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京セラ株式会社(以下:京セラ)は、1985年から、京セラ製セラミックナイフの「研ぎ直しサービス」を実施し、来年で40年目を迎えます。セラミックはダイヤモンドでないと研げないといわれるほど硬く、ご自宅でのお手入れがしにくいことから、本サービスで当社の熟練工がナイフを研ぎ直し、新品同様の切れ味に復活させてお手元にお戻しします。本サービスは1984年に国内で初めてセラミックナイフを販売した翌年から開始し、現在では、累計30万本以上※1のセラミックナイフを研ぎ直し、お客様に変わらぬ切れ味をお届けしてまいりました。鋭い切れ味が長続きするセラミックナイフですが、長く使っていると切れ味が落ちてしまったり、ふとしたことで刃が欠けたりすることがあります。この年末、キッチンの大掃除とともに、研ぎ直しサービスをご利用いただき、切れ味抜群のセラミックナイフで、新しい年を切り開いていただければと思います。※1: 2024年10月末時点■研ぎ直しサービスについて京セラのセラミックナイフの刃付け工程は、熟練工が1本1本丁寧に行っています。この手加工がご好評いただいている「切れ味」の一つのポイントになっており、研ぎ直しサービスをご利用いただくことで、手加工による素晴らしい切れ味がもう一度再現されます。実際にサービスを利用された方へのアンケート※2では、95%以上の方に満足と回答いただいています。切れ味が劇的に回復した、白さが戻りきれいになった、などのお声をいただきました。※2: 2020年に京セラで実施したアンケートの結果。セラミックナイフ研ぎ直しサービス利用後の満足度■熟練工のコメントナイフの切れ味が落ちると食材を切るのにも時間がかかってしまいます。私達はセラミックナイフを研ぎ直すことで、調理時間を短縮することができたり、料理が楽しくなったりして、食卓に笑顔が増えることを期待しながら、日々、作業をしております。■研ぎ直しサービスご利用の手順研ぎ直しサービスは、1本あたり1回1,000円でご利用いただけます※3。1. 申し込み方法以下のいずれかでお申し込み可能です。(1)セラミックナイフに付属している「研ぎ直しお申込書」や、「有料研ぎ直し券」をご利用ください。お手元にない場合は、下記URLから印刷いただけます。 (2)下記のWEBサイトからお申し込みの後、メールの指示に従ってご発送ください。 ※3: 無料研ぎ直しチケット(下図参照)をお持ちの場合、1回のみ、無料で研ぎ直しができます。2. 梱包方法当社へ発送時の梱包については、以下の手順をご参照ください。3. 発送方法梱包したセラミックナイフと、(1)の方法、または無料研ぎ直し券でお申し込みをされる方はお申込み券も一緒にお送りください。京セラへの送料はお客様負担となります。【送付先住所】京セラ株式会社 伏見事業所 サービスセンター宛〒612-8492 京都市伏見区久我本町11-17TEL: 075-933-5577 お電話の受付時間:9:00~17:00(土日祝・会社休日は除く)4. 返却についてサービスセンターに到着後、約10日~14日で研ぎ直し、ご返却いたします。繁忙期には3週間から1カ月かかる場合もございます。返送料金は京セラで負担いたします。(1)の方法でお申し込みをされた方につきましては、商品お受け取りの際、サービス代金1,000円を運送業者へお支払いください。■研ぎ直し可能なセラミックナイフ研ぎ直しサービスをご利用いただけるのは、京セラ製のセラミックナイフに限ります。また折れてしまっていたり、大きな欠けがあったりするセラミックナイフも、研ぎ直しを行うことはできませんのでご注意ください。修復可能な欠けや折れのサイズの目安は、以下の詳細をご覧ください。■研ぎ直しサービスの詳細はこちら 京セラでは、一つのものを長く使っていただき、廃棄されるものが少なくなるようにというサステイナビリティの観点から、アフターサービスにも力を入れています。セラミックナイフの研ぎ直しサービスはその一例です。一方、ご自宅で定期的にお手入れができる商品として、ダイヤモンドシャープナーもご用意しております。電動タイプ、手動タイプがあり、お好みでお選びいただけます。日頃の簡単・便利なお手入れで、包丁の切れ味が長持ちします。電動ダイヤモンドシャープナー 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年11月28日お米をおいしく炊き上げるため、ポイントの1つになるのが『研ぎ方』です。しかし、「どうするのが正しいのか分からないまま、自己流でやっている」という人も多いのではないでしょうか。石垣島で日本全国のお米を精米・販売しているみやぎ米屋株式会社(以下、みやぎ米屋)の公式サイトから、お米の正しい研ぎ方についてくわしく解説します。洗米は素早くていねいに行うのがコツ普段あまり意識する機会はありませんが、お米は乾物の一種です。お米を研ぐために水に浸けると、その瞬間から素早く水分を吸収していくという特徴があります。みやぎ米屋によると、このお米を研ぐ作業、いわゆる『洗米』に、おいしいごはんを炊くためのコツがあるのだとか。具体的な内容は以下のとおりです。最初に洗う水は、可能ならばミネラルウォーターか、浄水器などの綺麗な水をお勧めします。※その土地で育ったお米を食べる場合、現地の水道水を使うと一番美味しく炊けます!1回目の洗いは、綺麗な水を入れて大きく一度かき混ぜたら直ぐに捨ててください。みやぎ米屋ーより引用お米の表面に残ったゴミやヌカが水と一緒に吸収されないよう、手早く行うことが大切です。そのまま2回目も、手早く洗って水を切りましょう。こちらは水道水を使っても問題ないそうです。洗米中の水替え回数については、以下のように説明しています。洗いは5、6回行えば十分です。みやぎ米屋ーより引用現代のお米は、精米技術の進歩により『研ぐ』必要はありません。米粒同士を擦り合わせたり、ボウルの底に押し付けたりしなくても大丈夫です。むしろ割れや傷の原因になるので、避けてください。みやぎ米屋によると、ソフトボールをにぎるような形で指を固定したら、そのままぐるぐるとかき混ぜるだけでOKとのこと。『お米を研ぐ』という作業の認識がガラッと変わりますね。白く濁っているのは問題なし?※写真はイメージみやぎ米屋が公式サイトで説明しているとおり、5~6回洗った後にボウルの中を見てみると、まだまだ水が白く濁っているケースも多いでしょう。「透明になるまで洗わなくて大丈夫なのか」「汚れやヌカがまだ残っているということでは?」と不安を抱きがちです。お米の研ぎ汁が白く濁るのは、表面のデンプンが流れ出ているため。そのため落としすぎると、炊きあがったごはんはボソボソとした食感でうまみが抜け、おいしくなくなってしまうでしょう。むしろ「研ぎ汁が透明になるほど洗うのはNG」ととらえてください。洗米を終えたら、30分~1時間程度浸水させ、いったんザル上げして5分ほど置きます。お釜にお米と適量の水を入れて炊飯すれば、おいしいごはんのでき上がりです。せっかくのお米はおいしく食べたいもの。しかし、『お米を研ぐ』という行動に注目し、その方法にまでこだわっている人は少ないのではないでしょうか。洗米のコツは、知ってさえいれば決して難しいものではありません。みやぎ米屋の公式サイト情報も参考にして、ぜひおいしいごはんを楽しんでみてください。[文・構成/grape編集部]
2024年11月01日毎日の食卓に欠かせないお米、いつもどのような研ぎ方をしていますか。実は、お米をおいしく炊き上げるためには意識しておきたい正しい研ぎ方があるのです。ふかふかもっちりのごはんにできる炊き方をご紹介します。理想の炊き上がりになる研ぎ方ふかふかもっちり、おいしさと風味が凝縮したごはんを炊き上げるためには、正しい研ぎ方をすることが重要です。生活に役立つ情報を多数発信しているくらし屋公式ショップ(kurashiya_official)が紹介する研ぎ方を参考にしてみましょう。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る くらし屋公式ショップ | 便利キッチン雑貨紹介(@kurashiya_official)がシェアした投稿 1.水はほぼない状態でお米を研ぐ時には水を使う方法が一般的ですが、その水の量には注意が必要です。ボウルいっぱいの水の中で研ぐ人もいるかもしれませんが、正しい研ぎ方としては『水がほぼない状態』がおすすめです。適量が分かりにくい場合には、まずはいっぱいの水とお米を入れ、サッと軽くかき混ぜてから、お米が浸るくらいの量になるまで水を捨ててみましょう。2.手の形と動かし方お米を研ぐ際、ボウルの中でどのように手を動かしているでしょうか。手の形は、ボウルの中でボールを握るような形を意識します。その形のまま、大きく円を描くように動かし、20回ほどお米をかき回しましょう。3.すすぎは3回研ぎ終わったら水を入れて、底から2回ほど混ぜてから、白く濁った水を捨ててください。この作業を3回繰り返します。4.研ぎ終わりの目安しっかり研げたかどうかは、3のすすぎの後、水の中のお米がうっすらと透けて見えているかで分かります。透けて見えているようであれば正しく研げているため、そのまま吸水や炊飯に移りましょう。お米を研ぐ時に注意したいことお米を研ぐ時には、『ボウルに水を張ってからお米を入れる』という順番を守るようにしてみてください。というのも、『お米→水』の順番にすると、乾物のお米は水を注いでいる短い時間だけでもぐんぐん水を吸い込みます。この時、水だけではなく、ヌカのニオイや汚れまで一緒に吸い込んでしまうのです。せっかくの正しい研ぎ方が台無しになってしまうため、ぜひ『水→お米』の順番でボウルに注ぎましょう。正しい研ぎ方といわれると「できるかな」と不安になってしまうかもしれませんが、一度覚えれば実践できる、シンプルな方法です。おいしいごはんを楽しめるように、正しい研ぎ方や注意点を意識してみてくださいね。[文・構成/grape編集部]
2024年09月05日『炊飯器の内釜でお米を研ぐのはNG』と聞いたことはありませんか。「研がないようにしている」という人もいれば「えっ、そうだったの?」と驚く人もいるかもしれません。しかし、その説は本当なのでしょうか。炊飯器メーカーの見解をご紹介します。内釜でお米を研いでもいいのか白米を水で研ぐ時、普段どのようにして研いでいますか。内釜にお米を入れたまま研いでいる人もいるでしょう。一方、「内釜で研ぐと傷付いてしまう」という話を聞いて、別のボウルで研ぐようにしている人もいるはず。実際には、お米を内釜で研いでもいいのでしょうか。大手電機メーカーの『HITACHI(日立)』の公式サイトでは、内釜で研いでもいいのかについて以下のように解説しています。内がまでお米を研ぐことはできます。ただし、金属製のおたまや泡立て器など、鋭利なものは使わないでください。フッ素皮膜が傷つきはがれることがあります。フッ素皮膜はご使用により消耗しますので大切にお使いください。日立ーより引用炊飯器にも寿命がある内釜の中でお米を研いでも問題はないことが分かりました。また、フッ素皮膜が剥がれたとしても人体に悪影響を与えることはありません。ただし、フッ素皮膜が剥がれるとご飯がこびり付いてしまうため、『コーティングが剥がれている』『ご飯がくっ付きやすくなった』という時には、内釜の取り替えをおすすします。炊飯器にも寿命があり、一般的に3~6年程度といわれています。炊飯器の寿命が近付いてくると、内釜のコーティングが徐々に剥がれてきます。コーティングが剥がれてくると、熱伝導率が低下する、温度センサーが反応しにくくなる、炊き上がりが悪くなるなどの影響が出てくるため、おいしいご飯が炊けなくなってしまいます。寿命を迎えてなんとなく仕上がりが悪くなった来たり、内釜に不具合が見られたりする場合は、内釜の交換や炊飯器自体の買い替えを検討しましょう。内釜を長持ちさせるポイント内釜を洗う時に次のポイントに気を付けると内釜を長持ちさせることができます。柔らかいスポンジを使う内釜を洗う時は、柔らかいスポンジを使って丁寧にこすり洗いしましょう。金属やナイロンなど硬い素材のたわしを使うと傷付いてしまうため、要注意です。クレンザーや漂白剤は使わないクレンザーや漂白剤は使わないようにしましょう。クレンザーには研磨剤が含まれており、内釜を傷付けてしまいます。また、漂白剤には塩素系と酸素系がありますが、どちらもコーティングが剥がれて錆びやすくなるため、こちらも使用はNGです。内釜は一般的な食器用洗剤で十分きれいになります。内釜でお米を研ぐことかできますが、炊飯器を長持ちさせるためにはコーティングは大事にしたいもの。内釜で研ぐ際は、手で優しく丁寧に行いましょう。正しく使って、時期が来たら買い替えることで、おいしいご飯に仕上がるはずです。[文・構成/grape編集部]
