀物酢は洗濯のときにいろいろな効果を発揮してくれます。「お酢を使ったら衣類に匂いが移ってしまうのでは?」「本当にお酢でシミが落ちるの?」と思うかも知れませんが、しっかり落とすことができますので、安心してください。シミが落ちるメカニズムとやり方をご紹介していきます。・酢で落ちるメカニズムまず、お酢にはどのような効果があるのかご紹介します。浸透・剥離作用…服の繊維に染み込み汚れを溶かし、剥がす効果抗菌作用…雑菌の繁殖を防ぐ効果消臭効果…アンモニア、タバコなどのアルカリ性の臭いを消す。弱酸性の液体である醤油に対して、お酢は酢酸を含んでいるため醤油よりも酸が強い、という特徴があります。この特徴が化学反応を起こし醤油の色素を分解してくれるので、染み抜きができます。・お湯に酢を混ぜるお酢を使った醤油の染み抜き方法をご紹介します。用意するものお酢お湯タオルやり方お酢をお湯で2〜3倍に薄めます。薄めたお酢をタオルにたっぷり含ませ、シミになっている部分をポンポンと叩くように吹いていきます。お酢を薄めずに原液で行うと衣類を傷めてしまう恐れがありますので、必ずお湯や水で薄めてから行ってください。・水洗いして石鹸で洗うシミがタオルに吸着したら、水でシミになっている部分を洗い流してから、中性洗剤で洗いましょう。この工程を忘れて放置してしまうと、染み抜きをした部分が変色してしまう恐れがあります。すすぎはしっかりと行ってくださいね。・仕上げに洗濯機で洗うすすぎをしっかりと行ったあとは表示通り洗濯をして、乾燥させれば完成です。お酢を使うと臭いが洗濯物に移らないかと心配になる方もいるかと思いますが、しっかりと洗濯をして乾燥させればお酢の臭いは消えてしまいます。安心して試してみてください。 ■醤油の染み抜きにおすすめの洗剤スーパーやドラッグストアで販売されている洗濯洗剤にも、醤油の染み抜きにおすすめの洗剤があります。市販されているものは購入してすぐに使えるという便利さがありますよね。強力な効果があるうえにお手頃な価格で購入ができますので、お近くのスーパーやドラッグストアでお買い求めください。醤油の染み抜きにおすすめの洗剤を2つご紹介します。・洗濯用弱アルカリ性洗剤がよく落ちる洗濯用洗剤と言っても市販され店頭に並んでいるものは数多く、一体どんな洗剤を買えばいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか?醤油の染み抜きに適しているものは、弱アルカリ性と書かれたものです。前の項目でもご紹介しましたが、醤油は弱酸性の液体です。弱酸性の醤油のシミを弱アルカリ性の洗剤で洗うことによって中和され、シミが落ちます。・『ウルトラアタックZERO』以前はウルトラアタックNeoという名で、花王から販売されていました。現在は、ウルトラアタックNeoがさらに強力になった、ウルトラアタックZEROが販売されています。使い方シミになっている部分をあらかじめ水洗いしておきます。シミの上からウルトラアタックZEROの原液を塗布します。そのまま洗濯機に入れ通常通り洗濯をします。ウルトラアタックZEROは、強力な洗浄力に加えて、スプレータイプのものもあり、洗濯に必要な量を出してくれるタイプがあり、洗剤が垂れてくるといった心配がありません。通常の洗濯でも便利なので、人気の商品です。・『ワイドハイターEXパワー』もうひとつおすすめしたいのが、ワイドハイターEXパワーです。この洗剤は醤油だけでなく、あらゆるシミや臭いのもとにはたらきかける成分が配合されています。使い方シミの部分を乾いたティッシュで拭き取ってください。ワイドハイターEXパワー(液体タイプ)をシミの部分に直塗りして、放置せずそのまま洗濯してください。とてもお手軽に洗濯ができますので、染み抜きの作業が苦手な方におすすめです。■【素材別】醤油の染み抜き方法醤油のシミがついてしまうのは、衣類だけではありませんよね。家族で使っているソファやじゅうたんなどにも醤油をこぼしてしまって、シミになったということはよくあるのではないでしょうか?また、デニムや、手洗いが難しいネクタイなど素材別の染み抜き方法をご紹介します。・じゅうたんやソファーの醤油の染み抜きじゅうたんや、布製のソファーの醤油のシミは同じ方法で染み抜きができます。やり方まずじゅうたんやソファについた汚れを取り除きます。キッチンペーパーなどでシミの水分を押し当てて吸水します。中性洗剤を薄めたぬるま湯をタオルにつけシミの部分を上からポンポンと叩いて拭き取ります。仕上げに水洗いしたタオルで洗剤が残らない様に拭き取ります。家具にシミが残ると残念な気持ちになりますから、ぜひ早めに対処しましょう。革製のソファの場合革張りのソファの場合には、専用の洗剤を使いましょう。あとは布製のソファと同じようにシミの部分を拭き取り、硬く絞った雑巾で洗剤を拭き取ります。仕上げに乾拭きで拭いたら完成です。・デニムについた醤油の染み抜きパンツやジャケットなどにも使われることの多いデニム素材に、シミがついてしまったときの対処をご紹介します。これは前の項目でもご紹介した魔法水を使って染み抜きができますよ。用意するもの重曹酸素系漂白剤食器用洗剤やり方漂白剤、重曹を3:1の割合で混ぜ、食器用洗剤を3適ほど入れ魔法水を作ります。シミになっている部分の下にタオルを敷き、歯ブラシに魔法水をつけてシミを上から叩く様に拭き取ります。繊維に入り込んだ重曹が残らない様にしっかりとすすぎます。仕上げに普段通り洗濯をします。デニムの色の濃さによっては、醤油のシミが目立たないこともありますが、時間が経つとどんどん汚らしくなってしまう可能性もありますので「まあいいや」と思わず、染み抜きを行いましょう!・ネクタイについた醤油の染み抜きネクタイやスーツなどは洗濯をすると型が崩れてしまうものも多いため、手洗いすることが難しく、一度シミになってしまうと諦めてしまう方もいるのではないでしょうか?実は、洗濯をせずとも染み抜きする方法はあります。やり方シミのついた面がタオルに接するようにおきます。