魚料理を作る時、生臭さが気になることはありませんか。魚独特の香りは魅力の1つでもありますが、鼻につくような臭いは不快に感じます。調理前にしっかりと下処理しておいしい魚料理を作りましょう。東京ガスの暮らし情報メディア『ウチコト』では、魚をおいしく食べるためのコツを紹介しています。その中から、魚の臭みの取り方と下処理の方法を見ていきましょう。魚の臭みを取る下処理方法※写真はイメージ魚の臭みを取るには、しっかり洗うことが大切です。ただし、ただ洗えばいいというわけではありません。1.表面を水洗いするおろした魚をしっかりと水洗いしてぬめりを取ります。お湯は使わずに流水で洗い流し、キッチンペーパーで水気を軽く取り除きましょう。血合いや内臓が残っていると臭みの原因になります。毛の柔らかい歯ブラシを使ってきれいに取り除いてください。なお切り身魚の場合も、調理前に血合いや内臓を取っておくと嫌な臭いを軽減できます。2.ふり塩をする魚の表面に塩をふって少し寝かせます。魚は体の70%以上が水分。塩をふって脱水状態にすることで、『うま味』と呼ばれるアミノ酸が体内で凝縮されておいしさが増すそうです。3.塩水で洗い流す濃度約3%の塩水を使って、魚の表面にふった塩を洗い流しましょう。ふり塩をした脱水状態の魚を真水で洗うと、浸透圧によって水分が魚に戻ってしまいます。ふり塩をした意味がなくなるほか、余計な水分を吸収して料理が水っぽく仕上がるため、塩水で手早く洗ってください。青魚の下処理にはもうひと手間かけようなお青魚の場合は臭みを取るのにもうひと手間必要です。魚の中でも特に生臭いとされる青魚の場合には、酢で洗う方法もおすすめです。魚の臭みの原因になるトリメチルアミンはアルカリ性のため、酸性であるお酢で中和すると臭みが和らぎます。東京ガス公式『ウチコト』ーより引用上記の工程はふり塩までを済ませてから行いましょう。最初から酢で洗うと魚の繊維が傷付き、パサパサになってしまうためです。ふり塩をすることで魚の身が締まり、繊維を守ってくれます。下処理後の調理方法は、作りたい料理によって異なります。焼き魚にする場合は水分を拭き取らずにそのまま焼いてください。刺身や煮魚にする場合は、キッチンペーパーで水気を軽く拭き取りましょう。魚の独特の香りは魚の個性ではありますが、生臭さが強いと料理をおいしく食べられません。嫌な臭みはひと手間かけてしっかりと取り除き、おいしい料理を作りましょう。[文・構成/grape編集部]
2024年03月17日お寿司やサラダなどさまざまな料理で活躍するエビ。鮮やかな赤色で料理を華やかに彩る反面、プリプリとした食感を出すにはコツが必要です。なかなか満足できる食感にならず、悩む人も多くいるのではないでしょうか。ニチレイフレッシュのInstagram公式アカウント(nichireifresh)では、エビをプリプリにする方法を紹介しています。少し手を加えるだけなので、とても簡単です。ポイントはたったの3つ!ボウルに熱湯と氷水をそれぞれ用意します。次に、生食用のエビや甘エビとキッチンペーパーを準備しましょう。1つ目のポイントは、生食用のエビを2秒~3秒熱湯にくぐらせることです。熱湯にくぐらせることで臭みを抑えられ、エビをプリプリにできます。甘エビの場合は、1秒~2秒で構いません。エビを熱湯にくぐらせる時は、しゃぶしゃぶをするようにお湯の中でゆらゆら動かし、均等に熱を加えましょう。2つ目のポイントは、氷水につけることです。冷水につけることで身が引き締まり、プリプリ感が増します。3つ目のポイントは、キッチンペーパーで水分を取ることです。エビをくぐらせる熱湯や氷水に臭みが出ることがあるので、キッチンペーパーでエビを挟み、しっかりと水分を取りましょう。エビはなぜ赤くなるのか生きているエビの色は、アスタキサンチンという成分とたんぱく質が結合した物質によってできた色です。そのため、「緑」「紫」「褐色」などのさまざまな色をしています。ではなぜ、加熱すると赤くなるのでしょうか。エビは熱を加えるとたんぱく質が変化し、アスタキサンチンとの結合が切断されます。これにより赤く鮮やかに変色します。株式会社ニチレイフレッシュのInstagram公式アカウントでは、ほかにもたくさんの情報を発信しています。ぜひ、チェックしてみてください。※再生ボタンを押すとInstagram上で動画が再生されます。 この投稿をInstagramで見る 株式会社ニチレイフレッシュ(@nichireifresh)がシェアした投稿 [文・構成/grape編集部]