2024年06月12日お米を研いだ後に出る研ぎ汁。その多くは捨てられがちですが、意外な使い道があるのをご存じですか。これを知っていれば、よりエコに、節約しつつ、自宅を整えられるはず。Instagramで繊細さんのおうちの整え方を発信しているyuriさん(yurimochi.home)が、お米の研ぎ汁の活用方法を紹介しています。研ぎ汁を無駄なく活用して、生活に役立てましょう。お米の研ぎ汁の活用方法はyuriさんの紹介しているお米の研ぎ汁の活用法は、全部で3つ。それぞれ見ていきましょう。野菜の下ゆでに使う研ぎ汁で野菜を下ゆですると、研ぎ汁に含まれる酵素やデンプンの働きにより、野菜のアクや臭み、苦みなどがやわらぎ、やわらかく、おいしく仕上がる効果が期待できます。特に大根の下ゆでに使うと、より白く、美しくゆで上がるのも嬉しいポイントです。床掃除研ぎ汁をスプレーボトルに入れて、床にスプレーしましょう。その後、普段使っているクリーナーや中性洗剤などで拭き掃除をすると、ピカピカの仕上がりになります。これは、お米の研ぎ汁に含まれる成分が、床の油汚れなどをしっかりと落としてくれるから。化学的な洗剤を使わずに、環境にやさしく清掃を行うことができます。皿洗い汚れたお皿を研ぎ汁につけておくと、お水だけですすいでもピカピカになります。食器洗剤を使わなくても、お米の研ぎ汁が油汚れや食べカスをしっかり落としてくれるので、環境にもやさしい方法です。頑固な汚れもしっかりと落としてくれるため、食器洗剤を使わなくてもピカピカの仕上がりになります。お米を研ぐ時に出る研ぎ汁は、お米の表面に付着していたデンプンや栄養成分が溶け出しており、その成分がさまざまな場面で役立ちます。お米を研ぐ時に出る研ぎ汁はすぐに捨てずに、活用してみるといいでしょう。※再生ボタンを押すとInstagram上で動画が再生されます。 この投稿をInstagramで見る yuri|HSP整理収納アドバイザー|繊細ママの暮らし応援✨(@yurimochi.home)がシェアした投稿 [文・構成/grape編集部]
2024年03月28日「炊飯器でもっとおいしいご飯を炊きたい」と思ったことはありませんか。ご飯を炊く際、3つのコツに気を付けるだけでご飯がおいしく仕上がります。本記事ではKikkoman(キッコーマン)が運営する『ホームクッキング通信』に掲載されている、『おいしいご飯を炊くコツ』を見ていきましょう。お米のプロが教える炊飯の3つのコツとはホームクッキング通信で、おいしいご飯の炊き方を解説しているのは、米料亭『八代目儀兵衛』の総料理長・橋本晃治さん。橋本さんによると、家庭の炊飯器でおいしいご飯を炊く際に大切なのは、『研ぎ方』『浸水』『ほぐし』の3つだそうです。1.研ぎ方お米を研ぐ時には、汚れを落としながらもでんぷん質のうま味を残す必要があります。研ぎ方のコツは以下の通りです。この研ぎ方として最適なのが、お米を”握っては離す”を繰り返す方法。そうやってお米全体をまんべんなく研いだら、水を3回替えます。ホームクッキング通信ーより引用何度もお米を研ぐイメージがある人も多いと思われますが、研ぐのは1回のみでしっかり水を替えるのがポイントです。これまで研ぐ・水を替えるの工程を何度も繰り返していた人は、早速こちらの研ぎ方に変えましょう!2.浸水お米を十分に浸水させることでお米の芯まで熱を伝え、お米の甘みを引き出せます。浸水時間は1年中通して60分。必ず冷蔵庫に入れておこないましょう。冷蔵庫の中に入れることで、雑菌の繁殖を防げるといったメリットもあります。これなら夏の暑い時期でも安心です。3.ほぐし家で炊いたご飯がおいしくない理由として一番多いのが、炊き上がったご飯をすぐにほぐさないこと。炊き上がってそのままにしておくと、熱気が結露してフタに付き、それがご飯に落ちてしまいます。「炊飯器で炊いたご飯がべちゃっとする…」と感じていた人は、もしかしたら結露がご飯に落ちているのが原因かもしれません。ご飯が炊き上がったら、すぐにご飯をほぐしましょう。ほかにも押さえておきたいポイントは…橋本さんは、ほかにも炊飯時のポイントをいくつか挙げています。・炊飯に必要な、米の1.2倍量の水をキッチンスケールで正確に量る。・硬度が40℃以下の水を使う。15~20℃がベストの硬度。・早炊きモードで炊く。家庭の炊飯器でご飯を炊く時は、『研ぎ方』『浸水』『ほぐし』の3つを意識してみましょう。今まで以上においしく炊けること請け合いです。[文・構成/grape編集部]
2024年03月22日ごはんをおいしく炊くためには、正しいお米の研ぎ方が重要なことを知っていますか。『TIGER(タイガー)』の公式サイトでは、ごはんをよりおいしく炊くための正しいお米の研ぎ方について詳しく解説しています。お米を研ぐ理由※写真はイメージごはんを炊く前にお米を研ぐのは、お米に付いた米ぬかを取り除くためです。昔は精米技術が低かったため、お米には多くの米ぬかが残っていました。しかし昨今においては、精米技術が向上したことによってお米に米ぬかはほとんど付いていません。そのため昔のようにしっかりと研ぐ必要はなく、サッと洗ってお米の表面に付いた米ぬかやゴミを洗い流す程度で十分だそうです。間違ったお米の研ぎ方は※写真はイメージ間違った研ぎ方をしてしまうと、炊き上がりのごはんに影響が出てしまいます。以下のような研ぎ方をしないよう注意しましょう。水を入れたまま研ぎ続ける水の中に長時間お米を入れた状態で研ぎ続けると、米ぬかのニオイがお米に付いたり柔らかく仕上がったりする原因になります。時間をかけずに素早く研ぐのがコツです。ザルを使って研ぐザルを使ってお米を研ぐと、ザルの網目によってお米が傷付いたり割れたりしてしまいます。お米が割れてしまうとそこからでん粉が流れるので、やさしくかき混ぜるよう意識しましょう。お湯を使って研ぐお米は冷たい水を使って研いでください。35℃以上のお湯を使うとお米自体の温度が上がり、米ぬかのニオイを吸ったり炊きムラができたりする原因になります。正しいお米の研ぎ方※写真はイメージお米の研ぎ方で意識すべきポイントは3つです。・正しい計量・良質な水でのすすぎ・やさしく丁寧な研ぎ方以下で詳しくみていきましょう。お米を正しく計量する最初のステップであるお米の計量を正しく行いましょう。お米の重さは1合あたり約150gで、容量でいうと1803です。お米専用の計量カップで量るか、もしくはスケールで150gを量ってください。計量カップを使う場合は、お米をすくった後に菜箸で表面をならすのがポイントです。良質な水ですすぐお米は最初に入れた水を一気に吸収します。そのため研ぐ際に最初に使う水は、ミネラルウォーターや浄水を使用しましょう。水を入れて軽くかき混ぜたらすぐに水を捨て、お米が米ぬかのニオイを吸収しないようにするのがポイントです。やさしく研ぐ力を入れてゴシゴシ研ぐと、お米が傷付いたり割れたりしてしまい、ベタベタとしたごはんに仕上がる可能性があります。かき混ぜるようにやさしく研ぎましょう。また水が透明になるまでしっかり研ぐのもNGです。お米本来の旨みや甘み、栄養分が逃げてしまいます。水を交換するのは2〜3回程度にとどめましょう。お米を正しく研いだら、浸水させてから炊飯しよう上記の手順でお米を研いだたら、お米の分量に合った水を入れて炊飯します。お米を研ぎ終えたら、お米の分量に合わせた水を入れます。炊飯時に使う水はごはんの味を左右するため、できれば浄水や軟水のミネラルウォーターを使用しましょう。浸水時間を取るか否かは、土鍋で炊くか、炊飯器で炊くかによって異なります。一般的な土鍋の場合は季節や気温によって異なりますが、およそ1時間以上浸水させる必要があります。しかし、炊飯器の場合は浸水の工程がプログラムに含まれているため、浸水時間を別に取らずにそのまま炊飯することが可能です。TIGER公式ーより引用ごはんの風味はお米の研ぎ方1つで大きく変わります。本記事で紹介した研ぎ方をマスターして、毎日の食事を楽しんでください。[文・構成/grape編集部]
2024年03月06日水が冷たい冬の時期は、米を研ぐのもひと苦労ですよね。あまりの冷たさに、「お湯を使って研ぎたい!」と思う人は多いはず。では、米を研ぐ際にお湯を使っても問題ないのでしょうか。大阪府大阪市浪速区に店を構える『あかい米穀店』協力のもと、正しい米の研ぎ方について紹介します。米研ぎで大事なのは温度『あかい米穀店』によると、「昔から米はお湯で洗ってはいけないといいますが、まったくダメではありません。肝心なのはお湯の温度」とのことです。そもそも、お湯で洗ってはいけないのは、お湯の温度で米のでんぷんが分解され、糊化(こか)が進んでしまうからです。糊化が進むと味や食感が変わり、米自体がおいしくなくなってしまいます。そのため、お湯で米を洗わないほうがいいといわれているのです。※写真はイメージしかし、先述のようにお湯の温度次第では、米に影響を与えることはないそうです。『あかい米穀店』は「30~40度程度のぬるま湯であれば、特に問題はありません」といいます。冬は水が冷たいことが多いので、ぬるま湯を使ってもいいというのは助かりますね。炊飯時にお湯は使わない!米を研ぐ際、ぬるま湯であれば使っても問題ないとのことですが、「電気釜で炊く場合、お湯で洗ったままスイッチを入れると、電気釜の機能であるサーモスタットが温度の上昇を感知し、通常より短い時間で炊き上がることがあります」とのこと。短い時間で米が炊き上がってしまうことで、芯の残ったご飯ができやすくなるそうです。では、どのようにすればお湯で研いでも上手に炊くことができるのでしょうか。『あかい米穀店』は、「短い時間で炊き上がるのを防ぐため、最後は必ず冷水を使用してください。冷蔵庫で冷やした浄水がベストです」とアドバイスしています。※写真はイメージ米研ぎの際、もしお湯を使うのなら、温度に注意しましょう。また、炊飯時は冷たい水を使うようにしてください。本記事で紹介したポイントを押さえて、冬でもおいしいご飯を食べましょう![文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]
2024年02月16日ごはんをおいしく炊くために、意識したいのが「研ぎ方」についてです。普段何気なく行いがちですが、実はその研ぎ方、間違っているかもしれません。東京ガスが運営する暮らし情報メディア「ウチコト」より、プロが教える正しい研ぎ方を紹介します。研ぎ方のコツは全部で3つウチコトで正しいお米の研ぎ方を紹介しているのは、老舗米問屋の米料亭「八代目儀兵衛」で総料理長を務める橋本晃司さんです。橋本さんは、お米を研ぐ際のポイントは、以下の3つだと教えてくれています。1.最初のすすぎはたっぷりの冷たい水で素早く行うこと2.お米は「優しく握って離す」を繰り返して行うこと(2合以下なら40回、3合なら50回を目安に)3.研いだ後のお米は、冷蔵庫で60分間浸水させることお米の研ぎ方の基本として、頭に入れておきましょう。どれだけおいしいお米を購入しても、研ぎ方で失敗すれば残念な仕上がりになってしまいます。「まるでお店のような仕上がりを楽しみたい」と思ったら、基本を忠実に守って、ていねいに作業するのがおすすめです。ついやりがちなNGポイントウチコトでは、一般の人がついやりがちな失敗をいくつか紹介しています。普段やってしまっていないか、ぜひ確認してみてください。まずは最初のすすぎの時、お米と水を入れる順番についてです。ボウルなどにまずお米を入れ、その後で水を入れている人も多いのではないでしょうか。実はこれはNGポイントです。ウチコトによると、乾燥状態のお米は、最初に水に触れた瞬間からどんどん水を吸収します。研ぎ始めが一番水を吸収しやすいため、ボウルに水が溜まるのを待つ間に、糠やニオイも吸収してしまいます。ウチコトーより引用とのこと。先に冷たい水をたっぷり用意しておいて、一気にお米を投入する方法が推奨されています。またもう一点注意したいのが、「お米を研ぐ段階で水が透明にならなくてもよい」という点です。水が透き通るまで研いでしまうと、お米本来のおいしさや栄養分まで抜けてしまうそう。「握って離す」という動作の回数を意識して、研ぎすぎに注意してください。研ぎ方にほんの少し工夫するだけで、普段食べているお米をさらにおいしく楽しめるでしょう。わざわざ高いお米に買い替えなくても、家族の満足度を向上させられる可能性も大です。毎日のごはんがおいしくなれば、ただそれだけで食事も楽しくなりそうですね。ウチコトで紹介している3つのポイントを、ぜひ参考にしてみてください。[文・構成/grape編集部]