水または中性洗剤の原液をつけた歯ブラシでシミの裏側からシミをタオルに移すように叩きます。※シミが広がらないようにシミの周囲から中心に向けて叩きます。タオルの位置を変えながら、色が付かなくなるまで叩きます。輪ジミを防ぐためにシミとそうでない部分の境目をぼかしていきます。シミをすすいだあと、タオルで水気をしっかりととり自然乾燥させます。 ■醤油の染み抜きをプロに依頼する大きく広がってしまったシミや、これらの方法を試しても落とせないシミはプロに依頼するようにしましょう。・家庭で洗えないものはプロへ自分で染み抜きをするのが難しい素材や衣類、大きなソファの染み抜きはプロのクリーニング業者にお願いするのがいいでしょう。自宅では揃わないような、専用の洗剤や機材を使って、免許を持ったプロが汚れの対処をしてくれますので、自宅ではまねできない仕上がりになります。染み抜きの依頼をするときには、シミがどんな種類の汚れなのかあらかじめ説明するとスムーズに対応してくれます。・染み抜き専門のクリーニング店もあるクリーニング業者でも落とせないシミというのも存在します。カビ、水性インク、ペンキ、墨汁などのシミは繊維の奥深くまで入り込み定着してしまうため、クリーニング業者でもきれいに落とせないこともあります。そんなときには染み抜き専門のクリーニング店に依頼しましょう。染み抜き専門のお店ではあらゆる種類のシミ汚れを染み抜きで落とす技術があります。クリーニング店で落とせなかったシミも落とすことができ、その実力からアパレルメーカーやクリーニング店から依頼が来ることもあるほどです。個人の依頼も受けており、電話、PC、スマホから申し込みをして、染み抜きをしてほしい衣類を段ボールに入れ発送するだけで依頼できるところもあるそうです。■醤油のシミがついても落ち着いて正しい染み抜きをしよう染み抜きと、聞くと難しそうで技術がいるのではないか…と思っていた方もいたのではないでしょうか?ここでご紹介した方法はどれも、自宅であるものや、簡単にそろえられるものを使って染み抜きができますよね。しっかりとしたポイントを抑えれば自宅で染み抜きをするのは難しいことではないのです。正しい手順を守って染み抜きをすればお気に入りのお洋服やじゅうたんを、きれいなまま長く使うことができますので、ぜひ覚えておくといいですね。
2021年03月24日のんびりと一息入れるためにコーヒーを飲む人も多いですよね。でも、手元がすべってコーヒーをこぼしてしまった!そんな経験はありませんか?コーヒーは色が濃いですし、洗濯だけではすぐに落ちそうもないですよね。でも、すばやく対処すれば、色の濃いコーヒーの染みも自分で落とせるのです。今回は、コーヒーの染み抜きの方法を素材別に紹介いたします。■シミの種類染みにはいくつか種類があります。この種類によって落とし方が変わってきますので、わかっておくと便利ですよ。・水溶性 水で溶ける水溶性の染みの代表は、「醤油」「お茶」「コーヒー」「果汁」などが当てはまります。何がついたのかわからないときは、染みに水を少したらすことで区別することができます。染みの輪郭がぼやけるときは、水溶性ということがわかるので、試してみましょう。・油溶性油溶性のシミは水溶性と違い、油で溶けるものが原因となっています。代表的なものは「ラー油」「チョコレート」「化粧品」「ボールペン」などです。これらの染みは、下処理をしないと、通常の洗濯だけでは落ちにくい特徴があります。ちなみに、油溶性の染みの場合、水をたらしても輪郭がぼやけるなどの変化はありません。・コーヒーの染みは水溶性コーヒーの染みは水溶性。水溶性というと、簡単に落ちそうなイメージもありますが、コーヒーは色が濃いため、時間が経ってしまうと落ちにくくなってしまいます。色素が強いために、淡い色の洋服などでは目立ってしまうのも困りものですね。■コーヒーの染み抜き方法と注意点【応急処置編】出かけ先でコーヒーを飲んでいてうっかりこぼしてしまった、砂糖をかき混ぜているときにはねてしまった、そんなこともありますよね。コーヒーは水溶性の汚れのため、布の繊維に浸透しやすく、早めに対処するのが染み抜きのポイントです。そんなときに知っておくと便利な応急処置の方法を紹介します。・水分をつまむように拭き取るコーヒーの水分をつまみ出すように、ティッシュに浸み込ませます。水分と一緒になっている色素を少しでも服の繊維から出しておくと、染み抜きが簡単になりますよ。また、そのままにするよりも、染みの範囲を広げることがありません。・水でぬらした布でポンポンたたく大体の水分を出したあとは、残ってしまった色素を落とすように叩きましょう。染みの部分を、水でぬらしたハンカチのような布かティッシュでポンポンとたたきます。可能であれば、食器用の中性洗剤か、ハンドソープのようなものをつけた布でたたくといいですね。洗剤を使ったあとは、さらに洗剤のついていない、湿った布で洗剤を取り除いてから乾いた布でふき取ります。・布を強く押し付けないポンポンとたたくときに、落ちないとあせって力を入れてしまいますが、これは逆効果。布を強く押し当ててしまうと、かえって落ちにくくなってしまいますので、ポンポンと無理な力をかけずに色を移すのが重要です。■コーヒーの染み抜き方法と注意点【カーペット編】うっかり手を引っかけてカップをこぼしてしまった、なんてときもありますよね。淡い色のカーペットだった場合はあせってしまいます。でも、早めに対処することでカーペットのような洗えないものでもきれいにできますよ。・シミの落とし方基本的には応急処置のときと同じですが、カーペットにも洗濯表示のようなものがついているので、それを確認します。水で洗えるようであれば、以下で紹介する手順の2以降もできますが、そうでない場合は手順1を終わらせてからクリーニング店に持ち込むようにしましょう。また、素材によっては生地が傷んでしまうものもあります。洗剤を使うときは、コーヒーをふき取ったあとに目立たない場所で洗剤を使って試してから、染みの部分に使うようにしましょう。