2024年01月03日ブリはクセが強くて苦手という方は少なくないかもしれませんね。でも、しっかり下味をつけて揚げたブリは、クセもなく、お子さんにも食べやすくおすすめです。「ブリの中華あんかけ」の具材はシンプル。お好みで白菜、にんじんなどを加えるとボリュームアップして食べ応えがありますね。ブリだけでもおいしいですが、とろっとしたあんかけスープをかけると“ごちそう感“がアップします。ごはんにのせて丼にするのもおすすめです。ブリがおいしい季節、おさしみや塩焼き、ブリ大根などの定番料理に、ちょっと変化球で「ブリの中華あんかけ」はいかがでしょうか?■ブリの中華あんかけ調理時間 20分+漬ける時間 1人分 355Kcalレシピ制作: 山下 和美<材料 2人分>ブリ(切り身) 2~3切れ 酒 小さじ2 薄口しょうゆ 小さじ2 ショウガ汁 小さじ1 ニンニク(すりおろし) 1/2片分片栗粉 適量白ネギ 1/2本ザーサイ 15g 水 100ml 顆粒中華スープの素 小さじ1/2 みりん 小さじ2 薄口しょうゆ 小さじ2 塩 少々 赤唐辛子(刻み) 1/2本分 片栗粉 小さじ1 水 小さじ2揚げ油 適量貝われ菜 適量<下準備>・ブリはひとくち大に切り、<下味>の材料に30分程漬ける。・白ネギは斜め薄切りにする。ザーサイはせん切りにする。<水溶き片栗>の材料を合わせる。揚げ油を170℃に予熱し始める。<作り方>1、ブリの汁気を軽くきり、片栗粉をまぶして170℃の揚げ油に入れ、カラッと揚げて器に盛る。2、鍋に<あんかけスープ>の材料と白ネギ、ザーサイを入れ、中火で3分程煮る。<水溶き片栗>を混ぜながら加えてトロミをつけ、(1)にかけ、あれば貝われ菜を添える。 お酒のおつまみにも良いですね。
2021年03月06日レシピサイトや料理本を見ているとき、食材を「茹でこぼす」という言葉を目にすることってありますよね。でも「茹でこぼす」が、具体的にどのような手順を意味するのかご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回の記事では、改めて確認したい「茹でこぼし」の意味やそのメリット、茹でこぼしが必要な食材とその方法などについてご紹介します。■茹でこぼしの意味・材料の下処理方法のひとつ「茹でこぼし」とは、料理に使う食材の下処理方法のひとつ。材料を鍋に入れて沸騰させて煮立たせたのち、その茹で汁を捨てるという下処理のことを、茹でこぼしといいます。こぼすという言葉から、鍋から沸騰したお湯が溢れ出すような場面を想像するかもしれませんが、決して鍋からお湯をこぼすということではないんですね。材料を湯がいた後に、その茹で汁を捨てる様子を、こぼすと表現した言葉なんです。・『茹でこぼし』と『吹きこぼす』との違い茹でこぼしとに似た言葉として、「吹きこぼす」があります。この吹きこぼすは、沸騰した液体が吹き上がってこぼれる、溢れるという意味合いがあります。やかんでお湯を沸かしたときに、やかんの口からお湯が溢れたり、鍋で煮ていたお味噌汁が鍋から溢れてしまった様子などを表す言葉です。このように比較してみると、茹でこぼしと吹きこぼしは似ている言葉ではありますが、意味合いは全く異なる言葉なんですね。 ■茹でこぼしをするメリット・料理の味をさっぱりとさせる茹でこぼしのメリットのひとつ目は、茹でこぼしをすることで材料に含まれているヌメリやアク、臭みなどを適度に取り除けることです。