2024年01月20日仕事や用事で留守にする間、大切なペットを見守ることができる、ペットカメラ。日中、愛犬や愛猫が心配になってソワソワする飼い主を減らしてくれた、画期的なアイテムといえるでしょう。カメラの範囲内であれば、ペットの様子をいつでもスマホや専用のモニターで確認できるとあり、時には普段見られないような姿を映し出すことがあるようです…。ペットカメラに映る猫の様子が…?『ライちゃん日記』と称し、ライム(通称:ライちゃん)の日々をX(Twitter)に投稿している、飼い主(@raichanniki)さん。飼い主さんはある日、古くなったライちゃんの爪研ぎを新しいものに取り替えようとしました。その瞬間を目撃したライちゃんの様子がペットカメラに映っていたのですが、普段の顔とは明らかに違ったようです。爪研ぎを取り替える飼い主さんを見る、ライちゃんの表情にご注目ください。「ア…」「ア…アア…!!」口を開け、何かいいたげな表情で爪研ぎがある方向を見つめる、ライちゃん。ペットカメラに映る姿は、動揺しているように見えます…!古い爪研ぎが気に入っていたのか、はたまた爪研ぎ自体が処分されると勘違いしたのか…真相は分かりませんが、感情が伝わってくるライちゃんの写真に、クスッとさせられます。言葉がなくとも感情が伝わってくるライちゃんの写真に、多くの人が笑い声を上げました。・かわいい!爪研ぎへの愛が伝わってくる…。・いい表情。「あ…待って…」っていっていそう。・愛着があったのかな?反応が人間みたい。新しいものに取り替えたのは、快適に爪研ぎができるようにと、ライちゃんを想う飼い主さんが善意で行ったこと。ライちゃんが新しい爪研ぎを気に入ることを、飼い主さんはもちろん、多くの人が願ったことでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年12月15日輸入商品販売等を行うサカイ販促サポート(所在地:東京都渋谷区、代表:酒井 拓未)は、ローラーを転がすだけで包丁を研ぐことができる「EDGBLACK Knife Sharpener」の先行予約販売を、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」にて本日2023年11月16日(木)11時より開始いたしました。「EDGBLACK Knife Sharpener」プロジェクトページ(Makuake) EDGBLACK Knife Sharpener転がして研ぐシーンGIF■開発背景砥石とシャープナーまとめ「EDGBLACK Knife Sharpener」は、既存の包丁の研ぎ方(シャープナー・砥石)のデメリットを解消し、メリットを掛け合わせた包丁研ぎ器です。砥石は初心者には扱いが難しく、シャープナーは切れ味が悪くなりやすいというデメリットがあり、我々の満足のいく研ぎ方はありませんでした。どうすれば誰でも簡単にプロのような包丁研ぎができるかを考えて辿り着いたのが、「包丁を固定し、砥石を転がして研ぐ」というアイデア商品、「EDGBLACK Knife Sharpener」です。■特徴(1)【転がして簡単に】転がして研ぐシーンEDGBLACK Knife Sharpenerは、包丁を研ぐためのローラーと包丁の角度を保つためのネオジム磁石付きのアルミベースを使って包丁を研いでいきます。これにより包丁研ぎの簡素化と砥ぎクオリティ向上の両方を実現しました。(2)【4つの角度で】4つの角度EDGBLACK Knife Sharpenerは、「15°・18°・20°・22°」の4つの角度で包丁を研ぐことが可能です。基本的に、両刃の包丁は角度を15°にして研ぐと切れ味が良く、刃も欠けにくく長持ちするようになります。しかし普段から研がれていない包丁を15°に研ぐには通常以上に時間がかかるため、角度が4つあることで、大きな角度から順に研いでいくということが可能になります。ナイフに合った角度で研げるまた、アウトドアナイフは屋外での利用が想定され刃の丈夫さが求められることから、刃の角度は20°や22°といったように角度を緩めにして作られています。EDGBLACK Knife Sharpenerなら、このような包丁以外の特殊なナイフでも、そのナイフに合った最適な角度で刃を研ぐことができます。(3)【誰でもプロ級に】EDGBLACK Knife Sharpenerには、3種類の砥石がセットになっています。3種類の付け替え用砥石ダイヤモンド砥石は、包丁を削るための荒砥(#360)・中砥(#600)、セラミック砥石は、ダイヤモンド砥石で出た細かい傷とバリ(刃を研ぐ際に出る金属の削りカス)取りのための仕上げ砥(#1000)の役割を持っています。この3種類の砥石を用いて、粒度の低いものから高いものへと順に研いでいくことで、誰でもプロのような切れ味を実現できます。ご家庭は勿論、プロの料理人の方にもおすすめできる切れ味です。専用箱また、今回応援購入いただいたサポーターの皆様には、収納に便利な「EDGBLACK Knife Sharpener専用箱」をお付けいたします!※今後の一般販売時には、別の箱(紙製の箱など)へ変更となる可能性がございます。■リターンについて(税・送料込)16,660円(30%OFF):超超早割 限定50個 EDGBLACK Knife Sharpener ×1個17,374円(27%OFF):超早割 限定100個 EDGBLACK Knife Sharpener ×1個17,850円(25%OFF):早割 限定150個 EDGBLACK Knife Sharpener ×1個32,368円(32%OFF):超超早割セット 限定50個 EDGBLACK Knife Sharpener ×2個※一般販売予定価格は23,800円(税・送料込)です。※その他リターンも準備しておりますが、割引率の高いリターンは早い段階での在庫切れが予想されます。■プロジェクト概要プロジェクト名: 転がす砥石で簡単にプロ級の仕上がりを。使いやすさに特化した包丁研ぎ器期間 : 2023年11月16日(木)11:00~12月30日(土)18:00URL : <製品概要>商品概要商品名 :EDGBLACK Knife Sharpener内容 :ローラー×1個、ベース×1個、付け替え用砥石(#360・#600・#1000)×各1個、EDGBLACK Knife Sharpener専用箱×1個サイズ :・ローラー 約 直径5.7cm×高さ7.8cm・ベース 約 縦8.9cm×横8.4cm×高さ2.7cm素材 :アルミニウム合金販売場所:Makuake■会社概要屋号 : サカイ販促サポート代表者 : 代表 酒井 拓未所在地 : 〒150-0043東京都渋谷区道玄坂一丁目10番8号渋谷道玄坂東急ビル2F−C設立 : 2023年7月事業内容: 輸入商品販売・オンラインマーケティングサポート業等URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年11月16日「お米って、どのくらい研いだらいいの?」「お米を研ぐ意味ってあるのかな…」などと、気になったことはありませんか。X(旧Twitter)にて、おにぎりのオリジナルレシピや豆知識を発信しているクレハおにぎりプロジェクト(krewrap_onigiri)が、『おにぎりのお米を研ぐのに最適な時間』を紹介しています。おにぎりのお米を研ぐのに最適な時間おにぎりのお米を研ぐのに最適な時間は、2分以内で、軽く3回程度が適しています。研ぐのに時間がかかると、お米が『ぬか』を吸って、お米本来の香りが失われてしまいます。なぜお米を研ぐ必要があるのかそもそも、なぜお米は研ぐ必要があるのでしょうか。それは、お米の表面に付着している『ぬか』や汚れを落とすためです。お米の『ぬか』とは、玄米の表面にある『ぬか層や胚芽』を削って白米にする際に生じる粉のことです。『ぬか』や汚れを落とさないままお米を炊くと、お米に臭みがでたり、お米の舌触りが劣ったり、炊き上がりに影響がでてしまいます。しかし、現代の精米技術は進化しており、目立った『ぬか』や汚れはお米に付着していません。そのため、長い時間をかけて研がなくても、おいしく炊けるようになっています。お米を研ぐ時のポイントお米を研ぐ時のポイントを、2つ紹介します。ポイント①上質な水で、素早くすすぐお米が入っている容器に上質な水を入れて、軽く2、3回かき混ぜたら、すぐに水を捨てます。この時、一度水を吸ったお米は水を吸収しやすいため、素早くすすぐようにしてください。1回目に行うすすぎの水は、ミネラルウォーターや浄水器の水などを使用しましょう。2回目以降に行うすすぎの水では、水道水を使用しても構いません。また、前述した通り、すすぎに時間をかけすぎるとお米が『ぬか』を吸って臭くなってしまいます。お米を洗う時間にも気を付けましょう。ポイント②水を切ってから研ぐお米は、水をよく切ってから研ぐようにしましょう。容器に水が入ったままだと、米同士で摩擦が起こらないため、『ぬか』や汚れが落ちづらくなります。また、お米を研ぐ時は、お米を傷付けないように、指を立ててかき混ぜるようにしましょう。この記事で紹介したポイントを意識してお米を研ぐだけで、よりおいしく炊き上がるでしょう。ぜひ試してみてください。[文・構成/grape編集部]
2023年10月06日読者のみなさんは日々調理で包丁を使われるでしょう。包丁は使っているうちに切れ味が落ちてきます。最近では包丁研ぎのサービスが町内にやってくるということも、なくなりましたよね。「包丁の切れ味を元に戻すには、どうすればいいか」と困っている人も多いのではないでしょうか。そこで、包丁の切れ味を復活させる方法を、東京都台東区にある浅草合羽橋の包丁専門店『かまた刃研社』の店主・鎌田晴一先生にうかがいました。鎌田晴一先生『かまた刃研社』は創業1923年の100年企業で、4世代にわたって研磨技術を受け継いでおり、鎌田先生自身も研ぎ師です。簡易研ぎ器はあくまでも一時しのぎ!包丁の切れ味を復活させるには、砥石で磨くのが一番です。しかし、まず砥石が必要ですし、砥石を備えている家庭は少ないでしょう。また、砥石で包丁を研ぐにはある程度の技量が必要です。練習しないとうまく研げず、かえって刃先が丸まって切れにくくなったりします。そこで、誰でも簡単に使えるようにと、各種の簡易研ぎ器が販売されています。鎌田先生によれば、家庭で使う包丁の切れ味を戻すためには、これらの簡易研ぎ器は有効とのこと。ただし、あくまでも「一時しのぎ」と考えるべきだそうです。鎌田先生によると「包丁の切れ味を復活させるためには砥石を使って研ぐのが根本」とのこと。簡易研ぎ器では以下のような研ぎ方になるのです。鎌田先生は「簡易研ぎ器で、切れ味はその時は戻りますが、包丁のエッジを鈍角に削り落とすもので、食材への食い込みというか切れが鈍くなっていきます」と指摘します。また、簡易研ぎ器での研ぎを繰り返すと、相対的に包丁の厚みが増して切れ味が鈍くなりやすくなるとのこと。一方の砥石を使って包丁を研ぐ場合は、切れ味がすぐに鈍らないように包丁の厚みも落とすことが可能なのです。簡易研ぎ器でしのいで『研ぎ直し』がお勧め!鎌田先生にうかがったところ、包丁の切れ味が鈍ってきたら簡易研ぎ器でしのいで、研ぎに出すのがお勧めとのことでした。やはり根本的な解決を図ったほうがいいのですね。研ぎ直した包丁は驚くほど切れるようになり、「みなさん、うちの包丁がこんなに切れるとは驚いた」という感想を持つとのこと。また、「よく切れる包丁を使うと、余分な力を使わないで済むので、逆にケガをしなくなる」そうです。読者のみなさんへのアドバイスをお願いしたところ、鎌田先生からこのような回答がありました。いい鋼材を使っている包丁は耐久性に優れているので、切れ味が長持ちします。また、きちんと研げば切れ味が復活し、結局長く使えてお得です。簡易研ぎ器は一時しのぎですから、定期的に研ぎに出すことをお勧めします。ちなみに、包丁研ぎは自分でもできます。鎌田先生によると「『かまた刃研社』では包丁研ぎの講座も行っていますが、みなさん1時間もすれば研ぎについて理解できるようになり、うまくなりますよ」とのこと。包丁研ぎを依頼できない場合には、知識を身につけて自分でやってみることを考えてもいいかもしれませんね。【かまた刃研社】1923年、東京浅草にて創業。4世代にわたって刃物研磨の技術を受け継く。確かな技術が反映され、厳選された品ぞろえは、常時800種類以上にも及ぶ。日本古来の伝統的手法による職人技による手づくりの逸品から、近代的な設備で厳しく商品管理された品がそろう。全国から『研ぎ』の依頼がある。ウェブサイト:かまた刃研社[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]
2023年08月14日猫が爪研ぎをする姿を、見たことがある人は多いのではないでしょうか。猫の爪研ぎには、狩りに対する本能や、マーキングなど、さまざまな理由や目的があるといわれています。躍動感あふれる猫の爪研ぎ『あるもの』を使って爪研ぎをする猫を描いた絵が、話題になっています。作者は、オーストラリアで活躍している、画家のVanessa Stockard(@vanessastockard)さん。描いた油絵をInstagramに掲載したり、アートギャラリーで展示したりしています。まずは、こちらの作品をご覧ください! この投稿をInstagramで見る Vanessa Stockard(@vanessastockard)がシェアした投稿 なんと猫は、バロック調で高級な雰囲気のイスを使って、爪を研いでいるのです!作品の中で爪研ぎをしているのは、黒猫のサタンくん。かなりの剣幕で、イスに掴みかかっているように見えます。サタンくんの残像や、ボロボロになったイスの破片から、すごい勢いであることが想像できますよね。次の作品でも、サタンくんはやりたい放題で、画面上から躍動感が伝わってきます。 この投稿をInstagramで見る Vanessa Stockard(@vanessastockard)がシェアした投稿 あまりの勢いに、背もたれの部分が飛び散っています。イスは無残な姿になってしまっていますが、それを気にとめる様子のないサタンくんの表情にも目が奪われますよね。爪研ぎだけではとどまらず、イスを突き抜けている作品も…! この投稿をInstagramで見る Vanessa Stockard(@vanessastockard)がシェアした投稿 【ネットの声】・猫の自由さが体現されている。・最高に楽しい作品、すばらしい!・高級爪研ぎですね。・猫への愛と観察力の高さが伝わってくる!・絵について詳しくないけど、これはすごくいいな…。爪研ぎの様子を描いた作品には、細かなフリルで首の周囲を覆う『襞襟(ひだえり)』を付けた、小さい黒猫のケビンくんが、頻繁に登場します。サタンくんの活気あふれる姿に、爪研ぎの道具と化すイス、ケビンくん探しと、楽しめるポイントが詰まったVanessa Stockardさんの作品。次回作にも、期待が高まりますね![文・構成/grape編集部]