<使うもの>汚れてもいいタオル…数枚食器用洗剤水、ぬるま湯<手順>乾いたタオルでコーヒーの水分をしっかり吸い取ります。タオルの乾いた部分をずらしながら使うようにしましょう。別のタオルを湿らせて、薄ませた食器用洗剤を浸み込ませます。洗剤が浸み込んだタオルを、汚れの部分にポンポンとたたいていきます。ある程度たたいたら、きれいなタオルにぬるま湯を含ませたものでたたきながら、洗剤をふき取っていきます。3と4を繰り返したら、乾いたタオルで水分を取って完了です。食器用洗剤を使うことで効果が高くなりますが、カーペットの素材によっては合わないものもあります。表示を見て、使えなさそうであれば手順の1と4を繰り返し、最後に5で仕上げることも可能です。・強くこすらない染みがあるとこすりたくなりますが、強くこすってしまうと色素をカーペットの繊維の奥にすりこんでしまう可能性があります。また、こすることで繊維を傷つけてしまったり、毛羽立ちなどが起こってしまうことがありますので、こすらないようにしましょう。・必ずしっかりと拭き取る最後にしっかりふき取らないと、洗剤の染みが残ってしまうことがあります。せっかくコーヒーの染みがキレイになったのに、洗剤の染みが残ってしまってはもったいないですよね。ぬるま湯でしっかりふき取ってから、乾いたタオルで水分をふき取る工程も気を抜かず、しっかり行いましょう。■コーヒーの染み抜き方法と注意点【バッグ編】カフェでコーヒーを飲んでいるときにこぼしてしまうと、椅子に置いてあったバッグにかかってしまうことも。バッグにコーヒーがついてしまったときは、どうしたらよいのでしょうか。・シミの落とし方まずは、表面のコーヒーの水分をふき取ります。洋服やカーペットと同じですね。布製のバッグであれば、カーペットと同じ方法で染み抜きの作業ができます。しかし、バッグはいろいろな素材があるため、それに合った方法で染み抜きをしなければなりません。合皮の場合は、すぐにふき取れば染みになることは少ないです。染みが残ってしまった場合は、中性洗剤と水を浸み込ませた布かキッチンペーパーを汚れの部分にのせて、パックします。10分ほど放置してからふき取り、水ぶきしてから乾いた布で仕上げるとかなりきれいにできるはずです。しかし、本革製のバッグはそうはいきません。こぼしたらすぐにふき取るのは鉄則ですが、そのあとは本革専用のクリーナーを使わなくてはなりません。クリーナーは靴屋などで売っていますが、バッグ自体が淡い色でコーヒーの跡が目立つような場合は、専門業者に任せた方が無難です。・革製品は水分に弱い革製品は水にぬれただけでも染みになってしまうほど、水分に弱い素材です。あらかじめ防水加工がしている物ならともかく、そうでなければ買ってすぐに革用のオイルを塗ったり、防水スプレーをかけるなどのお手入れが必要です。防水スプレーをしておけば、コーヒーをこぼしてしまっても、染みの被害を最小限におさえることができます。普段からの手入れがモノをいう素材なのです。・早めにクリーニングに出した方がよい洋服と比べてバッグは、素材も扱いにくいものが多く、応急処置も自分で染み抜きをするのも難しいです。水分だけはしっかりふき取って、早めにバッグの染み抜きに対応しているクリーニング店に持ち込むのがベストです。■コーヒーの染み抜き方法と注意点【ソファ編】染み抜きをするのが難しい大型家具といえば、ソファですよね。コーヒータイムにくつろぐにはもってこいの場所ですが、その分コーヒーをこぼしてしまうリスクも高い場所です。うっかりこぼしてしまったときは、どうしたら良いのでしょうか。・シミの落とし方ソファも素材がさまざまなため、それに合わせた染み抜きの方法があります。布製のソファはカーペットと同じで大丈夫ですが、目立たない、後ろや下の部分で試しにやってみて色落ちしないか確かめてから作業に入るようにしましょう。革製のソファは水や洗剤といった、水分をつかった染み抜きはできないので、コーヒーをふき取ったあとは、革専用のクリーナーを使って汚れを落とします。布製の染み抜きと同じように水分をたくさん使ってふき取ってしまうと、ひび割れを起こしてしまうこともありますので、やめましょう。・革を傷めないことが重要革はデリケートで、摩擦や水分にとても弱い素材です。コーヒーをこぼしてしまったときは、あせってこすったりせずに、乾いたタオルで水分を優しくふき取ることが重要です。専用のクリーナを使うときも、直接ソファにつけるのではなく、きれいな布になじませてから使うようにしましょう。・専用のオイルでアフターケア革用のクリーナーできれいにしたあとは、保護オイルでしっかりケアすることも大事です。定期的にオイルで手入れをしておけば、汚れをオイルがはじいてくれるので、対処が早ければ大きな染みになることもありません。■コーヒーの染み抜き方法と注意点【衣類編】応急処置はできたけど、自宅に帰ってできることはどういったことでしょうか。自宅での染み抜きも早い方がいいので、早速やってみましょう。・洗濯表示をチェック洗濯表示を確認して、水洗いができるかをチェックします。水洗いができない素材の場合は、ベンジンなどの薬品を使うこともできますが、クリーニング店へ出してしまった方がきれいに仕上がります。水洗いできる場合は自分で染み抜きをして、きれいにできます。手順に沿ってやってみましょう。・シミの落とし方水洗いができるかを確認したら、道具を用意します。<用意するもの>・食器用洗剤・汚れてもよいタオル・歯ブラシ<手順>染みの部分を軽く湿らせて、食器用洗剤を塗ります。洋服の裏側にあて布をして、歯ブラシでポンポンとたたいて染みをあて布に移していきます。ぬるま湯で汚れた部分を流します。2と3を繰り返して、汚れが落ちたら、洗濯機でいつものように洗濯します。・色落ちをチェック食器洗剤の種類によっては、布自体の色を落としてしまうこともあります。服の色が濃い場合は、目立たない所に洗剤をつけて、試してから染み抜きするようにしましょう。■コーヒーの染み抜きで服は傷まない?染み抜きというと、いつもの洗濯とは違うので洋服の生地が傷まないか心配ですよね。