慣れない肉体労働をしたり、あまり動くことなくデスクワークが続いたりした日など、ひと息ついたら「腰が重い」、「腰に疲労感が…」と感じたことはないでしょうか。腰痛とまではいかなくても、なんとなく腰に負担をかけてしまったように感じたら、なるべく早めにその疲労感から脱することができると理想的です。腰が重いと感じたときは、腰部の筋肉の血流が滞り、過度に緊張をしてこった状態になっており、これは、同じ部位の筋肉を使い続けたり、席を立つ回数が少なかったりで体を動かす機会があまりなかった場合に起こります。また、精神的なストレスからの緊張が、影響する場合もあります。そのため、普段忙しく、ゆっくり入浴する時間がとれない人でも、腰痛予防のために努めて入浴時間をとるようにしましょう。やり方を下記に記しますので、ぜひ参考にしてみてください。【腰が重いときの半身浴の方法】・おへその上にぎりこぶし1個分(みぞおちの下)まで、38℃~40℃くらいのぬるめの湯に浸かる。20~30分の半身浴で体の芯からポカポカしてきます。★副交感神経系が優位に働き、リラックス効果がえられ、毎日継続することができれば、代謝が改善され体が温まりやすくなります。・半身浴は休憩をはさみ2~3回くりかえしても体への負担は少ない。・半身浴が嫌いだ、という人は、肩までつかっても良いですが、温度は上げないようにします。漬かっている時間も、苦しいようであれば、短時間にして休憩をはさみ、こまめに入るように(ぬるめのお湯であれば、首元まで漬かっても心肺機能への負担は少ない)。・半身浴の最中にストレッチなど体操をすると、筋肉がほぐれやすく効果が得られやすい。・就寝の1~3時間前にぬるめのお湯で温まると、筋肉の温度が上がり、それが下がり始めるころに眠くなり、ぐっすり眠ることができます。●注意点・ぎっくり腰など急性の痛みの時は、温まることで悪化する場合があるので、バスタイムは、シャワーで軽く済ませたほうが無難です。・半身浴では、全身に掛け湯をすると上半身が冷えてしまうため、水滴をよくふいて、肩には乾いたタオルをかけるなどして冷え予防をしましょう。・入浴で温まると、胃の働きが低下するので、食後すぐには入浴しないように。・入浴の姿勢で腰痛が気になり始めるケースもあるので注意しましょう。●得られる効果・体の深部、腰痛にかかわる腰部や臀部(でんぶ)などの部位も温まり血行が促進される。・新陳代謝が活発になり、疲労物質や老廃物が流される。・熱くない湯温では、リラックス効果が得られる。・入浴中に腰を浮かせてストレッチなどを行うと、腰への負担が少ない。(文檜垣暁子)■著者プロフィール檜垣 暁子(ひがき あきこ)オールアバウト肩こり・腰痛ガイドカイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛を始めとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。【関連リンク】【コラム】猫背=背骨・骨盤のゆがみは間違い。気にしすぎは危険【コラム】危険がいっぱい!肩こり・腰痛の正しい対処法とは?【コラム】肩こりでおでこにシワが増えるのは、なぜ?
2012年01月13日