2022年11月30日買ったばかりで切れ味が良かったステンレス包丁も、1ヶ月も使い続ければ切れ味が格段に落ちてしまうもの。「一度研いで切れ味を元に戻したいけど、包丁研ぎってなんか難しそう」そう思ってはいませんか?実は、包丁研ぎは簡単な作業で誰でもできるものなのです。切れなくなってきたとしても、新しい包丁を買わずに、まずは研いでみましょう!■ステンレス包丁の特徴ステンレス包丁を使っているという方はかなり多いことでしょう。「サビない」「丈夫」で知られるステンレス包丁ですが、それでも使っていけば切れ味が落ちてきてしまうものです。まずはステンレス包丁の持つ特徴についてご紹介します。ステンレス包丁は、ほかの素材の包丁とは圧倒的に違う特徴を持っています。特性を知ることで、どれくらいの頻度で研げばいいのかも分かってきますよ。 ・丈夫で欠けにくいステンレス包丁の特徴は、なんといっても「丈夫で欠けにくい」ことです。ステンレス包丁は今や、世界の標準的な包丁としての地位を築くほどのシェアを誇っています。みんながこれほどにステンレス包丁を選ぶのは「丈夫で長持ちするから」といえるでしょう。昔から、包丁のメンテナンスは家庭の悩みの種でした。しかしステンレス包丁はほかの包丁に比べて、メンテナンスが格段に楽なのです。なぜ楽なのかというと「刃持ちがいい」からです。刃持ちがいいということは、つまり切れ味が落ちにくいということです。その分、包丁を研ぐときは時間がかかりますが、包丁研ぎをする頻度はほかの包丁よりも圧倒的に少なく済むのです。 ・サビにくい包丁の天敵は「サビ」です。食材を切ったり、水洗いする包丁は、キッチンでも一番水に触れている調理器具と言えます。使ったあとにしっかりと水気を拭き取ってあげないとすぐに錆びてしまいますし、高い湿気にも弱い…案外包丁ってデリケートな道具なのです。しかし、ステンレス包丁はサビにくいという特性を持っています。ある程度雑に扱っても、ステンレス包丁ならすぐにサビてしまう心配がありません。また、サビは衛生的にもよくないので、サビにくいステンレス包丁は衛生面で見てもとてもおすすめです。 ・1か月に1~2回の頻度で研ぐとよいでは、ステンレス包丁は、どれくらいの頻度で研げばいいのでしょうか。ステンレス包丁は、おおよそ月に1回から2回程度の頻度で十分機能してくれます。先ほども説明した通り、ステンレス包丁は「丈夫で刃持ちがいい」という特徴を持っていることが功を奏していますね。なので、一日使った程度で切れ味が落ちることはありません。硬い食材をたくさん切っていればその限りではありませんが、日常の料理に使う程度であればたまに研いであげるくらいで丁度いいです。■ステンレス包丁にはどんな研ぎ方がある?包丁研ぎはプロがやるイメージがあって難しそうに思いますよね。けれど実はそんなことはありません。一般的な砥石を使った研ぎ方でも案外簡単。さらに最近ではシャープナーなどの研ぎ器が100均でも売られており、誰でも簡単に包丁研ぎができます。包丁研ぎに使う道具は大きく分けて「研ぎ器」「砥石」の2種類に分類されます。そのほか、陶器の底面を使って研ぐことも可能です。それぞれで使い勝手や効果の持続性などが大きく違ってくるので、自分に合った道具を使いましょう。 ・研ぎ器のメリット・デメリットまずは「研ぎ器」です。研ぎ器にはたくさんの種類があり、どんどん新しいタイプのものがでてきているという特徴があります。シャープナータイプのものや、電動式の研ぎ器、研ぎ棒などが主要でよく使われています。一般的な家庭ではシャープナーを使っていることが多く、電動式や研ぎ棒は、レストランでプロの方が使うことが多いです。研ぎ器のメリットは、なんといっても「技術が要らない」という点です。誰でも簡単に包丁研ぎができるので、初心者の方にとてもおすすめといえます。しかしデメリットとして、砥石と比べて切れ味が持続しにくいという点があります。 ・砥石のメリット・デメリット最もメジャーな「砥石」は、一般家庭でなく、レストランなどのプロのコックが使う道具というイメージが強いです。しかしステンレス包丁を研ぐ場合は難易度がグッと下がります。詳しい研ぎ方は下記で説明していきますね。砥石を使うことのメリットは「切れ味が持続しやすい」「技術が上がれば高い切れ味を実現できる」点にあります。デメリットを挙げるとすると「ほかの包丁だと技術が要る」ことでしょう。 ・陶器のメリット・デメリット実は陶器の裏の平らな部分を使って包丁を研ぐことができます。いちいち砥石や研ぎ器を購入するほど切れ味を気にしないという方にはおすすめです。ただ、陶器を使った包丁研ぎは、応急処置のようなもので、陶器だけでしっかりと切れ味が戻ることはありません。一瞬だけ鋭い切れ味が欲しい、というときに使うのがよいでしょう。陶器のメリットは「即席で研ぐことができる」点です。しかし「切れ味が持続しない」というデメリットがあるので、シャープナーや砥石があるならそちらを使う方がおすすめです。■ステンレス包丁の研ぎ方【研ぎ器】実際に、シャープナーを使ったステンレス包丁の研ぎ方をご紹介します。シャープナーは使い方が簡単で初心者向けです。操作もとても簡単で、即席で研ぐことも可能。「料理にそこまでこだわらないけど包丁は切れる方がいい」というくらいの方におてもおすすめのアイテムです。 ・用意するもの用意するものはとてもシンプル。シャープナーステンレス包丁布巾これだけです。シャープナーにもさまざまなタイプがありますが、ステンレス包丁を研ぐなら「万能包丁タイプ」がおすすめです。 ・研ぎ器を水でぬらす砥石でもシャープナーでも、研ぎ器を水で濡らすのはとても大事な工程です。乾燥した研ぎ器は、包丁の滑りが悪くなるため刃こぼれの原因になります。水に浸けるか、水で濡らしてから使うようにしましょう。 ・包丁を差し込む研ぎ器を濡らしたら、包丁を差し込みましょう。入れるポイントは、包丁の根本がしっかりおさまる所です。このあと、奥から手前に引いて包丁を研いでいきます。なので、しっかりと根本まで研ぎ器にセットしましょう。 ・奥から手前に引く通常、砥石を使った研ぎ方では、奥に押す動作と、手前に引く動作があります。しかしシャープナーなどの研ぎ器では、基本的に手前に引く動作しかしません。研ぎ器に包丁をセットしたら、奥から手前に引いて研ぎましょう。家庭用のステンレス包丁は、先が曲線のように鋭くなっています。刃先を研ぐ場合は、持ち手を少しだけ上げて、刃先がちゃんと研ぎ器に当たるようにしてあげましょう。■ステンレス包丁の研ぎ方【砥石】砥石を使ったオーソドックスな包丁の研ぎ方をご紹介します。ステンレス包丁は、ほかの包丁の材質よりも固い素材でできているので、研ぐ時間は少し長め。大体5分程度を目安にするとよいでしょう。 ・用意するもの砥石ステンレス包丁布巾2枚布巾1枚は砥石の滑り止め用に、もう1枚は研いだあとに包丁を拭き取るのに使います。 ・砥石を水に浸す砥石は水に浸けて水分を含ませておく必要があります。浸け時間は砥石の大きさにもよりますが、一般的なサイズの砥石なら大体20分程度浸しておけば十分です。砥石が十分に水を含んでいるかは、水から引き揚げたときに、砥石表面がすぐに乾くかどうかで判断します。表面がすぐに乾いてカラカラになってしまうようであれば、まだ十分に水を含んでいないサインです。水から上げたときもちゃんとしっとりとしている状態にしましょう。 ・表面を研ぐ包丁の刃の部分を手前にして、刃の部分を砥石にぴったりくっつけます。このとき、刃がついていない部分と砥石との隙間を、10円玉2枚から3枚分にキープするのが上手に研ぐポイントです。これ以上隙間を広くすると、切れ味がかえって悪くなってしまいます。逆に狭すぎると、今度は刃の部分まで浮いてしまって、いつまで経っても研げません。持ち手は、片手は柄の部分をしっかり握って、親指だけ、包丁の根本に添えます。もう片方の手は、人差し指と中指を、包丁の刃先よりちょっと手前の部分を押さえておきましょう。こうすると安定します。それでは実際に研いでいきましょう。先ほどの10円玉2枚から3枚分の角度をキープして、包丁の前後に動かします。このとき、心地よい「シュッシュ」という爽やかな金属音が鳴っていれば、きちんと刃が研げている証拠です。力加減は「押す動作を少し強く、引く動作は少し優しく」がポイント。 ・裏面を研ぐ一般的な万能包丁型のステンレス包丁は「両刃」といって、両面に刃がついているタイプです。なので、表と裏、両面を均等に研ぐ必要があります。裏面を研ぐときも、表面を研ぐときと要領は変わりません。ただ、表面を研いだときと同じ回数、時間で研いであげるようにしましょう。包丁を研ぐときは、包丁の刃全体を、バランスよく研いであげるのがポイントです。ステンレスの万能包丁は、刃元から刃先にかけて、ゆっくり曲線を描くような広い刃渡りになっています。なので研ぐときは、刃先、刃のお腹、刃元の3つに分けて研ぎましょう。刃先を研ぐ回数は一番多く、刃元を研ぐ回数は一番少なくするのが大切。「刃先10回→刃のお腹5回→刃元3回」の倍数で研いでいくと、元のかたちをキープしやすいです。 ・布巾で拭いて乾燥させる研ぎ終わったあとの包丁には「かえり」と呼ばれる、バリのようなものがついています。最後に刃全体を、何回か奥から優しく引いてあげて、この「かえり」をとってしまいましょう。これで研ぐ動作は完了です。研いだあとの包丁には、砥石くずがたくさんついているので、洗剤で洗いましょう。キレイに洗ったら、乾いた布巾で水分を拭き取って、終わりです。 ・使い終わった砥石は水洗いして陰干しする使ったあとの砥石も、水洗いして陰干ししておきましょう。そのままだと残った水分からカビが発生する恐れがあります。どこか涼しい場所に立てかけてしっかりと乾燥させるのが大切です。 ・砥石で研ぐと切れ味が長持ちする砥石で研いだ包丁は、シャープナーよりも切れ味が長持ちします。というのも、シャープナーや陶器、そのほかの研ぎ器は、どちらかというと「切れ味の応急処置」に近い道具。すぐに切れ味が戻りますが長持ちはしません。砥石を使った包丁研ぎは、これから長く愛用していくつもりの包丁におすすめです。■ステンレス包丁の研ぎ方【陶器】陶器を使ったステンレス包丁の研ぎ方は至ってシンプルなのが特徴です。陶器での包丁研ぎは「研ぐ」というよりは「応急措置」のようなものと思った方がよいでしょう。ここでは自宅にある陶器を使ったステンレス包丁の研ぎ方をご紹介します。 ・用意するものマグカップや茶わんなどの陶器包丁用意する陶器は、底面がザラザラした糸底を持っているものがおすすめ。陶器は包丁をあててもズレないようにしっかりと固定しておきましょう。 ・包丁を当て手前に引く陶器を逆さにして固定し、包丁の刃先をあてて研いでいきます。要領はシャープナーを使うときと同じで、根本から手前に引くようにして研ぎます。このとき、包丁をあまり立て過ぎないようにすると失敗しません。角度は、砥石のときと同じ、10円玉2枚から3枚くらいの隙間が丁度いいです。 ・陶器と包丁を洗う陶器での包丁研ぎは応急処置のようなものなので、何分も研ぐ必要はありません。大体30秒から1分くらい研げば十分。研ぎ終わった陶器と包丁はスポンジで洗ってキレイにしておきましょう。■ステンレス包丁を長く使うコツ最近では100均でもステンレス包丁が売られており、切れ味が悪くなったらすぐに買い換えるという方も少なくないでしょう。しかし長い目で見ると、少しいいステンレス包丁を買って、研いで使い続ける方が実はコスパがいいのです。ここでは、購入したステンレス包丁を少しでも長く使っていくためのコツを伝授します。 ・冷凍した食材は解凍してから切るステンレス包丁は丈夫ですが、刃が薄いため、硬い食材を切るのには不向きです。冷凍のお肉や野菜などを切る場合、半解凍か完全解凍した状態で切るようにしましょう。それでも硬い食材を切る場合は、出刃包丁などの「刃が厚い包丁」を使うのがおすすめです。刃の薄い包丁は切れ味が高い分、刃こぼれしやすいという特徴を持っています。 ・魚の骨を切る場合は出刃包丁を使う魚を一匹さばいて料理するときは、ステンレス包丁は使わないようにしましょう。真鯛やスズキ、ブリなどの骨が大きくて固い魚は、刃こぼれの原因になります。そのような大型魚は出刃包丁を使うのがベター。しかし、サンマやイワシ、アジなどのサイズが小さくて骨が柔らかい魚なら大丈夫です。 ・洗ったあとは水分をよく拭き取るサビにくいステンレス包丁といえど、絶対にサビつかないわけではありません。包丁に残った水分はサビの原因になるほか、雑菌の温床にもなります。包丁を使い終わったら、洗剤で洗って、乾いた布巾で水分をしっかりと拭き取ってからしまいましょう。 ・刃に水分がついた状態でほかの金属に触れさせない刃に水分が残ったまま、ほかの金属類と触れさせると、サビが進行しやすくなります。金属同士を密着させた状態では、水分が飛びにくく、そのまま残りやすくなってしまいます。なので結果として早いスピードでサビが進行してしまうのです。しっかり水分を拭き取り、乾燥させましょう。■上手なメンテナンスでステンレス包丁を長く使っていこう!切れ味が鋭い包丁は便利な反面、ケガをしやすいので、むしろ敬遠している方もいるかもしれません。しかし、切れ味が悪い包丁も、同じくらい怖いものです。切れ味が悪いと、食材を切るときに力をいれないといけない場合があります。手を滑らせてしまうと、いくら切れ味が悪くても、人間の肌は切れてしまうかもしれません…。やはり、包丁は適度なメンテナンスが必要です。とても鋭い包丁でなくても、ある程度切れ味が確保できていればいいという方は、自宅でできる研ぎ方を実践してみてください。それでも満足できない方のみ、プロに依頼するのが一番ではないでしょうか。食材の切り方で料理の味が変わるとも言われますので、包丁のメンテナンスも適度に行いましょう!