食器用の洗剤といっても、性質が違うことがあります。・中性洗剤は手肌や素材を傷めない染み抜きに使う食器用の洗剤でも、中性やアルカリ性など、性質が違うものがあります。中性洗剤は汚れ落ち具合はマイルドですが、手肌や生地の素材を傷めにくい性質があります。心配であれば中性のものから使い始めるといいですね。・弱アルカリ性の洗剤は少し負荷がかかる弱アルカリ性のものは、汚れ落としとしては優秀ですが、中性洗剤に比べて手肌の荒れや生地に負担がかかります。心配な人はまずは中性洗剤で試して、染みが残るようなときは弱アルカリ性に変更する、というやり方でもいいですね。■コーヒー染みの時間が経ってしまったら?その場でこぼしてしまったのに気が付けばいいですが、はねただけのものだったりすると、しばらく気が付かないときもあります。なるべく早めに染みを落とせるに越したことはありませんが、気が付いたときにできることもあります。まずはやってみましょう。・割りばしにコットンを巻いたものを使う染み抜きの作業で登場していた定番の道具は歯ブラシですが、しばらく時間が経ってしまったものには、割りばしにコットンを巻いたものを使ってみましょう。割りばしの先にコットンを巻いて、ずれないように輪ゴムで止めます。やり方は、通常の染み抜きでつかった歯ブラシと、これを入れ替えて行います。布につけた洗剤をコットンで繊維に浸み込ませるように、ポンポンとたたいていくのがポイントです。歯ブラシよりも目が細かいため、染み落としの効果も高くなります。・頑固なシミには重曹と漂白剤を使う食器用洗剤だけでは落ちそうもない頑固な染みは、重曹と酸素系漂白剤の合わせ技を使って落としていきましょう。もちろん、色落ちの危険があるので、目立たない部分で試してからにしてくださいね。<使うもの>重曹酸素系漂白剤割りばしにコットンを巻いたものスチームアイロンあて布<手順>重曹と酸素系漂白剤を1:2の割合で混ぜます。粉末の漂白剤の場合は水を加えて溶かしましょう。裏側にあて布をします。1を割りばしにコットンを巻いたものの先につけて、染みにすりこんでいきます。スチームアイロンの蒸気を上から数十秒かけます。染みの周りを水やお湯で流して、通常に洗濯します。蒸気の熱で染みが取れやすくなりますが、熱に弱い素材ですと生地が溶けてしまうことも。布の素材を確認してから行いましょう。また、塩素系の漂白剤を使うと、染み以外の柄や色も落ちてしまうので、使わないようにしましょう。■コーヒーの染み抜きはスピード勝負。あせらず対処して完璧に!色が濃いコーヒーが家具や洋服についてしまうと、どうしたらよいのか困るもの。早めに適切な対処をすることで、自分でもきれいに取れることがわかりましたね。早めの対処も重要ですが、革製品にいたっては定期的にお手入れをすることで汚れがつきにくくなります。汚れてほしくないものは、適切なお手入れも大事ですよ。
2021年03月21日大人から子供まで大好きなスイーツといえばチョコレート。スーパーで売っているものから高級なものまで、たくさんの種類がありますよね。でも思いがけずチョコレートを洋服につけてしまったとか、子どもが落としたのを気づかずにそのままにしていたら、ソファーにチョコレートのかたまりがついていた、なんてこともありますよね。そのままにしておくと落ちにくいチョコレートの染み抜きについて、今回は解説していきます。■チョコレートの染みは落ちにくいそんなに大きな染みでもないから普通の洗濯で落ちるだろうと、そのまま洗濯機に入れたけど落ちなかった経験はありませんか?洗剤が昔に比べて良くなったとはいえ、チョコレートの汚れは落ちにくいですよね。それはチョコレートの成分に関係していますので、解説していきます。・チョコレートの染みは油性チョコレートに含まれるカカオバターは、ほとんどが油分のためチョコレートのシミも油性に分類されます。この油分が水をはじいてしまうため、普通の洗濯ではなかなか落とせないのです。がんこな油汚れである上に、色が濃いために染みになってしまうと、目立ってしまうのが残念なポイントです。・普通の洗濯洗剤では落ちにくい普通の洗濯は水で洗うので、水溶性の汚れを落とすのには最適ですが、しつこい油汚れはしっかり落とすことができません。普通の洗濯をする前に汚れの種類を把握して、染み抜きの下処理をすることが重要になります。 ■食器用洗剤でチョコレートの染み抜き染み抜き専用の洗剤がある家もあるかと思いますが、すべてがそうではないはず。家庭にあるもので簡単に染み抜きできたらいいですよね。チョコレートの染みはキッチンにある食器用洗剤で落とせます。ここでは食器用洗剤を使った染み抜きの方法をご紹介します。・用意するもの・食器用洗剤・歯ブラシ・タオル(使い古しの布でも可能)歯ブラシは使い終わった古い歯ブラシでも大丈夫です。掃除用に数本取っておいてある家も多いかと思いますので、それを使いましょう。もちろん、新しいものでも構いません。タオルは、チョコレートの汚れを移しとるために必要な布です。染みの色がついても大丈夫なものを使いましょう。・染み抜きの手順水を使うので、洋服が水洗いできるかを確認します。チョコレートが固形の状態でくっついている場合は、はがします。染みの部分に食器用洗剤を塗ってなじませます。タオルを染みの部分に当てながら、染みのついてしまった洋服をひっくり返します。洋服の反対側から歯ブラシでポンポンとやさしくたたきながら、染みを布へ移すようにします。何度か歯ブラシでたたいたら、布の位置をずらして染みを移しとっていきます。このとき移した染みが、洋服の別の場所につかないように気をつけましょう。4~5を繰り返すと染みがかなり薄くなっているはずです。気温が低い場合などは、ドライヤーなどで温かくしてからやると、チョコレートの油分がやわらかくなって落ちやすくなります。生地が傷まない範囲でやってみてくださいね。・歯ブラシでたたくのがポイント歯ブラシがあると、染みの部分をついこすってしまいそうになりますが、こするのは逆効果。