この処理によって、アクが強い食材であっても、うまく他の食材と合わせやすくなり、料理全体の味が上品でさっぱりとします。特に煮物によく使われるごぼう・里芋・こんにゃくなどは、茹でこぼしてから調理すると、食材同士の味が主張しすぎることなく、うまく調和して、さっぱりとした煮物をつくることができます。また茹でこぼしには、おだしなどの調味料の味が食材に染み込みやすくなるというメリットもあります。・カリウムの摂取量を調節できるそのほか、茹でこぼしには食材に入っているカリウムの量を調整できるというメリットもあります。このカリウムは、私たちの身体に必要な栄養素のひとつ。積極的に減量する必要があるものではありませんが、腎臓に病気がある方のなかには、カリウムの摂取量を調整するようにかかりつけの医者から言われている方もいらっしゃいます。茹でこぼしをすると、食材から一部のカリウムがお湯へと流れ出るため、料理に含まれるカリウムの量を減らすこともできるんです。■基本的な茹でこぼしの手順それでは、基本的な茹でこぼしの手順についてご紹介します。・沸騰したら材料を入れる大きめの鍋を用意し、水をたっぷりと入れて沸騰させます。沸騰させたら材料を加えます。このタイミングでお塩やお酢などを加える場合もありますよ。また食材によっては、沸騰前の水に食材をいれててしまい、水と一緒に煮立たせることもあります。一般的には、ごぼうや大根などの根菜類は水から、ほうれん草などの葉物野菜は、沸騰後に鍋に入れます。・2~3分茹でザルに材料をあげる茹で時間は材料によって異なりますが、2~3分程度茹でたら、ザルに材料をあげます。余分なアクや臭みを取り除き、料理の味をさっぱりとさせてくれる茹でこぼしですが、長期間茹でてしまうと、材料に含まれる栄養素が失われてしまう可能性があります。とくにほうれん草やにんじんなどの緑黄色野菜の場合には、栄養素が失われやすいのでその茹で時間には気をつけたいですね。・ヌメリをしっかり落とすために水洗いするその後、ヌメリやアクを落とすためにしっかりと水洗いをします。お肉の油抜きのために茹でこぼしを行う場合には、この手順を全部で3回程度繰り返して、しっかりと油を抜くこともあります。 ■茹でこぼしが必要な食材と方法ここからは、茹でこぼしが必要とされている主な食材とその方法についてご紹介します。・ごぼう・たけのこ・ほうれん草のアク取りアクが強い食材である、ごぼう・たけのこ・ほうれん草はアクを取り除くために茹でこぼしの処理が必要です。ここからは、それぞれの食材について、茹でこぼしの方法をご紹介します。ごぼうごぼうは、一度茹でこぼすとその後の料理に使ったときに、調味料の味の染み込みがよりよくなります。また少しお酢を加えると、ごぼうの色が鮮やかになって見た目もよくなりますよ。ごぼうを水洗いし、適当な大きさに切ります。鍋にたっぷりの水、ごぼう、小さじ1杯程度のお塩、お酢大さじ1杯を入れて火にかけます。水が沸騰したら、中火で2分程度茹でます。ザルにごぼうをあげて、水気をきります。たけのこ一本丸々のたけのこを手に入れたら、新鮮なうちにアク抜きをすることをおすすめします。収穫直後から、たけのこの中のアクが増していきますので、なるべく早くにアクを抜いてから保存しましょう。たけのこの穂先と根元の部分を切り落とします。さらに、縦に深さ2~3cmの切れ目をいれます。鍋にたけのこを入れ、たけのこ全体がかぶるくらいまで水を入れます。その後、一握りの米ぬか・赤唐辛子1本を入れて強火にかけます。沸騰したら落とし蓋をし、弱火で40~60分茹でます。火を止めて、鍋が冷めるまでおいたら完成です。ほうれん草ほうれん草をはじめ葉野菜には、シュウ酸という成分が含まれており、これがアクとなって独特の苦味が生じてしまいます。とりわけほうれん草には、このシュウ酸が多く含まれているため、茹でこぼしをして取り除く必要があります。鍋にお湯を沸騰させ、小さじ半分程度のお塩を加えます。ほうれん草の根元をまず鍋に入れ、10秒程度茹でます。その後ほうれん草の全体をお湯に入れて、30秒程度茹でます。