すっかり定着した「森ガール」。「森にいそうな」と言われる外見の彼女たちが好んで訪れる街が、東京で言えば、「吉祥寺」、「下北沢」そして「谷根千」(やねせん)。この「谷根千」、名前は何となく聞いたことあるけど……まったくイメージできないという人も多いのではないだろうか?「谷中」、「根津」、「千駄木」の頭文字を取って、「谷根千」と呼ばれるこの一帯には、古くからの路地や、落ち着いた寺町の雰囲気、そして下町情緒が残っているらしい。そんな谷根千界隈の魅力を、谷根千情報を多数掲載する「上野経済新聞」の記者であり、自身も千駄木に住む田村さんに聞きました。「下町というカテゴリでは浅草がありますが、浅草のように観光地化された感じとは異なり、ナチュラルなところが谷根千の魅力なんです」――一言で言うと谷根千ってどういう街なんでしょうか?「昔のいいものを守るというDNAが生きている街ですね。お店を見ていても、あまりもうけようという気持ちもない(笑)。経済性よりもほかのものを優先しようとしているお店が多いです」――そんな田村さんが知る、森ガール的なオススメのお店は?「雑貨屋では『プフレーゲライヒト』の文房具や、店舗面積が2畳半しかない陶器やアクセサリーを扱う『森商店』、昔ながらの日用品を取り扱う『松野屋』なんかがオススメです。松野屋では、田植え用の長靴を売っているのですが、去年12月から500足以上売れたのだそう。ファッションとして利用されているようですね」――田植え用の長靴がファッションですか?「谷根千は周囲の街と比較してもファッション性が高いんです。『classico』の洋服は代官山で販売していてもおかしくない商品ばかりだし、オーダーメードシャツの『doudou』もスタイリッシュですね。また、散策客に人気のグルメでは、ベーグルの専門店『旅ベーグル』や、フランスで人気のお菓子フロランタンの専門店『アトリエ・ド・フロレンティーナ』が人気です」ところで、森ガールと言えばデジタルカメラと言われるほど、彼女たちのデジカメ携帯率は高いです。田村さんも「オリンパス・ペンや、昔のニコンを持ち歩いている森ガールはとても多いです」と話す。ブログやSNSへ投稿するため、雰囲気のいい写真を撮り続けている森ガールたち。昭和の風景そのままの路地や、のんびりと道を行く猫、戦前からの建物など、写真映えのする風景が多いことが、森ガールたちを引きつけてやまない秘密なのかもしれません。「古い民家や井戸なんかも残っていたり、谷根千はよくわからない所がまだまだ多いんです。そういう意味でとても探索しがいがある街でしょうね。ガイドブックを持たずに探索してみてください!」戦禍を免れたことで、区画整理されていない路地では道に迷うこともしばしば。その雰囲気が森に迷い込む森ガールには魅力なのかもしれません。森ガールも、森ガールが好きだという男性も、森ガールなんて興味ないよ、という人も、週末の街歩きスポットとして谷根千を楽しんでみてはいかがでしょう。(萩原雄太/かもめマシーン×プレスラボ)【関連リンク】上野経済新聞田村さんが記者を務める、上野のみならず谷根千の情報も充実したサイトです。【コラム】森ガールVS盛りガール(盛り髪ギャル)あなたはどっちに共感する?【コラム】男子の疑問!ガールズトークってどんな話をしているの?【コラム】こっそり聞いた「女の子がベッドの下に隠しているもの」
2010年07月06日