染みを広げて、汚れを繊維の奥まで入り込ませてしまいます。あくまでも、染み汚れを移すというのが染み抜きのポイントですので、たたくようにしましょう。歯ブラシよりも範囲が小さい染みであれば、綿棒を代わりに使うこともできますよ。・仕上げに洗濯機で洗う歯ブラシでたたいて、ある程度染みが取れたら普通に洗濯します。染み以外の汚れと染み抜きで使った食器用洗剤を、洗濯することでしっかり落としていきましょう。ぬるま湯で洗った方が油がやわらかくなって落ちやすくなりますので、温水で洗える設定があれば活用すると効果があがりますよ。■落ちにくいチョコレートの染み抜き食器用洗剤では落とせないガンコな染みもありますよね。そんなときは、溶剤を使って染みを落としてみましょう。・『ベンジン』を使うベンジンというものを知っていますか?ベンジンは石油からできる液体有機溶剤です。揮発性の強いガソリンのようなもので、油を溶かすことができます。揮発性が高いためビンに入っていることが多く、ドラッグストアや薬局で売られています。昔、着物の襟元の汚れを落とすために使われていたので、おばあちゃんの家にあった、と記憶している人もいるかもしれません。水がいらないため、水洗いできない洋服にも使えます。ガソリンに近い液体と聞くと怖くなってしまいますが、正しい使い方をすれば大丈夫。困ったときは使ってみてくださいね。・用意するもの・ベンジン・歯ブラシ・・タオル(使い古しの布)食器用洗剤を使った染み落としのときと同じもので大丈夫です。強い液体なので、手荒れしやすい人はビニール手袋をするようにしましょう。目に入らないように保護メガネもあるといいですね。・手順は簡単!まずは、ベンジンによって色落ちしないかを確かめるために、布やティッシュにベンジンを浸み込ませて、洋服の目立たないところに押し当てます。色落ちしなかったら、染み抜きの作業をしていきましょう。チョコレートのかたまりがあるときは、はがして取り除く。染みの部分にタオルを当てて、洋服を裏返します。洋服の裏側からベンジンをつけた歯ブラシで、ポンポンと染みを布へ移すようにたたきます。汚れのムラをなくすためになるべく大きめの範囲を行うようにします。そのまま乾かして完了です。ベンジンは揮発性が高く、そのままでも乾いてしまうので染みが落ちたらあえて洗濯する必要はありません。しかし、水洗いできる素材の洋服であれば、ほかの汚れを落とすためにも、染み抜きの後に通常通り洗濯した方が良いでしょう。・『火気厳禁』『換気』を忘れずにベンジンは揮発性が高く、引火しやすい液体です。使うときはふたを開ける前に、窓を開けて換気をしながら作業しましょう。燃えやすいので、同じ室内で火を使うことも厳禁です。タバコなどの小さな火でも引火しますので、絶対にやめましょう。 ■『酸素系漂白剤』でチョコレートの染み抜き上の方法でもなんだか少し色が残っている気がする、というときは「酸素系漂白剤」をつかってスッキリさせる方法があります。ベンジンがないときは最初にこれを使うこともできますよ。ただし、水洗いできるものに限りますので、洗濯表示を確認しましょう。・用意するもの・酸素系漂白剤・洗い桶のようなつけ置きができる容器・お湯容器がなければ、洗面所のボウルをそのまま使うこともできます。30分以上つけ置きに使用できる時間に使いましょう。お湯は40℃くらい、お風呂と同じくらいの温度と思っていれば大丈夫です。水でも使うことができますが、お湯の方がチョコレートの油分を柔らかくすることができるので、染み抜きの効果が高くおすすめです。・手間がかからない手順!つけ置き容器にお湯と酸素系漂白剤を入れて、混ぜます。洋服を入れて、30分放置してから普通に洗濯すれば完了です。汚れがひどいときは、染みの部分にそのまま酸素系漂白剤を塗って洗濯する、という方法もあります。・色柄物にも使える酸素系漂白剤を使うメリットは色柄物にも使えるということです。塩素系漂白剤も白くなりますが、色も一緒に抜けてしまいます。酸素系のものは塩素系漂白剤よりも効果は穏やかですが、色柄はそのままで汚れだけを落としてくれます。・粉末と液体はどっちがいいの?酸素系漂白剤は粉末状と液体状のものがあるので、どちらがいいか迷ってしまいますよね。染み抜きとして使うのであれば、粉末の方が効果が高いためおすすめです。使うときはお湯でしっかり溶かしてから、つけ置きの作業に入りましょう。40℃くらいで溶けづらいようであれば、もう少し高い温度のお湯でも大丈夫です。溶かす際にヤケドをしないように気をつけて、心配であればキッチン用品の木べらなどでかき回すようにしまよう。■『クレンジングオイル』でチョコレートの染み抜きチョコレートも化粧品も同じ油分なので、クレンジングオイルも染み抜きに使えます。粘度があるので、繊維の奥まで入り込んでしまっている色素にはなかなか届きにくいのですが、応急処置としても使えますよ。・優しくもみ込む染みの部分にクレンジングオイルをのせて、なじませるように優しくもみ込みます。もみ込みながら、染みがほかの部分に広がらないように気をつけるようにしましょう。もちろんクレンジングオイルをのせる前に、かたまりがあれば必ず取るようにしてくださいね。・温水で洗うチョコレートとクレンジングオイルがなじんだら、40℃くらいの温水で洗い流します。これでかなり汚れは落ちているはずです。温水を使うことで、チョコレートとクレンジングオイルの油分が流しやすくなります。ほかの部分に広がらないように、洗い流した後は洗濯機で普通に洗濯しましょう。■ソファのチョコレートの染み抜き大人の目を盗んでこっそり子どもが食べていた、落としたのを知らなかった、などでソファーやカーペットにチョコレートがついていることも。洗濯ができないこれらの大きなものは、どうしたらよいのでしょうか。・布製ソファーなら『中性洗剤』布製のソファーであれば、洋服と同じように食器用の中性洗剤を使って染み抜きをします。まずは洋服のときと同じように、かたまりがあれば取ります。そのあとにお湯に浸してかたくしぼったタオルを、汚れの部分に向けてたたきます。