茹で汁を捨て、冷水でしっかりと洗い、水気を絞ったら完成です。・小豆の渋み取りおうちでおしるこを作るときなどに使う小豆。小豆は渋みとアクが強いので、茹でこぼしが必要な食材のひとつです。ザルに小豆を入れ、軽く洗います。鍋に小豆を入れ、約3倍の水を加えて、強火で沸騰させます。沸騰したらすぐに火を止め、小豆をザルにあげたら、完成。茹でこぼしの回数によって、小豆の風味が変わっていくそうです。・里芋のヌメリ取り煮物にするとおいしい里芋ですが、そのヌメリを取るために茹でこぼしが必要な食材のひとつです。鍋に水を入れて、皮を剥いた里芋を加えます。煮立ったら、里芋をザルにあげます。ヌメリをとるために水で洗います。この手順をさらに2回程度繰り返します。少し面倒ですが、ヌメリをしっかりと取り除くと、煮物に入れたとき味がよく染み込むので、おいしくいただけます。・こんにゃく・肉類の臭み取りこんにゃく・肉類も、味を染み込みやすくするため、またその臭みを取るためにも茹でこぼしが必要です。茹でこぼしによって、すっきりとした味になり、食材と調味料が上品にマッチしておいしくなります。こんにゃく最近では下茹で不要のこんにゃくも販売されていますが、それ以外のこんにゃくの場合には、茹でこぼしの処理をするようにしましょう。こんにゃくを適当な大きさにカットします。鍋に水とこんにゃくを入れ、沸騰させます。鍋のふたをあけたまま、1~2分程度煮立たせます。こんにゃくをザルにあげて、水洗いします。肉類また肉類は臭みをとるためや、余分な脂分を抜くためにも、茹でこぼしをすることがあります。たとえば角煮などに使われる豚バラ肉などを使うときには、よく茹でこぼしの下処理を行います。お肉を適当な大きさにカットする鍋にお肉を入れ、水を加えて、強火にかける沸騰したら、ザルにあげてお湯を捨てる2・3をもう2回繰り返す・モツの油抜きモツ煮込みなどの料理に使われるおいしいモツ。臭みを抜く目的と、油分を抜くために茹でこぼしをします。モツに塩をふりかけ、塩もみをします。鍋にお湯を沸かし、モツを入れて、10~15分程度茹でます。ザルにモツを出し、お湯を捨てます。流水でモツをもみ洗いしたら、完成です。・牛すじのクセとり煮込みにするとおいしい牛すじも、その独特のクセを取り除くために、茹でこぼしをするといい食材です。鍋に水を入れ、牛すじを加えます。鍋を強火にかけ、沸騰したら3分程度茹でます。その後お湯を切り、余分な脂を流水で洗い流します。ふたたび牛すじを鍋に戻し、ひたひたのお水と生姜やねぎを入れて、お酒と一緒に1時間程度茹でます。でてきたアクをこまめにすくって取り除きます。荒熱をとったら冷蔵庫で冷やして、その上澄みにかたまった脂を取り除きます。そのほかゆずや甘夏などの柑橘類の皮も、その苦味を取り除くために複数回茹でこぼしの処理を行います。■茹でこぼしでカリウムを調整する・カリウムを摂りすぎてはいけない人カリウムは、筋肉の収縮に関わったり、正常に細胞を保つ働きがあり、私たちの身体に必須の栄養素です。しかし腎臓に疾患がある方の場合には、カリウムの排出が正常に行われず身体に蓄積してしまうことがあり、摂取量を控える必要があります。かかりつけの医者などから、カリウムの摂取量を控えるようにアドバイスされている場合には、食材に含まれるカリウムをなるべく少なくする食事を意識する必要があります。・茹でこぼしでカリウム量を減らすこれまでに紹介してきた、材料の下処理である「茹でこぼし」は、食材中のカリウム量を減らすという効果もあります。茹でることで、カリウムがお湯の中に流れ出るため、そのまま食べるよりも、カリウムを減らすことができるんです。■食材を茹でこぼして、おいしい料理を作ろう以上、レシピサイトや料理本でときどき見かける料理用語「茹でこぼし」について、ご紹介しました。ちょっと手間ではありますが、アクや臭みが強い食材やヌメリをとる必要がある材料を料理に使う場合には、茹でこぼしをしておいしい料理を作りたいですね。
2020年08月30日