2021年03月28日トマトや鶏肉の皮が切れにくく感じたら、それは包丁が「研いでほしい」とあなたに訴えかけているサインかもしれません。どんなにいい包丁でも使っているうちに劣化してしまいます。しかし、きちんと研いであげることで、切れ味は復活させられるんです。研ぐのに必要なアイテムや使い方のコツなどをまとめてご紹介するので参考にしてみてくださいね。■包丁研ぎに使う道具の特徴包丁は研ぐためには道具が必要です。それぞれ特徴が違うので、自分に合ったものを選びましょう。・砥石包丁研ぐための道具としてはもっともポピュラーなのが、砥石です。時間をかけてしっかり研げば、切れ味もよくなり、その持続性も高いのが特徴です。砥石には、石の荒さで分けた種類があり、本来なら2〜3種類を使って仕上げます。しかし、家庭で研ぐなら両面が異なる荒さでできたそれ一つで研げる砥石もおすすめです。片刃、両刃ともに研ぐことができます。・シャープナー使うのにコツは必要ですが、収納場所も取らず、使いたいときにサッと手軽に研げるのがシャープナーの特徴です。砥石でできたV字の溝に刃を当てて、手前に引くようにスライドさせて研ぎます。ただ注意したいのは、基本的に包丁を研ぐことができるのは砥石だけです。シャープナーは、一時的に切れ味を鋭くするだけで持続性はなく、結局は砥石で研がなければなりません。固い素材でできた包丁にも向いていません。・電動シャープナーさらにもっと手軽に研げるのが、電動シャープナーです。仕組みは手動のものとほぼ同じで、違うのは刃が当たる部分が自動で回転するところ。刃を何度もスライドさせる必要がないので、手早く研ぐことができます。ただ、手動のものと比べると本体価格はやや高め。サイズも大ぶりなものが多いので、収納場所も考えて選びましょう。・研ぎ棒包丁に着いた肉の脂などを落として、切れ味をよくする研ぎ棒は、プロ用の道具です。使うにはコツが必要で、研ぐ角度が重要です。元々は、ヨーロッパの習慣で、ステンレスなど硬度の低い包丁には適していますが、ハガネなどでできた和包丁には向いていません。基本的に、こちらもシャープナー同様一時的に切れ味をよくするものだとお考えください。■包丁の研ぎ方【砥石編】包丁は、刃のかたちが2タイプあります。それぞれで研ぎ方が異なるので、ご自身の包丁がどちらのタイプなのかまずはチェックしましょう。それがわかったら、手順を踏んで研いでいきます。もし、動きがわかりにくければ、動画サイトなどで調べてみてください。・用意しておくもの砥石で包丁を研ぐのに最低限必要なものは、以下のとおりです。砥石濡れ布巾桶新聞紙まず、桶に水を入れて、砥石を水にしっかり浸しましょう。砥石には目には見えないほど細かな穴が無数に空いていて、その穴から水を吸います。おおよそ20分程度浸せば、砥石の色が変わるので、それが浸水準備OKの合図です。砥石を濡らすのは、包丁のすべりをよくするためです。濡れ布巾を敷き、その上に砥石を置いて、砥石が動いてしまうのを防ぎましょう。新聞紙は、さいごの仕上げに使います。筒状になるように丸めておいてください。・研ぎ方の手順~洋包丁(両刃)編~刃の部分が左右対象でV字になっているものが両刃です。両刃包丁は、おもに西洋料理で使われる包丁で、包丁自体の重みで押し切るようにして食材を切ります。硬い食材もザクッとパワフルに切れる包丁です。「三徳包丁」や「牛刀」などがこれにあたります。両刃包丁を研ぐ手順包丁を置く角度は、砥石に対して45度です。刃を自分の方に向けて、包丁の持ち手をしっかり握り、反対の手の指で軽く刃を押さえます。峰の部分(刃先の反対側)を少し浮かせて、角度をつけて刃を砥石に当てます。浮かせる幅は、15度程度で10円玉2枚分くらいです。その角度を保ちつつ、前後に刃を20回程度すべらせます。刃先から刃元の順に3〜4ヶ所に分けて各20回程度ずつ研ぎ、表が終われば、つぎは裏も同じように研ぎます。そのときの包丁を置く角度は、砥石に対して90度です。裏も刃先から研いでいきます。さいごに、新聞紙の筒を研いだ刃全体で引くように3回切って「かえり」をとります。「かえり」とは、包丁を研いだときにできるひっかかりです。これをしっかり取り除かないと切れません。・研ぎ方の手順~和包丁(片刃)編~刃の部分が左右非対称で「レ」のようなかたちになってるものが片刃です。片刃包丁は、おもに日本料理で使われる包丁で、その代表的なものが「刺身包丁」や「出刃包丁」です。薄いものや柔らかいものを切るのに適していて、刃全体を使って手前にすべらせるように引いて食材を切ります。片刃包丁を研ぐ手順包丁を置く角度は、砥石に対して45度です。刃を自分の方に向けて、包丁の持ち手をしっかり握り、反対の手の指で軽く刃を押さえます。峰の部分はほぼ浮かせず、刃が砥石に密着するような角度で前後に刃を20回程度すべらせます。刃先から刃元の順に3〜4ヶ所に分けて各20回程度ずつ研ぎ、表が終われば、つぎは裏も研ぎます。片刃の場合の裏は、表の1割程度の回数で終わりです。包丁を置く角度は、砥石に対して90度で峰は浮かせません。裏も刃先から研いでいきます。さいごに、新聞紙の筒を研いだ刃全体で引くように切ってかえりをとります。・研ぎ方のコツ両刃も片刃も研ぐときは、前に押し出すときに力を入れて、後に引くときは力を抜きます。裏を研ぐときは、その反対です。そして、もっとも重要なのが、刃が砥石に当たる角度を一定に保つことです。しかし、これが初心者にはとても難しいので、心配なひとは峰に装着して寝かせる角度を一定に保つことができる「研ぎホルダー」という便利グッズを活用してみてください。・砥石のメンテナンスと保管方法包丁と同じく、砥石も消耗品です。使っていくうちにすり減り、中央がくぼんでいきます。表面が平らでないと包丁はうまく研げません。砥石もメンテナンスしましょう。砥石がいびつにすり減ったら、専用の修正砥石やコンクリートブロックを使って、「面直し」をします。平らにしたい面をこすって、表面をもとの平らな状態に戻します。また、研ぎ終わったら、必ず水でよく洗い、しっかりと乾かしてから風通しのよい場所で保管しましょう。・ナイフの研ぎ方との違いは?ナイフの研ぎ方は、基本的に両刃包丁の研ぎ方と同じです。しかし、ナイフは包丁より刃渡りが短いので、前後に往復させて研ごうとするとグラついてしまいます。なので、ナイフを研ぐさいは、前に押すのみの1アクションで研ぐようにしましょう。果実包丁なんかの短い包丁を研ぐときもこの方法が向いています。■包丁の研ぎ方【シャープナー編】砥石の次はシャプナーで研ぐ方法をご紹介します。しかし、前述でもご紹介したとおり、シャープナーは切れ味が戻るのは一時的です。シャープナーで研ぐ手順濡れ布巾を平らなところに敷き、そのうえにシャープナーを置きます。溝の部分に包丁の刃を差し込み5〜10回引くように動かすと、両面の刃が均等に研がれます。さいごに、かえりをとります。うまく研ぐコツは、あごから刃先が垂直に砥石部分に当たるようにすることです。シャープナーには、ロール式や交差式などの種類があったり、そもそも製品ごとで使用方法は違ったりするので、手持ちのシャープナーの使用説明書をよく読んでから研ぎましょう。・電動シャープナーの場合基本的に普通のジャープナーと場合と同じです。しかし、電動であれば、より早く少ない回数引くだけで研ぎ終わります。■砥石が無い時の包丁の研ぎ方砥石もシャープナーもないけど包丁を研ぎたいという方に朗報です。特別な道具がなくとも一般のご家庭のキッチンにあるもので切れ味がアップするという裏技もあります! 急に包丁の切れ味が悪くなってしまったときの応急処置にもおすすめです。・アルミホイル丸めたアルミホイルを包丁で切る。手順はたったこれだけです。この方法は「構成刃先」という現象を利用しています。アルミホイルの切り屑が、ガタガタだった包丁の刃に付着して、コーテイングしたようなイメージです。なので、実際には研いでいるわけではないことに注意。元の刃は刃こぼれしたままなので、付着したアルミホイルの屑が取れれば、またすぐに切れ味は悪くなってしまいます。・茶碗の底面茶碗などの器を裏返すと「糸底」と呼ばれる丸い淵が立ち上がっていますよね。そのザラザラしたところを刃を当てて研ぐこともできます。包丁に合った角度で刃を糸底に当て、ゆっくり手前に引くように一方方向のみに動かします。しかし、やはりこのやり方も残念ながら切れ味の持続性は見込めません。■包丁研ぎに『砥石』がおすすめなワケいろいろな道具や方法があるとわかったところですが、やはりおすすめしたいのは砥石で研ぐ方法です。使えなくなったからといって捨ててしまうのはもったいない、気にいったものを長く使い続けたい。なら、正しい方法でしっかりメンテナンスしてあげましょう。包丁の正しいメンテナンスには砥石が不可欠です。・100均の包丁の切れ味も復活?!100円ショップの包丁なんて切れなくて当たり前に思っていませんでしたか? じつは、そうでもないんです。安価な包丁でも正しい方法で研ぐと、格段に切れ味は上がります。なんだかお得な気分ですね。ただ、安価な包丁は高級なものと比べると硬さがなく、切れ味を保つためには研ぐ頻度を高くしなければならないのが手間です。・割らなければずっと使える砥石は、一度買えば数年から十数年以上使い続けることができます。ものの良し悪しはありますが、割らなければ比較的長い年数使うことができる代物といえます。割らないためにも、落としたり転がしたりぶつけたりしないように気をつけましょう。・プロが研ぎ方を教えてくれる教室がある身近に包丁が研げるひとがいればいいですが、そうじゃないひとも多いでしょう。動画を見てもよくわからない、自分なりにしっかり研いでるつもりだけど切れ味が戻らない。そんなひとは、一度プロの手を借りてみるのも手かもしれません。インターネットで探すとプロが直々に研ぎ方を教えてくれるプログラムがいくつも紹介されています。こういうのは最初が肝心で、変な手癖がつくまえにプロに習うというのも一つの手です。・「シャープナー」は刃先を傷める前述でも再三言っていますが、シャープナーなどの砥石以外で研ぐ方法は、その場凌ぎにすぎません。結局は砥石で研がなければなりません。しかも、シャープナーは刃の表面をギザギザにして引っかかりをつくることで切れるようにしているため、刃にはダメージが大きいんです。シャープナーで研いだ刃は、強度が落ちやすく割れや欠けが起こりやすいといえるでしょう。・どんな包丁にも使える?自分で角度を変えて研げる砥石は、両刃包丁にも片刃包丁にも使えます。しかし、唯一セラミック素材の包丁には使用できません。そもそもセラミック包丁は切れ味が落ちにくいのが特徴ですので、問題ありませんが、もし、セラミックの包丁を研ぎたい場合は専用の砥石やシャープナーを購入するかプロに頼む必要があります。■包丁の固さと種類で決める【砥石の選び方】砥石には「人造砥石」と「天然砥石」の2種類があります。人造砥石は、ホームセンターやスーパーなどで手に入る一般的な砥石です。天然砥石は、自然の岩層などから発掘してつくる非常に希少なものでとても高価なものです。家庭用で使うなら人造砥石で十分でしょう。また、人造砥石は研磨剤を固めて作った石で、研磨剤の荒さは「#(メッシュ)」という単位で数値化されており、それによって大まかに3種類に分類することができます。それぞれで用途が違うので、購入するさいはしっかり確認してからにしましょう。・荒砥石(#120〜#600)刃が欠けてしまったときなどに使う荒い砥石です。なので、出番はこの中で一番少なめといえるでしょう。・中砥石(#900〜#2000)切れ味が悪くなったときに使う砥石です。家庭で研ぐなら中砥石だけでも十分研ぐことができます。また、刃こぼれしてしまったときに、荒砥石で研いだあとその傷を消すのにも使われます。・仕上げ砥石(#3000〜)名前のとおりおもに研ぎの仕上げに使用する砥石です。中砥石で研いだ刃を仕上げ砥石でさらに研ぐことで、より切れ味が鋭くなります。また、超仕上げ砥石(#6000〜)というものもありますが、これは一般的に刀などの仕上げに用いられるものです。ですが、包丁にも有効で、ほとんど新品のように仕上げることも可能です。■研ぎ続けても切れ味長持ちな包丁とは包丁の素材は、おもにハガネ、ステンレス、セラミックの3種類です。それぞれに特徴があり、ハガネは研ぎやすくて切れ味は抜群だけどサビるおそれがあり、ステンレスは自分で研ぐこともできてサビも出にくいです。また、セラミックは、そもそも研ぐ必要がなく手入れ不要でサビの心配もいりませんが、硬い食材を切ると刃が欠けることがあります。それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、自分に合った包丁を選びましょう。・『良い包丁の条件』を満たした包丁を用意良い包丁といってもそれはひとそれぞれ基準が違うと思います。しかし、ここでは日々メンテナンスがしやすくて、よく切れる包丁が良い包丁と仮定しましょう。メンテナンスしやすいというのは、研ぎやすいということです。しっかりと作られた包丁は、少しの時間と手間で研ぐことができます。自分で研げるのなら、ハガネかステンレスがいいでしょう。包丁の質はおおむね値段に比例するので、無理のない範囲でお高めの包丁を買うのもいい選択です。・切れ味で食材の味が変わる切れ味が悪いと、切るときに変な力が加わり、思わぬ怪我にもつながります。また、それだけでなく切れ味が悪いと食材の細胞の壁が傷つき、切り口からうまみ成分が流れ出してしまう原因になるので、切れない包丁で調理するのは百害あって一利なしといえるでしょう。・用途で砥石とシャープナーを使い分けまず、砥石とシャープナーはまったくの別物として考えましょう。包丁は砥石で研がないかぎり劣化します。しかし、忙しいと毎回砥石で研ぐのはハードルが高いですよね。なので、サッと研ぎたいときにはシャープナーを使い、月に1回くらいの目やすで砥石で研ぐというのもおすすめな使い方です。便利な道具を使ってストレスフリーに気分よく料理を楽しむことも大切です。■切れる包丁があれば料理も楽しい!道具さえ揃えられれば、案外砥石で包丁を研ぐのは難しくありません。まずは、肩の力を抜いて挑戦してみましょう。練習あるのみです! 基本的な研ぎ方がマスターできれば、いまよりもっと料理が楽しくなること間違いなしです。自分でメンテナンスをしたお気に入りの道具で、おいしいごはんを作りましょう。