食器用の中性洗剤を汚れた部分にたらします。お湯でしぼったタオルに浸み込ませるように、たたきます。3と4の手順を繰り返せば汚れが落ちてくるはずです。この方法はカーペットに使うこともできます。ポイントはお湯の温度でチョコレートをやわらかくすること。お湯の温度を高くしすぎて、ヤケドをすることがないように気をつけてくださいね。・革製ソファーなら『消毒用エタノール』水が使えない革製のソファーはどうでしょうか。そんなときは揮発性のある「消毒用エタノール」を使います。手指の消毒のために、常備している家も多いかと思います。消毒用エタノールは、水性の汚れも油性の汚れも落としてくれて、そのまま揮発しますので水が使えないものに使用することができますよ。タオルにエタノールを浸み込ませる。汚れを軽くこすってタオルに汚れを移していく。乾いたタオルでふき取る。エタノールも可燃性の薬品です。換気は必ず行い、火がないところで使用しましょう。手荒れを起こしやすいので、ゴム手袋などで皮膚を保護したほうが良いですね。・目立たないところで試してから布製も革製も、どちらもまずは目立たない所で試してから汚れを落とすようにしましょう。場合によっては変色が激しく、汚れは落ちたけどソファーの色まですっかり抜けてしまった、なんてことにもなりかねません。インテリアとしては大きなものですので、変色や変質してしまうとかなり目立ってしまいます。裏側や下側など、あまり目につかない場所で少し試してみて大丈夫であることを確認してから、染み抜きの作業に入りましょう。■チョコレートの染み抜きの注意点染み抜きができる便利な技も、使い方を間違えると逆に染みが大きくなってしまったり、洋服の生地を傷めてしまうことがあります。ここでは、染み抜きをする際の注意点をご紹介します。・『色落ちチェック』をする染み抜きに使う中性洗剤やベンジン、クレンジングオイルなどは普段洗濯では使わないような洗剤で、汚れ落としも強力なものです。必ず目立たないところで試しにつけてみて、色落ちがしないかをチェックするようにしましょう。チェックしないでそのまま染み抜きをしたら、その部分だけ色が変わってしまったとか、生地が弱ってしまって着られなくなってしまうことがあります。・『輪染み』ができてしまうことも 染みを落としている段階で、周りに広がってしまい輪染みができてしまうことがあります。これは、染みの中心から外に向かって歯ブラシをたたいたり、タオルをこすったりすることでできてしまいます。しかし、注意していてもダウンジャケットのような素材は輪染みができてしまう可能性が高いです。輪染みができてしまった場合は、クリーニング店へ持ち込んできれいにしてもらうのをおすすめします。・洗濯機で洗えるものか確認染み抜きの最終工程として洗濯機で通常に洗うという作業が入るため、洗濯機で水洗いができるかどうかの確認が必要です。洋服の洗濯表示を確認してから、染み抜きの作業に入りましょう。ベンジンは水洗いをしなくても大丈夫ですので、洗濯機で洗えないものはベンジンで処理をするか、クリーニング店などに染み抜きの依頼をしましょう。■チョコレートの染み抜きの応急処置出かけた先で食べたチョコレートパフェがたれてしまった、子どもの持っていたチョコレートが自分の服についてしまった、など出先での染みのトラブルもあります。染みはなるべく早めの対処するのが、きれいに落とすコツでもありますので、応急処置を知っておくと安心です。・ティッシュでチョコレートを取るまずは洋服の表面についているチョコレートのかたまりを、ティッシュペーパーで取りましょう。洋服についている部分を最小限にすることで、染み抜きの成功度を上げることができます。・ハンドソープをつけてたたく出かけているときに、染み抜き剤や食器用洗剤を持っているいる人はあまりいないかもしれません。普段から携帯用の染み抜き剤を持ち歩いていればそれを使えばよいのですが、そうでない場合は化粧室のハンドソープをお借りしましょう。使い方ティッシュではさんでチョコレートの油分を吸い取る。湿らせたティッシュにハンドソープを浸み込ませる。洋服の裏側に乾いたティッシュをあてる。ハンドソープをつけたティッシュで染みの部分をたたいて、染みを移しとるようにする。乾いたティッシュで、洋服の水分を吸い取る。つけてしまった染みも、早めに対応すれば落ちるのも早いです。気が付いたらその場で使えるワザを知っておくと便利ですよ。・こすらないよう注意染みがつくと、ついあわててこすってしまいがちですが、こすってしまうとチョコレートを洋服の生地の奥にすりこんでしまいます。汚れが奥に入り込んでしまうと、簡単に取れる染みもとれなくなってしまうので、慌てずに対処するのが大事ですよ。すぐに化粧室へ行けないときは、せめて表面のかたまりだけでも取っておくようにしましょう。ついた染みがほかの部分につかないように気をつけるのも必要ですね。■落とせないチョコレートの染み抜きは業者へ自分でできることは全部やってみたけど、やっぱりきれいに落とすことができない、デリケートな素材だから自分でやるのは自信がない。そんなときは、染み抜き専門業者にお願いしましょう。・ニットやスーツは依頼するのが無難ニットやスーツはデリケートな素材でできていることが多いです。水洗いができないようなものも多く、水洗いできても洗い方に気をつけないと型崩れを起こすことも。ニットやスーツは、自分で染み抜きをすると衣類をダメにするリスクが高いので、専門業者に依頼する方が無難です。・クリーニング店に依頼する大型クリーニング店でも染み抜きの相談にのってくれるところは多いですが、おすすめは個人経営のような、クリーニング工場と店舗が一緒になっているところです。染みの状況を直接職人さんとやりとりすることができますので、行き違いがなく安心できます。・染み抜き専門のクリーニング店もある中には染み抜き専門のクリーニング店も存在します。店舗を構えて行っているところもあれば、宅配専門の業者もいますので、自宅の近くにない場合は宅配でお願いすることができます。クリーニング店で断られてしまった、仕上がりに納得がいかない、という場合には心強い存在です。・料金の相場はいくら?値段には幅がありますが、安いところだと小さな染み1ヶ所500円くらいでやってくれるところもあるようです。範囲や洋服の素材などによっても変わってきますので、相談して見積もりを出してもらってから決めると良いかもしれません。クリーニング店の場合は、染み抜きだけの処理ではなく、洋服全体のクリーニングとセットで受けているところが多いです。ですから、クリーニング代+染み抜き代の合計になります。中には、染み抜きは無料で行っているクリーニング屋さんもありますので、まずは相談が必要ですね。■チョコレートの染みは慌てなければ、すぐ落ちる!外食中にうっかり染みをつけてしまうと、あわててこすってしまうことがありますよね。でもチョコレートの染みはこするとさらに落ちにくくなってしまいます。染みを作ってしまったときは、慌てずに応急処置をためしてから、まずは食器用洗剤で染み抜きしてみましょう。しつこいと思っていたチョコレートの染みも、案外簡単に落とせると思いますよ。デリケートな素材の洋服は、最初からプロにお願いするのがいいですね。そのときも、なるべく早く持っていった方が仕上がりがきれいになります。染み抜きはあわてず、すばやく行うことできれいに仕上げることができるので、洋服の生地に合った方法で試してみてくださいね!
2021年03月13日うっかり緑茶や紅茶をこぼしてしまって大切な服がシミになってしまったことや、カーペットや絨毯がシミで台無しになってしまったという経験がある人は少なくないでしょう。急須の注ぎ口からポタリとお茶のしずくを落としてしまったり、ティーバッグを取り出すときにピチャンとお茶が飛び跳ねてしまったりなど、そんな経験がある人もいるかもしれませんね。緑茶や紅茶は日常的に飲まれていますし、こぼすまではいかなくても、シミになってしまうことは結構多いものです。この記事では、普段の生活で発生しがちなお茶のシミについて、その取り方を徹底解説。衣類についてしまった緑茶や紅茶の染み抜きや、カーペットや絨毯にできてしまったシミの取り方をご紹介します。あわせて外出先での応急処置についてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。■お茶の染み抜きをする前に…お茶の染み抜きをする前に確認しておくべきことがいくつかあります。お茶の染み抜きを行う場合は、以下のことをしっかり確認したうえで行うようにしましょう。水洗いが可能な素材か確認お茶のシミは水溶性のシミなので、すぐに水洗いをすれば簡単に落ちる場合が多いです。時間が経つにつれて落ちにくくなるため、なるべく早く処理する必要があります。シミがついてすぐの場合も時間が経ってしまった場合も、お茶のシミ抜きをするときは水を使うのが基本的な処理方法です。まずはお茶のシミがついた素材が水洗いできるかどうか、タグについている洗濯表示を見て確認しましょう。色落ちしない素材か確認染み抜きを行うときは、シミと一緒に素材の色が落ちてしまわないかを確認する必要があります。色落ちしてしまう素材の場合、家庭での染み抜きは避けたほうがいいでしょう。色落ちしないかどうか確認するには水で濡らした白いタオルを使います。目立たないところにトントンと押しつけるように軽くたたいてみましょう。白いタオルに色がついたら、家庭での洗濯で色落ちする素材だといえるので、染み抜きは控えるのが無難です。洗濯機で洗えるか確認洗濯機を使って洗えるかどうかも染み抜きをする前に確認しておくことをおすすめします。洗濯機で洗えない素材は、染み抜きの処理をする過程で生地を傷めてしまう可能性があります。大切な服やデリケートな素材の服は、無理して染み抜きをするよりもクリーニングに出したほうが安心でしょう。■お茶の染み抜きをするときに用意するものお茶をこぼしてしまった場合、すぐに水洗いをすれば目立つシミになって残るようなことはありません。ですが、時間が経ってしまうと水洗いだけでは落ちないシミになってしまいます。お茶のシミが残ってしまった場合は、以下のものを使って染み抜きをしてみましょう。中性洗剤お茶の染み抜きをするときに使用する洗剤としておすすめなのは中性洗剤です。手軽で使いやすい中性洗剤と言えば、身近にある台所用中性洗剤でしょう。同じ洗剤でもアルカリ性の洗剤は色落ちしやすくなるため、避けたほうが無難です。また、蛍光剤入りの洗剤を使用する場合は、素材によって色味が変化してしまう可能性があるので注意しましょう。タオルお茶の染み抜きをする前に色落ちしないか確認するため白いタオルを使いましたが、染み抜きをするときにもタオルが必要です。染み抜きをしたい部分の裏にタオルを当てることで、ほかの部分にシミが移るのを防ぐことができます。このときのタオルはガーゼやハンカチなどでもOK。水分を吸い取ることができる素材のものであれば代用することができます。歯ブラシや綿棒お茶の染み抜きは、シミが広範囲の場合には基本的に手洗いで行います。ですが、シミの範囲が小さい場合は、ほかの部分にシミの被害が及ばないように歯ブラシや綿棒を使用するのがおすすめです。洗剤による手荒れが気になる場合やピンポイントで染み抜きを行いたい場合は、道具を使うと便利でしょう。また、漂白剤で漂白テストを行う場合も綿棒があると便利です。漂白剤水洗いや台所用中性洗剤でもシミが落ちない場合は、漂白剤を使います。漂白剤と一口に言っても種類がありますが、基本的には酸素系漂白剤を使うようにします。酸素系漂白剤は色柄ものに使用することができますが、色落ちしてしまうこともあるので、使用する前は目立たないところで必ず漂白テストを行うようにしましょう。ちなみに、酸素系漂白剤は消毒用のオキシドールでも代用することが可能です。一方、塩素系漂白剤は素材の染料も脱色してしまう作用があるため、真っ白なもの以外には使用しないようにしましょう。白いものであっても、塩素系漂白剤を使用した部分だけ色が抜け落ちたように真っ白になってしまうので注意してください。