2021年03月10日日々のご飯の支度に欠かせない、お米を研ぐ作業。みなさんは、どのようにお米を研いでいますか? 実は、お米の研ぎ方で、お米の炊き上がりや味をも左右してしまうのだそうです。今回はお米の正しい研ぎ方とおいしいご飯を炊くためのポイントや簡単な方法をご紹介します!■『ヒルナンデス!』で話題!米の正しい研ぎ方・最初はきれいな水ですすぐ重要なのは、最初のすすぎです。最初のすすぎは、できるだけきれいな水で研ぐようにしましょう。研ぎ始めは、乾燥しているお米がどんどん水を吸収してしまうので、水道水よりもミネラルウォーターや浄水器の水をつかってすすぐことをおすすめします。というのも、水道水を飲んで独特な風味を強く感じる場合がありますよね。これは、水道水に残留塩素が多く含まれている場合に引き起ります。対して、ミネラルウォーターや浄水器の水は、塩素による消毒は行われていません。そのため、クセのない水本来のおいしさを味わうことができます。また、ご飯にはミネラル(カルシウムとマグネシウム)をあまり含まない「軟水」と呼ばれるものが適しています。東京をはじめ、たいていの水道水も「軟水」ですので、ごはんには向いてるといえます。浄水器などで塩素を取り除くとよいでしょう。またミネラルウォーターを使うのも良いですが、ヨーロッパのものは「硬水」も多いので注意しましょう。硬水に多く含まれているマグネシウムには独特の苦みと風味、香りがあるため、料理の味付けの邪魔になることがあるからです。すすぎにはついつい水道水をつかってしまいがちですが、最初のすすぎはミネラルウォーターや浄水器の水で行いましょう!・米を研ぐ手順お米を研ぐ手順を下記に記載します。「工程1」以降は水道水を使用しても問題ありません。ミネラルウォーターで素早くすすぐ。再度素早くすすぐ。水を捨てた状態で、20回程度お米を研ぐ。2回すすぐ。再び水を捨てた状態で、10回程度お米を研ぐ。2回すすぐ。・米を研ぐ回数に注目下準備の中で、最も重要な作業が「研ぎ」です。研ぎは、米粒と米粒とをすり合わせて残留物を取り除くのが目的です。ここでポイントなのが、食べる時期の米に合った研ぎ方、研ぎの回数の目安があるので、参考にしてください。・新米の場合→手指を立て、力を入れずに円を描くように軽く研ぎます。★11月~4月の米は、上の手法で2~3回研ぎ、すすぎ2回が目安です。★9月~10月の米は、2~3回軽く水洗いし、すすぎは1回程度です。・古米の場合→古米臭が残らないよう、米同士をすり合わせるように、手の付け根でギュッと押して研ぎます。★4月~8月の米は、上の手法で2~3回研ぎ、すすぎ2回が目安です。★8月以降新米が出るまでは、臭いが消えるまで研ぎます。・米は乾燥状態が水を吸う先ほど「最初にすすぐ水は、良質できれいな水にしてください」と解説しましたよね。特に、乾燥しているお米は、最初に触れる水をもっとも多く吸収してしまい、味に大きく影響します。金銭的な問題や手間を考えると、ミネラルウォーターではなく水道水でよいだろうと思うかもしれませんが、おいしいお米を食べたいのであれば、お水にもこだわりましょう!・1時間以上浸漬させてから炊くすすいで水切りしたお米に、炊飯用のお水を加えます。お水を加えたら、できれば1時間以上、浸水させましょう。水温の低い冬場は2時間ほど浸けるとよいでしょう。洗米してすぐに炊飯すると、表面だけが柔らかい芯のあるご飯になってしまいます。お米一粒一粒の中まで水を浸透させることで、柔らかくなり熱が伝わりやすくなるのです。充分な浸水で、むらなく芯までふっくらとしたおいしいご飯が炊きあがります。ただし、最近の炊飯器をつかって炊く場合は、浸水は不要です。というのも、最近の炊飯器には浸水する工程があらかじめ含まれているからです。炊飯器のスイッチを入れると、弱火でしばらく加熱され、お米の芯まで浸水されるような仕組みになっています。お米を研いだらすぐに炊飯器にセットし、スタートボタンを押しましょう。もしお米を研いでから炊飯するまでに時間があく場合は、「早炊き」モードにすることで、炊飯器の浸水の工程をスキップさせることができます。浸水させたあとに普通に炊飯すると、ご飯がべたつく原因となるので早炊きを選びましょう。■米の研ぎ方の注意点・炊飯器の内釜で研がないみなさんは、米を炊飯器の内釜で洗っていないでしょうか?炊飯器の内釜でお米を研ぐ場合、お米に傷がついてしまうので基本的にはNGです。ボウルとザルを重ねて洗うのがおすすめです。さらに、洗った米の水がすぐにきれるので便利ですよ。もちろんボウルとザルを使用するとその分洗いものが増えるので、炊飯器の内釜でそのままお米を研いでしまった方が楽ですよね。洗いものをするのが億劫な方もいらっしゃると思うので、このあたりの注意点は個人のお好みです。・力を入れすぎないお米を研ぐときは、指を丸めてやさしく混ぜるのがポイントです。強く混ぜてしまいがちですが、お米が割れてしまう原因になるので、十分に注意してください!・手のひらで押さない手のひらで力を入れて「ぎゅっぎゅっ」と押すように研いでしまうのはNGです。こちらもお米が割れる原因になってしまうので、優しく研いであげましょう!・水を入れたまま研がないお米に水を張った状態で研ぐのも実はNGです。水が入っているとお米同士の摩擦が起きず、きちんと研ぐことができないそうです。糠や汚れを残さないためにも、水をしっかり切って、水がない状態で研ぎましょう。・水が透明になるまで研ぐ必要ない水がまだ濁っているからと、透明になるまで水を替えてはいないでしょうか? 実はこれもNGなんだそうです。白い研ぎ汁の中にもお米のうまみが溶けだしているため、完全に透明になるまで、すすぐとお米のうまみも捨ててしまうことになります。すすぎ過ぎると、お米のおいしさや栄養分まで逃げてしまうので、十分に注意しましょう。■米を研ぐ理由とは・表面のゴミを取り除くお米を研ぐ主な理由は、臭みの原因となる糠(ヌカ)や汚れを落として、おいしくお米を炊き上げるためです。現代の精米技術は進んでおり、糠や汚れがほとんど残らない状態のため、落とすために長時間ゴシゴシと研ぐ必要はありません。研ぎすぎにはくれぐれも注意しましょう。・おいしいご飯を炊くお米を研ぐと糠や汚れを取り去ると同時に、お米の表面に薄く傷が入り、水分が浸透しやすくなります。お米がしっかり吸水することで、ふっくらしたおいしいご飯が炊きあがります!■子どもでも簡単な米の研ぎ方子どもにはお米のおいしい炊き方を伝えておきたいものですよね。シンプルゆえに親子にとって大切なレシピです。また、簡単なので、子どもも立派にお手伝いができます。日常生活の基礎となる食を支えるごはん、ぜひ親子炊飯にトライしてみてください!・お米を計量するまずは米を計量します。子どもに米の計量カップを渡し、「このカップでお米をはかるよ」、「このカップ1杯で1合。お茶碗2杯分だよ」と、量ったお米はボールに入れておきましょう。ここでポイントですが、一度に炊く量は炊飯釜の7割程度が理想らしいです。意外に見落としがちなことですが、釜の中で水がクルクル対流することが大切なので、多すぎても少なすぎてもダメなのです。5合炊きなら3~3.5合を目安にしましょう。今回は、子どもと一緒にお米を研いで、親子のコミュニケーションをとることが主要な目的なので、お米は2合想定です。・ボウルとざるを重ねて計量したお米はボウルにいれて、最初のすすぎを行います。水が切りやすいようにボウルとざるを重ねておきましょう。・『猫の手』で10回かき混ぜる初回の水を切ったら、いよいよ「米研ぎ」です。水を切った状態で、手で米を軽く鷲掴みして、回すように研ぎます。「手で米を掴んでグルッとまわしてはなす。これを5回か6回やってね」、「リズムよく、やるとおいしくなるよ。1・2、1・2...」と見本を見せながらお子さんとトライしてみてください。上手くいかなくても、ほめてあげてその気にさせましょう。「一回洗って、水を捨てたら、もう一回だよ」と、2回くらい研いで水を切ったら、米研ぎは終了です!・炊飯器で炊く米を研いだら、次はごはんを炊いていきます。最初はオーソドックスに炊飯器をつかってお米を炊いてみましょう。炊飯器の内釜には、水加減の目盛が刻まれていますよね。「さっき、2合分米を入れたから、水を2の目盛まで入れるよ。」、「平らなところに置いて、2の目盛までお水がはいったかどうか確かめてみよう」と、声をかけながら、子どもにやらせてみてください。最後は親が確認して、正確だったらほめてあげてくださいね!水加減ができたら、炊飯器にセットします。ここで1時間ほど吸水させておくのがよいですが、時間なければ、すぐスイッチONです。あとは炊飯器が自動でごはんを炊いてくれるのを待つだけですね。ごはんが炊けたら、しゃもじを使って上と下、中心と外側をよく混ぜ、ムラをなくします。炊きあがったごはんは、保温モードで熱を加え続けると徐々においしくなくなるので、なるべく食べきるのがおすすめです。食べきれないごはんは、ラップでくるみ、荒熱をとったあと、チャック付きの冷凍保存袋に入れ冷凍庫で保存してください。■一つ一つの工程を大切にしよう!毎日、何気なくやっているお米研ぎですが、このように一つ一つの工程にはきちんと意味があります。ご紹介したのは基本の研ぎ方ですが、精米してから一定の期がたった古米では、よりしっかりとした研ぎが必要となりますし、研ぐ必要のない無洗米も多く売られています。お米にあった方法で、一粒一粒のお米を丁寧に扱うことが、ふっくら甘味と艶のあるご飯を炊く秘訣といえるでしょう。また、子どもと一緒にお米を研いでみると、ちょっとしたコミュニケーションが発生するので親子の絆を深めさせてくれます。子どもが大きくなればなるほどコミュニケーションを取る機会が減るため、料理を一緒にすることはコミュニケーションを密にし、親子関係を良好に維持することに役立つのです。事前準備、研ぎ方、炊き方で毎日のご飯が格段においしくなります。ぜひ試してみてください!
2020年09月12日コロナ禍の中で、自宅にいる時間が増え、自分の家で料理することが多くなっています。そんな人々の間で、料理をする時に使うセラミック包丁が話題になっています。セラミック包丁は軽くて、切れ味が鋭く、錆びずに使えます。そんなセラミック包丁の特徴を知り、研ぎ方をマスターして、マイ包丁として長い間使いましょう。■正しく研ぐ為にセラミック包丁の特徴を知る包丁といえば、ステンレス製やチタン製の金属の包丁を思い出しますが、セラミックの包丁も30年以上前から使われています。セラミック包丁は切れ味も良く、軽くて、見た目もおしゃれです。そんなセラミック包丁も研ぐことができるのです。ただし、金属の包丁とは異なる研ぎ方になります。それでは、セラミック包丁の研ぎ方を分かりやすく紹介します。日本が誇る「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されましたね。日本料理のおいしさは、包丁にあるともいわれています。包丁の入れ方一つで食材が100%以上活かされます。日本料理の料理人は、とことん包丁にこだわります。商売道具のマイ包丁を毎日研ぎます。それだけ、よく切れる包丁でさばくとおいしい料理になるそうです。セラミック包丁も同じです。セラミック包丁でおいしい料理を作るために、セラミック包丁の正し研ぎ方を覚えましょう。その前に、まず、セラミック包丁の特徴を知りましょう。・そもそもセラミックとは?最近「セラミック〇〇」などと、「セラミック」はよく耳にする言葉です。ところが、セラミックはどのようなものか、わかっているようで、説明するとなると少し困ります。セラミック本来の意味は陶磁器になります。また、窯業製品すべての総称としても「セラミック」が使われることもあります。セラミック包丁のセラミックについていえば、40番目の元素、ジルコニアにバインダー(結合剤)を配合してプレス成型されてできあがります。高い靱性があり、硬度も優れています。ダイヤモンドの硬度は10ですが、セラミックの硬度は9以上で、極めて硬い素材になります。・セラミック包丁の長所セラミック包丁は切れ味が鋭く、その切れ味のよさは長く続きます。軽量ですから長時間使い続けることができます。さらに錆びずに、金属臭さがありません。酸にもアルカリにも強い材質です。・セラミック包丁の欠点セラミック包丁にも欠点というか、弱点はあります。硬い素材ですので弾性は乏しくなります。刃も欠けやすい傾向があります。メリットでもある軽さは、逆に使いにくいという方もいます。セラミックは弾性に乏しい面があり、カボチャやトウモロコシなどの硬い材料を切るときは苦戦します。また、長さも20センチくらいで、スイカのような大きいな物は切りにくくなります。・セラミック包丁の寿命セラミック包丁の寿命については、使用する環境が大きく影響してきます。使用する頻度やカットする食材などで違ってきます。切れ味は長続きするのですが、刃こぼれをすることがあり、刃こぼれしたままでは使いにくくなります。たとえ、刃こぼれしたとしても研いで修復すれば元のように使えます。このように、セラミックの寿命については決定的な期間はないようです。使い方と研ぎ方が決め手になりそうです。■セラミック包丁の切れ味を長持ちさせるポイントと研ぎ方①セラミック包丁の研ぎ方を覚えると、セラミック包丁を長く使用することができます。そもそも、セラミック包丁が研げることを知らない方も多いようですが、セラミック包丁は比較的簡単に研ぐことができます。ある調査によると、セラミック包丁に限らず、ステンレスなどの金属包丁を含めて、包丁を研ぐ人は16.1%しかいないそうです。包丁は研ぐことで確実に長く使うことができます。セラミック包丁の研ぎについては、金属の包丁を研ぐのと少し異なりますので、注意がいります。一時期、硬度が高いセラミック包丁は研がなくて良い包丁と思われていたこともありました。しかし、実際にはセラミック包丁も半年に1回程度研ぐことで包丁の寿命は延びます。・注意が必要セラミック包丁の研ぎ方セラミック包丁は研ぎすぎを注意する必要があります。研ぎすぎるとセラミック包丁の刃先が薄くなります。薄くなると刃こぼれし易くなります。また、セラミック包丁の研ぎ方は、金属用の刃物を研ぐときに使う砥石で研ぐことはおすすめできません。セラミック包丁を研ぐときは「ダイヤモンドシャープナー」を使用することが必要です。家庭で使えるダイヤモンドシャープナーも市販されています。うまく使ってセラミック包丁を長く使いましょう。・セラミック包丁のメーカーは研ぎ直しを受付セラミック包丁の代表メーカー、京セラもセラミック包丁の研ぎ直しを受け付けています。アフターサービス的な面もあって、1,000円ほどの料金が設定されています。メーカーの研ぎのプロが研ぐので、少々の刃こぼれも完全に修復されるそうです。・一家に包丁は4本:使い分けて包丁の寿命を延ばす!確かに、セラミック包丁は便利な包丁です。しかし、硬いものを切るときはあまり使用できません。そんな面もあってか、一般的に包丁は平均すると、一家に4本ほどあるようです。セラミック包丁、ステンレス包丁、パン切包丁に果物用の包丁(ナイフ)などです。このように、セラミック包丁をメインに使用して、ほかの包丁も適宜使い分けることで、セラミック包丁の寿命が延びるようです。■セラミック包丁の切れ味を長持ちさせるポイントと研ぎ方②セラミック包丁は切れ味が良いのですが、繊細でデリケートにできています。金属の包丁よりも扱い方が細かくなります。