■お茶の染み抜きのやり方≪服≫まずは、衣類についたお茶の染み抜き方法についてご紹介します。前述したように、染み抜きに取り掛かる前に洗濯表示を見て水洗いできるかどうかなどを確認してくださいね。シミ部分を水で濡らすはじめに、緑茶や紅茶のシミができてしまった部分を水で濡らします。お茶をこぼしてすぐの状態なら、流水で洗い流すことで落ちる場合がほとんどです。シミに中性洗剤をつける水ですすいでもお茶のシミが残っていたら、つぎはその部分に台所用中性洗剤を少量つけます。洗剤をつけるときは、用意していた歯ブラシや綿棒を使ってトントンと軽くたたくようにつけていきます。シミになっている部分が広範囲の場合や、素材が綿やポリエステルの場合は洗剤を直接かけても構いません。やさしく揉み洗いするシミの部分に台所用中性洗剤をつけたら、今度はやさしくほぐすように揉み洗いしていきましょう。素材が綿やポリエステルの衣類は手でクチュクチュ揉みほぐすように洗いますが、デリケートな素材の衣類は揉み洗いをしてしまうと生地を傷めてしまう可能性があります。このような場合は、引き続き歯ブラシや綿棒でトントンとたたきながら染み抜きをしていきましょう。水ですすぐ台所用中性洗剤でシミが落ちたら水ですすぎ洗いをします。シミになっていた部分を確認し、キレイになっていたら染み抜きは完了です。シミがまだ薄く残っていたら、台所用中性洗剤をもう一度つけて同じ作業を繰り返しましょう。台所用中性洗剤を使っても落ちない場合は、漂白剤を使って染み抜きを行う必要があります。洗濯機で洗う染み抜きができたら、衣類の洗濯表示に合った洗濯方法で洗濯をします。洗濯機が使える衣類であればそのまま洗濯機に入れて通常通り洗濯をしましょう。基本的に染み抜きは洗濯をする前に行います。一度洗濯機で洗ってしまってからではシミが落ちにくくなってしまうので注意してください。■お茶の染み抜きのやり方≪絨毯/カーペット≫つぎは、絨毯やカーペットなど洗濯するのが難しい大物にお茶のシミができた場合の取り方をご紹介します。乾いたタオルを当ててたたく絨毯やカーペットにお茶をこぼしてしまったときは、その部分に乾いたタオルを当ててたたき、水分を吸い取りましょう。このとき、可能であれば裏にももう一枚タオルを敷いて、両側から挟み込むようにするとなお良いです。少量の水をかけてタオルを押し当てるお茶の水分を吸い取ったら、スプレーボトルなどに水を入れてシミの部分に吹きかけ、タオルを押し当てます。何回か繰り返すうちにお茶のシミが少しずつ薄くなっていくでしょう。通常の染み抜きで落ちない場合は?水溶性であるお茶のシミの場合、水洗いと台所用中性洗剤を併用することで対処できることがほとんどです。ですが、この場合には「シミができてから時間が経っていない」という条件が加わるので要注意。お茶のシミは水溶性だからと軽く考え、後で対処しようとそのまま放置してしまうのは良くありません。水溶性のシミは時間が経つと酸化し、水洗いや台所用中性洗剤では落ちない頑固なシミになってしまうからです。では、通常の染み抜きで落ちない場合はどうしたらいいのでしょうか?漂白剤につけて洗濯水洗いや台所用中性洗剤を併用してもシミが落ちなかった場合、漂白剤を使用します。用意するものでもご説明したように、使用するのは酸素系漂白剤です。衣類の裏にタオルを敷き、シミができている部分に酸素系漂白剤をつけます。色柄ものにも安心な酸素系漂白剤ですが、それでも色落ちの可能性はゼロではありません。色落ちの範囲を最小限に抑えるためにも、歯ブラシや綿棒を使ってシミの部分だけに漂白剤をつけていきましょう。漂白剤をつけたら、シミの部分をドライヤーで加熱します。衣類から10~15cmほど離して5~10秒ほど温めることで漂白剤の効果を高めることができます。この工程をシミがなくなるまで2~3回繰り返しましょう。染み抜きができたら、洗濯表示に従って洗濯をします。クリーニングに出す衣類の素材や染色の状態によっては、漂白剤を使用することで脱色などが起こる可能性があります。水洗いができない素材や漂白剤が使えない素材の場合は、家庭で染み抜きをしようとせず、最初からクリーニングに出すのがおすすめです。とくに大切な衣類の場合はプロに任せたほうが安心でしょう。■外出先でのお茶のシミへの応急処置外出先でお茶をこぼしてしまった場合、シミになるのを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?最後は、外出先での応急処置の方法をご紹介します。ハンカチなどで軽くたたくお茶をこぼしてしまったら、一刻も早くその部分を水洗いするのが理想ですが、外出先ではそうもいかないことがあるでしょう。そんなときは、ハンカチでもティッシュでも構わないので、とにかくお茶をこぼした部分を素早くふき取ってください。お茶をふき取るときは、なるべくこすらないようにするのがポイントです。水分を吸い取るイメージで、トントンと軽くたたくように行いましょう。水洗いする外出先でもトイレなどに行けば手洗い場で水洗いをすることも可能です。脱いで洗える場合は、お茶をこぼしてしまった部分を水でサッと洗い流してください。脱いで洗えない場合は、ハンカチやティッシュに水をつけて絞り、トントンと軽くたたきながら水を含ませていくといいでしょう。■お茶の染み抜きはスピード感が大事!水溶性である緑茶や紅茶のシミは、すぐに水洗いをすれば簡単に落とすことができるため、落ちにくい頑固なシミにはなりません。生地を傷める心配のある漂白剤を使わなくても、台所用中性洗剤でキレイになる場合がほとんどなのです。とはいえ、すぐに対処できないときや外出先で水洗いができないときもあるでしょう。そんなときは、この記事でご紹介したお茶のシミへの応急処置を行ってみてください。処置をするのとしないのとではその後のシミの残り方に大きな違いが出てくるはずです。お茶の染み抜きにはとにかくスピード感が大事だと覚えておきましょう。
2020年04月27日