セラミック包丁の切れ味を保ち、長く使用するためのポイントを紹介します。・硬いものを切らないセラミック包丁のデメリットでも説明しましたが、脆い面があります。そのために、カボチャやトウモロコシなど、硬いものを切るのは不向きです。セラミック包丁の刃が欠けることもあります。・お手入れを怠らないセラミック包丁は錆びたりはしませんが、お手入れは怠らないことです。キレイな公園がいつも清潔なように、常にキレイな状態でセラミック包丁を使用すれば、最良な状態が保てます。そのように、大切に使用することが長持ちする秘訣になります。・目の粗すぎる砥石で研がない砥石には番手と呼ばれる目の粗さを示す基準があります。荒砥石は120~600番前後、中砥石は800~2,000番前後、仕上げ砥石は3,000~5,000番以後になります。一般的には3,000番から仕上げ用の砥石になります。番手が上がるほど、鋭い切れ味に研ぎあがります。セラミック包丁の研ぎ石は1,200以上で、ダイヤモンド砥石を使うようにしましょう。それよりも目が粗い場合(数字が小さい場合)は、セラミック包丁の刃を傷めることがあります。■セラミック包丁の切れ味を復活させる研ぎ方セラミック包丁は一定の期間ごとに研ぐことをおすすめしました。確実に研ぎ方一つでセラミック包丁の切れ味が復活します。最近は、家庭で簡単に使える研ぎ器やシャープナーがあり、コツもなく的確にセラミック包丁が研げます。・セラミック包丁専用のシャープナーや砥石を選ぶ最近は、セラミック包丁用のシャープナーが1,000円以下の値段であります。そのようなシャープナーを上手に使いこなせば、プロの研師に負けない研ぎあがりになります。ただし、くれぐれもセラミック包丁を研ぐことができるシャープナーを選んでください。・どんな包丁も研げる『ダイヤモンドシャープナー』を選ぶセラミック包丁はダイヤモンド砥石で研ぐことを説明しましたが、砥石のメーカーからは、ダイヤモンド砥石を備えたダイヤモンドシャープナーが販売されています。ダイヤモンド粒子の力で極めて硬度が高いセラミック包丁も、包丁をセットして前後するだけで簡単に研ぐことができます。・1cmの刃の欠けにも対応!プロに任せるセラミック包丁の製造メーカーは、多少大きな刃こぼれがあっても、自社の研磨技術で、キレイに磨き上げて、購入当時の切れ味に復活させてくれます。セラミック包丁の代表メーカー、京セラもセラミック包丁の研ぎ直しを受け付けています。比較的安い価格(1,000円程度)で、郵送でも受け付けしてくれます。期間は2週間程度かかります。計画的に予定を立てて研ぎ直しをしてもらいましょう。■自分でセラミック包丁を研ぐならこれ!おすすめの研ぎ器セラミック包丁は自分で研ぐことができますが、金属の包丁を研ぐのとは少し異なります。硬度に優れた包丁ですから、包丁を研ぐ砥石の選択や、研ぐ時期などを知っておかなければ、大切なセラミック包丁に大きなダメージを与える場合もあります。最近は、セラミック包丁用のシャープナー(研ぎ器)も販売されています。そんな、便利なシャープナーを紹介します。・1番人気の『置き型シャープナー』置き型シャープナーは、横に長いシャープナーやタテに長い形状のシャープナーがあります。基本、シャープナーをテーブルや台にセットして、片手でシャープナーを持って、シャープナーにある1ヶ所から3ヶ所の研ぎ溝にセラミック包丁をセットして前後に動かして研ぎます。・力要らず!『電動シャープナー』電動のシャープナーは、テーブルや台に電動シャープナーをセットして、溝に包丁を差し込むと、シャープナー内の円形の砥石が回転します。回転することで包丁を研ぎます。差し込んだ包丁をゆっくりと10秒ほど通すだけで研磨できます。差し込溝が複数ある場合は、設定されている砥石が異なり、包丁の素材や、研ぎの工程で選びます。・ハサミも研げる『スティック型シャープナー』スティック型シャープナーは、棒ヤスリと同じ形状です。ただし、セラミック包丁にはヤスリにあたる部分の砥石が、ダイヤモンド砥石のタイプを選びましょう。使用するときは、利き手でシャープナーを持ち、セラミック包丁の刃を研磨する方法です。ナイフもハサミも研ぐことができます。 ■セラニック包丁を上手に使っておいしい料理を作ろう!日本料理の伝統に見た目の美しさがあります。本物の花のような飾り切りや、豪華な船盛りや、見事な活き造りの美しさは、世界が認めています。そんな、職人技は切れ味抜群の包丁があるから可能となります。よく切れるセラミック包丁を定期的に研いで、自分の包丁に愛着を持って、料理に励めばみんなが喜ぶおいしい料理ができます。
2020年07月29日買ったときは切れ味がよかった包丁。でも料理をしているうちにどんどん切れにくくなってしまったという経験はありませんか。包丁は3ヶ月に1度、研ぐとよいそうです。とはいっても、どうやって研いだらいいかわからないもの。そんな人におすすめしたいのが包丁研ぎ教室。じっくり学んで切れ味を取り戻しましょう。切れない包丁を蘇らせる研ぎ教室入門編日本有数の道具街、東京・合羽橋の包丁専門店〔かまた刃研社〕。1923年に東京・浅草に創業し、90余年に渡り刃物研磨の技術を受け継いで、プロの料理人も足繁く通う専門店として定評があります。その〔かまた刃研社〕で毎月第1・3火曜日に包丁研ぎ教室が開催されています。包丁研ぎ教室は「入門編」と「応用編」にわかれていて、入門編では砥石と包丁の基礎知識を学び、自分の手で“切れない”包丁を研いで蘇らせていきます。応用編は入門編を修了した方が対象となり、入門編で得た技術で自分の包丁を蘇らせます。教室は〔かまた刃研社〕のビル内にあり、机には包丁と砥石、水が入ったバットがセットされています。今日、参加する入門編では、この包丁を研ぎ、切れる包丁へと蘇らせます。生徒さんが集まったところで研ぎ教室がスタートです。講師をつとめるのは〔かまた刃研社〕の3代目店主・鎌田さんです。まずは研ぐための準備、砥石を水に浸し、砥石に水が染み込む間に砥石と包丁についての基礎知識を学んでいきます。「砥石には3種類あります」と鎌田さん。砥石は包丁の傷み具合でそれぞれ使い分け、粒度が粗く、削る力が強い順に「荒砥石(あらといし)」、「中砥石(なかといし)」「仕上げ砥石」と分類されます。一般の家庭では傷みがそれほどでなければ中砥石でよいのだそうです。今日の教室では荒砥石と中砥石がセットになった砥石を使用します。研ぎ教室では、鎌田さんから天然砥石と人造砥石のちがいや、砥石の使う上での注意点などもじっくりと聞くことができます。砥石は使っていくうちに減っていき、平らではなくなっていくのだそうです。「砥石が平でない状態で研いでしまうと、思わぬところに刃があたり、うまく仕上がりません」と鎌田さん。砥石の表面は常に平に。そして、砥石は常に水がある状態で研ぎ、砥石の表面に水を保てるぐらいの量を目安にすると良いのだそうです。続いて包丁の基礎知識。ここでは洋包丁と和包丁のちがいや、使われる鋼材によって包丁にどのような特徴が生まれ、ちがいが出るのかなどを聞きます。包丁を熟知する鎌田さんのお話はとても興味深く、かつ初心者にもわかりやすい説明で、受講している生徒さんもみな一様に熱心に耳を傾けています。基礎知識のあとは実技へ砥石と包丁の基礎知識を聞き、砥石が水を吸ったところで、実技へとうつります。まずは、今日、研ぐ包丁がどのくらい切れないか、紙(コピー用紙)に刃をあて切ってみます。鎌田さんに続いて生徒のみなさんも紙に包丁をあて、切ってみます。包丁の切れ具合を確認したところで、包丁を研いでいきます。「包丁を研ぐときに最も重要なことは、包丁を当てる角度を一定に保ちながら、ぶれずに研ぎ上げることです」と鎌田さん。包丁を砥石に対して、どのくらいの角度で置いて研ぐとよいのか、また、なぜその角度で研ぐのがよいのかを目の前で研ぐのを見せ、解説をしてくれます。よく包丁を寝かす角度は“10円玉1枚分”程度の厚さを目安にする、などと耳にすることがありますが、鎌田さんいわく「その角度を維持するのは難しいので、2枚分を目安にするとよいですよ」とのこと。生徒さんたちも手元に集中し、鎌田さんの教えに沿って研いでいきます。研磨職人の熟練の技を間近に見られ、重要なポイントやコツなどを丁寧に教えてくれるのも教室ならでは。シュッシュ、シュッシュという研ぐ音が教室内に響きわたります。研いでいるとき生徒のひとりから「黒くなった泥はどうすればいいのでしょうか?」と質問があがりました。砥石で研いでいると、表面に泥が浮いてきます。「浮いて来た泥(砥粒)は捨てずに、そのまま研いでください」と鎌田さん。砥石に水を含ませることで、砥石の粒が溶け出て表面に浮き出てきます。その粒と摩擦して、金属が削れるため、その粒を洗い流してしまうと効率が悪くなるのだそうです。「なるほど」という声が生徒さんから聞こえてきました。みなさん一様に、目からうろこが落ちたようです。40分ほど研ぎました。刃の部分を触ってみます。するとザラつきがあることに気づきます。「研いだあとの刃には削れた細かい金属のバリが付着しています。これを刃の『カエリ』と言います」と鎌田さん。このままだと切れないので、カエリをとる作業を行います。包丁を新聞紙にこすりつけ、カエリをとっていきます。本来は「仕上げ砥石」でカエリをとっていくのですが、ない場合は新聞紙で代用します。新聞紙の紙はザラザラとしているので、カエリをとるのにちょうど良いのだそうです。カエリをとり、これで研ぎは完了です。切れ味のほどはどうでしょうか。最初に試した紙と同じ紙で、再び切ってみます。紙にスーっと包丁が入っていきます。自分で研いだ包丁の切れ味の変わりように、生徒のみなさん驚いていました。これにて鎌田さんによる研ぎ教室は終了です。質問タイムではみなさん、日頃の包丁研ぎでの疑問を鎌田さんに聞いていました。包丁研ぎの極意は「寝かせた角度をぶれずに保つこと」と鎌田さんは言います。しっかり研いだ包丁で食材を切ると、断面がきれいで舌触りも変わるのだそうです。これまで、手入れしようにも、研ぎ方がわからずそのまま使っていた包丁がある方は、研ぎ教室に参加して、切れ味のよい包丁に蘇らせてみてはいかがでしょう。お料理がより楽しくなるはずです。【かまた刃研社研ぎ教室】●開催日:毎月第1・第3火曜●時間:11〜12時●定員:10名●受講料:5,000円(税込)※受講当日に支払い。●教材:砥石、タオル、テキストは持ち帰り可●予約:かまた刃研社WEBサイトより事前申し込み●ライター忍章子
2018年01月28日毎日の食事に欠かせない、お米。みなさんはきちんと研げている自信はありますか?もしかしたら、正しいと思って続けていたお米の研ぎ方が間違っているかもしれません。今回は美味しいご飯を食べるために、お米を研ぐ方法をご紹介します。知っているようで知らない、お米の研ぎ方日本人の国民食である、お米。1日に1度は食べている、という人も多いかもしれません。実は研ぎ方を少し変えるだけで、味も食感も変わることをご存知でしょうか。そこで今回は、お米の研ぎ方を紹介していきたいと思います。■目次1.そもそもお米を研ぐ意味って?2.間違った研ぎ方3.正しい研ぎ方まとめ1. そもそもお米を研ぐ意味って?そもそもみなさんは、どうしてお米を研がなければいけないのか、ご存知でしょうか。市販されているお米は、精米されて店頭に並びます。そのとき、そのお米にはヌカや油、細かいゴミが付着しているのです。ですので、実際はそれらの汚れを洗い流す作業を米を研ぐと呼んでいます。特に、ヌカを落としきらないと、お米がヌカを吸収して臭みが残り、お米がおいしくなくなってしまうので、要注意。おいしいお米を食べるために、正しい研ぎ方を知り、実践して行きましょう。2. 間違った研ぎ方間違っているお米の研ぎ方は、お米を手でギュウギュウと押し付けながら研ぐ方法。「お米を研ぐ」というイメージから、お米とお米をこすり合わせて研磨していくように研いでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、この方法ではお米に負荷がかかってしまいます。お米はみなさんが思うよりもデリケートなもの。お米を力いっぱい押し付けてしまうとお米は割れてします。割れたお米をそのまま炊いてしまうと、ベタッと柔らかい食感に……。力いっぱい磨かなくてもヌカは簡単に落とせるので、このあと説明する方法でやさしく研ぎましょう。3. 正しい研ぎ方では、これから正しいお米の研ぎ方を紹介していきます。まずはお米をボールに入れます。水に浸し、5回ほどかき混ぜ、水を捨てます。お米は乾燥しているため、水に浸すとすぐに水分を吸いあげます。そのため水に浸したら、ヌカを含んだ水を吸ってしまわないよう、早めに研ぎ水を捨てましょう。次に、軽く猫の手を作ります。同一方向に優しく20~30回ほどかき混ぜお米を研ぎます。研ぎ終わったら、お米を水に浸し軽く5回ほどかき混ぜたら水を捨てます。水に浸して、5回ほどかき混ぜて水を捨てる、という作業をとぎ汁の色が半透明になるまで繰り返します。とぎ汁の白いにごりが完全になくなるまで洗ってしまうと、旨味や栄養素まで洗い流してしまうことになるので注意しましょう。あとは炊飯器や土鍋に規定量の水を入れて、スイッチオンすればOKです。まとめ今回はお米の研ぎ方について紹介しました。お米を研ぐ理由としては、ヌカやお米の表面の汚れを落とすこと。しかし、その汚れを落とすことに神経質になりすぎて強く研いでしまったり、研ぎ過ぎてしまうとせっかくのお米のおいしさが落ちる原因になります。今回紹介したことを参考に、ぜひおいしいご飯を食べてくださいね。
2018年01月24日みなさんは包丁をどのくらい長く使っていますか?包丁を長く使うためには研ぎ器が必須アイテムです。古くなったら捨てて買い替える、という方も多いと思いますが、研ぎ器を使えば切れ味も復活し、使い慣れた包丁をそのまま使い続けることができるので、経済的にもおすすめです。包丁の寿命ってどれくらい?みなさんが包丁を買い替えるのはどんなときですか?きっと、多くの方は切れ味が悪くなってきたときと答えるのではないでしょうか。でも実は、包丁の刃には寿命というものがありません。刃こぼれしてしまっている包丁でも、きちんと研いでメンテナンスしてあげることで、ほとんどの包丁がまた元の切れ味に戻り、使い続けることができるのです。今まで研がずに寿命と決め、捨ててしまっていた方も、ぜひこれをきっかけに1本の包丁を長く使い続けてみてはいかがでしょうか?包丁の研ぎ方!商品を選ぶ前に、まずは研ぎ方のコツをしっかりと把握しておきましょう。ポイント1:刃の角度を変えず一定の角度で研ぐ!・刃を全体的にバランス良く研ぐためには、角度を一定に保ちながら研ぎましょう。ポイント2:肩の力を抜いて、刃をゆっくりと動かしましょう!・上述させていただいたように、一定の角度で研ぐためには、力を入れすぎないのがコツ。つい力を込めて研いでしまいがちですが、力を抜いて、ゆっくりと動かしながら研ぎましょう。ポイント3:水を絶やさない!・研いでいる時に水が枯れてしまっていると、刃を逆に傷つけてしまいます。水は絶対に絶やさないように気を付けましょう。ポイント4:研いだときに出てくる研ぎ汁は捨てない!・初めて研ぐ時には、黒くなってくる研ぎ汁をつい捨ててしまいがちですが、実はこの研ぎ汁が刃を滑らかにしてくれるのです。黒い研ぎ汁が出てきても、そのまま捨てずに研ぎ続けましょう。簡単なアドバイスではありますが、包丁を研ぐときは、以上のような点に気を付けて効率良く研ぎましょう!1.持ち手がゴムでしっかり固定できる!包丁を研ぐには一定の角度をキープするのが重要です。こちらの研ぎ器は持ち手がゴムになっており、滑らず安定して研ぐことができます。2.スリーステップで初心者でも上手に研げる!3つの溝には、それぞれ「粗研ぎ」「細研ぎ」「仕上げ研磨」と別々の役割が備わっており、粗研ぎから順番に研いでいく研ぎ器です。3つの工程を段階的に踏むことで、慣れていない方でも上手に包丁を研ぐことができます。3.面倒くさがりな方にうってつけ♪水がなくても研げる研ぎ器!包丁を研ごうと思ったらそれなりの準備をしなくてはなりませんが、こちらの研ぎ器は水なしでも研げるので思いついたときにすぐ研ぐことができます!面倒くさがりな方にピッタリな研ぎ器です♪4.たった30秒でよみがえる!手軽な電動研ぎ器!研ぎ器にも便利な電動式があります。たった30秒で切れ味が復活するという夢のような研ぎ器です!電動と聞くと少し怖いと思う方もいるかもしれませんが、電動歯ブラシの原理を使っている仕様で、安全性もきちんと保証されています。5.これがあればお家の刃物は生き返る!万能タイプの研ぎ器!包丁はもちろんのこと、はさみやニッパーにも使える万能な研ぎ器!刃が波を打っている刃物にも、ガーデニングで使う刃物にも対応しているので、ご家庭で使う刃物はこれがあれば問題なし!6.研ぎ器といえばやはり石!包丁を研ぐと聞くと、まず砥石を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?こちらの砥石はケースが研ぎ台になるので、別に用意せず、そのまま使えてとても便利!100円均一で買った安い包丁も、これがあれば再び使えるように復活します!7.収納に困らない!コンパクトさが嬉しい研ぎ器研ぎ器は日常的に使うモノではないので、いかにコンパクトにしまっておけるかは大事なポイント。こちらの商品は直径が60mm、高さ51mmと、とてもコンパクトなので、収納に困る事はありません。8.組み立て式のプロ仕様!そのまますぐは使用できず、まずは組み立てる必要があるプロ仕様の研ぎ器です。しっかりと丈夫な仕様なので、耐久性も抜群!しかし、残念ながら組み立て方の説明書は同封されていないようです。プロ仕様に興味がある方は、一度インターネットで組み立て方を調べるといいですね!9.ワンポイントの赤がスタイリッシュな研ぎ器!研ぎ器の中でもスタイリッシュなデザインの一品。おしゃれなシステムキッチンと相性が良さそうなデザインです。包丁や果物ナイフのような刃物に向いていて、はさみなどは使えませんのでご注意ください。10.マウスのような可愛い形の研ぎ器♪丸みを帯びていて、パソコンのマウスの様な可愛い形の研ぎ器です♪超硬ブレードと、セラミックロッドの2段階で切れ味の悪くなった包丁を生まれ変わらせます!包丁を長く大切に使いましょう!いかがでしたか?今まで、切れ味の悪くなった包丁を寿命と決めて買い替えていた方も、今回ご紹介させて頂いた研ぎ器を使って、ぜひもう一度切れ味のよい包丁へと生まれ変わらせてあげて下さい。使い慣れた包丁は、きっとお料理の腕も次第に上達させてくれることでしょう!包丁のアイデアをもっと見る
2017年10月19日毎日料理をしていると、だんだん包丁の切れ味が悪くなってくるもの。包丁を研ぐのって難しそうだし、買い換えた方が楽!なんて考えいる方も多いかもしれませんね。でも、コツを使えば意外と簡単。物を大切に使っていくためにも、包丁研ぎをマスターしてみませんか?毎日の料理に欠かせない包丁。使っているうちに何となく切れ味が悪いなと感じている方も多いのでは?切れ味が悪いと調理時間が長くなる、見た目や食感が悪くなるといったように、料理そのものに大きく影響します。最近では安価で手に入るものも多く、買い換えてしまう方が楽ですが、長く使うために「研ぐ」ことにチャレンジしてみませんか。でも、そもそも何を使って研いだらいいの?やり方が分からない、難しそうで結局お手入れができていないという方のために、包丁の基本知識から研ぎ方の実践まで分かりやすくご紹介します。■目次1.奥深い包丁の世界2.両刃と片刃ってなに?3.これを知っていればあなたも料理上手!各部の名称と役割4.包丁は何を使って研いだらいいの?5.誰でも簡単!シャープナーを使ってみよう6.コツをつかめば難しくない!砥石を使ってみよう7.両刃包丁を研いでみた8.片刃包丁を研いでみたまとめ1. 奥深い包丁の世界包丁といってもその種類は非常に多く、一言では言い尽くせません。素材や大きさ、用途、ブランドなどによって様々な包丁が存在しています。プロの料理人であればその一つ一つにこだわりを持って選んでいますが、一般の主婦であればなるべく1本で様々なものが切れ、切れ味が長持ちし、お手入れが楽というものが良いのではないでしょうか。ここでは一般家庭で使用される頻度が高いものを紹介します。■三徳包丁肉、魚、野菜の3種類に使えることから三徳と言われる万能包丁。素材は鋼やステンレスがありますが、錆びにくいステンレスが人気です。戦後、洋食が広まり一般家庭でも肉や加工品を調理するようになった頃から普及し、今では包丁と言えばこの三徳包丁が主流になっています。先が少し尖っていることで肉や魚を切りやすく、厚みもあるので硬い部分にもしっかり体重をかけて切ることができます。また野菜を切る際には刃が反った状態よりも直線になっていた方が皮むきや千切りを行いやすいため、刃の反りが緩やかになっているのが特徴です。■ペティナイフ三徳包丁の次にあると便利なのがペティナイフです。ペティとはフランス語で小さいという意味。その名のとおり刃渡りが10㎝前後の小型の包丁です。我が家では果物を切る際に使用していますが、軽量なのでアウトドアでの調理にも役立ちます。果物ナイフと言われることもありますが、肉や魚、野菜も問題なく切ることが出来ます。初めて包丁を持つ方や、キッチンが狭い方にも扱いやすく、きちんとお手入れしていればメインとしても十分使うことができます。購入する際に一つポイントとなるのが、「あご」と呼ばれる部分の有無です。あごとは刃の柄に近い部分。ここが柄とつながった状態、つまりあご無しは、まな板を使わずに握り込んで作業できるため、野菜や果物の皮むきやへた取りをするのに役立ちます。対してあごが有るタイプは他の包丁同様に、まな板の上で細かな作業をする場合に向いています。■パン切り包丁普通の包丁でもパンは切ることができますが、あると便利なのがパン切り包丁。パンだけの包丁なんて必要ないと感じる方もいるでしょうが、使ってみるとその違いは歴然。刃が波状になっていることで柔らかいパンを潰さないように切ることができ、フランスパンなどの硬いパンもキレイに切ることができます。パンだけでなく、ケーキやピザ、パイなども形を潰さずに切れるので1本あると重宝します。ただ、刃の付き方が特殊なため、メンテナンスの際は自分で研ぐよりも専門業者に依頼した方が良いです。この他、魚をさばく出刃包丁、お刺身包丁、野菜を切るための薄刃包丁など一般の家庭でも使えるものは多くあります。それぞれの素材にあった包丁を選んで使いこなせたらさらにお料理の腕が上がりますね。2. 両刃と片刃ってなに?包丁は大きく分けると「両刃」と「片刃」の2種類。その違いは日本で古くから使われてきた和包丁か、明治以降に西洋から輸入されて普及した洋包丁か、という部分にあります。出刃や刺身包丁などの和包丁は切った断面の美しさや、かつらむきなどの繊細な作業がしやすいように表側のみに刃がついており、裏側は平面になっています。一方、牛刀やペティナイフのような洋包丁は両刃と呼ばれ、その名の通り表も裏にも刃が付いています。肉や野菜を切る際に垂直に切ることができるのが特徴です。良く使われている三徳包丁も両刃のものがほとんど。昔は各家庭でも魚をさばいたため、出刃包丁などの片刃を使用していましたが時代と共に万能なものへと変化してきました。3. これを知っていればあなたも料理上手!各部の名称と役割基本的には切る部分の「刃」と握る部分の「柄」に分かれていますが、各部に名称と役割があります。三徳包丁を例にご紹介します。・切っ先…突いて切ることで肉の筋を切る・そり・・・ごぼうのささがきや肉や魚を引いて切る・刃中・・・みじん切りや千切りなど真っすぐに切る・刃元・・・野菜の皮むきや硬いものを切る・峰・・・肉をたたく、ごぼうの皮むき・腹・・・ニンニクを潰す・あご・・・芽とり食材に応じて包丁の部位を使い分けることで、料理の下ごしらえもグッと楽になります。4. 包丁は何を使って研いだらいいの?丈夫な金属であっても、毎日使うことで段々と切れ味が悪くなってきます。時々研ぐことで切れ味を良くさせる必要がありますが、どんなものを使えば良いのでしょうか?一般的に使われているものについて特徴を見ていきましょう。■クイックシャープナー本体に包丁を差し込み、引くだけで研ぐことができます。砥石よりも気軽に使えるので、気付いた時にすぐに使うことができ便利です。手に持って刃の部分をなぞるハンディタイプもあります。商品によっては片刃の包丁を研ぐことができないものがありますので、購入する際は注意しましょう。■砥石自然の石を砥石として利用する「天然砥石」と人工的に作られた「人工砥石」がありますが、一般的には人工砥石が多く使われています。種類は、刃こぼれを直す「荒砥」、良く切れるようにする「中砥」、さらに良い切れ味にする「仕上砥」の3つ。それぞれの粒度(粗さ)は♯120、♯1000というように番号で表され、数字が小さいほど粗いことを示しています。荒砥と中砥が裏表で一体になっているものもあります。使ったことが無い場合は、まずは自分でシャープナーや研石で研いでみて、粒度の違いや使いやすさ、切れ味を実感して自分に合ったものを使いましょう。5. 誰でも簡単!シャープナーを使ってみようシャープナーのメリットは誰でも簡単に研げることです。シャープナーを平らな場所に置いて、包丁を溝に差し込みます。濡れ布巾の上に置くと安定します。7~8回前後に引くことで、中の砥石が両面の刃を均等に研いでいきます。砥石に水をかけるとより効果的です。研げたら包丁を良く洗い、水気を拭き取り保管しましょう。6. コツをつかめば難しくない!砥石を使ってみようまずは砥石に十分水を含ませましょう。容器に水を入れ、約15分おきます。砥石にはスポンジのように細かな穴が空いていて、水につけると小さな泡が出てきます。水につけることで、包丁の滑りを良くし、摩擦熱によって生じる熱を取ることが出来ます。また研いでいる最中も霧吹きなどでこまめに水をつけながら、砥石の表面が乾燥しないようにします。濡れ布巾の上に砥石を置き、包丁を約45度の角度で添えます。そこから、刃と砥石の角度が15度になるようにします。ちょうど10円玉2枚を重ねた角度になるので、慣れるまでは実際に硬貨を置いて確認してみると良いでしょう。こまめに研いでいる場合は中砥だけも十分ですが、長く研いでいない包丁の場合は、始めに荒砥で研ぎ、その後中砥で仕上げると綺麗に仕上がります。研ぐ姿勢も大切です。肩の力を抜き、肘は軽く曲げます。右手で柄を握り、親指は包丁のあごに添えます。左手は研ぐ部分の腹に軽く当て、手前から押すように滑らせ、戻るときは力を抜きます。細かく動かすのではなく、砥石の上から下まで全体に滑らすように大きく動かします。刃先、刃中、刃元の3つに分けて、それぞれ10~20回程一定の速度で往復して研ぎます。研いでいると水が黒っぽくなってきますが、これは砥どろと言って、研磨剤の役目をしてくれるものなので、洗い流さずに霧吹きで水をかけながら研ぎます。ある程度研いでみて、かえりが出てきたら裏返し、今度は手前に引くときによく研げるように滑らせます(両刃の場合)。かえりとは刃先に出る金属のまくれのこと。指の腹で刃先を軽くなでて、引っかかるような感触がする部分です。これが無いとうまく研げていないことになるので、必ず確認しましょう。最後にかえりのある側の刃を2、3回研ぎます。研ぎ終えたら包丁は洗剤で良く洗い流し、水気を拭き取って保管。砥石も水洗いしてよく乾かしてからしまいます。何度か使っているうちに砥石自体も削られ凹んでしまいます。凹んだまま研いでしまうと、その凹みに合わせて刃が丸くなってしまいますので、定期的にメンテナンスする必要があります。砥石を水平に保つための砥石や耐水ペーパーなどを使って平らにしましょう。7. 両刃包丁を研いでみた一番馴染みのある三徳包丁を研いでみました。長年研いでいなかったので、刃と呼べる部分がほとんどありません。研ぎ方は先ほどご紹介した方法で、両面を荒砥10回、中砥10回ずつ研ぎ、刃の変化を確認します。初めは力の加減が分からず、かえりが出来なかったのですが、徐々に力の強さを調節しながら研いでみるとコツをつかむことが出来ました。数回研いだ後、刃やかえりを確認しながら少しずつ進めると良いです。研ぐことに集中するあまり、霧吹きで水をかけるのを忘れてしまいますが、そこも意識して行うことが大切です。研ぎ終えた包丁を見てみると、研がれた部分とそうでない部分との境界がはっきり分かるくらいに刃がついています。その後野菜を切ってみたところ違いは歴然。力を入れなくてもスッと刃が入り、同じ包丁とは思えないくらい切れ味が良くなりました。8. 片刃包丁を研いでみた基本的な研ぎ方は両刃と同じですが、刃の付いている表側を主に研いでいきます。また片刃は刃に角度が付いているので、その角度に合わせて砥石に刃を当てます。まず粗砥で10回、その後中砥で5回研ぎ、かえりを確認。裏の平らな面には刃はついていないので、表よりは回数は少なくてOKです。中砥にぴったりと付け、5回ほど研げば終了です。両刃よりも刃に角度が付いていて、砥石に当てやすく、研ぎやすいです。出刃包丁を研いでみた結果、刃がついた部分が光って見え、両刃よりも違いが分かります。まとめ包丁を研ぐのは何となく難しいと思い長年手入れせずに使っていましたが、少し研いだだけで驚くほど切れ味が復活しました。砥石を乾燥させない、刃の角度、かえりの確認という3つのポイントをしっかり抑えればそれほど難しいことはありません。使い捨てが当たり前になってきた時代ですが、自分で研いだ包丁は愛着が湧きますし、何より物を大切に使おうという気持ちが生まれます。慣れるまでは少し戸惑うこともあるかもしれませんが、まずはやってみて切れ味を実感してみてください。良く切れる包丁で料理すると、今よりもっと料理が楽しくなるかもしれませんよ。
2017年05月23日